Apple AppleRemoteDesktop Remote Desktop 管理者ガイド User Manual Desktop2.2 ARD Admin Guide 2.2 Ja

User Manual: Apple AppleRemoteDesktop AppleRemoteDesktop2.2-管理者ガイド

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Apple Remote Desktop
管理者ガイド
バージョン 2.2

 Apple Computer, Inc.
© 2005 Apple Computer, Inc. All rights reserved.

Apple Remote Desktop ソフトウェアの正規コピーの所
有者または許可を受けたユーザは、 このソフトウェアの
使用方法を習得する目的で本書を複製することができま
す。本書のいかなる部分も、本書の複製物の販売または
サポートサービスの有償提供等の商業目的で複製または
譲渡することは禁じられています。
Apple ロゴは、米国その他の国で登録された Apple
Computer, Inc. の商標です。キーボードから入力可能な
Apple ロゴについても、これを Apple Computer, Inc. か
らの書面による事前の承諾なしに商業的な目的で使用す
ると、連邦および州の商標法および不正競争防止法違反
となる場合があります。

Apple、Apple ロゴ、 AppleScript 、AppleTalk、
AppleWorks 、FireWire、 iBook、iMac 、Keychain、
Mac 、Macintosh、 Mac OS、 PowerBook、QuickTime、
および Xserve は、米国およびその他の国における
Apple Computer, Inc. の登録商標です。AirMac、eMac 、
Finder、 iCal 、Bonjour 、および Safari は、 Apple
Computer, Inc. の商標です。
Adobe、 Acrobat は、アドビシステムズ社の商標です。
Java および Java ベースの商標とロゴは、米国およびその
他の国における Sun Microsystems, Inc. の登録商標です。
UNIX は、X/Open Company, Ltd. が独占的にライセンス
している米国その他の国における登録商標です。
J019-0359
3/4/05

3

序章

第1章

第2章

第3章

5
5
5
7
9
9
18
23

目次

このガイドについて

Apple Remote Desktop について
このガイドの使いかた

Apple Remote Desktop に関するその他の情報
Apple Remote Desktop を使用する
コンピュータを管理する
ユーザをサポートする
詳しい説明の記載場所

25
25
26
28
32
36
38
44
44
48
49
50

設定を行う

53
54
57
58
62
63
66
78
80
84

コンピュータを管理する

Apple Remote Desktop のシステム要件
Apple Remote Desktop 管理用コンピュータを設定する
Mac OS X 10.2 がインストールされているクライアントコンピュータを設定する
Mac OS X 10.3 がインストールされているクライアントコンピュータを設定する
カスタムクライアントインストーラを作成する
アクセスタイプについて
管理対象クライアントに関する考慮事項
管理用ソフトウェアを設定する
ネットワークを設定する
最適なパフォーマンスを得る
セキュリティを管理する

クライアントを見つける/ ARD コンピュータリストに追加する
リストを作成する/管理する

ARD を使用してソフトウェアをインストールする
ソフトウェアをアップグレードする
ファイルをコピーする
レポートを作成する
システムを管理する
コンピュータを管理する
作業を自動化する

3

第4章

付録 A

4

93
94
97
100
102

ユーザと対話する

105
105
106
106
107
113

リファレンス

制御する
監視する
メッセージを送信する
画面を共有する

コンピュータスキャナアイコン

ARD ステータスアイコン
TCP および UDP のポート参照
レポートの項目と内容の一覧表

PostgreSQL スキーマのサンプル

目次

はじめに

このガイドについて

Apple Remote Desktop について
「Apple Remote Desktop(ARD)」は、操作性に優れたオープン標準ベースの強力なデスクトップ
管理ソフトウェアで、ネットワークに接続されたすべての Mac を管理することができます。IT 技術
者はこのソ フトウェアを利用して、シ ステムを制御および設 定する、ソフトウェアをイ ンストール
する、エンドユ ーザにオンラインサポ ートをその場で提供す る、ソフトウェアとハード ウェアの詳
細なレポートを収集する、などの作業を、ネットワーク上のあらゆる Mac に対してリモート操作す
ることができます。
「Apple Remote Desktop」を使うと、次のことが可能です:

• クライアントコンピュータを管理し、ソフトウェアを管理、アップグレード、および配布する
• ネットワーク上のすべての Mac について、200 を超えるシステム情報属性を収集する 収集した結
果を SQL データベースに保存し、ハードウェアレポートまたはソフトウェアレポートを使って情
報を表示する

• ユーザが問題に直面したときに、支援とリモートアシスタンスを提供する
• テキストメッセ ージを送信したり、ユーザの画面 を監視および制御したり、ユー ザの画面をほか
のクライアントユーザと共有したりして、ユーザと対話する

Apple Remote Desktop ソフトウェアを使うと、オフィスを離れていても、オフィスのコンピュー
タ、書類、およびアプリケーションにアクセスできます。教室で使えば、生徒の学習体験を高め、先
生は生徒の コンピュータを監視し たり制御したりできま す。企業環境では、リモートシ ステムの管
理、管理コストの削減、生産性の向上などに理想的なソリューションです。

このガイドの使いかた
「ARD 管理者ガイド」には、
「 Remote Desktop」を使うのに役立つ情報 が記載されています。この
ガイドでは、ARD の機能とコマンドについての概要と詳細を説明します。また、ARD をクライアン
ト に イン ス ト ー ルし て 設 定 する 方 法、ク ラ イア ン ト コ ンピ ュ ー タ を管 理 す る 方法、「 Remote

Desktop」を使用してコンピュータのユーザと対話する方法についても説明します。
また、このガイドは、ARD のインストールディスクと Apple Remote Desktop のサポート Web サ
イトで、語句の検索やしおり(ブックマーク)の利用が可能な PDF ファイルとして用意されていま
す。アップルの「プレビュー」アプリケーションや Adobe( Acrobat)Reader を使用すれば、この
ガイドの内容をブラウズしたり、特定の用語、機能、または操作方法を検索したりできます。

5

「Remote Desktop ヘルプ」は「ヘルプビューア」を使うと参照できます。「Remote Desktop ヘル
プ」を開 くときは、「ヘルプ」>「Remote Desktop ヘ ルプ」と選択します。ヘルプフ ァイルには、
このガイドと 同じ情報が含まれてい るため、このガイドが利用 できないときに操作を 知りたいとき
に便利です。

表記規則
このガイドと「Remote Desktop ヘルプ」には、 ARD のコマンドを効果的に使うのに役立つ段階的
な手順が記載さ れています。このガイドや「 Remote Desktop ヘルプ」に示されて いる多くの作業
では、次のようにメニューコマンドを選択します:
m 「編集」>「消去」と選択します。
最初の角かっこの前にある語は、「Apple Remote Desktop」のメニューバーにあるメニューの名前
です。次以降の語は、そのメニューから選択する項目です。
ターミナルのコマンドの表記規則
表記

意味

monospaced(等幅)フォント

コマンドまたは「ターミナル」に表示されるその他のテキスト

$

シェルプロンプト



構成や設定に応じて表示される値

入力可能な コマンドやコマンドパ ラメータ、また通常「ターミ ナル」ウインドウに表示 されるテキ
ストは、「this」のようなフォントで表記されます。たとえば、次のようになります。

doit コマンドを使うと、作業を行うことができます。
「ターミナル」ウインドウでコマンドを入力したときにコマンドが単独で 1 行で表示されるときは、
シェルプロンプトを表すドル記号に続けて表示されます。たとえば、次のようになります。

$ doit
このコ マンドを 使うときは、「タ ーミナル」ウ インドウの コマンド プロンプト で、ドル記号 なしで
「doit」と入力し、 return キーを押します。

6

はじめに

このガイドについて

Apple Remote Desktop に関するその他の情報
「Apple Remote Desktop」について詳しくは、以下を参照してください。

• 追加の情報については、ARD の Read Me ファイルと、以下の「Apple Remote Desktop」の Web
サイトを参照してください:

http://www.apple.com/jp/remotedesktop/
• 「管理者ガイド」の最新版は、以下の Web サイトを参照してください:
http://www.apple.com/jp/server/documentation/
• 「Apple Remote Desktop」のサポート Web サイトには、製品の問題、使用法、導入に関する技術
情報のデータベースがあります:

http://www.apple.com/jp/support/remotedesktop
• ARD についてのご意見やご感想は、 以下のフィードバックページにお寄せください。
http://www.apple.com/jp/feedback/remotedesktop.html
• ARD のメーリン グリストに参加す る方法について 詳しくは、以下の Web サイトを参照し てくだ
さい:

http://lists.apple.com/mailman/listinfo/remote-desktop
• インターネットでほかのユーザと情報を交換するときは、ARD の Discussions Boards をご利用く
ださい:

http://discussions.info.apple.co.jp/appleremotedesktop
• 「WBEM/CIM」について詳しくは、以下の Web サイトを参照してください:
http://www.dmtf.org
• 「PostgreSQL」について詳しくは、 以下の Web サイトを参照してください:
http://www.postgresql.jp(英語ページ: http://www.postgresql.org)

はじめに

このガイドについて

7

1

Apple Remote Desktop を使用する

1

「Apple Remote Desktop」は、Macintosh コンピュータとコンピュー
タ上で実行されるソフトウェアを最新でトラブルのない状態に保つ
のに役立ちます。また、Macintosh ユーザと直接対話して、指示や問
題解決のサポートを行うことができます。
この章では、ARD の管理とユーザとの対話に関する機能の概要を説明し、それらの機能を使用する
ための詳細な手順の記載場所を示します。

コンピュータを管理する
ARD を使うと、クライアントハードウェアおよびクライアントソフトウェアの広範囲にわたる管理作
業を管理用コンピュータ(管理用ソフトウェアのあるコンピュータ)からリモートで実行できます:

• ARD を使ってソフトウェアおよび関連ファイルをクライアントコンピュータで運用し、ユーザの
ソフトウェアを最新の状態に保つ。

• クライアントコンピュータのソフトウェアとハードウェアの構成内容を含むレポートを作成する。
• ARD のリモート管理機能を使って、 クライアントコンピュータの保守管理の作業を実行する。

9

クライアントコンピュータを個別に管理することはできますが、 ARD のほとんどの機能は、同時に
複数のコン ピュータを管理するの に使用できます。たとえば、あ る部門のすべてのコン ピュータに
対して同じアプリケーションをインストールしたりアップデートしたりできます。また、コンピュー
タの画面を共 有して、トレーニングルー ムの生徒などのユーザ のグループに作業の実 行方法を示す
こともできます。

マーケティング部

エンジニアリング部

複数のコンピュータを 1 回の操作で管理するときは、ARD コンピュータリストを定義します。コン
ピュータリ ストとは、同じように管理 するコンピュータのグ ループのことです。コンピ ュータリス
トを設定するのは簡単で、ファイルまたはネットワークスキャンからコンピュータの ID を読み込む
だけです。
コンピュータ は複数のリストに属す ることができるため、複数 のコンピュータを柔軟 に管理できま
す。コンピュータは、その種類(ラップトップ、デスクトップなど)、物理的な位置(第 3 ビル、 4
階など)、用途(マーケティング、エンジニアリング、計算など)などによってカテゴリ分けできます。
コンピュー タリストを設定したら、ク ライアントコンピュー タのグループに対して、次 に説明する
コンピュータ管理操作のほとんどを行えるようになります。

10

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

ソフトウェアを運用する
ARD を使うと、ARD 管理用コンピュータまたは Mac OS X Server を実行するコンピュータからクラ
イアントコンピュータにソフトウェアと関連ファイルを配布できます。

管理用コンピュータ

Mac OS X
Server

設定ファイルを
運用

ドラッグ&ドロップ
アプリケーション
フォルダを運用
インストールパッケージ
(.pkg または .mpkg)を
運用

起動パーティ
ションを設定

UNIX シェル
スクリプトを運用

Xserve クラスタノード

ネットワーク
NetBoot
インストールイメージ イメージ

マーケティング部

エンジニアリング部

インストールパッケージを配布する
.pkg および .mpkg 形式のパッケージは、配布して自動的にインストールできます。ARD を使うと、
ユーザとの 対話や中断を必要とせ ずに、またユーザがログイ ンしていなくても、ソフト ウェアやソ
フトウェアアップデートを 1 台以上のクライアントコンピュータにインストールできます。インス
トールが完了すると、ARD はインストーラファイルを削除します。オペレーティングシステムのアッ
プデート後のように、コンピュータを再起動する必要がある場合は、 ARD からコンピュータを再起
動できます。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

11

たとえば、アップル の「ソフトウェア・アップデート」を使用し て、
「iCal」のアッ プデートやオペ
レーティング システムのアップデー トをテストコンピュー タにダウンロードできま す。アップデー
トが想定通 りに動作し、互換性に問題 がないことが分かった ら、インストールパッケー ジを管理用
コンピュータにコピーして、アップグレードが必要なコンピュータに配布します。この方法だと、ダ
ウンロードする必要のあるパッケージコピーは 1 つだけなので、インターネットの帯域幅が節約さ
れます。
また、ARD を使って、計算用ソフトウェアの新しいバージョンをクラスタノード内の Xserve コン
ピュータで運用することもできます。
アップルの「Developer Tools 」に含まれる「PackageMaker 」ツールを使用して、次のような場合
に独自のインストールパッケージを作成できます:

• 学校のプロジェクト教材や、ビジネス用のフォームやテンプレートを配布する
• 複数のインストールパッケージのインストールを自動化する
• カスタムアプリケーションを運用する
リモートインストールを実行する前に、ARD テキストメッセージを送信してユーザに通知できます。
そうすれば、インストールを始める前に、ARD を使用してユーザの画面を特定の時間にロックする
ことをユーザに知らせることができます。
ネットワークインストールイメージを使用する
ネットワー クインストールイメー ジを使って、Mac OS X オペレ ーティングシステムを 含むソフト
ウェアを配布およびインストールすることもできます。

Mac OS X Server では、「ネットワークイメージユーティリティ」を使ってネットワークインストー
ルイメージを 作成します。すでにインス トールおよび設定され ているシステムのクロ ーンを作成す
るか、アップルの「ソフトウェア・アップデート」を使ってダウンロードしたイメージやインストー
ルディスク を使うことで、イメージ を作成できます。自動イン ストールを選択した 場合は、各コン
ピュータと対話する必要はありません。ARD 管理用コンピュータで、リモートクライアントシステ
ムの 起動ディ スクが ネット ワークイ ンスト ールイ メージを 指すよ うに設 定し、クライ アント をリ
モートで再起動してインストールを開始します。
終了後にコンピュータの再起動が必要なインストールを開始する前に、 ARD テキストメッセージを
クライアントユーザに送信して、インストールが始まることをクライアントユーザに通知します。た
とえば、オペレーティングシステムのアップデートをインストールするため、午後 5 時にユーザが
ログオフされることをユーザに通知します。

NetBoot イメージを使用する
Mac OS X Server を使って作成できる別の種類のシステムイメージとして、 NetBoot イメージがあ
ります。ネットワークインストールイメージと同様に、クライアントコンピュータは NetBoot イメー
ジを使って起動します。ネットワークインストールイメージと異なるのは、起動ソフトウェアがクラ
イアントシス テムにインストールさ れない点です。起動ソフト ウェアはリモートサー バ上にありま
す。ARD がインストールおよび設定されている NetBoot イメージを使用することをお勧めします。
そうしないと、NetBoot 起動後に ARD を使ってコンピュータを管理することができなくなります。

12

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

NetBoot イメージか ら起動するクライアントコンピュータは、起動のたびに最新のシステム環境を
取得します。こ のため、異なる作業環境や 最新の作業環境を必要 とする複数のユーザに よって特定
のコ ンピュー タが共 有され る場合や、 クラスタ ノード で新たな 実験を 開始し たり別の コンピ ュー
ティング環境を使ったりする場合に、NetBoot イメージを使うと便利です。

ARD を使って、クライアントシステムの起動ディスクが NetBoot イメージを指すように設定してか
ら、ARD を使ってシステムを リモートで再起動し ます。ユーザは、
「システム 環境設定」の「起動
ディスク」パネルを使って、起動用の NetBoot イメージを選択することもできます。各コンピュー
タを個別に 手動で再起動して設定 しなくても、数回クリック するだけで、ラボやクラス タ内のすべ
てのコンピュータを再設定することができます。
設定ファイルを配布する
主要な Mac OS サービスの多くは、設定ファイル内の設定に依存しています。サービスを再設定す
る必要があるときは、ARD を使って設定ファイルを配布します。
たとえば、新しいネットワークプリンタを追加する場合、アップデートした CUPS 設定ファイルと

PPD(プリンタ定義)ファイルを ARD を使って区画内のすべてのコンピュータにコピーすることで、
それらのコンピュータのプリンタリストをアップデートできます。
また、ARD を使って、PDF ワークフローや計算用クラスタのジョブ命令を自動化する AppleScript
ファイルを配布することもできます。

UNIX シェルスクリプトを使用する
ARD を使って、 UNIX シェルスクリプトをクライアントコンピュータに配布し、実行できます。
たとえば、スクリプトで AFP サーバボリュームをマウントし、このボリュームからディスクイメー
ジをクライアントコンピュータにダウンロードすることができます。また、スクリプトでインストー
ルパッケージをダウンロードしてから、コマンドラインインストールを実行することもできます。
クラスタノード内の Xserve で、高スループット用に設計された Xserve RAID ディスクをマウントす
るスクリプトを実行してから、大規模なデータセットをダウンロードして処理することもできます。
ドラッグ&ドロップアプリケーションを配布する
独立型の(ドラッグ&ドロップ)アプリケーションを 1 台以上のクライアントコンピュータにコピー
することで、それらのアプリケーションを配布およびインストールできます。たとえば、
「 Safari」ア
プリケーションのアップデートを配布するときに、この方法を使います。
インストールを検証する
インストールが正常に完了したかどうかを確認するときは、 ARD のリモート制御機能を使います。
たとえば、アプ リケーションをリモー トで開始したり、特定のフ ァイルを検索したりす ることがで
きます。また、ファ イル検索レポートを 使って、アプリケーショ ンのすべてのファイル が正しくイ
ンストールされていることを確認することもできます。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

13

構成内容の情報を取得する
ARD を使うと、クライアントコンピュータの属性を表すデータを取得し、そのデータに基づいてレ
ポートを生成できます。
データを取 得する頻度、取得するデ ータ、調べるコンピュータ を指定します。最新の情 報が必要な
場合は、レポートの生成直前にデータを収集できます。または、 ARD による定期的なデータ収集を
予約し、そのデータを組み込み SQL(構造化照会言語 )データベースに格納して、必要に応じて使
うことができます。
ローカルの管理用コンピュータ上や、ARD 管理ソフトウェアがインストールされて常に実行されて
いるサーバ 上など、データベースを置 く場所を指定できるた め、継続的にデータを取得 することも
できます。

Mac OS X
Server

管理用
コンピュータ

ARD SQL
データベース

ARD SQL
データベース

SQL ツール

Xserve クラスタノード

マーケティング部

エンジニアリング部

ARD では、収集したデータを使って、 ユーザの仕様に合わせたレポートを生成します。

14

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

ファイル検索レポート
クライアント システムの特定のファ イルやフォルダを検索 し、インストールされてい るアプリケー
ションを調べるときは、ファイル検索レポートを使います。
ファイル検索 レポートでは、使用中の特 定のアプリケーション のコピー数を調べるこ とができるた
め、使用許諾契約に違反しないようにするのに役立ちます。
ソフトウェアバージョンレポート
すべてのユー ザがシステムに適した最 新バージョンのアプリ ケーションを使っている ことを確認す
るときは、ソフトウェアバージョンレポートを使います。
ソフトウェア差分レポート
古い、標準でな い、またはその他の何らか の理由で受け入れられ ないバージョンのアプ リケーショ
ンを検出す るときは、ソフトウェア 差分レポートを使いま す。また、インストールすべ きでないア
プリケーションをユーザがインストールしていないかどうか調べることもできます。
システム概要レポート
システム概 要レポートは、クライアン トコンピュータのさま ざまな特徴を明らかに します。このレ
ポートを使うと、クライアントの AirMac 設定、コンピュータやディスプレイの特性、装置、ネット
ワーク設定、シ ステム環境設定、プリン タリスト、および重要な ソフトウェア属性に関 する情報を
調べることができます。
このレポー トには多くの使いかた があります。たとえば、新しい ソフトウェアをインス トールする
前に問題の 特定やシステム設定の 確認を行ったり、特定のラ ボ内に存在する特定の 種類の装置(た
とえばスキャナ)の数を調べたりすることができます。
ハードウェアに関するレポート
ハードディスク、FireWire 装置、USB 装置、ネットワークインタフェース、 メモリ、PCI カードな
ど、クライアン トコンピュータで使われ る特定のハードウェア に関する詳細を調べる レポートもい
くつかあります。
これらのレ ポートは、たとえば、メモリ の追加が必要なコンピ ュータ、最速のプロセッ サを搭載し
ているコンピュータ、特定のディスクの空き容量などを調べるときに使います。
管理設定レポート
各クライアントコンピュータの「システム環境設定」の「共有」または「 Remote Desktop 」パネル
で有効または無効になっている ARD 管理権限を調べるときは、管理設定レポートを使います。
ネットワークテストレポート
ネットワーク テストレポートは、管理用 コンピュータとクライ アントコンピュータの 間の通信を測
定したり問題を解決したりするのに役立ちます。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

15

このレポートは、ARD に影響を与える可能性のあるネットワーク通信の問題の原因を特定するのに
役立ちます。た とえば、管理用コンピュー タから特定のクライア ントコンピュータにコ ピーできな
い項目がある 場合、そのクライアントコ ンピュータとの接続に 問題があることが分か ることがあり
ます。この情報を使えば、特定のケーブルやハブの問題を特定するのに役立ちます。
独自のレポートを生成する

ARD データベースは標準的な SQL 形式なので、 好きな SQL スクリプトを使って、収集したデータ
を照会、並べ替 え、および分析すること もできます。また、データ をデータベースから ファイルに
書き出せるの で、表計算アプリケーショ ンなどの別のプログラ ムに読み込んで確認す ることができ
ます。

16

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

クライアントの保守管理をする
ARD では、保守管理作業のためにクライアントコンピュータをリモートで制御する方法がいくつか
あります。保守作業は、ARD の 1 つ以上のウインドウを使って行います。

管理用
コンピュータ
再起動/
システム終了/
スリープ

Mac OS X
Server

ゴミ箱を
空にする

リモート画面を
制御

起動パーティ
ションを設定

UNIX シェル
スクリプトを実行
NetBoot

テキスト通知を
送信

Xserve クラスタノード

イメージ

マーケティング部

エンジニアリング部

電源設定を管理する
ARD を使って、 クライアントコンピュータの電源設定を管理できます。
たとえば、発電 設備の保守作業中や休 日のシステム停止中に、す べてのコンピュータの 電源を切る
必要がある場 合があります。特定の時間 にコンピュータをシス テム終了するようにユ ーザに通知す
る ARD テキストメッセージを送信することができます。保守作業を開始する必要があるときに実行
中のままになっているコンピュータは、ARD を使ってリモートで検出し、システム終了できます。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

17

コンピュータの画面をロックする
クライアン トコンピュータが使用 されないようにしたい ときは、指定した時間の間、ク ライアント
コンピュータの画面をロックできます。たとえば、ネットワークメンテナンスを行う必要があり、数
時間の間コンピュータがネットワークを使用しないようにしたい場合があります。
画面の使用を 再開できる時期をユー ザに知らせるときは、画面 のロック中にカスタム の画像やテキ
ストメッセージを画面に表示することができます。
ディスクの空き容量を回復する
ディスクの 空き容量を維持すると きは、クライアントコン ピュータの「ゴミ箱」を定期 的に空にし
ます。
定期保守を自動化する
アクセス権の確認やログファイルの削除などの定期保守を自動化するときは、UNIX シェルスクリプ
トを使います。
画面を制御する

Xserve コンピュータのデスクトップで作業を行ったり、グラフィカルなアプリケーションを使った
りするときは、ARD のリモートスクリーン制御を使います。ARD によって、モニタが接続されてい
ない Xserve コンピュータにアクセスする際に、KVM(キーボード/ビデオ/マウス)切り替えの必
要がなくなります。
また、ユーザの コンピュータをリモー トで制御できるので、ユー ザのコンピュータに発 生している
パフォーマンスの低下やその他の問題の原因を調べることもできます。
起動ディスクを変更する
診断またはト ラブルシューティング 作業を行うときは、クライ アントコンピュータの 起動ディスク
を変更します。
たとえば、トラブルシューティング用に設定された、サーバベースの NetBoot イメージを使ってコ
ンピュータ を起動します。トラブルシ ューティングを終えた ら、起動ディスクを元の起 動ボリュー
ムにリセットします。
共有コンピュータを管理する
複数 のユーザ 間で共 有され ているコ ンピュ ータで、ユ ーザのロ グイン ごとに 削除する 必要の ある
ファイルを 確認したり、アプリケー ションを閉じたり、ユーザ をログオフしたり、次の ユーザのた
めにコンピュータを準備するのに必要なその他の作業を実行したりします。

ユーザをサポートする
ARD を使うと、 以下の方法で管理用コンピュータからユーザと対話できます:
• 支援を提供する:ARD を使ってユーザの要求を受け取ったり、リモートで問題を診断して解決し
たりすることで、支援が必要なユーザに応答します。

