WaveLab Studio 6 日本語マニュアル Steinberger Wave Lab (Japanese) Jpn

Steinberger WaveLab Studio 6 Wavelab Studio 6 (Japanese) JPN_Wavelab_Studio_6 Steinberger - WaveLab Studio 6 - Wavelab Studio 6 (Japanese)

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User Manual: Steinberger WaveLab Studio 6 Wavelab Studio 6 (Japanese) Steinberger - WaveLab Studio 6 - Wavelab Studio 6 (Japanese)

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オペレーションマニュアル

本書の記載事項は、Steinberg Media Technologies GmbH 社によって予告なしに変更されることがあり、同社は記載内容に対する責任を負いませ
ん。
本書で取り扱われているソフトウェアは、ライセンス契約に基づいて供与されるもので、ソフトウェアの複製は、ライセンス契約の範囲内でのみ
許可されます(バックアップコピー)。
Steinberg Media Technologies GmbH 社の書面による承諾がない限り、目的や形式の如何にかかわらず、本書のいかなる部分も記録、複製、翻訳
することは禁じられています。
本書に記載されている製品名および会社名は、すべて各社の商標、および登録商標です。
© Steinberg Media Technologies GmbH, 2007.

目次

7

39

ルーラーのテンポ表示

8
8

WaveLab Studioへようこそ
キー コマンドの記述について

40
40

カーソル位置の設定
範囲選択

8

Steinberg 社への連絡方法

44
50

基本的な編集操作
オーディオ ファイルの取り扱い

57

ファイル属性の変更と情報表示

9

はじめに

インストールと設定

10

コンピュータの準備

10
11

インストール手順
ソフトウェアの登録

59 再生と録音
60

再生

11
11

WaveLab Studioの起動
プログラムの設定

65

録音

14
14

CD / DVDドライブのインストール
これで準備は完了です

14

診断用ツール"Tracer"について

70 メーター
71

はじめに

71

メーター

79 オフライン処理

15 概要

80

はじめに

80
81

処理の適用
レベル ノーマライザー...(Level Normalizer...)

19 基本操作

81
81

ゲインの変更...(Change level...)
ラウドネス ノーマライザー...(Loudness Normalizer...)

20
20

この章について
ヘルプの表示

83
86

ダイナミクスの調整...(Dynamics...)
レベル エンベロープ...(Level envelope...)

20
21

アンドゥとリドゥ(Undo/Redo)
ウィンドウの操作

87
87

フェード イン/ アウト...(Fade In/Out...)
クロスフェード...(Crossfade...)

23
25

結合可能なツール バー
ステータス バー

89
89

位相を反転(Invert phase)
前後反転(Reverse)

25
26

コンテキストメニュー
時間およびレベルの表示形式

89
89

DC オフセットの除去 ...(Eliminate DC offset...)
波形の修復...(Waveform Restorer...)

26
28

設定値
プリセット

89
91

タイム ストレッチ...(Time Stretch...)
ピッチ シフト...(Pitch correction...)

29
29

WaveLab Studioでのダイログの表示
キーボードによる操作

93
94

ピッチベンド...(Pitch bend...)
ハーモナイズ...(Harmonization...)

30 オーディオ ウィンドウ

94
95

ハイファイコーラス...(Hi-fi chorus...)
EQ...

31
31

この章について
新規ドキュメントの作成

95
96

サンプリング レートの変更...(Convert sample rate...)
reNOVAtor について

31
33

オーディオ ウィンドウを開く
オーディオ ウィンドウの説明と調整

97 マスターセクション

35
38

表示倍率の設定
オーディオ ウィンドウのナビゲーション

98
98

はじめに
マスターセクション ウィンドウ

38
39

スナップショット
タイム ルーラー開始位置の設定

99
99

オーディオ信号の流れ
マスターレベル ペーン

16

WaveLab Studioの概要

16
18

各ウィンドウとその機能
WaveLab Studioの使い方

4
目次

101

エフェクトペーン

158

クリップの再配置

104
106

ディザリングペーン
マスターセクションのプリセット

168
170

クリップ ビュー
クリップとソース ファイルの管理

108
110

レンダリング
モニターウィンドウ

172
178

ボリューム エンベロープ
モンタージュ内でのフェード/ クロスフェードの使用

113 スペクトラム ディスプレイ

183
184

パン エンベロープ
クリップの変換

186
190

トラックとクリップへのエフェクトの追加
"プラグイン(Plug-ins)"ビューにおけるエフェクトの管
理

192
194

メタ ノーマライザー
グループ

195
197

モンタージュでのマーカーの使用
編集履歴

198
203

モンタージュでのファイル操作
ミックスダウン - レンダリング機能について

204
207

CD書き込み用モンタージュの準備
オーディオCDレポートの作成

114

スペクトラム ディスプレイ モードの選択

116 自動一括処理
117

はじめに

118
118

自動一括処理を開く
ウィンドウの概要

119
122

"入力(Input)" タブ
処理内容の設定

126
129

作成ファイルの設定
詳細設定

130
130

自動一括処理の実行と停止
自動一括処理でのプリセットの利用

210 オーディオ CD の作成

131 自動一括ファイル変換
132

基本手順

133 マーカー
134

はじめに

135
136

マーカーの作成
マーカー リスト

136
137

マーカー表示の制御
マーカーの編集

137
137

マーカーの移動と複製
マーカーの削除

138

マーカーを使用した操作

はじめに

141

"自動分割(Auto Split)" ダイアログ

はじめに

143
146

モンタージュ ウィンドウ
モンタージュの作成

151
154

ズームおよびナビゲート機能
再生

157

録音

211
212

書き込み前の点検
CDへの書き込み

213

オーディオCDのフォーマットについて

216

はじめに

216
216

新規のデータCD/DVD プロジェクトの作成
ソース ウィンドウの設定

217
218

デスティネーション ウィンドウの設定
データCD/DVD への書き込み

220 オーディオ CD トラックの読み込み
221

142 モンタージュ
143

はじめに
CD-Rドライブの選択

215 データ CD/DVD プロジェクト

140 自動分割の使用
141

211
211

オーディオCDのトラックを WaveLab Studio に読み込
む

223 レーベルの作成
224

はじめに

225
229

レーベル エディタ
ユーザー変数の定義

230

レーベルの印刷

5
目次

231 解析

288 トラブルシューティング

232
237

289
289

一般的な問題
ファイルを開くときの問題

290
290

ファイルを保存するときの問題
録音時の問題

290
291

プレイバック時の問題
編集時の問題

291
291

トラブルシューティングと注意事項
考えられる不具合と解決方法

292
292

Q&A
CD書き込みの不具合を避けるために

245 Sampling の使用とループの作成

293

ハードウェアとセットアップの問題

246
246

はじめに
HALionとWaveLab Studioの併用

294 キーコマンド

246
247

サンプルデータ属性の編集
基本的なループ処理

248
252

ループのクロスフェード(Crossfade Looper)
ループ音の均質化

全般情報の検出
3D周波数解析

239 オーディオ信号の作成
240
240

オーディオ信号の作成
DTMF 信号の作成

242 WaveLab Studio と外部機器の同期
243
243

はじめに
MTC同期機能

254 動作環境
255
255

必要条件
コンピュータの必要条件

256
256

オーディオ デバイスについて
システム情報表示機能

257 カスタマイズ
258
258

カスタマイズとは
ユーザー設定

258
259

フォルダの編集
ウィンドウ レイアウトの保存

259
262

スタイル設定 − オーディオ ウィンドウ
スタイル設定 − モンタージュ ウィンドウ

265
265

スクリーン レイアウトの操作
デフォルトのウィンドウのサイズと位置の設定

266
266

マイ メニューの作成
キー コマンドのカスタマイズ

268

プラグインの管理

295

ファイルの操作

295
295

波形ディスプレイモード
ビュー

295
296

ズーム
処理

296
297

再生、カーソル位置
選択

297
298

編集/ 録音
マーカー

298

その他

299 索引

271 プラグインプロセッサのリファレンス
272

WaveLab Studioプラグインについて

276

VSTプラグイン

6
目次

1
はじめに

WaveLab Studio へようこそ
この度は WaveLab Studio をご購入いただきまして、誠にありがとうご
ざいます。
WaveLab Studio は、トップクラスのマスタリング / レストレーション
施設だけ ではなく第一線で活躍す るエンジニアやミュージ シャンの皆
様にとっても最適なオーディオ編集ツールです。
WaveLab Studio は、プロフェッショナルなオーディオ エンジニアの方
から趣 味で音楽を楽しむ方まで、常 に幅広いユーザーの方 々と共に歩
み、進化し続けています。お寄せ頂いた声により、かつてないほど自由
度が高 く、またユーザーに優しいプ ログラムに成長するこ とができま
した。
WaveLab Studio の使いやすさ、そして強力な機能を是非お確かめくだ
さい。
Steinberg は、常日頃よりユーザーの投資を保護すると強く約束してま
いり ました。この約束 を守るべく、WaveLab Studio は Steinberg Key
(コピープロテクション)を導入しております。

キー コマンドの記述について
WaveLab Studio のキー コマンド(初期設定)の多くはモディファイア
キーを併用するものとなっています。例えば「アンドゥ(取り消し)」
に対する初期設定のキー コマンドは、ここでは [Ctrl] + [Z] のように記
述されています。
本書に記され るモディファイア キーを併用するキー コマ ンドは、[ 最
初に押す Windows のモディファイア キー ] + [ 一緒に押すキー ] のよ
うに示されています。すなわち:
[Ctrl + [Z] の場合、[Ctrl] キーを押しながら [Z] キーを押してください。
[Alt] + [ X] の場合、[Alt] キーを押しながら [X] キーを押してください。

Steinberg 社への連絡方法
WaveLab Studio をインストールして起動し、
" ヘルプ(Help)" メニュー
の " インターネットでのコンタクト(Steinberg on the Internet)" から
"Steinberg" をク リック します。 リンク 先のペ ージで FAQ やア ップ
デート情報の確認などを行えます。
これらの機能を利用するためには、インターネット接続環境が必
要です。

8
はじめに

2
インストールと設定

コンピュータの準備

インストール手順

WaveLab Studio のインストールの前に、コンピュータを正しく設定し

Steinberg Key

ておく 必要があります。以下のもの がインストールされて いることを
確認してください。

WaveLab Studio をインストールする前に、以下をお読みくださ

• Microsoft Windows(使用可能なバージョンについては、255 ページ

い。

の『必要条件』をご参照ください)

WaveLab Studio のパッケージの中に、Steinberg Key (" ドングル " と

• オーディオ デバイスおよびそのドライバ

も呼ばれます)が付属されています。これは WaveLab Studio のコピー
プロテクション デバイスです。この Steinberg Key がないと WaveLab

オーディオ デバイスのチェック

Studio は起動しません。

オーディオ デバイスが正常に動作する か確認するため、以下のテスト
を行ってください。
• オーディオ

デバイスに付属のソフトウェアを使用して、問題なく

オーディオの録音と再生が行えるかを確認する。
• Microsoft Windows に付属するメディア プレイヤーを使用して、
オーディオを再生してください。メディア プレイヤーについての説
明は、Windows のヘルプまたは付属の取扱説明書をご覧ください。

Steinberg Key

色

Steinberg Key は、Steinberg ソウトフ ェアのライセンスが保存 される

この時 点で、ご使用のコンピュー タ画面の色数の確認 / 変 更を行って

小さなコンピュータ回路です。ハードウェア プロテクションを利用す

ください。色数の確認 / 変更方法については、Windows のヘルプまた

るすべての Steinberg 製品で同じタイプのキーを使用し、1 つ以上のラ

は付属の取 扱説明書をご覧ください。WaveLab Studio では 24 ビット
または 32 ビットカラーでの表示が推奨されています。

イセンスを 1 つの キーに保存できます。ライセンスを異な るキー間で
(特定の範囲内で)転送することも可能です。
• Steinberg Keyでコピー プロテクションが行われているSteinberg ソ
フトウェアをすでにお持ちの場合は、
WaveLab Studio のインストー
ルを行う前に、すべての USB ポートから既存の Steinberg Key を取
り外してください。
• その他のコピー プロテクトによる Steinberg ソフトウェアをご使用
の場合には、
すべてのソフトウェアのライセンスを 1 つの Steinberg
Key に転送でき ます。キー間の ライセンス転 送について の詳細は、
Syncrosoft License

Control

Center(ス タート >プロ グラム >

Syncrosoft )のヘルプ(英語)をご参照ください。
WaveLab Studio のインストー ルを行う前に Steinberg K eyを コ
ン ピュ ータ の USB ポー トに 取り 付け ない でく ださ い。コ ン
ピュータの OS が、Steinberg Key を新しい USB ハードウェアと
して認識し、WaveLab Studio のインストールを行う前 には存在
していない専用ドライバの検索を開始してしまいます。

10
インストールと設定

ソフトウェアのインストール

プログラムの設定

インス トールを行うことですべ てのファイルが展開さ れ、適切な場所

はじめにいくつかの設定を行う必要があります。

に追加 / 設定されます。

オーディオ デバイスの設定

1. CD-ROM ドライブに WaveLab Studio の C D-ROM をセットします。
しばらくすると、セッ トアップ プログラムが 自動的に起動します。

実際に使用するオーディオ デバイスとド ライバを指定する必要があり

セットアップ プログラムが自動的に起動しない場合は、以下の手順

ます。WaveLab Studio では MME、WDM、また は ASIO 規格に対 応し

2 ∼ 4 を実行してください。セット アップ プログラムが正常に起動

た、オーディオ デバイスを使用できます。

した場合は、手順 5 へと移ってください。
2. デスクトップ上で " マイコンピュータ " を開きます。

ASIO ドライバの選択

3. CD-ROM ドライブのアイコンをダブルクリックします。

1. " ユーザー設定(Preferences)" から、" オーディオカード(Audio
device)
" タブを選択します。

4. "setup" のアイコン(setup.exe)をダブルクリックします。

2. " 再生(Playback)" プルダウン メニューから、ASIO ドライバを選択

5. 画面に表示される指示に従って操作します。

します。

6. 途中、お手元の Steinberg Key を接続するよう指示するダイアログ

メニューのヘッダが " 再生(Playback)" から " 録音 / 再生(Playback/

が表示されますので、キーを USB ポートに挿してください。
初めてコ ピー プ ロテクシ ョン デバ イスを挿 した場合 は、" 新 しい

Record)" に変わり、"録音(Recording)" セクションがグレー表示さ

ハードウェアの検索ウィザー ド " ダイアログが 現れ、専用のドライ

れます。これは、ASIO ドライバでは、同じドライバが常に入出力の
両方に適用されるためです。

バを手動で、あるいは自動で検索するよう 指示されます。ドライバ

3. オーディオ デバイスの " コントロールパネル(Control Panel)
" ボタ

を自動インストールするよう選択し、"OK" ボタンをクリックして処

ンをクリックする と、オーディオ デバイス設 定プログラム(通常、

理を続行します。

オーディオ デバイスと一緒にインストールされます)が開きます。

7. 最後に、インストールが無事完了したことを示します。
再起動するように指示される場合があり ます。指示されない場合は

オーディオ デバイスやドライバによって異なりますが、通常、バッ

行う必要はありません。

ファ サイズ、デジタル フォーマット、追加の I/O 接続などの設定を
行えます。

イ ンスト ールが 完了す ると、WaveLab Studio の起動 用アイ コンが、

4. " 接続(Connections)" ボタンをクリックします。

Windows のスタート メニューやデスクトップに追加されます。

"ASIO オー ディオ接続(ASIO Audio connections)" ダイアロ グが表

これで WaveLab Studio のインストールは完了です。

示され、WaveLab Studio で使用可能なすべてのチャンネル入出力が
一覧表示されます。ステレオ インプット / アウトプットに使用する
チャンネルを選択してください。

ソフトウェアの登録

5. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

WaveLab Studio のテ クニカル サポ ートやアップ デート情報を 受ける

オーディオ デ
• ASIO ドライバを使用する際のビット解像度の設定は、

ためには、ユーザー登録が必要です。

バイスに付属するアプリケーションで行います。
したがって、" 優先す る再生ビット 解像度(Playback Resolution)"

WaveLab Studio の起動

部分も同様にグレー アウトされます。

1. Steinberg Key を USB ポートに挿します。
2. WaveLab Studio を起動します。
WaveLab Studio が開きます。
⇒ WaveLab Studio の使用中は常に Steinberg Key が必要です。

11
インストールと設定

• " システム キャッシュを使用(Use system cache)"

MME / WDM ドライバの選択

このオプションが無効の場合(デフォルトの設定)
、WaveLab Studio

1. "オプション(Options)" メニューから "ユーザー設定(Preferences)"

は Windows のファイル キャッシュを使用せずに、ハ ードディスク

を選択します。

から直接ファイルを読み込みます。

2. " オーディオカード(Audio device)" タブをクリックします。

" システム キャッシュを使用(Use system cache)" は無効にして

3. プルダウン メニューから、録音と再生に使用するオーディオ デバイ

おくことをお勧めします。

スを選択します。
オーディオ デバイスが1枚しかない場合は、"MME-WDM Microsoft

ハードディスクの動作が遅いシステムでは、これに より問題が解決

サウンド マッパー(Microsoft Sound Mapper)" を選択することもで

することがあります。

きます。"MME-WDM Microsoft サウンド マッパー(Microsoft Sound

注意:

Mapper)" は、すべてのオーディオを実際のオー ディオ デバイスに

• このオプションを使用する場合は、ディスク用ブロック バッファ サ

マッピングする仮想オーディオ デバイスです。ただし、これを使う

イズをあまり大きくしないでください。

とオーディオを録音するときに、デバイスの ドライバの機能を最大

• 有効にする場合は、開いているファイルをすべて閉 じてから再び開

限に活用できなくなるのでお勧めできません。

いてください。

4. " 優先する再生ビット解像度(Playback Resolution)" を設定します。

レイテンシー
その他のオーディオ設定

" オーディオカード(Audio device)" の再生部分に、16 ビット /44.1KHz

" ユーザー設定(Preferences)" ダイア ログ中には、オーディ オの再生

で再生した場合のレイテンシーが表示されます。レイテンシーとは、プ

および録音に影響する設定が他にもあります。多くの場合、デフォルト

ログラムが 情報を発信してから、音が 聞こえるまでの時間差を 意味し

の設定 で問題なく動作するので、ま ずはデフォルト設定を 試してみて

ます。レイテンシーの長さ は、オーディオ デバイスやド ライバ、そし

ください。" オーディオカード(Audio device)" タブに、以下の設定項

てそれらの設定方法によって変化します。通常、バッファの数とサイズ

目があります。

を小さくすると、レイテンシーは小さくなります

• 再生用の " バッファの数(Buffer Number)" および " バッファのサイ

Steinberg NUENDO や Cubase のようにリアルタイムでオーディ

ズ(Buffer Size)"

オ トラックを取り扱う DAW アプリケーションの場合は、レイテ

この設定項目で、再生時にバッファとして使 用するメモリのサイズ

ンシーを最小限にとどめておくことが非常に重要になります。し

を定義します。再生時にドロップ アウトまたはグリッチ などの問題

かし、WaveLab Studio を使 用する場合は、レイテンシー の長さ

が発生する場合は、この値を大きくしてください。

はあまり重要ではあ りません。安定した再生や正確 な編集を行え

ASIOドライバを使用する場合、通常、これらの設定はオーディオ

ることが、WaveLab Studio を 使用する上での重要な要 素となり

デバイス付属のアプリケーション上で行います。

ます。したがって、WaveLab Studio を使用する際はレイテンシー
を可能な限り小さくするのではなく、ある程度余裕を持たせてく

• 録音用の " バッファの数(Buffer Number)" および " バッファのサイ
ズ(Buffer Size)"

ださい。再生音が割れてしまったりグリッチが発生 したりする場

この設定項目で、録音時にバッファとして使 用するメモリのサイズ

合は、"ユーザー設定
(Preferences)" の "オーディオカード(Audio

を定義し ます。オーディ オの録音時 に取りこ ぼしが生じ る場合は、

device)" で " バッファの数(Buffer Number)" と " バッファのサ

この値を大きくしてください。

イズ(Buffer Size)" を増やしてください。

" ユーザー設定(Preferences)" の " ファイル(File)" タブには、以下の
設定項目があります。
• " ディスク用ブロック バッファ サイズ(Disk block buffer size)"
WaveLab Studio がハード ディスクか らデータを 読み取ると きに使
用するバッファサイ ズを定義します。モンタージュで大 量のクリッ
プを同時に再生するなど強い負荷のかかる 作業で問題が発生する場
合、この値を変更し てください。この値を大きくする 場合は、再生
用バッファの数やサ イズも増やす必要があ ります。この 設定を変更
すると、ダイアログを閉じたときに再生は停止します。

12
インストールと設定

一時ファイル

ピーク / 表示メモリ フォルダ

WaveLab Studio が一時フ ァイルを保管する場所 を指定してください。

ピーク ファイル(拡張子 ".gpk")は、WaveLab Studio でファイルを編

一時フ ァイルは、大きなファイル のアンドゥなどで使用 されます。詳

集したり開 く際に自動作成される 小さなファイルです(あらか じめ作

細については、20 ページの『アンドゥとリドゥ(Undo/Redo)』をご

成されていない場合)。ピークファイルには波形情報、波形ウィンドウ

参照ください。

の描画方法の情報が含まれます。

WaveLab Studio では、一時ファイルの保管先として最大 3 つのフォル

表示メモリ ファイル(拡張子 ".mem")は、特定のオーディオ ファイ

ダを設定できます。2 つ以上のドライブに一時ファイルを保存すると、

ルに関連する表示情報や(ウィンドウ位置、スクロール位置など)
、マ

そのパフォーマンスをかなり早くできます。

スター セクションでの使用エフェクトの情報が保存されています(56

たとえば、ソース ファイルが C ドライブに存在する場合、一時フォル

ページの『表示設定の保存』参照)。

ダとして "D:¥temp"、"E:¥temp" と設定します。

デフォルトでは、ピーク ファイルと表示メモリ ファイルはオーディオ

これは パフォーマンスを向上す るだけでなく、ディスクの 断片化も減

ファイルと 同じフォルダに保存 されます。これを他のドラ イブ / フォ

らせます。

ルダに保存 するよう設定すると、パフ ォーマンスをある程度改 良でき

1. Windows 上で、一時ファイルを保存するフォルダを作成します。

ます。このフォ ルダが異なるドライブ に存在するかしないかに 関わら

フォルダは、使用しているハードディスクのうち最も処理速度の

ず、別個にフォ ルダを使用すること により、フォルダをオーデ ィオ以

速いハードディスクに作成してください。また、指定するハード

外のファイルによって「散らかさない」ようにできます。

ディスク(またはパーティション)に十分な空き領域がある事を

このフォルダは " フォルダ(Folders)
" ダイアログで設定します。また

確認してくだ さい。一時ファイルを別のハ ードディスク(通常の

は " ユーザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" タブで直接設

ファイルが保 存されているハードディスクとは別のディスク)に

定します。

作成すると、ファイル操作がかなり高速になります。

" オプション(Options)" メニューから " ユーザー設定(Preferences)"
を選択し、" 編集(Wave edit)" タブを選択します。

2. WaveLab Studio の " オプシ ョン(Options)" から " フ ォルダ ...

• " 関連ファイルの表示設定を保存(Save view settings in companion

(Folders...)" を選択します。

file)
" をオンにすると、表示メモリ ファイルがオーディオ ファイル

" フ ォル ダ (Folders)" ダイ アロ グが開 き、ここで 各種の WaveLab

と同じフォルダに保存されます。

Studio フォルダの取り扱いについて編集を行えます (258 ページの
『フォルダの編集』参照)。

• " 別のフォルダに保存(Save in an independent folder)" を選択する

3. " 一時フォルダ(Temporary folders)" 項目(" ワークフォルダ(Work

と、" 設定(Edit)" ボタンを クリックして、" ピーク / 表示 メモリ

folders)" カテゴリ内に有ります)の横にある "+" 印をクリックしま

フォル ダ(Peak and view memories)" を選 択する " フォル ダ

す。

(Folders)" ダイアログが開きます。

一時ファイル用に 3 つのフォルダを設定できます。

ここで新 たにピーク / 表示メモ リ フォルダ の保存先 を設定で きま
す。

4. " 一時フォルダ(Temporary folders)" の 1 項目を選択すると、一時
ファイルが作成されるフォルダの位置が右側に示されます。
5. ディレクトリのパスを入力するか、Windows のファイル ダイアロ
グでドライブを指定してフォルダを選択します。
フォルダの選択を行い、"OK" ボタンをクリックしてファイル ダイア
ログを閉じます。

13
インストールと設定

CD / DVD ドライブのインストール

診断用ツール "Tracer" について
イ ンス トー ル時 にハ ード ディ スク 上に 作成 され た WaveLab Studio

ハードウェアのインストール / 接続

フォルダ 内に "Tools" とい うフォルダがあり ます。この フォルダには、

内蔵ドライブ のインストール、USB ま たは Firewire での外部ドライブ

"Tracer" とい う小さな プログラ ムが含ま れていま す。こ れはプラ グイ

の接続 に関する一般的な手順 については、コンピュータ、ま たはドラ

ンのロードなど、WaveLab Studio が行ったさまざまな記録のログを作

イブの取扱説明書をご覧ください。

成したり、追跡調査したりする診断用のツールです。
WaveLab Studio の使用 中に問題が生 じてテクニカ ル サポートに 連絡

CD-R ドライブ を WaveLab Studio で使用する際は、次の点を確認して

する必要が 生じた際は、このアプリ ケーションを起動して、表 示され

ください。

る情 報をテ クニカ ル サポ ートに 送って くださ い。こ のツー ルを使 う

• ドライブの ファームウェ アのバージョ ンが最新のも のか確認する。

と、どの操作が 問題の原因になった のか明確に確認できる ため、問題

CD-R ドライブのファームウェアは、ディスク アット ワンス モード

の解決に非常に有効です。

に対応している必 要があります。また、ドライブのファ ームウェア

エクスプローラで "Tools" フォルダを開き、
• "Tracer" を使用するには、

のバージョンが古いと、トラックにサブインデックス マーカーを付

"tracer" をダブルクリックしてください。または、Windows のスター

けられないなどのトラブルの原因となることがあります。

ト メニューで " ファイル名 を指定して実行 " を選択し、" 参照 " を

CD/DVD ドライブ設置状況の確認

使ってファイルを指定してください。C ドライブに WaveLab Studio

ドラ イブが WaveLab Studio によっ て認識されて いるか確認す る方法

¥Steinberg¥WaveLab Studio¥Tools¥tracer.exe" になります。

をインストールした場合のファイルパスは通常、"C:¥Program Files

を以下に示します。

• トレーサーを先に起動してから、WaveLab Studio を起動します。

1. " ツー ル(To o ls)" メ ニュ ーか ら "C D/ DVD 情 報
( C D/DVD In for -

• すべてのローディング プロセスがテキスト形式で表示されます。こ
の情報をコピーして、E-mail などにペーストして送信できます。

mation)" を選択します。
"CD/DVD の情報(CD/DVD Info)" ダイアログが表示されます。

2. ご使用のドライブが左側のリストに表示さ れているか確認してくだ
さい。
このリストには一般的な DVD-ROM ドライブなどが含まれることも
あります。ご使用の CD/DVD ドライブがリス トの中にない場合は、
ドライブのインストールが正しく行われ ていないか、そのドライブ
が WaveLab Studio でサポートされ ていないかのどちらか になりま
す。

これで準備は完了です
• この後は、このマニュアルを最後まで読ん で、様々な機能を試して
みてください。
• WaveLab Studio のディレクトリ、そしてインストール ディスクも
確認してください。いくつかの便利なファイルが用意されています。
• もし、問題がある場合は 、『トラブルシューティング』の章をご参
照ください。

14
インストールと設定

3
概要

モンタージュ ウィンドウ

WaveLab Studio の概要
WaveLab Studio を使って何ができるかを知っていただくため、この章
では WaveLab Studio の基本的な機 能と主な特徴 について簡潔 に説明
します。

各ウィンドウとその機能
WaveLab Studio は、オーディオ ファイルの波形編集、CD や DVD 作成
用のオーディオ ファイル編集、オーディオへのエフェクトの適用など、
各 編集に 応じた 様々な ウィン ドウを 使用 します。 以下に、WaveLab
Studio の主なウィンドウについての概要を説明します。

オーディオ ウィンドウ

モンタージュ ウィンドウでは、複数のクリップ(ディスク上のオーディ
オ ファイル)の編集を行えます。クリップは 1 つのトラックに複数並
べることも、複数のトラックに 1 つずつ分けて置くこともできます。
モンタージュ ウィンドウは 2 つのペーン(ウィンドウ内の領域)に分
かれています。下のトラック ビューで複数 のクリップの組み立てを行
えます。上側のペーンの表示は、最上部に並んでいる 10 のタブのうち
の何が 選択されている かによって異な ります。こ れらのタブを使 用し
てさまざまな機能を呼び出せます。
オーデ ィオ ファイ ルをクリッ プとしてモ ンタージュ ウィンドウ 上に
読み込んだ 後で、クリップの配置換 えや編集、再生などを自由 に行え
ます。エフェクト、フェード、クロスフェードなどのさまざまな効果を
与えるこ とや、直接 CD オー ディオ を作成するこ とも可能です。これ
らの機能を併せ持つモン タージュ ウィンドウは CD オ ーディオを作成
する上で大変強力な道具となります。

オーディオ ウィンドウでは、オーディオ ファイルの波形がグラフィカ

モンタージュ機能の詳細については、142 ページの『モンタージュ』を

ルに表示され ます。オーディオ ウィン ドウは 2 つ の領域に分けられま

ご参照ください。

す。下に 表示されるメ イン ビュー ではコピー、切 り取り、貼り付け、
削除などの編集作業を行います。
上に表示されるオーバー ビ ューは特に長めのファイルを取り扱うとき
のナビゲーションに便利です。
オー ディオ ウィンド ウの詳細 について は、30 ペー ジの『オーデ ィオ
ウィンドウ』をご参照ください。

16
概要

詳細については、223 ページの『レーベルの作成』をご参照ください。

データ CD/DVD プロジェクト ウィンドウ

マスター セクション

データ CD/DVD プロジェクト ウィンドウでは、データ CD/DVD(デー
タを含むディスク)やミックス モード CD(オーディオとデータの双方
を含むハイブリッド CD)の編集や作成を行えます。
ウィンド ウは 2 つ のペーンにより構成されます。上側 のウィンドウを
ソース(移 動元)ウィンドウ下側のウ ィンドウをデスティネ ーション
(移動先)ウィンドウと呼びます。プロジェクトにファイルを追加する
に は、追加する ファイ ルを選択 してソー ス ウィ ンドウか らデス ティ
ネーション ウィンドウにドラッグします。デスティネーション ウィン
ドウでは CD/DVD への書き込みを行う前に、フォルダ名の変更やファ
イルの削除、移動などを行えます。
データ CD/DVD プロジェクト ウィンドウの詳細については、215 ペー
マスター セ クションは WaveLab Studio を構成する最も重要 な部分の

ジの『データ CD/DVD プロジェクト』をご参照ください。

1 つです。マスター セクションでは以下の作業を行います。
• コーラスやリバーブなどのリアルタイム エフェクトの割り当て

CD/DVD レーベル エディタ

• オフラインでのファイルへのエフェクトの適用(オーディオ ファイ
ル自体の変更)
• WaveLab Studio の出力レベルのモニターおよびコントロール
• ディザリングの実行
より詳しい情報については、97 ページの『マスターセクション』をご
参照ください。

レーベル エディタは、オリジナル CD/DVD のジャケット レーベルの作
成に使用します。ケースの表面および裏面に加え、ディスクへの印刷も
可能です。

17
概要

• 新しいオーディオ ファイルを録音する場合

WaveLab Studio の使い方

録音を行うには、トランスポート バーの録音ボタンを使います。録

WaveLab Studio の特定の機能を使う場合は、以下を参照して指定され

音が完了すると、オーディオ ウィンドウに新しいファイルが表示さ

たページへ移動してください。

れます。録音されたファイルをクリップとしてモンタージュ ウィン
ドウに追加すことも可能です。詳細については、65 ページの『録音』

編集およびプロセッシング

をご参照ください。

• 既存のオーディオ ファイルを編集する場合

• オーディオ CD 内の曲を WaveLab Studio に録音する場合

オーディオ フ ァイルに対す る編集はオーデ ィオ ウィンドウ で行い

WaveLab Studio では、ディス ク内の曲デ ータを直接 読み込め るた

ます。このウ ィンドウ はオーデ ィオ ファ イルを開く と表示さ れま

め、録音する必要はありません。CD のトラックを読み込むには、"

す。詳細については、30 ページの『オーディオ ウィンドウ』をご参

ツール(Tools)" メニューにある " オーディオ CD トラックの読み込

照ください。

み(Import Audio CD tracks)" 機能(221 ページの『オーディオ CD
のトラックを WaveLab Studio に読み込む』参照)を利用します。

• 複数のオーディオ ファイルの編纂を、複数のトラック上で行う場合
モンタージュ ウィンドウを使用します。詳細については、142 ペー

CD/DVD の作成

ジの『モンタージュ』をご参照ください。
• オーディオ ファイルを加工する場合

• オーディオ CD を作成する場合

" 処理(Process)" メニューには、フェード イン / アウト、ノーマラ

モン タージュを作成し、CD ウィザード を使用するか、個別 CD ト

イズ、タイムストレッチなどのオーディオ ファイルを編集するため

ラック マーカーを 設定します(あるいは両 方)。詳細については、

のさまざまな機能が含まれています。これら の機能の詳細について

142 ページの『モンタージュ』をご参照ください。

は、79 ページの『オフライン処理』をご参照ください。マスター セ

• データ CD/DVD またはオーディオ、データ、ビデオを含んだミック

クションの "Render" 機能でも、ファイルにエフェクトを適用できま

ス モード CD を作成する場合

す。

データ CD/DVD ウィンドウを使用します。詳細については、
215 ペー

• 複数のファイルの加工やエフェクト処理を同時に行う

ジの『データ CD/DVD プロジェクト』をご参照ください。

バッチ処理に より行えます。詳細 については、142 ペー ジの『モン

• CD/DVD レーベルの作成を行う場合

タージュ』をご参照ください。

レーベ ル エデ ィタを 使用し ます。詳細 につい ては、223 ページ の

• オーディオ ファイルのフォーマット変換

『レーベルの作成』をご参照ください。

オーディオ ファイルのフォーマット変換には、いくつかの方法があ
ります。

ここでは、WaveLab Studio の基本的な利用方法を簡潔に説明しました。

• " ファイル(File)" メニューの " 名前を付けて保存(Save as)"、また

このプログラムを使用していくうちに、WaveLab Studio にはこの他に

は " 他の方法で保存(Save Special)" の使用(53 ページの『" 保存

も様々な機 能や特色が備えられてい ることにお気づきになる と思いま

時のファイル属性の変更(Save as)"』参照)
。

す。
WaveLab Studio の広大な世界をお楽しみください。

• マスター セクションで "Render" の実行(108 ページの『レンダリ
ング』参照)。
• バッチ ファイル エンコーディング処理を使って複数のファイル
を その他の フォーマットに変換(131 ページの『自動一括ファイ
ル変換』参照)。

再生と録音
• リアルタイム エフェクトを適用して再生する場合
エフェクターの適用は マスター セクションで行います(97 ページ
の『マスターセクション』参照)。また、モンタージュ ウィンドウで
も、それぞ れのト ラック とクリ ップにエ フェク トを適 用でき ます
(186 ページの『トラックとクリップへのエフェクトの追加』参照)
。

18
概要

4
基本操作

この章について

アンドゥ回数の制限

この章では、WaveLab Studio を使う上での一般的な操作方法について

ハードディ スクの空き領域が少ない 場合や非常に長い波形に 処理を適

説明します。以下の説明を読むことで WaveLab Studio をより効率的に

用する場合 は、アンドゥ回数の制限 が必要になる場合があ ります。こ

操作できます。

の制限は、オーディオ ウィンドウでのみ適用されます。
1. " オプション(Option)" メニューの " ユーザー設定(Preferences)"

ヘルプの表示

で、" 編集(Wave edit)" タブをクリックします。
2. "元に戻す /やり直し(Undo / Redo)" 部分で " 制限なし
(Unlimited)"

WaveLab Studio はプログラムの使用方法や各機能についてのヘルプを

チェック ボックスをオフにします。

いつでも確認できます。下記の方法で、ヘルプを利用できます。

3. " 最大記録数(Limit)" の数値を適切な値に変更します。

• "ヘルプ
(Help)"メニューから " トピックの検索
(Operation Manual)"
を選択する
Adobe Acrobat 形式(拡張子 ".pdf")のヘルプを開きます。この PDF
ファイルは、マニュア ル全章、プラグイン、キー コマンド、トラブ
ル シューティングの説明が含まれています。

アンドゥとリドゥ(Undo/Redo)

操作データの消去

WaveLab Studio では、オーデ ィオ ウィンドウ、モンター ジュ ウィン

何回もアンドゥを行うと、必要のない操作記録が増えてしまいます。こ

ドウ、および CD レーベル エディタでの無制 限アンドゥがサポートさ

のような場 合は、各ファイルの操作 データを消去できます。こ うする

れています。

と、ハードディスクから操作データ ファ イルが削除されるため、使用
されていた ディスク領域が解放 されます。また、メモリの一部 も解放

• " 編集(Edit)" メニューの " 元に戻す(Undo)" を使用して、複数のス
テップをアンドゥできます。ハードディスク の容量が許す限り回数

されます。

の制限なくアンドゥを行えます。[Ctrl] + [Z] または [F3] キーを押し

1. " 編集(Edit)" メニューから " 操作データの消去(Clear undo)" を

た場合もアンドゥを行えます。[F3] キーを使用 した場合は、モーダ

選択します。

ル方式のダイアログを開いている場合もアンドゥを行えます。

ウィンドウが表示され、利用可能になるメモリやハ ードディスクの
空スペースなどが示されます。

• また、" 編集(Edit)" メニューの " やり直し(Redo)" も([Ctrl] + [Y] ま
たは [F4] キー)
、回数の制限なく実行できます。
ウィン ドウごとにアンドゥの履 歴を記憶しているので、別 の波形を別
のウィ ンドウで操作した後でも、そ の前に作業していたウ ィンドウを
クリックして最後に行った変更を元に戻せます。

アンドゥとハードディスクの空き容量の関係
多くの 場合、アンドゥはメモリもデ ィスク領域も使用せず に実行でき
ます。ただし、実際にオー ディオ データを変更する操 作(タイムスト
レッチ、EQ など)の場合は、" やり直し(Redo)" を実行する場合に備
えて、波形の選択された部分の ファイル コピーを保存する必要があり
ます。
こ のため、ユ ーザが 一時フ ァイ ル用に 指定し たハー ドディ スク 内の
フォルダに一時ファイルを保存する必要があります(13 ページの『一

2. "OK" ボタンをクリックします。

時ファイル』参照)。これらのファイルは関連するドキュメントを閉じ

この機能は、各ファイルごとに適用されます。 消去されるのは、

たり保存するたびに自動的に削除されます。

アク ティブ ウィン ドウにあ るファ イルの 操作デ ータだ けです。
また、この機能はオーディオ ウィンドウでのみ使用可能です。

20
基本操作

これにより最後 に使用した 2 つのウィンドウを素早く切り 替えること

ウィンドウの操作

ができます。

基本的なウィンドウの操作
WaveLab Studio では、Windows プラットフォ ームで標準的な ウィン

ウィンドウ切り替えタブ

ドウの操作が採用されています。

ウィンドウ 切り替えタブを使うと、ア クティブなウィンドウを 素早く
切り替えます。

ウィンドウを閉じる
ウィンドウを閉じるには、ウィンドウ右上の " 閉じる " ボタンをクリッ
クするか、左上のアイコンをクリックして" 閉じる" を選択します。オー

上の図では、"MoonProject" タブをクリックすると、"MoonProject"
ウィンドウがアクティブになり前面に表示されます。

ディオ ウィンドウやモンタージュ ウィンドウの場合、[Ctrl] + [ W] でも
ウ ィン ドウ を閉 じら れま す。保存 され てい ない 変更 があ る場 合は、

⇒ ウィンドウ切り替えタブは、" 表示(View)" メニューの " ドキュメ

WaveLab Studio は 閉じる前 に変更を 保存する か尋ねる ダイアロ グを

ント切り替えタ ブ(Document Switch Bar)" サブ メニューで、上、

表示します。

下、左、右の中から好きな位置を選んで表示できます。

⇒ [Shift] キーを押しながら " 閉じる " ボタンをクリックすると、この

また、必要に応じてウィンドウ切り替えタブを非表示にできます。

ダイアログは表示されずに変更は保存され ることなくウィンドウが
閉じます。

ペーン

⇒ " ウィンドウ(Window)
" メニューで " 閉じる(Close all)" サブメ
ニューから " すべてのウィンドウ(Windows)" を選択すると、一度

いくつ かのウィンドウ は数枚のペーン によって構成さ れます。ペ ーン

にすべてのウィンドウを閉じます。

は、分割線によ って分けられています。例えば、オーディオ ウィンド
ウは、オーバー ビューとメイン ビューという 2 つのペーンにより構成

ウィンドウの最小化

されます。

WaveLab Studio では通常のアプリケーションと同じようにウィンドウ
を最 小化できます。また、" ウィンドウ( Window)" メ ニューで、" 最
小 化( Min imiz e all)" サ ブ メ ニュ ー から " す べて の ウィ ン ド ウ
(Windows)" を選択して、一度にすべてのウィンドウを最小化すること

分割線

もで きます。" 波形 ウィンド ウのみ(Wave windows)" を選択す ると
オーディオ ウィンドウのみを最小化できます。

プログラムの終了
ペーン

プログラムを終了する際に保存されていない変更があると、" 終了:変
更 され て いる ファ イル が あり ます。(Exiting with modified docu-

データ CD/DVD ウィンドウのペーンと分割線

ments)" ダイ アログ が表示 されま す。リスト に表示 され るすべ ての

ペーンの大きさの調節

ファイルを選択して、" 選択ファイルを保存(Save selected)" ボタンを

1. マウス ポインタを 2 つのペーンの間にある分割線に合わせます。

クリッ クすると、すべてのファイル に対して行った変更が 保存されま

ポインタの形が両方向を向いた矢印に変わります。

す。

2. 分割線をドラッグしてペーンの大きさを調節します。

アクティブ ウィンドウの素早い変更
• 現在開かれているすべてのウィンドウの切り換えは、[Ctrl] + [Tab]
または [Ctrl] + [ F6] を使用します。
• [Ctrl] キーを離してこれらのキー コマンドを使用すると、並べた次の
ウィンドウではなく、前にアクティブになっ ていたウィンドウに切
り替わります。

21
基本操作

ペーンの表示 / 非表示を切り替える

ドキュメント アイコン

ウィンドウの中には、ペーンを非表示にできるものがあります。

ドキュメント アイコン

ペーンを非表示にするには、2 つのペーンの分割線を最上部までドラッ
グするか、分割線をダブルクリックします。ペーンを再表示するには、
分割線アイコンをドラッグまたはダブルクリックします。

分割線アイコン

いくつ かのウィン ドウのタイ トル バーに はドキュメ ント アイコ ンが
ありま す。このア イコンはドキュ メントを他のウ ィンドウにドラ ッグ
するときに使用します。

オー ディオ ウ ィンドウ のオーバー ビュー ペ ーンはキ ーボードの [O]

保存していない変更の確認

キーを押して、表示 / 非表示を切り替えできます。

ウィンドウの折り畳み
ウィン ドウが大きすぎて邪魔に なるが閉じたくない場 合は、タイトル
バーに ある折り畳みアイコンを クリックして、ウィンドウ を一時的に
折り畳んで小さくできま す。ダイアログの場合は、タイトル バーをダ

ドキュメント ウィンドウに変更を加え ると、変更した内容を保存する

ブルクリックして折り畳むこともできます。

までタイトル バーのドキュメント名の 後ろに、アスタリスク記号が表

折り畳みアイコン

示されます。

複数のウィンドウの操作
同じオ ーディオ デ ータを複数 のオーディ オ ウィンド ウで編集で きま
す。この機能を利用すると、前後にスクロール せずにオーディオ ファ

通常の サイズに戻すには、もう一度 折り畳みアイコンをク リックしま

イルの異なる部分(例えば、先頭部分と最後の部分)を編集できます。

す。ダイアログの場合はタイト ル バーをダブルクリックして元に戻す

⇒ 2 つのウィンドウは、まったく同じデータを表示したものです。

こともできます。

片方のウィンドウで行った操作は、同時に別のウィ ンドウでの表示
にも反映されます。

メニューを使って 2 番目のウィンドウを開く
1. 目的のウィンドウがアクティブであるかを確認します。
アクティブでない場合は、ウィンドウのタイトル バーをクリックし
ます。
2. " 表示(View)" メニューで " 同じ波形ウィンドウをもう1つ開く
(Duplicate View)" を選択します。

通常に表示されている "タイム ストレッチ
(Time Strech)" ダイアログ
折り畳まれたダイアログ

22
基本操作

• オーディ オ ファイルを 保存する と、表示設定 は自動保 存され ます

2 番目のウィンドウをドラッグで作成する

(ユーザ ー設定画 面での設定 が必要)。これに より、各オーデ ィオ

1. " ユーザー設定(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブで " マ

ウィンドウのすべての表示設定が保存されます。保存される設定は、

ウスのドラッグで新規波形ウィンドウを作成(Create window using

ウィンドウの表示サイズと配置、タイム ルーラーの表示形式、スク

mouse)" を有効にします。

ロール位置、選択範囲、スナップショット、マスター セクション プ

2. オーディオ ウィンドウが開いている状態で、WaveLab Studio 内の

リセットです (56 ページの『表示設定の保存』参照)
。

何もない領域をドラッグして四角形を作ります。
新しいウィンドウを作るには、ある程度以上 の大きさの四角形を描
く必要があります。新しいウィ ンドウができなかっ た場合は、より

結合可能なツール バー

大きい四角形をドラッグして描いてみてください。

ツール バーはいくつかのアイコンで構成されています。ツール バー上
のアイコンをクリックすると、さまざまなツールやショートカット、コ
マン ドなどを 呼び出せ ます。これらは WaveLab Studio 内の独立 した
ウィンドウとして扱うことも、WaveLab Studio ウィンドウの端の部分
に結合させることもできます。
WaveLab Studio では、以下のツール バーを利用できます。
• 基本機能
• トランスポート
• メーター
• ウィンドウ スイッチ
• 編集ツール
• 波形スナップショット

このようにドラッグして、
同じファイルの新しいウィンドウを作成します。

• マーカー

ツールバーの結合
ツールバーを結合するには、2 つの方法があります。
• ツール バー ウィン ドウのタイトル バ ーを WaveLab Studio ウィ ン
ドウのいずれか の端までドラッグして、マウスボタンを離す。
ツール バーを結合した場合の輪郭が細い線で表示されます。
• 独立して表示されているツール バーのタイトル バーの上をダブル
クリックすると、元の位置に戻ります。
ツール バーは、自分の好みに応じて重ねたり並べたりできます。

ウィンドウ レイアウト、スナップショット、波形表示
設定

上の図では、基本機能、編集ツール、およびトランスポート ツール
バーがアプリケーション ウィンドウの上部に結合されています。

上記に加えて、他のウィンドウ管理方法もあります。
• スナップショットは 1 つのオーディオ ウィンドウの表示設定を保
存するものです。これにより 1 つのファイルの様々な表示状態を切
り替えられます。詳細については、38 ページの『スナップショット』
をご参照ください。
• スクリーン レイアウトは、ドキュメント ウィンドウおよびダイアロ
グ ボックスの位置 やサイズを保存するも のです。詳細については、
265 ページの『スクリーン レイアウトの操作』ご参照ください。

23
基本操作

結合されたツール バーの分離

さまざまなツール バー

結合されたツール バーを分離するには、ツール バーのボタンを囲んで

ウィンドウ スイッチ

いる灰色の部分をドラッグして結合部分から切り離します。または、グ
レー部分の任意の場所をダブルクリックします。
⇒ ツール バー ウィンドウを移動するには、他のウィンドウの場合と同
じようにタイトル バーをドラッグします。
ツール バーを結合せずに、アプリケーション ウィンドウの縁までド

ウィンドウ スイッチは、すべてのバーとウ ィンドウの切替器として機

ラッグするには、[Ctrl] キーを押しながらドラッグします。

能しま す。ウィンドウ スイ ッチ バーを使う と、キーボード ショ ート
カットのないものでも瞬時に呼び出せま す。ウィンドウ スイッチ上の

ツール バーの表示 / 非表示

ボタ ンが押 されてい ると、対応す るウィ ンドウや ツール バーがア ク
ティブな状態で表示されます。

ツール バーの表示 / 非表示を切 り替えるには、いくつかの方法があり
ます。

基本機能バー

• " 表示(View)" メニューで、" ツール バー(Control bars)" を選択し
て、表示されるメニューから目的のツール バーを選択する。
• " ウィンドウ スイッチ(Window Controller)" ボタンをクリックす
る。このスイッチは他のツール バーの表示 / 非表示を切り替えため
に使用します。詳細については後ほど説明します。