• 対話する:学校や企業のトレーニング環境において対話形式で生徒に指示を与えます。たとえば、
生徒の画面を制 御または監視したり、先生の画面 をすべての生徒と共有して例を 示したりするこ
とができます。

18

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

ヘルプデスクサポートを提供する
ARD には、ユーザに問題が発生したときに、ユーザやユーザのコンピュータと対話して、問題を診
断し、解決するための方法がいくつか用意されています。

管理用
コンピュータ

チャットを
使用

項目を
コピー

画面を制御、
監視、共有

マーケティング部

エンジニアリング部

支援を要求する
ユーザは、ARD テキストメッセージを使って支援の要求を送信することで、目立たない方法で管理
者に問題を通知できます。
ユーザは、メニューバーの ARD アイコンをクリックすると表示されるメニューのコマンドを使って、
要求を開始します。管理用コンピュータに表示される通知で管理者にメッセージが知らされるので、
管理者はいくつかの方法を使って、さらに情報を取得したり、問題を解決したりできます。
ユーザとチャットする
さらに情報を取得するときは、ユーザとの双方向の ARD テキスト通信を行います。
画面を監視する
問題を理解するために詳細な情報が必要な場合は、ARD を使ってユーザの画面を監視します。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

19

画面を制御する
問題を診断し、できれば解決したいときは、ARD を使ってユーザの画面を制御します。管理者が無
制限に制御するか、ユーザが管理者に一時的なゲストアクセス権を与えて、管理者がトラブルシュー
ティングの間だけコンピュータを制御することができます。
使用可能な制 御にはいくつかのレベ ルがあります。管理者がユ ーザのコンピュータを 完全に制御し
たり、キーボードやマウスの制御をユーザと共有したりできます。
画面を共有する
ユーザの不適 切な操作で問題が発生 した場合は、管理者の画面 をユーザと共有して正 しい操作方法
を示すことができます。
レポートを使用する
クライアント コンピュータの設定が 問題の一因かどうかを 調べるときは、ハードウェ アレポートお
よびソフト ウェアレポートを診断 ツールとして使います。た とえば、ユーザが作業内容 を保存でき
ない場合、スト レージレポートを使う と、ディスクの空き容量に 問題があるかどうかを 調べるのに
役立ちます。
新しいソフトウェアやファイルを運用する
ソフトウェアや設定に問題の一因がある場合は、ARD を使ってクライアントコンピュータに新しい
設定ファイルをコピーしたり、パッケージをインストールしたり、ほかの項目をコピーしたりします。

20

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

生徒と対話する
ARD を使うと、インストラクタは生徒のコンピュータと個別にまたはグループとして対話できるの
で、より効率的に指導するのに役立ちます。

管理用
コンピュータ
テキストメッセージを
ブロードキャスト

1 つまたは複数の
画面を監視
および共有

画面を制御

画面をロック

生徒を
ログアウト

電子的に
項目を配布

アプリケーション
またはファイルを開く

1 対 1 のヘルプ
デスクサポート
教室

テキストメッセージを使用する
生徒と通信するときは、ARD テキストメッセージを送信します。たとえば、授業がまもなく始まる
ことや、試験の終了まであと 10 分であることを生徒に通知できます。
生徒のコンピュータを監視する
生徒のコン ピュータ画面を管理用 コンピュータで確認す ることで、生徒の作業を監 視したり、特定
の作業をど の程度上手に実行でき るか評価したりできま す。また、任意の生徒のコンピ ュータで実
行中のアプリケーションを監視することもできます。
画面を共有する
トレ ーニング やデモ ンスト レーショ ンのた めに、管理 者の画面 や生徒 の画面 をほかの 生徒の コン
ピュータに表示します。
画面を制御する
必要に応じて 管理用コンピュータか ら生徒の画面を制御し、ア プリケーションを開い てファイルを
使うことで、生徒に作業の実行方法を示します。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

21

画面をロックする
生徒の画面を ロックして、生徒の注意を ほかの作業に集中させ たいときに生徒がコン ピュータを使
えないようにします。
コンピュータの使用を終了する
授業や 1 日の終わりに、リモートで生徒をログアウトさせたり、生徒のコンピュータをシステム終
了したりします。
ファイルを配布する/収集する
授業を中断 せずに、または次回の授 業で必要になるときに、電 子的に配布物を配布 したり、宿題の
ファイルを集めたりします。

Web サイトへのアクセスを自動化する
すべての生徒のコンピュータで Web ページを開きます。URL を「Safari」から管理者のデスクトッ
プにドラッグしてから、生徒のコンピュータにコピーして「Safari 」で開きます。また、ファイルを
コピーして、生徒のコンピュータの適切なアプリケーションで開くこともできます。
一対一のアシスタンスを提供する
生徒が支援を 必要とするときに支援 を提供し、必要に応じて個 人的に目立たないよう にコンピュー
タ間の対話を行います。

22

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

詳しい説明の記載場所
この章で示 した作業を実行するた めの詳しい手順、およびそ の他の情報は、このマニュ アル全体を
通して説明されています。
これらについては ...

この項目について参照

開始ページ

ARD の管理

管理権限

38 ページ

管理用コンピュータ
セキュリティ
コンピュータリスト

コンピュータリストを作成する

57 ページ

ソフトウェアを運用する

ソフトウェアをインストールする

58 ページ

ソフトウェアをアップグレードする
ファイルを配布する

ファイルをコピーする

63 ページ

構成内容の情報を取得する

データ収集オプション
ソフトウェアを検査する

66 ページ

ハードウェアを検査する
ネットワークの応答性
レポートをカスタマイズする
レポートデータを書き出す
保守管理の作業

項目を削除する
ゴミ箱を空にする

78 ページ

起動ボリュームを設定する
コンピュータの名前を変更する
スリープ状態にする/ス リープ解除
する
画面をロックする
ユーザをログアウトする
再起動とシステム終了
作業を自動化する

データ収集を設定する
タスクを予約する

84 ページ

UNIX シェルスクリプトを使用する
ARD テキストメッセージを使用する テキストメッセージ

100 ページ

画面を制御する

制御する

94 ページ

画面を監視する

監視する

97 ページ

画面を共有する

共有画面

102 ページ

その他の情報もアップルの Web サイトから入手できます:
• NetBoot およびネットワークインストールについては、
www.apple.com/jp/server/documentation/ からシステム イメージ管理 ガイドをダウン ロード
してください。

• 「PackageMaker」については、developer.apple.com/ja/ で「PackageMaker」を検索してください。

第1章

Apple Remote Desktop を使用する

23

2

設定を行う

2

「Apple Remote Desktop」を使用するには、まず管理ソフトウェア
を管理用コンピュータにインストールし、次に管理対象のコンピュー
タにクライアントソフトウェアをインストールし、使用可能にします。
この章では、ARD をシステム管理とユーザとの対話用に設定するための概要と、設定のための詳細
な手順について説明します。以下の内容について説明します:

•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•

25 ページの「 Apple Remote Desktop のシステム要件」
26 ページの「Apple Remote Desktop 管理用コンピュータを設定する」
28 ページの「Mac OS X 10.2 がインストールされているクライアントコンピュータを設定する」
32 ページの「 Mac OS X 10.3 がインストールされているクライアントコンピュータを設定する」
36 ページの「カスタムクライアントインストーラを作成する」
38 ページの「 アクセスタイプについて」
44 ページの「管理対象クライアントに関する考慮事項」
44 ページの「管理用ソフトウェアを設定する」
48 ページの「ネットワークを設定する」
49 ページの「最適なパフォーマンスを得る」
50 ページの「セキュリティを管理する」

Apple Remote Desktop のシステム要件
管理用コンピュータとクライアントコンピュータ:

• eMac、iMac、iBook G3 または G4、PowerBook G3 または G4、Power Mac G3、G4、または G5、
Xserve G4 または G5
• Mac OS X バージョン 10.2.8 および 10.3 以降
• Mac OS 拡張(HFS+)フォーマットのハードディスク
• Mac OS X 以外のコンピュータを監視および制御する場合:VNC 互換サーバソフトウェアを実行す
るシステム。

NetBoot およびネットワークインストール
• NetBoot サー ビスおよびネットワークインストールサービ スが使用可能な Mac OS X Server 10.3

25

ネットワークの要件
• Ethernet (推奨)、AirMac、FireWire、またはその他のネットワーク接続
詳しくは、48 ページの「ネットワークを設定する」を参照してください。

Apple Remote Desktop 管理用コンピュータを設定する
Apple Remote Desktop バージョン 1.2 および既存の ARD コンピュータリストが、ARD 2 をインス
トールするコンピュータとは別のコンピュータにすでに存在する場合は、
まず既存の ARD コンピュー
タリストを新しいコンピュータに転送する必要があります。
それ以外の場合は、27 ページの「管理用ソフトウェアをインストールする」に進んでください。

古いコンピュータリストを新しい管理用コンピュータに転送する
ARD 2 を現在の管理用コ ンピュータとは別のコンピュータにインストールする場合は、バージョン
2 をインストールする前に、既存のコンピュータリストを新しい管理用コンピュータに移動する必要
があります。
以下の手順は、ARD 1.2 管理用コンピュータリストを新しいコンピュータに移動する場合にのみ当て
はまります。
以下の手順では、元のリストがあるコンピュータを「ソースコンピュー タ」と呼びます。ARD 2 を
インストールするコンピュータを「対象コンピュータ」と呼びます。
コンピュータリストを転送するには:

1

ソースコンピュータで、
「 キーチェーンアクセス」
(「/ アプリケーション / ユーティリティ」にありま
す)を開きます。

2

「ファイル」>「新規キーチェーン」と選択します。

3

新しいキーチェーンに名前を付けて「作成」をクリックします。

4

新しいキーチェーンのパスワードを入力します。
これは一時 的なパスワードで、キーチ ェーン内の情報を取得 するために使用します。ロ グインパス
ワードやその他の機密に関係したパスワードは使用しないでください。

5

必要に応じて、「キーチェーンを表示」をクリックして、管理者用キーチェーンを表示します。

6

ソースコンピュータのメインキーチェーンを選択します。
キーチェーンがロックされている場合は、ロックを解除して認証します。

7

キーチェーン内の ARD エントリだけを選択します。

8 ARD エントリを新しく作成したキーチェーンにドラッグします。
9
10

26

各エントリに、ソースコンピュータのキーチェーンパスワードを指定します。
ソースコンピュータの「キーチェーンアクセス」を終了します。

第2章

設定を行う

11

新しく 作成した キーチェ ーンをソ ースコン ピュータ(「~/ ライブ ラリ /Keychains/< キ ーチェー ン
名 > 」)から対象コンピュータの同じ場所にコピーします。
ネットワーク を介してキーチェーン をコピーするか、リムーバ ブル記憶装置のドライ ブを使うこと
ができます。

12
13

対象コンピュータで、「Finder」から「キーチェーンアクセス」を開きます。
「ファイル」>「キーチェーンを追加」と選択します。

14

ソースコンピュータからコピーしたキーチェーンを選択し、「開く」をクリックします。

15

必要に応じて、「キーチェーンを表示」をクリックしてキーチェーンを表示します。

16

新しく読み込 んだキーチェーンに指 定したパスワードを使 って、そのキーチェーンの ロックを解除
します。

17 ARD エントリを選択します。
18 ARD エントリを対象コンピュータのメインキーチェーンにドラッグします。
各エントリに、一時的なキーチェーンパスワードを指定します。

19

ソースコンピュータの「キーチェーンアクセス」を終了します。
新しいコンピュータで ARD を開くと、古いコンピュータから移動したコンピュータリストが利用で
きます。

管理用ソフトウェアをインストールする
ARD を管理用コンピュータに設定するには、リモートコンピュータの管理に使用することを計画し
ているコン ピュータにソフトウェ アをインストールし ます。次に、アプリケーショ ンを開いて、コ
ンピュータのメインリストを作成します。
「Apple Remote Desktop」を管理用コンピュータにインストールするには:

1

「Apple Remote Desktop」のディスクを挿入します。

2 ARD のインストールパッケージをダブルクリックし、 画面に表示される指示に従います。
アプリケーション「Remote Desktop」が「アプリケーション」フォルダにインストールされます。

3

「Remote Desktop」(「アプリケーション」フォルダにあります)を開きます。
「Remote Desktop」の設定アシスタントが表示されます。

4 ARD のシリアル番号を入力します。
シリアル番号は、「Apple Remote Desktop」に付属の書類に記載されています。

5

「続ける」をクリックします。

ARD 2 クライアントソフ トウェアがまだインストールされていない場合は、インストールするかど
うかを確認するメッセージが表示されます。「OK」をクリックして続けます。

第2章

設定を行う

27

6

「Remote Desktop」のパスワードを入力し、確認します。
「Remote Desktop」のパスワードは、クライアントコンピュータの ARD 用の名前とパスワードを
暗号化するために使います。便宜上このパスワードを管理者のキーチェーンに保存するか、
「 Remote

Desktop」を開くたびにパスワードの入力を要求することがきます。

7

「終了」をクリックします。
メインアプリケーションウインドウが表示されます。
以前に ARD 1.2 が インスト ールされて いた場合(また は、コンピュー タリスト を別の管理 用コン
ピュータか ら転送した場合)は、既存のコ ンピュータリストがす べて新しいウインドウ で利用でき
ます。29 ページの「Mac OS X 10.2 上の既存のクライアン トソフトウェアをアップ グレードする」
または 33 ページの「ARD を使って Mac OS X 10.3 の既存のクライアントソフトウェアをアップグ
レードする」の手順でクライアントコンピュータをアップデートおよび設定します。
以前にどのバージョンの ARD もインストールされていなかった場合は、「Remote Desktop」でク
ライアントコ ンピュータを管理する 前に、クライアントコンピ ュータを使用可能にし て設定する必
要があります。

管理用ソフトウェアをアンインストールする
管理用ソフ トウェアを完全に取り 除くには、アプリケーショ ン、コンピュータのログイ ン名とパス
ワードの暗号化リスト、およびクライアント情報データベースを取り除く必要があります。
管理用ソフトウェアを取り除くには:

1

「Remote Desktop」アプリケーションを「ゴミ箱」にドラッグします。

2

「ゴミ箱」を空にします。

3

「ターミナル」アプリケーションで次のコマンドを使って、 ARD データベースを「/var/db/

RemoteManagement/ 」から削除します:
$ sudo rm -rf /var/db/RemoteManagement
$ sudo rm /Library/Preferences/com.apple.RemoteDesktop.plist
$ rm ~/Library/Preferences/com.apple.RemoteDesktop.plist

Mac OS X 10.2 がインストールされているクライアントコンピュー
タを設定する
次のセクションでは、
「Apple Remote Desktop 2」を Mac OS X 10.2 Jaguar を実行するコンピュー
タにインス トールするための情報 について説明します。初め てクライアントを設定 するか、既存の

ARD クライアントをアップグレードするかに応じて、 適切な手順を参照してください。

クライアントソフトウェアを Mac OS X 10.2 に初めてインストールする
「Apple Remote Desktop」を使用することを計画しているコンピュータにクライアントソフトウェ
アをインストールするには、ARD 管理ソフトウェアを使って、クライアントソフトウェアのインス
トーラを作 成します。パッケージをイ ンストールするには、クラ イアントコンピュータ で管理者権
限を持つユーザの名前とパスワードが必要です。

28

第2章

設定を行う

クライアントソフトウェアを初めてインストールするには:

1

カスタムのクライアントインストールパッケージを作成します。
詳しくは、36 ページの「カスタムクライアントインストーラを作成する」を参照してください。

2

パッケージをクライアントコンピュータにコピーおよびインストールします。
これを行うにはいくつかの方法があります。たとえば、次のような方法があります:

• CD などのリムーバブルメディアでパッケージを配布する
• ファイル共有を使ってネットワーク経由でインストーラをクライアントにコピーする
(「ssh」が使用可能な場合)などのコマンドラインツールを使ってクインストーラをライア
• 「scp」
ントにコピーし、アップルのコマンドライン・インストールツール「installer 」を使ってリモート
でパッケージをインストールする。この手順について詳しくは、 29 ページの「ssh を使って既存
の Mac OS X 10.2 クライアントソフトウェアをアップグレードする」を参照してください。
警告:ログイン名を作成するカスタムインストーラパッケージには、機密のパスワードデータが含
まれています。これらのカスタムインストーラを保存するときは安全に注意してください。

Mac OS X 10.2 上の既存のクライアントソフトウェアをアップグレードする
Mac OS X 10.2 Jaguar コンピュータで Apple Remote Desktop クライアントソフトウェアのバー
ジョン 1.2 以降を使っている場合は、クライアントソフトウェアのアップグレード機能で、クライア
ントソフト ウェアと「Remote Desktop」が持つ その他の機能をア ップデートできます。
「 Remote
Desktop」の クライアントの アップグレード機 能を使わない場 合は、前述の「クライアン トソフト
ウェアを Mac OS X 10.2 に初めてインストールする」の手順を使って、 Jaguar クライアントを手動
でアップグレードできます。

ARD を使って既存の Mac OS X 10.2 クライアントソフトウェアをアップグレードする
ARD クライアントをアップグレードするには、ARD コンピュータリストまたはネットワークスキャ
ンで、それらのクライアントを探します。
既存のコンピュータをアップグレードするには:

1
2

「Remote Desktop」を開きます。
コンピュータリストを選択します。

3

「Remote Desktop」ウインドウで 1 台以上のコンピュータを選択します。

4

「管理」>「クライアントソフトウェアをアップグレード」と選択します。

ssh を使って既存の Mac OS X 10.2 クライアントソフトウェアをアップグレードする
「Apple Remote Desktop」の管理ソフトウェアを使って、既存の Jaguar クライアントを ARD 2 に
アップグレードできない場合があります。たとえば、クライアントのソフトウェアがバージョン 1.2
より古い場 合などがあります。ク ライアントで「ssh」(「シ ステム環境設定」の「リモ ートログイ
ン」)が使用可能になっていて、それらのクライアントがネットワーク上で利用可能な場合は、クラ
イアントコンピュータをアップグレードできます。
カスタムイン ストーラパッケージを作 成するには、ARD 管 理ソフトウェアを使う必 要があります。
また、クライアントコンピュータの管理者権限を持つユーザのログイン名とパスワードも必要です。

第2章

設定を行う

29

既存のクライアントソフトウェアを「ssh」経由でアップグレードするには:

1

カスタムのクライアントインストールパッケージを作成します。
詳しくは、36 ページの「カスタムクライアントインストーラを作成する」を参照してください。

2

クライアントコンピュータの「システム環境設定」の「共有」パネルで、「リモートログイン」が選
択されていることを確認します。

3 「ターミナル」を開きます。
4

以下のように入力し、インストーラパッケージをクライアントコンピュータにコピーします:

$ scp -r < インストーラパッケージのパス > < ユーザ >@< ホスト >:< パッケージのコピー先のパス >
「scp」のその他 のオプションについては、
「 scp」のマニュアルページ( man で 表示)を参照して
ください。

5 「ssh」コマンドラインツールを使って、クライアントコンピュータにログインします。
$ ssh < ユーザ >@< ホスト >
「ssh」のその他 のオプションについては、
「 ssh」のマニュアルページ( man で 表示)を参照して
ください。

6

クライアントコンピュータで、以下のように入力してパッケージをインストールします:

$ sudo installer -pkg < パッケージのパス > -target /
「installer」のその他のオプションについ ては、
「installer」のマニュア ルページ(man で表
示)を参照してください。

Mac OS X 10.2 クライアントを管理対象として準備する
クライアントを管理対象として準備するには、コンピュータの Apple Remote Desktop クライアン
トソフトウェアをインストールまたはアップデートしてから、ARD を使用可能にし、そのコンピュー
タの「システム環境設定」の ARD パネルでそのコンピュータにアクセス権を与えます。カスタムイ
ンストーラパッケージの作成時にアクセス権を設定し、 ARD を使用可能にした場合は、すでにコン
ピュータの準備ができています。
参考:目的のクライアント設定を自動的に使用可能にするカスタムインストーラを作成する場合は、
この手順を省くことができます。
カスタムインストーラパッケージの作成時に、ARD のユーザログインを作成しなかった場合、また
は ARD の管理者アクセス権を定義しなかった場合は、クライアントを設定する必要があります。ア
クセス権は、ARD の管理者がログインしてコンピュータを制御できるようにしたいコンピュータの
ユーザ アカウン トごとに個 別に設定 します。このセ クション で説明する 手順に従 って、Mac OS X

10.2 Jaguar を使用するクライアントコンピュータごとにアクセス権を設定します。
Mac OS X クライアントに変更を加えるには、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザの名前と
パスワードが必要です。

30

第2章

設定を行う

各コンピュータの管理者権限を設定するには:

1

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「Apple Remote Desktop」をクリック
します。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

「このコンピュータの Apple Remote Desktop を有効にする」
2 ARD クライアントを有効にするには、
を選択します。

3 ARD 用に使用可能にしたいユーザアカウントごとにチェックボックスを選択します。
4

アクセス権 を変更したいユーザを リストから選択し、必要な 変更をアクセス権に加 えます。この変
更はすぐに有効になります。
詳しくは、50 ページの「ユーザ権限とアクセス権によるセキュリティ保護」を参照してください。

5

アクセス権を変更したいその他のユーザに対して同じ手順を繰り返します。

6

必要に応じて、4 つの「コンピュータ情報」フィールドのいずれかまたはすべてに情報を入力します。
この情報は、ARD システム概要レポートに表示されます。たとえば、コンピュータの備品管理番号、
シリアル番号、ユーザの名前と電話番号などを入力できます。

Mac OS X 10.2 のクライアントソフトウェアを使用不可にする
Mac OS X 10.2 Jaguar クライアントの「Apple Remote Desktop」を、ソフトウェアを取り除くこ
となく一時的に使用不可にできます。

Jaguar クライアントコンピュータのクライアントソフトウェアを使用不可にするには:
1 クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「Apple Remote Desktop」をクリック
します。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

2

「このコンピュータの Apple Remote Desktop を有効にする」の選択を解除します。

3 ARD 用に使用可能になっていたユーザアカウントごとにチェックボックスの選択を解除します。
または、「ター ミナル」アプリケー ションを開き、
「 kill」コマン ドを使って、まず「 ARDHelper」
プロセスを停止してから、「ARDAgent 」プロセスを停止します。

クライアントソフトウェアを Mac OS X 10.2 コンピュータからアンインストー
ルする
Apple Remote Desktop クライアントソフトウェアを Mac OS X 10.2 クライアントから取り除くに
は、クライアントシステムから多数のソフトウェアコンポーネントを取り除く必要があります。
警告:クライアントソフトウェアのアンインストールは推奨されていません。クライアントソフト
ウェアを使用不可にするだけで、ARD システムの動作を停止するには十分です。手順については、
「Mac OS X 10.2 のクライアントソフトウェアを使用不可にする」を参照してください。

第2章

設定を行う

31

Jaguar からクライアントソフトウェアをアンインストールするには:

1

「ターミナル」(「/ アプリケーション / ユーティリティ」にあります)を開きます。

2

ルート権限(sudo または su -l root )を使って、以下のコマンドを入力します:

$ rm -rf /System/Library/CoreServices/Menu\ Extras/RemoteDesktop.menu
$ rm -rf /System/Library/CoreServices/RemoteManagement/
$ rm -rf /System/Library/PreferencePanes/ARDPref.prefPane
$ rm -rf /System/Library/StartupItems/RemoteDesktopAgent/
$ rm /Library/Preferences/com.apple.ARDAgent.plist
$ rm /Library/Preferences/com.apple.RemoteManagement.plist

Mac OS X 10.3 がインストールされているクライアントコンピュー
タを設定する
次のセクションでは、
「Apple Remote Desktop 2」を Mac OS X 10.3 Panther を実行するコンピュー
タにインストール するための情報について説明し ます。Mac OS X 10.3 をインスト ールするときに

ARD 1.2 がクライアントに自動的にインストールされるため、初めてクライアントを設定する場合で
も、ARD 2 のインストールはすべてアップグレードインストールです。

クライアントソフトウェアを手動で Mac OS X 10.3 にインストールする
Apple Remote Desktop クライアントソフトウェアのバージョン 1.2 以降が、Mac OS X 10.3 以降を
クライアント コンピュータにインス トールするときに自動 的にインストールされま す。クライアン

33 ページの「ARD を使って Mac OS X
トは、ARD を使って簡単にアップグレードできます。詳しくは、
10.3 の既存のクライアントソフトウェアをアップグレードする」を参照してください。
ARD のクライアントソフトウェアのアップグレード機能を使ってクライアントをアップグレードし
たくない場合は、手動でアップデートを実行できます。

ARD を使用することを計画しているコンピュータでクライアントソフトウェアをアップデートする
には、ARD 管理ソフトウェアを使って、クライアントソフトウェアのインストーラパッケージを作
成します。パッ ケージをインストール するには、コンピュータの 管理者権限を持つユー ザの名前と
パスワードが必要です。

32

第2章

設定を行う

手動でクライアントソフトウェアをアップデートするには:

1

カスタムのクライアントインストールパッケージを作成します。
詳しくは、36 ページの「カスタムクライアントインストーラを作成する」を参照してください。

2

パッケージをクライアントコンピュータにコピーおよびインストールします。
これを行うにはいくつかの方法があります。たとえば、次のような方法があります:

• CD などのリムーバブルメディアでパッケージを配布する
• ファイル共有を使ってネットワーク経由でインストーラをクライアントにコピーする
(「ssh」が使用可能な場合)などのコマンドラインツールを使ってクインストーラをライア
• 「scp」
ントにコピーし、アップルのコマンドライン・インストールツール「installer 」を使ってリモート
でパ ッケ ージ をイ ンス トー ルす る。この 手順 につい て詳 しく は、34 ペ ージ の「ssh を使 って
Mac OS X 10.3 の既存のクライアントソフトウェアをアップグレードする 」を参照してください。
警告:ログイン名を作成するカスタムインストールパッケージには、機密のパスワードデータが含
まれています。これらのカスタムインストーラを保存するときは安全に注意してください。

ARD を使って Mac OS X 10.3 の既存のクライアントソフトウェアをアップグ
レードする
Apple Remote Desktop クライアントソフトウェアのバージョン 1.2 以降が、Mac OS X 10.3 をクラ
イアントコンピュータにインストールするときに自動的にインストールされます。 ARD のクライア
ントソフトウェアのアップグレード機能を使って、クライアントをバージョン 2 にアップグレード
できます。
クライアント をアップデートする前に、 ARD を使用可能にし、 ARD の管理者権限を 与えることに
よって、クライアントを管理対象として準備する必要があります。

ARD を使って既存のクライアントソフトウェアをアップグレードするには:
1 クライアントで「Remote Desktop」の共有を使用可能にし、 ARD の管理者権限を与えます。
34 ページの「Mac OS X 10.3 クライアントを管理対象として準備する」を参照してください。

2

コンピュータが既存の「Remote Desktop」コンピュータリストにない場合は、 ARD のスキャナを
使ってクライアントコンピュータを検索します。
詳しくは、54 ページの「クライアントを見つける/ ARD コンピュータリストに追加する」を参照
してください。

3

アップグレードするクライアントコンピュータを選択します。

4

「管理」>「クライアントソフトウェアをアップグレード」と選択します。

5

「アップグレード」をクリックします。

第2章

設定を行う

33

ssh を使って Mac OS X 10.3 の既存のクライアントソフトウェアをアップグ
レードする
「Apple Remote Desktop」の管理ソフトウェアを使って既存の Panther クライアントを ARD 2 に
アップグレードできない場合があります。クライアントの「ssh」(「システム環境設定」の「リモー
トログイン」)が使用可能になっていて、それらのクライアントがネットワークで利用可能な場合は、
クライアントコンピュータをアップグレードできます。
カスタムイン ストーラパッケージを作 成するには、ARD 管 理ソフトウェアを使う必 要があります。
また、クライアントコンピュータの管理者権限を持つユーザのログイン名とパスワードも必要です。
既存のクライアントソフトウェアを「ssh」経由でアップグレードするには:

1

カスタムのクライアントインストールパッケージを作成します。
詳しくは、36 ページの「カスタムクライアントインストーラを作成する」を参照してください。

2
3

「ターミナル」を開きます。
以下のように入力し、インストーラパッケージをクライアントコンピュータにコピーします:

$ scp -r < インストーラパッケージのパス > < ユーザ >@< ホスト >:< パッケージのコピー先のパス >
「scp」のその他 のオプションについては、
「 scp」のマニュアルページ( man で 表示)を参照して
ください。

4

次のように入力して、クライアントコンピュータにログインします:

$ ssh < ユーザ >@< ホスト >
「ssh」のその他 のオプションについては、
「 ssh」のマニュアルページ( man で 表示)を参照して
ください。

5

クライアントコンピュータで、以下のように入力してパッケージをインストールします:

$ sudo installer -pkg < パッケージのパス > -target /
「installer」のその他のオプションについ ては、
「installer」のマニュア ルページ(man で表
示)を参照してください。

Mac OS X 10.3 クライアントを管理対象として準備する
ク ライ ア ント を 管 理対 象 とし て 準備 す る には、ク ラ イア ン ト コン ピ ュー タ の「Apple Remote

Desktop」を有効にし、そのコンピュータの「システム環境設定」の「共有」パネルでそのコンピュー
タに ARD の管理者アクセス権を設定します。アクセス権は、コンピュータのユーザアカウントごと
に個別に設 定します。このセクション で説明する手順に従っ て、クライアントコンピュ ータごとに
アクセス権を設定します。
参考:目的のクライアント設定を自動的に使用可能にするカスタムインストーラを作成する場合は、
この手順を省くことができます。
クライアント に変更を加えるには、コン ピュータの管理者権限 を持つユーザの名前と パスワードが
必要です。

34

第2章

設定を行う

各コンピュータの管理者権限を設定するには:

1

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「共有」をクリックします。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

2
3

共有方法のパネルで、「Apple Remote Desktop」を選択します。
「アクセス権」をクリックします。

4 ARD 管理用に使用可能にしたいユーザアカウントごとにチェックボックスを選択します。
5

アクセス権 を設定したいユーザを リストから選択し、必要な 変更をアクセス権に加 えます。この変
更はすぐに有効になります。
詳しくは、50 ページの「ユーザ権限とアクセス権によるセキュリティ保護」を参照してください。

6

アクセス権を設定したいその他のユーザに対して同じ手順を繰り返します。

7

必要に応じて、4 つの「コンピュータ情報」フィールドのいずれかまたはすべてに情報を入力します。
この情報は、ARD システム概要レポートに表示されます。たとえば、コンピュータの備品管理番号、
シリアル番号、ユーザの名前と電話番号などを入力できます。

8

「OK」をクリックします。

9 ARD

クライアントを有効にするには、「Apple Remote Desktop」チェックボックスを選択するか、

「Remote Desktop」を選択して、「開始」をクリックします。

Mac OS X 10.3 のクライアントソフトウェアを使用不可にする
Mac OS X 10.3 Panther クライアントの「Apple Remote Desktop」を、ソフトウェアを取り除くこ
となく一時的に使用不可にできます。
警告:ARD は Panther のデフォルトインストールの一部なので、ARD のクライアントコンポーネ
ントは取り除かないでください。

Panther クライアントコンピュータのクライアントソフトウェアを使用不可にするには:

1

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「共有」をクリックします。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

2
3

共有方法のパネルで、「Apple Remote Desktop」を選択します。
「アクセス権」をクリックします。

4 ARD 管理用に使用可能にしたユーザアカウントごとにチェックボックスの選択を解除します。
5
6
7

「OK」をクリックします。
共有方法のパネルで、「Apple Remote Desktop」チェックボックスの選択を解除します。
「システム環境設定」を終了します。

第2章

設定を行う

35

カスタムクライアントインストーラを作成する
Apple Remote Desktop クライアントソフトウェアをコンピュータにインストールするには、 ARD
管理用アプリケーションの「Remote Desktop」を使って、カスタムクライアントインストーラを作
成します。カスタムクライアントインストーラは、ARD システムソフトウェアをインストールする
だけでなく、ARD のアクセス権をすでに割り当てられているユーザをクライアントコンピュータに
作成できます。カスタムクライアントインストーラの作成には、アシスタントを使います。カスタム
インストーラで設定された値はすべて、インストール対象のすべてのコンピュータに適用されます。
カスタムインストーラの作成時に、ARD の新しい管理者ログイン名とパスワードを作成し、ARD の
アクセス権と環境設定を自動的に設定できます。
クライアントインストーラを作成するには:

1

「Remote Desktop」を開きます。

2

「ファイル」>「クライアントインストーラを作成」と選択します。
カスタムインストーラの設定アシスタントが表示されます。

3

カスタムインストーラの作成を選択し、「続ける」をクリックします。
カスタムイン ストーラの作成を選択 しない場合は、クライアン トコンピュータに環境 設定を設定し
ない基本インストーラを作成できます。

4
5

「続ける」をクリックして、カスタムインストーラの作成を開始します。
システム起動時に「Remote Desktop」の共有を開始するかどうかを選択します。
これにより、「システム環境設定」の「共有」パネル( Mac OS X 10.3 以降の場合)、または「システ
ム環境設定」の「Remote Desktop」パネル( Mac OS X 10.2 の場合)に表示される設定が変わります。

6 ARD のメニューバーアイコンを隠すか表示するかを選択します。
7

「続ける」をクリックします。

8 ARD のログイン用に新しいユーザを作成するかどうかを選択します。「続ける」をクリックします。
新しいユーザは、ARD の管理者権限を与えるために使うことができます。新しいユーザを作成して
も、既存のユーザが上書きされたり、既存のユーザパスワードが変更されたりすることはありません。
新しいユーザの作成を選択しない場合は、「続ける」をクリックしてから手順 10 に進みます。

9 「追加」をクリックし、適切な情報を入力して、新しいユーザを追加します。
ユーザを追加するたびに「OK」をクリックし、次に進む準備ができたら「続ける」をクリックします。

10 ARD の管理アクセス権を「 ディレクトリサービス」グループに割り当てるかどうかを選択します。
割り当てる場合は、
「認証するグループを指定」を選択します。必要に応じて、グループを編集します。
この方法を使って ARD の管理アクセス権を与える方法について詳しくは、 39 ページの「ディレク
トリサービスを使った ARD 管理アクセス」を参照してください。

36

第2章

設定を行う

11 ARD の管理アクセス権を特定のユーザに割り当てるかどうかを選択します。「続ける」をクリックし
ます。
管理アクセス権を割り当てない場合は、手順 14 に進みます。

12 「追加」をクリックして、ARD のアクセス権を受けるユーザを指定します。
13

ユーザ名を指定し、必要なアクセス権を設定します。
詳しくは、50 ページの「ユーザ権限とアクセス権によるセキュリティ保護」を参照してください。
ユーザごとに「OK」をクリックし、次に進む準備ができたら「続ける」をクリックします。

14

クライアント コンピュータでアクセス 権を要求することによ って一時的なゲスト制御 を許可するか
どうかを選択します。
詳しくは、42 ページの「ARD ゲストアクセス」を参照してください。

15

アップル以外の VNC ビューアにクライアントコンピュータの制御を許可するかどうかを選択し、
「続
ける」をクリックします。
詳しくは、43 ページの「VNC(Virtual Network Computing)アクセス」を参照してください。

16

必要に応じて、4 つの「システムデータ」フィールドのいずれかまたはすべてを選択し、情報を入力
します。
この情報は、ARD システム概要レポートに表示されます。たとえば、コンピュータの備品管理番号、
シリアル番号、ユーザの名前と電話番号などを入力できます。

17

「OpenWBEM」ツー ルにクラ イアント コンピュ ータのデ ータの要 求を許可 するかど うかを選 択し
ます。
詳しくは、44 ページの「OpenWBEM アクセス」を参照してください。

18
19
20

「続ける」をクリックします。
インストーラの場所を選択します。
「続ける」をクリックしてインストーラを作成します。
インストーラパッケージ(.pkg ファイル)が指定した場所に作成されます。

21

「終了」をクリックします。

第2章

設定を行う

37

アクセスタイプについて
Apple Remote Desktop クライアントにアクセスするにはいくつかの方法があります。ARD の設定
を利用する 方法や、別のクライアント の設定、または他社製の管 理ツールを利用する方 法がありま
す。以下のセク ションでは、さまざまな アクセスタイプとその 設定、および使用方法に ついて説明
します。

ARD 管理者アクセス
「Apple Remote Desktop」の管理者は、アクセス権を使ってコンピュータをリストに追加し、それ
らのコンピュータと対話することができます。クライアントコンピュータのアクセス権がないと、そ
のコンピュータで ARD を使うことはできません。アクセス権は、クライアントコンピュータの「シ
ステム環境設定」の「共有」パネルまたは「Remote Desktop」パネルにある ARD のセクションで
定義します。
クライアント コンピュータで推奨さ れるアクセス権は、そのコ ンピュータの使いかた によって決ま
ります。

• コンピュータが コンピュータラボなどの公の場 で使用される場合は、管理者に完 全なアクセス権
を許可することができます。

• コンピュータが 1 人のユーザによって使用される場合は、管理者に完全なアクセス権を与えないよ
うにすることが できます。また、自分のコンピュ ータを管理するユーザには、パ スワードを作成
したりコンピュータのアクセス権を設定したりする責任を担わせることができます。
選択する項目

管理者ができること

< ユーザ名 >

ほかの権限を選択します。
(このボックスだけを選択した場合、管理者はコ
ンピュータの状況ウインドウ でクライアントコンピュータ を確認すること
ができ、そのコンピュータを「ネ ットワークテスト」レポー トに含めるこ
とができます。
)

レポート作成

「レポート」メニューを使って、ハードウェアやソフトウェアのレポートを
作成します。

アプリケーションの起動と終了

「管理」メニューコマンドの「アプリケーションを開く」
、
「項目を開く」
、お
よび「ログアウト」を使います。

設定変更

「管理」メ ニューコ マンドの「コ ンピュー タの名称 を変更」およ び「起動
ディスクを設定」を使います。

項目の削除と置き換え

「管理」メニュー コマンドの「項目をコピー」、「パッケージを インストー
ル」
、および「ゴミ箱を空にする」を使います。また、レポートウインドウ
から項目を削除します。
クライアントのアップグレー ド機能を使うには、この項目を 使用可能にす
る必要があります。

テキストメッセージを送信

「操作」メニューコマンドの「メッセージを送る」および「チャット」を使

再起動とシステム終了

「管理」メニューコマンドの「スリープ」、「スリープ解除」、「再起動」、お

います。
よび「システム終了」を使います。
クライアントソフトウェアの アップグレード機能を使う には、この項目を
使用可能にする必要があります。

38

第2章

設定を行う

選択する項目
項目をコピー

管理者ができること
「管理」メニューコマンドおよび「サーバ」メニューコマンドの「項目をコ
ピー」および「パッケージをインストール」を使います。
クライアントソフトウェアの アップグレード機能およびク ライアント設定
の変更機能を使うには、この項目を使用可能にする必要があります。

制御

「操作」メニューコマンドの「制御する」、
「画面を共有」、
「画面をロック」
を使います。
クライアントソフトウェアの アップグレード機能およびク ライアント設定
の変更機能を使うには、この項目を使用可能にする必要があります。

ディレクトリサービスを使った ARD 管理アクセス
グループベースの認証を使用 可能にすることで、ローカルユーザを使用可能にしなくて も、
「Apple
Remote Desktop」の管理アクセスを許可することができます。ディレクトリサービスのマスタード
メイン から特別な 名前を付け られたグルー プを使うと きは、ARD ア クセスのた めにユーザ とパス
ワードをクライアントコンピュータに追加する必要はありません。
ディレクトリ サービス認証がクライ アントで使用可能にな っていると、コンピュータ での認証時に
指定するユーザ名とパスワードがディレクトリで確認されます。指定した名前が ARD のアクセスグ
ループの 1 つに属している場合は、そのグループに割り当てられたアクセス権が与えられます。
ディレクトリ サービスのマスタードメイ ンに、
「ard_admin」および「ard_reports 」という名前の
グループを作成する必要があります。これらのグループには、次の管理権限があります:

ard_admin

ard_reports

レポート作成

○

○

アプリケーションの起動と終了

○

設定変更

○

項目をコピー

○

項目の削除と置き換え

○

メッセージを送る

○

再起動とシステム終了

○

制御

○

監視

○

監視されていることを表示

○

権限

ディレクトリサービスのグループ認証を使用可能にする
グループベースの認証を Apple Remote Desktop アクセス用に使用可能にするには、ディレクトリ
サービスのマスターディレクトリドメインに適切なグループを作成します。
この作業を完了するには、ディレクトリサービスの管理者であって、組織のユーザとグループのサー
バに対するアクセス権を持っている必要があります。

第2章

設定を行う

39

グループ別の ARD 認証を使用可能にするには:

1

ディレクトリシステムで、
「 ard_admin」および「 ard_reports」という名前の 2 つのグループを作成
します。

2

ユーザをグループに追加します。

3

管理対象のクライアントがディレクトリシステムにバインドされていることを確認します。
クラ イアント 設定を 変更し たりカス タムイ ンスト ーラを作 成した りする ときは、クラ イアン トで
ディレクトリサービス認証を使用可能にし、これらのグループを指定します。
管理設定レポートを取得する
管理者認証から受け入れるコマンドに関するレポート用に使用可能な Apple Remote Desktop クラ
イアントを照会することができます。
レポートは ARD の管理者アクセスタイプのリストで、「入」または「切」でそのアクセスが利用可
能かどうかが示されています。
管理設定レポートを取得するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで、 1 台以上のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「管理設定」と選択します。

4

「レポート作成」をクリックします。
クライアント管理権限を変更する
クライアントコンピュータを管理できるようになると、「クライアント設定を変更」コマンドを使っ
て、複数のコン ピュータの管理者アク セス権を同時に変更で きます。ディレクトリサー ビスを使っ
て管理権限を指定している場合は、クライアントでこの設定を変更する必要はありません。
クライアント に変更を加えるには、コン ピュータの管理者権限 を持つユーザの名前と パスワードが
必要です。また、制御権限も必要です。
参考:アシスタントのすべてのページで選択を行う必要はありません。
「続ける」をクリックすると、
次の設定に移動できます。
コンピュータごとの管理権限を変更するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで、 1 台以上のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「クライアント設定を変更」と選択します。

ARD のクライアントアシスタントが表示されます。

40

第2章

設定を行う

4

システム起動時に「Remote Desktop」の共有を開始するかどうかを選択します。
これにより、「システム環境設定」の「共有」パネル( Mac OS X 10.3 以降の場合)、または「システ
ム環境設定」の「Remote Desktop」パネル( Mac OS X 10.2 の場合)に表示される設定が変わります。

5 ARD のメニューバーアイコンを隠すか表示するかを選択します。
6

「続ける」をクリックします。

7 ARD のログイン用に新しいユーザを作成するかどうかを選択します。「続ける」をクリックします。
新しいユーザは、ARD の管理者権限を与えるために使うことができます。新しいユーザを作成して
も、既存のユーザが上書きされたり、既存のユーザパスワードが変更されたりすることはありません。
新しいユーザの作成を選択しない場合は、「続ける」をクリックしてから手順 9 に進みます。

8

「追加」をクリックし、適切な情報を入力して、新しいユーザを追加します。
ユーザを追加するたびに「OK」をクリックし、次に進む準備ができたら「続ける」をクリックします。

9 ARD の管理アクセス権を「 ディレクトリサービス」グループに割り当てるかどうかを選択します。
割り当てる場合は、
「認証するグループを指定」を選択します。必要に応じて、グループを編集します。
この方法を使って ARD の管理アクセス権を与える方法について詳しくは、 39 ページの「ディレク
トリサービスを使った ARD 管理アクセス」を参照してください。

10 ARD の管理アクセス権を特定のユーザに割り当てるかどうかを選択します。「続ける」をクリックし
ます。
管理アクセス権を割り当てない場合は、手順 13 に進みます。

11 「追加」をクリックして、ARD のアクセス権を受けるユーザを指定します。
12

ユーザ名を指定し、必要なアクセス権を割り当てます。
詳しくは、50 ページの「ユーザ権限とアクセス権によるセキュリティ保護」を参照してください。
ユーザごとに「OK」をクリックし、次に進む準備ができたら「続ける」をクリックします。

13

クライアント コンピュータでアクセス 権を要求することによ って一時的なゲスト制御 を許可するか
どうかを選択します。
詳しくは、42 ページの「ARD ゲストアクセス」を参照してください。

14

アップル以外の VNC ビューアにクライアントコンピュータの制御を許可するかどうかを選択し、
「続
ける」をクリックします。
詳しくは、43 ページの「VNC(Virtual Network Computing)アクセス」を参照してください。

15

必要に応じて、4 つの「システムデータ」フィールドのいずれかまたはすべてを選択し、情報を入力
します。
この情報は、ARD システム概要レポートに表示されます。たとえば、コンピュータの備品管理番号、
シリアル番号、ユーザの名前と電話番号などを入力できます。

第2章

設定を行う

41

16

「OpenWBEM」ツー ルにクラ イアント コンピュ ータのデ ータの要 求を許可 するかど うかを選 択し
ます。
詳しくは、44 ページの「OpenWBEM アクセス」を参照してください。

17

「続ける」をクリックして、クライアントの設定を変更します。
クライアン ト設定アシスタントは、選 択したすべてのコンピ ュータにアクセスし、管理 設定を変更
します。

ARD ゲストアクセス
クライアントコンピュータのログイン名またはパスワードを持っていない ARD 管理者に一時的な 1
回限りのアクセス権を与えるように、Apple Remote Desktop クライアントを設定できます。 ARD
管理者は、クラ イアントコンピュータ を制御しようとするた びに、リモートクライアン トのユーザ
にアクセス権を要求する必要があります。
警告:画面を制御するアクセス権の付与は ARD の最も強力な機能であり、無制限のアクセス権に
相当します。
ゲストアクセスを許可するには:

1

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「共有」をクリックします。

Mac OS X 10.2 クライアントでは、「Remote Desktop」パネルを選択し、手順 4 に進みます。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

2

共有方法のパネルで、「Apple Remote Desktop」を選択します。

3

「アクセス権」をクリックします。

4

「ゲストが画面を操作する権限を求めることを許可」を選択します。

5

「OK」をクリックします。

コマンドライン ssh によるアクセス
「ssh」を使っ てリモートでクライア ントにログインするとき は、ログイン名とパスワー ドに割り当
てられたユ ーザ権限が必要です。ユー ザ権限には、コンピュータ の管理者権限が含まれ る場合と含
まれない場合があります。

ARD 用に作成されたユーザアカウントを使って「ssh」でクライアントにアクセスできますが、実行
できるのはアカウントの作成時にそのユーザに許可された操作に限られます。逆に言えば、 ARD の
アクセス権で指定されたユーザだけが、ARD を使ってコンピュータにアクセスできます。ARD の権
限は、ローカルコンピュータの管理者権限と同じである必要はありません。

42

第2章

設定を行う

VNC(Virtual Network Computing)アクセス
「Apple Remote Desktop」を使って、VNC サーバにアクセスし、サーバの画面を確認したり対話し
たりできます。VNC アクセスは、VNC サーバソフトウェアによって決定されます。VNC サーバへの
アクセスに必要なのは、IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名と、 VNC サーバソフトウェアで指定
されたパスワードだけです。
このパスワードは、システムのその他のパスワードと対応している必要はなく、 VNC 設定で決まり
ます。

VNC アクセスは、ARD の制御コマンドに似ています。このコマンドを使うと、キーボードとマウス
を使ってネットワーク経由で VNC サーバを制御できます。このコマンドは、現在ログインしている
ユーザの管理権限以外の ARD 管理者権限は付与しません。
アップル以外の VNC ビューアの場合、ARD クライアントで許可されていれば、そのクライアントを
制御できます。アップル以外の VNC ビューアに ARD クライアントへのアクセスを許可すると、ARD
を使ってクライアントを制御する場合より安全性が低下します。 VNC プロトコルはネットワークを
介して送信さ れるキーストロークを 暗号化しないため、機密情 報がネットワーク上で 傍受される可
能性があります。
警告:画面を制御する VNC アクセス権の付与は ARD の最も強力な機能であり、無制限のアクセス
権に相当します。

VNC アクセスを許可するには:

1

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開き、「共有」をクリックします。

Mac OS X 10.2 クライアントでは、「Remote Desktop」パネルを選択し、手順 4 に進みます。
必要に応じて、そのコンピュータの管理者権限を持つユーザのユーザ名とパスワードを入力します。

2

共有方法のパネルで、「Apple Remote Desktop」を選択します。

3

「アクセス権」をクリックします。

4

「VNC 使用者が画面を操作することを許可 パスワード」を選択します。

5 VNC パスワードを入力します。
警告:ローカルユーザや ARD ログインと同じパスワードは使わないでください。

第2章

設定を行う

43

OpenWBEM アクセス
ARD クラ イ ア ン ト は、ク ライ ア ン ト コ ン ピュ ー タ の デ ータ を 要 求 す る WBEM (Web-Based
Enterprise Management)ツールに応答できます。WBEM は、デスクトップコンピュータ管理のた
めの新しいネットワークプロトコル標準です。WBEM は、
HTTP および XML を使って、CIM(Common
Information Model)データを交換するための Web ベースのアプローチを提供します。
WBEM について詳しくは、 http://www.dmtf.org を参照してください。
ARD では、 OpenWBEM を WBEM 実装の基盤として使います。
WBEM アクセスを許可するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで、 1 台以上のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「クライアント設定を変更」と選択します。

ARD のクライアントアシスタントが表示されます。

4

アシスタントの「システムデータ」セクションが表示されるまで、「続ける」をクリックします。

5

「OpenWBEM のアクセスを設定」 を選択します。

6

「許可する」をクリックします。
「許可しない」をクリックすると、クライアントコンピュータの WBEM アクセスが停止します。

7

「続ける」をクリックして、クライアントの設定を変更します。
クライアントアシスタントは、選択したすべてのコンピュータにアクセスし、管理設定を変更します。

管理対象クライアントに関する考慮事項
「Apple Remote Desktop」の使 用、および管 理対象 クライア ントで 開くこと ができ るアプリ ケー
ションの制限を計画する場合は、ARD のプロセスの実行が許可されていることを確認する必要があ
ります。管理対象クライア ントとは、Mac OS X Server の「ワークグルー プマネージャ」によって
環境が管理されるクライアントコンピュータのことです。「ワークグループマネージャ」のクライア
ントおよびグ ループのアプリケーシ ョン環境設定で、以下のオ プションを使用可能に する必要があ
ります:

• 「使用可能アプリケーションから使用不可アプリケーションを起動することを許可する」
• 「UNIX ツールの実行を許可する」

管理用ソフトウェアを設定する
作業上の必要に合うように、
「Remote Desktop」
(「 Apple Remote Desktop」管理用アプリケーショ
ン)を設定できます。
「 Remote Desktop 」には、柔軟で機能的なインタフェースが備わっています。

44

第2章

設定を行う

Remote Desktop のインタフェースについて
Remote Desktop のメインウインドウ
「Remote Desktop」のメインウインドウに はツールバーがあり、左側にリストのグループ、下部に

ARD で実行した作業や操作( タスク)の履歴領域があります。

マスターリスト

ARD コンピュータリスト

スキャナ
保存したタスク

タスク履歴領域

マスターリスト
「マスターリスト」は、管理することを計画しているすべてのクライアントコンピュータのリストで
す。これには、認証 したすべてのクライ アントと、認証すること を計画しているクライ アントコン
ピュータが含まれます。コンピュータは、制御または管理する前に、「マスターリスト」に含める必
要があります。10 クライアントのライセンスを持っている場合、
「マスターリスト」に含めることが
できるコンピュータは 10 台だけです。
スキャナ
「スキャナ」は、「マ スターリスト」に追加す るクライアントを検 索します。新しいスキ ャナを作成
して、必要に応じてカスタマイズできます。

56 ページの「新しいスキャナを作成する」を参照してください。
ARD コンピュータリスト
ARD コンピュー タリストは、必 要に合わせ てコンピュ ータをグルー プ化するた めに作成す るコン
ピュータリ ストです。どのリストも、選 択した「マスターリス ト」内のクライアントコ ンピュータ
のサブセッ トです。コンピュータを直 接コンピュータリスト に追加すると、そのコンピ ュータは自
動的に「マスターリスト」にも追加されます。

第2章

設定を行う

45

保存したタスクのリスト

ARD によって管理される特殊なリストです。このリストには、保存した、または後で実行するよう
に予約したタスクが表示されます。
タスク履歴領域
タスク履歴 領域には、最近のタスク のリストが表示されま す。各タスクは、ダブルクリ ックして調
べることができます。
タスクのダイアログ
タスクをダ ブルクリックすると、ダ イアログが表示されて、タ スクの内容を設定し たり、タスクを
確認したりできます。

予約ボタン

対象コンピュータ表示ボタン

各タスクダイアログは、タスクに固有のものですが、共通のボタンがいくつかあります:
予約ボタン
タスクダイア ログでこのボタンをク リックすると、タスクを実 行する時間や繰り返す 時間を設定で
きます。
詳しくは、86 ページの「予約したタスク」を参照してください。
対象コンピュータ表示ボタン
このボタン をクリックすると、パネル が表示され、このタスクに 関係するコンピュータ が表示され
ます。パネルか らコンピュータを取り 除いたり、新しいコンピュ ータをパネルにドラッ グしたりで
きます。

46

第2章

設定を行う

Remote Desktop のツールバーをカスタマイズする
「Remote Desktop」アプリケーションには、 完全にカスタマイズ可能なツールバーがあり、タスク
をすばやく 実行できます。タスクを実 行するには、ツールバーに ある適切なアイコンを クリックす
るだけです。ツ ールバーの表示/非表 示を切り替えるには、アプ リケーションウインド ウの右上隅
にあるツー ルバーボタンをクリッ クします。ツールバーのタ スクアイコンは、必要に応 じて追加し
たり、取り除いたり、並べ替えたりできます。
アプリケーションツールバーをカスタマイズするには:

1
2

「ウインドウ」>「ツールバーをカスタマイズ」と選択します。
お気に入り のツールバー項目、または デフォルトの項目セッ トをツールバーにドラ ッグします。項
目を取り除 くときは、その項目をツ ールバーの外にドラッ グします。項目を並べ替 えるときは、希
望する順になるように項目をドラッグします。

3

ツールバー 項目をテキストとして 表示するか、アイコンとし て表示するか、またはその 両方で表示
するかを選択します。
「小さなサイズを使用」を選択すると、ツールバーの項目が縮小表示されます。

Remote Desktop アプリケーションの環境設定を設定する
「Remote Desktop」の環境設定では、管理アプ リケーションがクライアントコンピュータと対話す
る方法に影響を及ぼす多数のオプションを選択できます。

「環境設定」ウインドウを開くには:

• 「Remote Desktop」>「環境設定」と選択します。
「一般」パネルでは、次の設定ができます:
「制御する」、「監視
• クライアントコンピュータをダブルクリックしたときの動作(「情報を見る」、
する」、「チャット」)

• タスクの進行状況を別のウインドウで自動的に開くかどうか
• クライアントユーザからのメッセージを受け取るかどうか

第2章

設定を行う

47

• レポートで相対日付を使用するかどうか(年/月/日ではなく、「昨日」など)
• 「Remote Desktop」が使用可能になっている間、コンピュータの制御を許可するかどうか
• アプリケーションを終了するときに表示する警告
• 新しいマスターパスワード
• 新しいシリアル番号
「制御/監視」パネルでは、次の設定ができます:

• クライアントを 制御するときに、マウスとキーボ ードの制御をクライアントコン ピュータと共有
するかどうか

• リモートの画面 を実際のサイズでウインドウに 表示するか、それともウインドウ に合わせて縮小
表示するか

• リモートの画面をカラーで表示するか、それとも白黒で表示するか
• 同時に監視できるコンピュータ数
• 複数の画面を監視するときのイメージ品質
「データ収集」パネルでは、次の設定ができます:

• レポート用に保存するデータの保管場所
• ほかの ARD 管理者がローカルのレポートデータベースにアクセスできるかどうか
「制限付きアクセス」パネルでは、次の設定ができます:

• 管理者以外のユーザが利用できる「Remote Desktop」の機能
51 ページの「 管理用アプリケーションの機能を制限する」を参照してください。

ネットワークを設定する
ネットワーク設定によって、
「Apple Remote Desktop」のパフォーマンスや使い勝手が決まります。

AirMac および AirMac Extreme ネットワークのパフォーマンスは、ほとんどの Ethernet ネットワー
クより低速です。そのため、AirMac および AirMac Extreme 接続を介したファイルのコピー、クラ
イアントの 監視、およびレポート作成 の速度は低下します。ネッ トワークルータとファ イアウォー
ルも、ネットワークトラフィックを形成、指令、またはブロックします。これらは ARD の信頼性や
効率に影響を及ぼす可能性があります。ここでは、ネットワークで ARD を設定する際に留意すべき
ガイドラインについて説明します:

• 1 台のベースステーションに接続する AirMac クライアントの数が増えるほど、各コンピュータの
帯域幅が低下します。AirMac ベースステーションは「 交換ネットワーク」とはみなされません。
• Bonjour はローカルサブネッ トを越えて通信することはありません。ドメ イン名の場合とは異な
り、ルータを経由した Bonjour 名の解決は行われません。
• スイッチを使っ たネットワークでは、ハブを使っ たネットワークより衝突やパケ ットエラーが少
なくなります。つまり、信頼性と速度が向上します。

• ネットワークトラフィックがファイアウォールを通過する場合は、 MTU(Maximum
Transmission Unit)の設定が大きい( 1200 以上)ことを確認してください。MTU の設定が小さ
すぎると、画面の共有や送信のときに、画面が黒くなることがあります。

• WAN(Wide Area Network)や MAN(Metropolitan Area Network)を経由する場合は、ルー
タのデフラグビ ットをオフにしてパケットが断 片化されるようにしてくださ い。オンになってい
ると、画面の共有や送信のときに、画面が黒くなることがあります。

48

第2章

設定を行う

• NAT(Network Address Translation)ネットワーク(「Mac OS X」の「インターネット共有」機
能を使うネットワークなど)は、設定やアクセスが難しくなる原因になることがあります。

NAT ルータの背後から「 Remote Desktop 」を使用して、NAT ルータを越えてコンピュータにアク
セスしたい場合は、ポート 3283 および 5900 の TCP および UDP ポート転送を管理用コンピュータ
に設定する必要があります。同様に、 NAT ルータの背後にあるクライアントコンピュータにアクセ
スしたい場合は、TCP および UDP のポート 3283 および 5900 をアクセスしたいクライアントコン
ピュータに転送するようにルータを設定する必要があります。
参考:アクセスできるのは、そのクライアントコンピュータ 1 台だけです。

Apple Remote Desktop を AirMac ワイヤレスネットワーク内のコンピュータ
で使用する
AirMac ワイヤレステクノロジを使って接続されているクライアントコンピュータの監視または制御
に「Apple Remote Desktop」を使うと 、パフォーマンス が低下したり、コ ンピュータの 状況ウイ
ンドウに通信エラーが表示されたりすることがあります。

AirMacワイヤレスネットワーク内のコンピュータで ARDを使って最適なパフォーマンスを得るには:
• すべての AirMac ベースステーションとすべての ARD クライアントコンピュータに、最新のバー
ジョンの ARD ソフトウェア、AirMac ソフトウェア、および Mac OS ソフトウェアがインストー
ルされていることを確認します。

• 1 台の AirMac ベースステーションに接続するクライアント数を制限します。あるベースステー
ションが受け持つすべての AirMac クライアントは、そのベースステーションが受け持ついずれか
1 つのクライアントに送信される すべてのネットワーク通信パケットを 受け取ります。クライア
ントは自分に宛 てられていないパケットを無視 しますが、パケットを識別および 破棄するために
コンピュータの能力が使われます。

• 共有画面はカラーでなく白黒で表示します。
• ARD の管理用コンピュータは、 AirMac を介してネットワークに接続しないでください。 AirMac
ベースステーションが接続されている Ethernet ネットワークに直接接続してください。
• 「AirMac 管理ユーティリティ」を使って、ステーションの密集度を「高」にして AirMac ベースス
テーションを設定し、マルチキャストレートを 11 Mbps に増やします。ベースステーションの密
集度とマルチキャストレートをこのように設定すると、各 AirMac ベースステーションのネット
ワークの 通信圏が制限さ れ、クライアント コンピュータと ベースステーシ ョンの間の距 離を 50
メートル以内にする必要があります。

最適なパフォーマンスを得る
「画面を共有」、
「監視する」、および「制御する」コマンドの使用時に最適なパフォーマンスを得る
には:

• リモートコンピ ュータでのアニメーション の使用を減らします。たとえば、ア ニメーション、表
示/非表示 の自動切り替え、および拡 大の効果をオフにし て、
「Dock」の環境設定を 簡単にでき
ます。

• ウインドウに合 わせて表示するオプションを使 うときは、クライアントの画面を 小さいウインド
ウに表示します。

• クライアントの画面を少ない色数で表示します。

第2章

設定を行う

49

• 共有している画面のデスクトップには無地の色を使います。
• 画面はローカル ネットワークだけで共有します。 ルータを経由して接続されてい るコンピュータ
と画面を共有すると、画面が変化するときの速度が低下します。

• 管理しているコンピュータを ARD を使って小さなグループに分け、使用していないときは管理用
ソフトウェアを 閉じます。こうすると、状況をチ ェックする回数を減らすのに 役立つので、ネッ
トワークトラフィックが削減されます。

• ハブの代わりにスイッチの使用を検討します。
• ルータを経由する場合は、MTU( Maximum Transmission Unit)の設定が大きい(通常は 1,200
以上)ことと、ルータがパケットのフラグメントを行っていないことを確認します。

セキュリティを管理する
「Remote Desktop」は、指導、デモンストレーション、および管理タスクの実行のための強力なツー
ルです。便宜上、
「 Remote Desktop 」へのアクセスに使用する管理者名とパスワードは、キーチェー
ンに格納するか、アプリケーションを開くたびに入力するよう要求することができます。ただし、各
クライアン トコンピュータのログ イン名とパスワードは、管 理者の環境設定に格納 され、強固に暗
号化されています。
管理用アプリケーションを保護する

• 利用者モードを使って、管理者以外のユーザが ARD を使ってできることを制限します。
51 ページの「 管理用アプリケーションの機能を制限する」を参照してください。
• 「Remote Desktop」のパスワードをキーチェーンに格納したままにする場合、管理用コンピュー
タから離れるときは、必ずキーチェーンをロックしてください。

• ユーザアカウントを制限して「Remote Desktop」を使用できないようにすることを検討します。
Mac OS X(MCX)環境の 管理対象ク ライアント で、または「システ ム環境設定」の「ア カウン
ト」パネルを使って、指定したユーザだけが「Remote Desktop」を使えるようにできます。
ユーザ権限とアクセス権によるセキュリティ保護

• ARD クライアントに対する管理者のアクセスを使用不可にするか制限するには、クライアントコ
ンピュータの「システム環境設定」を開き、
「システム環境設定」の「共有」パネルにある「 Remote
Desktop」パネルで設定を変更します。変更内容は、そのクライアントコンピュータの現在の ARD
セッションが終了すると有効になります。

• セッションが続いている間は、エージェントユーザのパスワードを変更したあとでも、 ARD はク
ライアントコンピュータ上で動作し続けていることに留意してください。
パスワードの不正使用に対するセキュリティ保護

• 「Remote Desktop」のパスワードは、決して誰にも教えないでください。
• 管理者名やパスワードは、決して誰にも教えないでください。
• 他人に見破られない安全なパスワードを使用します(辞書にある言葉は使わない。長さは 8 文字以
上にする。文字、数字、および句読記号を含めるようにし、繰り返しパターンを使わない)。

• 「Remote Desktop」アプリケーションは、使い終わったら終了します。「Remote Desktop」のパ
スワードをキー チェーンに格納していない場合 は、次回アプリケーションを開く ときに管理者名
とパスワードを入力するように要求されます。

50

第2章

設定を行う

物理的な不正使用に対するセキュリティ保護
「Remote Desktop」ウ
• 「Remote Desktop」のパスワードをキーチェーンに格納している場合は、
インドウから離 れている間、キーチェーンが保護 され、アプリケーションが実行 されていないこ
とを確認します。

• 「Remote Desktop 」アプリケーションを開いたままコンピュータから離れる必要がある場合は、
パスワード保護 されたスクリーンセーバを使い、 スクリーンセーバをすぐに有効 にできるように
ホットコーナーを選択します。

管理用アプリケーションの機能を制限する
「Remote Desktop」は、
「利用者モード」と呼ばれるモードで操作できます。利用者モードは、管理
者以外のユーザが「Remote Desktop」を開いて ARD クライアントコンピュータを管理するときに
有効になります。「Remote Desktop」がイン ストールされているコンピュータの管理者は、管理者
以外のユーザが利用できる機能および操作を選択できます。
利用者モードは、管理タスクを委任したり、ユーザが実際に使う「Remote Desktop」の機能だけを
ユーザに付 与したりするのに優れ た方法です。たとえば、管理 者以外のユーザに対 して、ファイル
のコピーや削 除は許可しないで、クライ アントの画面の監視や クライアントユーザへ のメッセージ
送信はできるようにすることができます。
管理者以外のユーザに対して以下の操作を許可できます:

•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•

画面を監視、制御、および共有する
画面をロックおよびロック解除する
テキストメッセージを送信したりチャットしたりする
クライアントコンピュータをスリープ状態にしたりスリープ解除したりする
ユーザをログアウトする
コンピュータを再起動したりシステム終了したりする
ファイルやアプリケーションを開く
コンピュータの名前を変更する
レポートやソフトウェア検索を作成する
クライアントから項目をコピーする
項目をコピーしたり、項目を削除したり、「ゴミ箱」を空にしたりする

ARD のカスタムインストーラを作成する
クライアントをアップグレードしたりクライアント設定を変更したりする
パッケージをインストールする
クライアントコンピュータの起動ボリュームを設定する
クライアントのデータレポート作成ポリシーを設定する

UNIX コマンドを送信する

これらの各機能は、互いに独立して使用可能または使用不可にできます。また、
「Remote Desktop」
のすべての機能を管理者以外のユーザに対して使用可能にすることもできます。

第2章

設定を行う

51

利用者モードを使用可能にするには:

1

管理者ユーザとしてログインしていることを確認します。

2

「Remote Desktop」を開きます。

3

「Remote Desktop」>「環境設定」と選択します。

4

「制限付きアクセス」ボタンをクリックします。

5
6

必要に応じて、それぞれの機能を使用可能または使用不可にします。
「環境設定」のウインドウを閉じます。

認証とデータ転送の暗号化
Apple Remote Desktop ク ライア ントに 対する 認証で は、共有 128 ビ ット鍵 を生成 する DiffieHellman鍵共有プロトコルに基づく認証方式を使います。この共有鍵は、AES(Advanced Encryption
Standard)を使用して名前とパスワードの両方を暗号化するために使われます。 ARD 2 で使われる
Diffie-Hellman 鍵共有プロトコルは、パーソナルファイル共有で使われる Diffie-Hellman 鍵共有プ
ロトコルによく似ています。どちらの場合も、共有鍵の計算に 512 ビットを使います。
「Remote Desktop 2」では、Mac OS X クライアントコンピュータを制御するときに、キーストロー
クイ ベン トと マウ スイ ベン トが 暗号化 され ます。こ れら の情 報は、AES (Advanced Encryption

Standard)と認証中に派生した 128 ビット共有鍵を使って暗号化されます。
警告:ARD を使ってパブリックネットワークを介してコ ンピュータを管理している場合は、VPN
(Virtual Private Network)を使って情報を保護することを検討してください。

52

第2章

設定を行う

3

コンピュータを管理する

3

「Apple Remote Desktop」を使うと、強力な管理や制御が可能にな
りま す。1 つの 管理用 コンピ ュータ から手 動また は自動で 各コン
ピュータに関する詳細情報を取得したり、ソフトウェアをインストー
ルしたり、システムを管理したりできます。
この章では、ARD の管理機能の概要と、それらの機能を使うための詳細な手順について説明します。
以下の内容について説明します:

•
•
•
•
•
•
•
•
•

54 ページの「クライアントを見つける/ ARD コンピュータリストに追加する」
57 ページの「リストを作成する/管理する」
58 ページの「 ARD を使用してソフトウェアをインストールする」
62 ページの「ソフトウェアをアップグレードする」
63 ページの「 ファイルをコピーする」
66 ページの「レポートを作成する」
78 ページの「システムを管理する 」
80 ページの「コンピュータを管理する」
84 ページの「作業を自動化する」

53

クライアントを見つける/ ARD コンピュータリストに追加する
クライアントを監視、制御、または管理するには、そのクライアントを「Apple Remote Desktop」
のコンピュー タリストに追加する必 要があります。ローカルサ ブネット上にないコン ピュータを見
つけるには、ローカルネットワークのルータとファイアウォールがポート 3283 および 5900 で TCP
および UDP パケットを渡すよう正しく設定されている必要があります。

ARD には、可能性のあるクライアントを検出する 4 つの異なる方式があります。つまり、ローカル
ネットワークの検索、IP アドレスの範囲の検索、特定の IP アドレスまたはドメイン名の使用、およ
び IP アドレスのリストの読み込みです。可能性のあるクライアントが見つかると、次のような情報
が表示されます:
検索列

説明

(なし)

コンピュータがすでに「マスターリスト」にある場合は、
「マスターリスト」アイ

(なし)

クライアント が持っているアクセス権の 種類を示す小さなアイコン が表示されま

コンが表示されます。
す。詳しくは、 105 ページの「コン ピュータスキャ ナアイコン」を参照 してくだ
さい。
コンピュータ名

「システム環境設定」の「共有」パネルでコンピュータに付けられている名前。

IP アドレス

コンピュータの IP アドレス(存在する場合)
。

ホスト名

コンピュータの完全修飾ドメイン名または Bonjour 名(存在する場合)
。

ARD のバージョン
ネットワークインタフェース

「Apple Remote Desktop 」のクライアントソフトウェアのバージョン。
クライアントとネットワークを接続する方法(内蔵 Ethernet、 AirMac など)。ス
キャナリストにのみ表示されます。

ARD のコンピュータリストにコンピュータを追加するには、まずコンピュータを認証します。認証
済みコンピュータは、「Remote Desktop」ウ インドウの「マスターリスト」に表示されます。コン
ピュータを 認証しないで「マスター リスト」に追加することは できますが、有効なログ イン名とパ
スワードを入力しない限り、クライアントを管理することはできません。

ローカルネットワークを検索してクライアントを見つける
ローカルネッ トワークスキャナを選択 すると、ARD に よりサブネットブロードキ ャストと Bonjour
サービスブロ ードキャストが管理用コ ンピュータと同じサブ ネットにあるコンピュー タに送信され
ます。ローカルサブネット上の可能性のあるクライア ントはすべて、
「Remote Desktop」ウインド
ウの左側のリストに表示されます。
ローカルネットワーク上のクライアントを検索するには:

1

「Remote Desktop」ウインドウの左側にあるスキャナを選択します。

2

「ローカルネットワーク」を選択します。
応答するすべてのクライアントが「Remote Desktop」ウインドウにリストされます。

3

目的のコンピュータを選択します。

4

選択したコンピュータを「マスターリスト」にドラッグします。

5 ARD の管理者のログイン名とパスワードを入力して認証します。
これで、コンピュータが「マスターリスト」に表示されます。

54

第3章

コンピュータを管理する

ネットワーク範囲を検索してクライアントを見つける
コンピュータをネットワーク範囲によって見つけるには、開始および終了の IP アドレスを入力して
スキャンします。「 Apple Remote Desktop」は、それらのアド レス間の各 IP アドレスを順に照会
し、コンピュー タがクライアントコン ピュータかどうかを確 認します。ローカルサブネ ットの外に
なるけれども ローカルエリアネット ワーク上にあるクライ アントを検索する場合は、 この方法が最
適です。
ネットワークアドレスの範囲を検索するには:

1

「Remote Desktop」ウインドウの左側にあるスキャナを選択します。

2

「ネットワークの範囲」を選択します。

3

開始および終了の IP アドレスを入力します。

4

スキャンボタンをクリックします。
応答するすべてのクライアントが「Remote Desktop」ウインドウにリストされます。

5

目的のコンピュータを選択します。

6

選択したコンピュータを「マスターリスト」にドラッグします。

7 ARD を使用できる管理者のログイン名とパスワードを入力して認証します。
これで、コンピュータが「マスターリスト」に表示されます。

ネットワークアドレスによってクライアントを見つける
コンピュータの正確な IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名が分かっている場合は、その IP アドレ
スまたはドメイン名を使ってコンピュータを「マスターリスト」に追加することができます。
特定のアドレスを検索するには:

1

「Remote Desktop」ウインドウの左側にあるスキャナを選択します。

2

「ネットワークアドレス」を選択します。

3

アドレスフィールドに、IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。

4

スキャンボタンをクリックします。
クライアントが正常に応答すれば、そのクライアントは「Remote Desktop」ウインドウにリストさ
れます。

5

目的のコンピュータを選択します。

6

選択したコンピュータを「マスターリスト」にドラッグします。

7 ARD の管理者のログイン名とパスワードを入力して認証します。
これで、コンピュータが「マスターリスト」に表示されます。

第3章

コンピュータを管理する

55

ファイルの読み込みによってクライアントを見つける
コン ピュー タの IP ア ドレス をリス トする ファイ ルを読 み込 むこと で、コンピ ュータ のリス トを
「Apple Remote Desktop」に読み込むことができます。このリストは任意のファイル形式(テキス
ト、スプレッドシート、ワードプロセッサ)にする ことができますが、IP アドレスまたは完全修飾
ドメイン名(foo.example.com など)を含んでいる必要があります。
コンピュータのリストをファイルから読み込むには:

1

「Remote Desktop」ウインドウの左側にあるスキャナを選択します。

2

「ファイル取り込み」を選択します。

3

「ブラウズ」ボタンをクリックしてファイルをブラウズするか、ファイルをウインドウにドラッグし
ます。
または、ファイルのパス名を「ファイル」フィールドに入力することもできます。

4

スキャンボタンをクリックします。
応答するすべてのクライアントが「Remote Desktop」ウインドウにリストされます。

5

目的のコンピュータを選択します。

6

選択したコンピュータを「マスターリスト」にドラッグします。

7 ARD の管理者のログイン名とパスワードを入力して認証します。
これで、コンピュータが「マスターリスト」に表示されます。

新しいスキャナを作成する
複数のスキ ャナで、特定のアドレス範 囲の検索やその他のタ イプの検索を行うこと ができます。独
自のスキャナを作成して保存し、いつでもすぐに検索することができます。
簡単に識別できるように、スキャナの名前を変更することができます。
カスタムの検索リストを作成するには:

1

「ファイル」>「新規スキャナ」と選択します。

2

新しく作成したスキャナの名前を変更します。

3

新しいスキャナのアイコンを選択します。

4

右側にあるポップアップメニューから検索タイプを選択します。

5

検索用の特定のパラメータ( IP アドレスの範囲やファイルの場所など)を入力して、検索をカスタマ
イズします。
検索をカスタマイズする方法については、以下のセクションを参照してください:

•
•
•
•

56

54 ページの「ローカルネットワークを検索してクライアントを見つける」
55 ページの「ネットワーク範囲を検索してクライアントを見つける 」
55 ページの「ネットワークアドレスによってクライアントを見つける 」
56 ページの「ファイルの読み込みによってクライアントを見つける」