最も 一般的 に使用 される メニュ ー項目 および 一部の 特殊な 機能へ の
ショートカットを提供するツールバーです。

• " 閉じる " ボタンをクリックして、ツール バーを非表示にします。

編集ツール バー

ツール バー形状の変更
ツール バーの形状を変更 するには、他のウィンドウのサイズを変更す
るときと同様に縁をドラッグします。
ツ ール バーの ボタ ンサ イズ を変 更する には 、" ユ ーザ ー設定 (Preferences)" の " 表示(Environment)" タブをクリックし、" ボタンのサ

データ領域の選択、再生など、オーディオ ウ ィンドウ上でのオペレー

イズ(Button size)" の値を変更して調節します。

ションのためのツールが配置されています。

ツール バーのボタンの機能を表示する

スナップショット バー

1. " オプション(Option)" メニューの " ユーザー設定(Pre feren ces)"
で、" 表示 (Environment )" タブをクリックします。
2. " ポイント時に機能を表示(Show Tips)" チェック ボックスをオン
にします。

ウィンドウ のレイアウトを保存し たり、呼び出したりするため に使用

3. "OK" ボタンをクリックして、" ユーザー設定(Preferences)" を閉じ

します。詳細については、38 ページの『スナップショット』をご参照

ます。

ください。

4. マウス ポインタをツール バーのボタンの上に置き、クリックをせず
にしばらく待ちます。

トランスポート バー

ボタンの名前を示すテキストが表示されます。

トランスポート バーには再生や録音で使 用するいくつかのコマンドが

ボタン名の表示例

割り当てられて います。詳細については、60 ページの『ト ランスポー
ト バーの使用方法』をご参照ください。

24
基本操作

マーカー バー

コンテキストメニュー
ほとんどのウィンドウでは、コンテキスト メニューが用意されていま
す。
⇒ コンテキスト メニューを表示するには、コマンドを実行する場所で
右クリックします。

マーカーに関する様々なコ マンド用のツール バーです。詳細について

例えば、オーディオ ウィンドウには、レベル ルーラー、タイム ルー

は、134 ページの『はじめに』をご参照ください。

ラー、および波形表示部にそれぞれ 1 つずつの異なるコンテキスト
メニューがあります。

メーター バー

さまざまなレベル メーターを表示するためのツール バーです。
詳細については、70 ページの『メーター』をご参照ください。

ステータス バー

ステ ータス バー は通常、ウィンド ウの下端に 表示されま すが、"ユー
ザー設定(Preferences)" ダイアログの " 表示(Environment)" タブを
使って非表示にもできま す。ステータス バーは、アクティブなウィン
ドウの 情報を表示します。表示され る情報の内容はアクテ ィブなウィ
ンドウの種類により異なり ます。オーディオ ウィンドウの場合はオー
ディオ ファイルに関する さまざまな情報が表示されます。詳細につい
ては、34 ページの『ステータス バー』をご参照ください。
• ここに表示される項目の中には、クリックす るとその項目に関連す
る操作を行えるものもあります。
• ステータス バーは、操作が終了するまでの進捗状況も示します。

波形表示部分のコンテキスト メニュー
通常、コンテキスト メニューにはメニュー バーに含まれているコマン
ドと同じものが含まれていますが、中にはコ ンテキスト メニューでの
み表示されるものもあります。
実行したい機能を探す際は、操作しているウィンドウのコンテキ
スト メニューを必ず確認してください。

25
基本操作

⇒ 指定した表示形式を新規ウィンドウを開いた際のデ フォルトに設定

時間およびレベルの表示形式

するには、ウィンドウのデフォルト スタイルとして保存する必要が
あります。

ルーラー

詳細については、259 ページの『スタイ ル設定 − オーディ オ ウィ

各ウィンドウのルーラー上 でコンテキスト メニューを表示して、時間

ンドウ』をご参照ください。

およびレベルのルーラーの表示形式を指定できます。

設定値

時間の表示形式

ダイアログ ボックスで、数値の入力や調節 を行う方法を以下に説明し

メニュー名

説明

"時間単位

位置情報は時、分、秒、ミリ秒単位で表示されます。

ます。
(Time)"

拡大表示されている場合は、1 万分の 1 秒単位まで

値の入力

表示されます。
"サンプル単位
(Samples)"

Windows プログラムのほとん どの操作と同様に [Tab] キーを使って目

位置情報はサンプルの数で表示されます。1 秒間当

的の値に移 動するか、または値を直接 クリックして新しい値を 入力し

たりのサンプル数は、オーディオ データのサンプリ

ます。

ング レートに よって決まり ます。44.1 kHz の場 合、
1秒間あたりのサンプル数は 44,100 になります。

スピン コントロールの使用

"タイムコード

タイムコ ードは SMPTE と も呼ばれま す。位 置情報

値は Windows のスピン コントロー ルを使用するか、以下に説 明する

単位

は、"時間 : 分: 秒:フレーム数" の形式で表示されま

他の方法を使用して設定できます。

(Time code)
"

す。1 秒 間当 たりの フレー ム数は、"ユ ーザー 設定
(Preferences)" ダイアログの "編集(Wave edit)" タ
ブで設定します。

"拍節単位

位置情報は、"ユーザー設定(Preferences)"の "編集

(Meter)"

(Wave edit)" タブで指定した内容に従って、"小節 :
拍: ティック " 単位で表示されます。

" ファイルサイズ

位置情報は、MB(メガバイト)または KB(キロバ

単位

イト)単位で表示されます。1MB は 1000KB に相当

(File size)"

スピン コントロール

します。

最近使用した数値設定の履歴を表示

レベルの表示形式
• いずれかの矢印をクリックすると、それに応じて値が増減します。

メニュー名

説明

"%"

振幅(レベル)は、全レベルを 100 とするパーセン

• マウス ボタンを矢印の上で押したままにすると、値が変化し続けま
す。

ト形式で表示されます。
"dB"

• [Ctrl] キーを押しながらクリックすると、値の変化する幅が大きくな
ります。

振幅は、オーディオの世界で一般的なデシベル(dB)

• [Ctrl] キーと [Shift] キーを同時に押しながらクリックすると、値はそ

という対数単位で表示されます。

の最小値または最大値に変化します。
"10 進法
(Decimal)"

コンピ ュータの メモリに 保存さ れた実際 の振幅値

値は [ ↑ ] および [ ↓ ] キーを使っても変更できます。この場合
• また、

です。オーディオ ファイルの実際のビット数にかか

も上の説明 と同様に [Ctrl] キ ーまたは [Ctrl] キ ーと [Shift] キー を使

わらず、常に16 ビット相当での表示になります。値

用できます。

はプラスまたはマイナスで表され、0 は信号がない

• 値欄をマウスでクリック&ホールドして、ポインタを上下に動かして

ことを意味します。

値を変更します。
• 値欄をポイントすると、パラメーター範囲が表示されます。

26
基本操作

• スピン コントロールの右側にある下矢印をクリックすると、現在の

プラグイン エフェクト パネル

ダイアログでこれまでに設定した各値の履 歴がポップアップ表示さ

マスター セクションの各エフェクトには 汎用またはカスタムのエフェ

れ、これを選択できます。

クト パネルがあります。カスタム パネルでは特別な方法を使用して値
が調整されます(101 ページの『エフェクトペーン』参照)。

スライダーとポップアップを使う
スライダーやポップアップを使うと、簡単に値を変更できます。

ホイール マウスの使用

1. スピン コ ントロー ルが付いて いるフィー ルド内を右 クリックし ま

スクロール ホイールまたはそれに類似す る機能をもつマウスを利用す

す。

るとより効果的に WaveLab Studio を操作できます。

2. ポップアップ メニューが表示される場合は、リストから値を選択し
ます。

スクロール

3. スライダーが表示される場合は、ハンドル部 分をドラッグするか上

マウス ポインタが波形上にあるときに ホイールを回すと、波形表示が

または下についている矢印をクリックして値を設定します。

水平方向にスクロールします。

設定値は、ス ライダー ウィンド ウの背後 にある値欄 に表示さ れま
す。

ズーム
[Ctrl] キーを押しながらホイールを回すと、水平方向の表示倍率を変更

この例では、整数用に 1 つ、小数用に
3 つの合計 4 つのフェーダが表示され
ています。

できます。
[Ctrl] キーと [Shift] キーを押しながらホイールを回すと、垂直方向の表
示倍率を変更できます。

値の変更
ダイアログ 上の値欄にポインタを 置いてホイールを回すと、値 を変更

ス ライダー を動かす と、表示されて
いる値も一緒に変化します。

できます。
• [Ctrl] キーを押しながらホイールを回すと、値はより大きな単位で変
化します。
• [Ctrl] キーと [Shift] キーを同時に押した状態でホイールを回すと、値

4. 設定が終 わったら、 スライダー ウィンド ウの外側を クリックし ま

は最大値または最小値に変化します。

す。
• 値が分や秒など複数の要素に分かれてい る場合、それぞれに対応す

マスター セクション

るいくつかのスライダーが表示されます。

• マスター セクション ウィンドウでは、ホイールを使ってマスター

• スライダー ウィンドウのタイトル バーをドラッグして、画面上の好

ボリュームを調節できます。

きな位置にスライダーを移動できます。

これを行うには、マスター セクションを一旦クリックしてポイント

• キーボードを使って最後に操作したスライ ダーを調節することもで

しておく必要があります。

きます。

⇒ この機能は " ユーザー設定(Preferences)" - " 表示(Environment)"

キー

スライダー ハンドルの移動

[ ↓] または [ ↑] キー

1 単位分上下に移動

[Page Up] または

より大きな単位で上下に移動

タブで無効にできます。

[Page Down]
[Home] または

一番上または一番下に移動

[End]

27
基本操作

プリセット

プリセットの変更

WaveLab Studio のダ イアログの 中にはプリセ ット タブ、また はプリ

1. 上記の方法で、変更したいプリセットを読み込みます。

セット メ ニューが用意されているもの があります。プリ セットを利用

2. " 設定(Settings)" タブで設定を行います。

すると、ダイアログ上の各数値を自動的に設定できます。プリセットは

3. " 更新(Update)" ボタン、または " 保存(Save)" アイコンをクリッ

そのま ま使用できますが、用意され ているプリセットの数 値を変更し

クします。

てオリジナルのプリセットを作成することもできます。

プリセットの削除

⇒ いくつ かの WaveLab Stu dio エ フェク ト パネル では、" プリセ ッ
ト( Preset)" タブやプ リセット メニュ ーではな く、" プリセッ ト

1. " プリセット(Presets)" タブで、削除するプリセットをクリックし

(Preset)" ボタ ンが用意され ています。このボ タンをクリッ クする

ます。

と、以下に説明する各項目と同じ内容の " プリセット(Preset)" ダ

2. " 削除(Delete)" ボタンをクリックします。

イアログが開きます。

または ...

ダイアログでのプリセット表示方法(タブまたはメニュー)によって、

1. " プリセット(Presets)" メニューから、" プリセット フォルダを開

プリセットの取り扱いが多少異なります。

く(Explore presets)" を選択します。
2. 表示されるエクスプローラー ウィンドウで、削除したいプリセット
ファイルを選択して [ 削除 ] をクリックします。

設定を一時的に記録 / 設定を呼び出す(Store
temporarily / Restore)
ダイアログによっては、" 設定を一時的に記録 / 設定を呼び出す(Store
temporarily and restore)
" メニュー項目を使って、最大 5 つまでのプリ
セットを簡 単に保存して読み込 めます。この機能は、プリセッ トをテ
ストしていくつかの設定を比較したい場合に便利です。
1. " 設定を一時的に記録(Store temporarily)" オプションを選択し、サ

" ハーモナイズ(Harmonization)" ダイアログのプリセット

ブ メ ニューからプリセットを保存したい番号(#1 ∼ #5)を選択し
ます。

プリセットのロード

2. 保存した設定を読み込むには、" 設定を呼び出す(Restore)" サブ メ

1. 使用するダイアログを開いて、
" プリセット
(Presets)" タブをクリッ

ニューから対応する番号を選択します。

クするか、プリセット メニューをプルダウンします。

保存されたプリセットの動作

2. 使用したいプリセットを選択します。
3. " 適用(Load)" ボタンをクリックします。

プリセットは、WaveLab Studio の終了時に自動的に保存されます。次

⇒ " プリセ ット( Prests)" タブの 上を右 クリック して表 示される コ

にプログラ ムを使用するときは、プリ セットは保存した状態の まま読

ンテキ スト メニ ューでも、使用するプリセットを直接ロードできま

み込まれま す。また、すべてのプリセッ トはすべてのファイル 上で共

す。

通して使用できます。

プリセットの作成
1. " 設定(Settings)" タブで設定を行います。
2. " プリセット(Presets)" タブをクリックか、プリセット メニューを
プルダウンします。
3. 名称欄をクリックしてプリセット名を入力、または、" 名前を付けて
保存(Save As)
" メ ニューをクリックし て表示されるダイ アログで
名称を入力します。
4. 設定が終了したら、" 追加(Add)" ボタンをクリックします。

28
基本操作

WaveLab Studio でのダイログの表示

キーボードによる操作

WaveLab Studio では、多くのダイアログ ボックスの表示にノンモーダ

コ ンピ ュータ のキ ーボ ード を利 用す ると、 より 効率 的に WaveLab

ル方式を採用しています。ノ ンモーダル方式では、ダイアログ ボック

Studio を操作できます。

スが画面に表示されていて も、ダイアログ ボックスの後ろにあるウィ

トランスポートのコントロール

ンドウ を操作できます。例えば、画面 にタイムストレッチや ピッチシ
フトなどのダイアログが表 示されているときでも、オーディオ ウィン

再生、停止、録音 などのトランスポー ト機能は、すべてキーボ ードか

ドウやメイン メニュー を操作できます。これにより、ダイアログを閉

らコントロ ールできます。トランス ポート機能は、キーボード の右側

じずに以下のような操作を行うことができます。

にあるテンキーに割り当てられています。詳細については、60 ページ

• オーディオを再生して適用されたエフェクトを聞く。

の『トランスポート バーの使用方法』をご参照ください。

• 再処理前に選択範囲を調節する。
• メニューを使って最後に行った処理を取り消して元に戻す。

キーボード ショートカット

キーボード コマンド

メニューのショートカット

Windows アプリケーションでは通常、ダイアログ ボックスがアクティ

WaveLab Studio の メニ ュー 項目 の多く には 、対応 する キー ボー ド

ブな場合、メニューからコマン ドを選択したりショートカット キーを

ショートカ ットがあります。これは、メ ニューの各項目ととも に表示

使用したりできません。しかし、WaveLab Studio ではダイアログがア

されます。キーボード ショー トカットの表記に使用される略 語につい

クティブな場合でも、ショート カット キーを使って重要なコマンドを

て以下に説明します。

実行できます。

略語

説明

KP

キーボードのテンキー部分 例えば、"KP 2" は、数値キー

キー

コマンド

[F3]

Undo(元に戻す)

[F4]

Redo(やり直し)

BkSp

バックスペース キー

[F6]

選択部分を再生

F1 ∼ F12

ファンクション キー

[Shift]+[F6]

選択部分をループ再生

[F7]

Stop(停止)

[F8]

Play(再生)

パッドの "2" キーを意味します。

WaveLab Studio には多様な機能があるため、ショートカットによって
は 2 つまたは 3 つのキ ーを使用するものもあ ります。この 場合、それ
ぞれのキーをコンマ記号で区切って記載します。
例えば、"Alt+F12, T" は、まず [Alt] キーを押したまま [F12] キーを押し、
離してから [ T] キー を押すことを意味します。

カスタマイズ可能なショートカット
ユーザ ーは自分が定 義したショー トカットに WaveLab Studio の 機能
を割り 当てられま す。266 ペ ージの『キー コ マンドのカス タマイズ』
をご参照ください。

その他のショートカット
上記のほか にも、メニューに表示され ないショートカットコマ ンドが
あります。キーボード コマンドの一覧については、
『キーコマンド』の
章をご参照ください。

29
基本操作

5
オーディオ ウィンドウ

この章について

オーディオ ウィンドウを開く

オーディ オ ウィンドウは WaveLab Studio のオーディオ 編集機能の中

サポートされているファイル フォーマットの詳細については、50

核をなす ものです。この ウィンドウで、各オーディオ フ ァイルの表示

ページの『サポートされているファイル フォーマット』をご参照

や再生、編集 などを行います。この章ではオーディオ フ ァイルの開き

ください。

方や保存の方法、オーディオ ウィンドウの操作や編集の方法などを説
明します。

" ファイルを開く " ダイアログの使用
1. " ファイル(File)" メニューから " 開く(Open)" を選択して、" オー

新規ドキュメントの作成

ディオ(Wave)" を指定するか、[Ctrl] +[O] を押します。また、基本
機能バーで " 開く(Open)" アイコンをクリックしても、ダイアログ

オーディオ データがない新 規のファイルからドキュメントの作成を開

を表示できます。

始する場合、次の手順に従ってください。

2. 表示されるダイアログで使用するファイルを指定します。

メニューを使用する場合

" ファイルの 種類 " のプルダ ウン リストで表示されるファ イルの形

1. " ファイル(File)" メニューの " 新規(New)" を選択してサブメ

式を指定できます。また、ファイルにアクセスするた めの最適な方
法を左側のボタンを操作して設定できます。

ニューから " オーディオ ...(Wave...)" を選択します。

3. " 開く " ボタンをクリックします。

基本機能バーの " 新規(New)" アイコンを右クリックしても同じ結

新規ウィンドウに波形が表示されます。

果が得られます。
2. 表示されたダイアログで、作成するドキュメ ントのフォーマットを

このダイアログの機能について以下に説明します。

設定します。
このダイアログの詳細については、50 ページの『サポートされてい

" 最近使用したフォルダ(Recent folders)"

るファイル フォーマット』をご参照ください。

ダイアログ ボックスの一番上にある " 最近使用したフォルダ(Recent
folders)" ボックス右側の下向き三角をクリックす ると、最近使用した

ドラッグを使用する場合

ファイ ルが収められて いるフォルダの リストが表示さ れます。こ の中

この方法は、オーディオ ウィンドウがアクティブになっている場合か、

からフォルダを指定して開きます。

ドキュメントが 1 つも開いていない場合のみ使用できます。

プレビュー再生機能

1. " ユーザー設定(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブで " マ
ウスのドラッグで新規波形ウィンドウを作成(Create window using

ファイル リストに表示されたファイルを選択して、" 再生(Play)" ボタ

mouse)" にチェックが入っているか確認します。

ンをク リックするとそ のファイルを再 生できます。再生中はボタ ンが
"停止(Stop)" に変わるので、停止 したい場合は再びクリックします。

2. マウスの左ボタンを押して、
WaveLab Studio ウィンドウ内の空白部

" 自動再生(Auto)" ボタンを有効に すると、ファイルを選択す るだけ

分で四角形を描くようにマウスをドラッグします。

でプレビュー再生できます。

新たにウィンドウを作成するには、四角形を 大きめに描いてくださ
い。新規のウィンドウが表示されない場合、作 成する四角形を大き

複数のファイルを開く

くしてやり直して ください。新 規ウィンドウでは、最後 に有効だっ
たウィンドウの属性 が適用されます。他にウィンドウが 開いていな

他のア プリケーショ ンと同様に WaveLab Studio で も複数のファ イル

い場合は、その時点での " オーディオ属性(Audio properties)" ダイ

をま とめて開 けます。複数 のファ イルを同 時に選択 するに は、[Shift]

アログの設定値が使用されます。

キー を押しなが ら連続する ファイルの 最初と最 後をクリッ クするか、
[Ctrl] キーを使って個別のファイルを 1 つずつ指定します。

表示オプションについて

" 開く " ボタンをクリックすると、選択したすべてのファイルが別々の

" ユーザー設定(Preferences)" の " 表示(Environment)" タブで、新規

ウィンドウに開きます。

作成 したウィンド ウの表示形式 を指定できます。また " ユーザ ー設定

" モンタージュ ウィンドウで開く(Open in Audio Montage
window)" オプション

(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブでも設定を行えます。

ダイアログ の下にあるこのオプシ ョンを選択すると、開いたフ ァイル
は自動的に作成される新規モンタージュに配置されます。

31
オーディオ ウィンドウ

デュアル モノ ファイルを開く

ドラッグ & ドロップの使用

ス テレオの データ が左チ ャンネ ルと右 チャン ネルの 2 つ のモノ ラル

以下の手順により、Windows のデスクトップやエクスプローラから直

ファイル で保存されている場合、以下の手順 により、これらの 2 つの

接ファイルを開けます。

ファイルをステレオ ファイルであるかのように開けます。

• WaveLab Studio アプリケーション ウィンドウにファイルをドラッ
グ & ドロップする。

1. " オプション(Options)" メニューの " ユーザー設定(Preferences)"

• WaveLab Studio のアイコ ンまたはショートカットにファイ ルをド

で、" ファイル(File)" タブをクリックします

ラッグ & ドロップする。

2. " デュアル モノ ファイルの読み込みに対応(Allow opening of dual-

プログラムが起動して いない場合はプログラム が起動します。起動

mono files)" がチェックされていることを確認します。

している WaveLab Studio が最小化さ れている場合は最小化 される

3. " ファイル(File)" メニューで " 開く(Open)" を選択し、サブ メ

前の元の大きさで表示されます。

ニューから " オーディオ(Wave)" を選択します。

• ファイルをダブルクリックする。

4. 1 つ目のファイルを選択して、[Ctrl] を押したままもう片方のファイ

これはダブルクリッ クしたファイルの形 式と WaveLab Studio が関

ルを選択します。

連付けされている場 合に有効です。この関連付けは、インス トール

5. " 開く " ボタン をクリックします。

時に自動的に設定されます。

2 つのファイルは 1 つのステレオとして開か れます。ファイルを選
択する画面で上に表示されていたファイル が左チャンネルになりま

Nuendo へのドラッグ & ドロップ

す。チャンネルの入れ替えもできます。入れ替え方法については、49

⇒ WaveLab Studio から Nuendo にファイルをドラッグ & ドロップす

ページの『ステレオ ファイルでのチャンネルの入れ替え』をご参照

ることも可能です !

ください。

Nuendo へドラッグ&ドロップする際は、
ドキュメント ボタン(オー

これで 2 つのファイルを 1 つのファイルで あるかのように編集できま

ディオ ウィンドウの右上角にある赤色の丸が付いたボタン)を使用

す。これらのファイルは、後から 1 つのステレ オ ファイルとして、あ

します。

るいは 2 つのモノラル ファイルとして保存できます。保存方法の詳細
については、50 ページの『オーディオ ファイルの取り扱い』をご参照

デスクトップからファイルを開く

ください。

ファイルをダブルクリックして WaveLab Studio で開くには、ファイル

⇒ 2 つのモノ ファイルをデュアル モノ ファイルとして開く必要がな

形式と WaveLab Studio アプリケーシ ョンの関連付 けを行う必要 があ

い場 合 は、" デュ ア ル モ ノ ファ イ ルの 読み 込 みに 対応 (Allo w

ります。

opening of dual-mono files)" チェ ック ボックスをオフに しておく

• 関連付けを行う方法は、WaveLab Studio の " ファイル(File)" メ

ことをお勧めします。

ニューの " 機能(Special)
" サブ メニューから " このタイプの全ファ
イルを WaveLab Studio に関連付ける(Associate all files of this type

現在開いているファイルへの別のファイルの挿入

with WaveLab Studio)
" を選択します。

開い ているファイル に別のファイル を挿入できます。挿入元と 挿入先

これは、現在選択されているファイルの形式で関 連付けを行い、す

のファイ ルは、共通の属性(サンプリング レートなど)を 持っている

べての同じ形式のファイルを WaveLab Studio で開けます。

必要があります。属性が異なる場合は警告が表示されます。
1. 挿入先のファイルのウィンドウをアクティブにします。
2. ファイ ルの開始 地点ま たは終 了地点以 外の位 置に挿入 したい 場合
は、その位置にカーソルを設定します。
3. " 編集
(Edit)" メニューの " オーディオ ファイルの挿入
(Insert Audio
File)" を選択し、表示されたサブ メニューから挿入方法を選択しま
す。
4. 表示される画面でファイルを選択し、" 開く " ボタンをクリックしま
す。
ファイルが挿入されます。" カーソル位置へ(At cursor position)" を
選択した場合には、その位置に一時マーカーが追加されます。

32
オーディオ ウィンドウ

最近使用したファイルの編集

オーディオ ウィンドウの説明と調整

" ファイル(File)
" メニューの最下部に、最近使用したファイルを開く

オーバー ビュー

表示モード ポップアップ

ため のメニュ ー項目が いくつか あります。ここ には、" 最近使用 した
オーディオ ファイル(Recent Audio Files)" や " 最近使用したモンター
ジュ(Recent Audio Montages)" など、ファイルの 種類ごとに いくつ
かの項目が並んでいます。各項目には最大で 20 個のファイルが記憶さ
れます 。これらのリストから ファイル名を選択すると対応するファイ
ルが開きます。

" マイメニュー(Favorites)" の使用
" ファイル(File)" メニューにある " マイメニュー(Favorites)" で頻繁
に使用 するファイルを登録する と、必要なときに素早く開 けるので便

メイン ビュー

利です。
" を選択する
• " 現在のドキュメントを追加(Add current document)

ズーム レバー

ウィンドウの各部分について

と、現在開かれているファイルがメニュー項目に加えられます。

メイン ビュー

名前はアルファベット順に表示されます。
• "登録ファイルを確認
(Validate list)" はメニュー項目として表示され

下側のメイン ビューで、範囲選択、ツールの適用、ドラッグ & ドロッ

るファイルが全てハードディスク上の所定 の場所に存在するか点検

プなどの実際の編集作業を行います。

します。ファイルが見つからない場合は、リストから削除されます。

• このウィンドウには、タイム ルーラーとレベル ルーラーがありま

• " リストの内容を消去(Clear list)" を使うと、メニューに含まれる

す。ルーラーの表示 / 非表示の切り替えは、ルーラーで右クリックし

ファイル リストの内容を全て消去します。

て表示されるコンテキスト メニューを使用します。また、ルーラー
の表示単位 の設定も 行えます。設 定方法につ いては、26 ペー ジの

他のウィンドウでオーディオ ファイルを開く

『時間およびレベルの表示形式』をご参照ください。

" モンタージュ(Audio Montage)" ウィンドウ、および " 自動一括処理

オーバー ビュー

(Batch process...)" ダイアログからもファイルを開けます。詳細につい

オーバ ー ビューは、主に長 いファイルのナ ビゲートに使 用します。2

ては、それぞれ対応する章をご参照ください。

つのエリアで異なるズーム率を使用でき ます。オーバー ビューは波形
全体を表示しますが、メイン ビューは短 い区間を表示します。これら

オーディオ CD からのトラックの読み込み

のビューは同期して表示されます(34 ページの『ビューの同期』参照)
。

こ の機能 につい ては、 221 ページ の『オー ディオ CD の トラッ クを
WaveLab Studio に読み込む』をご参照ください。

表示モードについて
メイン ビューとオーバー ビューは共に、オーディオを 2 つの表示モー
ドから選択して表示できます。
• 波形ディスプレイ
標準の波形表示です。
• スペクトラム ディスプレイ
オーディオを「スペクトログラム」で表示し、タイム ライン上の各
エリアで周波数スペクトルのレベ ル強度を示します(113 ページの
『スペクトラム ディスプレイ』参照)
。

33
オーディオ ウィンドウ

⇒ 以降は、標準の波形表示モードでの編集方法について説明します。
スペク トラム ディス プレイ につい ては 別の章 で説明 します(113
ページの『スペクトラム ディスプレイ』参照)。

ステータス バー
ステー タス バーは、" ユーザー設定(P referen ces)" の " 表 示(Environment)" タ ブで表示しない ように設定できま す。ステー タスバーには、
下記の情報が表示されます。

マウス カーソル位置

マウス カーソル ファイル フォーマット情報
位置のレベル
(50ページ参照)

波形 カーソル位置

表示倍率

ファイル全体 /選択範囲の長さ
• 波形カーソルとマウス カーソル位置の表示は、ルーラーとダイアロ

各セクションの横方向ズーム コントロールの左側にあるポップアップ

グ ボックスで使用しているものと同じ時間表示形式を使用します。

で、表示方法を選択します。

• レベル位置は常に "dB" 単位で示します。
• " 選択範囲の長さ(Selection length)" では、選択範囲が設定されてい

ビューの同期

ない場合はファイル全体の長さを表示します。設定 されている場合

メイ ン ビュー とオーバー ビューを別 個の表示モ ードにする と、オー

はその範囲の長さがカッコ内に示されます。

ディオを 2 つの表示方法で同時に確認できます。オーディオ ファイル

• スペクトラム ディスプレイ モードが選択されている場合は、レベル

の同じ部分を 2 つのビューで表示し、またカーソル位置も同期します。

の代わりに周波数が示されます。

• これ を 行う に は、 表示 モ ード ポッ プア ッ プ メ ニュ ーの " 上下
ビュ ー の 表示 を 同 期(Synchronize top and bottom views)" を有

ウィンドウの操作方法

効にします(メイン ビューとオーバー ビューの両方にあります)。
これが有 効になっ ている場合 は、横方向ズ ーム コン トロール(35

WaveLab Studio では、Windows で の標準的な操 作方法を使って ウィ

ページの『ズーム』参照)は、メイン ビューで利用可能です。

ンドウのサイズ変更、移動、最大化、最小化を行います。詳細について
は、Windows のヘルプまたは取扱説明書をご覧ください。

ウィンドウ幅の最大化
" 表示(View)" メニューの " ウィンドウ幅を最大化(Maximize width)"
を選択 すると、アクテ ィブなウィ ンドウが WaveLab Studio のア プリ
ケーション ウィンドウ内での最大幅まで広がります。

分割線
メイン ビューとオーバー ビューの間の分割線をドラッグして、ウィン
ドウ内のペーンの 表示比率を変更できます。詳細については、21 ペー
ジの『ペーン』をご参照ください。

34
オーディオ ウィンドウ

ズームレバーの使用

表示倍率の設定

メイ ン ビューと オーバー ビューは どちらも、水平 方向、垂直方 向の

ズーム

ズーム レバ ーを備えています。これらのレバーを使って、表 示倍率を
変更できます。

水平倍率
• 水平倍率を縮小していくと、ファイル全体が ウィンドウ内に表示さ
れます。
1 つのサンプルが数ピクセルを占めるよう
• 水平倍率を最大にすると、
に表示されます。これにより、サン プル単位での正確な 編集を行え

水 平方向および垂 直方向の
ズーム レバー

ます。

完全 にズーム ア
ウ トし て 波形 全
体を表示
• つまみは、任意の位置にドラッグできます。
• ズーム レバー上の任意の位置をクリックすると、つまみがそこに移
動します。

ズーム インして
各サン プル ポイ
ン ト を 表 示 し、
詳細 編 集を 行え
ます。

• 両端の三角のマークをクリックすると、1 段階ずつ拡大率を変更で
きます。
どちらの場合でも、ステータ スバーでの拡大率は連続的に更新され
ます。

虫めがねツールの使用
虫めがねツ ールを使うと、波形の任意 の部分を選択してウィン ドウ全
体に表示できます。

垂直倍率
• ズームアウトすると、最大レベルがウィンド ウの高さと一致して表
示されます。これは、左側のルーラーで確認できます。
• 徐々に拡大すると、それに応じて全体の高さ のうちで表示される部
分が少 なくな りま す。表 示する 部分を 調節す るに は、左側の ルー

虫めがねツールが選択された状態

ラーで 表示され ている 部分を 確認しな がら右 側の垂直 スクロ ール

虫めがねツールの選択

バーを使用します。

虫めがねツールは編集ツール バーから 選択できますが、他にも選択方

この機能を使うと、ピーク ポイントなどを詳細に確認できます。

法が 2 つあります。
• [Ctrl] キーを押しながらポインタ をメイン ビューに移動する と自動
的に虫めがねツールに変わります。
[Ctrl] キーを離すと、元々使用していたツールに戻ります。

波形のピーク部 分の
詳細表示

• ポインタをオーバー ビューに移動すると、自動的に虫めがねツール
に変わります。

メイン ビューでの虫めがねツールの使用
1. ポインタを波形上に置いてマウス ボタンを押したままにします。
2. 左または右にドラッグしてボックスを作った後、マウス ボタンを離
します。
ボックスで囲まれた領域が、メイン ビュー全体に表示されます。

35
オーディオ ウィンドウ

マウスを使用したズーム操作
マウスを使用して、表示倍率を連続して変更できます。

このようにしてボックスを作ると...

1. マウス ポインタをメイン ビューのルーラーに合わせます。
2. マウスをドラッグしたまま上下に動かします。

... ボッ クスで 囲まれた 領域が ウィン ド
ウ全体に表示されます。

表示倍率が連続的に変化します。

ドラッグによる表示倍率の変更
• カー ソ ルを 中 心 位置 に 固定 し た まま 拡 大 また は 縮小 す る には、

オーバー ビューでの虫めがねツールの使用

[Shift] キーを押しながらドラッグします。

オーバー ビューで虫めがねツールを使用する方法は、メイン ビューの

• [Ctrl] キーを押しながらドラッグすると、最大レベルの値に合わせて

場合と同 様です。ただし、オ ーバー ビューで虫めがねツ ールを使って

垂直方向の表示倍率が自動的に設定されます。

も、拡大表示されるのはメイン ビューのみです。

• [Alt] キーを押しながらドラッグすると、表示画面をスクロールでき

この機能を利用すると、メイ ン ビューの拡大表示操作が、ファイル全

ます。

体を表示したオーバー ビュー上で行えます。
これ らコマ ンドは、ルー ラー上で 水平方 向にソン グ ポジ ションを ド
ラッグ移動 する機能と併用でき ます。これにより、ファイル内 の目的
の場所を見つけて拡大する作業を素早く行えます。
マウスによ るズーム操作は慣れるま で少し時間がかかるかも しれませ
んが、一度慣れてしまえば非常に効率的な編集作業が行えます。

ズーム時のマウスの感度設定
ズーム時 のマウスの感度 は、" ユーザ ー設定(Preferences)" の " 表示
(Environment)" タブにある " ドラッグズームの感度(Sensitivity when
zooming with the mouse in the time rulers)" で設定します。この値が
大きいほど、マ ウスの動く幅に対して 表示倍率が変化する幅が 小さく
なりま す。慣れな いうちは大きめ の数値を設定す ることをお勧め しま
す。

36
オーディオ ウィンドウ

ホイール マウスの使用

キーボードを使用した表示倍率の変更

スクロール ホイールが付 いたマウスを使用している場合、ホイールを

コンピュータのキーボードを利用して、アク ティブ ウィンドウをすば

使って表示倍率を変更できます。

やくズームできます。[ ↑ ]/[ ↓ ] を押すと横方向にズームイン / アウト

• [Ctrl] キーを押しながらホイールを回すと、水平方向の表示倍率を変

します。[Shift]+ 矢印キーの場合は縦方向のズームイン / アウトを行い
ます。

更できます。

ズームに関するキー コマンドが他にもあります。
『キーコマンド』の章

• [Ctrl] キーと [Shift] キーを押しながらホイールを回すと、垂直方向の

に全リストがあります。

表示倍率を変更できます。

" ズーム(Zoom)" メニューの使用

ファイル全体の自動表示

" ズーム(Zoom)" サブ メニューにアクセスするには、次の 2 つの方法

以下の方法でファイル全体を自動表示できます。

があります。

1. " ユーザー設定(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブで " 全体

• " 表示(View)" メニューから " ズーム(Zoom)" を選択する。

表示部の表示倍率を自動調節(Auto zoom for overviews)" を有効に

• ステータス バーで表示倍率が表示されている部分をクリックする。

します。
2. ウィンドウのサイズを変更します。

このメニューの内容は以下のとおりです。

波形全体が表示されるように、オーバー ビューの表示倍率が自動的
オプション

内容

"前の表示倍率に戻す

このメ ニューを 使って 前回設定 した表 示倍率

(Restore last zoom)"
"波形全体を表示
(Overview)"

に調節されます。その後、オーバー ビ ューの表示を拡大すると、自
動ズーム機能は無効になり、再びウィンドウ サイズを変更すると有
効になります。

に戻します。
ファイ ル全体が 見わた せるよう に表示 倍率が

ファイルの表示部分の確認

設定されます。

オーバー ビューでは、ファイルのどの部分がメイン ビューに表示され
"1 対1に拡大
(Zoom in 1:1)"
"最大倍率で表示
(Microscope)"

1 ピクセル(画面上の 1 つの点)が 1 つのサン

ているかを示す線が波形の下に表示されます。" 上下ビューの表示を同

プルに対応するように、表示が拡大されます。

期(Synchronize top and bottom views)" が無効になっている場合は、

最大倍率で表示します。1 つのサンプルが複数

範囲インジケーターのみが表示されます。

のピクセルで表示されます。

メイン ビューのスクロール バーをドラッグすると、この線も一緒に動
きます。これによりメイン ビ ューを大きく拡大表示して いても、オー

"選択範囲を拡大表示
(Zoom selection)"

現在選択されている領域( 40 ページの『カー

バー ビューで現在の位置を容易に確認できます。

ソル位置の設定』参照)がウィンドウにちょう
ど収まるように、表示倍率を設定します。

"倍率の指定..
(Custom...)
"

この項目を選択す るとダイアログが表示 され、
希望する表示倍率を入力できます。

"垂直方向の表示最適

ピーク ポイントが見やすいように、垂直方向の

化(Optimize vertical

表示倍率を設定します。ファイル全体のピーク

zoom)"

ポイントではなくて、現在ウィンドウ表示され
ている領域 のピーク ポ イントに合わ せて最適
化されます。

メイン ビューをスクロールした際も、表示領域を示す線により波形
のどの部分がメインビューに表示されているのか確認できます。
この メイン ビューの 表示領 域を示す 線は、デフォ ルトで はオーバ ー
ビューの下 の部分に表示されて いますが、上にも表示でき ます。この
設定方法については、259 ページの『スタイル設定 − オーディオ ウィ
ンドウ』をご参照ください。

37
オーディオ ウィンドウ

オーディオ ウィンドウのナビゲーション

ステータス バー上でのクリック

ウィン ドウ内を移動して表示す る部分を変更するには、い くつかの方

ステータス バーのカーソル位置情報を クリックすると、カーソルが中

法があります。

心になるようにメイン ビューの表示が切り替わります。
ステータス バーの同じ位置を右クリッ クすると、ダイアログが表示さ
れます。このダイアログでカーソルの移動先を指定できます。

スクロール バーを使う
これが一 番分かりやすい方法です。スクロール バーの使 用方法は他の

ホイール マウスの使用

Windows ア プリケーションとまったく同様です。波形は、スクロール

スクロール バーの上でホイールを下に 動かすと先に進みます(上に動

バーのつまみをドラッグしている間スクロールします。

かすと後に進みます)。ホイールをホールド ダウンして(押したまま)

スクロール バーのつまみ部分のサイズにより、メイン ビューの全体に

ドラッグして、左右方向にビューを異動できます。

占める表示部分の割合がわかります。この動作を確認するには、水平方
向の ズーム コン トロールを ドラッグし ながらスク ロール バー のつま

スナップショット

みのサイズを確認してください。

スナップショットを使うと、メイン ビュー のレイアウトを保存できま

垂直方向の表示の中央揃え

す。保存する内容は以下の 2 つです。

レベル ルーラー上をダブ ルクリックすると、垂直方向に表示を拡大し

• ウィンドウに表示されている波形の部分

た後で波形表示を元に戻せます。

• 波形の表示倍率
ファイルの 中で編集箇所がいくつ もある、または編集作業で波 形の拡

オーバー ビューでのクリック

大や縮小を 何回も繰り返す必要が あるような場合に、スナップ ショッ

オーバー ビューをクリックすると、クリックした位置がメイン ビュー

トを 使用す るこ とで大 幅に作 業時間 を短縮 できま す。波形 スナッ プ

に表示されます。

ショット バーを表示するには、" 表示
(View)" メニューで " ツール バー
(Control bars)" を選択して、サブ メニューから " 波形スナップショッ

表示位置の移動

ト(Wave Snapshots)" を選択します。

" 表示(View)" メニューで " 表示位置を移動(Scroll to)
" を選択するか、

スナップショットを作成するには、まずメイ ン ビューの表示を調整し

メイ ン ビューで 右クリック して表示さ れるコンテ キスト メニ ューか

ます。" スナップショット(Snaps)" ツール バーで、カメラの形をした

ら " 表示位置を移動(Scroll to)" を選択します。" 表示位置を移動
(Scroll

" 記録モード(Rec mode)" アイコンをクリックした後、スナップショッ

to)" サブ メニュ ーをメ イン メニュ ーから 呼び出 すと 常にメ イン

トを保 存する番号を選 びます。ス ナップショット が選択したボタ ンに

ビュー内を移動しますが、コ ンテキスト メニューから呼び出すと、ク

保存されます。

リッ クした場所 に応じてオ ーバー ビュ ーまたはメ イン ビュー 内を移
動します。
このメニューには、以下のオプションがあります。
オプション

表示の移動先

"ファイル開始/終了地点へ

ファ イルの 開始地点 または 終了地点 へ

(Start/End)"

スナップショットが保存されている番号
スナップショットが収められているボタンは、赤色で示されます。既存

移動します。

のスナップショットに上書きする際も同じ手順で行います。
"選択範囲の開始/終了地点へ
(Selection start/end)"
"カーソル地点へ(Cursor)"

選択 範囲の 開始地点 または 終了地点 へ
移動します。

保存されているスナップショットを呼び出すには、" スナップショット
(Snaps)
" ツール バーで対応する番号をクリックします。
(Wave edit)" タブの中にある
• "ユーザー設定(Preferences)" の" 編集

カーソル地点へ移動します。

" 関連ファイルの表示設定を保存(Save view settings in companion
file)
" を有効にすると、各ファイルにスナップショットが自動保存さ
れるようになります(56 ページの『表示設定の保存』参照)。

38
オーディオ ウィンドウ

タイム ルーラー開始位置の設定

ルーラーのテンポ表示

ファイルの開始位置とタイム ルーラーの開始位置("0" の位置)は通常

編集するオーディオ ファイルが特定の テンポに基づいている場合、タ

一致しています。ただし、編集上、ルーラーの開始位置をファイルの別

イム ルー ラーの表示単位を " 拍節単位(Meter)" に設定す ると、より

の場所に 設定したほうが便利な場合 もあります。以下 に、タイム ルー

効率的な編集が行えます。

ラーの開始位置を設定する手順を説明します。

1. タイム ルーラー上で右クリックしてコンテキスト メニューを表示
し、" 拍節単位(Meter)" を選択します。

1. 新たな開始位置にカーソルを合わせます。

2. " ユーザー設定(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブをクリッ
クします。
3. ファイルに合わせて " 拍子記号(Time signature)" と " テンポ
(Tempo)" を設定します。
4. "4 分音符あたりの分解能(Ticks per quarter note)" で、自分が作業

2. ル ー ラ ー上 で 右 ク
リックすると、コン
テ キス ト メ ニュ ー
が表示されます。

しやすい値を指定します。
たとえば、普段使用している MIDI シーケンサーと同じ値を指定する
と、作業がしやすくなります。

3. "時間 の基準 をカー
ソル地点に設定
(S e t o r i g i n a t
curso r)" を選 択 し
ます。

上の図では、4 分音符あたりの分解能が 96 ティックに指定されてい
ます。
ルーラー開始位置が
移動します。

39
オーディオ ウィンドウ

カーソル位置の設定

カーソルのスナップ

オーディオ ウィンドウ上で の様々な操作はカーソル位置を基準にして

この機能は、" 表示(View)" メニューの " カーソルを移動(Move cursor

行われます。たとえば、再生は通常カーソル位置から始まります。現在

to)" で表示されるサブ メニュー、またはメイン ビューのコンテキスト

のカーソル位置は、メイン ビューおよびオーバー ビュー上で点滅する

メニューから " カーソルをスナップ(Snap cursor)" を選択して呼び出

縦の線で表されます。カーソルを移動するには、いくつか方法がありま

します。この機能には、2 つのオプションがあります。

す。

• 現在のカーソルの位置の左側にある一番近いゼロク ロッシングに移
動(42 ページの『ゼロクロッシングへのスナップ』参照)
。

• メイン ビューまたはタイム ルーラー上でカーソルを置きたい位置

この場合、" オ プション(Options)" メニ ューの " 時間 の単位に ス

をクリックする。

ナップ(Snap to time unit)" の項目をオフにしてください。

選択範囲が指定されているときは、メイン ビューをクリックすると
選択が解除されてしまうので、ルーラー上をクリックしてください。

• 主要な時間単位に最も近いゼロクロッシングに移動。

• タイム ルーラー上をドラッグする。

この移動先は、例えば、タイム ルーラー上で 1 秒を示す位置に最も

• トランスポート バーを使う(61 ページの『再生開始位置の設定』参

近いゼロクロッシングなどにスナップします。この場合、" オプショ
ン(Options)
" メ ニュー の " 時 間の単 位にス ナップ(Snap to time

照)
。

unit)" の項目をオンにしてください。

• " 表示(View)" メニューの " カーソルを移動(Move cursor to)" を使
う。

時間の単位は、タイム ルーラーで選択され ている単位の種類によって

この機能は、" 表示位置を移動(Scroll to)" メ ニュー(38 ページの

決まります。以下に選択可能なオプションを記載します。

『表 示位置の 移動』参照)に似 ています。" カーソ ルを移動(Move

オプション

カーソルの移動先

"時間単位(Time)"

最も近い整数秒

"サンプル単位

この機能は利用できません。

cursor to)
" メニューで、" 移動地点を指定(Position)" を選択すると
値による位置の指定が可能です。また " カーソルをスナップ(Snap
cursor)" を選択す ることもで きます。この機 能の詳細 については、
40 ページの『カーソルのスナップ』をご参照ください。

(Samples)"

• キーボードのカーソルキーを使う。

"タイムコード単位

キー

波形カーソルの移動

[ ←] 、[→ ]

1ピクセ ル(スクリーン ドット)分、左(右)に

最も近いフレーム位置

(Time code)
"
"拍節単位(Meter)"

最も近い拍

移動
[Ctrl] + [ ←]、[ →]

20ピクセル分、左(右)に移動

[Home] 、[End]

オーディオの開始地点、または終了地点に移動

範囲選択
WaveLab Studio での編集および処理は、範囲選択した部分を対象に行
われます。以下に範囲の選択方法を紹介します。

• マーカーを使う。
マーカーを使うと、事前に設定しておいた位 置にカーソルを移動で

ドラッグ、[Shift] + クリックによる範囲選択

きます。詳細については、134 ページの『マーカ ーの使用方法』を

ドラッグは、オーディオ ウィンドウで最も標準的な範囲選択方法です。

ご参照ください。

ウィンドウ の左側または右側いっ ぱいまでドラッグすると、ウ ィンド

全自動スナップ

ウが自動的 にスクロールされま す。これにより、ウィンドウに 表示さ
れている領域よりも大きな範囲を選択でき ます。スクロールの速度は、

" オプ ション(Options)" メニ ューの " 境界 にスナ ップ(Magnetize

ポインタからウィンドウの端までの距離によって決まります。

bounds)" が有効な場合、カーソルをタイム ルーラー上でドラッグして

また [Shift] + クリック でも範囲選択ができます。この場 合は、カーソ

移動する際に、カーソルが以下の位置に自動的に引き寄せられます。

ルの位置から [Shift] + クリックした場所まで範囲選択されます。

• 波形の開始および終了地点
• 選択範囲の開始および終了地点
• マーカー(134 ページの『マーカーの使用方法』参照)

40
オーディオ ウィンドウ

" オーディオ範囲(Audio Range)" ダイアログを使用

選択範囲の素早い設定

" オー ディオ範 囲(Audio Range)" ダイア ログを使 って、オーデ ィオ

波形上で特 定の範囲をすばやく選 択するには、いくつか方法が ありま

ウィ ンドウで 範囲を選 択できます。こ のダイア ログを表示 するには、

す。

"編集(Edit)"メニューの "選択
(Select)"サブ メニューから "編集
(Edit)"

選択範囲

選択方法

ページの『" オーディオ範囲(Audio Range)" ダイアログの使用』をご

隣り合った

• マーカーの間をダブルクリック。

参照ください。

マーカーの間

• マーカーの種類によっては、"編集(Edit)" メニュー

を選択します。ここで詳細な範囲設定を行えます。詳細については、63

- "選択(Select)" サブ メニューの一番下にある 3 つ
の中から選択オプションを選べます。

ステレオ ファイルでの選択
ステレオ ファイルを編集 している場合は、選択範囲をどちらか片方の

隣り合わない

チャン ネル、または両方のチャン ネルに設定できます。これ により片

マーカーの間

側のチャンネル、あるいは両方のチャンネルに処理を施せます。マウス

波形全体

ポイン タの位置によって、どのチャ ンネルで選択が行われ るか決定さ

タンを押したまま左または右にドラッグする。
• マーカーがない場合は、波形上をダブルクリックす
る。

れます。これは、ポインタの形で確認できます。
位置

• 選択するマーカー間をダブルクリックし、マウスボ

• トリプルクリック(3回続けて素早くクリック)。

ポインタの 説明

• [Ctrl] キーと [A] キーを同時に押す。

形状

• " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メ
ニューで "すべて(All)" を選択する。

左チャンネルの上半分

左チャンネルだけが選択され
カーソルとそ

ます。

の前または
中間位置

両チャンネルが選択されま

その後のマー

す。

カーの間

• " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メ
ニューから、"カーソルから前のマーカー/開始地点
(From cursor to previous edge)" あるいは " カーソ
ル から 次 のマ ー カー / 終了 地 点(From cursor to
next edge)" を選択する。

右チャンネルの下半分

右チャンネルだけが選択され

• [Shift] キーを押しながらカーソルとマーカー間の領

ます。

域をダブルクリックする。

⇒ [Shift]+ クリックで片側のチャンネルを選択する場合は、最初に、左

カーソル位置

• " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メ

とファイルの

ニューで、" カーソルからファイル開 始地点(From

開始地点また

cursor to start of file)" あるいは " カーソルからファ

チャンネル の上半分また は右チャンネ ルの下半分を クリックして、

は終了地点の

イル終了地点(From cursor to end of file)" を選択す

選択を行うほうのチャンネルだけにカーソ ルが表示されるようにす

間

る必要があります。その後で [Shift] キーとクリックによる選択を行

る。
• [Shift] キーを押しながらカーソルの左または右をダ

います。

ブルクリックする。
• [Shift] キーと [Home] キー、または [Shift] キーと

チャンネル間での選択範囲の切り替え

[End] キーを同時に押す。

" 編集(Edit)" の " 選択(Select)" サブ メニ ューを 使うと、ステ レオ
• [Shift] キーを押しながら開始または終了のどちらか

チャン ネルの片方のチャンネル を範囲選択した際に、この 選択範囲を

ループ、リー

逆の チャンネルに移 動したり、両チャ ンネルに広げた りできます。ま

ジョン、

た、[Tab] キーを押して、選択範囲をチャンネル間で移動できます(選

ミュートの開

• リージョンの開始/終了マーカーの間をクリックし、

始マーカーと

" 編 集(Edit)" メ ニュー の " 選択(Select)" サ ブ メ

終了マーカー

ニューからマーカー タイプ(ループ、ミュート、標

の間

準)を選択する。

択範囲を設定していない場合は、[Tab] キーを押すとカーソルがチャン
ネルを移動します)。

41
オーディオ ウィンドウ

のマーカーの上をダブルクリックする。

カーソル キーによる調整

選択範囲

選択方法

現在の選択範

• " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メ

開始地点または終了地点が、左または右に 1 ピクセルずつ移動しま

囲の半分

ニュー で " 選択範 囲を半分に する(Halve selection

す。[Ctrl] キーと [Shift] キーを押しながら [ ← ] または [ → ] キーを押

または倍の領

length)" ま たは " 選択 範囲を 2 倍に する(Double

域

selection length)" を 選択 する。こ れらの オプ ショ

• [Shift] キーを押しながら [ ← ] または [ → ] キーを押すと、選択範囲の

すと、大きな単位で移動します。
• また、[Shift] キーを押しながら [Page Up] キーまたは [Page Down]

ンは、小節単位で作業している場合に便利です。
前回に選択さ
れていた範囲

キーを押しても、同様に選択範囲が大きな単位で移動します。

• " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メ

• [Shift] キーを押しながら [Home] キーまたは [End] キーを押すと、選

ニューで、"切り替え(Toggle)" を選択する。

択範囲はカーソル地点からファイルの開始地点また は終了地点まで

• [Esc] キーを押す。

広げられます。
選択範囲の 開始地点、終了地点のど ちらを調節するかは、カー ソルが
どちらの地点に最も近いかで決定します。1 つのピクセルが表現するサ

オーバー ビューでの選択

ンプ ル数は、表 示倍 率によ って異 なりま す。 例 えば、表示 拡大率 が

オー バー ビュ ーでも、メイン ビューと同 じように範 囲を選択で きま

"x1:64" の場合は、1 ピクセルにより 64 サンプルが表されます。

す。オーバー ビューで範囲を選択するには、[Ctrl] キーを押しながらポ
インタをオーバー ビューでドラッグします。

選択メニューの使用

選択範囲の拡張および縮小

囲を確定するいくつかの機能が用意されています。

" 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メニューでは、選択範

選択した範囲の長さを調節できます。この機能を利用すると、低い表示
倍率で おおまかな選択を行い、次に 波形表示を拡大し選択 範囲の開始

選択範囲の移動

地点および終了地点を細かく調節できます。

選択範囲の 長さを維持しながら位 置だけを移動するには、次の 手順に

ドラッグによる選択範囲の調整

従ってください。

1. マウスのポインタを選択範囲の開始地点ま たは終了地点に移動しま

1. [Ctrl] キーと [Shift] キーを同時に押します。
2. ポインタを選択範囲に合わせ、左または右にドラッグします。

す。
ポインタが両方向矢印に変化します。

ゼロクロッシングへのスナップ

2. マウス ボタンをクリックしながら、左または右にドラッグします。

ゼロクロッシングについて
波形の一部を切 り取りほかの位置に貼り付ける と、下図のように 2 つ
の波形 の接合部分が不 連続になる可能 性があります。このような 不連
続な部分があると、再生時にクリップなどの原因となってしまいます。

不 連 続な 接合 部分 に
よ り 再生 時に クリ ッ
プが発生します。

選択範囲の終了地点をドラッグしている様子

[Shift] キーを使った調整

この問題を 防止するには、ゼロクロッ シング地点で波形を接合 する必

• [Shift] キーを押しながら、現在の選択範囲の外側をクリックすると

要があります。

選択範囲が拡張され、内側をクリックすると縮小されます。

ゼロクロッシングとは、波形がゼロレベルの軸と交差する点、つまり、

選択範囲の中心より左側をクリックする と開始地点が変化し、右側

波形レベルがゼロの場所を指します。

をクリックすると終了地点が変化します。

42
オーディオ ウィンドウ

ゼ ロクロ ッシン グ地点 で接合 された 波形同 士が自 然につ ながる よう
に、波形の方向に注意する必要があります。つまり、下からゼロクロッ
シ ング地 点に上 がって きて いる部 分に接 続する 選択範 囲は、ゼ ロク

この ように 選択す る
と...