第3章

コンピュータを管理する

6

スキャンボタンをクリックします。
応答するすべてのクライアントが「Remote Desktop」ウインドウにリストされます。
スキャナのアイコンを選択し、検索を実行したいときにスキャンボタンをクリックします。

リストを作成する/管理する
クライアントコンピュ ータの管理タスクの整理と実行には、リストを 使用します。
「Apple Remote

Desktop」には、いくつかの種類のリストがあります。以下のセクションでは、リストの種類と、リ
ストの作成方法およびクライアント管理のためのリストの使いかたについて説明します。

ARD のコンピュータリストについて
「Apple Remote Desktop」では、
「Remote Desktop」ウインドウのメインセクションにあるリスト
にコンピュータが表示されます。デフォルトのコンピュータリストは、「マスターリスト」と呼ばれ
ます。これは、クラ イアントになりうる すべてのコンピュータ( 検索されたものと認証 したものの
両方を含ん だ)リストです。ほかのリス トを作成して、好みの方 法でネットワーク上の コンピュー
タをグループ化することができます。
コンピュータリストでは以下のことが可能です。

• いくつでも必要な数だけリストを作成できます。
• 各リストには最大 1000 のコンピュータを含めることができます。
• 「マスタ ーリスト」には 、ライセンス で許可されて いる数までコ ンピュータ を含めること ができ
ます。

• コンピュータは複数のリストに表示することができます。
• リストは、地理別、機能別、ハードウェア設定別、色別など、どのようにでもグループ化できます。

ARD のコンピュータリストを作成する
「マスターリスト」から、より具体的で対象を絞ったコンピュータリストを作成できます。新しいリ
ストを作成するための最も簡単な方法は、「マスターリスト」にすでにあるコンピュータを使用する
ことです。また、空のリストを作成して、後でコンピュータを追加することもできます。

ARD のコンピュータリストを作成するには:
1 「Remote Desktop」のメインウインドウで「マスターリスト」を選択します。

2
3
4

新しいリストに追加したいコンピュータを選択します。
「ファイル」>「選択した項目からリストを新規作成」と選択します。
コンピュータリストに名前を付けます。
また、「ファイ ル」>「新規リスト」と選択し て空のリストを 作成し、
「マスターリス ト」またはス
キャナの検索結果から空のリストにコンピュータをドラッグすることもできます。

ARD のリストを削除する
作成した「 Apple Remote Desktop」の コンピュータリ ストと追加の スキャナリスト は、削除する
ことができます。「マスターリスト」、最後のスキャナ、または「保存したタスク」リストは削除で
きません。

第3章

コンピュータを管理する

57

リストを削除するには:
m リストを選択し、delete キーを押します。

タスク履歴領域を使用する
タスク履歴領域は、
「 Remote Desktop 」ウインドウの下半分にあります(46 ページの「タスク履歴
領域」を参照)。タスク(レポートの作成、ファイルのコピー、コンピュータの再起動)を実行する
たびに、タスク名、結果、および実行時間がタスク履歴領域にリストされます。タスク履歴領域は、
サイズを変更することができ、完全に閉じることもできます。
タスク履歴 領域にあるタスクを選 択すると、そのタスクに 関する情報を表示で きます。また、タス
クのより詳 細な説明と、タスクに関連 するコンピュータも表 示できます。タスクがまだ 進行中の場
合は、そのタス クを停止したり、タスクに 関連するコンピュータ を編集してから再度実 行したりで
きます。
タスクフィードバックを表示する
タスク(コンピュータの監視、ファイルのコピー、コンピュータの再起動)の完了後に、タスク名、
結果、および実行した時間が表示用として保存されます。タスクフィードバックウインドウには、タ
スクの詳細 な説明が表示されます。ま た、関連する各クライアン トコンピュータの成功 または失敗
がレポートされます。
タスクフィードバックウインドウを表示するには:
m タスク履歴領域でタスクをダブルクリックします。
タスクフィードバックを使用する
タスクフィードバックウインドウを使用して、次のことができます:

• 選択したコンピュータのタスクを再試行する
• タスクを複製する
• 進行中のタスクをキャンセルする
タスクフィードバックウインドウを使用するには:

1

タスク履歴領域でタスクをダブルクリックします。

2

タスクを実行したいクライアントコンピュータを選択します。

3

メニューから機能を選択します。

ARD を使用してソフトウェアをインストールする
「Apple Remote Desktop」を使ってソフトウェアをインストールする方法はいくつかあります。以
下のセクショ ンでは、ソフトウェアのイ ンストールにインスト ーラパッケージまたは メタパッケー
ジを使用する方法、ARD のコピーコマンドを使用する方法、ほかのソフトウェア会社が作成したイ
ンストーラを使用する方法、NetBoot またはネットワークインストールを使用する方法について説
明します。
警告:著作権保護されているソフトウェアを適切な使用許諾契約なしで配布することは、著作権法
違反です。

58

第3章

コンピュータを管理する

パッケージ( pkg)およびメタパッケージ(mpkg )を使ってインストール
する
Mac OS X バージョン 10.2 以降を使って 1 つまたは複数のリモートクライアントにインストーラパッ
ケージ(.pkg ファイルまたは .mpkg ファイル)をコピーすることで、ユーザの介入なしで自動的に
新しいソフトウェアをインストールできます。「Apple Remote Desktop」は、選択したコンピュー
タにパッケ ージをコピーし、ウインド ウを表示せずに、またはユ ーザとの対話なしでイ ンストーラ
を実行して、完了時にインストーラファイルを消去します。
複数のパッケージを続けてインストールできます。複数のパッケージをインストールする場合、ARD
はパッケー ジをコピーし、そのパッケ ージをインストールし てから、終了するまで次の パッケージ
をコピーおよびインストールします。
パッケージ のインストールを停止 することはできません。一 度インストールが開始 されると、完了
するまで続きます(クライアントではエラーは発生しないものと仮定されます)
。ただし、
「中止」ボ
タンをクリ ックすると、追加のパッ ケージ(複数のパッケージ をインストールする 場合)がコピー
されてインストールされるのを停止することができます。
また、アップルの「Developer Tools」のアクセス権を持つ管理者は、「PackageMaker 」アプリケー
ションを使 って、連続して実行され る複数のインストーラ を含む「メタパッケージ」を 作成するこ
ともできます。メタパッケージの 作成以外に、
「PackageMaker」 を使って、自社で開発したカスタ
ムソフトウェ ア用のパッケージを作 成することもできます。パ ッケージとメタパッケ ージの作成と
使いかたについて詳しくは、
「 Apple Developer Connection 」の Web サイトを参照してください:

http://developer.apple.com/documentation/DeveloperTools/Conceptual/
SoftwareDistribution/index.html
.pkg ファイルを使用してソフトウェアをコピーおよびインストールするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「パッケージをインストール」と選択します。

4
5

インストールする .pkg ファイルまたは .mpkg ファイルを選択します。
「インストール」をクリックします。
インストール中は、進行状況バーが管理者の画面に表示されます。クライアントコンピュータには、
進行状況バ ーは表示されません。イン ストール中にエラーが 発生すると、コピーされた パッケージ
がクライア ントコンピュータから 削除されます。ただし、イン ストールが失敗する と、インストー
ラによって作成されたその他のファイルが残っている場合があります。
参考:クライア ントコンピュータは、イ ンストールが完了して も自動的には再起動 しません。再起
動が必要な 場合は、
「パッケージを インストール」コマンド を使ったあとで、
「再起 動」コマンドを
使って選択したコンピュータを再起動します。

第3章

コンピュータを管理する

59

項目のコピーコマンドを使用してインストールする
多く のアプリ ケーシ ョンは、ア プリケ ーション または フォルダ をクラ イアン トコンピ ュータ にコ
ピーするだけ でインストールできま す。アプリケーションをハ ードディスクにコピー するだけでイ
ンストールできるかどうか確認するには、アプリケーションのマニュアルを参照してください。
コピーによってソフトウェアをインストールするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「項目をコピー」と選択します。

4

ソフトウェアをコピーリストに追加します。
詳しくは、63 ページの「ファイルをコピーする」を参照してください。
コピーしたいすべてのソフトウェアがリストに追加されるまで、この手順を繰り返します。

5

コピー先を選択します。
コピー先ポップアップメニューに、「アプリケーション」フォルダなどの指定可能な複数のコピー先
があらかじ め設定されています。目的 のコピー先が表示され ない場合は、ファイルパス を入力する
ことができます。

6

「項目をコピー」をクリックします。
ソフトウェ アが指定されたコピー 先にコピーされます。正常 にコピーされなかった 場合は、使用可
能なタスクビューアにエラーメッセージが表示されます。

他社製のインストーラを使用する
「パッケージをインストール」コマンドは .pkg または .mpkg のファイル形式を使用するインストー
ラでのみ機能するため、アプリケーションによっては、アプリケーションをハードディスクにコピー
するだけでは インストールできない ものがあります。別のファ イル形式のインストー ラを使用して
ソフトウェアをインストールするには、管理タスクの組み合わせを使用します。
他社製のインストーラを使ってソフトウェアをインストールするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「項目をコピー」と選択します。

4

ソフトウェアインストーラをコピーリストに追加します。
詳しくは、63 ページの「ファイルをコピーする」を参照してください。

5
6

コピー先を選択します。
「項目をコピー」をクリックします。
ソフトウェ アが指定されたコピー 先にコピーされます。正常 にコピーされなかった 場合は、タスク
フィードバックウインドウにエラーメッセージが表示されます。

7 「コピー後:項目を開く」を選択します。
8

60

インストーラのコピーを受信したコンピュータを選択します。

第3章

コンピュータを管理する

9
10

「操作」>「制御する」と選択します。
選択したコンピュータの画面を制御し、対話形式でインストール処理を完了します。

ARD を Mac OS X Server の NetBoot およびネットワークインストールと共に
使用する
Mac OS X は、「Apple Remote Desktop」のみを使用してクライアントにインストールすることは
できません。ただし、Mac OS X Server の NetBoot 機能およびネットワークインストール機能と共
に使用すれば、ARD は有益で時間の節約に役立ちます。ARD を使用してリモートで起動ボリューム
を設定し、インストール後にコンピュータをさらにカスタマイズできます。
以下の 手順例では、 Mac OS X Server の機能、「ネ ットワーク イメージユ ーティリテ ィ」、および

Mac OS X のコマンドライン操作に精通していることを前提としています。
ネットワークインストールと共に ARD を使用してシステムソフトウェアをインストールするには:

1

クライアントコンピュータに Mac OS X をインストールして設定します。
その他のクライアントコンピュータは、このコンピュータをベースにします。クライアントには、目
的のすべてのソフトウェア、目的の共有環境設定、ARD のログイン、および ARD の管理アクセス権
を設定する必要があります。ネットワークアドレスの設定方式として DHCP が使用可能になってい
る必要があります。詳しくは、32 ページの「 Mac OS X 10.3 がインストールされているクライアン
トコンピュータを設定する」を参照してください。

2 「ディスクユーティリティ」を使用して、クライアントコンピュータのハードディスクのディスクイ
メージを作成します。
起動ディスク からディスクイメージ を作成することはでき ません。コンピュータのハ ードディスク
のディスクイメージを作成するには、ほかのパーティションから起動する必要があります。

3

「ネットワークイメージユーティリティ」を使用して、ディスクイメージを使用する Mac OS X Server
のネットワークインストールイメージを作成します。
以下のパラメータが設定されている必要があります:

• 自動的に「Macintosh HD」という名前のボリュームにインストールする。
• プロンプトを表示しない。
• NetBoot イメージの名前は「 Macintosh HD」にする。

4 ARD を使用して、 下記の AppleScript をクライアントコンピュータにコピーし、実行します。
NetBoot イメージで使用するため、ハードディスクの名前が「 Macintosh HD」という名前に設定さ
れます。
「 CloneMe」という名前のボリュームを作成した場合、そのボリュームにはこのスクリプト
によって「Macintosh HD 」という名前が付けられます。
tell application "Finder"
if (exists (disk "Macintosh HD")) then
-- Nothing
else if (exists (disks whose name contains "CloneMe")) then
set the name of first disk whose name contains "CloneMe" to "Macintosh
HD"
else
set the name of disk 1 to "Macintosh HD"
end if
end tell

第3章

コンピュータを管理する

61

5 ARD

を使用して、クライアントコンピュータの起動ディスクをネットワークインストールイメージ

に設定します。

6

クライアントが再度ローカルハードディスクから起動したら、 ARD を使用して、必要に応じてクラ
イアントコンピュータを設定およびカスタマイズします。

ソフトウェアをアップグレードする
ソフトウェアのアップグレードは、ソフトウェアのインストールに似ています。ただし、ソフトウェ
アをアップグレードする方法は、元のインストール方法によって異なります。一般に、アップグレー
ドは、ユーザが アプリケーションを開 いている間は実行しな いでください。アップグレ ードするソ
フトウェアが実行中でないことを確認してください。
警告:著作権保護されているソフトウェアを適切な使用許諾契約なしで配布することは、著作権法
違反です。
アップグレードは、次の 3 つの主要な作業で構成されます:

• アップデートが必要なソフトウェアを調べる
• 古いバージョンを取り除く
• 新しいバージョンをインストールする
クライアントコンピュータのソフトウェアをアップグレードするには:

1

ソフトウェア バージョンレポートを 実行して、クライアントコ ンピュータにインスト ールされてい
るソフトウェアのバージョンを確認します。
レポートを 実行する方法につ いては、68 ペー ジの「ソフトウェアバ ージョンレポート を作成する」
を参照してください。

2

古いバージョンのソフトウェアを取り除きます。
最初に ソフトウェ アをインスト ールしたと きにパッケ ージまたは メタパッケー ジを使用し た場合、
そのソフトウェアは新しいバージョンをインストールするときに自動的に取り除かれます。
最初にソフ トウェアをインストー ルしたときに「項目をコ ピー」コマンドを使用し た場合は、新し
いバージョ ンをインストールする ときに、古いバージョンを 削除するか、古いバージョ ンを新しい
バージョンに置き換えることができます。
最初にソフト ウェアをインストールし たときに他社製のイン ストーラアプリケーショ ンを使用した
場合は、新しい バージョンをインストー ルする前にアンインス トーラを使用して取り 除く必要があ
る場合があ ります。そのようなソフト ウェアを取り除く手順 については、ソフトウェア のマニュア
ルを参照してください。アンインストーラアプリケーションが必要な場合は、それを各 ARD クライ
アントコンピュータにコピーして、リモートで実行できます。

3

適切なインス トール方法を使って、アッ プデートされたソフト ウェアの新しいバージ ョンをインス
トールします。詳しくは、以下のセクションを参照してください:

• 59 ページの「パッケージ( pkg)およびメタパッケージ(mpkg)を使ってインストールする」
• 60 ページの「項目のコピーコマンドを使用してインストールする」
• 60 ページの「他社製のインストーラを使用する」

62

第3章

コンピュータを管理する

ファイルをコピーする
「Apple Remote Desktop」を使うと、1 つまたは複数のクライアントコンピュータの項目(システ
ムソフトウェアを除く)を簡単にアップデートできます。

ファイルのコピーは、ファイルの数が少ないほど速くなります。たとえば、1 つが 10 KB のファイル
が 10 個ある場合は、通常 100 KB のファイル 1 つより時間がかかります。コピーを速く行うために
は、1 つのファイルアーカイブ(.zip ファイルや .sit ファイルなど)をリモートコンピュータにコ
ピーすることを検討してください。Mac OS X アプリケーションは多数の小さなファイルの集まりで
あることを覚えておいてください。「Finder 」ではコピーしたいアプリケーションが 1 つのファイル
のように見えても、何十、場合によっては何百もの小さなファイルが含まれていることがあります。
コピーされ たファイルは暗号化さ れていません。セキュリテ ィ保護されていないネ ットワーク(イ
ンター ネットなど)で 機密データ を転送する場 合は、VPN (Virtual Private Network)を使 用して
ネットワークトラフィックを暗号化することをお勧めします。または、コピーする前にファイルアー
カイブを暗号 化することもできます。暗 号化されたアーカイブ 自体は傍受される可能 性があります
が、読み取られることはありません。
項目 をコ ピーし よう とした ときに クラ イアン トコ ンピュ ータ がスリ ープ状 態に なって いる 場合、

ARD はクライアントをスリープ解除しようとします。クライアントをスリープ解除できないために
コピーできない場合は、ARD を使用して対象コンピュータをスリープ解除してから、再度コピーし
てみてください。

第3章

コンピュータを管理する

63

管理者からクライアントにコピーする
「Apple Remote Desktop」を使用すれば、同時に何台のクライアントコンピュータにでも項目をコ
ピーできます。
項目をクライアントにコピーするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「項目をコピー」と選択します。

4

ソフトウェアをコピーリストに追加します。
追加ボタン をクリックして、ローカル ハードディスクでコピ ーする項目をブラウズ するか、ソフト
ウェアをウインドウにドラッグします。
項目をコピー リストから取り除きた い場合は、その項目を選択 してから取り除くボタ ンをクリック
します。
コピーしたいすべてのソフトウェアがリストに追加されるまで、この手順を繰り返します。

5

コピー先を選択します。
コピー先ポップアップメニューに、「アプリケーション」フォルダなどの指定可能な複数のコピー先
があらかじ め設定されています。目的 のコピー先が表示され ない場合は、コピー先のフ ァイルパス
を入力することができます。

6

コピーした項目をコピー後に開きたい場合は、「コピー後:項目を開く」を選択します。
このオプションを選択すると、作成時に使用したアプリケーションでファイルが開きます。

7

項目が存在する場合に実行する操作を選びます。

8

選択したコンピュータを確認するには、対象コンピュータ表示ボタンをクリックします。
パネルが開いて、このコマンドを受信するコンピュータがリストされます。

9

このイベン トを別の時間に予約す るか、繰り返すように設定 したい場合は、予約ボタン をクリック
します。
イベントの予約について詳しくは、86 ページの「予約したタスク」を参照してください。

10 「項目をコピー」をクリックします。
ソフトウェ アが指定されたコピー 先にコピーされます。正常 にコピーされなかった 場合は、タスク
フィードバックウインドウにエラーメッセージが表示されます。

ドラッグ&ドロップを使用してコピーする
「Apple Remote Desktop」を使用すれば、管理用コンピュータの「Finder」ウインドウ、
「 Remote

Desktop」ウインドウ、およびレポートウインドウの間で項目をドラッグして、項目をコピーできま
す。たとえば、「Finder 」ウインドウから、
「 Remote Desktop 」ウインドウで選択したコンピュータ
に項目をドラッグできます。または、ソフトウェアのレポートウインドウから、 ARD のコンピュー
タリストにある別のコンピュータにドラッグできます。
この機能を 使って、リモートコンピュ ータから必要なファイ ルを収集したり、リモート コンピュー
タ間でファイルを配布したりできます。

64

第3章

コンピュータを管理する

項目を Finder からクライアントにコピーするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「Finder」に切り替えます。

4

コピーしたい項目を「Finder」で見つけます。

5

コピーしたい項目を、
「Finder」から、
「 Remote Desktop 」ウインドウで選択したクライアントにド
ラッグします。

6

コピーした項目をコピー後に開きたい場合は、「コピー後:項目を開く」を選択します。
このオプションを選択すると、作成時に使用したアプリケーションでファイルが開きます。

7
8

項目が存在する場合に実行する操作を選びます。
「項目をコピー」をクリックします。

マスターコピーから項目を復元する
クライアントコンピュータでは、システム以外のソフトウェアをマスターコピーから復元できます。
これ は、各ク ライア ント コン ピュー タに 同じソ フト ウェア があ るよう にし たい 場合に 便利 です。

84 ページの「作業を自動化する」の手順に従って、ソフトウェアの復元処理を自動化できます。
コピーしたい Mac OS X アプリケーションと項目を含むディスクイメージの作成から始めることが
できます。または、ハードディスク、 CD 、ディスクパーティション、その他のディスクなどのロー
カルディスクからファイルをコピーすることができます。
「項目をコ ピー」コマンドでは、隠 されている(つまり、
「 Finder」に 表示されない)シス テムソフ
トウェ アはコピ ーされま せん。コピー できるの は、
「アプリケ ーション」フ ォルダ、
「ライ ブラリ」
フォル ダ、「ユーザ」フォ ルダ、およびコ ンピュー タの管理者 ユーザが 作成したハ ードディ スクの
ルートにあるフォルダです。
重要:「項目をコピー」機能を使って Mac OS X システムソフトウェアをクライアントコンピュー
タにコピーすることはできません。
項目のコピーコマンドを使用してファイルを復元するには:

1

復元するファイルがあるボリュームのマスターコピーを作成します。
予備のハードディスク、CD、マウントしたディスクイメージファイル(.dmg)など、任意のボリュー
ムを使用できます。

2

マスターコピーボリュームを管理用コンピュータにマウントします。
マスターコピ ーボリュームはローカ ルボリュームである必 要があり、ネットワークを 介してマウン
トすることはできません。

3
4

「Remote Desktop」を開きます。
コンピュータリストを選択します。

5

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

6

「管理」>「項目をコピー」と選択します。

第3章

コンピュータを管理する

65

7

選択したコンピュータを確認するには、対象コンピュータ表示ボタンをクリックします。
パネルが開いて、このコマンドを受信するコンピュータがリストされます。

8

マスターコピーボリュームを「項目をコピー」リストに追加します。

9

このイベン トを別の時間に予約す るか、繰り返すように設定 したい場合は、予約ボタン をクリック
します。
イベントの予約について詳しくは、86 ページの「予約したタスク」を参照してください。

10 「項目をコピー」をクリックします。
11

項目を置き換えるかどうかを確認するメッセージが表示されたら、「置き換え」をクリックします。

レポートを作成する
「Apple Remote Desktop」を使用して、インストールされているソフトウェアからネットワークの
速度や信頼 性まで、クライアントコン ピュータの各種の情報 を照会することができ ます。レポート
を作成する ことで、クライアントコン ピュータに関する有益 な情報を得ることがで きます。レポー
トは、ファイル をコピーしたりコンピュ ータリストを整理した りするときの便利な手 段としても利
用できます。

保存済みレポートデータと新規レポートデータについて
レポート情報を検索するときに ARD が使用するクライアントコンピュータに関するデータには、保
存済みと新規の 2 つの情報源があります。

66

第3章

コンピュータを管理する

新しいデータによる検索の場合、「 Remote Desktop 」アプリケーションは直接クライアントに照会
し、クライアン トコンピュータが目的 の情報を返すのを待ち ます。新しいデータによる 検索では最
新の情報を 取得されますが、時間が かかります。これは、クライ アントコンピュータが すべての情
報を集め、その 情報をネットワークを介 して待機している管理 用コンピュータに送信 する必要があ
るためです。
保存したデ ータによる検索の場合、 アプリケーションは、収集 済みのシステム情報(ハ ードウェア
情報やシス テム設定など)またはファ イル情報(インストールさ れているアプリケーシ ョンとバー
ジョン、ソフトウェア名など)、あるいはその両方の ARD の内部データベースを照会します。管理
者は、データを収集する頻度と保存するデータのタイプを決定します。詳しくは、84 ページの「デー
タレポート作成ポリシーを設定する」を参照してください。
データベースは「/var/db/RemoteManagement/RMDB/」にある PostgreSQL データベースであり、

ARD 以外のツールを使ってアクセスできます。 データベーススキーマについて詳しくは、 113 ペー
ジの「PostgreSQL スキーマのサンプル」を参照してください。このデータベースを管理用コンピュー
タに置くか、別のサーバに置くかを決定できます。
保存したデ ータによる検索のレポ ート実行は高速で、速度を 重視する場合に使用し ます。保存した
データによる検索は、デフォルトで使用可能になっています。ただし、どのレポートに対しても、保
存したデー タを検索するか、新しい データを検索するかを 指定できます。柔軟性の 向上のため、保
存したデータ が十分に新しい場合に 限り、保存したデータでレ ポートを実行するよう に設定するこ
とができます。

ファイル、フォルダ、およびアプリケーションを検索する
「Apple Remote Desktop」を使 うと、クライ アント コンピュ ータの ハードデ ィスク にある特 定の
ファイル、フォ ルダ、またはアプリケー ションを検索するこ とができます。また、検索 の結果を管
理用コンピ ュータの項目と比較す ることができます。これら の検索では、ソフトウェア のバージョ
ン、フォント、アプ リケーション、またはイ ンストールされてい るパッケージを比較す ることがで
きます。
ファイル検索レポートを作成する
ファイル検索レポートを使うと、選択したコンピュータにある最大で合計 32,000 の項目を検索する
ことができます。項目はファイル、フォルダ、またはアプリケーションですが、「Finder」でのみア
クセス(または表示)できます。
検索パラメータには次のものがあります:

•
•
•
•
•
•
•
•
•

名前
上位のパス
フルパス
拡張子
サイズ
種類
作成日
修正日
バージョン番号

第3章

コンピュータを管理する

67

•
•
•
•

バージョン文字列
オーナー
グループ
ロック状況

「Apple Remote Desktop」の検索 パラメータ は、
「Finder 」の「検索」コマンド で使用する ものと
は多少異なります。たとえば、ARD では、可視属性またラベルによる検索は行われません。レポー
ト表示も同じようにカスタマイズできます。詳しくは、 75 ページの「レポートのレイアウトを変更
する」を参照してください。
ソフトウェア項目を検索するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「ファイル検索」と選択します。