ロッシン グ地点から上に上がって いく波形を先頭部分に持 つものの方
が好ましい結果につながります。

自動調整機能
...選択範囲が、両端で
最も 近いゼ ロクロ ッ
シン グに自 動的に 拡
張されます。

自動的 にゼロクロッシングを検 索して、選択範囲の開始地 点はその直
前 のゼロ クロッ シング へ、選択 範囲の 終了地 点はそ の直後 のゼ ロク
ロッ シングへ選択範 囲が拡大される ように設定でき ます。ゼロ クロッ
シ ングは 通常 1 秒間 に数百 回から 数千 回発生 するの で、この機 能に
よって 選択範囲が微妙に拡大さ れても通常問題にはな りません。これ
により、クリップなどの不自然なつながりを防止できます。

時間の単位にスナップ

しかし、選択範囲の開始地点、終了地点がゼロクロッシング地点になっ
ているだけでは、充分ではありません。実際に切り取り、貼り付け、ド

" オプション(Options)" メニューの " 時間の単位にスナップ(Snap to

ラッグ などの編集操作を行うと きは、データがゼロクロッ シング地点

time unit)" を有効にしておくと、設定され ている時間単位に合わせて

に挿 入されているか 確認する必要が あります。編集方法の詳細 につい

選択範 囲が左右に 自動的に拡 張されます。ま た、" 振 幅ゼロ地点 にス

ては、44 ページの『ドラッグによるコピー』をご参照ください。

ナップ(Snap to zero-crossing)" が有効になっている場合は、選択範囲
の開始地点 および終了地点は、最も近 いゼロクロッシングに設 定され

ゼロクロッシングの自動検出

ます。この機能を使うと、たとえば、整数秒間の範囲選択を簡単に行え

1. "オプション(Options)" メニューで "振幅ゼロ地点にスナップ(Snap

ます。

to zero-crossing)" を有効にします。

この機能が有効な場合、ある一定時間以上(時間単位の場合は最

2. " オプション(Options)" メニューで " ユーザー設定(Preferences)"

低でも 0.5 秒以上)をドラッグする必要があります。

を選択します。

これは、タイム ルーラーで選択されている 単位の種類によって決まり

3. " 編集(Wave edit)" タブをクリックします。

ます。

4. " 振幅ゼロ地点へのスナップ機能(Snap to zero-crossing)
" 部分を
設定します。

ゼロクロッシングへのスナップの確認

カーソルの移動先

"時間単位

最も近い整数秒

(Time)"

1. スナップ機能の確認
" ユーザー設定(Preferences)" 画面の " 編集(Editing)" タブで " 高
倍率表示の場合はスナップしない(Off at high zoom factor)" を無効

"サンプル単位

2. メイン ビュー上で波形を選択し、選択範囲が左右に拡張される様子

この機能は利用できません。

(Samples)"

にし、表示倍率が 1:1 になるまで表示を拡大します。
を確認します。

オプション

"タイムコード単位

最も近いフレーム位置

(Time code)
"
"拍節単位

最も近い拍

(Meter)"
"ファイルサイズ単位
(File size)"

43
オーディオ ウィンドウ

この機能は利用できません。

全自動スナップ

基本的な編集操作

" オプ ション(Options)" メニ ューの " 境界 にスナ ップ(Magnetize
bounds)" が有効な場合、選択範囲を作成または変更すると、選択範囲

モノラル / ステレオ

の開始地点または終了地点が以下の位置に引き寄せられます。" 振幅ゼ

WaveLab Studio では、左右片方のチャンネルまたは両方のチャンネル

ロ地 点にスナッ プ(Snap to zero-crossing)
" が有効 になってい る場合

ですべての編集操作を行えます。

は、以下の位置に最も近いゼロクロッシングに引き寄せられます。
• カーソル位置

オーディオ データのコピー

• 波形の開始および終了地点

次の手順に より、同じファイル内また は別のファイル間で選択 範囲を

• マーカー(134 ページの『マーカーの使用方法』参照)

コピーできます。
元の選択範囲に含まれるマーカーも一緒にコピーされます。マー

レベル選択

カーの詳細については、134 ページの『マーカーの使用方法』を

時間に 基づいた横方向の選択だ けではなく、縦方向のレベ ル選択も行

ご参照ください。

うことができます。

ドラッグによるコピー
ドラッグによるレベル選択

1. ゼロクロッシングにスナップする場合は、" オプション(Options)"

1. 通常の横方向の時間選択を行います。

メニューで " 振幅ゼロ地点にスナップ(Snap to zero-crossing)" を

2. [Shift] キーを押します。

有効にします。

3. マウスを選択範囲の上部または下部に移動します。

このオプションを有効にすると、選択範囲の開始地 点および終了地
点、ドロップ位置が、常にゼロクロッシングに合うようになります。

ポインタが上下を向いた矢印に変化します。

詳細については、42 ページの『ゼロ クロッシングへのスナップ』を

4. マウス ボタンを押しながら縦方向にドラッグします。

ご参照ください。

通常 の選択を 行い、ポイ ンタを
選択 範囲の上 部に移 動(必要な
場合は [Shift] キーを押す)。

2. コピーする範囲を選択します。
3. ポインタを選択範囲に合わせ、マウスの左ボタンを 押したままにし
ます。
4. ファイル内または別のファイルにドラッグします。
貼り付け可能な領域にカーソルがあるときは、ポイ ンタが単一また
は二重の 波形に変化 します。選択範 囲が挿入さ れる正確 な位置は、

下方 にド ラッ グし、
マウ ス ボ タン を 離
します。

ステータス バーに表示されます。
コピー先の選択範囲には、ドロップしないでください。コピー先
の選択範囲にドロップすると、クロスフェードが行われます(87
ページの『クロスフェード ...(Crossfade...)』参照)
。

この状 態で時間の選択範囲を拡 張しても、レベル選択範囲 は変わりま
せん。

ピーク部分まで拡張
自動的 にレベル選択を選択範囲 のピーク部分に設定す るには、時間範
囲を選択して、"編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブメニュー
から " 時間選択内ピークにレベル選択(Extend to peaks)" を選択しま
す。

44
オーディオ ウィンドウ

5. マウスのボタンを離します。

ステレオ / モノラル ファイル間でのコピー

ドロッ プした 位置 に選択 範囲が 挿入さ れます。挿 入位 置にあ った

ステ レオま たはモ ノラル のオー ディオ をファ イル間 でドラ ッグす る

オーディオ部分は挿入された選択範囲の後ろに移動します。

と、次のような結果になります。
コピー

ドラッグ先 内容

する部分
ステレオ

ステレオ

ドラッグ したオーディオは、常に両 チャン
ネルに挿入されます。

ステレオ

モノラル

左チャンネルだけが挿入されます。

モノラル

ステレオ

実行結果 は、ドラッグ先ウィンドウ の垂直
位置 によって決 まります。これは、カ ーソ

マウスポインタを選択範囲に置きます。

ルの形状(41ページの『ステレオ ファイル
での 選択』)で把握で きます。選択範 囲は
チャンネ ルの一方だけに挿入さ れるか、同
じデータが両チャンネルに挿入されます。

サンプリング レートの競合
オーディオをウィンドウ間でコピーまたは移動した場合、2 つのファイ
ルのサンプリング レートが同じでない ときは、コピーまたは移動した
部分が不正なピッチで再生されます。このような場合、警告メッセージ

ドラッグ&ドロップを行います。

が表示 されます。ある種のエフェ クトとして行わ れることもあり ます
が、異なるサンプリング レートを混在させるのは望ましくありません。
この問題を回避するには、2 つの方法があります。
• 編集を行う前に、選択元ファイルのサンプリング

レートを変換し

て、2 つのファイルのサンプリング レ ートを同一にする。必要な場
合、後でこの変換を取り消すこともできます。
• 編集を行う前に、ドラッグ先のファイルのサンプリング レートを変
換して、2 つのファイルのサンプリング レートを同一にする。
サンプリン グ レート の変換を繰 り返すと 音質の劣化 につなが るこ

ドラッグされた選択範囲がマウスボタンを離した位置に挿入されます。

とがあるので、必要最低限の変換回数で済むように 作業することを
お勧めします。詳細については、95 ページの『サンプリング レート
の変更 ...(Convert sample rate...)』をご参照ください。

境界にスナップの使用
" オプ ション(Options)" メニ ューの " 境界 にスナ ップ(Magnetize

コピーと貼り付けによる方法

bounds)" を有効にしてドラッグすると、ドラッグ カーソルが以下の位

1. コピーする範囲を選択します。

置に引き寄せられます。

2. " 編集(Edit)" メニューの " コピー(Copy)" を選択するか、[Ctrl] +

• 貼り付け先ウィンドウのカーソル位置

[C] を押します。また、標準コマンド バーのコピー アイコンをクリッ

• 波形の開始および終了地点

クするか、このアイコンに選択範囲をドラッグして コピーすること

• マーカー(134 ページの『マーカーの使用方法』参照)

もできます。
3. 同じファイル または別のフ ァイルにオー ディオを挿入 する場合は、
コピー先にカーソルを置きます。

45
オーディオ ウィンドウ

4. オーディオの一部を置き換えようとする 場合は、その部分を選択し

ステレオ / モノラル ファイル間でのコピー

ます。

ステレオまたはモノラルのオーディオ データを貼り付けると、貼り付

この場合、カーソルの位置は無関係です。

け先のファイルにより次のような結果になります。

5. " 編集(Edit)" メニューで " 貼り付け(Paste)" を選択するか、[Ctrl]
+ [V] を押します。

コピーする

貼り付け先で範囲を選択していない場合、コ ピーしたデータは指定

選択範囲

した位置に挿入され、選択している場合は選 択範囲のデータと入れ

ステレオ

貼り付け先 内容

ステレオ

替わります。

カーソルが 貼り付け先ファイルの両 チャン
ネ ルに わた っ てい る場 合は、デ ー タが 両
チャンネルに挿入されます。

ステレオ

ステレオ

カーソルが 一方のチャンネルだけに ある場
合は、そのチ ャンネルだけに貼り付 けられ
ます。左チャ ンネルにカー ソルがある 場合
は左チャ ンネルのデータが、右チャ ンネル
に カー ソル があ る場 合は 右チ ャン ネル の
データが貼り付けられます。

コピー範囲を選択し "編集(Edit)"メニューの " コピー(Copy)"を
選択します。

ステレオ

モノラル

左チャンネルだけが貼り付けられます。

モノラル

ステレオ

カーソル が片方のチャンネルに あるか、両
方に またが ってい るかによ り異な ります。
カ ーソ ルが 片方 のチ ャン ネル にあ る場 合
は、カーソル があるほうのチャンネ ルに貼
り付けら れます。両チャンネルにま たがっ
ている場合 は同じデータが両チャン ネルに
貼り付けられます。

オーディオの移動
挿入する位置をクリックします。

次の操作を行うと、ファイル内のオーディオの順序を変更できます。

ドラッグによる移動
ドラッグに よるコピーと同様に操作し ます(45 ペ ージの『ステレオ /
モノラル ファイル 間でのコピー』参照)。唯 一の違いは、[Alt] キーと
[Ctrl] キーを押しながらド ラッグすることです。これに より選択範囲が
元の位置で削除され、ドラッグした位置に挿入されます。

切り取りと貼り付けによる方法
コピーと貼り付けによる方法と同様に操作します(45 ページの『コピー

"編集(Edit)" メニューの "貼り付け(Paste)" を選択すると、コピーし
た部分がカーソルのある位置に挿入されます。

と貼り付けによる方法』参照)
。ただし、" 切り取り(Cut)" を選択する
と、選択範囲のオーディオ データが取り 除かれ、その後に続いていた
オーディオデータが前に移動します。
2 つのファイル間で行った移動を完全に取り消すには、まず移動
先のファイルで " 貼り付け(Paste)" に対して " 元に戻す
(Undo)"
を実行し、次に移動元 のファイルで " 切り取り(Cut)" に対して
" 元に戻す(Undo)" を実行します。

46
オーディオ ウィンドウ

• 貼り付け先のファイルに選択範囲がない場合、貼り 付けされたデー

ナッジによる移動

タと同じ長さが上書きされます。

ナッジ アイコン

貼り付け先のファイルに選択範囲がある場合、貼り 付けされたデー
タで選択範囲が置き換えられます。

" ファイルの後に(Append)"

編集ツール バーの " 左ナッジ ツール(nudge left tool)" あるいは " 右
ナッジ ツール(nudge right tool)" を使うと、オーディオをファイル内

このオプシ ョンを選択すると、選択範 囲をファイルの末尾に貼 り付け

で少しずつ移動できます。

ます。カーソル をファイルの末尾に置 いて通常の貼り付けを行 っても
同様の結果が得られます。

1. 範囲を選択します。
2. ナッジ ツールを使用して、移動する方向に選択範囲をクリックする

" ファイルの前に(Prepend)"

とオーディオが 1 ピクセルずつ移動します。

このオプシ ョンを選択すると、選択範 囲がファイルの開始地点 に追加

1 つのピクセルが表現す るサンプル数は、表示倍率によ って異なり

されます。

ます。たとえば、ステータス バーに "x1:256" と表示されている場
合、選択範囲は 256 サンプルずつ移動します。

" ミックス(Mix...)"

⇒ ナッジ ツールでのオーディオ データの移動は上書きしながら行わ

このオプシ ョンを選択すると、コピー または切り取ったオーデ ィオと

れます。

貼り付け先 のオーディオを混ぜ合 わせることができます。貼り 付け先

たとえば、選択範囲を少し右に移動する場 合、選択範囲よりも右側

に選 択範 囲があ る場合 はその 開始位 置か ら、選択範 囲がな い場合 は

の内容は上書きされ、選択範囲よりも左側に は無音部分が作られま

カーソル位置からミックスします。

す。ドラッグ移動とは違う操作となります。

• " 特殊な貼り付け(Paste Special)
" で " ミックス(Mix...)
" を選択す

⇒ 何度もナッジ ツールで移動してから " 元に戻す(Undo)" を実行す

ると表示されるダイアログで、クリップボード上の オーディオと貼

ると、それまで行ったすべての移動操作は一 度で取り消され元の状

り付け先のオーディオのゲインをそれぞれ調節できます。

態に戻ります。

この数値が 0dB の場合、オーディオのレベルは影響を受けません。
• 選択領域の長さに関わらず、常にクリップボード上 のすべてのデー

繰り返しコピー

タがミックスされます。

オーデ ィオのある部分を何度も 繰り返してコピーした い場合、次の手

選択範囲に貼り付けを行っても、カーソル位置から 貼り付けを行っ

順を実行してください。

ても同様の処理が行われます。

1. コピーする部分を範囲選択して、" 編集(Edit)" メニューから " 切り

選択範囲の削除

取り(Cut)" また は " コピ ー(Copy)" を選 択しま す。挿入位 置に
カーソルを設定します。

" 削除(Delete)"

2. " 編集(Edit)" メニューの " 特殊な貼り付け(Paste special)" サブ

オーディオの選択範囲を削除するには、次の方法があります。

メニューから " 複数コピー ...(Multiple copies...)" を選択します。

• " 編集(Edit)" メニューで " 削除(Delete)" を選択する。

3. 表示されるダイアログで、コピーする回数 を入力します。入力でき

• 基本機能バーで、ゴミ箱の形をした " 削除(Delete)" アイコンをク

る数値は最大で 1000 です。

リックする。
• [Backspace] キーまたは [Delete] キーを押す。

その他の貼り付け方法

• 範囲を選択して基本機能バーの " 削除(Delete)" アイコンまでド

" 特殊な貼り付け(Paste special)" サブ メニューには、ほかにもいくつ

ラッグする。

かの項目があります。

" 選択範囲以外を削除(Trim)"
" 上書き(Overwrite)"

選択範囲以外のオーディオを取り除くには、" 編集(Edit)" メニューで

" 上書き(Overwrite)" を選択すると、貼り付けら れた選択部分を挿入

" 選択範囲外を削除(Trim)" を選択するか、[Ctrl] + [Backspace] を押し

して既 存のデータを後ろにずら すのではなく、貼り付け先 のデータを

ます。

上書きします。実際に上書きされる長さは、貼り付け先のファイルに選
択範囲がある場合とない場合で異なります。

47
オーディオ ウィンドウ

" 削除 (フェード適用)(Smooth delete)"

選択範囲を無音にするには、次の 4 つの方法があります。
• 範囲を選 択して 、" 編 集(Edit)" メニ ューで " 選択範囲 を無音化

この機能は " 編集(Edit)" メニューにあります。通常の " 削除(Delete)"

(Silence)" を選択する。

と似 た動作で すが、削除範 囲の両端に 短いクロ スフェード を適用し、

• 範囲を選択して、基 本機能バーの茶 色の消しゴムの 形をした "選択

オーディオの移行をよりスムーズにします。
• クロスフェードのデフォルトの長さは、
" ユーザー設定
(Preferences)

範囲を無音化(Silence)" アイコンをクリックする。
• 範囲を選択して、[Ctrl] + [Space] キーを押す。

" - " 編集(Wave edit)" タブで設定できます。

• 範囲を選択して、基本機能バー の " 選択範囲を無音化(Silence)" ア

• 定義したフェードの長さよりも削除範囲が短い場合は、
通常の " 削除

イコンまでドラッグする。

(Delete)" 処理が行われます。
• クロスフェードは削除範囲の両端に適用されます。削除範囲が 1000
ミリ秒(1 秒)、クロスフェードが 20 ミリ秒の場合、980 ミリ秒の

選択範囲から新規ドキュメントを作成する

オーディオ部分が除去されます。

選択範囲から新規ドキュメントを作成するには次の方法があります。

• 範囲がフ ァイルの先 頭部分の場 合は、フ ェード イン が適用され ま

ドラッグによる作成

す。ファイルの終了部分の場合はフェード アウトとなります。

1. 範囲を選択します。

無音部分の追加

2. 選択範囲をアクティブなオーディオ

ウィンドウ外の空白の領域に

ドラッグします。ドラッグ先は WaveLab Studio のアプ リケーショ

2 つの異なる方法で無音部分を追加できます。

ン ウィンドウ内でなくてはなりません。

• " 無音データを挿入(Insert Silence)" を実行して選択範囲に無音部分

カーソルが新規ドキュメントを示すアイコンに変わります。

を「挿入」します。空白をつくり、2 つの部分に分けます。

3. マウスのボタンを離します。

• " 選択範囲を無音化(Silence)" を実行して選択範囲を無音部分に「置

選択範囲が、新規のウィンドウに表示されます。この方法を使って、

き換え」ます。

モノラル ファイ ルからステレ オ ファイルを作 成することもで きま
す。これについては、後ほど説明します。

" 無音データを挿入(Insert Silence)"
選択範囲に無音部分を挿入するには、以下の手順に従ってください。

" 新規ウィンドウにコピー(Copy to new window)" 機能を
使う

1. 無音部分に置き換えたい範囲を設定しま す。または無音部分を挿入
する開始位置にカーソルを設定します。

1. 範囲を選択します。

2. " 編集(Edit)" メニューから " 無音データを挿入 ( Insert Silence )"

2. " 編集(Edit)" メニューで " 新規ウィンドウにコピー(Copy to new

を選択します。または [Ctrl] + [Shift] + [Space] を押します。

window)
" から " そのまま(As is)" を選択します。
選択範囲が、新規のウィンドウに表示されます。

" 選択範囲を無音化(Silence)"
選択範囲を無音部分に置き換えるには、以下の手順で行います。

モノラルからステレオへの変換

1. 無音部分に置き換えたい範囲を設定します。

モノ ラル ファ イルを、同じ 内容の チャンネ ルを 2 つ持っ たステ レオ

2. " 編集( Edi t)" メ ニュ ーか ら " 選択 範囲 を無音 化(Si len ce)" を

ファイルに 変換できます。この機能 の使い道として、作成した 簡易ス
テレ オファ イルを 後から 編集し てより 広がり のある 本物の ステレ オ

選択 します 。ま たは [Ctrl] + [Space] キーを押します。

ファイルに変えることなどが考えられます。
変換を行う 方法として、新規ファイル にドラッグする方法とメ ニュー
を使用する方法の 2 種類があります。

ドラッグによる変換
1. 範囲を選択します。
2. 選択範囲をアクティブなウィンドウの外の空白部分 にドラッグしま
す。
3. ポインタがウィンドウの外へ出たら、[Ctrl] キーを押しながらマウス
ボタンを離します。

48
オーディオ ウィンドウ

メニューを使った変換

保存によるファイル全体の変換

1. 範囲を選択します。

1. ステレオファイルを開きます。

2. " 編集(Edit)" メニューの " 新規ウィンドウにコピー(Copy to new

2. " ファイル(File)" メニューで " 名前をつけて保存(Save as)" を選

window)
" から " ステレオに変換(Convert to Stereo)
" を選択しま

択します。表示されるダイアログで、下部にあるファ イルの種類な

す。

どが表示されたボタンをクリックします。すると、"オーディオ ファ

選択範囲が、新規のステレオ ウィンドウに表示されます。

イル フォ ーマッ ト(Audio Fle Format)" ダイア ログが 表示され ま
す。

ステレオからモノラルへの変換

3. " チャンネル(Channels)" を、" モノ ( ミックス )(Mono (Mix))" に
変更し、その他の設定はそのままにしておきます。

ステレオ ファイルの 2 つのチャンネルをミックスし、モノラル ファイ

ほかの設定も必要に応じて変更できます。ただし変 更によって音質

ルに変換できます。

に影響が出る場合があります。詳細については、53 ページの『" 保

これには、3 つの方法があります。選択部分だけを変換するか、ファイ

存時のファイル属性の変更(Save as)"』をご参照ください。

ル全体を変換するのかによって方法は異なります。

⇒ その他の " モノ ( ミックス )(Mono (Mix))" オプションも、ステレ

ドラッグによる変換

オ ファイルをモノラル ファイルに変換しますが、作成されるファイ

1. 範囲を選択します。

ルのアンプ幅は、3dB、6dB にそれぞれ減衰されます。

2. 選択範囲をアクティブなウィンドウの外の 空白部分にドラッグしま

ステレオ ファイルをモノラルに変換する場合、2 つのチャンネルを
ミキシングすると、作成されるファイルのアンプ幅 はクリッピング

す。

が発生するポイントまで引き上げられる場合が 多いので、これらの

3. ポインタがウィンドウの 外へ出たら、[Ctrl] キーを押し ながらマウ

2 つのオプションは、この問題を回避するのに便利です。

スボタンを離します。

4. "OK" ボタンをクリックしてファイルを保存します。

メニューを使用した選択範囲の変換

5. 保存したファイルが開きます。

1. 範囲を選択します。

ステレオ ファイルでのチャンネルの入れ替え

2. " 編集(Edit)" メニューで " 新規ウィンドウにコピー(Copy to new
window)
" か ら " モ ノラル に変 換(ミック ス)
(Convert to Mono

ステ レオ ファ イルの左 チャン ネルと右 チャンネ ルを入れ 替えら れま

(Mix))" を選択します。

す。

選択範囲がモノラルに変換されて、新規ウィンドウに表示されます。

1. 両チャンネルにまたがるように範囲を選択します。

⇒ " モノラルに変換(左チャンネルから右チャンネルを減算)
(Convert

この機能は、選択した範囲のデータに対してのみ有効です。

to Mono (subtract right channel from left channel))
" オプションを

2. " 編 集(Ed it)" メ ニュー で " 左 右チャ ンネ ルを入 れ替え (Swap

選択して、ステレオ ファイルをモノラル ファイルに変換することも

channels)" を選択します。

できます。ただし、この場合は左チャンネルか ら右チャンネルが削
除された残りがモノラル ファイルになります。
" モノラルに変換(左チャンネルから右チャンネルを減算)
(Convert
to Mono (subtract right channel from left channel))" を 選択し た場
合、作成したモノラル ファイルは元のステレオ ファイルの左右の差
異を表します。この機能は、ス テレオ ファイルが左右に異なるデー
タを持っ た本当のス テレオ フ ァイルかど うかを検 証するとき など
に便利です。

49
オーディオ ウィンドウ

鉛筆ツールを使った波形の修復

オーディオ ファイルの取り扱い

鉛筆ツールを使用すると、オー ディオ ウィンドウで直接波形を描き直

この章では、オーディオ ウィンドウでのファイルの取り扱い方法

せます。これによって、波形のエラーを修復できます。

につ いて説明 します。オーディ オ ウィン ドウ以外 でのファ イル
の取り扱いについては、それぞれ対応する章で説明します。

サポートされているファイル フォーマット
WaveLab Studio では、さまざまなフォーマットのファイルを開いたり
保存したりできます。下の表では、利用可能なフォーマットの一覧と簡
潔な説明が 記載されています。このマ ニュアルが作成された後 に新し
い対応フォーマットが追加されている可能性もあります。
• この表では、フォーマットの名前のほかに、一般的な 拡張子も載せ
てあります。
• それぞれのファイル フォーマットで使用可能なサンプリング レー
トはすべてサポートされています。

右チャンネルのこのエラーは、鉛筆ツールを使って修正できます。

• すべてのファイル フォーマットは、モノラルおよびステレオの両方

• 鉛筆ツールは、ズームの割合が 1:8(スクリーン上の1ピクセルが 8

で利用可能です。

サンプルに相当)以上の解像度に設定されて いる場合に使用できま
す。

フォーマット

説明

解像度は、" ズーム(Zoom)
" プルダウン メニューで設定できます。

Wave(.wav)

Windows で最も一般的なオーディオ ファイル フォー

" ズーム(Zoom)" プルダウン メニューは、WaveLab Studio のウィ

マ ット です。フ ァイ ルを 他の Windows アプ リケ ー

ンドウ下 部にあるス テータス バーのズー ム欄をク リックして 開き

ションで使用する場合、このフォーマットを使用する

ます。

と確 実にフ ァイルの やり取 りができ ます。サポー ト
されているビット数は 8、16、20、24、32(浮動小数
点)です。
Wave 64 (.w64)

SONY によって 開発された ファイル フォーマッ トで

ここをクリックして

す。WAVE 形式に類似していますが 1 点だけ重要な違

"ズーム(Zoom)"プルダウン メ
ニューを開きます。

いがあります。ファイルの録音 / 編集の際に、長さの
制約がありません(仮想処理 - 実際は512GB を上限と
し ますが、ほ とん どの 状況 に対 応する でし ょう)。
WaveLab Studio では、標準の WAVEファイルを使用し
た場合は2GB(ステレオファイル)が上限となります。

• ツール ボックスから鉛筆ツールを選択し、波形を描き直します。

RF64

両方の チャン ネル の波形 を一度 に描き 直した い場合 には、 [Shift]

RF64 ファイル フォーマットに対応させるオプション
があります("ユーザー設定(Preferences)
”- "ファイ

キーを押しながら波形を描きます。

ル(Files)"タブ)。これを有効にすると、標準のWAVE
ファイル形式が自動で "RF64" ファイル フォーマット
に切り換わり、パフォーマンスの劣化や不都合を生じ
ずに、2GB以上のファイル サイズを取り扱えるように
なります。非常に長い録音セッションの際に、ファイ
ル サイズ の制限を考慮しな くても問題なく処 理され
ます(ディスク容量は考慮されます)
。RF64 ファイル
にも拡張子 ".WAV" が付されますが、RF64 スタンダー
ドに対応するアプリケーションでのみ、このファイル
を開けます。

50
オーディオ ウィンドウ

フォーマット

説明

Audio Interchange File Format の略で、米アップル社

Sun/Java

主 に Sun お よ び NeXT コン ピ ュー タ で使 用 され る

によ って制定さ れた Macintosh ア プリケーシ ョンで

(.snd, .au)

オ ーデ ィオ ファ イ ル用 のフ ォー マッ ト です。イ ン

フォーマット

説明

AIFF(.aif)

MPEG Layer-3
(.mp3)

の標準 的なオーディオ ファイル形式で す。サポート

ターネ ット経由 のファイル 交換にもよ く使用さ れま

されているビット数は 8,16,20,24 です。

す。サポートされているビット数は、8、16、24 です。

最も一 般的なオーディオ データ圧縮フォー マットで

ADPCM -

ゲ ーム や電 話の シ ステ ムに よく 用い ら れる フォ ー

す。このフォーマットの優れている点は、音質の劣化

Microsoft/

マットです。リニア PCM より低いビッ トレートであ

が少な い割にはファイル サイズを大幅に削 減できる

Dialogic (.vox)

り、従って容量/バンド幅が節約されています。

Ogg Vorbis

Ogg Vorbis はパテン ト制限のない 開かれた新し い圧

(.ogg)

縮フォーマットであり、比較的高品位なオーディオと

点です。WaveLab Studio では、こ のファイル フォー
マットを開くことも、保存することもできます。
• WaveLab Studio で mp3 ファイルを開くと、ファイ

非常に小さなオーディオ ファイ ル サイズを両立して

ルは一時的 により大きな Wave ファイルに 変換さ

います。

れます。し たがっ て、mp3 ファイ ルを開 く際は、
ハードディス クに十分な空 き容量があるか 確認し

Text/Excel (.txt) 波形をテキストとして表現したものです。オーディオ

てください。

ファイル をテキスト ファイ ルとして保存する ことに

• mp3 ファイルを保存する際は、一時的に作成され

より、Excel などの表計算アプリケーショ ンで開いて

た Wave ファイルから mp3 ファイルに再変換され

テキスト スタイルによる 10 進法で確認し、サンプル

ます。このため、デ ィスクの空 き容量に余 裕があ

の値を編集できます。このようなテキストで表現され

る場合、ユーザーはこの一時的な Wave ファイルの

た波形ファイルを WaveLab Studio で開くと、データ

存在を意識する必要はありません。

はデコー ドされ、オーディオ ファイルとして 扱えま

MPEG-1 Layer

MP2(Musicamファイルとも呼ばれています)は、放

2 (.mp2/.mpa/

送業界 で一般的なファ イル フォーマッ トです。ファ

.mpg/ .mus)

イルサイズに関しては、MP3と同様です。

Original Sound

これは、WaveLab Studio固有の、可逆オーディオ圧縮

す。重要な点ですが、このタイプのファイルはまった
く圧縮されていないので、容量が非常に大きくなる場
合があります。極度に大きなサイズの txt ファイルの
作成と編集は避けるべきです。もう一つ注意すべき点
ですが、32ビット浮動小数点ファイルを扱う場合、こ
のフォーマットは 100% ロスレスではありません。い

Quality(.osq) フォー マットです。このフォーマ ットを利用すると、
音質を 損なうことなくフ ァイル サイズを小 さくでき

くつかの情報が失われます。バイナリの浮動小数点の

ます。このフォーマットの詳細については、54ページ

値を、細部のロスなしにテキストの 10 進法で表すこ

の『OSQ ファイルの保存』をご参照ください。

とができないためです。

Sound

こ のフォ ーマッ トは Pro Tools な どの Digidesign 社

Windows

Microsoft 社独 自の オー ディ オ圧縮 フォ ーマ ット で

Designer II

のア プリケ ーショ ンで利用 されま す。サ ポート され

Media Audio

す。WaveLab Studio では、フォーマ ットのファ イル

(.sd2)

ているビット数は、8、16、24 です。

(.wma)

U-LAW(.ulaw

ITU-T で規格 化されている音声符号 化の圧縮方式の 1

.vox)

つで、Windows や Web Phone でサポートされていま

Ensoniq Paris
(.paf)

す。この方式では、データが 8 bitに圧縮されます。米
国の 電話シス テムでは μ-LAW が音声 をデジタ ル化
する際のエンコーディングに使用されています。

Raw PCM files
(.raw, .pcm,
.$$$)

の読み込み、書き出しができます。
Ensoniq 社の Paris シス テムで使 用される 16 ビ ット
のファイル フォーマットです。
こ のフ ォ ーマ ット で は、ビッ ト数 や サン プ リン グ
レー トの情 報は含ま れませ ん。こ のフォ ーマット の
ファイル を開く際は、ビット 数とサンプリング レー

A-LAW

電話に用いられるオーディオ エンコード/圧縮技術で

トを 指定す る必要が ありま す。指 定した 値が不適 切

(.alaw, .vox)

す。解像度は8ビットです。EUの電話システムは この

な場合 はファイ ルが正常に 再生されな いのでご 注意

エンコードでデジタル化を行っています。

ください。

51
オーディオ ウィンドウ

"$$$" というファイルタイプは WaveLab Studio の一時ファイル

" 保存(Save)" と " 名前を付けて保存(Save as)"

フォーマット です。編集作業中のシステムが クラッシュした場合

⇒ 新規ファイルを初めて保存する場合は、" 保存(Save)" と " 名前を

などは、ハードディスク上の WaveLab Studio 用の一時フォルダ

付けて保存(Save as)" のどちらを選択しても変わりはありません。

にある、$$$ ファイルを開くと失われたデータが取り戻せる場合

いずれにせよ、ファイル形式、保存フォルダ、および ファイル名を

があります。

指定する必要があるので、これらを指定するための ダイアログが表
示されます。

20、24、32 ビットファイルについて

⇒ 一度名前を付けて保存したファイルはそれ以降も同 じ名前で扱われ

WaveLab Studio が 20 ビット、24 ビットのファイルを取り扱えるから

るので、" ファイル(File)" メニュー の " 保 存(Save)" を選 択する

といって、必ずしもそれらのビ ット数に対応したオーディオ デバイス

か [Ctrl] + [S] を押すとファイルを上書きして更新できます。

が必要というわけではありません。アプリケーション内部では、使用し
ているオーディオ デバイ スの対応ビット分解能に関係なく、常に最高

⇒ ほかの名前で保存する場合や、別の場所への保存、ま たは別のファ

の分 解能でデータが 処理されます。再生時には 使用しているオ ーディ

イル フ ォー マット で保存 したい 場合に は " ファ イル(File)" メ

オ デバイスに対応したビット分解能に自動的に変換されます。

ニューの " 名前を付けて保存(Save as)
" を選択します。
ファイル フォーマ ットの変更 の仕方に ついては、後 ほど説明 しま
す。

一時ファイルについて

⇒ " 複製ファイルの作成(Save a Copy)" 以外のすべての保存を行う際

WaveLab Studio では、「元に戻す」などの 機能を使うための データを

は、操作記録用の一時ファイルが削除される ので、保存後は「元に

一時的 に保存しておくため、ハード ディスク上に一時ファ イルを作成

戻す」または「やり直し」を実行できなくなります。

します。一時ファイルの詳細については、13 ページの『一時ファイル』
をご参照ください。

バックアップ ファイルの自動作成

一時ファイルのビット数を 16、24、32 ビットの中から選択できます。
この設定は、" ユーザー設定(Preferences)" の " ファイル(File)" タブ

通常の " 保存(Save)" 以外の操作では、同名のファイル が存在する場

で行います。

合にバックアップ ファイルを作成します。

ビット数 が大きいほど一時ファイ ルとして記録されるデー タの質も高

例えば " 名前を付けて保存(Save as)" を実行して、すでに存在するファ

くなります。しかし、32 ビットファイルは 16 ビットファイルの 2 倍の

イル名で保 存しようとすると、既存の ファイルのバックアップ を作成

ディスクスペースを消費し、処理に要する時間も長くなります

するかどうかを尋ねてきます。" はい " ボタン をクリックすると、ファ

• 24 ビットまたは 32 ビットのファイルの書き出しは、一時ファイル

イル拡張 子の最初の文字が "~" に変更された バックアップ ファ イルが

にも同じ、またはより大きなビット数を設定してください

作成されます。たとえば、".wav" は ".~av" に変わります。

• レベルが 0 dB を超えるファイルを作成する場合は、32 ビットを使用
してください。
• 16 ビットファイルのみを使う場合も、一時ファイルを 24 ビットま
たは 32 ビットに設定 すると、音質が微妙 によくなる場合が ありま
す。
• より速い作業とより少ないディスクの消費 容量が重要事項になるよ
うな場合は、一時ファイルを 16 ビットに設定してください。

ファイルを開く
WaveLab Studio でのファイルの 開き方については 31 ページの『オー
ディオ ウィンドウを開く』をご参照ください。CD からの各トラックの
読み込み については、33 ページの『オー ディオ CD から のトラックの
読み込み』をご参照ください。

52
オーディオ ウィンドウ

" オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" では、次の

" 保存時のファイル属性の変更(Save as)"

操作ができます。

以下の手順により、保存時 に属性(ファイル フォーマット、サンプリ
ング レート、ビット解像度、ステレオ / モノ)を変更できます。

属性

内容

1. " ファイル(File)" メニューで " 名前を付けて保存(Save as)" を選

サンプリング

新たなサンプリングレートが指定さ れた場合、サン

レート

プリングレートの変換が行われます。詳 細について

択します。
2. ダイアログが表示されるので、ファイ ル名、保存先フォルダ、ファ

は、95 ペ ー ジの『サ ン プリ ン グ レー ト の 変更 ...
(Convert sample rate...)
』をご参照ください。

イルの種 類などを指 定します(50 ページの『サポ ートされて いる
ファイル フォーマット』参照)。

ビット解像度

3. ファイルの属性(モノラル / ステレオ、ビット解像度、サンプリン

ビット数を指定して、ファイルを 8 ビットまで減算
することも、または 32 ビットまで増大することもで

グ レートなど)を変更するには、ダイアログの下にあるファイルの

きます。

種類などが記載されたボタンをクリックしてください。

より低いビット数に変換する際は、ディ ザリングを

すると、" オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)"

行うことをお勧めします。詳細については、104ペー

ダイアログが表示されるので、必要に応じて ファイルの属性を変更

ジの『ディザリングペーン』をご参照ください。

します。
チャンネル

ファイルをモノラルからステレオに 変換すると、同
じデータ が左右 チャン ネルにあ るステ レオ ファ イ
ルが作成されます。ステレオ からモノラルに 変換す
ると、2 つのチャンネル がミックスされ ます。この
処理は、クリッピングが起きないように 自動的にレ
ベルを調節して行われます。

• ビット 解像度 のみを 変更し たい場 合は 、" オー ディオ 属性(Audio
Properties)
" ダイアログ(57 ページの『ファイル属性の変更』参照)
で直接行い、通常の保存作業を行えます。
• ハイクオリティのマスタリングを行うには、この方 法でのサンプリ
ング レートやチャンネル数の変更はお勧できません。代わりに、プ
ラグイ ンやマ スター セクシ ョンの 機能を 使用し てくだ さい(101
ページの『エフェクトペーン』参照)
。

" オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" ダイアログ

• 使用可能な圧縮ファイル形式(MP3、MP2、WMA、Ogg Vorbis)に

4. 変更作業が終わったら、" オーディオ ファイル フォーマット(Audio

は、" オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" ダイ

File Format)" ダイアログを閉じて、" 保存(Save)" ボタンをクリッ

アログの " エンコード(Encoding)" または " 属性(Attributes)" プ

クします。

ルダウン メニューから " 編集(Edit)
”を選択できます。

新規のファイルが 作成されます。名前を付けて保存 した場合、これ

追加の設定ダイアログが開き、ビットレートや圧縮 方法などのオプ

らの操作は元のファイルには影響しません。

ションを指定できます。また、ファイル用にテキスト タグを入力で
きます。
⇒ 複数のファイルを別のフォーマットに一度に変換す ることもできま
す(自動一括処理)。
詳細については、131 ページの『自動一括ファイル変 換』をご参照
ください。
⇒ " 他 の方法で 保存(Save special)" サブ メ ニューの " エンコー ド
(Encode)" オプションを使っ て、WMA、MP3、MP2 形式で ファイ
ルを保存することもできます。

53
オーディオ ウィンドウ

OSQ ファイルの保存
OSQ(Original Sound Quality)は可逆 のオーディオ圧縮フォ ーマット

" 左 / 右チャンネルを別名で保存(Save left/right
channel as)"

です。これにより、音質を損なう ことなくファイル サイズを大幅に縮

左右のチャンネルを別々に保存するには、" ファイル(File)
" メニュー

小できます。

の " 他の方法で保存(オーディオ)
(Save special (wave))" サブ メニュー

• " 名前を付けて保存(Save as)" 機能を使って保存する際に、このファ

で、" 左チ ャンネ ルを別 名で保 存(Save left channel as)" ま たは " 右

イルの種類を指定できます。

チャンネル を別名で保存(Save right channel as)" を選択し ます。" 名

このフォーマットで保存されたファイル は、元の圧縮されていない

前を付けて保存(Save as)" の場合と同様のファイル ダイアログが表示

オーディオ データとまったく同様に再生されます。

されます。
この機能は主にデュアル モノ ファイルを編集した後、各チャンネルを

• たとえば、OSQ が作成された元のフォーマット(WAV などの非圧

別ファイルとして保存するのに使用します。

縮形式のファイルなど)に戻して再生すると 音質が変わっていない
ことを確認できます。

" すべて保存 ...(Save all...)"