4

ポップアップメニューから目的の検索パラメータを選び、検索する語を入力します。

5

レポートの表示をカスタマイズする場合は、ここで行います。
レポートの表示について詳しくは、 75 ページの「レポートのレイアウトを変更する」を参照してく
ださい。

6

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

7 「検索」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

ソフトウェアを比較する
「Apple Remote Desktop」には、クライアントコンピュータのソフトウェアを管理用コンピュータ
のソフトウ ェアと比較するための 専用のレポートがいく つかあります。これらは、目的 のフォント
が ある コン ピュ ータ、ま たは 正し いバ ージ ョン のソ フト ウェ アが イン スト ール され てい るコ ン
ピュータから実行されます。
ソフトウェアバージョンレポートを作成する
ソフトウェア バージョンレポートは、ク ライアントコンピュー タのアプリケーション バージョンと
管理用コンピュータのアプリケーションバージョンを比較します。最大 10 個のアプリケーションを
選択して比較できます。コマンドラインツールとバンドルされていない Java( .jar )アプリケーショ
ンのバージョンはレポートされません。
ソフトウェアバージョンレポートを作成するには:

1
2

68

コンピュータリストを選択します。
「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

第3章

コンピュータを管理する

3
4

「レポート」>「ソフトウェアのバージョン」と選択します。
比較したいソフトウェアをアプリケーションリストから選択します。
最大 10 個のアプリケーションを選択できます。
目的の アプリケーシ ョンがリスト に表示されな い場合は、追加ボ タン(+)を クリックして アプリ
ケーションをブラウズします。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。
ソフトウェア差分レポートを作成する
ソフトウェア差分レポートは、選択したクライアントコンピュータのアプリケーション、フォント、
およびイン ストール済みパッケー ジを、管理用コンピュータ のものと比較します。結果 として作成
されるレポ ートには、比較した項目、そ のバージョン、場所、およ びそれらの項目が選 択したクラ
イアントコンピュータにあったかどうかがリストされます。
ソフトウェア差分レポートでは、すべての実行可能な Mac OS X アプリケーションおよび Classic ア
プリケーションを比較することができます。バンドルされていない Java(.jar )アプリケーションと
コマンドラインユーティリティは、レポートに含まれません。このレポートでは、「 / システム / ラ
イブラリ /Fonts」ディレクトリおよび「/ ライブラリ /Fonts」ディレクトリにあるすべてのフォン
ト、および現在 ログインしているユー ザのフォントディレク トリを比較することが できます。イン
ストールされているパッケージを比較すると、
「/ ライブラリ /Receipts」ディレクトリにあるすべて
のパッケージの受け取り通知のリストが返されます。
このレポート を使用して、クライアント に必要なアプリケーシ ョンまたはフォントが インストール
されているか どうかを調べることが できます。インストールさ れているパッケージの 差分を比較す
ると、ソフトウ ェアのコンフリクトの 問題を解決したり、クライ アントコンピュータを 最新の状態
に保つのに役立ちます。
ソフトウェア差分レポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「ソフトウェアの差分」と選択します。

4

比較したいソフトウェアのタイプを選択します。
「アプリケーション」を選択すると、実行可能なすべてのアプリケーションが比較されます。
「フォント」を選択すると、「/ ライブラリ /Fonts」、「/ システム / ライブラリ /Fonts」、およびユー
ザフォントの各ディレクトリにあるすべてのフォントが比較されます。

第3章

コンピュータを管理する

69

「インストールされているパッケージ」を選択すると、「 / ライブラリ /Receipts」ディレクトリにあ
るすべてのパッケージの受け取り通知が比較されます。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

ハードウェアを監視する
任意 のク ライア ント コンピ ュータ のハ ードウ ェア に関す るレ ポート を取得 する ことが でき ます。
ハードウェ ア情報は、多数の各種レポ ートを使ってアクセス できます。いくつかの基本 的なハード
ウェア情報は システム概要レポート に含まれていますが、焦点 を絞ったハードウェア レポートでは
より詳しい情報が提供されます。
記憶装置
記憶装置につ いてのレポートは、クライ アントコンピュータの 内蔵ハードディスクに 関する情報を
収集します。こ のレポートで、ハードウ ェア自体、ディスク上 にあるボリューム、ファ イルシステ
ム情報、およびディスクのジャーナル記録情報に関する情報を取得できます。
記憶装置についてのレポートの項目の全リストについては、107 ページの「レポートの項目と内容の
一覧表」を参照してください。
ハードディスクボリュームおよびサイズに関する基本情報は、システム概要レポートの「記憶装置」
オプションでも確認できます。
記憶装置についてのレポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「記憶装置」と選択します。

4

目的のハードディスク情報を選択します。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

70

第3章

コンピュータを管理する

FireWire 装置
FireWire 装置レポートは、クライアントコンピュータに接続されている FireWire 装置の情報を取得
します。このレポートでは、装置に関する以下の情報を取得できます:

•
•
•
•
•

製造元
モデル
装置の速度
ソフトウェアバージョン
ファームウェアのバージョン

FireWire 装置レポートのオプショ ンについて詳しくは、107 ページの「レ ポートの項目と内容の一
覧表」を参照してください。
接続されている FireWire 装置の数は、システム概要レポートの「装置」オプションでも確認できます。

FireWire 装置レポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「FireWire 装置」と選択します。

4

目的の FireWire 情報を選択します。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

USB 装置
USB 装置レポートは、クライアントコンピュータに接続されている USB (Universal Serial Bus)装
置の情報を取得します。このレポートでは、装置に関する以下の情報を取得できます:

•
•
•
•

製品名および ID
製造元名および ID
装置の速度
バスパワーのアンペア数

USB 装置レポートのオプションについて詳しくは、107 ページの「レポートの項目と内容の一覧表」
を参照してください。
接続されている USB 装置に関する基本情報は、システム概要レポートの「装置」オプションでも確
認できます。

USB 装置レポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

第3章

コンピュータを管理する

71

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「USB 装置」と選択します。

4

目的の USB 装置情報を選択します。

USB 装置レポートのオプションについて詳しくは、107 ページの「レポートの項目と内容の一覧表」
を参照してください。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。
ネットワークインタフェース
ネットワーク インタフェースレポー トは、停止中のインタフェ ースを含むすべてのネ ットワークイ
ンタフェー スの情報を取得しま す。また、クライアントコン ピュータのネット ワーク、出力、およ
び Ethernet に関する詳しい統計も取得します。
ネットワーク インタフェースレポー トを使用して、ネットワー クエラーや故障したネ ットワーク機
器を検出し たり、ネットワークパフォ ーマンスの問題を解決 したり、クライアントコン ピュータの
ネットワーク設定を照会したりできます。
すべての詳細な統計はクライアントの再起動時に更新されます。クライアントが DHCP を使用して
ネットワークアドレスを取得する場合は、アドレス情報が変更されることがあります。
ネットワークインタフェースレポートの項目の全リストについては、107 ページの「レポートの項目
と内容の一覧表」を参照してください。
ネッ トワー ク設定 に関す る基本 情報は、シ ステム 概要レ ポート の「ネット ワーク」オ プショ ンと
「AirMac」オプションでも確認できます。
ネットワークインタフェースレポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「ネットワークインタフェース」と選択します。

4

目的のインタフェース情報を選択します。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

72

第3章

コンピュータを管理する

6

「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。
メモリ
メモリレポートは、ク ライアントコンピュータに取り付けら れているメモリ(RAM )に関する特定
の情報を取 得します。クライアントの メモリサイズをレポー トするほか、モジュールの 以下の内容
を含む各メモリモジュールに関する情報が表示されます:

• スロットの位置
• サイズ、タイプ、および速度
メモリレポ ートは、コンピュータの 管理、ハードウェアの問題 解決、またはメモリを大 量に消費す
るアプリケーションまたはタスクを処理できるクライアントコンピュータの判定に使用できます。
メモリレポートのオプションについて詳しくは、107 ページの「レポートの項目と内容の一覧表」を
参照してください。
システムメ モリに関する基本情報 は、システム概要レポー トの「コンピュータ」オプシ ョンでも確
認できます。
メモリレポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「メモリ」と選択します。

4

目的のモジュール情報を選択します。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

PCI カード
PCI カードレポートは、クライアントコンピュータに取り付けられている PCI カードに関する特定の
情報を取得します。このレポートには、各カードの以下の情報を含む、各 PCI カードの情報が表示
されます:

•
•
•
•

スロット名
カード名、タイプ、メモリ、速度、およびリビジョン(バージョン)
製造元の ID と装置の ID

ROM のリビジョン

PCI カ ードレポートのオプ ションについて詳 しくは、107 ページ の「レポートの項目と 内容の一覧
表」を参照してください。

第3章

コンピュータを管理する

73

クライアントの PCI カードに関する基本情報は、システム概要レポートの「コンピュータ」オプショ
ンでも確認できます。

PCI カードレポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「PCI カード」と選択します。

4

目的の PCI カード情報を選択します。

5

新しいデー タを使用して検索する ときは「レポート用の新 しいデータを収集す る」を選択し、保存
したデータ のみを使用して検索す るときは「レポート用の新 しいデータを収集する」の 選択を解除
します。
保存したデータが古すぎる場合のみ新しいデータを使用して検索したい場合は、「データが指定より
古い場合のみ」を選択し、目的の時間を入力します。

6 「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

ネットワークの応答性をテストする
「Apple Remote Desktop」で、管理用コンピュータとクライアントコンピュータの間のネットワー
クの応答性 をテストできます。ネット ワークパケットをクラ イアントに送信し、クライ アントから
確認を受信するのにかかる時間をレポートします。
送信するネ ットワークパケットの 数、送信する頻度、管理用コン ピュータが損失パケッ トをリスト
するまで応答を待つ時間を選択できます。
ネットワークテストレポートを作成するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「ネットワークテスト」と選択します。

4

目的のオプションを選択します。
「パケット」ポップアップメニューから送信されるパケットの数を選びます。
「間隔」ポップアップメニューから、パケットを送信する頻度を選択します。
「タイムアウト」ポップアップメニューから、損失パケットをレポートまで待機する時間を選びます。

5

「レポート作成」をクリックします。
新しく作成されたレポートウインドウが表示されます。

74

第3章

コンピュータを管理する

ネットワークテストレポートを評価する
ネッ トワーク テスト レポート を使用 して、「Apple Remote Desktop」でのタ スクの 失敗がネ ット
ワークの混 雑によるものかその他 の要因によるものかを 診断できます。たとえば、
「項 目をコピー」
タスクが特定 のサブネットで失敗す る原因が、そのサブネット のネットワークの混雑 にあることが
分かる場合 があります。以下に、このレポ ートに基づいてネット ワークのパフォーマン スを評価す
るための推奨事項をいくつか示します。

• 使用しているコ ンピュータと別のコンピュータ の間のルータの数は、パケットが 返される時間に
影響することがあります。あるコンピュータの所要時間を評価するときは、その所要時間を、ネッ
トワ ーク の同 じ領 域に ある コン ピュ ータ の所 要時 間、また は間 にあ るル ータ の数 が同 じコ ン
ピュータの所要時間と比較する必要があります。

• あるコンピュー タからパケットが返される最大 時間が、ネットワークの同じ領域 にあるほかのコ
ンピュータの時 間より大幅に長い場合は、そのコ ンピュータで問題が発生してい る可能性があり
ます。

• 1 つのコンピュータで大量のパケットが失われる場合は、そのコンピュータのネットワーク接続に
問題が発生している可能性があります。

• ネットワークの 同じ領域にある複数のコンピュ ータで大量のパケットが失わ れる場合は、ネット
ワーク接続の問 題があるか、または間にあるルー タまたはブリッジで問題が発生 している可能性
があります。

レポートのレイアウトを変更する
レポートのレイアウトは、目的に応じてカスタマイズできます。デフォルトでは、レポートには、レ
ポートを実行 する前に選択した情報の 種類ごとの列がレポー トダイアログに表示され る順に含まれ
ています。レポートの列は、最初はコンピュータ名順に並んでいます。

レポートの列 はサイズを変更したり 順序を変更したりする ことができ、列ごとに行を 並べ替えるこ
ともできます。
また、ファイル 検索レポートでは、見つか った項目に関する情報 のうちどれを表示する かを選択で
きます。デフォルトでは、項目名、種類、上位パス、実際のサイズ、および修正日が表示されます。

第3章

コンピュータを管理する

75

表示する情報を変更するには:

1

ファイル検索レポートのウインドウで、必要に応じてレポートの各列を選択または選択解除します。
レポートの列

項目名

上位のパス

項目が含まれているフォルダのパス

フルパス

ファイルのフルパス

拡張子

ファイルタイプを示す拡張子(.app、 .zip、.jpg)

修正日

ファイルが最後に変更および保存された日時

作成日

ファイルが作成された日時

実際の大きさ

ファイルの実際のサイズ(KB または MB 単位)

ディスク使用量

ファイルが使用するディスク容量(KB 単位)

種類

ファイル、フォルダ、またはアプリケーション
「Finder」に表示されるかどうかを示すチェックマーク

不可視

2

選択したときに表示される内容

名前

バージョン番号

アプリケーションの場合は、レポートされるバージョン

バージョン文字列

アプリケーションの場合は、レポートされるバージョン

オーナー

項目のオーナーのユーザ名

グループ

項目のグループの名前

アクセス権

項目の UNIX 権限(たとえば、 -rw-r--r--)

ロック

ロックされたファイルかどうかを示すチェックマーク

選択が完了したら、通常通り「レポート作成」をクリックします。
レポートウインドウが表示されたら、列を並べ替えたり、列ごとに並べ替えたりできます。

レポート情報を書き出す
レポートは、カンマ区切りまたはタブ区切りのテキストファイルに書き出すことができます。レポー
トウインドウ の情報列がすべて含ま れており、レポートの行は 書き出しの時点での並 び順で書き出
されます。
書き出したレポートは、データベース、スプレッドシート、またはワードプロセッサに読み込んで、
詳しく分析したり、整理したり、別の管理者に送信したりできます。レポートによっては、
「 Remote

Desktop」のネットワークスキャナの入力ファイルとして使用することもできます。
レポートを書き出すには:

1

レポートを作成し、レポートウインドウを一番手前に表示します。

2

必要に応じて、並べ替えの基準として新しい列を選択して、レポートの行を並べ替えます。

3

レポート全体を書き出したくない場合は、書き出す行を選択します。

4
5
6

76

「ファイル」>「ウインドウを書き出す」と選択します。
ファイルに名前を付け、保存する場所を選択します。
「テキストエンコーディング」を選択します。

第3章

コンピュータを管理する

• 欧米(Mac OS Roman):レポート情報で欧米語のアルファベットを使用しており、書き出した
書類を Mac OS 9 の一部のインストールなどの Unicode テキストエンコーディングに対応してい
ないアプリケーションまたはオペレーティングシステムで開く場合に、最適な選択肢です。
:書き出したファイルを Mac OS X で開き、中国語や日本語などのアジア言語
• Unicode(UTF-8)
のテキスト文字が含まれていない場合に、最適な選択肢です。

• Unicode(UTF-16):レポートにアジア言語のテキスト文字が含まれている場合に、最適な選択
肢です。

7

「フィールドの区切り」を選択します。

• タブ:列の値の間にタブ文字を挿入します。
• カンマ:列の値の間にカンマを挿入します。

8

レポートの一部の行のみを選択して、選択した行のみを書き出す場合は、「選択した項目のみを書き
出す」を選択します。

9

「保存」をクリックします。

レポートウインドウを使用してコンピュータを操作する
レポートを作成したら、そのレポートを使用してコンピュータを選択し、以下の操作を実行できます:

• コンピュータを ARD コンピュータリストに追加します。
任意の行 を、レポートウインド ウからメインの「 Remote Desktop 」ウインドウのコン ピュータ
リストにドラッ グします。これにより、その行のコ ンピュータがコンピュータリ ストに追加され
ます。

• 新しいコンピュータリストを作成します。
レポートウインドウのコンピュータを選択し、「新規リスト」ボタンをクリックします。

• その他のレポートを作成します。
レポートウイン ドウで任意の数の行を選択 し、次に「レポート」メニューから別 のレポートを選
択します。選択した行にあるコンピュータに、新しいレポートが作成されます。

• 管理タスクを開始します。
レポートウインドウで任意の行を選択し、次に「管理」メニューから管理タスクを選択します。こ
れには、ARD コンピュータリストのコンピュータを選択するのと同じ効果があります。
また、項目を「Finder」から選択した 1 つまたは複数のコンピュータにドラッグすることで、レ
ポ ート ウイ ン ドウ で 選択 した コ ンピ ュ ータ に項 目 をコ ピ ーす るこ と もで きま す。詳 しく は、

60 ページの「項目のコピーコマンドを使用してインストールする」を参照してください。
• ユーザと対話します。
レポートウイ ンドウで任意の行を選択し、次 に「操作」メニューからタスクを 選択します。これ
には、コンピュータリストのコンピュータを選択するのと同じ効果があります。

• 項目をコンピュータから削除します。
ソフトウェアレポートウインドウで項目を選択し、削除ボタンをクリックします。

第3章

コンピュータを管理する

77

システムを管理する
「Apple Remote Desktop」には、ファ イルを削除し たり、
「ゴミ箱」を空 にしたり、コンピ ュータ
起動オプショ ンを設定したりするた めの、クライアントコンピ ュータを管理する簡単 で強力なツー
ルが用意されています。

項目を削除する
クライアン トコンピュータのファ イルを削除すると、その ファイルはクライア ントの「ゴミ箱」に
移動します。
項目をクライアントから削除するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「レポート」>「ファイル検索」と選択します。

4

ファイル検索レポートを使用して、削除したいソフトウェアを検索します。
詳しくは、67 ページの「ファイル、フォルダ、およびアプリケーションを検索する」を参照してく
ださい。

5

ファイル検索レポートのウインドウで、削除したい 1 つまたは複数の項目を選択します。

6

レポートウインドウで削除ボタンをクリックします。
または、項目をデスクトップ上の「ゴミ箱」にドラッグします。

7

「OK」をクリックします。

ゴミ箱を空にする
「Apple Remote Desktop」を使用して、クライアントの「ゴミ箱」を空にし、ディスクの空き容量
を増やすことができます。コンピュータの空きディスク容量を調べるには、「レポート」メニューを
使って、システム概要レポートまたは記憶装置についてのレポートを作成します。
コンピュータ に必要のないファイル がレポートに表示され る場合は、それらのファイ ルをレポート
ウインドウから直接削除できます。詳しくは、78 ページの「項目を削除する」を参照してください。
コンピュータの日常的な管理の一部として、「ゴミ箱」を空にしてディスクの空き容量を増やすこと
ができます。「ゴミ箱」を完全に空にすると、クライアントで前に削除した項目がコンピュータから
取り除かれます。システム概要レポートを使用して、「ゴミ箱」を空にすることによって空にできる
ディスク容量を確認できます。
「ゴミ箱」を空にするには:

1

78

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「ゴミ箱を空にする」と選択します。

4

「空にする」をクリックします。

第3章

コンピュータを管理する

起動ディスクを設定する
「Apple Remote Desktop」では、任意のクライアントコンピュータに起動ディスクを設定できます。
ローカルハードディスク上のボリューム、または使用可能な NetBoot ボリュームを選択できます。
起動ディス クには、有効なシステムが インストールされてい る必要があります。複数の コンピュー
タの起動ボリ ュームを一度に設定す るには、すべてのコンピュ ータのローカルボリュ ーム名が同じ
である必要があります。
または、Mac OS X Server が提供する NetBoot ボリュームとして起動ディスクを設定することもで
きます。これにより、多数のクライアントを NetBoot サーバから起動することができ、ネットワー
クインストールを自動化できます。このコマンドを NetBoot およびネットワークインストールと共
に使用する方法については、61 ページの「ARD を Mac OS X Server の NetBoot およびネットワー
クインストールと共に使用する」を参照してください。
起動ディスクを設定するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「起動ディスクを設定」と選択します。
表示されるリストには、クライアントのローカルハードディスク、カスタムの NetBoot サーバ項目、
およびローカルネットワークのサブネットで利用できるすべての使用可能な NetBoot サーバおよび
ネットワークインストールサーバのリストが含まれます。

4

クライアントのローカルハードディスクまたは NetBoot サーバボリュームを選択します。

5

カスタムの NetBootサーバボリュームを選択したい場合は、サーバの IP アドレスか完全修飾ドメイン
名、および NetBoot ボリューム名を入力します。

6

必要に応じて、「完了時に再起動」を選択します。
これを選択す ると、クライアントコンピ ュータの起動ボリュー ムの設定後にそのクラ イアントコン
ピュータが再起動します。このオプションを使用するには、再起動権限が必要です。

7 「設定」をクリックします。
コンピュータ名を変更する
「Apple Remote Desktop」では、クライアントコンピュータがファイル共有のために使用する名前
を設定できます。複数のコンピュータの名前を同じ名前に変更して、名前の後に番号(Computer1、

Computer2 など)を付けることができます。これは、システムの新規インストール後にクライアン
トコンピュータを区別するときに、特に便利です。
参考:コンピュータの名称変更機能では、クライアントコンピュータの Bonjour 名または DNS 名は
変更されません。
コンピュータ名を変更するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「コンピュータの名称を変更」と選択します。

第3章

コンピュータを管理する

79

4

新しいコンピュータ名を入力します。

5

必要に応じて、「コンピュータごとにほかと重複しない番号を追加」を選択します。
このオプションを選択すると、ファイル名の末尾に一意の番号が付加されます。たとえば、3 つのコ
ンピュータの名前を「Computer」に変更すると、 それらのコンピュータの名前は「Computer1 」、
「Computer2」、および「Computer3」になります。

6 「名称変更」をクリックします。

コンピュータを管理する
「Apple Remote Desktop」を使用すれば、Mac OS X のアップルメニューにあるコマンドとその他
のコマンドを発行して、複数のクライアントコンピュータを同時に制御できます。

ファイルおよびフォルダを開く
「Apple Remote Desktop」では、クラ イアントコンピ ュータの既存 の項目(ファイル、フ ォルダ、
およびアプ リケーション)を開くこ とができます。開く項目は、 クライアントコンピュ ータだけで
なく管理者 コンピュータにも ある必要があり、名前、タ イプ、サイズ、アクセス権、お よびファイ
ル作成日が管理用コンピュータの項目と同じである必要があります。
「項目を開く」コマンドでは、ファイルの作成に使ったアプリケーションがクライアントコンピュー
タ上に存在する場合は、そのアプリケーションでファイルが開きます。それ以外の場合は、そのファ
イル の拡 張子が 付い たファ イルを 開く ように 割り 当てら れて いるア プリケ ーシ ョンで 開き ます。
フォルダ は「Finder」で 開きます。アプリケ ーションが開きま す。すでに開いている 場合は、一番
手前に表示されます。
項目を開くには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「項目を開く」と選択します。

4

「+」をクリックし、管理用コンピュータの項目をブラウズします。
または、管理用コンピュータの「Finder」から「項目を開く」ダイアログに項目をドラッグします。

5

項目を選択したら、「OK」をクリックします。
「項目を開く」ダイアログに、開く項目のアイコンと名前が表示されます。

6

「開く」をクリックします。

アプリケーションを開く
「Apple Remote Desktop」では、クライアントコンピュータのアプリケーションを開くことができ
ます。開くアプ リケーションは、クライア ントコンピュータだけ でなく管理用コンピュ ータにもあ
る必要があります。アプリケーションがすでに開いている場合は、「アプリケーションを開く」コマ
ンド によっ て一番 手前に 表示さ れま す。このコ マンド を使っ て、Mac OS X ア プリケ ーショ ンと

Classic アプリケーションの両方を開くことができます。

80

第3章

コンピュータを管理する

管理用コン ピュータにあるアプリ ケーションの名前、タイ プ、およびアクセス権は、ク ライアント
コンピュータで開くアプリケーションのものと同じである必要があります。
アプリケーションを開くには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「アプリケーションを開く」と選択します。
「アプリケー ションを開く」ダイアロ グに、ハードディスクの 最上位レベルの「アプリ ケーション」
フォルダ、および管理者の「アプリケーション」フォルダ(「 ~/ アプリケーション」)にインストー
ルされているアプリケーションが表示されます。

4

アプリ ケーション を選択す るか、
「ブラウズ」を クリックし て管理用コ ンピュー タで目的の アプリ
ケーションを検索します。
または、管理 用コンピュータの「 Finder」か ら「アプリケーション を開く」ダイアログに 項目をド
ラッグします。
「アプリケーションを開く」ダイアログに、開くアプリケーションのアイコンと名前が表示されます。

5

「開く」をクリックします。

コンピュータをスリープ状態にする
「Apple Remote Desktop」では、クライアントコンピュータをスリープ状態にすることができます。
これにより、ク ライアントで「スリープ 」コマンドを選択した 場合と同じ結果にな ります。ディス
プレイはス リープ状態になり、ハード ディスクはスピンダウ ンし、コンピュータの中央 演算装置と
ネットワークインタフェースは低電力モードになります。