• 自動一括処理を使用して、複数のファイルを一度に OSQ フォーマッ
トに変換できます。詳細については、131 ページの『自動一括ファイ
ル変換』をご参照ください。

" 選択範囲を別名で保存(Save selection as)"
" ファイル(File)" メニューの " 他の 方法で保存(オー ディオ)
(Save
special (wave))" サブ メニ ューで、" 選 択範囲 を別名 で保存(Save
selection as)" を選択すると、選 択範囲を別名で保存できます。選択範
囲だ けを保存する という点を除け ば、" 名前 を付けて保存(Save as)"
の場合と同様に動作します。

" 選択範囲をクリップとして保存(モンタージュ用)
(Save selection as clip (for Audio Montages))"

" すべてを保存(Save All)" ダイアログ

こ の項目 は、オーデ ィオ ウ ィンド ウの選 択範囲 でコン テキス ト メ
" ファイル(File)
" メニューでこの項目を選ぶと表示されるダイアログ

ニュー を表示すると現れます。現 在の選択範囲を、モンター ジュで使

で、開いている複数のドキュメントを一度に保存できます。

用するクリップ ファイルとして保存します。クリップ ファイルは、モ

リストには、変 更を保存していないフ ァイルがすべて表示され ていま

ンタージュ上のオーディオ ファイルのようなものですが、それ自体に

す。" パス名を表示(Show paths)" チェック ボックスをオンにすると、

はオーディオ情報は含まれ ておらず、代わりにオーディオ ファイルの

ファイル パスを表示できます。

参照情報が存在します。

1. ファイルをクリックするか、" 選択(Select)" または " 選択を解除

" 複製ファイルの作成(Save a Copy)"

(Deselect)" ボタンを使用して保存するファイルを選択します。
ここで選択されたファイルだけが保存されます。

" ファイル(File)" メニューの " 他の 方法で保存(オー ディオ)
(Save

2. " 選択されたファイルを保存(Save selected)" ボタンをクリックし

special (wave))" サブ メニューでこの項目を選択すると、元のファイル

ます。

に影響を与えずに複製ファイルを作成して保存できます。" 名前を付け
て保 存(Save as)" の場 合と同様のフ ァイル ダイ アログが表示 されま
す。

54
オーディオ ウィンドウ

" 保存時の状態に戻す(Revert to saved)"
" ファイル(File)" メニューの " 保存時の状態に戻す(Revert to saved)"
を使うと、ファイルを最後に保存した状態に戻せます。この機能を実行
すると、フ ァイルが最後に保存され てから行なわれた変更 がすべて取
り消されます。
1. " ファイル(File)" メニューで " 保存時の状態に戻す(Revert to
saved)
" を選択します。
2. 表示されるダイアログで " はい(Yes)" を選択します。
ダイアログには以下の項目が用意されています。

ファイルは、前に保存された状態に復元されます。

項目

説明

ファイル名(Name)

新しい名前を入力します。

WaveLab Studio で使用するほとんどのドキュメントに対応します。こ

フォルダを変更

名前を変更する際に、フ ァイルの保存先を変

の機能は特に、オーディオ ファイル名を変更する際に役立つでしょう。

(Change folder)

更できます。ただし、同じドライブ しか指定

" 名前の変更(Rename)"
" 名前の変更(Rename)
" 機能は、オーディオ ウィンドウだけでなく、

できません。

通常、モンタージュやデータ CD/DVD プロジェクトで使用されている
オ ーディ オファ イル 名を他 のソ フトウ ェアで 変更 すると、WaveLab
Studio はそのオーディオ ファイルを見失ってしまいます。

デフォルトとして保存

これを有効にすると、次 回このダイアログを

(Keep as default path) 開 いた際、同 じファ イル パ スが選 択され ま

WaveLab Studio では ファイル名を変更 しても、WaveLab Studio のす

す。複数のファイルを移 動する場合に役立ち

べてのド キュメントがそのファイ ルを見失わないようにす る便利な機

ます。

能を備えています。以下のように機能します。

拡張子ポップアップ

⇒ あるファイル /ドキュメントを参照するすべてのドキュメントが、変

ファイル拡張子を変 更できます。ただし元の
フ ァイル フ ォーマ ットに 対応す るものの み

更された名称で参照できるように情報を自動更新します。

となります(ファイル フォーマットによって

たとえば、オーディオ ファイル名 を "India" から "Sitar" に変更する

は 複数 のファ イル 拡張 子を持 ちま す - "aif"、

と、現在開か れているこ の "India" ファ イルを参照 するすべて のド

"snd" など)
。

キュメントの参照情報が、"Sitar" に変更されます。
オーディオ ファイルの場合は、ピーク / マーカー ファイル名について
も同様の変更が行われます。
• オーディオ ファイルを参照するドキュメントは モンタージュ、デー
タ C D/DVD プロジェクトです。
• WaveLab Studio の各ドキュメントは、他のドキュメントも参照しま
す。たとえばデータ CD/DVD プロジェクトにはモンタージュの参照
情報が含まれます。
この場合も同様に作用します。名前が変更さ れたドキュメントを参
照する別のドキュメント / プロジェクトを 開くと、その参照情報が
更新されます。
オーディオ ファイル、ドキュメント名の変更は以下の手順で行います。
1. 名前を変更するオーディオ ファイル、ドキュメントを選択します。
特定のファ イルを参照し ているすべて のドキュメン トを開きます。
これは「必須」ではありませんが、行わないと ファイルの参照情報
は更新されません。
2. " ファイル(File)" メニューから " 名前の変更(Rename)" を選択し
ます。または [F2] キーを押します。
" 名前の変更(Rename)" ダイアログが開きます。

55
オーディオ ウィンドウ

ファイルとドキュメントの削除

表示設定の保存

WaveLab Studio 内で、すべてのファイルとドキュメントを削除できま

WaveLab Studio は、WAV ファイルに関連するすべての設定を自動保存

す。この機能は " ファイル(File)" メニューに用意されていて、選択し

します。以下の内容を含みます。

たファ イル、ドキュメントをディ スクから削除できます。削 除したい

• ウィンドウ サイズと位置

ファイ ル、ドキュメントが手前のウ ィンドウにある状態に してくださ

• ズーム率

い。

• スクロール位置

1. " ファイル(File)" メニューから " 削除(Delete)" を選択します。

• 表示モード(オーディオ / スペクトラム)

警告ダイアログが現れ、ここで操作をキャンセルするか続行するか、

• スナップショット

選択できます。

• ファイルに関連するマスター セクションのプリセット
表示設定の情報は関連ファイルに保存され(拡張子 ".mem")
、オーディ
オ ファイルと並んで、または別個のフォルダに保存されます。
(Preferences)
" の "編集(Wave edit)
" タブ
• この機能は" ユーザー設定
にある " 関連フ ァイル の表示 設定を 保存(Save view settings in
companion file)" で、有効にすることで選択できます(デフォルト)
。
これを有効 にした上でファイルを 保存すると、同じファイルを 再度読
み込んだ際に、各設定が確実に考慮されます。

ルを完全に削除するか、ゴミ箱に移動する か、各ボタンをクリック

オーディオ ファイルにマスター セクション プリセットを保
存する

して選択します。

ファイル内容の一部として、マスター セク ションのすべての設定を保

選択したフ ァイルが本当 に削除しても よいか再確認 してください。

存できます。ファイルを再読み込みする際に、マスター セクション エ

削除したファイルは呼び戻すことはできません。

フェクトの設定も読み込むかどうか選択できます。

2. ダイアログの " 処理方法(Method)" セクションにおいて、ファイ

• WaveLab Studio で開いているドキュメントの参照情報も、この処理

マスター セクション エフェ クトをオーディ オ ファイルの一部 として

に沿って更新されます。

保存するには、以下の手順で行います。

この更新はデータ CD/DVD プロジェクトに適用されて、ファイルの

1. マスター セクションにエフェクトを読み込んで設定を行います。

参照情報が除去されます。

" ユーザー設定(Preferences)" で、" 関連ファイルの表示設定を保存

• ただし、開いているモンタージュが参照して いるファイルは削除で

(Save view settings in companion file)" を有効にして おく必要があ

きません。警告も現れます。

ります。
さらに、以下の状況ではファイルを削除できません。

2. マスター セクション プリセットを保存したいファイルを選択し、タ

• ファイルの内容をクリップ ボードにコピーした場合

イトルバーの "M" ボタンを [Ctrl] + クリックします。

• ファイルの一部を、開いている他のファイルに貼り付けた場合

ボタンが緑で点灯し、マスター セクション エフェクト設定が保存さ

• ファイルを他のアプリケーションで開いている場合

れたことを示します。

• オーディオ ファイルを削除すると、それらのピーク ファイル、マー
カー ファイルも自動で削除されます。

3. ファイルを再度読み込んだ際に、"M" ボタンをクリックすると、マ
スター セクション エフェクトの再読み込みが行われます。
各エフェクトが保存時のとおりに読み込まれます。

56
オーディオ ウィンドウ

使用可能 な圧縮フォーマッ トは、ファイルの元 のフォーマット、

ACM 形式ファイルの書き出し

サンプリングレート、チャンネル数などに依存します。また、い

WaveLab Studio では、MP3 、MP 2や WMA のほかにもいろいろな圧

くつ かの ACM ドライ バで は不具 合が発 生する 可能性 があり ま

縮形式でオーディオ ファイルを書き出すことができます(50 ページの

す。いくつかのフォーマットでは、選択して保存し ようとすると

『サポートされているファイル フォーマット』参照)。この機能はマイ

警告メッセージが表 示されることがあります。この 問題が発生し

ク ロソフ ト社の Microsoft Media Tools に付 属す る "Microsoft ACM

た場合は、他の圧縮フォーマットを使用してください。

(Audio Compression Manager)" という 技術に 基づいて 提供され てい

3. "OK" ボタンをクリックします。

ます。書き出し できるファイル 形式の数はコン ピュータにイン ストー

通常のファイル保存用のダイアログが表示されます。

ルされている ACM ドライバの種類によって異なります。

4. 通常の保存操作と同様、ファイル名と保存先のフォ ルダ位置を指定

詳細については、www.microsoft.com/windows/windowsmedia をご参

します。

照ください。

注意

可逆圧縮と非可逆圧縮について

オーディオ ファイルを "ACM を使った変換(Encode (ACM))" を使った

圧縮 方法は「可逆」と「非可逆」の 2 種 類に分類され ます。可 逆圧縮

圧縮形式で 書き出す場合、圧縮される ファイルの拡張子は圧縮 形式に

フォーマットの例としては OSQ フォーマットなどが挙げられます。こ

関わ らず ".wav" に なりま す。しか しこれ らは、通常 の非圧 縮のオ ー

れらの 形式では、圧縮されているフ ァイルを展開すると元 のオーディ

ディオ データではなく、圧 縮されたオーディ オ ファイルです。通常、

オ デー タと同一になります。したがっ て、音質劣化が生じません。し

これにより 問題が発生することは ありませんが、他のアプリケ ーショ

かし、多 くの圧縮形式で は非可逆圧縮 が採用されてい ます。こ れらの

ンやほ かのコンピ ュータ プラ ット フォー ムでファイ ルを使用す る予

フォー マットでは、一度圧縮すると オリジナルのデータを 完全に再現

定がある場合は心に留めておいてください。

できません。非可逆圧縮では、大なり小なり必ず音質が劣化します。
WaveLab Studio では、適切な ACM ドライバ がインストールされてい

ファイル属性の変更と情報表示

る場合、ACM でサポートされているファイルもすべて読み込めます。

ファイル属性の変更

音質 の劣化を 完全に避 けたい場 合は、可 逆圧縮フォ ーマット で
ある OSQ( Origin al Sound Quality)フォーマットを使用してく

それぞれのオーディオ ファイルには、サンプリング レートやビット数

ださい(54 ページの『OSQ ファイルの保存』参照)
。

などの情 報が含まれていま す。" オー ディオ属性(Audio Properties)
"
ダイアログを使用するとこれらの情報を変更できます。

"ACM を使った変換(Encod (ACM))"
"ACM を使った変換(Encode (ACM))" 機能では、ファイルを圧縮形式

このダイアログを開くには次の 2 つの方法があります。

に変換する際に Microsoft Media Tools の技術を使用します。

• " 編集(Edit)" メニューで " オーディオ属性(Audio properties)" を
選択します。

1. " ファイル(File)" メニューの " 他の方法で保存(オーディオ)
(Save

• ステータス バーで、ファイルの属性情報をクリックします。

special ( wave))" から "ACM を使った変換(Encode (ACM))" を選択
します。
ここ で表 示 され るダ イア ログ は 、M ed iaTo o ls の ダイ アロ グ で、
WaveLab Studio のダイアログではありません。
2. " 形式 " ドロップ ダウン リストでファイル形式を選択して、下の "
属性 " ドロップ ダウン リストでその設定をします。
このダイアログの設定はプリセットとし て保存できます。その場合
は、" 名前を付けて保存 " をクリックして、プリセットの名前を付け
ます。設定した名 前が、ファイル形式の プリセットとし て "サウン
ド名 " ドロップ ダウン リストに表示されます。

" オーディオ属性(Audio Properties)" ダイアログ

57
オーディオ ウィンドウ

• " 放送用拡張データ(Broadcast Audio Extension)" タブでも、ファ

属性値の変更

イルの ヘッダ 部分に 含まれ る情報 を入 力でき ます。ここ でタイ ム

このダ イアログでオーディオの 属性値を変更しても、ファ イルの変換

コード中の位置を指定しておくと、このオーディオ データをほかの

保存(53 ページの『" 保存時のファイル属性の変更(Save as)"』参照)

アプリケーションで使用する際に、正確な位置に挿 入するための参

のよう にファイル自体を変更 することはありません。し かし、次の点

照情報となります。デフォ ルトでは、この位置情報は "0 h 0 mn 0 s

にご注意ください。

0 ms 0 smp" に設定されています。

• サンプリング レートを変更すると、ファイルは不正なピッチで再生
されます。
• ビット数を変更すると、次にそのファイルを 保存するときに新しく
設定されたビット数に変換されます。
この操作は元に戻すことができません。ビット数を下げて保存さ
れたファイルから元の分解能の情報を復元できません。

ファイル属性
" 編集(Edit)" メニューで、" ファイルの詳細情報(File Attributes)" を
選択して表示されるダイア ログで、オーディオ ファイルに関するさま
ざまな情報を定義できます。

オーディオ ファイルの属性ダイアログ
" 標準(Standard)" タブと " 放送用拡張データ(BWF)
(Broadcast Audio
Extension)" タブの両方にファイルに関する情報を入力できます。ここ
で入力 された情報はファイルの ヘッダ部分に追加され ます。どちらの
タブ に入力す るかによ り、スタンダ ード Wave フ ァイルと Broadcast
Wave フ ァイル が区 別され ます。Broadcast Wave フ ァイ ルとス タン
ダード Wave ファイルの違いは、ヘッダに含まれている情報だけです。
• " 標準(Standard)" タブで入力した情報は、例えば、Windows エク
スプローラのファイルのプロパティとして表示されます。
⇒ " 作成 アプリ ケー ション (O rig in ator so ftwa re)" と " 作 成日時
(Creation date)" は、右側 に付いている小さなボタン をクリックす
ると、自動的に記入されます。

58
オーディオ ウィンドウ

6
再生と録音

トランスポート バーの使用方法

再生

トランスポート バーの表示

デジタル オーディオの基礎知識

トランスポート バーを表示するには、" 表示(View)" メニューで " ツー

サンプリング レート

ル バー(Command bar)" を選択して、サ ブ メニューから " トランス
ポート(Transport)" を選択します。

オーデ ィオ デバイスが対応して いないサンプリング レー トで、Wave
ファイル は再生できません。再生を行うには、サンプリン グ レート変

トランスポートのコントロール

換を行う必要があります(95 ページの『サンプリング レートの変更 ...
(Convert sample rate...)』参照)
。ファイル フォーマットの詳細につい
ては、50 ページの『サポートされているファイル フォーマット』をご
参照ください。

同期

ジョグモードのオン /オフ
ループ スイッチ

WaveLab Studio は、MIDI タイムコードを使用して、他の MIDI 機器と

スキップ

同期 できます。この機能 の詳細につ いては、242 ページの『WaveLab
Studio と外部機器の同期』をご参照ください。

再生開始位置

再生終了位置 /ループ モード
再生速度の選択

再生時のカーソル位置と表示
再生時の カーソル位置と実際に聴 こえる音は正確に対応す るように設
計されて います。しかし、そ の精度はオーディオ デバイ スとそのドラ

ファイル開始地点へ

イバ に大きく依 存します 。問題が生 じた場合、 " ユー ザー設定( Pref erences)" の " オーディオカード(Audio device)" タブで設定を調節し

巻戻し

てください。

早送り
ファイル終了地点へ

再生

録音

停止

オーディオ デバイスとバックグラウンドでの再生について
" 停止(Stop)" ボタン

WaveLab Studio は Windows MME(マルチ メディア エクス テンショ
ン)を使用し てオーディオ を再生します。こ の規格では、オー ディオ

" 停止(Stop)" ボタンをクリックしてその後の動作は、状況によって異

デ バイ スは 一度 に1つ のア プリ ケー ショ ンで しか 使用 できま せん。

なります。

WaveLab Studio がオーディオ デバイスを使用しているときは、ほかの

• 再生が停止している状態で停止ボタンをクリッ クすると、波形カー
ソルは 最後に再 生を開 始した ポジシ ョンに 移動し ます。さらに ク

アプ リケーショ ンはオーデ ィオ デバイ スを使用で きません。同様に、

リックすると、現在の選択範囲の開始位置にカーソ ルが移動します

ほか のアプ リケーシ ョンがオ ーディオ デバイ スを使用 している とき

(開始ポジションよりも前から選択範囲が開始している場合)。

は、WaveLab Studio で再生できません。

• 範囲が選択されていない場合やカーソルが選択範囲 の左側にある場

⇒ WaveLab Studio をほかのオーディオ ソフトとともに使用する場合

合は、カーソルはファイルの開始地点に移動します。

は、" ユーザ ー設定(Preference)" の " オーデ ィオカ ード(Audio
device)" タブで " 録音中以外に他のアプリケーションに切り替えた

• 選択範囲が設定されていない場合、ある箇所から 再生を開始し、波

場合は オーデ ィオ カー ドの使 用を解 除(Release audio hardware

形カーソルが開始位置よりも右側に進んで停止 した状態で、停止ボ

when switching to another application while playback and record-

タンを再度クリックすると、最後に再生を開始した 位置にカーソル
が移動します。

ing are not taking place)" をオンにしてください。

( Stop Poin t/Loo p)"ボタ ンをクリ ッ
• "再生 終了位置 / ループモ ード

これに より、ほか のアプ リケー ションが アクテ ィブに なった 際に
WaveLab Studio はオーディオ デバイスを開放し ます。ただし、ア

クして現れ るメニューから " 停止したらカーソルを開始位置に移動

プリケーションの切り替えは再生中や録音 中には行わないでくださ

(On stop, move cursor back to start)" を有効にすると、再生中に停

い。

止をクリックした際に、カーソルが選択範囲の開始 位置へ自動で戻
ります。
選択範囲が設定されていない場合は、最後に再生を 開始した位置に
自動で戻ります。

60
再生と録音

別々のウィンドウのトランスポート コントロール設定

停止およびループの設定

初期設定では、WaveLab Studio で開いているすべてのウィンドウ(オー

" 停止 / ループ(Stop/Loop)" ボタンをクリックするとメニューが表示

ディオ ウィンドウ、モンタージュ ウィンドウ)は、同じトランスポー

されます。この メニューを使うと、再生 終了地点やループ範囲 を選択

ト コントロール設定(ルー プ設定、再生スピードなど)を使用します

できます。

が、各ウィンドウに別々の設定を選択することもできます。" ユーザー
設定(Preferences)" を開いて " オーディオカード(Audio device)" タ

自動停止

ブの " すべてのウィンドウで共通のトランスポート設定を使用(Trans-

自動停止設定 " 次のマーカーで停止(Stop at next marker)" を選択する

port settings are global to all windows)" が無効になっていることを確

と、プレイバッ ク開始位置の次にあ るマーカー、またはファイ ルの終

認してください。

了地点にカーソルが達した時点で再生が停止します。

このオプションが無効にな っていると、以下のトランスポート コント

ループ

ロールをそれぞれのオーデ ィオ、モンタージュ ウィンドウに別々に設

" 選択範囲を ループに設定(Loop selection)" を選択し て再生すると、

定できます。

スト ップ ボタ ンをクリ ックす るまで選 択範囲が 繰り返し 再生さ れま

• スタート ポイント(61 ページの『再生開始位置の設定』参照)

す。選択範囲よ りも後の地点で再生を 開始すればループは行わ れませ

• スキップ(61 ページの『特定部分の再生スキップ』参照)

ん。

• 再生スピード(62 ページの『再生スピードの設定』参照)
選択されていない場合、波形全体がループ再生されます。

• ストップ ポイント / ループ(61 ページの『停止およびループの設定』
参照)

ループ ポイントの更新および短いループ

• ループ オン / オフ(61 ページの『ループ』参照)

ループ ポイントは再生中に変更できます。この機能は、リズム トラッ
クで選 択範囲を試聴し ながらループ ポ イントを決める 際に便利です。

再生開始位置の設定

ただし、ループ 位置を変更するには多 少時間がかかることにご 注意く

トランスポート バーの " 再生開始位置(Playback start position)" ボタ

ださい。

ンを左クリックして、メニューから再生開始位置を選択できます。

この 時間は、フ ァイル のビット 数、サンプ リング レート およびコ ン

例えば " ファイル開始地点から再生(Play from start of file)" を選択し、

ピュー タの処理能 力等により 異なります。" オ プション(Option)" メ

" 再生(Play)
" ボタンをクリックすると、その時点でのカーソル位置に

ニューで " ループ変更時に再生リセット(Restart on change)" を有効

関係な く、カーソルはファイルの 開始地点に移動し、そこか ら再生が

にすると、選択 範囲を変更したり、ルー プ開始マーカーを移動 するた

開始されます。

びにループ範囲の最初から再生されます。

⇒ このプルダウン メニューにある " 再生を MIDI タイムコードに同期

また、WaveLab Studio では、非常に短いループも問題なく再生できま

(Sync from MIDI Time Code)" については、242 ページの『WaveLab

す。しかし、この場合は、カーソル位置の表示が不正確になる場合があ
ります。

Studio と外部機器の同期』で説明します。

特定部分の再生スキップ
再生中に指定した部分を自動でスキップできます。この方法で、特定の
セクション をカットした場合にど のように聴こえるかを、実際 に編集
作業を行う前に確認できます。
この 作業は トラ ンスポ ート バーの スキッ プ ボタン に表示 される メ
ニューで行います。
• ファイルにミュート マーカーを追加している場合(134

ページの

『マーカーの種類』参照)、" ミュート領域をスキップ(Skip Muted
regions)
" を選 択してミュート マーカー間の範囲をスキ ップできま
す。
(Skip selection)" を
• 範囲を選択している場合、" 選択範囲をスキップ
選ぶと、その範囲をスキップできます。

61
再生と録音

3. 右側に表示される " プリセット(Preset)" から使用するプリセット

再生スピードの設定

を選択します。ボタンの上の " 名前(Name)" 欄にそれぞれの名称

開いているドキュメントの再生スピードを変更できます。この際は、元

を入力します。

のオ ーディオの音程 を維持するか選 択できます。再生スピード の設定
はオーデ ィオ ウィンドウまたはモンタ ージュ ウィンドウで行います。

WaveLab Studio には、既存の再生スピードプリセットがいくつ

モンタージュ ウィンドウではすべてのクリップに影響を与えます。

か標準付属しています。これらの既存プリセットを上書きしたい
場合以外は、使用されていないプリセット ナンバーを選択してく

開いている各オーディオ、モンタージュは、それぞれ独自の再生スピー

ださい。

ド設定を適用できます。たと えば、複数のオーディオ ウィンドウを開

4. ダイアログで設定を行い、"OK" ボタンをクリックしてプリセットを

いている場合、1 つのウィンドウの再生スピードを変更しても他のウィ

保存します。

ンドウの再生スピードには影響を与えません。これには、" ユーザー設

5. トランスポート バーのプルダウン メニューから、保存したプリセッ

定(Preferences)" の " オーディオカード(Audio device)" タブで " す

トが選択できます。

べ て のウ イン ド ウで 共 通の ト ラン ス ポー ト 設定 を使 用(Transport

プリセットが選択されていると、トランスポート バーの上の " 再生

settings are global to all windows)" が無効に なっている必要がありま

速度の選択(Playback speed mode)" ボタンの形がストップ ウォッ

す(詳細については、61 ページの『別々のウィンドウのトランスポー

チに変化します。

ト コントロール設定』をご参照ください)。
この機 能は様々な方法で利用 できます。例えば、再生スピー ドを落と

再生ツール - ステレオ ファイルの 1 チャンネルあるい
は両チャンネルの再生

してオ ーディオ内の特定の位置 を見つけたり、細かい部分 の微妙な差
異を識 別したり、レコーディング 前のリハーサルを行っ たり、エフェ
クトとして利用したりできます。

再生ツールの一時的使用

⇒ 再生スピ ードはオ リジナル のオーデ ィオ ファイルに は影響を 与え

通常、再生ツールは編集ツール バーでク リックして選択しますが、ほ

ません。この設定は単に再生スピードの設定です。

かのツール を使っている最中に一時 的に再生ツールを使用す ることも

再生スピードを設定するには、以下の手順に従ってください。

できます。

1. トラン スポー ト バ ーの 赤い " 再生 速度の 選択( Playb ack speed

• 一時的に再生ツールを使用するには、[Alt] キーを押したままにしま
す。再生が終了したら [Alt] キーを放します。

mode)" ボタンをクリックします。

再生ツールを使用する
再生ツールを使うと、任意の位置から再生できます。
1. 再生を開始したい位置にカーソルを置きます。

" 再生速度の選択(Playback speed mode)" ボタン
2. 表示されたメニューで

" 再生速度の詳細設定 ...(Edit

2. 波形がステレオの場合、ポインタを上下に移動させて、再生するチャ
ンネルを選択します。

playback

左、右、両方のチャンネルのうちどれが再生され るか、カーソルの

Speed...)" を選択します。

形で判断できます。

" 再生 速度の詳細設定(Playback Speed)" ダイアログが表 示されま

3. マウス ボタンを押します。

す。

マウス ボタンが押されている間、再生は続きます。また、オーディ
オを最 後まで 再生し 終える と再生 は終 了しま す。再生が 終了す る
と、カーソルは再生開始位置に戻ります。

" 再生速度の詳細設定(Playback Speed)" ダイアログ

62
再生と録音

小幅反復再生機能

" オーディオ範囲(Audio Range)" ダイアログの使用

この機能により、オーディオ ファイル中の特定の位置を検索できます。
ルーラー上をクリックすると、短い間隔で繰り返し再生が行われます。
1. 通常の 再生機 能を使 用する か、再生ツー ルを選 択して 再生を アク
ティブにします。
" ユーザー設定(Preference)" ダイアログでの設定によっては、再生
ツールでしか使用できない場合もあります。
2. タイム ルーラーをクリックまたはドラッグします。
クリックの場合、クリックした地点から即座 に再生がスタートしま
す。ドラ ッグした場合は、カーソル の動きに合わせて小 刻みな繰り

" オーディオ範囲(Audio Range)" ダイアログ

返し再生が行われます。

このダイアログは、" 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)
" サブメ

小幅反復再生機能の設定

ニューから " 編集(Edit)" を選択することによって開きます。このダイ

" ユーザー設定(Preferences)" の " 編集(Wave edit)" タブで、" 小幅

アログは、再生を行う範囲を詳細に設定できます。

反復再生機能(Playback Browser)" で再生ブラウザの設定を行えます。

" 開始地点(From)"、" 終了地点(To)" セクションのオプションを選択

• " 反復再生の幅(Sensitivity)" で、クリックまたはドラッグした際に

して、詳細なオーディオ範囲を指定します。

繰り返して再生される長さを指定します。

以下の位置でオーディオ範囲を指定できます。

• " 再生ツールでのみ使用(Restrict to Play Tool)" がオンになっている

• ファイルの開始、終了地点

場合、トランスポート バーやコンピュータ キーボードでの再生時に

• カーソル ポジション

この機能を利用できません。

• 選択範囲の開始、終了地点
• 名称を設定しているマーカー

" オプション(Options)" メニューには " 再生ツールのクリックモード
(Stop after playback browsing)" という項目があります。この項目が選

• ユーザー指定のタイム ポジション(カスタム)

択されていると、マウスを離した際に再生は停止します。このオプショ

さらに、すべてのポジションにオフセットを指定することもできます。

ンが選 択されていると、再生が停止 するたびにカーソルは 自動的に再

各再生ボタンの機能は以下の通りです。

生開始位置に戻ります。

開始まで再生

選択部分のみ再生

設定したポジションの前の範囲が再生されます。

(Play to)

波形の選択範囲のみ再生するには、以下の 4 つの方法があります。
• オーバー ビューまたはメイン ビューで選択範囲をマウスの右ボタ

開始から再生

ンをクリックして、表示されるコンテキスト メニューで " 選択範囲
を再生(Play Selection)" を選択する。

設定したポジションの後の範囲が再生されます。

(Play from)
再生

設定した範囲を一度だけ再生します。

(Play once)

• [Ctrl] キーを押したまま再生ボタンをクリックする。
ループ再生

• [F6] を押す。
[Shift] キーを押しながら [F6] キーを押すと、選択範囲がループ再生

設 定した 範囲を ルー プとし て、停止(Stop)ボタン

(Play looped) (再生時に表示されます)を押すまで再生します。

されます。
• 選択範囲をトランスポート

バーの再生ボタンにドラッグ&ドロッ

• ダイアログの " オプション (Options)" セクションで 、処理を行 う

プする。

オー デ ィ オ 範 囲を 詳 し く 設 定で き ま す 。は じ め に " 開始 地 点

• " オーディオ範囲(Audio Range)" ダイアログを使用する(下記参照)

(From)" ポ ジションを設定し てから、" オプ ション( Options)" セ
クショ ンで 範囲を 秒単 位で指 定し ます。こ れには 、" 長さ を設 定
(Specify length)" オプションを 有効にしておく必 要があります。

63
再生と録音

3. ポインタをオーディオ ウィンドウの上側に移動します。

" 機能を使用す
• " ゼロクロス地点にスナップ(Snap to zero-crossing)

ポインタが手の形に変わります。

ると、選択範囲の開始、終了地点が、波形のゼ ロクロッシング位置
にスナップします。

4. ドラッグしてマウスを左右に動かします。

これによって、再生の始めと終わりに発生するクリック ノイズを回

ドラッグする速度に合わせて、前方(オーディオを左 にドラッグし

避できます。

た場合)
、または後方(右にドラッグした場合)にオーディオが再生
されます。

• " チャンネル(Channels)" プルダウン メニューは、再生するチャン
ネルを選択します。

シャトル

• " 再生範囲の長さ(Play duration)
" オプションは、再生する長さを指
定します。

シャ トル 機能を 使うと、テ ープの 速度と 再生 方向を 連続的 にコン ト

このオプションで指定した内容は、" 開始地点(From)" 、" 終了地点

ロールしながら再生するような効果が得られます。

(To)" で設定した選択範囲を上書きします。4 秒の選択範囲で " 選択

1. 操作をしやすいように表示倍率を調節します。

範囲の終了地点(End of selection)" まで範 囲を指定している場合、

2. トランスポート バーで " ジョグモードのオン / オフ(Mode Jog &

"再生範囲の長さ(Play duration)
" を 2 秒に設定すると、最後の 2 秒

Shuttle)" ボタンを有効にするか、[F10] キーを押します。

だけが再生されます。

3. ポインタをオーディオ ウィンドウの下側に移動します。
ポインタがスピーカの形に変わります。

ジョグ / シャトル機能の使用

4. 再生ヘッド線の左または右でマウスボタンをク リックし、押したま

ジョグ / シャトル機能を使えば、オーディオを任意の速度で、正 / 逆再

まにします。

生できま す。オーディオ ファイル中の特定の場所を探し 出したいとき

再生ヘッド線の左をクリックすると、オーディオが 逆回転して再生

などに便利です。

され、右をクリックすると通常の方向に再生されます。再生速度は、
再生ヘッド線とポインタの距離で決まります。ポイ ンタを線から離

ジョグ / シャトル機能は、リアルタイムでスクロールするため、

せば離すほど再生速度は速くなります。

CPU に対する負担が大きくなります。再生時につまったような音
が出る場合は、ウィンドウのサイズを小さくして CPU への負担を

5. マウスボタンを離すと、再生が停止します。

軽くしてください。

6. 完了したら 、トランス ポート バ ーで " ジ ョグモード のオン / オ フ
(Mode Jog & Shuttle)" ボタンを再びクリックするか、停止ボタンを

ジョグ

クリックします。

ジョグ 機能とは、オーディオを再生 地点をまたいでドラッ グするよう
な機能です。アナログのテー プ レコーダーで、再生ヘッドがテープに

ShuttlePro の使用

触れた状態で早送りや巻き戻しをするのと似ています。

WaveLab Studio は、Contour Design 社の ShuttlePro マルチメデ ィア

1. 操作をしやすいように表示倍率を調節します。

コントローラーに対応しています。ShuttlePro のボタンで、上記のジョ
グ&シャトル機能や、ズームイン / アウト、アンドゥ / リドゥ、再生の

2. トランスポート バーの " ジョグ モードのオン / オフ(Mode Jog &

開始 / 停 止、再生の選択、ル ープ モード、ジ ョグ&シャト ルモード、

Shuttle)" ボタンをクリックするか、または [F10] キーを押します。

ファイルを開く、名前をつけて保存、などの作業を行えます。ShuttlePro

オーディオ ウィンドウの中央に垂直の線が表示されます。これが再

で使 用でき る WaveLab Studio の機能 は、WaveLab Studio/Tools フ ォ

生ヘッド線です。

ルダ にある ShuttlePro プリ ファレ ンス ファイ ル(WaveLab Shuttle
Pro.pref)で設定されています。
ShuttlePro を WaveLab Studio で使用するには、次の手順に従ってくだ
さい。
1. プリファレンス ファイルを "WaveLab Studio/Tools" フォルダから
"ShuttlePro Settings" フォルダにコピーします。
初期設定では以下の場所にあります。
C:¥Program Files¥Contour ShuttlePro¥Settings.
2. "Sh uttleP ro" フォル ダの Sh uttleP ro コント ロール パネルを開き ま

再生ヘッド線

す。

64
再生と録音

3. コントロール パネルで、"Options -Import Settings"(ファイルの読

録音

み込み方法の詳細については ShuttlePro の取り扱い説明書をご覧く

接続方法や録音レベルなどの詳細については、ご使用のオーディ

ださい)を選択し、"WaveLab Shuttle Pro.pref" ファイルを選択しま

オ デバイスに付属する取扱説明書をご覧ください。

す。
4. ShuttlePro コントロール パネルを終了します。

入力レベルの自動調整機能

これで、ShuttlePro を WaveLab Studio で使用できます。

いくつかのオーディオ デバイスには、マイ ク入力時の録音レベルを自
動的 に設定す る機能が ついてい ます。これは、AGC(Automatic Gain

再生中の自動スクロール

Control)と呼ばれる機能です。

" オプ ショ ン( O p tio ns )" メ ニ ュー の " 再 生 中の 自動 ス クロ ール

カードに付 属するソフトウェアを使 用してこの機能を無効に して置く

(Scrolling during playback)" には、再生中のス クロール表示に 関する

ことをお薦 めします。この機能がオ ンになっていると、録音レ ベルに

オプションがいくつかあります。
オプション

説明

"オフ(Immobile

スクロールはすべて無効になります。

対する WaveLab Studio ミキサー内で のマイク入力 レベル調整機 能の
効果が低くなります。

準備

view)"
"カーソルを継続移動

このモードを選択すると、再生中にカーソル

(View follows cursor)"

がウィン ドウの右端 に達する と自動的 に波

新規ファイルを作成するには、次の手順に従ってください。
1. 録音ボタン をクリック するか、 テンキーの [*] を押し ます。

形表示画面が切り替わります。

" 録音(Record)" ダイアログが表示されます。

"波形とカーソルを移動

このモードを選択すると、カーソルをビュー

(Scroll wave ( partial))
"

の中心に固定するように、波形表示が連続的
にスクロールします。ただし、ループモード
が有効で ループ範囲 が画面上 に収まっ てい
る場合は、画面表示はスクロールしません。
ファイルの最終部分が自動的に感知され、最
終部分が 表示された ところで スクロー ルを
終了します。

"波形を継続移動
(Scroll wave ( always))
"

このモードを選択すると、カーソルを画面の
中心に常 に固定する ように波 形表示部 分が
連続的にスクロールします。

⇒ 注意:後ろの 2 つのオプションを使用するには、高速なコンピュー
タとグラフィック カードが必要です。
再生音 の取り こぼし が発生 するよう でした ら、ほかの スクロ ール
モードを選択してください。
また、これ らのオプションは、再生ツ ールを使用した再生で は適用さ
れません。

" 録音(Record)" ダイアログ

65
再生と録音

2. ダイア ログの 一番上 にある プルダウ ンメニ ューで、名 前をつ けて
ファイルを録音するのか、一時ファイルとし て録音するのかを指定
します。
一時ファイルには、前もってファイルに名前 を付ける必要がなく仮
テイクとして取り扱えます。ただし、採用する 場合は後でファイル
を保存する必要があ ります。録音 用の一時ファイルのフ ォーマット
として使用できるのは Wave ファイ ルのみです。ファイル名を指定
する場合は 他のフォーマットで録音するか選択できます。数分間に
およぶ長い録音を行う場合は、ファイル名を 指定して録音すること
をお薦めします。
⇒ 長時間の連続録音を行う場合は、Wave64 ファイル形式を使用する
と良いでしょう。
他のファイル形式では最大 2GB までの録音ですが、Wave64 形式で
は録音ファイル サイズは問われません。

" オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" ダイアログ

" のオ
• または "RF64 ファイル形式に対応(Support RF64 file format)

使用するオーディオ デバイスが対応していないビット数を選択

プションを有効にすると、
標準の WAVE ファイル形式が "RF64" ファ

すると録音できません。

イル形式に切り換わり、パフォーマンスの劣化や不都合を生じずに、
2GB 以上のファイルサイズを取り扱えるようになります。非常に長

5. "OK" ボタンをクリックして " オーディオ ファイル フォーマット

い録音セッションの際に、ファイル サイズの制限を考慮しなくても

(Audio File Format)" ダイアログを閉じます。

問題なく処理されます(ディスク容量は考慮されます)。RF64 ファ

6. オーディオ デバイスの入力から録音するのか、WaveLab Studio の

イルにも拡張子 ".WAV" が付されますが、RF64 スタンダードに対応

再生出力の内容を録音するのか選択してください。

するアプリケーションでのみ、このファイルを開けます。

⇒ " オーディオ カードからの入力信号(Audio input ( hardware))
" モー

3. " 下欄で名前を設定(Named File)" オプションを選択した場合は、

ドでは、サウンド デバイスの有効な入力端子からの信号が録音され

ファイルを録音するフォルダのパスを指定する必要があります。
"作

ます。

成ファイル(File to create)" 部分の欄にパスを直接入力するか、そ

これは標準のモードです。オーディオ デバイスの入力に接続してい

の右側のフォルダ アイコンをクリックして指定します。

る外部オーディオ信号ソースの録音にこのモードを 使用してくださ

" 番号を自動追加(Auto number)" チェック ボックスを有効にする

い。

と、ファイル名に 3 桁の番号が追加 されます。この番 号はチェック

⇒ " 出力信号(Playback output)" モードでは、WaveLab Studio 自身

ボックスの左にある値欄に指定した番号 から始まり、新規の録音が

が再生している内容が録音されます。

実行されるたびに番号が 1 つずつ増えていきます。これにより、既

このモードでは、オーディオ デバイスや Windows のオーディオ プ

存のファイルが上書きされるのを防げます。

ロトコルは使用されません。WaveLab Studio のオーディオ出力がそ

4. " 録音(Record)" ダイアログの上部にあるファイル フォーマット ボ

のまま、WaveLab Studio のオーディオ入力に内部的に接続され録音

タ ン を ク リ ッ ク し、録 音 を 行 う フ ォ ー マ ッ ト を 指 定 し ま す。

されます。典型的な使用方法としては、再生中にリアルタイムに行っ

WaveLab Studio では、直接様 々なフォーマッ トで録音を行 えます

たボリューム変更やパラメータ変更などの録音が考えられます。

(詳細については、50 ページの
『サポートされているファイル フォー

7. 必要に応じて、ダイアログで録音オプションを有効にできます。

マット』をご参照ください)
。

" 設定(Settings)" ボタンをクリッ クすると開く別のダイアログで、

表示される " オーディオファイルフォーマット
(Audio File Format)"

追加の設定を行うこともできます。

ダイアログで、フォーマット、サ ンプルレート、録音を行 うチャン

この時 点で録音を開始す ることもできま す(68 ペ ージの『録音開始』

ネル数、ビット解像度などを選択できます。

参照)。

66
再生と録音

メーターを使って入力信号を表示するには、" モニター表示(Monitor)"

" 録音の詳細設定(Recording settings)" プリセット

チェック ボックスを有効にする必要があります。これは、" 録音の詳細

" 録音(Record)" ダイアログの " プリセット(Preset)" メニューを使用

設定(Record Settings)" ダイアログで " 録音ダイアログを開 いた時に

して、いく つかの録音オプションや 設定をプリセットとし て保存でき

レベルメーター表示(Activate meters when opening record window)"

ます。

を有効 にすると、自動的に 有効に設定さ れます。左下にあるドロ ップ

これに よって、それぞれのプロジェ クト用に別々のオプシ ョンや設定

ダウン リストでレベルまたはスペクトル のどちらを表示するか指定で

を指定でき、必要に応じて簡単にそれらを読み込めます。

きます。

WaveLab Studio でのプリセットの作成、保存、読み込みに関する詳細
については、28 ページの『プリセット』をご参照ください。

ミキサー(MME/WDM ドライバ)の設定
必要に応じて、録音ダイアログで " ミキサー(Mixer)" ボタンをクリッ
クして入力レベルを調節します。

• レベル メーターが選択されると、左右各チャンネルごとに、水平の

⇒ ミキサーを表示するためには、" オプション(Options)" メニューの

棒の形で 外側にピー ク レベル が、内側に平 均レベル が表示さ れま

" ユー ザ ー設 定(P refer en ces )" の " オー ディ オ カー ド(Au d io

す。

device)" タブで、使用するオーディオ デバイスを指定しておく必要

レベルは数値によっても示されます。また、" リセット(Reset)" ボ

があります。

タンの左にある下向き三角のボタンをクリックして、プルダウン メ

再生お よび録音 デバイ スが、"MME-WDM Microsoft サ ウンド マッ

ニューから " 位相メータ ー(Phase Scope)" を有効にする と、レベ

パー " に選択されている場合、ミキサーは作成されません。

ル メーターの右側に位相メーターが表示されます。位相メーターの
詳細については、73 ページの『位相スコープ(Phase Scope)』をご

ミキサー中にどのコントロー ルが表示されるかはオーディオ デバイス

参照ください。

によっ て異なりますが、一般的な デバイスの場合、以下のよ うなコン

• スペクトル メーターが選択されている場合、オーディオの周波数分

トロールが表示されます。
• 出力フェーダー

布が帯域ごとに縦線でグラフィカルに表示されます。

• シンセサイザー入力フェーダーおよびそのオン /オフ チェック ボッ

スペクトル メーターの詳細については、74 ページの『スペクトラム
メーター(Spectrum Meter)』をご参照ください。

クス
• CD 入力フェーダーおよびそのオン / オフ チェック ボックス

" リセット(Reset)" ボタンをクリックすると、すべ てのメーターの表

• ライン入力フェーダーおよびそのオン / オフ チェック ボックス

示はリ セットされま す。レベ ル メーター を使用する場 合、" リセ ット

• マイク入力フェーダーおよびそのオン / オフ チェック ボックス

(Reset)
" ボタンの左にある 下向き三角ボタンをクリックして 表示され
るメニューから、5 つのプリセットのうち 任意のものを選択できます。

オーディオ デバイスには、WaveLab Studio ミキサーからはアクセスで

このメニ ューで " 詳細 設定(Setings)" を選択す ると、" メータ ーの詳

きない機能が備わっている場合があります。この場合も、デバイスに付

細設定(VU and Peak Audio Meters)" ダイアログが表示されます。

属するアプリケーションを使用してください。

プリセット を編集するには、このダイ アログでメーターの表示 レベル

オーディオ デバイスの中にはミキサー アプリケーションが付属

の範 囲や色 など の設定 を行い ます。設 定方法 の詳細 につい ては、72

していないため、WaveLab Studio でミキサーを表示できない場合

ページの『レベル / パン メーターの設定』をご参照ください。

もあります。

レ ベル メー ター を使 って オー ディ オの入 力レ ベル をチ ェッ ク
して ください。ミキサー コン トロールまた はオーディオ デ バイ

メーターの使用

スに付属のアプリケーションを使って、オーディオのインプット

メー ターは録音ダイ アログの下の部 分に表示されま す。これは 入力レ

レベルを 設定し、ピーク レベルを 0dB に到達しない範囲 内で可

ベルや、入力シグナルの周波数スペクトルの確認に使用します。

能な限り高い値にします。

⇒ 録音ダイアログのメーターは、" スペクトル(Spectrum)
" メーター
と " 位相(Phase Scope)" メーターの縮小版です。
これら機能や特徴の詳細については、71 ページの『レベル メーター
(Level Meter)
』をご参照ください。

67
再生と録音

• 録音を終了するには、" 停止(Stop)" をクリックします。自動停止オ

ハードディスク空き容量のチェック

プションのいずれか を使用して、自動的に録 音を停止できます。ど

録音を 開始する前に、ハードディス クに十分な空き領域が 残っている

ちらの方法でも、ディフォルトでは、録音結果はダイ アログの背後

か、ダイア ログの下部にある " ディスク空き領 域(Disc Capacity)
"で

に新規のオーディオ ウィンドウとして表示されます。

確認してください。ここには、" 作成ファイル(File to create)" で指定

⇒ 録音を新しいウィンドウに表示させたくない場合、" 録音の詳細設定

したフ ォルダのあるハードディ スク、または一時ファイル 用に選択し

(Record settings)" ダイアログの " 録音後に WaveLab Studio でオー

たハードディスク(13 ページの『一時ファイル』参照)上で使用可能

ディオ ファイ ルを開 く(Open audio file in WaveLab Studio after

なおおよその空き容量が表示されます。

recording)" オプションを無効にします。

使用可能なハードディスクの空き容量が 10 秒を下回ると赤く表

この場合、録音したファイルはディスクに保存さ れますが、録音後

示されます。

に自動的に WaveLab Studio に表示されることはありません。
最初の録音が完了した後で、もう一度 " 録音(Record)" ボタンをクリッ

録音開始
すべて の準備が完了した ら、" 録音(Record)" ボタンをクリ ックして
実際の録音を開始します。

ク する と 別 の録 音 ファ イ ルが 作 成さ れ ま す。" 下欄 で 名前 を 設定
(Named file)" オプシ ョンが 選択 されて いて、" 番号自 動追 加(Auto
number)" オプションが無効になっている場合、異なるファイル名を指

• 自動開始オプションのいずれかを選択し た場合、指定した自動開始

定して、前に録 音したファイルを上書 きしてしまわないように 注意し

基準が満たされるまで、録音は一時停止モ ードになります(録音ボ

てください。

タンが点滅します)
。
録音が始まると、録音ボタンが点灯し、録音済 みの時間が表示され

録音が完了 したら、ダイアログ右下の 角にあるアイコンをクリ ックし

ます。

て、ダイアログを閉じます。
⇒ 作成した一時ファイルを採用して保存しておき たい場合は、採用す

• " 設定時間後に自動停止
(Auto-stop after given duration)" オプショ
ンを選択した場合、" 残り時間(Remaining Time)
" に残りの録音時

る録音テイクのウィンドウをクリックしてアクティブにし、
" ファイ

間が表示されます。

ル(File)" メニューから " 名前を付けて保存(Save as)" を選択して
保存します。

• " 一時休止(Pause)" ボタンをクリックすると、いつでも録音を一時
停止できます。

詳細については、53 ページの『" 保存時のファイル属性の変更(Save

録音ボタンは点滅 して、一時停止中であるこ とを示します。録音を

as)"』をご参照ください。

再開するには、" 一時休止(Pause)" ボタンまたは " 録音(Record)
"

録音中のマーカーの挿入

ボタンを再びクリッ クします。録 音を再開する直前部分 も含めて録
音されます。この先行録音部分の長さは、" 録音の詳細設定(Record
Settings)" ダイアログの " 休止後の先行録音時間(Pause Buffer)" で
設定できます。
• " 詳細設定(Settings...)" ボタンの上にあるマーカー ボタンをクリッ
クすると、録音 中のファイ ルにマーカー をつけるこ とができます。
これについては次のページで説明します。

録音 中にマ ーカー ボ タンを クリック して、いつで も録音 ファイル に

• 録音を中断したい場合は、" キャンセル(Discard)
" ボタンをクリッ

マーカ ーを加えられま す。黄色の ボタンをクリッ クすると番号付 けさ

クします。

れた標 準マーカー(134 ページの『マー カーの種類』参照)が作 成さ

これにより、録音は取り消され、録音したファイルは破棄されます。

れ、白いボタン をクリックすると番号 付けされた標準リージョ ンの開

⇒ " 録音の詳細設定(Record settings)" ダイアログで " 録音を破棄す

始マーカーまたは終了マーカーが挿入されます。

る際に確認(Confirm when discarding recording)" を有効にしてい

作成したマ ーカーに、一般的な番号で はなく特定の名称を設定 したい

る場合、録音を中止してファイルを破棄して もよいかどうかを尋ね

場合、以下の方法で行えます。

るダイアログが表示されます。

• ボタンの下のボックスに名称を入力します。

録音を中止したくない場合は、" キャンセル(Cancel)" をクリックす

マーカーを設 定する前に各 マーカーに新 しい名称を入 力できます。

ると録音作業が継続します。

これは、実際にマーカーを設定する前に、マーカーの 名称と設定位
置が決 定してい る場合 に最適 です。すで に決定 してい ない位置 に
マーカーを作成したい場合は、以下の方法が最適でしょう。

68
再生と録音

" マーカー追 加
• " 録音の 詳細設定(Record Setting)" ダイアログ で、
時に名前 を確認(Confirm name of markers to drop)" オプションを
選択します。
この場合、ボタンをクリックしてマーカーを 作成する場合に常にダ
イアログ が表示されま す。このダイア ログで、マーカ ー名を入力、
または既に入力されている名称をそのま ま使用できます。この方法
は、マーカー名の入力にかかった時間に関わりなく、マーカー ボタ
ンをクリックしたタイム ポジションにマーカーを挿入するため、便
利です。

さらに、このダイアログは、マーカーのディレイ値も設定できます。
マーカーは、マ ーカー ボタン をクリックした タイム ポジシ ョンか
ら、指定したディレイ値をマイナスしたポジションに挿入されます。
そのため、レコーディングの 10 秒後にマーカー ボタンをクリック
し、ディレイ値を 2 秒に設定すると、マーカーはレコーディングを
開始してから 8 秒後の位置に挿入されます。
⇒ 注意:リージョン開始マーカーを 2 つ以上連続して作成した場合は、
最後に作成した物だけが記録されます。
言い換えれば、リージョン終了マーカーを挿入しない限り、リージョ
ン開始マーカーは 仮のものに過ぎません。同様のこ とが、リージョ
ン終了マーカーにも当てはまります。
複数の終了マーカーを連続して挿入した 場合、最後に挿入されたも
ののみが記録されます。
これに より、録音中にリージョンの 設定箇所を変更できる ので便利で
す。たとえば、録音を長時間行っているときに、保存しておく部分だけ
リージョ ン マーカーで指定するとしま す。録音開始時に リージョン開
始マー カーを挿入してしばらく 聴いてみると、残しておく 価値のない
テイクだと判明したとします。このような場合、次のテイクが始まった
と きに、新し いリー ジョン 開始 マーカ ーを挿 入して 最初の 開始 マー
カーを無効にできます。

69
再生と録音

7
メーター

はじめに

メーター プリセット(73ページ参照)
。

リセット ボタン

WaveLab Studio では、レベル、パン、フェーズ、スペクトルなど、さ
まざまな種類のメーターが提供されています。これらのメーターには、
再生時に使用するものが含まれます。ここでは、さまざまなメーターの
使用方法を説明します。

" 再生信号をモニター(Monitor playback)"
再生 中のオーディオ の内容がメータ ーに表示されま す。メータ ーには
マスター セクションを 通した後の内容が表示されます。つまり、オー

VU メーター

ピーク レベル
メーター

ディオにはマスター エフェクト、マスター フェード、およびディザリ
ング処理が適用されています。

• ピーク レベル メーターでは、各チャンネルのピーク レベルがグラ

オー ディオ ウィ ンドウ、モンタ ージュ、オーデ ィオ CD プログラム、
ファイルダイアログでの試聴など、場面を問わず、あらゆる種類のオー

フィックと数値で表示されます。

ディオ再生の内容をモニターできます。

デフォルトでは、低いレベルは緑色、-6dB から -2dB の 間のレベル
は黄色、-2dB を超えるレベルは赤色で表示されます。必要に応じて、
色と範囲の境 界を変更できま す(72 ペ ージの『レベル / パン メー

メーター

ターの設定』参照)
。

WaveLab Studio には、独立したウィンドウを持つ 7 つのメーターがあ

• VU(ボリュームユニット)メーターでは、各チャンネルの平均音量

ります。メーターを選択するには、" 検査(Analysis)" メニューから選

(RMS)が表示されます。

択するか、対応するボタンをメーター ツール バーでクリックします。

このメーターでは、ユーザーが定義する時間に基づ いて音量のばら
つきが平坦にならされて表示されます。
再生またはオーディオ入力をモニターしている場合は、VU メーター
に表示される RMS 値を 追いかける ように表示さ れる縦の線が グラ
フ内に表示されます。これらの 線は、左側の線では、一定時 間内の
最小 RMS 値の平均が 示され、右側の線では最大 RMS の平均が示さ

⇒ 開いているすべてのメーター ウィンドウを閉じるには、上の図の右

れます。最大値と最小値の差異が、左側の線の左に表示されます。こ

側にある " メーター(Meters)" ボタンをクリックします。

れにより、取り扱っているオーディオのダイナミック レンジの概要

ほかのウィンドウと同様に、メ ーター ウィンドウのサイズを変更した

をつかめます。

り、折りたたんだりできます。

差異

以下のリストで、各メーターの概要を示します。

最小値

最大値

ここでは、利用可能なメーターについて説明します。

レベル メーター(Level Meter)
レベル メーター
" レベル メーター(Level Meter)" の上の部分には、レベル メーター
が表示されま す。ここでは、ピーク レベルおよび平均音量(RMS)が
表示されます。

• リアル タイムで オーデ ィオを モニタ ーして いる場 合、ピーク値 と
RMS 値がメーター グラフの右側に数値で表示されます。
最大ピーク値の右横のカッコで囲まれた数字で は、発生したクリッ
ピング の数が 示されま す。望まし いクリ ッピング の数は 1 か 2 で
す。この数字が 2 より大きい場合、マスター レベルを下げて音が歪
んでしまうのを回避する必要があります。

71
メーター

パン メーター
ス テレオ フ ァイル をモニタ ーする 場合は、ウィ ンドウの 下側に パン
メータ ーが表示されます。このメ ーターでは、左右チャンネ ル間のレ
ベルの差異が表示されます。

• 上のパン メーターでは、チャンネル間のピーク レベルの差異がグラ
フィックと数値で表示されます。
パン メーターは、左または右のより大きいチャンネルのほうへ中央
2. 必要に応じて、設定を調整します。

から延びます。このメーターで は、左右それぞれで異な る色が使用
されます。
色の設定方法については、72 ページの
『レベル / パン メー

" 適用(Apply)" ボタンをクリックすると、ダイアログを閉じること

ターの設定』をご参照ください。

なく調整結果を確か められます。このダイアログでは、以下 の設定
を行えます。

• 下のパン メーターでは、チャンネル間の RMS レベルの差異がグラ
フィックと数値で表示されます。

設定

説明

"全体の表示色

ウィンド ウの背景 の色、メータ ーの目盛、

(Global colors)"

メーターのグリッド線の色を、対応する色

これにより、トラックが適正なバランスでス テレオ録音されている
か判断できます。
• リアルタイムでオーディオをモニターし ている場合、チャンネル間

が付いた四角形の領域をクリックして変更

のピーク値と RMS 値の差異がメ ーター グラフの左側と 右側に数値

できます。

で表示されます。

メーターのリセット

"対象レベル範囲

ここで、表示される最大レベルと最低レベ

(Global range)"

ルを指定できます。たとえば、すべ てのレ

メーターの表示をリセット するには、ひし形のリセット アイコンをク

ベルが表示されるプリセットと限られた範

リックす るか、"オプション(Options)" メニ ューから " 表 示をリセッ

囲で詳細なレベルが表示されるプリセット

ト(Reset)" を選択します。これにより、最大ピーク値、最大 RMS 値、

を用意して、切り替えて使用できます。

およびシグナル クリップ の数を含む、すべてのメーターと数値が即時
にリセットされます。

"ピークレベルメーター
(Peak meter)" - "動作
(Ballistics)"

ピーク レベル メーターのリリー ス タイム
(ピークに到達してから落ちるまでの時間)
とピーク ホールド タイム(ピーク後にピー
クの値が表示されている時間)を設定でき
ます。

リセット アイコン

レベル / パン メーターの設定

"ピークレベルメーター

ピーク レベル メーターの低レベル域、中レ

(Peak meter)" - "表示色

ベル域、高レ ベル域の 色を指定 できます。

とレベル範囲(Zones)"

中レベル域と高レベル域で " 下限(from)"

メーターの動きや、スケール、色などを自由に設定 できます。また、5
つまでのメーター セット をプリセットとして保存しておいて、後から

の値を変更して、それぞれの帯域に含まれ

瞬時に呼び出すことも可能です。以下の手順により、この機能を使用し

るレベルを定義できます。

ます。
1. ウィンドウ内の " オプション(Options)" メニューで " 詳細設定

"VU メーター(VU-

このチェックボックスにより、
VU メーター

Meter)" - "表示(Show)"

の表示/非表示を切り替えられます。

(Settings)" を選択するか、対応するアイコンをクリックします。
" レベル / パ ンメーターの設定(Level/Pan Meter Settings)" ダイア
ログが表示されます。

72
メーター

位相スコープ(Phase Scope)

設定

説明

"VU メーター(VU

ここのオプションにより、
VU メーターの音

meter)" - "動作

に対する反応方法を定義できます。

(Ballistics)"

" 解像度(Resolution)" は、VU メーターで
表示される平均値を算出する際に使用され
るサンプルの長さ です。この値 が小さくな
るほど、VU メーターはピーク メーターの
動きに 近くなり ます。" 実行 値検出解 像度
(Range inertia)
" は、最大RMS値と最小RMS
値の平均を示す線が VU メー ターの表示に
反応するまでの時間が決定されます。

"VU メーター(VU

このボタ ンをクリッ クすると、VU レ ベル

meter)"−Color

メー ターに 使用 する カラー を選 択でき ま

" 位相スコープ(Phase Scope)" は、ステレオのオーディオをモ

す。
"パンニング メーター
(Panning Meter)"

ニターする場合のみ使用できます。

ここでは、パン メーターの表示 / 非表示の

位相スコープは、次 の方法で 2 つのチャンネル間の位相と振 幅関係を

切り替え、パン メーター グラフで使用され

示します。

る色の変更、パンのレベル範囲の調整を行

• 垂直線は、両チャンネルが同一の完全なモノラル シグナルを示しま

えます。

す。
• 水平線は、左チャンネルと右チャンネルが逆の位相 で一致している
3. 設定内容をプリセットとして保存するに は、ダイアログの一番下に

ことを示します。

あるプルダウン リストから、" 名前を付けて保存(Save as)
" を選択

• 円形に近い形を描いている場合は、バランスのとれたステレオ シグ

して、表示されるダイアログでプリセット名を付けて保存します。

ナルであることを示 します。形が 左に偏っている場合、左チ ャンネ

4. " プリセット ボタンに割り当てる(Assign to preset button)" サブ

ルにエネルギーが偏っていることを示し、右はそ の逆です。この極

メニューで任意の番号を割り当てると、メーター ウィンドウで対応

端な例は、一方がミュートされている場合で、この場合、位相スコー

するボタンをクリックして、設定内容を素早 く呼び出せるようにな

プはもう一方に 45 度傾いた直線になります。

ります。

• 2 つのまったく同じサイン波を左右のチャンネルに少しずらして配

5. 完了したら "OK" ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。

置すると、位相は円形で表示されます。

" キャン セル(Cancel)" ボ タンを クリッ クする と、たとえ " 適用

• 一般的に、糸状のものがたくさんあるほど、シグナル には低音が多

(Apply)" ボタンを押 して変更をメーターに 適用している場合でも、

く含まれ、表示がスプレー状になるほど、シグナルの 周波数は高く

設定内容は破棄されます。

なります。
" 位相スコープ(Phase scope)
" の一番下には、位相の相関関係を異な

メーター プリセットの選択

る方法で示すメーターが表示されます。

" レベル / パン メーターの設定(Level/Pan meter Settings)" ダイアロ

• 緑の線では位相の相関関係が示され、
2 つの赤い線で最大値と最小値

グで、プリセット ボタンに設定を割り当てている場合は、対応する 1∼

がそれぞれ示されます。これらの線の色は変更できます。

5 の番号が付いたアイコンをクリックするか、" オプション(Options)
"

• モノラルの信号の場合は、完全に位相が一致してい ることになるの

メニュ ーでプリセットを選択し て、表示設定を素早く切り 替えられま

で、緑の線は一番右側の +1 の位置に表示されます。

す。

• 左右のチャンネルに同じ波形があり、片方の位相が 反転されている
場合、緑の線は -1 の位置の左へ消えていきます。
• 一般的なミックスでは、この値が 0 から +1 の間に収まっているほ
うが良いでしょう。
位相スコープのメイン部分とは違い、この部分は " 選択範囲の平均値を
表示(Analyse Selection)" が選択されているときも使用可能です。

73
メーター

位相スコープの設定

FFT メーター(FFT Meter)

位 相 ス コ ー プ の 設定 を 行 う に は、 ウ ィ ン ド ウ内 の " オ プ ショ ン
(Options)" メニュ ーで " 詳 細設定(Settings)" を選択する か、対応す
るア イコンをクリッ クします。以下のオプショ ンが含まれるダ イアロ
グが表示されます。
設定

説明

"背景

背景に任意の色を指定できます。

(Background)"
"リサジュー表示
(Coil display)"
"サイズ自動設定
(最大)

グリッドとメイン部分に表示される位相を示す

FFT メー ター (スペ クト ルア ナラ イザ ー)で は、FFT(Fast Fo urier

点の色を指定できます。

Transform − 高速フーリエ・コサイン・サイン変換)が使用され、連続

これ が有効 にな って いる と、波形の サイ ズが

的な周波数 グラフが表示されま す。これにより、非常に正確で 詳細な

ウィンドウのサイズに最適化されます。

周波数分析をリアルタイムで行えます。

(Auto-

• リアルタイムの周波数スペクトルが青い線で示されます。

size(maximize))"
"相関表示
(Correlation

• 各スペクトルの最大レベルが赤色の点で示されます。 このウィンド
ウの各部分で使用されている色は、自由に変更できます。

ウィンドウ下部のメーターの表示形式や、位相

• カメラの形をしたアイコンをクリックすると、スペ クトルのスナッ

関係の最大 / 最小値を示す線のピーク ホールド

プショットを撮ることができます。

display)"

タイムを指定できます。

"表示サンプル数

位相を表す点の数を指定します。これによって、

(Number of

表示される位相のひも状の部分の長さや、密度

samples to

が影響を受けます。高いサンプリング レートの

display)"

オーディオファイルを使用する際は、この値を

このスナップショットはデフォルトでは紫色の 線で示され、新しい
スナップショットを撮るまで、リアルタイムで表示 されるスペクト
ルグラフの上に表示されます。この機能は、EQ を適用した後のスペ
クトルの確認の際などに便利です。

大きくすることをお勧めします。

ズーム
周波数の表示スケールは、" 詳細設定(Settings)" ダイアログを使って
調整できま す。また、特定の周波数領域 を一時的に拡大表示す ること

スペクトラム メーター(Spectrum Meter)

もできます。これは、メーター ウィンドウ内でドラッグ して、四角形
の枠を 作って表示され る領域を指定し ます。すべ ての周波数が表 示さ
れるように戻すには、" オプション(Options)" メニューで " 最大ズー
ム アウト(Zoom-out fully)" を選択します。

スペクトラム メーターに は、周波数スペクトルの時間経過における連
続的な表示が、60 バンドの棒グラフで表示されます。

74
メーター

• " 実行(Process)" タブには、実際の分析処理に関するパラメータが

FFT メーターの設定

含まれます。

このメ ーターでは、メーターの動作 と表示方法をカスタマ イズできま
す。また、5 つまでのス ペクトル分析設定を各プリセッ ト ボタンに割

設定

説明

"解析ブロックサイズ

大きな数 値を選択するほど、周波数 帯域の

(Analysis block size)"

解析ブ ロックサイ ズが小さく なります。た

り当 てて瞬時に 呼び出すこ ともできま す。FFT メー ターの設定 を行う
には、ウィンドウ内の " オプション(Options)" メニューで " 詳細設定
(Settings)" を選択するか、対応するアイコンをクリックします。

だし、この値が大きいほど CPU に対する負
荷も大き くなるため、音が出力され てから
メーター上 に表示されるまでの時間 が遅く
なります。
大きな値 は、通常、オフライン処理 の際に
指定します。
"解析範囲の重複度
(Analysis overlapping)"

重複する ブロックを分析して(サン プルを
2 回以上分析して)
、より正確な結果を得ら
れます。ここ では各ブロッ クの分析の 重複
量を指定 できます。この値を大きく するほ
ど分析 値は正確になり ますが、CPU に 対す
る負荷も大き くなります。たとえば、50%
の重 複度 では、0% の重 複度に 比べ て約 2
倍、75% では、約 4 倍もの CPU パワーが要
求されます。

このダイアログには 2 つのタブがあります。
"窓関数

現在の設定を保存し、後日、ダイ アログ下部のプルダウン メニューか
ら選択して(またはプリセット ボタンにアサインして)使用する場合、

(Smoothing window)"

スペクトル を表示する際に使用され る関数
を選 択します。この設 定は、特にこの 分野

プルダウン メニューから " 名前をつけて保存 ...(Save as...)" を選択し

に詳しく ない場合、デフォルト設定 のまま

てください。ファイル ダイ アログが表示されるので、プリセットに与

にしておくことをお勧めします。

える名称を入力します。同じくプルダウン メニューの " プリセット ボ
タンに割り当てる(Assign to preset button)" のサブ メニューを使用
• " 波形(Display)" タブでは、スペクトル グラフの表示方法を定義し

すると、以降、この設定を FFT メーター ウィンドウのプリセット ボタ

ます。

ンから直接呼び出せます。
• 設定が完了したら、"OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じて

設定

説明

"周波数帯域

メーター で表示される周波数の範囲 を指定し

ください。
" キャ ンセル(Cancel)" ボタ ンをクリックすると、変更 内容を無効
にして(" 適用(Apply)" ボタンをクリックしてメーターに設定を適

(Frequency ruler
range)"

用した場合も)
、ダイアログを閉じます。

ます。最低 周波数は、解析ブ ロックサイ ズに
よって変化します。また、サンプリング レー
トの半分 程度の周波数が有効周波数 となるた
め、最高周波数はサンプリング レートによっ
て変化します。

"対数スケール
(Logarithmic
scale)"

このチェック ボックスがオンの場合、均等な
オク ターブ間隔で グラフが表示 されます。高
い周波数 帯域でより詳細な表示を必 要とする
場合、通常、このチェック ボックスをオフに
します。

75
メーター

のみ、元の 16 ビット ファイルがそのまま出力されます。たとえば、マ

設定

説明

"レベル軸

縦 のレベ ル ル ーラー の表示 範囲を 指定 しま

再生 すると、ビッ ト メータ ーでは 24 ビット が使用さ れ、"Inter"(次

す。表示単 位を、dB または パーセントの間

ページ参照)が点灯します。

(Level ruler range)"

スター フェーダーを動かしてから、
16 ビットのオーディオ ファイルを

から選択できます。
"表示スタイル
(Display type)"
"ピークホールド タイム
(Peak hold time)"
"色(Colors)"

ビット メーターの読み取り方

スペ クトルの表示形式を、折れ線 または棒グ
ラフから選択できます。
ピ ーク ポ イン トをい つまで 表示す るか 設定
できます。
ここ で、メーターの各部分の表示 色を指定で
きます。

" 適用(Apply)" ボタンをクリックすると、ダイアログを閉じることな
く変更を適用できます。

プリセットの選択
" 周波数解析の設定(Spectrum analysis Settings)" ダイアログで、プリ
セットボタンに設定 を割り当てている場合は、対応する 1 ∼ 5 の番号

• 内側のメーターは使用中のビット数が表示されます。 この部分の表

が付いたアイコンをクリックするか、" オプション(Options)" メニュー

示方法は " 詳細設定(Settings)" で変更できます。

でプリセットを選択して、表示設定を素早く切り替えられます。

• 外側のメーターは最近使用された最大ビット数が表示されます。 こ
のホールド タイムは " 詳細設定(Settings)" ダイ アログで設定でき

ビット メーター(Bit Meter)

ます。
• クリッピングが発生すると "over" 部分が点灯します。
• "below" 部分が点灯している場合はオーディオに 24 ビット以上の
ビット数が含まれ ます。このビ ット メーターでは 上位 24 ビ ットが
表示され、それ以上のビット数がある場合は "below" 部分が点灯し
て下位ビットの存在を示します。内部 では、オーディオ データは常
に 24 ビット以上の精度で処理されます。
• オーディオが通常の 24 ビットのほかに浮動小数点部分を持ってい
る場合は、"inter" 部分が 点灯します。エフェクトなどを適用 した場
合は、通常、これが点灯します。

ビット メーターでは、使用 されているビット数、つまりモニターして
い るオー ディオ の解像 度が表 示され ます。再 生時の 最大 ビット 数は
オーディオ ファイルの分解能とは限りません。
オ ーディオ ファイ ルに対し てリア ルタイム 処理を適 用する と、オー
ディオ データは内部で正確 な処理を行うために 32 ビットに 変換され
ます。こ れは、レ ベル調整、エフ ェクト、モンター ジュでの複 数のク
リップ のミックスなどを含みま す。フェード処理やエフェ クトなどを
一切 適用せずにマ スター フェ ーダーを 0.00 で固定 して再生し た場合

76
メーター

ビット メーターの使用方法

設定

説明

"表示モード

ビットの表示方法を 指定します。" 信 号レベルに対

(Bit display)"

応(Intuitive mode)" では、シグナルの絶対値が表

以下に、ビット メーターの使用例を挙げます。
• ディザリングの必要性があるかどうかを確かめる。
16 ビット 以上のオーディオから 16 ビ ットのマスターなどを作成す

示されます。レベル メーターと同様に、オーディオ

る場合は、通常、ディザリングを適用します。

信号のレベル に合わせてビット グラフの 表示も変

• オーディオ ファイル中の実際のビット分解能を確認する。

化します。

たとえば、24 ビットの オーディオ ファ イルでも、場合によ っては

"実ビット(True mode)" では、ビットマップを直

16 ビットしか使用されていなかったりする場合があります。実際の

接表示します。しかし、実際には負の値も含まれて

ビット数を確認する目的でビ ット メーターを使用する場合は、" 選

いるため、レベルとビット数は必ずしも一致しませ

択範囲の平均値を表 示(Analyse selection)" を選択して 使用するこ

ん。絶対的な値は小さい場合でも、負の値では多く

とをお勧めします。

のビット数が使用されます。このモードでは、すべ

• プラグインの出力レベルをゼロにしている ときにシグナルに影響が

てのビ ットはオーデ ィオ信号の レベルに関係 なく

出るのか、または、プラグインで 16 ビットの内部処理が使用されて

表示されるので、使用されているビットの全範囲を

いないかを調べられます。

素早く確認したい場合に便利です。

ビット メーターの設定

オシロスコープ(Oscilloscope)

ビッ ト メータ ーの設定 を行うには、ビ ット メー ターの " オプシ ョン
(Options)" メニューから " 詳細設定(Settings)" を選択するか、対応
するアイコンをクリックしてください。

以下のオプションが含まれるダイアログが表示されます。
オシロスコープでは、カーソル ポジション の周囲の波形が拡大表示さ
設定

説明

れます。

色の設定

メータ ー グラフ、グリッド、背景な ど、メーター

ステレオのオ ーディオ ファイルを分析してい る場合は、通常、2 つの

を構成する各要素の色を、対応する色が付いたボタ

チャン ネルが別々に表 示されます。しかし、" オプショ ン(Options)
"

ンをクリックして、指定できます。

メニューで " 左右のミックス(上)と差(下)を表示(Show Mix and

ピー ク値が外側の メーターで維 持されてい る時間

Subtraction)" を有効にしている場合、または対応しているボタンを押

を指定します。

している場合は、ウ ィンドウの上半分に 2 つのチャンネルが ミックス

"ホールド タイム
(Bit hold time)"

されて表示され、下半分には、チャンネル間の差異が表示されます。

77
メーター

メーターの設定
オ シロ ス コー プの 設定 を 行う には 、ウ ィ ンド ウ内 の " オ プシ ョン
(Options)" メニュ ーで " 詳 細設定(Settings)" を選択する か、対応す
るアイコンをクリックします。ここでは、表示色の設定や、オート ズー
ム機能のオン / オフを指定できます。
" 自動ズーム
(Auto-zoom)" チェッ
ク ボックスをオンにすると、オート ズームが有効になり、最高レベル
が常に表示部分の一番上に届くように表示されます。

波形スコープ(Waveform Scope)

このメーターは、オーディオ シグナルの波形をリアルタイム表示して
モニターするものです。

設定
" オプシ ョン(Options)" メ ニューか ら(またはツー ル アイコン をク
リックして)、" 詳細設定(Settings)" を選択すると、" 波形スコープの
設定(Waveform Scope settings)" ダイアログが開きます。ここでは各
種のカラー設定 - 背景、グリッド、波形表示、そして波形レンダリング
スピード、縦方向のズーム率も設定できます。
" ペ ーンの 右側 に達 した場 合は 波形を クリ アする (Clear wavefo rm
when reaching right of pane)" を有効にす ると、カーソルがデ ィスプ
レイの 右側に到達するたびに波 形の表示がクリアされ ます。無効にす
ると、以前の波形に上書きして表示されます。

78
メーター

8
オフライン処理

はじめに

ダイアログの操作

WaveLab Studio では、オフライン処理とリアルタイム処理の 2 つの異

オフライン 処理のダイアログは、ノ ンモーダル方式なので、ダ イアロ

なった 処理方法が用意されてい ます。オフライン処理では ファイルに

グを開いたまま処理を適用できます。これにより、ダイアログを閉じる

直接処理されます。リアルタイム処理では再生音が処理されます。リア

ことなく、
「元に戻す」機能を使用してさまざまな処理を試せます。ま

ルタイム処理については、次の章で説明します。

た、WaveLab Studio では、再生を停止することなくオフライン処理を
適用できます。
• ダイアログがアクティブな場合でも、コンピュータ キーボードを使

処理の適用

用して次の操作を行えます。

処理の 適用は選択範囲、あるいは ファイル全体に行われ ます。いくつ

キー

コマンド

[F3]

元に戻す

囲が選択 されてい ない場合は ファイル 全体に処理(Process whole

[F4]

やり直し

file if no selection exists)" が有効になっていて、選択範囲を設定し

[F6]

選択部分を再生

[Shift]+[F6]

選択部分をループ再生

[F7]

停止

[F8]

再生

かの処 理操作はファイル全体に 適用する必要がありま す。このケース
については別のセクションで説明します。
⇒ " ユーザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" タブで、" 範

ていない場合の処理はファイル全体を対象とします。
オフライン処理を適用するには、次の手順に従ってください。
1. 範囲を選択します。
ファイ ル全体 を処 理する には、" 編集(Edit)" メニ ュー の " 選択
(Select)" サブメニ ューで " すべて(All)" を選 択します。ステ レオ
ファイルの場合、選択範囲を片方または両方 のチャンネルで作成し
• ダイアログを開いている状態で、メニューからほか のダイアログや

て、片方のチャンネル、または両方のチャンネ ルのどちらに対して

ツール バーを選択して使用できます。

も処理を適用できます( 41 ページの『ステレオ ファイルでの選択』

• これらのダイアログは、折りたたんで小さくでき ます。詳細につい

参照)
。

ては、22 ページの『ウィンドウの折り畳み』をご参照ください。

2. 使用するオフライン処理を、" 処理(Process)" メニューから選択し
ます。

プリセット

3. ダイアログ上で必要な設定を行います。
ダイアログでプリセットが用意されてい る場合、任意のプリセット

ほとんどのオフライン処理ダイアログでは、プリセットを保存したり、

を読み込んで自動的に設定を行えます( 28 ページの『プリセット』

保存したプリセットを呼び出せます(28 ページの『プリセットのロー

参照)
。

ド』参照)。また、デフォルトで用意されているプリセットを利用する

4. ダイアロ グ中の設定 が完了した ら、" 実行(P rocess )" ボタンを ク

こともできます。

リックします(ボタンの名称は使用するオフ ライン処理のダイアロ
グによって異なる場合があります)
。
ステータス バーに処理の進捗状況が表示されます。長い処理を中止
するには、ステータス バーに表示される "STOP" をクリックするか、
[Esc] キーを押します。

元に戻す / やり直し(Undo/Redo)
選択 した部 分の長さ、処 理の複雑 さに関 わらず、「元に戻す」お よび
「やり直し」機能を無制限に使用できます。この機能は、使用可能なハー
ドディ スク容量によってのみ制 限されることがありま す。詳細につい
ては、20ページの『アンドゥとリドゥ
(Undo/Redo)』
をご参照ください。

80
オフライン処理

レベル ノーマライザー ...(Level Normalizer...)

このよ うな波形 のピー ク
部分のレベル を 0dB 以 上
に上げます。

すると、ピ ーク が削ら れ
た部分の音が歪みます。

選択範 囲の振幅(ボリューム)を変 更します。その値は常に 範囲内の
最大レベルを参考にします。

ゲインの変更 ...(Change level...)

ラウドネス ノーマライザー ...(Loudness
Normalizer...)

この機能は、" 処理(Process)" メニューで " ゲインの変更 ... (Change
gain...)" を選択して呼び出します。これにより、選択範囲のレベルを変
更できま す。レベル ノー マライザーとの違いは、現在の レベルを基準
(0dB)にプラスまたはマイナスの値を指定してレベルを変更します。

クリッピング
この処理を使用すると、故意にクリッピングを発生できます。クリッピ
ングは、0dB を超えてレベルを上げると発生します。
クリッ ピングは通常避けるべ きですが、これにより、ドラム サウンド

ファイルのラウドネスを設定できます。ラウ ドネスは最大ピーク レベ

のアタ ック部分で軽いクリッピ ングを発生させて、音にあ る種のパン

ルとは対照 的であり、レベルノーマラ イザーとはまったく異な る動作

チを加えられます。

をします。たとえばラウドネス ノーマライザーは設定した -12dB のレ
ベルに一致するよう、ラウドネスを処理します。
" ゲイン値の変更 ...(Gain Change...)" の場合は、ラウドネス をある値
まで増やすと、不要なクリッピングを生じます。これを抑えるにはピー
クリミッター("Peak Master" プラグイン)で処理する必要があります。
ラウドネス ノーマライザーの場合は、ラウ ドネスを適切に増やしなが
ら、シグナルピ ークのリミットを同 時に行い、必要なラウドネ スを得
られます。

81
オフライン処理

ステレオ ファイルの場合 は、両方のチャンネルに対して個別に処理さ
れます。
• この処理過程には 2 つのステージがあります。まず検出を行い、そし

項目

説明

聴覚特性を考慮

人間の聴覚は、中域の周波数 帯と比べて、低

(Compensate for ear's

てレンダリングを行います。

域と 高 域の 周 波数 に 対 して 鈍 くな り ます。

frequency sensitivity) ("Fletcher-Munson" 曲線として知ら れていま

検出の結果は " 統計(Statistics)" に示さ れます。すべて適切な状況

す)その上、この現象は全体のラ ウドネスに

である場合は、" 実行(Render)" ボタンを押して処理を行います。

も依存します(低いラウドネ スの場合、聴覚

• " 一括処理セット(Batch processor)" の中にも、ラウドネス ノーマ

は周波数の差異に対して敏感になります)
。た

ライザーが用意されています。複数のファイ ルを同じ設定で一括処

とえ ば低 域成 分を 多く 含む 場合、補 正オ プ

理できます。

ション を使用 すると低 い RMS 値 となりま す
(低 域 につ い ては そ れほ ど 敏感 で はな い た

ダイアログには以下のオフションが含まれています :

め)
。中域成分を多く含む場合は値が高くなり
項目
実行後のラウドネス
(Desired Loudness)

説明

ます。2つのファイルのサウンドを同じ大きさ

必要なラウドネスを設定します。"+/-"の両方

となるようにノーマライズしたい場合は、"実

の値を設定できます。

行後のラウドネス(Desired loudness)"(この

値を高く設定することは、必 ずしも良好な結

場合、値を パーセン ト表示 にしてく ださい)

果にはなりません。リミッタ ーを必要とする

とこの値を同じ値にします。

ゲインを超えてしまい、歪み を生じる場合も

オーディオ範囲から

現在 のオー ディオ ファ イル(また は選択 範

ありま す。必要な ラウドネ スを設 定した後、

ラウドネスを検出

囲)から検出される平均ラウドネスで、"実行

"統計(Statistics)"(下記 参照)を使 用して、

(Catch loudness from

必要 な増幅 ゲイン 量とピ ーク リ ミッタ ーの

後のラウドネス(Desired loudness)"の値を設

audio selection)

定します。

トは許容されますが、強くリ ミットを行った

ピークリミッター -

処理 結果 のオー ディ オに おけ る最大 ピー ク

場合はレンダリングの結 果、期待したラウド

最大ピークレベル

レベルを設定します。値を低くす るとラウド

ネスを得られず、音質も 下がります。このよ

(Peak Limiter - Max

要 / 不要が確認できます。軽いピーク リミッ

示されます。やり直すことも可能です。
間隔(最大値維持)
(Sliding interval
(keep maximum))

このオプションを無効に している場合は、選
択範囲(またはファイル 全体)の総合的な平

ピークリミッター -

値を高くすると、知覚ラウドネス の効果が最

ソフトネス

大となりますが、サウンドが荒く なる場合が

(Peak Limiter Softness)

均 ラウ ド ネス を ラウ ド ネ ス リ フ ァ レン ス
は、オーディオの選択範囲内 で検出された最
ンスとして使用します。ファ イル全体のラウ

あります。このパラメーター を調整して、音
質と望ましい効果のバランスを 最適化できま
す。

(RMS)とし て使 用しま す。有効に した 場合
大ラウドネス値が保有さ れ、これをリファレ

ネスも低くなります。

peak level)

うな場合には、処理が適用さ れた後に警告が

DCオフセットの除去

ファイル内に DCオフセットが存在する場合、

(Remove DC offset)

ラウドネスの算出に影響します。したがって、
このオプションを有効しておく ことをお勧め

ドネスが高いか平均的で ある場合は、このオ

します。DC オフセットについて 89 ページの

プションを無効にした方 が良いでしょう。ダ

『D C オ フ セッ ト の 除去 ...(El imin a te DC

イナミ ックレン ジが高い ファイル の場合は、

offset...)
』をご参照ください。

"間隔(Sliding interval)" を使用する方が良い
試行/ 検出 - 精度

でしょう。

"実行後のラウドネス(Desired loudness)"が

(Attempts / Analysis -

ピーク リミッ ティングを必要 とする場合は、

Desired precision)

ラウドネスも共に低くなりま す。リミッティ
ングは複雑な処理を行うため、あ らかじめ算
出とゲイン変更を自動適用で きません。この
オプションを利用して、求める結 果の精度を
調整できます。

82
オフライン処理

ダイナミクスの調整 ...(Dynamics...)

項目

説明

試行 /検出 - 最大パス数

WaveLab Studio は精度を上げるために、多く

(Attempts / Analysis Maximum number of

の検出パスを実行します。こ のオプションで
は、実行するパスの最大数を指定します。

passes)
試行 /検出 - 指定ピーク

コンプレッションを行い過 ぎると音質は劣化

レベル圧縮率

してしまうため、ここで適用 するコンプレッ

(Attempts / Analysis Authorized peak
compression)

ション量を制限します。"-1dB"から "-20dB"の
間で値を設定できます。必要 なラウドネスを
得るために、実際に最大コン プレッション量
(-20dB)を必要となる場合は、"実行後のラウ
ドネス(Desired loudness)"の値を低くするこ
とを再考しましょぅ。この方 が結果が良くな
ります。

不一致の場合は警告
(Warn if unmatched)

この機能 は、" 処理(Process)" メニ ューで " ダ イナミックスの調整 ...
(Dynamics...)
" を選択して呼び出します。このダイアログでは、コンプ

これを有効にすると、ノーマ ライズ処理の結

レッサー、リミ ッター、ノイズゲートな どのエフェクターによ る効果

果、必要なラウドネスや精度 を最終的に得ら

を、オフライン処理で作成できます。オーディオのダイナミック処理は

れなかった場合に警告を 示します。このオプ

非常に奥が 深いテーマなので、このマ ニュアル上の限られたス ペース

ションは"一括処理(Batch processor)"には含

では、すべてを説明できません。ダイアログにデフォルトで付属するプ

まれていません。
統計(Statistics)

リセットを一通り試してみて、効果を確認することをお勧めします。ま

処理するファイルの情報を 表示するウィンド

た、プリセット のパラメータを変更し てみて音がどのように変 化する

ウが開きます。ここにはDCオフセット、元々

のを確かめてみると、理解が深まります。

のラウドネス、ピーク レベル、実行後のラウ

" 反応時間(Time Response)"

ドネスに対して必要なゲ イン量、リミットを
行う必要の有無も示されます。

" 反応時間(Time Response)" 部分の設定は、グラフィック部分の設定
内容にかかわらず適用されます。このオプションは、オーディオ中のレ
ベルの変化が、どのように処理の量に影響を及ぼすか設定できます。
たとえば、" アタック(Attack)
" は、オーディオ中の 1 つ 1 つの音の開
始部分に関係するパラメータです。この値を大きくすると、それぞれの
サウンド の開始(アタック)部分が、処理 されないまま通過す る時間
が長くなります。
最初は、" 自動(Auto)" チェッ ク ボックスをオンにして試し、期待ど
おりの結果 にならない場合には、それ ぞれのコントロールを使 用する
ことをお勧めします。

" ノーマライズ(Normalize)"
処理の前ま たは後で、オーディオのレ ベルを最適化する際に使 用しま
す。処理の前後両方で使用することもできます。この機能を実行する際
は、次の点にご注意ください。
• すべてのダイナミクス処理の効果は、処理されるオ ーディオのレベ
ル(振幅)に影響を受けま す。たとえ ば、自動一括処理など を利用
して、レベルの異なるたくさんのファイルを処理 する場合、ファイ
ル間で結果が異ります。この問題を避けるには、" 処理前(before)"
チェックボックスを有効にします。

83
オフライン処理

• " 処理前(before)" を有効にすると、処理されるオーディオのレベル

• グラフ上のラインが 45 度の角度で始まり、ある位置で下方に傾いて

が変化することがあるため、スレッショルド レベルを再調節する必

いる(より低い角度に変化している)場合、この位 置で、入力信号

要があります。ノーマライズの詳細については、81 ページの『レベ

よりも出力信号が低 くなっていることを示 します。これ により、コ

ル ノーマライザー ... (Level Normalizer...)
』をご参照ください。

ンプレッサー機能が実行されます。

• 処理によってレベルが増幅される場合は、" 処理前(Before)" の数値
を 0dB より小さくして、クリッピングが生じるのを防げます。

" 圧縮(Dynamics)"
" グラフで設定(Graphic editing)" チ ェック ボックスが無効 になって
いると、ダ イナミック処理はシンプ ルなコンプレッサーと 同じように
機能 します。" 閾値(Threshold)" および " 比率(Ratio)" を設定して、
オーディオを圧縮する量を決めます。

" グラフで設定(Graphic editing)
"
" グラフで設定(Graphic editing)" チェック ボックスが有効な場合、処

コンプレッサー

理を行う レベルの範囲をグラフで設定できます。つまり、リミッター、

• 逆に、グラフ上のラインが上方に向いている(より高 い角度に変化

ノイズゲート、エキスパンダーなどを、グラフ上で作成できます。それ

している)場合、その地点から、出力信号が入力信号 より高くなっ

ぞれの プリセットを例として参 照すると、グラフと処理内 容の関係を

ていることを意味します。これは、エキスパンダーに相当します。

理解しやすくなります。
• このグラフでは、入力信号は横軸に、出力信号 は縦軸に表示されま
す。ま っすぐな対角線 の場合、それぞれ の入力信号と出 力信号は 1
対 1 の関係であることを示し、オーディオ信号が処理されていない
ことを意味します。

エキスパンダー
• グラフ上のラインがある位置から水平になって いる場合、それ以上
の入力レベルでは、レベルの変化に関わらず出力信 号が一定である
ことを示します。これは、リミッターに相当します。

処理なし

リミッター

84
オフライン処理

2. " 編集(Edit)" メニューの " 選択(Select)" サブ メニューから " 時間

• グラフ 上のライ ンが水 平な線 で始まり それか ら上方へ 上がっ た場
合、水平部分の入力 信号は消去されます。これは、ノイズ ゲートに

選択内ピークにレベル選択(Extend to peaks)" を選択します。

相当します。

選択範囲の高さが、バックグラウンドノイズのレベ ルを表すように
なります。
3. "処理
(Process)"メニューで "ダイナミックスの調整...
(Dynamics...)"
を選択してダ イアログを開 き、" グラフで設 定(Graphic editing)"
チェック ボックスをオンにします。
4. グラフからすべてのブレイク ポイントを削除します。
5. " レベル選択値に屈折点を設定(Add point at level selection)
" をク
リックします。
6. ライン上で、表示されたブレイク ポイントの左側を左クリックして
2 つ目のブレイク ポイントを追加します。
7. 2 つ目のブレイク ポイントを、1 つ目のブレイク ポイントのまっす

ノイズゲート

ぐ下のグラフの底辺に表示されるように、ドラッグします。
前述のノイズゲートの図をご参照ください。

グラフ上のラインの設定

8. " アタッ ク(Attack)"、" ホー ルド(H ol d)"、およ び " リ リース

• ライン上の折れ曲がる地点(ブレイク ポイント)を、マウスの左ボ

(Release)" の値を調節します。

タンを使用して任意の位置までドラッグできます。

9. オーディオ ウィンドウに戻り、ノイズゲートを適用する範囲を選択

• ブレイク ポイントをグラフの左端、あるいは底辺の近くまで移動す

します。

ると、選択できる位 置の数が減ります。これは、レベルが 低くなる

10.ダイアログを再びアクティブにして、" 実行(Processing)" ボタン

ほど、データを表すのに使用されるビット数 が小さくなるというデ

をクリックします。

ジタル オーディオの性質によります。

11.結果を聴いてみます。必要に応じて「元に戻す」を実行して編集を

• マウスの左ボタンでライン上の任意の点 をクリックすると、新規の

やり直せます。

ブレイク ポイントを追加できます。
• マウスの右ボタンでブレイク

ポイントをクリックすると削除でき

" 詳細設定(Expert)" タブ

ます。

ここではより詳細な設定が行えます。

• " リセット(Reset)" ボタンを使用すると、ラインをブレイク ポイン
トが 1 つしかない直線にリセットします。
• " レベル選択値に屈折点を設定(Add point at level selection)
" ボタ
ンを使用すると、その時点でのレベル選択値にブレイク ポイントを
追加します(44 ページの『レベル選択』参照)。

" レベル選択値に屈折点を設定( Add point at level
selection)" ボタンの使用例
" レベル選択値に 屈折点を設定(Add point at level selection)" ボタン
は、ある特 定のレベルにスレッシェ ルド値をもったノイズ ゲートを作
成するのに使用できます。たとえば、録音したナレーションのフレーズ
間に削 除したいノイズがある場 合、次の手順によりノイズ を除去しま
す。
1. バックグラウンド ノイズだけを含む部分で、通常の選択範囲を作成
します。
選択範囲が長いほど、結果は正確になります。

85
オフライン処理

ダイアログのエンベロープ機能

レベル エンベロープ ...(Level envelope...)

各機能は 3 つの方法で選択できます(すべて同じオプションです)。
• " 機能(Functions)
" メニューから選択する
• ディスプレイ上部の各アイコンをクリックする
• ディスプレイを右クリックする
ダイアログには以下のオプションが用意されています :
オプション

説明

すべてのポイントを選択解除

選択されている すべての E ポイ ントを

(Deselect all points)
このダイアログでは、選択範囲 かファイル全体に対してボリューム エ
ンベロープを作成し、適用できます。
ダイア ログには波形ディスプレ イがあり、その中央にはエ ンベロープ

選択ポイントを削除
(Delete selected points)

ラインがあります(初期的には直線となっています)
。縦のルーラーは

選択ポイントをリセット

レベルを dB 表記し、横のルーラーはタイムラインを示します。レベル

(Reset selected points)

を最大 6dB 増幅し、また無音状態まで減衰できます。

エンベロープ全体をリセット

選択解除します。
選択されている すべての E ポイ ントを
削除します。
選択されている すべての E ポイ ントを
0dBにリセットします。
すべてのEポイントを除去します。

(Reset whole envelope)

基本の操作手順
エンベ ロープ カーブに E ポイ ントを追加すること でカーブを作成し、
素材の時間に沿ってボリュームを変化できます。
1. エンベロープ カーブをダブルクリックして E ポイントを追加しま
す。

垂直に反転
(Flip Vertical)
水平に反転
(Flip Horizontal)

クリックした場所に E ポイントが追加されます。

滑らかなエンベロープ

2. E ポイントをクリックすると選択された状態となります(赤く示さ

(Smooth envelope)

現在のエンベロ ープを垂直に反 転しま
す。
(レベル軸)
現在のエンベロ ープを水平に反 転しま
す。
(時間軸)
エンベロープは スプラインカー ブとな
り、より滑らかな レベル変化とな りま
す。

れます)
。また、どの方向にもドラッグして移動できます。
波形ディスプレイ内でカーブが変化します。
• ディスプレイ内でマウスをポイントすると
(または Eポイントを移動
すると)
、ディスプレイ上部の欄に常に現在の位置とレベルの情報が
示されます。
3. カーブを作成するために、必要なだけ E ポイントを追加できます。
横方向に移動する際、隣にある E ポイントを越えて移動できません。
4. [Shift] キーを押しながら複数の E ポイントを選択し、同時に移動で
きます。
エンベロー プ カーブ自体を クリックして(E ポイ ントではなく)、
カーブ全体を上下に移動できます。

86
オフライン処理

4. " オフセット地点(Offset)" および " 減衰レベル(Damping)" を設

フェード イン / アウト ...(Fade In/Out...)

定します。

" フェード イ ン(Fade In)" は、徐々 にレベルを上げ ることを意味し、

オーディオ ウィ ンドウ上の選 択範囲にフェー ド ラインが描か れま

"フ ェード ア ウト(Fade Out)" は、その逆 を意味 します。WaveLab

す。" 減衰レベル(Damping)" の値はオフセット地 点でのレベルの

Studio では、簡易フェード機能とフェード ダイアログを使用したより

減衰量を示します。" 減衰レベル(Damping)" を 6dB、" オフセット

複雑なフェード機能の 2 つのオフライン フェード処理が用意されてい

地点(Offset)" を 50% に設定する と、直線のフェード ライ ンが作

ます。

成されます。詳細については、以 下の「クロスフェード」を ご参照
ください。

簡易フェード(Easy Fade)
この機 能を使用すると、まったく 設定を行うことなく、素早 くフェー

クロスフェード ...(Crossfade...)

ド インまたはフェード アウトを作成できます。

クロスフェード とは、2 つのサウンドの一方がフェード ア ウトする間

1. フェード インを作成するには、オーディオの開始地点からフェード

に、もう一方がフェード インするものです。

インの終了地点までの範囲を選択します。

クロス フェードの実行

フェード アウトの場合は、フェード アウトの開始地点からオーディ
オの終了地点までの範囲を選択します。

クロスフ ェードは、同一ファイ ル中の異なる 2 つの部分 や、2 つの別

2. " 処理(Process)" メニューから " 簡易フェード(Easy Fade)" を選

ファイルに適用します。

択するか、[Ctrl] + [D] キーを押します。
クロスフェードは、ある種の拡張された貼り付け機能なので、まず、ク

フェードが選択範囲に作成されます。フェード カーブの形は " ユー

ロスフェードの後ろ側の(フェード インする)サウンドをクリップボー

ザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" タブの " デフォルト

ドにコピーしてそれをフェード アウトす る側のサウンドの上に貼り付

のフェード / クロスフェード(Default fade/crossfade)" での設定に

けます。

したがいます。

1. フェード インする側の範囲を選択します。

フェード ダイアログの使用

2. " 編集(Edit)" メニューで " コピー(Copy)" を選択します。

フェ ード ダイアログ を使用すると、フ ェードの形の指 定を行えます。

3. フェード アウトする側の範囲を選択します。

また、オーディオ ファイル中の場所を問わずフェードを作成できます。

フェード アウト側の選択範囲がコピーした選択範囲より長い場
合、クロスフェードは実行できないのでご注意ください。

1. フェード インまたはフェード アウトを開始する位置から、終了する
位置までの範囲を選択します。

ここで選択 する長さにより、実際のク ロスフェードの長さが決 定され

2. " 処理(Process)" メニューで、" フェード イン / アウト ...(Fade In/

ます。この長さ は、ステータス バーで確認 できます。通常 は、波形の

Out...)" を選択して、" フェード(Fade)" ダイアログを表示します。

終了位置を選択します。
4. " 処理(Process)" メニューで、" クロスフェード(Crossfade)" を選
択します。
ダイアログが表示され、クロスフェード ラインが選択範囲に描かれ
ます。

3. " 種類(Type)" で、" フェード イン(Fade In)" または " フェード
アウト(Fade Out)" のどちらを作成するのか選択します。

87
オフライン処理

5. ダイ アロ グ の両 側で 、" フ ェー ドな しで ミ ック ス(M ix wit hou t
fading)
" チェック ボックスがオフになっていることを確認します。
6. " オフセット地点(Offset)" と " 減衰レベル(Damping)" の値をそ
れぞれ設定します。
この設定は、オーディオ ウィンドウの選択範囲に描かれているクロ
スフェード ラインに反映されます。詳細については、以下で説明し
ます。
7. " 貼り付け(Paste)" ボタンをクリックします。

" 減衰レベル(Damping)" が -6 dB で " オフセット地点(Offset)" が
50% のデフォルトのクロスフェードです。
これにより、通常の、クロスフェードが作成されます。

クロスフェード領域で、両方の波形のレベルが最大になっている
場合 は(たとえば両 方の波形を 0dB でノーマ ライズして いる場
合)、クリッピングによる音の歪みが生じる可能性があります。ク
リッピングが生じた場合は、両方の波形のレベルを 3dB から 6dB
ほど減らしてやり直してください。また、" フェードインの反転形
(Inverse of Fade in)" または " フェードアウトの反転形(Inverse
of Fade out)" のいずれかをチェックすると、クリッピングは発生
しなくなります。

クロスフェードの実行

この例では、" オフセット地点(Offset)" が移動して、クロスフェー
ドの中心点が左に移動しています。
これはフェードアウトがフェードインよりも速いことを示します。た
だし、両方の " 減衰レベル(Damping)" は、標準の -6dB に設定され
たままです。

• 前述のとおり、クロスフェードの長さは貼り 付け先の選択範囲の長
さで決まります。
• 貼り付け元のデータは、貼り付け先の選択範 囲よりも長くする必要
があります。

" フェードなしでミックス(Mix without fading)"

• コピーされている選択範囲のうち、クロスフ ェードで利用されない

ダイアログの両側で、" フェードなしでミックス(Mix without fading)"

余分なデータは、クロ スフェードの後にその まま表示されます。貼

を有効にしていると、選択範囲中でオーディ オ データが単にミックス

り付け先の波形は、必要に応じて延長されます。

されます。

• 貼り付け先のファイルにある選択範囲の後のオーディオ データは、

クロスフェードの使用例

新たに貼り付けられたデータの後に移動します。

2 つの環境音、
「city」と「restaurant」があり、その間でフェードを実

クロスフェード ラインについて

行する場合を想定します。この例では、
「city」から「restaurant」
にフェー

フェードおよびクロスフ ェード ラインは、音響心理学に基づいて、で

ドします。また、2 つのサウンドは個別のウィンドウにあります。

きるだけ音楽的に心地よく聴こえるように設計されています。

1.「restaurant」のオーディオデータ全体を選択して、コピーします。

2 つのセクション(フェード アウトおよびフェード イン)それぞれに、

2.「city」ウィンドウの終了位置付近で、範囲を選択します。

オフ セット地点およ び減衰レベルを 選択できます。これらの値 を調節

この選択範囲の長さが、クロスフェードの長さになります。

すると、波形中のクロスフェー ド ラインはそれに従って調節されるの

3. " 処理(Process)" メニューから " クロスフェード ...(Crossfade...)"