AirMac を介し てコンピュータをスリープ状態にすることはできますが、ARD を使用してそのコン
ピュータのスリープを解除することはできません。
コンピュータをスリープ状態にするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「スリープ」と選択します。

4

「スリープ」をクリックします。

コンピュータのスリープを解除する
「Apple Remote Desktop」はで、スリープ状態になっていたコンピュータ、または ARD でスリー
プ状態にされたコンピュータのスリープを解除できます。 ARD を使用してコンピュータのスリープ
を解除するには、コンピュータのネットワークハードウェアがネットワークパケット(wakeonlan)
を介したスリープ解除に対応している必要があり、コンピュータの「省エネルギー」環境設定の「ス
リープ解除のオプション」で「Ethernet ネットワーク管理者のアクセスによってスリープを解除す
る」が使用可能になっている必要があります。

AirMac を介してネットワークに接続されているコンピュータ、またはローカルサブネット上にない
コンピュータのスリープを解除することはできません。

第3章

コンピュータを管理する

81

コンピュータのスリープを解除するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「スリープ解除」と選択します。

4

「スリープ解除」をクリックします。

コンピュータの画面をロックする
「Apple Remote Desktop」では、コンピュータの画面をロックすることができます。コンピュータ
の画面をロ ックすると、だれもそのコ ンピュータのデスクト ップを見たり、マウスとキ ーボードを
使ったりすることはできません。デフォルトでは、ARD のロックされた画面には南京錠のピクチャ
が表示されますが、カスタムのピクチャを表示することもできます。
コンピュータの画面をロックした後も、「 Remote Desktop 」を使用してコンピュータの操作を続け
ることがで きます。ただし、監視、制御、また は共有コマンドを 使用すると、画面のロ ックは解除
されます。
コンピュータの画面をロックするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「画面をロック」と選択します。

4
5

必要に応じて、ロックした画面に表示するメッセージを入力します。
「画面をロック」をクリックします。
管理者の名前とメッセージテキスト以外の画面が黒くなります。

ロックした画面にカスタムピクチャを表示する
「Apple Remote Desktop」によってロックされている間、好きなピクチャをクライアントの画面に
表示できま す。イメージを作成すると きは、イメージのサイズが クライアントコンピュ ータの画面
に収まるようにしてください。たとえば、クライアントの画面が 800 × 600 の場合、1024 × 768
のピクチャは画面に合わせて縮小されます。
ロックした画面のカスタムピクチャを作成するには:

1

「AppleWorks 」などのグラフィックスプログラムを使用して、ピクチャを作成します。

2 PICT、TIFF、GIF 、JPEG、または その他の「QuickTime」互 換の静的イ メージフ ォーマット でピク
チャを保存します。
「QuickTime」互換のムービーまたは「QuickTime VR」オブジェクトは使用できません。

3
4

ピクチャに「Lock Screen Picture」という名前を付けます。
「Lock Screen Picture」ファイルをクライアントコンピュータの「/ ライブラリ /Preferences/」にコ
ピーします。

82

第3章

コンピュータを管理する

コンピュータ画面のロックを解除する
「Apple Remote Desktop」によってロックされたコンピュータ画面のロックを解除するには、ARD
を使用する 必要があります。コンピュ ータ画面のロックを解 除すると、そのコンピュー タのデスク
トップが復元され、マウスとキーボードが使用できるようになります。
コンピュータ画面のロックを解除するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「画面のロックを解除」と選択します。

4

「画面をロック解除」をクリックします。

現在のユーザをログアウトする
「Apple Remote Desktop」では、クライアントコンピュータの現在のユーザをログアウトできます。
「ファー ストユーザ スイッチ」を使 用してログ インしてい る現在アク ティブなユ ーザ以外の ユーザ
は、このコマンドではログアウトされません。このコマンドを使用すると、クライアントコンピュー
タがログインウインドウに戻ります。
ユーザをログアウトするには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「現在のユーザをログアウト」と選択します。

4

ログアウトのタイプを選択します。
ユーザによる ファイルの保存やログ アウトのキャンセルを 許可するか、強制的にすぐ にログアウト
することが できます。強制的にログア ウトする場合、ユーザは開 いているファイルに対 する保存さ
れていない変更を失います。

5 「ログアウト」をクリックします。
コンピュータを再起動する
「Apple Remote Desktop」では、ク ライアン トコンピュ ータを再 起動できま す。これは、ク ライ
アントコン ピュータのアップルメ ニューから「再起動」コマンド を選択する場合と同じ 結果になり
ます。
この機能は、「パ ッケージをインスト ール」コマンドと共に使 用すると特に便利で す。
「パッケージ
をインストール」では、再起動が必要なパッケージの場合でも、コンピュータは再起動されません。
パッケージのインストール後に、ARD を使用してコンピュータを再起動する必要があります。
コンピュータを再起動するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「再起動」と選択します。

4

再起動のタイプを選択します。

第3章

コンピュータを管理する

83

ユーザによる ファイルの保存や再起 動のキャンセルを許可 するか、強制的にすぐに再 起動すること
ができます。強 制的に再起動する場合、ユ ーザは開いているファ イルに対する保存され ていない変
更を失います。

5 「再起動」をクリックします。
コンピュータをシステム終了する
「Apple Remote Desktop」では、クライアントコンピュータをシステム終了できます。これは、ク
ライアント コンピュータのアップ ルメニューから「システム 終了」コマンドを選択する 場合と同じ
結果になります。
参考:ARD クライアントをシステム終了した場合は、ARD を使用してそのクライアントを起動する
ことはできません。
このコマンドは、「省エネルギー」環境設定と共に使用すると特に便利です。毎朝指定した時間に起
動し、夜は ARD を使用してシステム終了するようにクライアントコンピュータを設定できます。翌
朝にはクライアントコンピュータが起動し、管理する準備ができた状態になります。
コンピュータをシステム終了するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「システム終了」と選択します。

4

システム終了のタイプを選択します。
ユーザによる ファイルの保存やシス テム終了のキャンセル を許可するか、強制的にす ぐにシステム
終了するか を選択できます。強制的に システム終了する場合、ユ ーザは開いているファ イルに対す
る保存されていない変更を失います。

5

「システム終了」をクリックします。

作業を自動化する
「Apple Remote Desktop」のコマンドや機能は、自動化することができます。また、ARD には、ス
クリプティングに精通した管理者がクライアント管理を自動化するのに役立つツール(UNIX または

AppleScript のいずれか)が用意されています。

データレポート作成ポリシーを設定する
レポート作成の速度を上げ、オフラインのクライアントからレポート作成ができるようにするため、
「Apple Remote Desktop」では、クライ アントシステム およびファイル の保存情報を使 用します。
データレポー ト作成ポリシーを設定 することで、レポート用の これらの情報の収集を 自動化するこ
とができま す。この予約によって、クライ アントがシステムおよ びファイルのレポート 用の情報を
アップデートする頻度が決定されます。

84

第3章

コンピュータを管理する

各クライアン トコンピュータは、設定し た収集予約に従って中 央のレポート作成デー タベースに接
続し、指定した 情報をアップロード します。これらのアップデ ートの頻度には、一定の トレードオ
フの要素があ ります。すべてのクライア ントに要求する情報の アップデートの頻度が 多すぎる場合
は、アップデー ト時のネットワークト ラフィックが増加し、クラ イアントのパフォーマ ンスが低下
する危険性 があります。クライアント に要求するアップデー トの頻度が十分でない 場合は、受信す
るレポート データが古くなってい ることがあります。レポー ト作成上の必要と、ネット ワークおよ
びクライアントのパフォーマンス上の必要のバランスに注意する必要があります。
収集ポリシーには、システム情報とファイルシステム情報の 2 つの種類の情報が含まれます。シス
テム情報には、以下のレポートでレポートされる可能性のあるすべての情報が含まれます:

•
•
•
•
•
•
•

システム概要
記憶装置

USB 装置
FireWire 装置
ネットワークインタフェース
メモリ

PCI カード

ファイルシス テム情報には、以下のレポ ートでレポートされる 可能性のあるすべての 情報が含まれ
ます:

• ファイル検索
• ソフトウェアバージョン
• ソフトウェア差分
クライアントのデータレポート作成ポリシーを設定するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「レポート作成ポリシーを設定」と選択します。

4

「予約する」を選択します。
クライアントの自動データ収集を使用不可にするには、「レポートが必要な場合のみ実行」を選択し
ます。

5

データ収集を行う日を選択します。

6

収集を行う時刻を設定します。

7

必要に応じて、
「選択した日に一定間隔で繰り返す:____ 時間ごと」を選択して、それぞれの日の収
集と収集の間の時間間隔を設定します。

8

必要に応じて、
「データが指定時間より新しい場合は再構築しない:____ 時間」を選択して、より新
しいデータが存在する場合の、予約した再構築と再構築の間の時間間隔を設定します。
これにより、データ収集とデータ収集の間の最小の時間数または分数が設定されます。

9 「システムデータ」または「ファイルデータ」、あるいはその両方を選択します。
10 「設定」をクリックします。

第3章

コンピュータを管理する

85

レポート用収集データの場所を設定する
レポート作成の速度を上げるため、「Apple Remote Desktop」では、クライアントのシステムおよ
びファ イルの情報 のデータベ ースを使用 します。レポー ト用のこれ らのデータ の収集を自 動化し、
データベー スを置く場所を決定す ることができます。デフォ ルトでは、このデータベー スは管理者
自身のコンピュータに保存されます。収集データの場所を変更するには、以下の手順に従います。
警告:レポートデータベースの場所を最初の設定時に選択した場所から変更する場合は、クライア
ントコンピュータのデータ収集ポリシーを再設定する必要があります。データベースは移動しませ
んが、次回のデータ収集時に再生成されます。
まず、データを 保存する場所を管理用 コンピュータかリモー トコンピュータに決め ます。データを
収集するリモートコンピュータは、使用許諾契約のある ARD 管理用コンピュータであり、レポート
を作成するすべてのクライアントコンピュータに対して TCP および UDP のポート 3283 および 5900
が開いている必要があります。別の ARD 管理用コンピュータのデータベースを使用する場合は、そ
のデータベースがほかの ARD 管理者にデータアクセスを許可するように設定する必要があります。
データをローカルで保存し、無制限のクライアントライセンスを持っている場合は、「リモート接続
をローカルエージェントに許可」オプションを選択することによって、お使いのコンピュータのデー
タベースにほかの ARD 管理者がアクセスするのを許可できます。
収集データの場所を設定するには:

1

「Remote Desktop」を開きます。

2

「Remote Desktop」>「環境設定」と選択します。

3

「データ収集」をクリックします。

4

この管理用コンピュータのデータベースを使用したい場合は、「このコンピュータ」を選択します。
ほかの ARD 管理者がローカルの管理用コンピュータのデータベースにアクセスできるようにしたい
場合は、
「ほかのユーザがこのコンピュータをデータ収集に使用することを許可」をクリックします。

5

別の管 理用コンピュ ータのデータ ベースを使用 したい場合は 、
「使用許諾 されている別 の Remote

Desktop コンピュータ」 を選択します。
次に、その他の ARD 管理用コンピュータの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。

6

ウインドウを閉じて変更内容を保存します。

予約したタスク
「Apple Remote Desktop」を使用して、ほとんどすべてのタスクを自動化および予約することがで
きます。たとえば、アプリケーションやフォントを毎晩クライアントにコピーするように ARD を設
定して、特定の アプリケーションやフォ ントセットをクライア ントコンピュータで常 に使用できる
ようにできます。

86

第3章

コンピュータを管理する

自動化したタ スクを予約すると、予約し たタスクに関する情報 が管理用コンピュータ に保存されま
す。指定した時間にそのコンピュータのクライアントソフトウェアが起動し、タスクを開始します。
予約したタスクを実行するには、「Remote Desktop」が開いている必要があります。
ボタン

定義
予約ボタンが使用可能になっているタスクは、予約することができます。

すでに予約されていて、保留中 のイベントがあるタスク の場合、予約ボタ
ンは次のように少し異なります:

予約したタスクを設定する
タスク予約ボタンが使用可能になっているタスクは、予約することができます。予約したタスクは、
メインの「Remote Desktop」にある「保存したタスク」リストに表示されます。
タスクを予約するには:

1
2

コンピュータリストを選択します。
「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

予約したいタスクをメニューバーから選びます。

4

必要に応じてタスクを設定します。

5

タスクを実行する前に、予約ボタンをクリックします。
予約ダイアログが開きます。

6

いますぐタスクを実行するか、特定の時間に実行するかを選びます。
特定の時間を選択する場合は、日時を入力します。
「特定の日時」ではなく「今すぐ」を選択すると、タスクの予約がオフになります。

7
8
9

タスクを繰り返したい場合は、
「繰り返す間隔」をクリックしてから、繰り返しの間隔を設定します。
「OK」をクリックします。
タスクを保存します。

第3章

コンピュータを管理する

87

予約したタスクを編集する
保存したタス クは変更することがで き、後でそのタスクを実行 するときは常に変更内 容が反映され
ます。そのタスクの対象にするコンピュータなどの設定を編集することもできます。
タスクの予約を編集するには:

1

「保存したタスク」リストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで、予約したタスクをダブルクリックします。

3

タスク予約ボタンをクリックします。

4

必要に応じて、タスクまたはタスクの予約を編集します。

5

「OK」をクリックします。
予約したタスクを削除する
不要なタス クは削除できます。タスク を保持したいけれども、そ のタスクを繰り返した くない場合
は、予約したタスクを削除するのではなく、編集する必要があります。詳しくは、「予約したタスク
を編集する」を参照してください。
予約したタスクを削除するには:

1

「保存したタスク」リストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで、目的のタスクを選択します。

3 delete キーを押します。

UNIX シェルコマンド
「Apple Remote Desktop」には、独自のタスクのほかに、リモートコンピュータで UNIX コマンド
を簡単に実行するための方法も用意されています。UNIX コマンドをクライアントコンピュータに送
信するには、クライアントコンピュータに BSD サブシステムがインストールされている必要があり
ます。UNIX コマンドはシェルコマンドです。これは、シェルの条件、ループ、その他の関数を使っ
てスクリプトを記述することができ、1 つのコマンドを送信するだけではないことを意味します。
内蔵コマンドラインツール
「Apple Remote Desktop」に は、「UNIX コ マン ドを 送信 」と共 に使 用で きる「 networksetup」
と「systemsetup」の 2 つの強力なコマンドラインツールがあります。これらのツール自体は ARD
クライアントソフトウェア 内に埋め込まれており、Mac OS X Server 上の ソフトウェアの既存のイ
ンストールとは干渉しません。このツールの場所はデフォルトのシェル PATH に追加されるため、標
準の UNIX ツールの場所の 1 つにインストールされているかのようにして、「Remote Desktop」か
らアクセス できます。これらのツール を使用して設定を変更 するには、これらのツール をルート権
限(su root または sudo)で実行する必要があります。

88

第3章

コンピュータを管理する

networksetup
コマンドラインツール「networksetup」は、クライアントのネットワーク設定に使用します。ネッ
トワークの場所の作成または変更、IP アドレスの変更、ネットワークサービスのプロキシの設定、お
よびその他の多くの操作ができます。「ターミナル」で次の行を 1 行で入力すると、ツールのヘルプ
プロンプトにコマンドラインの構文、説明、および例が表示されます:
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/ARDAgent.app/Contents/
Support/networksetup -help

systemsetup
コマンドライン ツール「systemsetup」は、ネットワーク以外のシステム設定 に使用します。時間
帯、ネッ トワ ークタ イムサ ーバ、ス リープ 設定、「省 エネル ギー」環 境設定、「リ モート ログ イン
(SSH)」環境設定などを照会または変更できます。
「ターミナル」で次の行を 1 行で入力すると、ツー
ルのヘルププロンプトにコマンドラインの構文、説明、および例が表示されます:
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/ARDAgent.app/Contents/
Support/systemsetup -help
単一の UNIX コマンドを実行する

UNIX コマンドウインドウを使用して、選択したクライアントコンピュータに単一のコマンドを送信
できます。このコマンドは、bash シェルとルート権限を使用して実行されます。
単一の UNIX コマンドを実行するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「管理」>「UNIX コマンドを送信」と選択します。

4

コマンドを入力するかペーストします。
コマンドが 複数行のスクリプトの 場合は、各コマンドをそれ ぞれの行に入力します。読 みやすくす
るために 1 行のコマンドを区切る場合は、バックスラッシュ(「\」)を使用して視覚上の新しい行を
開始します。

5

コマンドを実行するためのアクセス権を持つユーザを設定します。
現在ログイン しているユーザを選択 するか、クライアントコン ピュータ上に存在して いることが分
かっているほかのユーザの名前を選択できます。

6 「送信」をクリックします。
UNIX コマンドを使ってスクリプトを実行する
コマンドラインから実行できるスクリプトは 2 種類あります。1 つ目の、コマンドラインで最も一般
的なものは、シ ェルスクリプトです。シ ェルスクリプトは、すべ てファイル内にある順 序で実行さ
れる UNIX コマンドの集まりを含むファイルです。シェルスクリプトには、ループ、条件、変数など
の通常のプログラミングプロシージャを含めることができます。シェルスクリプトは、UNIX 行で終
了するテキストファイルです。シェルスクリプトは、 bash シェルを使用して解釈されます。

第3章

コンピュータを管理する

89

シェルスクリプトを実行する
シェルスク リプトは、コピーしてから 実行することができま す。スクリプトがある程度 複雑な場合
や、1 行で記述できない場合は、「項目をコピー」を使用してスクリプトファイルをクライアントコ
ンピュータにコピーしてから、「UNIX コマンドを送信」を使用して実行することができます。 1 行
のコマンドは、「UNIX コマンドを送信」を使用するだけで送信できます。
スクリプトをコピーして実行するには:

1

スクリプトを準備して保存します。
スクリプトが UNIX 行で終了して保存されていることを確認します。

2
3

「Remote Desktop」を開きます。
コンピュータリストを選択します。

4

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

5

「項目をコピー」コマンドを使用して、スクリプトをクライアントコンピュータにコピーします。

6

スクリプトをコピーしてから、「管理」>「UNIX コマンドを送信」と選択します。

7

次のように入力してスクリプトを実行します:

sh [ スクリプトのパスおよび名前 ]

8

「送信」をクリックします。

AppleScript
実行できる 2 つ目の種類のスクリプトで、Mac OS X 環境で最もよく使われるものは、AppleScript
です。AppleScript は英語に似たコマンドを含むファイルで、AppleScript プログラミング言語を使
用し、「スクリプトエディタ」アプリケーションを使用して作成されます。 AppleScript は、クライ
アントコンピュータでいくつかの方法で実行できます。アプリケーションとしてコンパイル、保存、
および実行したり、コマンドラインを使用して一度に送信したりできます。

AppleScript について詳しくは、「ヘルプビューア」の「 AppleScript ヘルプ」、または
www.apple.com/jp/applescript/ を参照してください。
コンパイルした AppleScript を送信して実行するには:

1 AppleScript をアプリケーションとして保存します。
2
3

「Remote Desktop」を開きます。
コンピュータリストを選択します。

4

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

5

「項目をコピー」コマンドを使用して、スクリプトをクライアントマシンにコピーします。
「項目をコ ピー」コマンドを、
「項目を コピー」ダイアログ で選択した「コピー後:項 目を開く」オ
プションと共に使用します。

90

第3章

コンピュータを管理する

「UNIX コマンドを送信」を使用して AppleScript を実行するには:
こ の 方 法 で は、「 osascript」コ マ ン ド を 使 用 し ま す。「osascript」に つ い て 詳 し く は、
「osascript」のマニュアルページ(man で表示)を参照してください。

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「項目をコピー」コマンドを使用して、スクリプトをクライアントコンピュータにコピーします。

4

スクリプトをコピーしてから、「管理」>「UNIX コマンドを送信」と選択します。

5 UNIX コマンドウインドウで、次のように AppleScript を入力またはペーストします。
osascript -e '[ スクリプトの第 1 行 ]' -e '[ スクリプトの第 2 行 ]'
たとえば、フォ ルダを作成してそのラ ベルを設定する簡単な スクリプトは、次のように 入力します
(すべて 1 行で):

osascript -e 'tell the application "Finder"' \
-e 'make new folder' \
-e 'set the name of the result to "New Folder"' \
-e 'set the label index of folder "New Folder" to 2' \
-e 'end tell'

6

「送信」をクリックします。
クライアントコンピュータでスクリプトが実行されます。

第3章

コンピュータを管理する

91

4

ユーザと対話する

4

「Apple Remote Desktop」は、ネットワークを介してコンピュータ
ユーザと対話するための強力なツールです。リモートの画面を制御ま
たは監視したり、リモートユーザとテキストメッセージを送受信した
り、画面をほかのユーザと共有したりすることで、対話できます。
この章では、ARD のユーザ対話機能の概要と、それらの機能を使うための詳細な手順について説明
します。
以下の内容について説明します:

•
•
•
•

94 ページの「制御する」
97 ページの「監視する」
100 ページの「メッセージを送信する 」
102 ページの「画面を共有する 」

93

制御する
「Apple Remote Desktop」を使うと、リモートコンピュータをそのコンピュータの前に座っている
かのように制 御できます。一度に 1 台のコンピュータの キーボードとマウスだけを 制御できます。

ARD が 制 御で きる リモ ー トコ ンピ ュー タ には、 ARD ク ライ アン トと VNC (Virtual Network
Computing)サーバの 2 つの種類があります。

ウインドウに合わせる
制御を共有
スクリーンショット

制御ウインドウのオプション
クライアン トを制御するときは、クラ イアントウインドウを フルサイズで表示する か、制御ウイン
ドウに合わせ て拡大縮小して表示で きます。実際のサイズでの 表示とウインドウに合 わせた表示と
を切り替えるには、「ウインドウに合わせる」ボタンをクリックします。
マウスとキーボードは、完全に制御するか、ARD クライアントユーザと制御を共有することができ
ます。完全な制御と共有した制御とを切り替えるには、「制御を共有」ボタンをクリックします。
リモート画 面のピクチャを撮って、フ ァイルに保存すること ができます。リモートコン ピュータの
スクリーンショットを撮るには、「スクリーンショット」ボタンをクリックします。

94

第4章

ユーザと対話する

ARD クライアントを制御する
Apple Remote Desktop(ARD)ク ライアントコン ピュータは、制御権 限が設定された管 理用コン
ピュータで制御できます。ARD 権限について詳しくは、 38 ページの「ARD 管理者アクセス」を参
照してください。

ARD クライアントコンピュータの制御中は、一部のキーボードショートカットコマンドはリモート
コンピュータに送信されませんが、管理用コンピュータには機能します。以下のものが含まれます:

•
•
•
•
•

動作中のアプリケーションを変更(コマンド +shift+tab)

Dock を表示/隠す(コマンド +option+D)
ユーザをログアウト(コマンド +shift+Q)
スクリーンショットを撮る(コマンド +shift+3、 4)
強制終了(コマンド +option+esc )

また、音量、輝度、メ ディアイジェクトな どの特殊キーも、クライ アントコンピュータ には機能し
ません。
以下の手順で は、監視するコンピュータに ARD がインスト ールされて適切に設定さ れていること
(28 ページの「クライアントソフトウェアを Mac OS X 10.2 に初めてインストールする」を参照)、
およびそのコンピュータが ARD コンピュータリストに追加されていること(57 ページの「ARD の
コンピュータリストについて」を参照)を前提としています。

ARD クライアントを制御するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「制御する」と選択します。
制御対象のコ ンピュータの画面が制 御ウインドウより大き い場合は、ポインタがウイ ンドウの端に
近づくと画面がスクロールします。

4

フルサイズでの表示とウインドウに合わせた表示とを切り替えるには、「ウインドウに合わせる」ボ
タンをクリックします。

5

マウスとキーボードを使って、制御対象のコンピュータで操作を実行します。

ARD の環境設定がキーボードとマウスの制御を共有するように設定されている場合は、リモートコ
ンピュータの キーボードとマウスが 使用可能になり、管理用コ ンピュータのキーボー ドとマウスと
同様にリモートコンピュータに対して機能します。
環境設定が制 御を共有するように設 定されていない場合は、管 理用コンピュータが制 御対象になっ
ている間は、リモートコンピュータのキーボードとマウスは機能しません。
参考:クライアントを監 視している場合は、
「制御を共有」ボタンをクリッ クしてそのクライアン
トを制御するように切り替えることができます。

第4章

ユーザと対話する

95

VNC サーバを制御する
VNC(Virtual Network Computing)は、リ モー ト制 御 用の ソフ トウ ェア です 。VNC を 使う と、
「ビューア」を使っているコンピュータのユーザは、ネットワークで接続された、VNC「サーバ」を
使っている別 のコンピュータのデス クトップを表示したり、キ ーボードとマウスを制 御したりでき
ます。以下の手順の目的に合わせて、VNC 対応のコンピュータを「VNC クライアント」と呼びます。

VNC サーバと VNC ビューアは、さまざまなコンピュータ環境で利用できます。ARD は VNC ビュー
アなので、ネットワーク上の以下のコンピュータ(そのコンピュータが Mac OS X、 Linux、または
Windows を実行しているかどうかは関係ありません)を制御できます:
• VNC サーバソフトウェアを実行するコンピュータ
• ARD コンピュータリストにあるコンピュータ
以下の手順では、監視対象のコンピュータが ARD コンピュータリスト(57 ページの「ARD のコン
ピュータリストについて」を参照)に追加されていることを前提としています。 VNC サーバを ARD
コンピュータリストに追加するときは、指定する必要があるのは VNC パスワードだけで、ユーザ名
は必要ありません。