で、実行されるクロスフェードの内容を事前に確認できます。

を選択します。ダイアログ上の左右両方の入力部 分で " オフセット

" オフセット地点(Offset)" は、フェ ード ライン上の中間レベル ポイ

地点(Offset)" を 50%、" 減衰レベル(Damping)" を -6dB に設定

ントが 決定されます。これは、通常、最 大レベルの半分の位 置になり

し、" フェードなしでミックス(Mix without fading)
" オプションが

ます(下図参照)。

無効になっていること を確認します。" 貼り付け(Past)" ボ タンを

" 減衰レベル(Damping)" では、フェード カーブの勾配を調節します。

クリックします。

たとえば、フェード インに -6dB を設定すると、オフセット地点でレベ

「city」ウィンドウは延長されて、貼り付けられた「restaurant」の開

ルが半分 になる直線的な通常のフェー ドになります。値 が 0dB に近づ

始位置でフェード

くと、フェード イン部分の開始部分のレベルが大きくなります。値が -

アウトし始め、クロスフェードの 終了地点付近

ではほとんど「restaurant」の音しか聴こえなくなります。

18dB に近づくと、フェード インは、フェードの開始部分のレベルが小
さくなります。

88
オフライン処理

位相を反転(Invert phase)

DC オフセットのチェックと削除

" 処理(Process)" メニューで " 位相を反転(Invert Phase)" を選択する

1. オーディオ ファイル上で DC オフセットが存在するかチェックする
部分を選択します。

と、波形の位相を 180 ° 反転できます。この際、設定は何も必要ありま

2. " 処理(Process)" メニューで "DC オフセットの除去(Eliminate DC

せん。

offset)" を選択します。

モノラ ルのオーディオの位相を 反転しても、違いを耳で聞 き分けられ

ダイアログが表示され、DC オフセットの量が示されます。

ません。通常のステレオ データで、片方のチャンネルの 位相を反転さ

3. "OK" ボタンをクリックして、オフセットを除去するか、" キャンセ

せると、中央に定位している音のボリュームを小さくできます。

ル(Cancel)" ボタンをクリックして除去をキャンセルします。

また、ステ レオ録音で片方のチャン ネルの位相がずれてし まったとき
などの補正に使用できます。

波形の修復 ...(Waveform Restorer...)
前後反転(Reverse)

" 処理(Process)" メニューで、" 波形の修復 ...(Waveform Restorer...)"

" 処理(Process)" メニューで " 前後反転(Reverse)" を選択すると 、選

を選択して 呼び出します。この機能は オーディオファイル中に ある断

択範囲が反転され、テープを逆回転したような効果が得られます。設定

続的な クリップ音やポ ップ音を除去す る場合に使用し ます。まず 除去

を行う必要はありません。

する部分を 取り囲むように選択し、次 に修復方法を選択して適 応しま

DC オフセットの除去 ...(Eliminate DC offset...)

す。
通常、除去したい要素を特定するには高いズーム率を必要とします。修

この機 能は、" 処理(Process)" メ ニューで、"DC オフセットの 除去 ...

復方法は複数あ る中から 1 つを選択でき、選択した修復方 法の説明が

(DC Offset...)" を選択して呼び出せます。これにより、直流電圧ノイズ

ダイアログ上に表示されます。

を取り除けます。
このような問題は、通常、録音全体に発生するため、この機能は

タイム ストレッチ ...(Time Stretch...)

ファイル全体に適用することをお勧めします。
この機能は、" 処理(Process)" メニューで、" タイム ストレッチ ...(Time

DC オフセットと は、直流(DC)電圧にプラスまたはマイナ スの偏り

Stretch...)" を選択して呼び出せます。タイム ストレッチを使用すると、

(オフセット)があることを意味します。DC オフセットがひどい場合、

ピッチ を変更すること なくオーディオ の長さを変更で きます。こ れに

そのファイルはオーディオ ウィンドウで中心がレベル 0 の線からずれ

より、オーディオの長さを長くすることも、短くすることもできます。

てい るように見えま す。たと え、画面上で確認 できない程度で あって

この機能は、オ ーディオの一部を、他の ファイルに組み込む場 合によ

も、DC オフセットのずれが大きな問題になることがあります。

く使用されます。そのため、このダイアログはそのような用途を想定し
てデザ インされま す。タ イム ストレ ッチする元 のファイル を選択し、
ダイアログでオプションを使用してタイム ストレッチの設定を行いま
す。この設定では、ストレッチ後の長さやテンポなどの必要な情報を指
定します。

ダイアログを開く
深刻な DC オフセットが発生しているオーディオ

" 処理(Process)" メニューで、" タイム ストレッチ ...(Time stretch...)
"
を選択して ダイアログを開くと、選択 範囲に関する次のような 情報が

DC オフセットが問題になるのは次の理由によります。

表示されます。

• DC オフセットによりゼロクロッシング ポイントの位置がずれてし
まうため、オーディオ データの接合がスムーズに行えなくなる。
• DC オフセットが含まれるファイルを処理すると、適正な結果が得ら
れない処理がある。

89
オフライン処理

テンポ指定による比率の算出
元の長さ
(単位 :サンプル)

選択範囲を ストレッチしてある特 定のテンポに変更したい 場合は、以
下の手順に従ってください。
1. 選 択 範 囲 の 現 在 の テ ン ポ が わ か っ て い る 場 合 は 、" 現 在 の 値

元の長さ
(単位 :秒)

(Source)" の " テンポ(速度)
(Tempo)" にその値を入力します。
2. 現在のテンポは正確にはわからないものの、選択範 囲の長さと拍子
記号がわかっている場合は、それらを " 小節(Bars)" で指定すると、
" テンポ(速度)(Tempo)" の値が算出されて表示されます。
この操作を正しく行うためには、元のデータの " テンポ(速度)

設定 された長さおよび拍 子記号に基づいて
計算された元のテンポ

(Tempo)" または " 小節(Bars)
" の値を正確に指定する必要があ
りま す。これら の値に 誤りが あると、そ れがス トレッ チされ た

" 比率(percentage)" の直接指定

オーディオに反映されてしまいます。

変 更 す る 長 さ を パ ー セ ン テー ジ で 把 握 し て い る 場 合 は 、" 比 率

3. " 実行後の値(Desired result)" の " テンポ(速度)(Tempo)" に必

(percentage)" 値にその値を入力するだけで設定が完了します。

要なテンポを入力します。

サンプル、時間による " 比率( Percentage)
" の算出

リセット(Reset)

• ストレッチ後の結果をサンプル単位で把握している場合は、" 実行後

"リセット(Reset)" ボタンをクリッ クすると、比率がデフォル トの状

の値(Desired result)" にサンプル値を入力します。

態である 100 にリセットされます。

• ストレッ チ後の結果を 分、秒、ミリ秒単位 で把握して いる場合は、
"行後の値(Desired result)" にその時間を入力します。

その他の設定項目

どちらの値を指定した場合でも、ほかの値と 比率はそれに従って更
設定

新されます。

"音質(Quality)"

タイムコード範囲を指定した比率の算出

説明
" 処 理速 度 優先(Q u ick P ro cess )"、" 標 準
(Standard)"、"音質優先(High Quality)" 、"音

選択範 囲をある特定の長さに合 わせたい場合、タイムコー ドの値でこ

質最優先(要処理時間)
(Best(very show))"の

の範囲の開始地点および終了地点を指定できます。

4 つの中から使用 する音質を選択します。" 音
質優先(High Quality)"の場合、かなり高品質

開始地点を
ここに入力

な タイムストレッ チが行われま すが、処理に
掛 かる時間 も長くなり ます。特に高い 音質を
求めない場合は、"標準(Standard)"でも十分
な音質が得られます。" 音質最優先(要処理時

ストレッチ後の
終了地点を
ここに入力

間)(Best(very show))"は "DIRACプロセッサ
使用(Use DIRAC processor)"を有効にすると
選択できるようになります。

ほかの値と比率は、それに従って更新されます。
"DIRACプロセッサ
使用
(Use DIRAC
processor)"

90
オフライン処理

以下に詳細を説明します。

DIRAC プロセッサについて

設定

説明

"ピッチを保持

このオプション が有効な場合、ス トレッチ後

(Preserve pitch)"

DIRAC エン ジン(DIRAC Time Stretch/Pitch Shift technology, ©2005
Stephan M. Bernsee)は非常に高品質なタイム ストレッ チャーで、お

のオーディオで は、ストレッチ前 の元のピッ

そらく現在 の市場で最高の品質 です。最高の結果を得られ ますが、処

チが維持さ れます。通常は このオプシ ョンを
有効にし て、タイム ス トレッチ を行いま す。

理時間は掛かります。WaveLab Studio においては、DIRAC アルゴリズ

このオ プシ ョン をオ フに して、タ イム スト

ムは、モノラル / ステレオ、
サンプリング レート最大 96kHz のオーディ

レッチを実行す ると、テープの再 生速度を変

オに対して処理を行えます。

化させたときと 同じように、ピッ チも変化し

(Use DIRAC processor)" のチェックを有効に
• "DIRAC プロセッサ使用

ます。
"時間精度優先
(Audio quantize)"

すると、品質モードがもう 1 つ(" 音質最優先 (要処理時間)(Best

この オ プ ショ ン が 有効 に な っ てい る 場 合、
ファイルの長さは、ダイアログの "実行後の値

(very slow))")用意されます。
• 選択した品質モードは処理速度に大きく関わります。" 音質最優先
(要処理 時間)
(Best ( very slow))" のオプシ ョンを使用 する場合は、

(Desired result)" と同 じに なり ます。無 効の

ある程度の処理時間が必要であることを覚えておいてください。

場合は、実際のフ ァイルの長さ が、指定した
長さと数ミ リ秒異な ることがあ ります。そこ

ピッチ シフト ...(Pitch correction...)

までの精度を必 要としない場 合は、無効にし
てください。わずかに音質が良くなります。
"リズムの精度
(Rhythm accuracy)"

" 処理(Process)" メニューで、" ピッチ シフト(Pitch correction)" を

これ は、" 音 質(Q u ality)" 部 分 で、" 標 準

選択す ると、この機能を 呼び出せます。ピ ッチ シフトを 使用すると、

(Standard)" または "音質優先(High Quality)"

ピッチを検出して変更できます。この際、ピッチを変化させるオーディ

が選 択 さ れて い る 場合 の み 使 用可 能 で す。

オの長さに影響を与えるかどうかを設定できます。

オーディオ データのリズム的な要素に重点を
置くかどうかに 基づいて、このパ ラメータを
設定します。この値を高く設定すると、タイミ
ングなどのリズ ム的な要素は、可 能な限り正
確に保存されま す。これはドラム のトラック
などに有効です。この値を低く設定すると、音
質が多少良くな りますが、リズム のバランス
が多少変化することがあります。

制限
タイムストレッチは、とて も複雑な DSP(Digital Signal Processing ‐
デジタル信号処理)の 1 つです。これには複雑な数学的処理が必要で、
実行すると音質は大なり小なり必ず変化します。
• スピーチの場合、" 比率(Ratio)" の値は、上下 30% 以内に制限して
使用することをお勧めします。
• 音楽の場合は、" 比率(Ratio)
" の値は上下 10% 以内に制限して使用

" 変更幅(Amount of shift)"

することをお勧めします。

ここでは、ピッチの変更幅を半音およびセント単位で指定できます。

• ピアノソロのような繊細な音の場合、" 比率(Ratio)" の値を上下 3%
以内に制限して使用することをお勧めします。
⇒ DIRAC アルゴリズムを使用した場合は(以下参照)
、上記の設定可能
範囲が広がり、より良い結果を得られるようになります。

91
オフライン処理

ピッチの検出

設定

このダ イアログには、オーディオ の選択範囲を分析して、ピ ッチを検

"時間精度優先

出す る機能が 備えられ ています。これ を実行す るには、" 選択範 囲の
ピッチを検出(Find current pitch of audio selection)" ボタンをクリッ

(Audio Quantize)"

説明
このオプションが有効で

" 長さの補正

(Length Compensation)"が 100 の場合、処

クします。検出されたピッチはボタンの下に表示されます。

理さ れ たオ ー デ ィオ は 元の オ ー ディ オ と

また、算出 された現在のピッチと ダイアログ右下の欄に 基づいて、必

まったく同じサンプル数を持ちます。このオ
プションが無効の場合、"長さの補正(Length

要な ピッチ シフト の幅を自動的 に算出するこ ともできます。" 選択範

Compensation)" が 100 であった としても、

囲 の ピ ッチ 検 出 後、下欄 の キ ーと の 差(必 要な シ フ ト幅)を 算 出

実際のフ ァイル の長さが 元の長 さと数ミ リ

(According to the current pitch, compute the required shift to match

秒異なることがあります。

the key hereafter)" ボ タンを クリッ クする と、" 変更幅(Amount of

それほど長さの正確さ が重要でない場合は、

shift)" 上部の値も自動的に更新されます。

少しでも オーデ ィオの音 質を良 くするた め
に、このオプションを無効にしておくことを

" 長さの補正(Length Compensation)"

お勧めします。

ここでは、ピッチ シフト後のオーディオの長さを指定できます。
• ここで「100」を設定すると、オーディオの長さは変化しません。
•「0」を指定すると、ピッチ シフト処理はテープの再生スピードの変

"フォルマントを維持

このオプションが有効な場合、
ボーカル パー

(Preserve Formants)"

トをピッ チ補正 した際の 結果が より自然 に
なります。このオプションは処理に時間が掛

化のように働きます。たとえば、ピッチを 1 オクターブ上げると、処

かるため、ボーカル以外のオーディオを処理

理後のオーディオは半分の長さになります。

する場合は、無効にしておくことをお勧めし

• 0 と 100 の間を指定することで、中間的な効果が得られます。

ます。

• ピッチの変更幅が大きい場合は、ここで小さ な数値を指定したほう

また、処理されたオーディオのシグナルレベ

が音の劣化を防げます。

ルが上 昇す ること があ ります。も とのオ ー
ディオのレベルが高い場合は、
ピッチ シフト

その他の設定

を実行する前に、レベルを下げなければなら
ない場合もあります。

設定

説明

"音質(Quality)"

" 処 理速 度 優先(Q uick Process)"、" 標 準

自動一括 処理で ノーマラ イザー と併用す る
と、この処理を効率的に実行できます。

(Standard)"、"音質優先(High Quality)"、"音
質最優先(要処理時間)
(Best(very show))"
の4つの中から使用する音質を選択します。"

"リズムの精度
(Rhythm Accuracy)"

これ は、" 音 質(Quality)" 部分 で、" 標 準
(S tan d a rd )" ま たは " 音 質優 先(H i g h
Quality)" が 選択されてい る場合のみ使 用可

音質優先(High Quality)" の場合、かなり高

能です。オーデ ィオ デ ータのリ ズム的な 要

品質なピッチシフトが行われますが、処理に

素に重点を置くかどうかに基づいて、このパ

掛かる時間も長くなります。特に高い音質を

ラメータを設定します。この値を高く設定す

求めない場合は、" 標準(Standard)" でも十

ると、タイミングなどの リズム的な要素は、

分な音質が得られます。" 音質最優先(要処

可能な限り正確に保存されます。これはドラ

理時間)
(Best(very show))" は "DIRAC プロ

ムのトラックなどに有効です。この値を低く

セッサ使用(Use DIRAC processor)"を有効

設定すると、音質が多少良くなりますが、リ

にすると選択できるようになります。

ズムのバランスが変化することがあります。
DIRACプロセッサ使用
(Use DIRAC processor)

92
オフライン処理

以下に説明します。

[Ctrl] キーを押しながらポイントをクリックすると、複数のポイントを

DIRAC プロセッサについて

選択して同時に動かせます。その際、選択するポイントは連続している

DIRAC エ ンジン(DIRAC Time Stretch/Pitch Shift technology, ©2005

必要はありません。また、波形表示部分の任意の位置をクリックしてド

Stephan M. Bernsee)は非常に高品質なタイム ストレ ッチャーで、お

ラッグする と、四角い枠が表示され るので、これを使ってポイ ントを

そらく 現在の市場で最高の品 質です。最高の結果を得ら れますが、処

複数選択することもできます。

理時間は掛かります。WaveLab Studio においては、DIRAC アルゴリズ

• ライン上の任意の場所をドラッグすると、エンベロープ ラインを上

ムは、モノラル / ステレオ、サンプリング レート最大 96kHz のオーディ

下に動かせます。

オに対して処理を行えます。

• エンベロープ上のセグメント(ポイントとポイン トの間)を縦方向

(Use DIRAC processor)" のチェックを有効に
• "DIRAC プロセッサ使用

に移動するには、[Ctrl] キーを押しながらドラッグします。

すると、品質モードがもう 1 つ(" 音 質最優先(要処理時間)(Best

• エンベロープ上のセグメントを横方向に移動するには、
[Shift]キーを

(very slow))")用意されます。

押しながらドラッグします。

• 選択した品質モードは処理速度に大きく関わります。" 音質最優先
(要処 理時間)
(Best (very slow))" のオプ ションを使用 する場合は、

" 機能(Functions)"

ある程度の処理時間が必要であることを覚えておいてください。

以下の機 能を " 機 能(Functions)
" メニューから 選択できます。また、
これ らの機能は 、対応するア イコンをク リックして も呼び出 せます。

ピッチベンド ...(Pitch bend...)

オプション

説明

"すべてのポイントを選択解

選択さ れている ポイント が選択解 除さ

除(Deselect all points)"

れます。選択されているポイントは赤、
選択さ れていな いポイン トは黄色 で示
されます。

"選択ポイントを削除
(Delete selected

選択さ れたすべ てのポイ ントが削 除さ
れます。

points)"
"選択ポイントをリセット
(Reset selected points)
"

選択さ れている ポイント の位置が「0」
にリセットされます。

" 処理(Process)" メニューで、" ピッチベンド ...(Pitch bend...)
" を選
"エンベロープ全体をリセッ

択すると、この機能を呼び 出せます。この機能では、エンベロープ ラ

エンベロー プ ライン全体をリセ ットし

ト(Reset whole envelope)" てデフォルトの状態に戻します。

インを使用して、ピッチを連続的に変化できます。

"垂直に反転

" 範囲(Range)"

(Flip Vertical)"

ピッチの最大変化幅を指定します。この値を変更すると、縦のルーラー
の 目盛り も合わ せて変 化しま す。ここ で右ク リック また はダブ ルク
リックすると、スライダーを使用して値を変更できます。

"水平に反転
(Flip Horizontal)"

すべてのエ ンベロープ ポイント が水平
軸の反対側の対称位置に移動します。
すべてのエ ンベロープ ポイント が水平
方向に反転します。つまり、開始地点が
終了地 点に終了 地点が開 始地点に なり
ます。

エンベロープ
"滑らかなエンベロープ

このダイアログのメイン部 分には、波形とピッチのエンベロープ ライ

(Smooth envelope)"

ンが表示されます。
• エンベロープ上をダブルクリックすると、ポイントを追加できます。

"元に戻す(Undo)"

ポイント上をダブルクリックすると、ポイントは消えます。

このオプションを有効にすると、エンベ
ロープ ラインが曲線になります。
最後に 行ったエ ンベロー プに対す る変
更を元に戻します。

• ポイントを選択するには、ポイント上をクリックします。

"やり直し(Redo)"

最後に 元に戻し た操作を 再び実行 しま
す。

93
オフライン処理

6. スクロール バーを使用して次のボイスを選択し、最初のボイスと同

オプション

説明

"適用(Apply)"

エンベロ ープ ラインの設定が 完了した

使用するボイスの数は、" パン(Pan)" スライダーの右に表示されま

ら、このボタンをクリックして、選択範

す。

様に設定します。

囲に処理を適用します。

その他のオプション

ハーモナイズ ...(Harmonization...)

オプション

説明

"原音レベルを保持

このオプションが有効な場合、ボイスがたくさ

(Preserve level)"

ん追加されていても、作成されるオーディオの
レベルは元のオーディオと同じになります。

"モノラルをステレオ

このオプションが有効な場合、モノラルの選択

に変換(Create

範 囲から ステレ オの波 形を作 成でき ます。処

stereo wave)"

理された波形は、新規ウィンドウに表示されま
す。

数セントの小さなピッチ シフトを設定 し、デチューンされたボイスを
左右いっぱいに定位して、モノラル ファイルからステレオ ファイルを
作成できます。その場合は、たとえば、1 つのボイスを +5 セントに設
この機能は、"処理(Process)" メニューで、"ハーモナイズ ...(Harmoniza-

定したら、もう 1 つのボイスは -5 セントに設定して、ピッチのバラン

tion...)" を 選択して、呼び出 せます。これはピッ チ シフトの一 種です

スを保つようにしてください。

が、最大 16 の異なる高さのボイスを作り出せます。

ハイファイコーラス ...(Hi-fi chorus...)

ボイスの設定
1. ダイアログ左側のスクロール バーを使用して、編集するボイスを選
択します。
選択されているボイス名は、スクロール バーの上に表示されます。
2. 選択しているボイスを使用するには、" このボイスを使用(Use this
voice)" チェック ボックスをオンにします。
3. " 半音(Semitones)" および " セント(Cents)" を調節して、ピッチ
シフトの幅を設定します。
ピッチ シフトの最大範囲は上下 36 半音(上下 3 オクターブ)です。
セント値は、1 セミト ーン内のピッチを調 節します。100 セントが
半音に相当します。
4. いずれかのボイスで元の波形をオリジナル のピッチで再生したい場
合、この波形用に ボイスを 1 つ設定して、" 半 音(Semitones)" お
よび " セント(Cents)" の値を両方「0」に設定します。

この機能 は、" 処理(Process)" メ ニューで、" ハイファイ コーラス ...
(Hi-fi Chorus...)" を選択して呼び出すせます。通常、コーラス エフェク
トは、コピーしたサウンドにショート ディレイを掛けて、ディレイ タ

5. ステレオ の選択範囲 を処理して いるか、" モノラルを ステレオに 変

イムを連続 的に変えながら、オリジナ ルのサウンドに重ねるこ とで作

換(C reate s tereo wave)" を有効 にしている 場合、" パン(Pan)"

られます。

スライダ ーを使用 してボイス のステレ オ ポジショ ンを調節で きま

WaveLab Studio では、こうした通常のコーラス エフェクトに加え、よ

す。

り自然なコ ーラス効果を作成可能な オフライン処理も装備さ れていま

スライ ダーを 左また は右の 端まで動 かすと、ボ イスは それぞ れの

す。この機能では、原音 を 100 回まで複 製して、それぞれのボ イスに

チャンネルのみで再生されます。

対して少しデチューンおよびディレイを掛けられます。必要に応じて、
それぞれのボイスに定位を与えることもできます。

94
オフライン処理

" プリセット(Presets)" タブ

EQ...

" プリセット(Presets)" タブに、各種の EQ プリセットが用意されてい
ます。
• プリ セッ トを 読 み込 むに は、リ スト から 1 つ を選 択し て " 適用
(Load)" ボタンをクリックします。
"ボ
• 内容を変更したプリセットを保存する場合は、" 更新(Update)
タンをクリックします。
• 自分で作成した内容をプリセットとして保存す る場合は、上の欄に
名前を入力して、" 追加(Add)" ボタンをクリックします。

サンプリング レートの変更 ...(Convert sample
rate...)
この機能は、" 処理(Process)" メニューで " サンプリング レートの変
更 ...(Convert sample rate...)" を 選択して呼び出せます。これにより、

高域 / 低域のシェルビング フィルターと、中域のフル パラメトリック

オーディオの サンプリング レートを変更で きます。ほかのオ ーディオ

の 3 バンド イコライザーです。以下のパラメーターが " 設定
(Settings)"

機器で使用 したいファイルが、その機 器が対応していないサン プリン

タブに用意されています。

グ レートで録音されてるような場合に便利です。サンプリング レート
は、" 名前を付けて保存(Save as)" を実行する際に変更する こともで

パラメーター

説明

高域シェルフ - ゲイン

高域 シェルビ ング フィ ルターの増 減量を

(High Shelf - Gain)
高域シェルフ - 周波数
(High Shelf - Frequency)

中域 - ゲイン

きます(53 ページの
『" 保存時のファイル属性の変更
(Save as)"』参照)
。
この機能を実行する際は、次の点にご注意ください。

設定します(dB 単位)
。

• 低いサンプリング レートから高いサンプリング レートに、オーディ

高域 シェルビ ング フィ ルターの周 波数を

オファイルを変換し ても、音質が良くなること はありません。つま

設 定しま す。設定 値以上 の周 波数レ ベル

り、一度失われ てしまっ た(または、もとも と録音され ていない)

が、ゲイン設定にしたがって増減します。

高周波帯域の音を、サンプリング レートの変換で復元できません。

中域 EQの増減量を設定します(dB単位)。

• 低いサンプリング レートに変換すると、高周波帯域の情報は失われ
ます。デジタル オーディオでは、サンプリング レートの半分までの

(Mid Shelf - Gain)

周波数しか録音 / 再生で きません。したがって、低いサンプ リング
中域 - 周波数
(Mid Shelf - Frequency)

中域 EQのセンター周波数を設定します。
設

レートに変 更してか ら再び高い サンプリ ング レート に変更す るの

定値周辺の周波数レベルが、ゲイン設定に

ではなく、" 元に戻す(Undo)" 機能を使用してください。

したがって増減します。
中域 - Q
(Mid - Q)

中域の幅を設定します。中域EQのセンター

サンプリング レート変更の実行

周 波数に 対する 周波数 幅を設 定する もの

1. " 処理( Pro ces s )" メ ニュ ーで " サ ンプ リン グ レー トの 変更 ...

です。値 を高くす ると、
「狭い」中 域とな

(Convert sample rate...)" を選択します。

ります。
低域シェルフ - ゲイン
(Low Shelf - Gain)
低域シェルフ - 周波数
(Low Shelf - Frequency)

サンプリング レート ダイアログが開きます。

低 域シェ ルビン グフィ ルター の増減 量を
設定します。(dB単位)
低 域シェ ルビン グフィ ルター の周波 数を
設 定しま す。設定 値以下 の周 波数レ ベル
が、ゲイン設定にしたがって増減します。
2. プルダウン メニューからサンプリング レートを選択して、"OK" ボ
タンをクリックします。
他のオーディオ 属性を変更した い場合(ビット解像 度、ステレオ /
モノ設定など)
、以下のいずれかの方法で行います。

95
オフライン処理

• " 編集(Edit)" メニューから " オーディオ属性(Audio Properties)" ダ
イアログを開き、必要な設定を行います(57 ページの『ファイル属
性の変更』参照)
。
• "ファイル(File)"メニューで " 名前を付けて保存
(Save as)" を選択し
ます。表示され るダイアロ グの下部にあ るボタンを クリックして、
"オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" ダイアロ
グを開き設定を行います(53 ページの『" 保存時のファイル属性の
変更(Save as)"』参照)。
サンプリング レートの変更は常にファイル全体に適用されます。
選択範囲を作成しても、この機能を実行する際に使用されること
はありません。

reNOVAtor について
この オーディオ レストレー ション プラ グインをご 使用のシス テムに
インストールすると、" ツール(Tool)" メニューからこれを選択できま
す。
このメニュー オプションは、オーディオ ウィンドウで範囲選択をして
いる場合に利用できます(両チャンネル / 片チャンネルともに可能)。
メニュー から "reNOVAtor" を選択するとこのプラグイ ンが開き、現在
のオーディオ範囲が編集さ れます。このプラグイン ウィンドウはノン
モーダル方式で、プラグインを閉じずに WaveLab Studio をそのまま操
作できます。
詳細について は、http://www.algorithmix.com/en/renovator.htm をご
覧ください。

96
オフライン処理

9
マスターセクション

はじめに

マスターセクション ウィンドウ

マスターセクションは、WaveLab Studio のリアルタイムサウンド処理

マスターセクションを開くには、" 表示(View)" の " 操作情報ウィンド

の心臓部であり、オーディオ信号が WaveLab Studio から出力される前

ウ(Specialized Windows)" サブ メニュ ーで、" マス ターセ クショ ン

に通 る最終部分で す。ここ で、マスターレベ ルの調整、エフェ クトや

(Master Section)" を選択するか、ウ ィンドウスイッチバーのマスター

ディザリングの適用などを行います。

セクションボタンをクリックします。また、[Ctrl] キーと [F9] キーを同

マスターセクションでの設定内容は、以下の場面で反映されます。

時に押して、表示することもできます。

⇒ オーディオウィンドウでオーディオファイルを再生するとき

エフェク トペーンには 6 つのスロットが装備されてい
ます。"ON" ボタンを使用して、エフェクターのオン/オ
フを切り替えます。
順番の並び替えはドラッグにより行
います。

⇒ モンタージュを再生するとき
マスターセクションのエフェクトは、クリップエフェクトとは違い、
モンタージュ上のすべてのクリップ、または トラックに適用されま

アク ティ ブな エフ ェク ターが ある
場合は点灯します。

す。
⇒ オーディオウィンドウまたはモンタージュ でレンダリングを実行す
るとき
レンダリング機能を使用すると、マスターセクションからの出力が、

エフェクト ペーンは、エフェクターの
追加や管理に使用します(101 ページ
の『エフェクトペーン』参照)
。

ハードディ スク上にフ ァイルとして 書き出され ます。これにより、
マスター セクショ ンでの処理 をオーディ オに適用 して書き出 した
り、モンタージュ上でのミックスをファイル に書き出したりできま

レベル フェーダーがアクティブな状
態(0.00dB以外の場合)にある場合、
または "Mono" ボタンが アクティ ブ
な場合は点灯します。

す。詳細は 108 ページの『レンダリング』と 203 ページの『ミック
スダウン - レンダリング機能について』で説明します。

マスターセクションのオン / オフ

マスター レベル ペーンは、最終的な
出力レベルの調整を行います
(99ペー
ジの『マスターレベル ペーン』参照)
。

マ ス ター セ クシ ョ ンを 使 用 する 必 要が な い場 合 は、" オプ シ ョ ン
(Option)" メニ ュー で " マス ター セ クショ ンを使 用(Use Master
Section)" のチェック を外してマスターセクシ ョンをオフにできます。

レベル フェーダー

マスターセクションをオフにすると CPU パワーを節約できますが、以

モノラ ル出力 に切り 替える場 合は、
このボタンを押します。

下の機能が使用できなくなります。
• マスターセクション(エフェクトやディザリング機能を含む)
• 処理モニターウィンドウ

ディザリング が適用されている 場合
に点灯します。

• 自動一括処理
• モンタージュからの CD 作成

ディザリング ペーンは、より低いビッ
ト分 解能 のフ ァ イル を書 き出 す際 の
ディザリン グに使用します(104 ペー
ジの『ディザリングペーン』参照)
。
"Intern"(内部ディザリングアル ゴリズ
ム)を使用する際のオプションです。

ファイルへの書き出し(レンダリング)を
行う際は、このボタンをクリックします。
このスロットに追加した UV22 などのディザリング
エフェク トがマス ター フェ ーダーの 直後に挿 入さ
れます。

98
マスターセクション

⇒ マスターセクションとエフェクトペーンに 搭載されているエフェク

オーディオ信号の流れ

ターのパネルは同時に表示 / 非表示されます。

マスターセクシ ョンの 3 つのペーンは、マスターセクション での処理

マスタ ーセクションを閉じるに は、メニューからもう一度 マスターセ

ブロック である、エフェクト、マスタ ーレベル、ディザリング に相当

クショ ンを選択するか、ツールバー でマスターセクション ボタンをク

ます。下の図のように、オーディオ信号はこれらのブロックを上から下

リックするか、[Ctrl] キーと [F9] キーを同時に押します。

に流れます。

ペーンの表示 / 非表示

WaveLabからの
オーディオ

マスタ ーセクションの各ペー ンはそれぞれ個別に、表示 / 非表示を設
定できます。

スロット 1

• 各ペーンの右上にあるボタンをクリック すると、ペーンが折りたた
まれて、ペーンの名前 の部分のみが表示され ます。この 機能を使用

スロット 6

する と、画面 上の 限られ た表 示ス ペー スを 有効 に利 用でき ます。
ペーンが非表示になっていても、緑色の LED インディケーターは表
示されたままになります。これにより、非表示 にされているペーン

オ ーデ ィオ 信号 は上 から 下に 流
れるので、エフェクトスロットの
順番を変更すると、信号の流れも
影響を受けます。

マスターレベル

が使用されているのかどうかを確認できます。

ディザリング
(また はポ スト マス ター
エフェクト)

サウ ン ド カ ー ド など の
オーディオハードウェア

マス ター セク ショ ンの メー タ ー
は、この部分の信号をモニターし
ます。

メー ターウィンドウのメータ ーは
こ の 部分 の 信号 をモ ニ ター し ま
す。

同じボタンをもう一度クリックします。
• ペーンを再び表示するには、
• 非表示 にされ ている ペーン でこのボ タンを 右クリ ックす ると、ク

マスターレベル ペーン

リックされたボタンのあるペーンが表示 され、それ以外のペーンが
非表示になります。
• このボタンをダブルクリックすると、ダブル クリックされたペーン
を含んで、それよりも下にあるペーンをすべ て表示または非表示に
することとができます。

マスターフェーダー
マスターレベル ペーンのフェーダーに より、最終的な出力レベルがコ
ントロールされます。このフェーダーの設定は、同じペーンにあるレベ
ルメ ーターとク リッピング を知らせる インディ ケーターを 見ながら、
最適になるように調節してください。" レベル / パン メーター(Level/
Pan Meter)" ウィンドウを使うと、より詳細なモニタリングが可能にな
ります。

99
マスターセクション

マスタリングを行う際は、クリッピングを避ける事が特に重要に

メーター

な ります。クリ ッピング が生じ た場合 はマス ターセ クショ ンの

マスターセ クションのメーター では、ディザリング(またはほ かのポ

ク リップ インデ ィケー ターが 点灯し ます。" レベル / メー ター

ストマスター プラグイン)を適用する前の シグナルレベルが示されま

(Level/Pan Meter)" ウィン ドウの 場合は、赤 い数値 で示さ れま

す。このメーターの読み取り方を以下に説明します。

す。

• フェーダ ーの上 に各チ ャンネル のピー クレベル の数値 が示され ま

レベルの調整は、以下の手順により行います。

す。

1. 大まかな調整を行うには、フェーダーのつまみをドラッグします。

これらの数値 の上をクリ ックすると、数値 はリセット されますが、
それまでは保持されます。

フェーダーの「溝」の上の任意の位置をク リックすると、つまみが
クリックした位置に瞬時に移動します。

• クリッピングが発生すると、レベルメーターの上の LED インディ
ケーターが点灯します。

2. 細かな調整を行うには、フェーダーのつまみ の上または下の部分を
クリックします。

このインディケーターが点灯した場合は、フェー ダーを下げ、イン

これにより、細かな単位でフェーダーが上または下に移動します。

ディケーター上をクリックしてリセットした後 に再び再生して、ク
リッピングが発生しないか確認してください。

• フェーダーの位置を 0.00d B にリセットするには、フェーダー上の任
意の位置を [Ctrl] キーを押しながらクリックします。

重要なレベル設定の場面では、" レベル / パン メーター(Level/

"Mono" ボ タンが押さ れておら ず、両方のフ ェーダー が 0.00 dB に

pan meter)" ウィン ドウの 使用を お勧め します(71 ページ の

セットされている場合、オーディオ信号はマスターレベル セクショ

『メーター』参照)。これを利用すると、より詳細な情報が表示さ

ンによる影響をまったく受けません。この場合、マスターレベル セ

れるだけではなく、マスターセクションの全ブロックが適用され

クションの 緑色のインディケーターが消えます。

た後の最終的なシグナルをモニタリングできます。

• ホイールマウスを使用してフェーダーをコントロールできます。
これを行うには、" ユーザー設定(Preferences)" の " 表示(Environment)" タブで " マスター セク ションのフェーダーをマ ウスホイー
ルでコ ントロ ール する(Mouse wheel controls Master Section
faders)" を有効にします。

"Mono" ボタン
"Mono" ボタンを有効にすると、2 つのチャンネルは合計されて 1 つに
なります。この際、出力レベルは自動的に 6 dB 減算され、クリッピン
グが発生するのを防ぎます。"Mono" ボタンは、ステレオミックスがモ

フェー ダーのすぐ下に表示され ている数値により、フェー ダーの位置

ノラルで再生されたときの状態を確認する際などに便利です。

が示されます。

⇒ マスターレベル が調整されてい ない場合でも、"M ono" ボタンが 有
効になると、マスターレベル ペーンの緑色の LED インディケーター

リンクモード

が点灯します。

"Unlink" ボタンにより、2 本のフェーダーが一緒に動くのか別々に動く

これにより、意図することなく、"Mono" ボタンが有効になるのを防

のかを定義できます。通常はリンクを有効にして、2 本のフェーダーが

ぎます。

同時に動くように設定します。このリンクを無効にすると、フェーダー
をそれぞれ個別に操作できます。

ドロップアウト インディケーター

⇒ フェーダーのリンクを解除して個別の設 定を行った後で、再びリン
クを有効にすると、左右のフェーダー間の差 異を維持したまま両方

"Dropout" インディ ケーターは、選択 されてい るオーデ ィオファ イル

のフェーダーを同時に動かせます。

を 1 サンプルでも 正常に再生できなかった時に点灯し ます。ドロップ

フェーダー間にレベルの差異がある場合 に、一方のフェーダーを動

アウトは、エフェクトを処理する為の CPU パワーが足りないと発生し

かした際のもう一方のフェーダーの動きは 画面上では必ずしも一致

ます。

しません。しかし、聴覚上の差異は維持されます。

ドロップアウトを防止するには、次のことを試してください。

⇒ フェーダのオフセットは、移動範囲の上端ま たは下端では保持され

• 使用するエフェクトの数を減らす 。

ません。

コンピュータに過大な負荷が掛かっている可能性があります。

100
マスターセクション

• リアルタイム処理をレンダリングしてフ ァイルに書き出し、それを

企業により販売されています。また、インターネットからダウンロー

再び読み込む。読み込まれたファ イルにはエフェクトを 適用する必

ドできる、フリーウェアやシェアウェアのプラグインもあります。

要がないため、負荷が軽減されます。レンダリ ングの詳細について

Cubase をご使用の場合は、Cubase 付属の VST プラグインも使用で

は、108 ページの『レンダリング』をご参照ください。

きます。ただし、その際は共有 VST フォルダ(通常、Cubase のフォ

レンダリングによりファイルを作成する 際は、ドロップアウトは起

ルダの中ではなく、Steinberg フォルダのすぐ下にある「vstplugins」

こりません。

フォルダ)にプラグインがインストールされている必要があります。
詳細については、Cubase の取扱説明書をご覧くだ さい。" ユーザー

マスタリングを行っている間は、バッ
• DAT などの外部機器に対して、
クグラウンドでファイルの処理を行わない(110 ページの『複数ファ

設定(Preferences)" の "VST" タブで、WaveLab Studio が「共有 VST

イルの処理』参照)
。

プラグ イン」フォ ルダを 使用す るかど うか設 定でき ます。同じ く

• 上記のいずれでもうまくいかない場合は、" オプション(Options)"

"ユーザー設定(Preferences)" で、必要に応じて他の VST プラグイ

メニュー の " ユーザー 設定(Preferences)" の " オー ディオカ ード

ンフォルダを指定することも できます。すなわち、VST プ ラグイン
が含まれている他のフォルダと、
「共有 VST プラグイン」フォルダを

(Audio device)" タブでバッファ設定を変更してみてください。

併せて使用できます。

マスタ リング作業中にドロップ アウトが発生した場合 は、マスタリン

• Microsoft DirectX プラグイン

グのやり 直しをお勧めします。再生を停止して、ドロップ アウト イン

これらのプラグインは DirectX または DX プラグインと呼ばれ、広く

デ ィケー ターを クリッ クし てリセ ットし た後、再び マスタ リン グを

流通しています。

行ってください。
⇒ このインディケーターは、少しでも適正に再 生できなかった箇所が

エフェクトの選択とスロットの管理

あった場合は点灯します。完全なマスターを 作成する場合などを除

スロットのエフェクトを選択するには、右側にあるスロットの番号、ま

くと、ここまで正確な再生は通常必要にはなりません。

たは真ん中 の長方形の部分をクリ ックして、ポップアップメニ ューか
らエフ ェクトを選択し ます。エフ ェクトはグルー プ分けして管理 でき

エフェクトペーン

ます(268 ページの『プラグインの管理』参照)。

この例では、VST グループからエフェクトを選択しています。
エフェクトペーンには、6 つまでのエフェクトプラグインを挿入できま

リストに表示されるエフェクトの数は、インストールしているプ

す。また、それ らのプラグインに加 えて、ディザリングなど のポスト

ラグインの数によ り決定されます。必要のない エフェクトは、ま

マ スターフ ェーダ ー プラグ インを 1 つ 加えら れます(104 ペー ジの

とめてオフにしたり削除したりできます。この機能の詳細につい

『ディザリングペーン』参照)。マスターセクションでは、3 つのプラグ

ては、268 ページの『プラグインおよびグループの有効 / 無効化』
をご参照ください。

インフォーマットがサポートされています。
• WaveLab Studio 専用プラグイン(プログラム付属)

エフェクトは選択されると自動的にオンになり("On" ボタンが点灯し

• VST プラグイン

ます)、エフェクトのコントロールパネルが別ウィンドウに表示されま

Steinberg 社の規格 である VST プラ グインフォーマッ トは、数多く

す(102 ページの『エフェクトコントロール パネル』参照)。

のメー カーの ソフ トウェ アでサ ポート されて います。 WaveLab
Studio には、いくつかの VST プラグインが標準で付属します。この
フォーマットのプラグ インは Steinberg 社をはじめと する数多くの

101
マスターセクション

• "On" ボタンをクリックすると、エフェクトを削除することなくオフ
にできます。
エフェクトを再び有効にするには、"On" ボタンをもう一度クリック
します。
• エフェクトのコントロールパネルを非表示にするには、"On" ボタン
を右クリックするか、エフェクトスロット を右クリックして、ポッ
プメニューから " 非表示(Hide)
" を選択します。
"On" ボタ ンをもう 一度右ク リックす るか、エフェク トスロッ トの
ポップアッ プメニューか ら " 表示(Show)" を選択する と、コント
ロールパネル が再び表示されま す。"Solo" ボタンを右クリ ックする
と、クリックしたボタンがあるスロットのコ ントロールパネルのみ
が表示されます。
• "Solo"ボタンをクリックすると、ボタンのあるスロット以外のエフェ
クトはすべてバイパスされるので、特定のエ フェクトの効果のみを
確認できます。
また、コントロールパネルを使用して、手動で エフェクトをバイパ
スすることもできます。
• スロッ トの順 番はド ラッグ して変更 できま す。この変 更は同 時に
オーディオ信号の流れにも影響を与えます。
ドラッグしている間は、点線によりスロットの位置が示されます。

"Bypass"、"Mute"、"Preset" ボタンについて
これらの 3 つのボタン はすべてのコントロールパネルで共 通して装備
されています。これらには、次のような機能があります。
• "Bypass" ボタンをクリックすると、エフェクトが一時的にバイパス
されます。
スロットの "On" ボタンをオフにするのとは違って、"Bypass" ボタン
をオンにしても CPU の負荷は軽減されません。スロットの "Solo" ボ
タンをオンにすると、そのスロット以外のエフェク トはすべてバイ
パスされます。"Bypass" ボタンをオンにすると、"Solo" ボタンがオン

• エフェクトをスロットから削除する場合 は、クリップを右クリック

に設定されているエフェクトも含めてすべてのエフ ェクトがバイパ

してコンテキス ト メニューを開い て、" 削除(Remove)" を選択し

スされます。エフェクトのバイパ スは再生時のみ有効で、レ ンダリ

ます。

ング中には適用されません。レンダリング中にエフ ェクトを無効に

スロットまたはスロットの隣の番号をクリックして、" なし(None)"

したい場 合は、マスタ ー セクシ ョンのエ フェクト ペーン で、各エ

を選択しても同様のことが行えます。

フェクトの "On/Off" ボタンを使用してください。
• "Mute" ボタンを押すと、エフェクトからの出力信号がミュートされ

エフェクトコントロール パネル

ます。

エフェクトの設定はコント ロールパネルで行います。プラグインには、

このボタンを有効にすると、それ以降の信号の流れ が遮断されるた

独自の コントロールパネルが装 備されているものも、標準 パネルを使

め、音が聴こえなくなります。

用するものもあります。

• "Preset" ボタンを使うと、エフェクトに設定されているプリセット
の選択または編集を行えます。
この方法については、103 ページの『エフェクトのプ リセット』で
説明します。

102
マスターセクション

標準パネル

VST プラグイン
VST エフェクトには、独自のプリセット機能が含まれています。VST エ
フェ クトのコ ントロー ルパネル で "Preset" ボタン をクリッ クすると、
次のようなオプションを含むメニューが表示されます。
項目

説明

"バンクの読み込み

これによって、
複数のプリセットで構成さ

(Load Bank)" / "バンクの
保存(Save Bank)"

れるセットの読み込み / 保存 を行えます。
このバンクファイルは、Cubase などのほ
かの VST ホス トアプリケー ションでも使
用できます。

標準パ ネルでは、左側にパラメータ 名とそれに対応する値 が表示され
ます。設定 を行うには、各パラメータ ーの隣にあるスライダ ーを使用

"既定値バンクの読み込み

します。

カスタムパネル

このオプションを使用すると、
デフォルト

(Load Default Ban)" /

設定のプリセットの読み込みや、
現在のプ

"既定値バンクの保存

リセットの デフォル トバンクと しての保

(Save Default Ban)"

存などを行えます。

作 者が 作成 した 専用の パネ ルを 備え てい るエ フェ クト もあり ます。
"エフェクトの読み込み

WaveLab Studio に標準搭載されているエフェクトの中にも、この種の

(Load Effect)"/"

カスタムパネルを備えているものがあります。
追加し たエフェクトのパネルの 操作方法に関しては、各プ ラグインの
取扱説明書をご覧ください。

エフェクトの保存
(Save Effect)"

これらのオプションを使用すると、1 つの
プリセットの読み込み / 保存 を行えます。
このファイルも同様に、Cubase などのほ
かの VST ホス トアプリケー ションで使用
できます。

エフェクトのプリセット
プラグ インエフェクトには、最初か らプリセットを持って いるものが
多数あ ります。これらのプリセ ットは、そのまま使用す ることも、別
のプリセットを作成する際の原型として使用することもできます。
⇒ プリセットを選択するには、コントロールパネルで "Preset" ボタン

"現在のプログラム名の編

プリセットに名前を付けられます。
エフェ

集(Edit name of current

クトの種類 によって はこの名前 がパネル

program...)"

上に表示されます。

"プリセットリスト

メニューの 下の部分 に表示され るリスト

(Preset List)"

で、使用するプリセットを選択できます。

をクリックします。
このボタンを押した際に表示される内容 は、プラグインにより異な

DirectX プラグイン

ります。

WaveLab Studio 専用エフェクトと同様に操作します。加えて、それぞ

WaveLab Studio 専用エフェクト

れの DirectX エフ ェクト用に作成 されたプリセッ トを読み込んで 使用

WaveLab Studio 専用エフェクトは、他のプリセットとまったく同様に

できます。

設定や 保存などを行えます。た だしプリセットの「タブ」や ダイアロ
グのメニュー項目はありません。代わりに、"Preset" ボタンをクリック

WaveLab Studio 付属のエフェクトについて

して、別個の " プリセット(Preset)" ダイアログを開きます。このダイ

WaveLab Studio には、コンプレッサー、コーラス、ステレオエクスパ

アログの各オプションは、" プリセット(Preset)" タブの内容と同様で

ンダー、リバー ブなど、さまざまな目的 に対応する多くのエフ ェクト

す。詳細は 28 ページの『プリセット』をご覧ください。

が標準で組 み込まれています。それぞ れのエフェクトのパラメ ーター
については、
『プラグインプロセッサのリファレンス』の章をご参照く
ださい。

103
マスターセクション

追加プラグインのインストール

ディザリングとは

VST または DirectX 形式のプラグインを追加して使用するには、これら

ディザリン グは、高いビット数のオー ディオを低いビット数に 変換す

のプ ラグインを適正 にインストール する必要があり ます。通常 プラグ

る際に使用 します。たとえば、24 ビットのオーデ ィオを 16 ビ ットに

インに は、専用のインストーラ が付属します。インスト ールは、付属

変換する場合などに使用されます。

のマニュアルなどをよく読んだ上で実行してください。

オーディオ のレベルが低い部分で は、使用されるビット数が少 なくな
ります。これ によって、量子化エラー が発生して、音が歪んだ りする

DirectX プラグインのインストール

原因になることがあります。耳で聴いてみると、オーディオ中のこのよ

通 常、DirectX プラ グイ ンを 適切 にイ ンス トール する と、自 動的 に

うな部分はざらついて聴こえます。

WaveLab Studio 上で表示されます。表示されない場合は、以下の手順

たとえば、24 ビットか ら 16 ビット に分解能を変更する際 に、単純に

により Windows のレジストリを更新する必要があります。

終わりの 8 ビットを除 去すると、量子化ノイズが発生してし まうこと

1. ハードディスク上で実際のプラグイン

があります。

ファイルがある場所を見つ

けます。

大抵の場合 は、録音レベルの低い箇 所に、特殊な低レベルノイ ズを追

これらのファイルは、通 常、ダイナミック リンク ライ ブラリ ファ

加して、量子化エラーを最小化できます。追加されたノイズは、音量を

イル(.dll)ですが、ほかの拡張子が使用される場合もあります。

拡大して聴くと、非常に低レベルのヒスノイズように聴こえますが、通

2. ファイルのアイコンを、
WaveLab Studio アプリケーションウィンド

常は聴き取 れないレベルなので、その 代わりに発生する歪みよ りはだ

ウ上にドラッグ&ドロップします。

いぶましです。

ダイアログ表示され、そのプラグインを登録 するかどうか尋ねられ

⇒ ディザリ ングを 適用し た後は出 力レベ ルを変え るべき ではない の

ます。

で、ディザリングはマスターセクションの最後で適用されます。

プラグインの管理

ディザリングを適用する用途

WaveLab Studio で 使用 する プラ グイ ンの 指定や 、プラ グイ ンの メ

ディザリン グは原則として、高い量子 化ビット数から低いビッ ト数に

ニュ ーでの表示され 方などを設定で きます。こ の機能の詳細に ついて

オーディオを変換 する際に適用します。典型的な例として、24 ビット

は、268 ページの『プラグインの管理』をご参照ください。

のファイルを CD マスタリング時に 16 ビットに変換する場合が挙げら
れます。

ディザリングペーン

しか し、元のフ ァイ ルが 16 ビ ットフ ァイル の場合 でも、WaveLab
Studio でリア ルタイ ムエフ ェクト などを 適用し てい る場合 などは、
ディザリン グを行うことをお勧めしま す。これは、WaveLab Studio で
の内部 オーディオ 処理が 32 ビット浮動 小数点演算 により行われ るた
めです。つまり、WaveLab Studio により元のオーディオデータが少し
でも変更される場合は、自動的に 32 ビットに内部で変換されることを
意味します。
これには、レ ベル調整、エフェクト、モン タージュでの複数の クリッ
プのミック スなどを含みます。した がって、フェード処理やエ フェク

このペーンでは、オーディオ 信号が、サウンド デバイスやファイルに

トなどを一斉適用せずに、マスターフェーダーを 0.00 で固定して再生

出力 される直前にデ ィザリングを適 用できます。ディザリング のアル

した場合のみ、元の 16 ビットファイルがそのまま出力されます。

ゴリズ ムは、Apogee の UV22HR などの 中から、任意のもの を選択で

⇒ ディザリングする必要があるかどうかは、ビットメ ーターを使用し

きます。

て実際のオーディオ信号のビット数を確認して判断してください。
ビットメーター の詳細について は、76 ペ ージの『ビット メー ター
(Bit Meter)』をご参照ください。

104
マスターセクション

WaveLab Studio 内部アルゴリズムによるディザリング

ディザリングアルゴリズムの選択
ディザ リングアルゴリズムを選 択するには、ディザリング プラグイン
スロッ トの右側にある下向き三 角ボタンをクリックし て、表示される
ポッ プアップメニュ ーから使用する ものを指定しま す。デフォ ルトで
は "Intern"
(WaveLab Studio 内蔵のディザリングアルゴリズム)
、"UV22"
(Apogee 社開発のデ ィザリングアル ゴリズム)が用意 されています。
ただし、他 のプラグインをこのリ ストに含めることも可 能です。詳細
は 106 ページ の『ディザリン グペーンへの ほかのプラ グインの追加』
をご覧ください。
⇒ "UV22" を選択した場合は、専用のコントロールパネルが現れます。
ここで、
UV22 のディザリング設定を行います(106 ページの
『UV22』
参照)
。

パラメータ

説明

"Noise Type"

使用されるディザリング方法を決定します。
"Off" モードが選択されている場合は、ディザリング

"Intern" 以外 のプラ グイン に関し ては、通常 のエフ ェクト コ ント

は適用されず、シグナルはバイパスされます。

ロールパ ネルと同様 の手順に より設定を 行えます。"Intern" を 選択

"Type 1" は、幅広い用途に利用できる一般的な方法

した場合は、ディザリングペーンにあるボタ ンを使用して設定を行

です。"Type 2" では、
"Type 1" よりも高い周波数が強

います。

調されます。

ディザリング アルゴリズ ムを指定すると、ディザリングが有効になり

"Noise Shaping"

このパラメーターは、ディザリングを行ったときに

ます。これは、ディザリングペーン左 上の LED インディケータで確認

追 加さ れるノ イズ の特 徴を変 更し ます。この パラ

できます。ディザリングは、マスターセクションを通過するすべての再

メーターにも特に規則はありませんが、ここで高い

生およびレンダリングに適用されます。

値を選択するほど、ノイズは耳で聞き分けやすい中
音域から除去されます。

ディ ザリング を完全に 無効する場 合は、スロッ トを右クリ ックして、
ポップアップメニューから " 削除(Remove)" を選択します。

"Output Bit

ここで、ディザリング後の最終的なビット分解能を

スロッ トまたはスロットの 隣の番号をクリック して、" なし(None)"

Resolution"

設定します。この設定はレンダリング時および再生
時に適用されます。

を選択しても同様のことが行えます。

ここで、正しい数値を指定しておくことは非常に重
要です。

ディザリング設定

ディザリングにより、サンプルのビット数は変更し

デ ィザリ ングの パラメ ータ の設定 は、ディザ リング を適用 する オー

ますが、サンプルのサイズは変更しません。24ビッ

ディオの性質に応じて変化します。最終的な判断は、異なる設定をいく

ト音声を 16ビットにディザリングした場合、ファイ

つか試してみて、自分の耳で行うことをお勧めします。

ル自体は 32ビットのままとなります。重要な情報は

WaveLab Studio 内部のアルゴリズム(Inter)と UV22 アルゴリズムで

16ビット分しかありませ。16ビットファイルにレン

は、使用するパラメータが異なります。

ダリングする際は、必要なファイルのビット数を指
定して、ディスク空きスペースの浪費を避けましょ
う。

105
マスターセクション

2. マスターフェーダーの後に挿入するプラグインを選択します。

UV22

プラグインはグループとしてフォルダ内にまとめら れている場合も
あります。フォル ダの内容を確認 するには、フォル ダの左側の "+"
ボタンをクリックしてフォルダを展開します。
3. "PM" 列のチェックボックスをオンにします。
PM はポストマスターフェーダー(Post Master fader)を意味します。
4. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。
指 定し た プラ グ イン が、デ ィザ リン グ スロ ッ トの ポ ップ アッ プ メ
ニューに表 示されるようになり、マス ターフェーダーの後に適 用でき
るようになります。挿入したエフェクトの設定は、エフェクトペーンで
の設定と 同様に行います。"FX" 列のチェックボ ックスをオフに しない

UV22 は、Apogee 社が開発したアルゴリズムに基づいた、ディザリン

限り、ディザリ ングペーン用に指定 されたエフェクトは、エフ ェクト

グプラグインです。

ペーンでも使用できます。
オプション

説明

"Normal"

まずはこれを試してください。「オールラウンド」な設

マスターセクションのプリセット

定です。
"Low"

低いレベルのディザノイズを追加します。

"Autoblack"

こ れをオ ンにし た場合、オ ーデ ィオの 無音部 分では、
ディザノイズがゲート(ミュート)されます。

ディザリングペーンへのほかのプラグインの追加
ディザリングペーンには、WaveLab Studio 標準のディザリングプラグ
インに 加えて、ほかのディザリング プラグインを追加する ことも可能
です。また、ここ にほかの種類の プラグインを 追加することも できま
す。追加されるプラグインの例として、レベルマキシマイザーやリミッ
ターなどが考えられます。
マスターセクションのメーターでは、ディザリング前のレベルが
モニターされます。クリッピングの発生を防ぐために、" レベル /

マス ターセクシ ョンの設定 すべてをプ リセット として保存 できます。

パン メーター(Level/Pan Meter)" ウィンドウを使用して、必要

プリセット には、使用しているエフェ クトプラグインおよびデ ィザリ

な場合は、ディザリングペーンに挿入するプラグインの出力レベ

ングオプションの設定が含まれます。

ルを調整してください。

プリセットの作成

ディザリ ングスロットのポップア ップメニューのリストに プラグイン
を追加するには、以下の手順に従ってください。

新しくプリセットを作成するには、次の手順に従ってください。

1. " オプション(Options)" メニューをプルダウンして、" プラグイン

1. 希望通りにマスターセクションを設定します。

管理(Organize Master Section plug-ins)" を選択します。

これには、エフェクトの選択および設定、およびディ ザリングの設

インストールされているすべてのプラグイ ンのリストを含むダイア

定が含まれます。

ログが表示されます。詳細については、268 ページの『プラグインの

2. エフェクトペーンで、"Presets" ボタンをクリックします。

管理』をご参照ください。

3. 右上の空欄にプリセットの名前を入力します。

106
マスターセクション

制御キーでは、1 ∼ 3 つのキーを決められた順番で押して、プリセット

4. ディザリング設定とマスターレベル設定を プリセットに含める場合

を呼び出せます。

は、" ディザー/レベル設定を保持(Save Dither/Level settings)" を
有効にします。

キーシーケンスの定義

このチェックボックスはデフォルトでは、オンになっています。

1. キー シー ケン ス を割 り当 てた いプ リ セッ トを 選択 して 、 " 制御

5. " 追加(Add)" ボタンをクリックします。
⇒ プリセットは、WaveLab Studio の終了時に自動的に保存されます。

キー の設 定( K ey sequence)" ボタンをクリックします。
2. すでに設定されている制御キーをクリアしたい場合は、" リセット

次にプログラムを使用するときは、プリセッ トは保存した状態のま

(Clear)" ボタンをクリックします。

ま読み込まれます。

3. " キー認識(Catch mode)" がオン(押されている状態)であること
を確認します。

プリセットの読み込み

4. 使用する最初のキーの組み合わせを押します。

プ リ セッ ト を読 み 込む に は、 " マ スタ ー セク シ ョン 用 プリ セ ット

必要に応じて、[Shift]、[Ctrl]、[Alt] などの修飾キーも使用できます。

(Master Section Presets)" ダイアロ グの左側 のリスト で読み込む プリ

スペースバーの両側にある 2 つの同じ修飾キーを区別するように設

セット を選択してから、読み込み方 法を以下のオプション から選択し

定することも可能です。

ます。

5. 続くキーを押します。

• " 適用 -- 置換(Load-Replace)" を選択すると、マスターセクション中

6. " キー認識(Catch mode)" をオフにします。

のすべての設定がプリセットと置き換わります。

これにより、誤って現在のキーシーケンスを消去したり、ほかのキー

• " 適用 -- マスク(Load-Mask)" を選択すると、プリセットで実際に使

を追加したりしないようにします。

用されているスロットのみが置換されます。

7. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

• " 適用 -- 追加(Load-Append)" を選択すると、マスターセクション中

8. " 制御キーの実行モード(Default Key Action)" で、制御キーを使用

で未使用のエフェクトスロットに、プリセットが追加されます。

した際 のプリ セット の適用 方法を、" 置換(Replace)"、" マス ク

すべてのプリセットを読み込むのに、使用可 能な十分な空きスロッ

(Mask)"、" 追加(Append)" の中から選びます。

トがない場合は、警告メッセージが表示されます。

この設定は、すべてのキーシーケンスに適用されます。

プリセットの変更

制御キーの使用

1. マスターセクションを設定します。

制 御キ ーは 、" マス ター セク ショ ン 用プ リセ ット( Ma ster Sectio n

既存の設定を少し変更するだけの場合は、最 初にプリセットを読み

Presets)" ダイアログが閉じているとき のみ使用できます。ダイアログ

込んでから調整を行ないます。

中で設定した順番でキーを押すと、プリセットが読み込まれます。

2. " マスターセクション用プリセット(Master Section Presets)" ダイ
アログを表示します。

プリセットの保存と読み込み

3. 新しい設定で上書きするプリセットを選択します。

作成 したプリ セットを 保存して、用 途に応じ て呼び出 せます。" マス

4. " 更新(Update)" ボタンをクリックします。

ターセクション用プ リセット(Master Section Presets)" ダイアログの

• 最近読み込んだプリセット設定を更新するには、"Presets" ボタンを

下にあるド ロップダウンリストを 使用すると、複数のプリセッ トをグ

[Ctrl]+ クリックします。

ループとして保存できます。

このとき、ダイアログを開かずにすべての変更を保存します。

一度複数の プリセットをグループ として保存すれば、後からグ ループ
としてまとめられているプリセットを一度にまとめて呼び出せます。

プリセットの削除

この機能に より、さまざまなマスタ ーセクションの設定を、用 途に応
じて選べる ので、複数のプロジェクト を同時に進めている場合 に特に

プ リ セッ ト を削 除 する に は、 " マ スタ ー セク シ ョン 用 プリ セ ット

有効です。

(Master Section Presets)" ダイアロ グのリス ト中で削 除するプリ セッ
トを選択して、" 削除(Delete)" ボタンをクリックします。

制御キーによるプリセットの呼び出し
制御キーを定義して、キーボードを使ってプリセットを呼び出せます。

107
マスターセクション

レンダリング

レンダリング時のオプションについて

マス ターセク ションで の処理は、再生 する際に 適用するだ けでなく、

"Render" ボタンをクリックすると、次のダイアログが表示されます。

オーディ オに処理を適用してから ファイルとして出力する こともでき
ます。
この機 能を、レンダリングと呼 びます。以下に、レンダリン グの用途
を挙げます。
• 完成したモンタージュをファイルに書き出す。
マスタリング済みの最終的なファイルを 出力するだけでなく、コン
ピュータに対する負 荷を軽減するために行 うこともできます。たと
えば、最初にレンダリングを行 ってから CD を 作成すると、エフェ
クトなどを適用しながら直接 CDを作成する場合よりも、コンピュー
タに対する負 荷が軽減される ため、CD 作成 時の信頼性が高 まりま
す。
• モンタージュに、マスターセクションでの処 理を適用してミックス
ダウンし、1つのオーディオファイルにまとめる。
新規オーディオのフォーマットに任意の ものを指定できます。たと

オーディオウィンドウ用のレンダリングダイアログ
(モンタージュウィンドウ用について 203 ページの『ミックスダウン レンダリング機能について』をご参照ください。)

えば、マスターセクションでエフェクトを適用して、MP3 ファイル

設定の内容は、次のとおりです。

を作成できます。

" 適用範囲(Range)"

• オーディオウィンドウ上のファイルにマス ターセクションの設定を

レンダリングによって変更される波形の部分を指定します。

適用したファイルを作成する。
上の用途に似ていますが、これは、元のオーデ ィオファイルにマス
ターセクションの処理を完全に含める場 合に使用します。元のファ
イルと は別の処 理が適 用され たファイ ルを作 成するこ とも可 能で
す。

オプション

説明

"選択されたデータ範囲

メイン ビュ ーで選 択さ れてい る範 囲だけ

(Selection)
"

モン タージュの レンダリ ングの詳細 については 、203 ペー ジの
『ミックスダ ウン - レンダ リング機能に ついて』をご参照 くださ

"ファイル全体

ファイル全体を処理します。

(Whole file)"

い。ここでは、オーディオウィンドウでのレン ダリングについて
説明します。

"ミュートされた範囲を除

これがオンの場合、ミュートマーカー(134

く

ページの『マーカーの種類』参照)ではさ

(Skip Mute regions)"

レンダリングによる変化

処理します。

まれた部分は、レンダリングされたファイ
ルに含まれません。

レンダ リングを実行すると、マスタ ーセクションでのすべ ての設定が
作成されるファイルに含まれます。つまり、聴いている内容がそのまま
ファイルになります。
マスターセクションに あるそれぞれの "Bypass" ボタンは再生にのみ影
響しま す。エフェクトのオン / オフ に関しては、再生とレン ダリング
の両方に影響します。

108
マスターセクション

" ファイル操作の設定(Result)"

作成するファイルを指定(Create named file)

元のフ ァイルにマスターセクシ ョンの設定を適用する か、マスターセ

これを有効 にすると、一時ファイルで はなく名前が付いた通常 のファ

ク ション の設定 が適用 された 新規フ ァイル を作成 するか 選択で きま

イルが作成されます。チェックボックスの下側にある欄で、名前とファ

す。

イルの保存 場所を設定します。また、オ ーディオ属性ボタンを クリッ
クすると、必要なオーディオフォーマットを設定できます。" 元ファイ

オプション

説明

"直接処理する(Process in

元 のファ イルを変 更しま す。変更内 容を

place)"

恒久 的に保存 したい場 合は、ファイ ルを

ルの名前を使用(Rename as source)" ボタンをクリックすると、元の
ファイルと同じ名前が使用されます。
⇒ ダイア ログ の下 にある オー ディ オ属 性ボタ ンを クリ ックす ると、

デ ィスク に保存す る必要 があり ます。こ

"オーディオフ ァイルフォーマット(Audio File Format)" ダ イアロ

のオ プション により、元の ファイル にエ

グが開き、必要なファイルフォーマット、および変換設定とエンコー

フ ェク トを追 加す る場 合は、" 詳細設 定

ド設定を定義できます。

(Schedule)" タブで ""Bypass" ボタンをオ
ンにする(Active Global Bypass)" を有効

処理の設定(Batch Processing)

にしておくことをお勧めします。
"長さを保持(No tail)"

" 実 行( Batch )" ボ タ ンを クリ ック す ると 、" 処 理の 設定 (B atch

これを有効にすると、作成されるファイル

Processing)" ダイアログ(118 ページの『自動一括処理を開く』参照)

は、ディレイやリバーブなどのエフェクト

が開きます。これは、" ファイル全体(Whole file)" が選択されていて、

などを適用した場合でも、元のファイルと

" 長さを保持(No tail)" がオフになっている場合のみ使用できます。

同じ長さになります。
"マーカーデータを
コピー
(Copy markers)
"

" 詳細設定(Schedule)" タブの設定

こ の オ プ シ ョ ン は 、" 直 接 処 理 す る

• " 一括処理実行前(On Start)" 部分では、レンダリングの実行前に実

(Process in place)"を無効にしている場合

行される項目を選択します。

に使用できます。これを有効にすると、作
成される新規ファイルには、元のファイル
で設 定されて いたマーカ ーがすべて 含ま
れます。

再生を停止して、
コンピュータに対する負
荷を軽 減しま す。再 生が停 止して いる場
合は、このオプションは使用できません。

範囲内でクロスフェード

" 範 囲内 で クロ ス フェ ー ド を実 行(D o

を実行 /範囲内でフェード

crossfade at boundaries)"は現在の選択範

イン /アウトを実行

囲や リージョ ンで直接処 理を行える もの

(Do crossfade at

"再生を停止
(Stop playback)
"

に移行できます。

at boundaries)

" 範囲 内で フェ ードイ ン / アウ トを実 行

モニターウィンドウを開きます(110ペー

く(Open Monitor

ジの『モニターウィンドウ』参照)
。

window)"

です。処理部分と非処理部分の間で滑らか

boundaries/Do fade-in/out

"モニターウィンドウを開

"波形ウィンドウを最小化

ファイルウィンドウが最小化されます。

(Minimize window)"

(Do fade-in/out at boundaries)"は、"直接
処理する(Process in place)"を無効にして
いる場合に使用できます。この時作成され

• " 一括処理実行後(On Completion)" 部分では、レンダリングの実行

るフ ァイルの 開始部分に 短いフェー ドイ

後に実行される項目を選択します。

ン、そして終了部分に短いフェードインが
適用されます。
クロ スフェー ドの時間 と形は " ユー
ザ ー 設 定 - 編 集(P ref eren ces - Wave
edit)"タブの"デフォルトのフェード/クロ

"信号音で通知(Beep)"

処理が完了するとビープ音が鳴ります。

"メッセージを表示

処理が完了した旨を知らせるメッセージが

(Show message box)"

表示されます。"OK" ボタンをクリックする
と、作業を続けられます。

スフェード(Default fade/crossfade)"で設
定します。

"最小化したウィンドウを 処理が完了すると、最小化されたウィンド
元に戻す

ウが元に戻ります。

(Restore wave window)"
"波形ウィンドウを開く
(Open in window)"

109
マスターセクション

処理が完了すると、処理後のファイルを開
きます。

• " 処理の優先度(Priority)" 部分では、レンダリング処理と再生のどち

モニターウィンドウ

らが優先されるのかを設定します。

" 処理モニター(Monitor)" ウィンドウには、実行中の処理の進捗状況

"再生を優先(Relax

該当するファイ ルはバックグラ ウンドで

Background)"

処理されます が、オーディオ再生 やほか

このウィ ンドウを開くに は、" 表示(View)" の " 操作情報ウィ ンドウ

のファイルの処 理が優先的に実 行されま

(Specialized Windows)" のサブメニューで、" 処理モニター(Monitor)"

す。これにより、操作中の速度低下は防げ

を選択するか、ウィンドウスイッチ ツール バーで対応するボタンをク

るものの、レンダ リング処理の実 行は遅

リックします。

が示されます。

くなります。
"再生とデータ処理を同等に
(Background)
"

該当するファイ ルはバックグラ ウンドで
処理されま す。ただし、ほかのフ ァイル

処理モニターボタン

の操作に割り当 てられる優先度 は低くな
ります。結果として、レンダリング処理は

このウィンドウ には 3 つの表示部分があり、ウィンドウの最 下部にあ

速くなるものの、WaveLab Studio の反応

るタブをクリックして表示内容を選択します。

は遅くな ります。バック グラウンド で複
数のファイルを 処理する必要が ある場合
は、このモードを使用してみてください。
"データ処理を優先
(Fast)"

進捗状況の表示

レン ダリ ン グ処 理に 対す る 優先 順位 が
もっとも 高くなり ます。再生時の音 飛び
を避けるため には、かなり高い性 能のコ
ンピュータが必要になります。

処理能力の低下により発生する音飛びは、再生に対してのみ発生

進捗状況は、以下のような列により一覧表示されます。

します。バックグラウンドで処理されるファ イルには音飛びは発
生しません。

列

説明

"ファイル名(Name)" 処理中の各 波形またはモン タージュの名 前が

ファイルの処理

表示されます。

レンダリングの設定が完 了したら、"OK" ボタンをクリックして処理を

"進捗状況

開始します。"キャンセル(Cancel)" ボタンをクリックすると、処理を

(Progress)
"

キャンセルできます。

"残り時間(推定)

⇒ ヒント : 現在のオーディオ範囲に直接処理を行う必要がある場合は、
[Ctrl] キーを押しながら "Render" ボタンをクリックします。これに

(Remaining)
"

よりダイアログを開かずに、オーディオ範囲 で直接処理が行われま
す。

"処理の優先度
(Priority Boost)"

クロスフェードのオン / オフなどの設定は、最 後にダイアログをア

処理が適用 された部分をパ ーセントで表 示し
ます。
処理を完了 するまでにかか る推定時間が 表示
されます。
それぞれの 処理に割り当て られた優先順 位が
表示されます(110 ページの『" 処理の優先度
(Priority)" 部分では、レンダリング処理と再生

クセスした際の状態が維持され、適用されます。

のどちらが優先されるのかを設定します。
』と
以下を参照ください)
。

複数ファイルの処理
1 つの波形に対するレンダリングを開始したら、次の波形の処理を始め
られます。最初の波形の処理は、バックグラウンドで続行します。この
方法で、必要な数だけの波形に処理を適用できます。また、処理する波
形には、それぞれ優先順位を設定できます。
MP3 フォーマットのファイルを書き出す際は、1 つずつ行ってく
ださい。

110
マスターセクション

処理設定の変更

パフォーマンス表示

ここでは、波形が処理されている最中も、処理設定を変更できます。ポ
インタをモニターウィンドウに置いて、マウスを右クリックすると、次
のオプションが表示されます。

パフォーマ ンス表示では、現在使用さ れているコンピュータの 処理能
力が表示されます。
• 黄色の線は、マスターセクションに対する入力に使 用されているマ
シンパワーを表しま す。この値は、お およその目安としてご 使用く
オプション
"処理を一旦停止/再開
(Suspend/Resume)"

ださい。

説明

• 紫色の線は、マスターセクションで現在実行されて いるすべてのプ

"処理を一旦停止(Suspend)" を選択す

ロセスに必要な処理能力を表します。線が短いほど、CPU に対する

る と処理を 一時的に停 止できま す。一

負荷は小さいことになります。この値はとても正確です。

時停止中は "処理を再開(Resume)" が

• 水色の線は、出力デバイスが必要とする処理能力を表します。

代 わりに表 示されます。処 理を停止す

• CPU の使用状態はパーセンテージの数値でも示されます。

る と、ほ かの プ ロ セス に より 多 くの
CPU パワーを使用できます。
"すべての処理を停止/再開

パフォーマンス表示のカスタマイズ

行わ れているすべ ての処理の停止、ま

処理情 報の表示方法を カスタマイズで きます。ウ ィンドウのサイ ズを

たは 停止されている すべての処理の再

大きくすると、より詳細に表示できます。

開を行えます。

ウィ ンド ウの黒 い部分 にカー ソルを 置い て、マウス の右ボ タンを ク

"再生を優先、再生とデータ

波形 処理の優先順位 の状態を変更でき

リックすると、次の設定が使用可能になります。

処理を同等に、データ処理

ます(110ページの『"再生を優先(Relax

速度を優先

Background)"』参照)。

(Suspend/Resume All)"

(Relax Background,
Background, Fast)"
"キャンセル(Cancel)"

選択 した波形に対す る処理をキャンセ
ルします。こ の場合、WaveLab Studio
がキ ャンセルを実行 するのに必要な処
理がすべて完了するまで、"処理の優先
度(Priority Boost)" 列 にキャンセル中
であ ることを示すメ ッセージが表示さ
れます。

111
マスターセクション

• 入力、処理、出力の 3 つのラインをそれぞれ表示または非表示に設
定できます。
• プロセ ッサの 使用 状態の 正確な 表示を 参照す るには 、" 平均負 荷
(Average)" を選択解除します。この表示ではグラフの起伏が激しく
なるので、
大まかな全体像をつかむための用途には向いていません。
• 50% ∼ 400% の範囲内で、任意の表示倍率を選択できます。
• グラフの表示方法を水平方向または垂直方 向のどちらかに指定でき
ます。

タイムコード表示
" タイムコード(Timecode)" タブには 2 種類の使用方法があり、ウィ
ンドウ内の " オプション(Option)" メニューから選択できます。
• " 受信中のタイムコードの表示(Incoming timecode)" を選択する
と、
WaveLab Studio を外部の機器と同期させる際に使用するタイム
コードが表示されます。
242 ページの『WaveLab Studio と外部機器の同期』をご参照くださ
い。
• " 現 在の波 形ウィ ンドウ のカ ーソル 位置を 表示(Pl ayback/curs or
position in active audio window)
" を 選択す ると、モ ンター ジュ
ウィンドウまたはオーディオウィンドウで の再生中のカーソル位置
が表示されます。
ウィンドウの大きさを変更すると、表示され ている文字の大きさも
合わせて変更されます。

112
マスターセクション

10
スペクトラム ディスプレイ

スペクトラム ディスプレイ モードの選択

スペクトラム オプションについて

WaveLab Studio のスペクトラム ディスプレイは、周波数分布やレベル

スペクトラム オプション ダイアログにおいて、周波数スペクトラムの

の確認 ができます。周波数帯域ごと の編集といった特別な 編集は行え

表示方法を設定できます。

ない のでご注 意くださ い。波形ディ スプレイ と同様の 選択、コピー、

• メイン ビ ューの右下 端にある矢 印ボタンを クリック して現れる プ

ペーストといった編集は可能です。

ルダウ ン メニュ ーか ら、" スペク トラム オプシ ョン(Spectrum

• メイン ビ ューもし くはオーバ ー ビュー にスペクト ラム ディス プ

options...)" を選択すると、ダイアログが開きます。

レイを 表示する には、そ れぞれ のビュ ーの右下 に位置 する下向 き
矢 印を ク リ ック し 、プ ル ダウ ン メ ニ ュ ーか ら " スペ ク ト ラム
(Spectrum)" を選択してください。

このスペクトラム ディ スプレイは「スペクトログラム」で表示されま
す。縦軸は周波数スペクトラム、横軸は時間位置を示します。

ダイアログには以下の各項目が含まれています。

ディス プレイの下側は低い周波 数成分、上側は高い周波数 成分を示し
ます。各周波数のレベルの強 弱はカラー スペクトラムで示します。赤
くなる ほど強く、紫 / 黒になるほど 弱くなります。またモノ クロ表示

オプション

説明

表示(Style)

スペクトラムの表示方法をカラー モードと 2 種類

にすることも可能です(スペクトラム オプションのダイアログで設定 。

のグレー スケール モードから選択します。

下記参照)。
左側の縦のルーラーにはスペクトラムの周波数エリア(Hz 単位)が示
されます。
• ステータス バーにはマウスでポイントしている部分の時間 /周波数

対数(Log)周波数

これをオンにすると(チェックすると)
、周波数ス

スケール

ペクト ラムにおける各オクターブ間隔が均等にな

(Logarithmic
frequency scale)

情報が表示されます。

ります。
オフ(チ ェックなし)の方がスペクトログラムに
は都 合が良い場合もあります。レストレーション
(ノイズ削減)などの目的で編集を行う際、目的と
なる周 波数成分はスペクトラムの上部に存在する
場合が多くあります。リニアモードで表示すると、
高い周波数域を広く表示できます。

範囲

設定レ ベル以下の周波数がスペクトログラムに表
示されなくなります。この値を減少させることで、
聞き 取りやすい、高いレベルの周波数のみをスペ
クトルに表示できます。

検出時のオーディ
オゲイン
• 波形ディスプレイと同様、通常の選択 / 編集操作を行えます。

(Audio gain for
analysis)

ここでは鉛筆ツールは使用しません。

114
スペクトラム ディスプレイ

分析 に適用するゲインを設定します(オーディオ
自体が編集されることはありません)。低いレベル
のノイズを探すのに役立ちます。

オプション

説明

検出解像度

周波数解析(FFT)のサイズを設定します。

(Resolution)

この解析では、1 ブロックあたりのオーディオ サ
ンプル を使用 して スペク トラム の計算 を行 いま
す。値は解析に 使用する サンプル数 を示します。
値が高くすると、より多くの周波数を分析できま
すが、時間については不正確になります(逆に低
くした場合は周波数よりも時間を優先)
。メニュー
にはFFTサイズと時間/周波数の解像度が示されま
す。

115
スペクトラム ディスプレイ

11
自動一括処理

この例の場合は、WaveLab Studio 内部で次のように信号が処理されま

はじめに

す。

自動一括処理は、マスター セ クションにおけるレンダリング機能の拡
張機能です(108 ページの『レンダリング』参照)。大きな違いは、自

パス 1:

動一括処 理では数多くのファイル に対してそれぞれ個別の 処理を一度

= ディスク

= RAM

に適用できるという点です。また、自動一括処理には、レンダリング機
能にはない、次のような機能も備えられています。
• 任意の数のプロセス(プラグイン)を適用できます。

ファイルの
読み込み

• マスター

転送

セクションでは使用できないエフェクトを使用できます

DC リムーバー

分析

(123 ページの『オフライン プロセッサについて』参照)。
最初 のパスでは、オ ーディオが ファイルか ら読み取 られ、DC リ ムー

• 現在開かれていないファイルにも処理が 行われ、処理されたファイ

バーの分析部分を通過します。この段階では、ほかのプロセッサが信号

ルはディスクに直接保存されます。

を読み取る 必要がないため単にス キップされ、ディスクには何 も書き

• ファイルの形式と名前を変更できます。

込まれません。このパスでは、削除される必要のある DC オフセットの

多くの ファイルを処理する場合 は特に、自動一括処理を使 うとレンダ

量のみが算出されます。DC リムーバーでは、ファイル全体を読み取る

リング よりもはるかに効率的 に処理を適用できます。こ れは、平行し

必要がない ため、分析の開始数秒後に プロセスは最初からやり 直され

て複数の ファイルを処理するよりも、一度に 1 つずつ のファイルを処
理したほうが、コンピュータにとっては効率的であるためです。また、
複数の ファイルに対する処理を 一度に設定できるため、設 定や操作に

ます。

パス 2:

費やす時間を大幅に減らせます。WaveLab Studio の自動一括処理機能

= ディスク

= RAM

は非常に高速に動作します。
ただし、マスター セクショ ンのレンダリング機能では使用できて、自

ファイルの
読み込み

動一 括処理では 使用できない 機能もいく つかあります。" 長さ を保持
(No tail)"、" ミュートされた 範囲 / クリップを除く(Skip Mute...)
"の

DC リムーバー

転送

処理

ノーマライザー

分析

各オプ ションは、" レ ンダリング(Render)" ダイアログで のみ利用可
能です。

パス 2 では、DC リムーバーは信号処理をしますが、信号をディスクに

⇒ WaveLab Studio には、自動一括エンコード機能も用意されていま

保存することはないので、プロセスは高速です。また、信号は分析のた

す。ファイルのフォーマットを一括して別の フォーマットに変更で

めに最初の ノーマライザーを通過 して、必要な最適化量が算出 されま

きます。

す。ほかのプロセッサはスキップされます。

この方法については、132 ページの『基本手順』の項で説明します。

パス 3:

= ディスク

WaveLab Studio の自動一括処理を使用するメリット - 例
WaveLab Studio 自動一括処理機能は、可能な限り効率的に実行される
ファイル
の読み込み

よう に設計されてい ます。以下 にこの機能の動 作の仕方の例を 挙げま
す。まだ自動一括処理を使用したことがない場合、詳細をすぐに把握で

転送

きない かもしれませんが、次に記載 されている内容を読め ばこの機能

ノーマライ
ザー

DC リムーバー

処理

の効率性をご理解いただけると思います。
次のようなエフェクト チェーンにより 3 分間のファイルが処理される
場合を仮定します。

コンプレッ
サー

ノーマライ
ザー

処理

分析

DC リムーバー → ディノイザー → ノーマライザー → コンプレッサー
→ ノーマラーザー → MPEG 圧縮
これらのエフェクトの内、DC リムーバーとノーマライザーはマルチ パ
ス エ フェクトです。マルチ パス エフェ クトでは、信号は 2 回 以上エ
フェクト内を通過します。DC リムーバーとノーマライザーの場合は 2
回で、最初 に信号が分析され、次に分 析結果に基づいて実際 に処理さ
れます。

117
自動一括処理

処理

ディノイ
ザー

処理

= RAM

パス 3 では、信 号は DC リムー バー、最初のノーマライ ザー、ディノ

ウィンドウの概要

イザー、およびコンプレッサーで処理され、2 番目のノーマライザーで
分析されます。この場合も先の場合と同様に、ディスクには何も保存さ
れませ ん。このパスの目的はいくつ かの処理を実行して最 終的に必要
な最適化量を算出することです。

パス 4:

ファイルの
読み込み

= ディスク

DC リムー
バー

転送

ノーマライ
ザー

処理

コンプレッ
サー

処理

ノーマライ
ザー

処理

= RAM

ディノイ
ザー

処理

処理

MPEG
エンコーディング

処理

自動一括処理ウィンドウ

ファイルの
書き出し

自動一括処理ウィンドウには次に挙げる 4 つのタブがあります。

転送

" 入力(Input)" タブ
パス 4 では、すでに処理に必要なすべての情報が算出されているので、
単一のパ スで実際の処理とディス クへの書き込みをすべて 実行できま

処理を適用するファイルの設定に使用します。このタブでは、用意され
ている機能 を利用して、処理を適用す るファイルのリストを作 成しま
す。

す。

このタブ から、" 処 理タスクの一覧(Process List)" ダイアログ を開く

この ような WaveLab Studio 独自の エフェクト処 理アルゴリズ ムによ

ことができ ます。このダイアログで は、ファイルに対して実行 する処

り、それぞ れの処理を適用するたび に毎回ディスクにアク セスするよ

理を正確に定義できます。

りも はるかに早く処 理が行われま す。また、一 時ファイルは作 成され
ず、すべての処理はすべて内部の 32 ビット浮動小数点処理で行われる

" 出力(Output)" タブ

ため、エラーの発生率が少なくなります。これにより、処理速度を高め

ファイルの保存場所、名前、および形式の指定に使用します。

るだけでなく、音質の向上も実現しています。

" 詳細設定(Schedule)" タブ

自動一括処理を開く

タブ処理の前と後の動作設定や処理の優先度の設定などを行います。

自動一括処理を使用するには、" オプション(Options)" メニュー

" プリセット(Presets)" タブ

の " マスター セクションを使用(Use Master Section)
" を有効に

" 入力(Input)
"、" 出力(Output)
"、および " 詳細設定(Schedule)" の

しておく必要があります。

各タブの設定をプリセットとして保存したり、呼び出したりできます。

自動一括処理を開くには、主に次の 2 通りの方法があります。

プリセットの詳 細については、28 ページの『プリセッ ト』をご参照く

• " ツール(Tools)" メニューを使用する。

ださい。

このメニューから自動一括処理を呼び出 すと、白紙の状態から作業
を開始できます。自動一括処理ウ ィンドウは必要な数だ け開くこと
ができます。
• レンダリング設定用のダイアログを使用する(108 ページの『レン
ダリング』参照)
。
マスター エフェクト ラックの現在の設定を、順番もそのままに処理
リストに変換します。
" レンダリング(Render)
" ダイアログで自動一括処理を行うため
の " 実行(Process)" ボタン を利用 するに は、" フ ァイル 全体
(Whole file)" を選択し、" 長さを保持(No tail)" を無効にする必
要があります。

118
自動一括処理

3. 必要に応じてセットの出力パスを指定します。

" 入力(Input)" タブ

多くの場合、このパスを 設定する必要はありま せん。同時に 数多く

ここでに説明されている機能は、ファイル リストを右クリックす

の一括処理セットを処理する際に、一部のセットだ けを別のフォル

ると表示されるコンテキスト メニューでも使用できます。

ダに保存したい場合は、ここでパス を指定してください(126 ペー
ジの『ファイルの保存位置と名前の設定』参照)
。

自動一括処理リストの作成
1 つま たは複数の ファイルを処 理できます。それぞ れの一括処 理セッ

一括処理セット順序の設定

ト フォル ダには、1 つまたは複数のファイルが含ま れており、すべて

自動一 括処理はリスト に指定されてい る順序で実行さ れます。最 初に

のフ ァイルには同一 の処理が適用さ れます。そ れぞれの一括処 理セッ

実行する一 括処理を指定したい場 合は、その一括処理セットを リスト

トごとに、まったく異なる処理を適用することもできます。

の最上部に移動します。一括処理セットの順序を設定するには、次の方

リスト最上部の " 一括処理用フォル
• 一括処理セットを作成するには、

法があります。

ダの作成(Create batch folder)" アイコンをクリックします。

• 緑色の上下の矢印ボタンを使用して、一括処理セッ トを上下に移動

一括処理セットがまったくない場合は、最初 のファイルを追加した

する。

ときに自動的にセットが 1 つ作成されます。

• 一括処理セットをドラッグ&ドロップする。

ファイルの追加 / 削除
⇒ 以下に 挙げる方 法のう ちのど の方法 を選択 する場 合でも、最初 に

"一括処理用フォルダの作成(Create batch folder)"ボタン

ファイルを追加する一括処理リストを選択する必要があります。
ほかの一括処理セットに追加してしまった場合 でも、後からドラッ

• 一括処理セットを削除するには、削除する セットを選択して、削除

グしてファイルを移動できます(121 ページの『一括処理 セット間

ボタン(赤色の×印)をクリックします。

でのファイルの移動』参照)
。

その一括処理セットのフォルダ内のファイ ルもすべてリストから削
除されます。

開いているドキュメントの追加
すで に開い ているド キュメン トをリ ストに追 加する には、"WaveLab
Studio です でに開かれているファ イルを追加(All file already open in

こ の例で は 3 つの 一括処 理
セットがあります。

WaveLab Studio)" アイコンをクリックして、プルダウン メニューから
追加するドキュメントを選択します。
開い ている モンタ ージュ ド キュメン トも同 様に追 加でき ます。
これにより、モンタージュ上のすべてのファイルに対して、自動
一括処理を適用できます。

一括処理セット名の変更と属性の設定
ドキュメントボタン

一括処 理セットの名前を変更す るには、次の手順に従って 操作してく
ださい。
1. リスト内のセットを選択し、
「A」の形をした " 一括処理の名前と属
性の指定(Edit batch name and attributes)" アイコンをクリックし
ます。
または、[Alt] キーを押しながら、セットを直接ダブルクリックしま
す。
2. 表示されるダイアログで新規の名称を入力します。

ドキュメント プルダウン メニュー

名前ではなく番号を入力すると、セット名が デフォルトの名前であ
る " 一括処理セット X" に変更されます。X には入力した番号が入り
ます。デ フォルトのセット名をも つすべての一括処理セ ットの名前
は、これに応じて番号が付け直されます。

119
自動一括処理

開いているドキュメントは青 色と白色の小さなウィンドウ アイコンで

3. 次のダイアログで拡張子を指定して、指定するファイル タイプを特

表されます。

定します。ワイルド カ ード(*)を入力す ると、すべてのファ イル
タイプを追加できます。

開いているドキュメント

この際、選択されたフォルダのサブ フォルダ内のファイルも含める
かどうかを指定できます。

複数一括処理セットへの同一ファイルの追加
ディスク上のファイル

ダイアログ右上で " 操作(Extra)" ボタンをクリックして表示されるメ
ニューで、" 重複したファイル名を許可(Allow duplicate file names)
"

保存していないファイルは処理できません。ただし、以前保存し

を選択して チェックを入れると、複数 の一括処理セットに同じ ファイ

て、現在開いて編集しているファイルは処理できます。

ルを追加できます。

ダイアログによるファイルの追加

このオプシ ョンを使用する場合は、フ ァイル名接頭辞または接 尾辞で

1. "ファイルを指定して追加(Browse and add file)" アイコンをクリッ

ファイル カウントを使用すると、共通のソース ファイルを持つファイ
ルが、出力され た際に上書きされる のを防げます。ファイル名 の接頭

クします。

辞および接尾辞の詳細については、126 ページの『パス変数の使用』を
ご参照ください。

ファイルの削除

ファイル追加ボタン

リストから ファイルを削除する には、該当するファイルを 選択し、削
2. ファイル ダイアログが表示されるので、追加するファイルを選択し

除ボタン(赤色の×印)をクリックします。リストを完全にクリアして

て、" 開く " ボタンをクリックします。

ゼロから はじめる場合は、" 操作(Extra)" ボタンをクリッ クして、プ

ファイルは、黄色のアイコンで表示されます。ファイル ダイアログ

ルダウン メニュー から " リストの内容を 消去(Clear list)" を選択しま

で [Shift] キ ーと [Ctrl] キ ーを使 用する と、同じフ ォル ダの複 数の

す。

ファイルを選択できます。

その他の注意事項
ドラッグ&ドロップによるファイルの追加

開いているファイルを処理する場合、次の点にご注意ください。

• Windows エクスプローラまたはマイ コンピュータのウィンドウか

• 新規ファイルに同じ名称を付け、同じ場所に保存 すると、そのファ

ら、一括処理セットにファイルをドラッグして追加できます。

イルが開い ているために ファイルは 保存されま せん。" 現在の ファ

• 開いているオーディオ ウィンドウのタイトル バーにあるドラッグ

イルを変更(Process in place)" が選択された状態で、レンダリング

アイコンをクリックして、一括処理セットに ドラッグして追加でき

をする場合と同じです。

ます。

• 新規ファイルに同じ名前を付け、同じ場所に保存 して、チャンネル
数を変更する場合は(モノラルからステレオ、または ステレオから

フォルダ内の全ファイルの追加

モノラル)
、新しいドキュメントが作成されて名前の付いていない新

フォルダおよびそのすべての サブ フォルダのファイルをすべて追加す

しいウィンドウで開きます。

るには、次の手順に従ってください。

• 新規ファイルを新しい名称で(または同じ名称でも別のフォルダに)

1. " 特定フォルダ内の全ファイルを追加(Add all files from folder)" ボ

保存すると、ディスク上にファイルが新たに作成 されるため、開い

タンをクリックします。

ているファイルを保 存する必要はありませ ん。この結果、自 動一括
処理により、非常に大型のファイルをバックグラウ ンドでディスク
に保存しながら、引き続きほかのファイルを処理できます。

" 特定 フォルダ 内の全 ファイル を追
加(Add all files from folder)"ボタン
2. リストが表示されるので、追加するフォルダを選択して、"OK" ボタ
ンをクリックします。

120
自動一括処理

リストでのファイル順序の設定

オプション

説明

一括処理セット間でのファイルの移動

半分塗りつぶさ

ファイ ルは、ウルトラ パス プロセッサーで 分析さ

一括処理セット内のすべての ファイルは同じエフェクト セットで処理

れた緑色の円

れたものの、まだ実際の処理やディスクへの書き出

される ので、ファイルがどの一括処 理に所属するかは非常 に重要にな

しは行われていない状態です(124 ページの『ウル

りま す。何らか の理由でファイ ルが間違った一 括処理に所属し ている

トラ パス プロセッサ』参照)
。

場合は、次の手順により、そのファイルを移動できます。

緑色の塗りつぶ

自 動一括処 理が問 題なく 実行さ れたこ とを示し ま

1. 間違った一括処理セットに所属しているファイルを選択します。

された円

す。ファイルを再度処理するには、ファイル ステー
タスをリセットする必要があります。

2. 選択したファイルを適切な一括処理セット上にドラッグします。
赤い×印

一括処理セット内のファイル順序の変更

エラーが発生 したことを示します。通常は、エラー
が 発生した ことを 知らせ る警告 ダイア ログが表 示

一括処 理セット内のファイル は、みな同様に処理される ため、順序は

されます。デフォルトの設定では、エラ ーが発生す

通常特 に重要ではありませんが、一 括処理セット内に数多 くのファイ

ると処理は キャンセルされます。" 操作(Extra)" メ

ルが含まれている場合は、次の方法で整理できます。

ニューにある " エラーが発生した場合は一括処理を
停止(Stop batch processing at first error)" を無効に

• 緑色の矢印ボタンを使用すると、一括処理セ ット内でファイルを上

すると、エラーが発生しても処理は中止せずに、一

下に移動できます。

括処理セットの次のファイルの処理に移ります。た

• 一括処理セット内でファイルをドラッグして、
順序を変更できます。

だし、発生するエラーの種類(ディスク容量の不足

• " 操作(Extra)" メニューの並べ替えオプションの 1 つを選択して、

など)によっては、処理が中止されることもありま

ファイルの順序を並び替えられます。

す。

列の見出しをクリックして、ファイルを並び替えることもできます。

ファイル ステータス アイコン

ファイル ステータスのリセット

ファイルの左側に、ファイルの状態を示すアイコンが表示されます。

ファイルの 状態を上記の緑色の円 の状態にリセットするに は、ファイ
ル ステータス アイコンをクリックします。
すべてのフ ァイル状態をリセット するには、" 操 作(Extra)" メ ニュー
で " すべてのファイルをリセット(Reset status of all files)" を選択しま
す。

ファイル ステータス
アイコン

ファイルを開く
オプション

説明

緑色の円

ファイル は処理される準備が整っています。少なく

一括処理セット上のファイルをオーディオ ウィンドウで開くには次の
3 つの方法があります。

と も 1 つのフ ァイルが この状 態になら ないと 処理

• 一括処理セットのファイル名をダブルクリックします。

を開始できません。

• ファイ ルを選 択し、プ レイ ボタン の右側 にあ る " 選 択され たファ

紫色の塗りつぶ

フ ァイル が処理 されてい る最中 である ことを 示し

された円

ます。ファイルがこの状態に なっている場合、自動

イルを 編集( Edit selected file)" ボタンをクリックします。
• WaveLab Studio アプリケーション ウィンドウの空白部分にファイ

一 括処 理ウ ィン ドウ を閉 じる こと はで きま せん。

ルをドラッグ&ドロップします。

バ ッチを停止 するには 処理モニタ ー ウィンド ウを

次の方法により、一括処理後のファイルを開くことができます。

使用します(110ページの『モニターウィンドウ』参

• 一括処理セットの " 出力(Output)" 欄のファイルをダブルクリック

照)。

します。
• リストのオリジナル ファイルを選択し、[Ctrl] キーを押したまま、"
選択されたファイルを編集(Edit selected file)" ボタンをクリックし
ます。