VNC クライアントコンピュータを制御するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「制御する」と選択します。
制御対象のコ ンピュータの画面が制 御ウインドウの画面よ り大きい場合は、ポインタ がウインドウ
の端に近づくと画面がスクロールします。

4

フルサイズでの表示とウインドウに合わせた表示とを切り替えるには、「ウインドウに合わせる」ボ
タンをクリックします。

5

マウスとキーボードを使って、制御対象のコンピュータで操作を実行します。
「Apple Remote Desktop」の環境設定にかかわらず、制御対象の VNC サーバはキーボードとマウ
スの制御を 共有します。リモートコン ピュータのキーボード とマウスは使用可能に なっており、管
理用コンピュータのキーボードやマウスと同様にリモートコンピュータに対して機能します。
参考:クライアントを監 視している場合は、
「制御を共有」ボタンをクリッ クしてそのクライアン
トを制御するように切り替えることができます。

VNC ビューアによって制御されるように ARD クライアントを設定する
Apple Remote Desktop クラ イア ント は、アッ プル 以外 の VNC(Virtual Network Computing)
ビューアで制御できます(そのように設定した場合)。
アップル以外の VNC ビューアに ARD クライアントへのアクセスを許可すると、
「Remote Desktop」
を使ってクライアントを制御する場合より安全性が低下します。アップル以外の VNC ソフトウェア
では、暗号的に安全でない形式と場所にパスワードが格納されると考えられます。

96

第4章

ユーザと対話する

VNC 接続を受け入れるようにクライアントを設定するには:

1
2

クライアントコンピュータで「システム環境設定」を開きます。
「Remote Desktop」環境設定を開きます。

Mac OS X 10.2 クライアントの場合は、「Remote Desktop」をクリックします。
「Apple Remote Desktop」を選択し
Mac OS X 10.3 クライアントの場合は、「共有」をクリックし、
て、「アクセス権」をクリックします。

3

「VNC 使用者が画面を操作することを許可 パスワード」を選択します。

4 VNC パスワードを入力します。
5

「OK」をクリックします。
警告:ほかのユーザや ARD 管理者と同じパスワードは使わないでください。そのパスワードは安
全でない可能性があります。

監視する
コンピュータを制御したくなくても、コンピュータの画面の監視だけしたい場合があります。リモー
ト コン ピュ ータ の監 視は 制御 と似 てい ます が、マウ スの 動き やキ ーボ ード 入力 がリ モー トコ ン
ピュータ に送信されない点 が異なります。 Apple Remote Desktop ク ライアントコンピ ュータは、
監視権限が設定された管理用コンピュータで監視できます。ARD 権限について詳しくは、38 ページ
の「ARD 管理者アクセス 」を参照してください。

第4章

ユーザと対話する

97

ARD を使うと、監視対象のコンピュータのリストを順に切り替えて、同じ画面で複数のクライアン
トを監視できます。これにより、画面を個別に選択しなくても、多数の画面を監視できます。

進むボタンと戻るボタン

1 つのクライアントを監視するときは、クライアントウインドウをフルサイズで表示するか、監視ウ
インドウに合 わせて拡大縮小して表 示できます。実際のサイズ での表示とウインドウ に合わせた表
示とを切り替えるには、制御ウインドウの場合と同様に、「ウインドウに合わせる」ボタンをクリッ
クします。

1 つの画面に収めて表示するように選んだ数より多くのクライアントを監視している場合は、進むボ
タンと戻るボタンをクリックして、複数のページを順に切り替えることができます。

監視中に監視の設定を変更する
複数の コンピュー タを監視し ているとき に、監視ウイン ドウの上部 にあるコン トロールを 使って、
「Apple Remote Desktop」の監視設定を調整できます。
監視設定を変更するには:

• 各ページに表示されるクライアント画面の数を調整します。

• 自動的に次のページの画面に進むまでの秒数を調整します。

98

第4章

ユーザと対話する

• 画面の色数を白黒から数百万色に調整します。

複数画面の監視ウインドウのショートカット
監視ウインドウのアイコンを使って、いくつかの Apple Remote Desktop コマンドを使用できます。
監視ウインドウのツールバーにあるボタンでは、「項目をコピー」コマンドおよび「チャット」コマ
ンドを実行できます。また、コンピュータの画面を選択 して、
「Remote Desktop」のメニューから
タスクを選択することで、そのコンピュータでの ARD タスクを実行することもできます。

1 台のコンピュータを監視する
1 台のコンピュータを監視するときは、監視対象の画面が管理用コンピュータのウインドウに表示さ
れます。画面を 監視しているときにス クリーンセーバが動作 すると、そのスクリーンセ ーバは動作
したままに なります。監視ウインド ウには、画面の制御に切 り替える「制御を共有」ボ タンがあり
ます。
以下の手 順では、監視するコ ンピュータに「 Apple Remote Desktop」が インストールさ れて適切
に設定されていること( 28 ページの「クライアントソフトウェアを Mac OS X 10.2 に初めてインス
トールする」を参照)、およびそのコンピュータが ARD コンピュータリストに追加されていること
(57 ページの「 ARD のコンピュータリストについて」を参照)を前提としています。

1 台のコンピュータを監視するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウでコンピュータを選択します。

3

「操作」>「監視する」と選択します。
監視対象のコ ンピュータの画面が監 視ウインドウより大き い場合は、ポインタがウイ ンドウの端に
近づくと画面がスクロールします。

4

実際のサイズ での監視とウインドウ に合わせた監視とを切 り替えるには、
「ウインドウ に合わせる」
ボタンをクリックします。
クライアント を監視している場合は、監 視対象の画面をダブル クリックしてそのクラ イアントを制
御するように切り替えることができます。

複数のコンピュータを監視する
複数のクラ イアントコンピュータ を監視するときは、各クラ イアント画面が縮小さ れて、複数のコ
ンピュータ を同時に表示できます。同 時に表示されるクライ アント画面の数は設定 できます。詳し
くは、47 ページの「 Remote Desktop アプリケーションの環境設定を設定する」を参照してください。
監視を開始し てからクライアントが スリープ状態になった り、スクリーンセーバが動 作したりする
と、そのスクリーンセーバは解除できません。

第4章

ユーザと対話する

99

画面は、選択したコ ンピュータのリスト全体を通 して順に切り替わります。一度に 数画面ずつ、30
秒ごとに切り替わります。次のキーストロークを使うと、そのサイクルを変更できます:
キーストローク

結果

右矢印

次のグループの画面がすぐに表示されます

左矢印

前のグループの画面がすぐに表示されます

スペースバー

画面の切り替えを停止または開始します

複数のコンピュータを監視するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「監視する」と選択します。
リモートコンピュータの画面がウインドウに表示されます。

メッセージを送信する
「Apple Remote Desktop」では、テキストメッセージングを使って、ARD クライアントコンピュー
タのユーザと対話できます。テキストメッセージを使って、ユーザに指示やアナウンスを送ったり、
リモートで 共同作業をしたり、問題 を解決したりできます。テ キストメッセージン グには、一方向
のメッセージと双方向で対話形式のチャットの 2 つの種類があります。テキストメッセージングと
チャットは、ARD クライアントコンピュータだけが利用できます。VNC クライアントコンピュータ
では利用できません。

一方向のメッセージを送信する
ARD クライアントコンピュータのユーザにアナウンスや情報を送信するときは、一方向のテキスト
メッセージ を使用できます。アナウン スは、開いているアプリケ ーションウインドウの 前面に表示
され、ユーザが表示を消すことができます。
一方向のテキストメッセージを送信するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「メッセージを送る」と選択します。

4

メッセージを入力します。

5

「送信」をクリックします。
テキストメッセージが、選択したすべてのコンピュータの画面に表示されます。

対話形式のチャット
ARD クライアントコンピュータのユーザと対話形式のチャットを開始できます。このチャットでは、
ユーザからす ぐにフィードバックを 得ることができるため、共 同作業や問題解決を行 うことができ
ます。

100

第4章

ユーザと対話する

対話形式のチャットを開始するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「チャット」と選択します。

4

一度に 1 行ずつメッセージを入力します。

5

各行の入力後に return キーを押して、メッセージを送信します。

管理者の注意を促す
ときどき、ARD クライアントコンピュータのユーザが、ARD 管理者の注意を必要とする場合があり
ます。ARD 管理者が現在クライアントコンピュータを監視している場合、そのクライアントユーザ
は注意を喚起する要求を送信できます。
管理者の注意を要求するには:

1
2

「Dock」内の「 Finder」アイコンをクリックします。
メニューバーにある ARD のステータスアイコンを探します。

3 ARD のステータスアイコンをクリックし、「管理者へのメッセージ」を選択します。
注意を要求するウインドウが表示されます。

4

ネットワーク上に複数の ARD 管理者がいる場合は、要求を送信する管理者を「リクエストの送信先」
ポップアップメニューから選びます。

5

メッセージを入力します。

6

「送信」をクリックします。
注意を要求するアイコンが管理者の画面に表示されます。

注意を喚起する要求をキャンセルする
ユーザが ARD 管理者の注意は必要ないと判断した場合、そのユーザは注意を喚起する要求を送信し
た後でその要求をキャンセルできます。
注意を喚起する要求をキャンセルするには:

1
2

「Dock」内の「 Finder」アイコンをクリックします。
メニューバーにある ARD のステータスアイコンを探します。

3 ARD のステータスアイコンをクリックし、「キャンセルメッセージ」を選択します。

第4章

ユーザと対話する

101

注意を喚起する要求を表示する
クライアントユーザが注意を喚起する要求を送信したら、 ARD 管理者は注意を喚起する要求のテキ
ストを読むことができます。
注意を喚起する要求を表示するには:

1
2

「ウインドウ」>「ユーザからのメッセージ」と選択します。
リストされた要求をダブルクリックして、要求のメッセージを表示します。

画面を共有する
「Apple Remote Desktop」では、管理者の画面(またはリスト内のクライアントコンピュータの画
面)を同じコンピュータリスト内の任意のまたはすべての ARD クライアントコンピュータに表示す
ることができ ます。たとえば、1 台のコンピュータから教 室の複数のコンピュータに プレゼンテー
ションを表示することができます。

画面を 1 つのクライアントと共有する
クライアントコンピュータの画面や管理者の画面を、1 つのクライアントと共有できます。クライア
ントの画面 には、共有されている画面 の内容が表示されます が、その内容を制御するこ とはできま
せん。
コンピュータの画面を 1 つのクライアントと共有するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウでコンピュータを選択します。

3

「操作」>「画面を共有」と選択します。

4

共有する画面を選択します。

ARD 管理者の画面を共有したい場合は、「お使いの画面を共有」を選択します。
別のクライアントの画面を共有したい場合は、
「ほかの画面を共有」を選択し、コンピュータを ARD
コンピュータリストからダイアログにドラッグします。

5

「画面を共有」をクリックします。
選択した画面に、共有されるコンピュータの画面が表示されます。
クライ アントコン ピュータの画 面解像度が 共有される コンピュー タの画面解像 度より低い 場合は、
共有画面の左上だけ(最も低い画面解像度に依存)が受信側の画面に表示されます。

102

第4章

ユーザと対話する

画面を複数のクライアントと共有する
クライアン トの画面や管理者の画 面を、任意の数のクライア ントと共有できます。すべ てのクライ
アントの画面には、送信側の画面の内容が表示されますが、その内容を制御することはできません。
コンピュータの画面を複数のクライアントと共有するには:

1

コンピュータリストを選択します。

2

「Remote Desktop」ウインドウで 1 つまたは複数のコンピュータを選択します。

3

「操作」>「画面を共有」と選択します。

4

共有する画面を選択します。

ARD 管理者の画面を共有したい場合は、「お使いの画面を共有」を選択します。
別のクライアントの画面を共有したい場合は、
「ほかの画面を共有」を選択し、コンピュータを ARD
コンピュータリストからダイアログにドラッグします。

5

「画面を共有」をクリックします。
選択した画面に、共有されるコンピュータの画面が表示されます。
いずれかのク ライアントコンピュータ の画面解像度が共有さ れるコンピュータの画面 解像度より低
い場合は、共有画面の左上だけ(最も低い画面解像度に依存)が受信側の画面に表示されます。

第4章

ユーザと対話する

103

A

リファレンス

付録

A

コンピュータスキャナアイコン
スキャナの 検索結果のリストには、コ ンピュータの名前の横 に以下のアイコンが表 示されます。こ
れらのアイコンは、各コンピュータの状況を示します。
アイコン

意味

ARD でのアクセス可能
オフラインの ARD クライアント

IP アドレスで Ping の応答はあるが、ARD クライアントの応答はない
オフラインの ARD 以外のクライアント
このコンピュータのログイン名またはパスワードが保存されていない
アクセスは拒否された

VNC サーバが使用可能
ユーザが注意を要求している

105

ARD ステータスアイコン
ARD ステータスアイコンは、各 ARD クライアントのメニューバーに表示されます。このステータス
アイコンには、クライアントコンピュータの状況に応じていくつかの状態があります。
アイコン

意味
使用不可

ARD はインストールされていますが、現在クライアントコンピュータで実
行されていません。
準備完了

ARD はクライアントにインストールされ、実行されています。
管理されている

ARD は クライアントコンピュータにイ ンストールされて実行されており、
現在管理者がクライアント上で ARD タスクを実行中です。

TCP および UDP のポート参照
ARD は、指定された機能に対して以下の TCP ポートおよび UDP ポートを使用します。

106

ポート

プロトコル

機能

5900

TCP

監視/制御

5900

UDP

画面送信

3283

TCP

レポート作成

3283

UDP

ほかのすべて

5988

TCP

WBEM(使用可能な場合のみ)

付録 A

リファレンス

レポートの項目と内容の一覧表
以下のセクションでは、それぞれの ARD レポートで書き出し可能なフィールドについて説明します。
レポートの作成について詳しくは、66 ページの「レポートを作成する」を参照してください。

システム概要レポート
リストのカテゴリ

フィールド名

参考/例

AirMac

AirMac の動作

◎/×

AirMac ファームウェアバージョン

バージョン番号

AirMac ハードウェアアドレス

00:30:65:01:79:EC

AirMac ロケール
AirMac の種類

AppleTalk

AirMac の搭載

◎/×

AirMac ネットワークチャンネル

チャンネル番号 1 〜 11

通信圏内の AirMac ネットワーク

ネットワーク名

AppleTalk の動作

◎/×

AppleTalk ネットワーク
AppleTalk ノード
AppleTalk ゾーン
コンピュータ

動作中のプロセッサ

プロセッサの数

使用可能なユーザメモリ

メモリ(KB 単位)

ブート ROM

ROM のバージョン番号

バスの速度

MHz 単位

バスのデータサイズ

CPU 速度

MHz 単位

シリアル番号

Velocity Engine

◎/×

二次キャッシュサイズ

KB 単位

三次キャッシュサイズ

KB 単位

コンピュータのクラス
コンピュータの機種
メモリ

KB 単位

未使用 RAM スロット

PCI スロット
使用している PCI スロット
プロセッサ数
プロセッサの種類

内部値

セールスオーダー番号

VM サイズ
RAM スロット総数
ATA 装置数

装置

FireWire 装置数

付録 A

リファレンス

107

リストのカテゴリ

フィールド名

参考/例

キーボードの接続
マウスの接続
光学式ドライブの種類

SCSI 装置数
USB 装置数
2 台目のモニタ階調

表示

ビット

2 台目のモニタの種類
2 台目のモニタ解像度

垂直ピクセル

2 台目のモニタ解像度

水平ピクセル

モニタの階調

ビット

モニタのフラグ

モデム

モニタの解像度

垂直ピクセル

モニタの解像度

水平ピクセル

モデムの対応地域
モデムのドライバ
モデムファームウェアのバージョン
モデムの搭載

◎/×

モデムインタフェース
モデムの型
ネットワーク

第 1Ethernet アドレス

en0 MAC アドレス

NetBoot 起動

◎/×

プライマリ IP アドレス
一次ネットワーク衝突
プライマリネットワークフラグ
プライマリネットワークハード
ウェアアドレス
プライマリネットワーク入力エラー
プライマリネットワーク入力
パケット
プライマリネットワーク出力エラー
プライマリネットワーク出力
パケット
プライマリネットワーク
環境設定

ディスプレイのスリープ設定

◎/×

ハードディスクのスリープ設定

◎/×

コンピュータのスリープ設定

◎/×

Ethernet アクセスによってスリープ ◎/×
解除
プリント

プリンタ名
プリンタ共有
プリンタ種別

108

付録 A

リファレンス

◎/×

リストのカテゴリ

フィールド名

参考/例

プリンタバージョン

Remote Desktop

コンピュータ情報 1
コンピュータ情報 2
コンピュータ情報 3
コンピュータ情報 4

共有

ソフトウェア

コンピュータ名

共有名

FTP サービス

◎/×

リモート AppleEvent

◎/×

リモートログイン

◎/×

UNIX ホスト名

foo.example.com

Web 共有

◎/×

Windows 共有

◎/×

カーネルのバージョン
システムのバージョン

Mac OS X 10.3(7B62)

システムのバージョン

内部番号

(非表示フィールド)
記憶装置

空きディスク容量

KB 、MB、または GB 単位

ディスク総容量

KB 、MB、または GB 単位

ゴミ箱使用量

KB 、MB、または GB 単位

記憶装置についてのレポート
リストのカテゴリ

名前

ハードウェアオプション

論理ユニット番号

参考/例

取り外し可能
ドライブの製造元
ドライブのモデル
ドライブのリビジョン
ドライブのプロトコル
リムーバブル

◎/×

シリアル番号
ボリュームオプション

作成日

UNIX GMT 形式

ディスク名

Macintosh HD

ファイルカウント
フォルダ数
空き容量

KB 、MB、または GB 単位

起動ディスク
ディスク総容量

ファイルシステムオプション

付録 A

リファレンス

UNIX マウントポイント

/dev/disk0s10

ディスクフォーマット

HFS、HFS+ 、UFS

大文字/小文字の区別

◎/×

109

リストのカテゴリ

名前

参考/例

大文字/小文字の維持

◎/×

書き込みアクセス
変更日

UNIX GMT 形式

アクセス権
オーナー
アクセス権モード

バックアップオプション

アクセス権

◎/×

ジャーナル記録可能

◎/×

ジャーナル記録開始済み

◎/×

最終バックアップ日

UNIX GMT 形式

最終確認日

UNIX GMT 形式

メモリレポート
名前

参考/例

場所

DIMM0/J21

サイズ

MB 単位

速度

PC133-222(Mac OS X 10.3 のみ)

タイプ

SDRAM

PCI カードレポート
名前

参考/例

スロット名

Slot4

カードの種類

ディスプレイ

カード名
製造元 ID
装置 ID

ROM リビジョン

表示専用

カードのリビジョン
カードメモリ

表示専用

FireWire 装置レポート
名前

参考/例

装置の速度

200 、400、800

ソフトウェアバージョン
製造元
モデル
ファームウェアのリビジョン

110

付録 A

リファレンス

USB 装置レポート
名前

参考/例

製品名
製品 ID
製造元 ID
製造元名
装置の速度

1.5Mb、 12Mb

バスパワー(mA )

mA 単位

シリアル番号

ネットワークインタフェースレポート
リストのカテゴリ

名前

参考/例

ネットワークの概要

名前

場所の名前

動作

◎/×

プライマリ

◎/×

構成

Ethernet

ハードウェアアドレス

00:30:65:01:79:EC

インタフェース名

en0

フラグ
使用可能なインタフェース
オプション

ドメイン

example.com

ルータアドレス

IP アドレス
ブロードキャストアドレス

DNS サーバ
サブネットマスク

IP アドレス
ブロードキャストアドレス

DNS サーバ
サブネットマスク
ネットワーク統計

ネットワーク衝突
ネットワーク入力エラー
ネットワーク入力パケット
ネットワーク出力エラー
ネットワーク出力パケット

出力統計

出力キューの最大容量
出力キューのサイズ
出力キューのピークサイズ
出力キューのドロップ回数
出力キューの出力回数
出力キューの再試行回数

付録 A

リファレンス

111

リストのカテゴリ

名前

参考/例

出力キューの停滞回数

Ethernet 統計

Ethernet アラインメントエラー
Ethernet FCS エラー

フレームチェックシーケンス・
エラー

Ethernet 単一衝突フレーム
Ethernet 多重衝突フレーム
Ethernet SQE テストエラー

「ハートビート」テストエラー

Ethernet 延期伝送
Ethernet 衝突遅延
Ethernet 過大衝突
Ethernet 内部 MAC 伝送エラー
Ethernet キャリア検出エラー
Ethernet フレーム過長
Ethernet 内部 MAC 受信エラー
Ethernet チップセット
Ethernet 消失フレーム
Ethernet 受信側超過
Ethernet 受信側監視タイムアウト
Ethernet 受信側フレーム短小
Ethernet 受信側衝突エラー
Ethernet 受信側 PHY エラー
Ethernet 受信側タイムアウト
Ethernet 受信側中断
Ethernet 受信側リセット
Ethernet 受信側リソースエラー
Ethernet トランスミッタ不足
Ethernet トランスミッタジャバー
イベント

Ethernetトランスミッタ PHY エラー 物理的エラー
Ethernet トランスミッタタイム
アウト

Ethernet トランスミッタ中断
Ethernet トランスミッタリセット
Ethernet トランスミッタリソース
エラー

Ethernet 衝突頻度

112

付録 A

リファレンス

PostgreSQL スキーマのサンプル
主要なデータベーススキーマのサンプルリスト
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/rmdb.bundle/bin/psql -U ard -c
"\\d propertynamemap" ard
Table "public.propertynamemap"
Column
|
Type
| Modifiers
---------------+------------------------+----------objectname
| character varying(128) | not null
propertyname | character varying(128) | not null
propertymapid | integer
|

システム情報テーブルのサンプルリスト
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/rmdb.bundle/bin/psql -U ard -c
"\\d systeminformation" ard
Table "public.systeminformation"
Column
|
Type
| Modifiers
--------------+--------------------------+----------computerid
| character(17)
| not null
objectname
| character varying(128)
| not null
propertyname | character varying(128)
| not null
itemseq
| integer
|
value
| character varying(512)
|
lastupdated | timestamp with time zone |

プロパティ名のサンプルリスト
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/rmdb.bundle/bin/psql -U ard -c
"select * from propertynamemap" ard
objectname
|
propertyname
| propertymapid
-----------------------+------------------------------+--------------Mac_SystemInfoElement | WirelessCardIsActive
|
0
Mac_SystemInfoElement | WirelessCardFirmwareVersion |
1
Mac_SystemInfoElement | WirelessCardHardwareAddress |
2
Mac_SystemInfoElement | WirelessCardLocale
|
3
Mac_SystemInfoElement | WirelessCardType
|
4
Mac_SystemInfoElement | WirelessCardInstalled
|
5
Mac_SystemInfoElement | WirelessChannelNumber
|
6
Mac_SystemInfoElement | WirelessNetworkAvailable
|
7
Mac_SystemInfoElement | WirelessIsComputerToComputer |
8
......

付録 A

リファレンス

113

1 つのコンピュータからのテーブルのサンプルリスト
/System/Library/CoreServices/RemoteManagement/rmdb.bundle/bin/psql -U ard -c
"select * from systeminformation" ard
computerid
|
objectname
|
propertyname | itemseq |
value
|
lastupdated
-------------------+----------------------+-----------------+---------+---------------------+-----------------------00:03:93:af:15:cc | Mac_HardDriveElement | CreationDate
|
0 | 2004-02-25T03:30:07Z| 2004-02-26 22:21:38-08
00:03:93:af:15:cc | Mac_HardDriveElement | FileSystemType |
0 | 18475
| 2004-02-26 22:21:38-08
00:03:93:af:15:cc | Mac_HardDriveElement | FreeSpace
|
0 | 4101610
| 2004-02-26 22:21:38-08
00:03:93:af:15:cc | Mac_HardDriveElement | GroupName
|
0 | admin
| 2004-02-26 22:21:38-08

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付録 A

リファレンス



Source Exif Data:
File Type                       : PDF
File Type Extension             : pdf
MIME Type                       : application/pdf
PDF Version                     : 1.5
Linearized                      : No
Page Count                      : 114
Page Mode                       : UseOutlines
Page Layout                     : SinglePage
XMP Toolkit                     : XMP toolkit 2.9.1-14, framework 1.6
About                           : uuid:02507cf3-9b70-11d9-b1bd-00039368959a
Producer                        : Acrobat Distiller 6.0.0 for Macintosh
Creator Tool                    : FrameMaker 6.0
Create Date                     : 2005:03:23 13:03:36Z
Modify Date                     : 2005:03:23 16:48:56+09:00
Metadata Date                   : 2005:03:23 16:48:56+09:00
Document ID                     : uuid:1f7cb516-9b51-11d9-867b-00039368959a
Format                          : application/pdf
Title                           : Apple Remote Desktop 管理者ガイド
Description                     : 1.0
Creator                         : Apple Computer, Inc.
Author                          : Apple Computer, Inc.
Keywords                        : J019-0359, kmanual, kard
Subject                         : 1.0
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