121
自動一括処理

• [Ctrl] キーを押したまま、リストから、WaveLab Studio アプリケー

処理内容の設定

ション ウ ィンドウ の空白部分 にファイル をドラッ グ&ドロッ プし

次のステッ プでは、自動一括処理セッ トごとのエフェクト処理 の適用

ます。

方法を設定します。

その他の機能

処理タスクの一覧を開く

• " 操作(Extra)" メニューの " パス名全体を表示(Show full path)
"と

" 処理タスクの一覧(Processor list)" ダイアログを開くには次の 3 つの

" ファイル名のみを表示(Show name only)" を使用して、リストに

方法があります。

表示するファイル情報を指定できます。

• リスト中の一括処理セットを選択して、" 一括処理用プラグインの設

• ファイルを再生するには、該当するファイ ルを選択し、スピーカー

定(Edit batch plugins)" ボタンをクリックします。

のアイコンをクリックします。

• リストの一括処理セットを選択し、[Enter] キーを押します。

このボタンを再度クリックすると再生が停止されます。

• 一括処理セットをダブルクリックします。

• ファイル リストに属性が指定されていないオーディオ ファイル、ま
たはサポー トできないタ イプのヘッダ ー情報が含ま れている場合、
"操作(Extra)" プルダウン メニューで " 特殊オーディオ ファイルの
既定属性設定(Define default special file format)" を選択して、ファ

"一括処理用プラグインの設定
(Edit batch plugins)" ボタン

イルに属性を与え られます。こ れにより、この種のファイ ルを処理
するたびに、手動でファイルごとに形式を指 定する必要がなくなり
ます。

プリセット の数や追加されている プラグインの数が多い場 合は、この

この操作を有効にするには、属性が指定され ていないファイルがす

ダイア ログが開くまで 若干時間が掛か ることがありま す。このよ うな

べて同じ属性を持っている必要があります。

問題が発生した場合は、不必要なプリセットを削除して対処できます。

ファイル リストの保存および読み込み

処理タスクの一覧について

リスト上のファイルすべての 絶対パスを含むテキスト ファイルとして
ファイル リストを 保存するには、" 操作(Extra)" メニューの " ファイ
ルリストを保存(Save file list)
" を選択します。ファイル リストを開く
と、現在選 択されている一括処理セ ットにそのリスト内の ファイルが
追加されます。

リストの確認
ファイル リストがハードデ ィスクの内容と実際に一致していない可能
性がある場合があります。これは、リストを最後に更新した後に、ファ
イルをディスクから削除している場合などに発生します。
WaveLab Studio が処理できない形式のファイルが追加されてしまって
いることもあります。
⇒ " 操作(Extra)" メニューで " 登録ファイルを確認(Validate list)" を
選択すると、リストが検査され、ファイルがす べてリストで指定さ

処理タスクの一 覧には 2 つのタブがあります。一方は一括処 理タスク

れている場所にあるかどうか、また、その形式 が有効かどうか検査

の設定用で、もう一方はプリセット管理用です(28 ページの『プリセッ

されます。

ト』参照)。

実在しないファイル、または無効なファイ ルが、リストから除去さ
れます。

122
自動一括処理

" 一括処理タスク(Processors)" タブ
このタブは、次の 2 つの領域から構成されます。
• 左側の " タスク表(Sequence)" には、一括処理セットに適用される
処理のリ ストが表 示されます。初め てこのダ イアログを 開く場合、
このリスト には処理内 容がまだ割り 当てられて いないため、通常、
リストは空になっ ています。処 理時には、このリストに 指定されて
いる順序で処理が実行されます。

エフェクト プラグイン("Chorus")とそのプリセット

(Plug-ins / Preset)" には、使用可能
• 右側の " プラグイン / プリセット

• デフォルトの状態では、DirectX と VST プラグインは、それぞれ専用

なエフェクトとエフェクトの組み合わせが表示されます。

のフォルダに保存されています。

プラグイン / プリセット リスト

• オフライン プロセッサは、違う色で表示されて区別されます。

このリストの最上位のノードには 3 つのフォルダが表示されます。

オフライン プロセッサについて

• " マスター セクション プリセット(Master Section Presets)" フォル
ダには、マスター セクションのプリセット ダイアログで作成された

オフライン プロセッサを利用する際は、以 下の点を留意しておいてく

すべてのプリセットが含まれます(106 ページの『マスターセクショ

ださい。

ンのプリセット』参照)。これらのプリセットには、エフェクターの

3 つのカテゴリ

組み合わせや、個々のエフェクターの設定を保存できます。
(現
• " 処理タスク プリセット(Processor List Presets)" フォルダには、

• 通常(黄色)処理の際に必要なパスは 1 つだけです(117 ページの

在開いている)" 処理タスクの一覧(Processor List)" ダイアログで作

『WaveLab Studio の自動一括処理を使用するメリット - 例』参照)
。

成されたプリセ ットのリストが保存 されます。" マスター セクショ

この種のプロセッサーの例としては、"Time Strech" などが挙げられ
ます。

ン プリセット(Master Section Presets)" の場合と同じように、数多

• マルチパス(水色)複数のパス(分析と処理)が必要になります。

くのプロセッサの 組み合わせを保存でき ます。これ により、作成し

例としては、"Normalizer" などが挙げられます。

たプロセッサの組み合わせを簡単に再使用できます。

• ウルトラパス(緑) 詳細については、次のページを参照してくださ

• " プラグイン(Plug-ins)" フォルダには、使用可能なプラグインの一
覧が表示されます。これらのプラグインは " マスター セクション プ

い。

リセット(Master Section Presets)" でも使用できます。

例としては、"Meta Normalizer" などが挙げられます。

その他の留意点
• オフライ ン処理 にはプ リセット が用意 されてい ない場 合があり ま
す。
• 処理に必要なパスが多いオフライン プロセッサでは、処理時間全体

プラグイン /プリセット
リストの最上位フォルダ

が若干長くなります。

標準オフライン プロセッサ
• DC リムーバー "DC Remover" - ファイル内の DC オフセットを削除

プラグイン アイコンとプリセット

します
(89 ページの
『DC オフセットの除去 ...
(Eliminate DC offset...)
』

• プラグイン フォルダでは、各アイコンはインストールされているそ

参照)
。通常は処理リストの先頭に挿入されて、ファイル処理の前準
備に使用します。

れぞれのプラグインを表します。

• ノーマライザー "Normalizer" - 通常、リストの終わりに挿入され、

• プラグインのアイコンを展開すると、現在設 定されているプリセッ
トが表 示され ます。 アイコ ンに "+" 印が表 示され ていな い場合、

ファイ ルがレ ベルの 全レン ジを使 用す るよう に調整 します。ま た

WaveLab Studio のプリセット情報は表示されません。したがって、

は、必要に応じて、コンプレッサーの入力前などに挿 入することも

プリセットにアクセスするには、エフェクト のパネルをユーザが開

できます。ノーマライザーは、他の プロセッサーの間に、必 要な数

く必要があります。

だけ追加できます。

123
自動一括処理

• タイ ム スト レ ッチ / ピ ッチ シ フト "T ime S tretc h" / "Pi tch
Correction" - これらの詳 細について は、89 ペ ージの『タイム スト

= ディスク

グローバルパス 1

= RAM

レッチ ...(Time Stretch...)
』と 91 ページの『ピッチ シフト ...(Pitch
correction...)
』をご参照ください。

ファイルの
読み込み

• ラウドネス リストアラー "Loudness Restorer" - オーディオ チェー

プラグイン

メタ
ノーマライザー

ン内の所定ポイントのラウドネス(RMS)をキャプチャリングして、

転送

処理

分析

ほかのポイントで そのラウドネスを復元 できます。このため、オー

ファイル 1

ディオ チェーン内に 2 つ(キャプチャー用と復元用)挿入する必要

ファイル 2

転送

処理

分析

ファイル 3

転送

処理

分析

があります。
• メタノーマライザー "Meta Normalizer" - 処理したファイルをすべて
同じレベルにできます。

グローバルパス 2

• メタレベラー "Meta Leveler" - 処理されたファイルのレベルを、元の
ファイル間のレベル差異を維持したまま、指 定した分だけ増加でき

ファイルの
読み込み

ます。
• リサイザー "Resizer" - ファイルを指定したサンプル長に設定するも
のです。

ファイル 1

• ステレオ - モノラル コンバーター "Stereo -> Mono" クリッピングを
引き起こすことなく、ステレオ ファイルをモノラル ファイルに変換
できます。

プラグイン

メタ
ノーマ
ライザー

ファイルの
書き出し

処理

処理

転送

転送

ファイル 2

転送

処理

処理

転送

ファイル 3

転送

処理

処理

転送

• " フェード イン / フェード アウト(Fade-In/Fade-Out)"- 同じ設定の
フェード イン / フェード アウトをファイルに適用します。フェード

これは、各ファイ ルが 2 回(またはそれ以上の回数)分析さ れ処理さ

カーブ、フェードの長さ、フェード イン開始時、フェード アウト終

れる他のマルチ パス プラグインとは異なります。

了時のレベルを指定できます。

クリッピング時のみ補正
ウルトラ パス プロセッサ

プラグイン エフェクトを利用すると、シグナル レベルが増幅されるこ

ウルトラ パス プロセッサは、一括処理セット内のファイルをすべて分

とがし ばしばあります。この点 に注意しない と、レベルが上がり すぎ

析して結果を収集した後、必要に応じて、ファイルを変更します。これ

て、一括処理後のオーディオ ファイルが歪んでしますことがあります。

により、1 つのファイルの分析結果が、ほかのファイルの処理方法に影

この問題を防ぐには、"Normalizer" で " クリッピング時のみ補正(Only

響を 及ぼせます。典型的な例と してメタノーマ ライザーが挙げ られま

if clipping)" を有効にしてください。このオプションの動作原理は次の

す。メタノ ーマライザーでは、一括処 理セット内で最も音量 の大きい

とおりです。

ファイ ルと同じ音量をすべての ファイルが得られるよ うに、処理でき

WaveLab Studio では、32 ビットで内部処理が行われるため、ファイル

ます。この 操作を実行するた め、まず、ファイルをすべ て分析し、最

を処理してい る間は 0dB を超えてしまっても 問題はありません。これ

も音量 の大きいファイルとそ の音量を検出します。その 後、すべての

は、8 ビット分のヘッドルームがあるため、0 dB を超えてもクリッピ

ファイルをそれぞれ処理して、同じレベルにします。

ングを起こすことなく処理をおこなえるためです。

ウルトラ パス処理は、ほかの タイプの処理と自由に組み合わせられま

ただし、一括処理の出力部分で 0 dB を超える信号が 24 ビット以下の

す。たとえば、同 じ一括処理セ ット内で、メタノ ーマライザー と通常

ビット数の ファイルに変換される 場合は、クリッピングが発生 してし

ノーマライザーの両方を使用できます。また、ウルトラ パス プラグイ

まいます。

ンをマルチ パス プラグインと組み合わせることもできます。

この問題に対処するために、エフェクト チ ェーンの終わりにノーマラ

ウルト ラ パス プラグイン の処理には、2 つのパス が必要になります。

イザーを挿入できます。ノーマライザーはレベルを上げるだけでなく、

最初のパスで、一括処理セット内のファイルがすべて分析され、2 番目

必要 に応 じてレ ベルを 下げる ことも でき るので、オ ーディ オ信号 を

のパスで、ファイルはすべて処理されます。

ファイルへ 変換する直前に、指定さた れレベルがピークにくる ように
設 定 でき ま す。こ の 設 定は 、" クリ ッ ピン グ 時 のみ 補 正( Only if
Clipping)" がオンになっていない場合でも行えます。

124
自動一括処理

ノーマラ イザーを適用しないとク リッピングが発生してし まう場合に

プロセスの削除

限りノーマライザーを適用したいときには、" クリッピング時のみ補正
(Only if Clipping)" をオンに します。こ のオプション をオンにすると、
信号出 力が低くなることがあり ますが、エフェクト内での 信号の増幅

リスト上の 特定のプロセスを削除 するには、左側のリストで削 除する
プロセスを選択して、削除ボタン(×)をクリックするか、[Backspace]
キーを押します。

が原因でクリッピングが発生することはありません。
このよ うに、ノーマライザーをオー ディオ信号の歪みをさ けるための

処理順番の変更

リミッターとして使用できます。

リストに追 加したプロセスの順番 を変更するには、以下の手順 に従っ

プロセスのリストへの追加

てください。

1. 使用するプラグインにプリセットがある場合、そのフォルダの "+"

1. " タスク表(Sequence)" リスト上でプロセスを選択します。
2. プロセスを上下に 1 つ分移動させるには、緑色の上下矢印ボタンを

アイコンをクリックして、プリセットを表示できます。

クリックします。

2. 希望のプリセットまたはエフェクト アイコンを選択します。
エフェクト アイコン自体を選択すると、エフェクトがデフォルト設

プロセスのオン / オフ

定の状態で追加されます。
WaveLab Studio 専用プラ グイン以外 では、" プラグ イン / プ リ

左側に表示されているチェック ボックスで " タスク表(Sequence)" リ

セッ ト(Plug-ins/Presets)" リスト上には 個々のプラグイ ンのプ

ストのプロセスのオン / オフを切り替えられます。

リセットは表示されないので、プラグインのパネルを開いて設定

プロセスの設定

を行う必 要があります。詳細 については、103 ページの『VST プ
ラグイン』をご参照ください。

以下の手順により、特定のプロセスの設定を変更できます。

3. 緑色の "+" ボタンをクリックするか、選択したプラグイン アイコン

1. "タスク表(Sequence)" リストのプロセスをダブルクリックするか、

をウィンドウの左側のパネルにドラッグし てプロセスをリストに追

プロセスを選択して、フェーダーの形をしたアイコ ンをクリックし

加します。

ます。
そのプロセス(プラグイン)に対応したパネルが表示されます。
2. 設定を調節するか別のプリセットを選択して、"OK" ボタンをクリッ
クします。
プラグインのパネルとプリセット の詳細については、102 ページの
『エフェクトコントロール パネル』をご参照ください。
青、黄、または緑のアイコンで示されているオフライン プロセッ
サーの中には、プリセ ットがないものがあります。この場合、パ
ネル上で設定を調節する必要があります。

ダイアログを閉じる

プラグイン /プリセットペーンからタスク表示にプロセスを追加

すべての設定が済んだら、"OK" ボタンをクリ ックして設定を有効にし
• "+" ボタンを使用するか、既存のリストの下にドラッグすると、リス

てダイ アログを閉じ ます。また、" キャンセル(Cancel)" ボタン をク

トの最後にプロセスが追加されます。

リックして変更を保存せずにウィンドウを閉じることもできます。

また、選択したアイコンをダブルクリックし ても同様にリストにプ
ロセスを追加できます。
• " タスク表示(Sequence)" ペーンの別のプラグイン上にドラッグ&
ドロップすると、プロセスはその処理の直前に追加されます。
エフェクトが処理できない組み合わせを作成すると、処理の実行
時にエラー メッセージが表示されます。たとえば、ステレオ入力
しか 受け付け ないプラ グインに モノラル 信号を入 力してし まう
とエラーが発生します。

125
自動一括処理

保存先フォルダの簡易設定

作成ファイルの設定

作成し たファイルを保 存するフォルダ を簡単に指定す るには、次の 2
つの方法があります。
• " 保存する場所(Destination folder)" に保存先フォルダの場所(パ
ス)を入力します。
• " 保存する場所(Destination folder)" の隣にあるフォルダ アイコン
をクリックして、表示されるウィンドウでフォルダを指定します。

パス変数の使用
一括処理セ ットごとに違うフォル ダに保存する場合など、より 複雑な
保存設定をする必要がある場合は、パス変数を使用できます。これは、
フォルダ アイコンの右側にある三角ボ タンをクリックして、呼び出せ

" 出力(Output)" タブでは、作成 したファイルを保存する 場所やその

ます。

形式などを指定できます。

パス変数は、 などのように、山形括弧で囲まれたテキス

プラグイン プロセッサを 使用せずに、このタブのオプションのみを使

ト文字 列で、" 保存する場 所(Destination folder)" 欄 上に表示さ れま

用して、一括処理を実行することもできます。たとえば、数多くのファ

す。こうした変数はユーザ自身が入力することもできますが、通常はプ

イルの形式を変換したり、ファイル名を変更したりできます。

ルダウン メニューから選択します。
自動一括処 理を実行すると、このパス 変数はフォルダ名に置換 されま

ファイルの保存位置と名前の設定

す。
指定されたフォルダが存在しない場合、フォルダは自動的に作成
されます。
" 保存する場所(Destination folder)" 欄で変数を複数使用すると、非常
に詳細な自動 ファイル パスを作成できます。追加された各変 数が直前
のフォルダ内のサブ フォルダになるため、" 保存する場所(Destination
folder)" 欄での変数の順序は非常に重要になります。
この変数は " 保存する場所(Destination folder)" 欄上のカー ソル位置
の直後に挿入されます。以下の手順により、変数を追加します。
1. " 保存する場所(Destination folder)" 欄で、変数を追加する位置を
クリックします。
カーソルが点滅表示されます。
2. " 保存する場所(Destination folder)" 欄の右側にある三角ボタンを
クリックして現れるプルダウン メニューから、必要な変数を選択し
ます。
既存のテキストと変数を完全に置換するには、テキ ストをすべて選
択してからプルダウン メニューで変数を選択します。

126
自動一括処理

次の変数を使用できます。
変数
"一括処理操作の名前

機能

例

" 入力(Input)" タブで指定され ている一括 「MyAudioFile」という一括処理セットを使用しているときに、保存する
処理セットの名前 が付いたフォルダを 作成

場所が「c:¥¥」に指定されていると、C ドライブのルート

します(126ページの『ファイルの保存位置

フォルダ内に「MyAudioFiles」という名前のフォルダが作成され、ファ

と名前の設定』参照)
。

イルはその中に保存されます。

"一括処理用の

上の変数と似て いますが、代わりに各 一括

バッチにパス「c:¥MyFolder¥」が指定されている場合、一括処理セット

保存先フォルダ

処理 セッ ト で指 定さ れ てい るパ ス(オ プ

内のファイルは、C ドライブの ルート フォルダ下の「MyFolder」と い

ション)が使用されます(119ページの『一

う名前のフォルダに保存されます。

(Batch name)"

(Batch path)"

括処 理セ ッ ト名 の変 更 と属 性の 設 定』参
照)
。
"元のファイルの

元のファイルが保 存されるパスと同じ パス

追加のタグを使用せずにこの変数を使用すると、出力ファイルは、元の

フォルダ

を指定します。

ファイル と同じフ ォルダに保 存されま す。こ の変数をフ ァイル名 の接
頭辞または接尾辞(次ページ参照)を組み合わせないで使用すると、出

(Source file path)"

力ファイルにより元のファイルが上書きされます。
元の フ ァ イル が「c:¥ Fo l d er1 ¥F o ld e r2¥ Fo ld e r3 ¥」に あ る場 合、

"元ファイルのパス -

上の変数と似て いますが、元のファイ ルの

1階層下

パスの最初のフォ ルダが省かれたパス が指 「c:¥Folder2¥ Folder3¥」がファイルの保存場所として指定されます。

(Source file path -

定されます。

down 1)"
元の フ ァ イル が「c:¥ Fo l d er1 ¥F o ld e r2¥ Fo ld e r3 ¥」に あ る場 合、

"元ファイルのパス -

上の変数と似て いますが、元のファイ ルの

2階層下

パスの 1 つ目 と 2 つ目のフォルダ が省かれ 「c:¥Folder3¥」がファイルの保存場所として指定されます。

(Source file path -

たパスが指定されます。

down 2)"
"ファイル出力しない

出力ファイルは作成されません。

これは「変数」ではなく「定数」です。この定数を使用する場合は、"保

(No file output)"

存する場所(Destination folder)" 欄にはほかに何を入力しても意味はあ
りません。この定数は、ファイルを分析するプラグインを使用する際に
役立つことがあります。

「d :¥N ewFo ld e r¥
• " 保 存 する 場所(D es tin atio n f old e r)" 欄に 、

上の表に対する例外として、ドライブ名があります。ドライブ名を指定

」と入力すると、保存される出力ファイル のパスは

すると、ソ ースが配置される場所 や使用変数のタイプに 関係なく、指

「d:¥NewFolder¥Folder3¥Sound.wav」になります。

定したドライブ名が必ず使用されます。
たと えば、
「c:¥MyFolder¥」に元のファ イルが保存さ れているときに、
"保存する場所(Destination folder)" 欄で「e:¥¥」を指定

•「」と入力すると、出 力ファイルの パス
は、
「c:¥Banana¥Orange¥Sound.wav」となります。

すると、新規ファイルは「e:¥MyFolder¥」に保存されます。
変数の使用例を 2 つ紹介します。
ソー ス ファイル が「c:¥Folder1¥Folder2¥Folder3¥Sound.wav」という
パスに保存されてい て、このファイルは「Banana」というパスが指定
された「Orange」と いう名前の一括処理セットに含まれているとしま
す。

127
自動一括処理

1. " 出力ファイルを圧縮保存(Archive Output Files)" チェック ボック

ファイル名接頭辞と接尾辞の使用

スをオンにします。

作成 したファイル名で は、" ファ イル名接頭辞(File name prefix)" と

2. Zip ファイルのパスとファイル名を設定します。

"ファイル名接尾辞(File name suffix)" を使用すれば、元のファイル名

これを設定するには、絶対パスを入力するか、フォルダ ボタンをク

の先頭または終わり(両方も可能)にテキストを追加できます。

リックしてウィンドウ上で指定します。

• 任意のテキストを入力して、ファイル名の先 頭または終わりに追加

3. Zip ファ イルに、ファ イルが含ま れているフ ォルダへ のパスの情 報

できます。

も保存する場合 は、" パス情報も含め る(Save path information)"

たとえば、接頭辞欄を空のままにして、接尾辞に「
(processed)」と

チェック ボックスをオンにします。

入力する と、
「MyFile」は、「MyFile(processed)」というファ イル

4. Zip ファイルにファイルを 追加してから出力ファイルを削除 する場

名で保存されます。

合は、" 圧縮 後、元の 出力フ ァイル を削除(Move (erase) output

• 接頭辞 /接尾辞欄の右側にある三角ボタンをクリックして、プルダウ

files)" チェック ボックスをオンにします。

ン メニューから " 一括処理名(Batch name)" を選択 すると、一括

このチェック ボックスがオフになっていると、通常の出力ファイル

処理セット名を変数として追加できます。

とそれらが圧縮された Zip ファイルの両方が保存されます。

この結果、ファイル名の該当する場所に一括 処理セット名が追加さ
れます。

バックアップの作成とソース ファイルの自動削除

• " ファイル カウント(File number from)" を選択すると、ファイル
名に連続する番号が追加されます。
この際、開始番号を指定できます。

出力パスと名前の確認
パスとファイル 名の設定を行ったら、" 入力(Input)" タブに切り換え

" バックアップ ファイルを作成(Create backups)" チェック ボックス

て、" 出力(Output)" を確認します。

をオンにす ると、元のファイルが上 書きされて、再び使用でき なくな

" 出力(Output)" 欄には、処理し た各ファイルの保存場所 とその名称

ることを防げます。このオプションをオンにすると、プログラムはファ

が表示されます。意図したとおりの結果になっていない場合は、" 出力

イルのコピーを作成してから処理を開始します。この際、コピーされた

(Output)
" タブの設定を確認しなおしてください。

元のファイルの拡張子の最初の文字が、
「~」に変更されます。たとえば、
「myfile.wav」は、
「myfile.~av」というようにバックアップされます。

ZIP ファイルの作成

このオプションが適用されるのは、SourcePath 変数を使用している場
合に限ります。
通常は、間違ってファイルを上書きしないように、このオプショ
ンをオンにしておくことをお勧めします。
処理後にオ リジナルの(処理されて いない)ファイルを削除す る場合
は、" 処理 実行後、元 のファ イルを 削除(Delete files after process)"

出力 ファイル を Zip ファイ ルとして まとめて 保存でき ます。Zip ファ

チェック ボックスをオンにします。

イルと は、複数(単数も可能)のファイ ルを含む圧縮形式の ファイル

このオプションを有効にすると、処理が終わると元のファイルは

です。この圧縮は可逆形式なので、解凍すると元のファイルと同じ状態

削除されるため、再び処理し直せなくなるのでご注意ください。

で復元されます。
Zip ファイルは、空きスペースのないハードディスクでの保存や、イン
ターネッ トなどでほかの人にファ イルを送信する場合によ く使用され
ます。
Zip ファイルはすべての処理が終了した後に作成されます。
以下の手順により、この機能を使用します。

128
自動一括処理

出力ファイル形式の指定

詳細設定

• この大きなボタンをクリックすると、" オーディオ ファイル フォー
マット(Audio File Format)" ダイアログが開きます。ここでは、必
要な出力フォーマットの選択と設定を行えます。
各ファイル フォーマットの詳細については、50 ページの『サポート
されているファイル フォーマット』をご参照ください。
" 詳細設定(Schedule)" タブは、自動一括処理 の実行設定に関 する各
種オプションが用意されています。

" 一括処理実行前(On start of batch process)"
ここでは、自動一括処理の開始直前に実行される事柄を定義します。
オプション

説明

"再生を停止

再生を 停止して、コンピ ュータに対す る負

(Stop playback)
"

荷を軽減します。

"モニターウィンドウを

モニター ウィンドウを開きます(110 ペー

開く(Open Monitor

ジの『モニターウィンドウ』参照)。

window)"

" オーディオファイルフォーマット(Audio File Format)" ダイアログ

" 一括処理実行後(On batch process completion)"

⇒ 出力するファイルを、ソースのファイルと同 じフォーマットとした

ここでは、ファ イルがすべて処理され た後に実行される事柄を 定義し

い場合は、"種類(Type)" プルダウン メニュー において、" 変更無

ます。

し(No change)" を選択してください。
⇒ " オーディオ ファイル フォーマット(Audio File Format)" ダイアロ
グでは、ファイル フォーマットの変換だけではなく、チャンネル数、
サンプリング レート、ビット解像度についても変換できます。ただ
し、高品質なマスタリングを目的とした場合にはお薦めできません。

説明

"信号音で通知

設定が適用されるとビープ音が鳴ります。

(Beep)
"
"メッセージを表示

マスタリング目的の場合は、変換を容易に かつ適切に行うため、プ
ラグイン("Resampler" など)を、オーディオ チェイン に挿入して

オプション

(Show message box)"

処理が 完了した旨を知 らせるメッセ ージが
表示さ れます。"OK" ボタンをクリッ クする
と、作業を続けられます。

使用してください。

" ファイル処理実行前(On start of file process)"
ここでは、各フ ァイルの処理が開始さ れる際に実行される事柄 を定義
します。ここにあるオプションは " 波形ウィンドウを最小化(Minimize
wave window)" だけです。このオプションが有 効な場合に、開いてい
るファイル があると、そのファイルの ウィンドウが最小化され てから
処理が開始されます。

129
自動一括処理

" ファイル処理実行後(On file process completion)"

自動一括処理の実行と停止

ここでは、各ファイルが処理された後に実行される事柄を定義します。
オプション

説明

"最小化した波形

処理 の開始時にファ イルのウィン ドウが最

ウィンドウを元に戻す

小化 されていた場 合、そのウィンド ウのサ

(Restore wave

場合とほ ぼ同様に、ファイル が処理されます(108 ページの『レ ンダ

イズを元に戻します。

(Open in window)"

リング』参照)。
処理を停止するには次の 2 つの方法があります。
• ダイアログの " 停止(Stop)" ボタンをクリックする 。

window)"
"波形ウィンドウを開く

すべての設定が済んだら、" 実行(Run)" ボタンをクリックして自動一
括処理を実行 します。マスタ ーセクションでレンダリングを 実行した

このチェック ボックスをオンにすると、処
理前 にファイルが開 かれていたか どうかに
関係 なく、処理が済む とファイルが 開かれ
ます。

• " 処理モニター(Monitor)" ウィンドウを使用する。このウィンドウ
の操作方法については、111 ページの『処理設定の変 更』をご参照
ください。
Zip ファイルの作成は途中で停止できません。

自動一括処理でのプリセットの利用
" 処理の優先度(Priority)"

" 自動一括処理(Batch processing)" ダイアログでは、次の 2 種類のプ

ここでは、オーディオ ファイルが処理される速度を定義します。

リセットを使用できます。

オプション

説明

自動一括処理プリセット

"再生を優先

該当 するファイルは バックグラウ ンドで処

これには、次の設定が含まれます。

理 さ れま す が、オー ディ オ 再生 や ほか の

• 実際のファイル リストを除く " 入力(Input)" タブで行われたすべて

(Relax Background)
"

フ ァイル の処理 が優 先的に 実行さ れます。
これ により、操作中の 速度低下は防 げるも
のの、一括処理の実行速度は遅くなります。
"再生とデータ処理を

該当 するファイルは バックグラウ ンドで処

同等に

理さ れますが、ほかの ファイルの操 作に割

(Background)"

り 当てられる 優先度は 低くなり ます。この
結 果、一括 処理の 速度 は早く なり ますが、
WaveLab Studio を操作する際の反応は悪く

の設定。
• " 出力(Output)
" タブの全設定。
• " 詳細設定(Schedule)" タブの全設定。
ただし、以下の設定は含まれません。
• 処理されるファイル リスト。
• " 処理タスクの一覧(Processors)" ダイアログで作成されたプロセス
のリスト。

な ります。バック グラウンド で数多く の一
括 処理 セ ット を処 理す る 必要 があ る場 合

プロセス リスト プリセット
これには、" 処理タスクの一覧(Processors)" ダイアログで作成されて

は、このモードを使用してください。

いるプロセス リストが含まれます。これにより、作成したプロセス(プ
"データ処理を優先
(Fast)"

自 動一括処理 が最優先 されます。この オプ

ラグイン)の組み合わせを保存できます。

ショ ンを選択して いて、処理中に音 飛びの
ない 再生を行うに は、かなり高性能 なコン
ピュータが必要になります。

ファイル リスト
厳密に言 えばプリセットと は異なりますが、122 ページの『フ ァイル
リストの保存および読み込み』に記述されている " ファイルリストを開

処理能 力の低下による 音飛びは、再生に対し てのみ発生します。
自動 一括処理 により作 成される ファイル に音飛び が発生す るこ

く(Open File list)" と " ファイルリストを保存(Save File list)
" 機能を
使用すれば、自 動一括処理されるフ ァイルのリストを保存 して、後か
ら再び呼び出 せます。これは、テ キスト エディタで簡単に編 集できま

とはありません。

す。

130
自動一括処理

12
自動一括ファイル変換

5. ダイアログ下部のオーディオ属性ボタンをクリ ックして、必要な保

基本手順

存フォーマットを選択します。

WaveLab Studio では、多くの異なるフォーマットによる非圧縮 / 圧縮

これ に より " オー デ ィオ ファ イ ル フ ォー マ ッ ト( Audio File

ファイルを開き、再生できます。これには、WAV、AIFF、MP3、WMA

Format)" ダイアロ グが開き、必 要なフォ ーマットと 設定を行 えま

(Windows Media Audio)、OSQ(Original Sound Quality - WaveLab

す。

Studio 独自のロスレス オーディオ フォーマット)が含まれます。
WAV、AIFF から、別のフォーマットに変換することも可能です。これ
は、ファイルを開き、" ファイル(File)" メニューから " 名前を付けて
保存(Save As)"、または " 他の方法で保存(Save Special/Encode)" を
選択し て行います。いくつかのファ イルを一括して変換す ることも可
能です(一括処理)。これは、自動一括処理に似ていますが、ファイル
フォーマットの変換のみを目的とするので、より簡単に使用できます。
以下の手順により、この機能を使用します。
1. " ツール(Tools)" メニューから " 自動一括エンコード ...(Batch file
encoding...)" を選択します。
" オーディオ ファイルの符号化(エンコード)
(Encode audio files)"
ダイアログが開きます。
2. 緑色の "+" アイコンをクリックします。
オーディオ ファイルを開くためのダイログが表示されます。このダ
イアログでは、WAVE または AIFF のフォーマットがサポートされて
います。リ ストに 追加す るファ イルは、す べて同 じサ ンプリ ング
レートとチャンネル数(モノラルまたはス テレオ)を持っている必
要があります。

6. いくつかの圧縮ファイル フォーマットの場合、エンコード / 属性メ
ニューの 右側にあ る矢印ボタ ンをクリ ックして、エ ンコード パラ
メーターや 文字列を設 定するダ イアログを 呼び出せま す。

このボタンを押してファイルを加えます。
3. " ファ イ ルの 種類 " ドロ ッ プダ ウン リ スト で開 く フォ ーマ ット
(WAVE または AIFF)を指定して、表示 されるリストから 変換を行
うファイルを選択します。必要に応じて、[Ctrl] キーや [Shift] キーを
使用して複数のファイルを選択できます。" 開く " ボタンをクリック
して、選択したファイ ルを " 変 換するファイル(Files to convert)"
リストに追加します。
すると、" オーディオファイルの符号化(エンコード)
(Encode audio
files)" ダイアログが再びアクティブになります。
すべ てのソース ファイルが 同じサンプ リング レートとチ ャンネ
ル数を持っていれば、フォーマットが違っていても一度にまとめ
てエンコードできます。
4. " 保存する場所(Destination folder)" 欄で、エンコードされたファ
イルが保存されるフォルダを指定します。

132
自動一括ファイル変換

13
マーカー

はじめに

マーカーの種類

説明

"CDトラック サブ

CD トラ ック内にインデ ックス ポイント を作

インデックス

成するのに使用されます。

(CD Track Sub Index)"
(オーディオ モンター
ジュでのみ有効)
"ループ開始/終了

ルー プ ポ イント を定義 する のに使 用され ま

(Loop start/end)"

す。サンプラー に転送するサ ウンドのル ープ
ポイントや、オーディオの編集で利用します。

マーカーの使用方法

"ミュート開始/終了
(Mute start/end)
"

マーカ ーを使用すると、オーディ オ中の特定位置の情報 を、ファイル

オーディオ中 の特定部分をミュートす るのに
使用し ます。ミ ュート領域を スキップし て再
生を行うことも可能です(61 ページの『特定

に保存できます。設定したマーカーは、次のように利用できます。

部分の再生スキップ』参照)
。

• カーソル位置をマーカー位置に設定する。
"区画開始/終了

• 2 つのマーカー間のオーディオをすべて選択する。

(Region start/end)"

• 2 つのマーカーの間をループ再生する。

一般的なリー ジョンの開始地点と終了 地点を
定義するのに使用します。これは、編集時に使
用すると便 利です。また、録音時に直 接作成

(オーディオ モンタージュ
• マーカーを使ってCDトラックを定義する

することもできます(68 ページの『録音中の

でのみ有効 )
。

マーカーの挿入』参照)
。

ファイルで使用できるマーカーの数に制限はありません。

"再生開始

この章では、オーディオ ウィンドウでのマーカーの使用方法を説

(Playback Starter)"

再生 の開 始位 置を 設定 する 際に 使用 しま す
(61ページの『再生開始位置の設定』参照)。

明します。モンタージュには、これとは別の独自のマーカーが用
意されて います。モンタージュ マーカーの詳細に ついては、195
ページの『モンタージュでのマーカーの使用』をご参照ください。

ペア マーカー
マーカーのうち、CD(オーディオ モンタージュでのみ有効)
、ループ、

マーカーの種類

ミュート、および区画 マーカーは、ペアで使用されます。

次の種類のマーカーを使用できます。

開始したまま終了しない CD トラックや、開始地点のないループ終了地

マーカーの種類

説明

点などは使 用できません。このため、こ うしたタイプのマーカ ーを作

"標準(Generic)"

こ のマ ーカ ーは、 通常 、フ ァイ ル上 の重 要

成、削除、および 移動する場合は、次のよ うな特殊な規則が適 用され
ます。

な 位置 に配 置し ます。 また 、オ ーデ ィオ の

• ループ マーカーとミュート マーカーは、開始マーカーと終了マー

編 集時 に 利用 す るこ と もで き ます 。" 標 準

カーがある場合しか機能しません。

(Generic)" マーカーは、録音中に 必要に応じ

開始マ ーカーの みを設 定する ことも 可能で すが、相手 となる終 了

て作成できます(68 ページの『録音中のマー

マーカーが存在しないので、本来の意味はあ りません。また、開始

カーの挿入』参照)。
"一時
(Temporary)"

マーカーを削除した場合、終了マーカーも同時に削除されます。

"標準(Generic)"マーカーと同じですが、ファ
イルに保存されない点が異なります。

ループ マーカーの読み込みと保存

"CDトラック開始 /

CD トラック の開始地 点と終了 地点を指 定し

ループが設定されているオーディオ フ ァイルを読み込む際は、いくつ

終了 /境界マーカー

ます。ある CD トラックが別の CD トラックの

か注意すべき点があり ます。WAVE と AIFF 形式のファ イルではループ

(CD Track Start/End/

終了地点から開始される場合、CDトラック境

ポイント情報をファイル中に含められます。また、WaveLab Studio で

界マーカーが使用されます。

はファイルごとに、ループ ポイント情報を ".MRK" ファイルに保存しま

Splice)"
(オーディオ モンター

す。この結果、次のようなことが起こる可能性があります。

ジュでのみ有効)

134
マーカー

• WaveLab Studio で以前使用したことのない、ループが含まれるファ

マーカーの作成

イルを読み込む場合、ループ情報は読み込まれてループ マーカーと
して表示されます。また、サンプルのキーやデ チューン情報などが

再生中のマーカーの追加

存在する場合は、これらの情報 もともに読み込まれます(246 ペー

再生中にマーカーを追加するには、次の手順に従ってください。

ジの『サンプルデータ属性の編集』参照)。

1. ファイルを再生します。

• WAVE または AIFF 形式でファイルを保存する場合は、ループ ポイン

2. マーカーを挿入する位置にカーソルが到達した ら、次の操作のいず

トはファイルの一部として保存されるの で、ほかのアプリケーショ
ンでこれらのファイルを使用する際に、設定したループ ポイントも

れかを行います。

一緒に読み込めます。それと同時に、ループ ポイント情報は ".MRK"

• [Insert] キーを押す。

ファイルにも保存されます。

• マーカー バーの " 標準/一時マーカーを作成(Drop Marker)" アイ
コンをクリックする。

• WaveLab Studio で以前使用したファイルを開く場合は、ファイルと
一緒に保存されたループ情報は無視され、".MRK" ファイル内の情報

• タイム ルーラーのコンテキスト メニューで " 標準/一時マーカーを

のみが使用されます。

作成(Drop marker)" を選択する。
追加したマーカーには、後から名前を付けることができます。

マーカー バー

⇒ この場合、作成したマーカーは " 標準(Generic)" となります。

WaveLab Studio では、マ ーカー専用 のツール バー が用意され ていま
す。これは、" 表示(View)" メニューの " ツール バー(Control Bars)
"

停止時のマーカーの追加

サブ メニューから呼び出せます。

1. マーカーを追加する場所にカーソルを合わせます。

"前のマーカーへ
(Go to previous marker)
"

2. 次の操作のいずれかを行います。

"次のマーカーへ
(Go to next marker)
"

• マーカー バーの " 新規マーカーを作成
(Create marker)
" ボタンをク
リックします。

"マーカー リスト(Open marker list)"

• タイムルーラー上で右マウスボタンをクリック して、コンテキスト

"区画マーカーを
作成(Add region markers)
"

メニューから " 新規マーカーを作成(New Marker)" を選択します。

"ループ マーカーを作成
(Add loop markers)"

• [Ctrl] キーと [Insert] キーを押します。
3. マーカーのタイプを選択します。
4. 表示される ダイアログ で設定を 行い、"OK" ボタンを クリックし ま

"新規マーカー
を作成
(Add new
marker)
"
"標準 / 一時マーカー
を作成(Drop marker)
"

す。

"ミュート マーカーを作成
(Add Mute markers)
"

新しいマーカーがカーソル位置に表示されます。

135
マーカー

録音中のマーカーの追加

マーカー表示の制御

録音中にも、録音されているオーディオにマーカーを追加できます。た

マーカーの表示 / 非表示

とえば、オーディオ データを DAT から WaveLab Studio に転送してい

ルーラー上のマーカー ヘッドの表 示 / 非表 示を切り替えるには、ルー

るときに、必要に応じて重要な位置にマーカーを追加できます。追加可
能なマーカーの種類は、標準マーカー、区画開始 / 終了マーカーです。
録音時のマ ーカー追加の詳細については、68 ペ ージの『録音中のマー

ラー上で右マウスボタンをクリックして、コ ンテキスト メニューから
" マーカー シ ンボルを表示(Show Marker Heads)" また は " マー カー
シンボルを表示しない(Hide Marker Heads)" を選択します。

カーの挿入』をご参照ください。

マーカー ラインの表示形式の変更

マーカー バーからのペア マーカーの作成

マーカー ラインを非表示にするには、波形 表示部分で右クリックして

ループ領域、ミュート領域を作成する場合は、次のようにマーカー バー

表示され るメニューから " 表示項目(Elements)" を 選択します。サブ

を使用 できます。ループまたはミ ュート領域については、こ の章で後

メニューが表示されるので "マーカーを実線で表示(Solid markers)" と

ほど説明します。

" マーカーを点線で表示(Dotted markers)" を無効にします。

1. ペア マーカーで囲む範囲を選択します。

マーカー表示を種類別に設定

2. マーカー バーで、ペア マーカーのアイコンのいずれかをクリックし
ます。

WaveLab Studio では、表示するマーカーの種類を定義できます。この

選択範囲の開始地点と終了地点にマーカーが追加されます。

設定を行うダイアログを開くには、次の手順に従ってください。
• タイ ム ルー ラー 上で 右 クリ ック して 、" マ ーカ ー表 示の 設定 ...

マーカー リスト

(Visibility...)" を選択します。

マー カー リストでは、ト ラック内のマ ーカーがすべて 表示されます。

• マーカー リストを開き、リスト上の任意のマーカーの上で右クリッ
クして、" マーカー表示の設定 ...(Visibility...)" を選択します。

このウ ィンドウは、マーカーの 編集、削除、マーカー位置へ の移動な

このダイア ログでは、マーカーの種 類ごとに表示 / 非表示を設 定でき

ど、さまざまな用途に使用できます。

ます。

マーカー リストを開く
このウィンドウを開くには、" 表示(View)" メニューの " 操作情報ウィ
ンドウ(Specialized Windows)" のサブ メニューで、" 波形マーカー リ
スト(Wave Markers List)" を選択するか、マーカー バーで対応するボ
タンをクリックします。

波形マーカー リスト
• リストをアルファベット順に並び替えるには、
" ファイル名
(Name)"
列の見出し部分をクリックします。
• マーカーの位置に従ってリストを並び替えるには、
" 位置
(Position)"
列の見出し部分をクリックします。
この表示順番が初期設定になっています。

136
マーカー

マーカーの編集

マーカーの移動と複製

" マーカー の編集(Edit Marker)" ダイアログ を使用して、既存 のマー

マー カーを移動 するには、マー カー ヘッド 上でマウス ボタンを 押し

カーの属性を変更できます。このダイアログを開くには、次の操作を行

て、別のポジションにドラッグします。

います。

⇒ " オプション(Options)" メニューの " 境界にスナップ(Magnetize

• タイ ム ルー ラー 上の マー カ ーを 右ク リッ ク して、メ ニュ ーか ら

bounds)" が有効になっている場合、マーカーは、選択範囲の両端、

"マーカーの編集(Edit Marker)" を選択します。

カーソルのポジション、および波形の先頭と終了に 吸い寄せられま
す(139 ページの『マーカーへのオーディオのドロップ』参照)。

• [Alt] キーを押しながら、マーカーをダブルクリックします。
• マーカー リストの任意のマーカー上で、右クリックして、表示され

⇒ [Shift] キーを押しながら、ルーラー上のマーカーをドラッグすると、

るメニューから " 編 集(Edit)" を選択するか、[Enter] キーを押しま

マーカーをコピーできます。

す。

マーカーの削除
ペア マーカー の一方の マーカ ーを削除 すると、もう 一方の マー
カーも同時に削除されます。

オーディオ ウィンドウでのマーカーの削除
1. 削除するマーカー ヘッドの上を右クリックします。
2. " マーカーを削除(Delete Marker)" を選択します。
または、メインビューの外にマーカーをドラッグします。

マーカ ーを他のタイプに変換す るには、ダイアログの左側 に表示され

マーカー リストでのマーカーの削除

ているリストから該当するタイプを選択します。

1. [Ctrl] キーを押しながら、ルーラー上をダブルクリックするか、対応
するアイコンをマーカー バーでクリックします。

マ ー カー の 名前 を 変 更す る には 、" 名 前を 自 動設 定 (Au to matic
naming)" チェッ ク ボックス をオフにして から名前を入 力します。名

2. リスト上で、削除するマーカーを右クリックします。

前を入 力すると、マーカー名がマー カーの横に表示される ようになり

3. " 削除(Delete)" を選択します。

ま す。マ ーカー の名前は、ポ インタ をマーカ ーの上 に置い た際にも、

特定種類のマーカーをすべて削除

ポップアップ表示されます。

1. タイム ルーラー上で右クリックします。
2. " 複数マーカーの一括削除 ...(Delete Multiple Makers...)" を選択し
ます。
3. 削除するマーカー タイプのチェック ボックスをオンにします。
4. "OK" ボタンをクリックします。

マーカーの名前が表示されます 。
• マーカーの ポジションを ロックして移 動できないよ うにするには、
"マーカーをロック(Lock Position)" チェック ボックスをオンにし
ます。
• ループ終了マーカーの場合は、" 無制限(Infinite)" のチェック ボッ
クスをオフにして、フィールド内でループ 数を指定して、ループさ
れる回数を制限できます。

137
マーカー

マーカーを使用した操作
マーカー ポジションにカーソルを移動
カーソ ルを特定のマーカーに合 わせるには、以下の操作の いずれかを
行います。
• マーカー ヘッドをダブルクリックする。

この部分をダブルクリックします。

表示されているメイン ビュー内にマーカーがある場合は、おそらく
この操作が便利です。再生中でも行えます。
• マーカ ー リストを開い て、カーソル を移動 するマー カーを選 択す
る。
表示されているメイン ビューの外にマーカーがある場合は、この操
作がおそらく便利です。

... すると、2 つのマーカー間のオーディオが
すべて選択されます。

• ルーラー上のマーカーをドラッグして、マー カーの近くまでカーソ
ルを移動する。この場合、" オプション(Options)" メニューの " 境
界にスナップ(Magnetize bounds)" はオンにしてください。

選択範囲の 幅を変更するには、範囲 を選択した状態のまま、左 または
右端をドラッグします。

マーカー間の移動

2 つ以上の マーカー間のオ ーディオをすべ て選択するには、一番 左の

マーカー バーで矢印ボタンを押すか、テンキーの [4] または [5] ボタン

マーカーの右側をダブルクリックしてから、[Shift] キーを押しながら、

を使用して、マーカー間を移動できます。

一番右のマーカーの左側をダブルクリックします。

最初 に一 番左 のマ ーカ ー の
右側 をダ ブル クリ ック し て
選択します。

マーカーから再生を開始
次の方法により、任意のマーカーから再生できます。

続い て、[Shift] キ ーを 押し たま ま、
一番右のマーカーの左側をダブルク
リックします。

• 上で説明した方法によりマーカーにカー ソルを合わせて、トランス
ポート バーの 再生ボタンを クリックするか スペース キーを 押しま
す。
• マーカー リストで 再生の開始 位置にある マーカーを ダブルクリ ッ
クします。
• トランスポート バー上の " 再生開始位置(Playback start position)"
ボタンをクリックして、表示されるメニュー からマーカー関連のオ
プションを選択します(61 ページの『再生開始位置の設定』参照)
。

マーカー間を選択範囲に指定
2 つの隣接するマーカー間のオーディオをすべて選択するには、それら
のマーカーの間をダブルクリックします。

... すると、左端と右 端のマーカー間のオーディ オが
すべて選択されます。

138
マーカー

マーカーへのオーディオのドロップ

リージョンのスキップ

オーディオ データのドラ ッグ&ドロップを行う際に、ドロップする部

再生または レンダリングする際に、ミ ュート開始/終了マーカ ーを使

分の 開始地点として マーカーを使用 できます。ドロップするデ ータを

用して特定 の部分をスキップでき ます。レンダリングの詳細に ついて

特定の ポジションに挿入する必 要がある場合、この機能を 利用すると

は、108 ページの『レンダリング』をご参照ください。

便利です。

• 再生時にミュート領域をスキップするように設 定するには、トラン
スポート バーで、左から 2 番目の再生スキップ モー ド ア イコンを

1. " オプション(Options)" メニューの " 境界にスナップ(Magnetize

クリックして、" ミュート領域をスキップ(Skip Muted regions)" を

bounds)" がオンになっていることを確認します。

選択します。

2. 選択範囲をドラッグして、マーカー ラインの近くにマウス ポインタ

オーディオの特定部分をループ再生しながら、ミュ ートマーカーの

を合わせます。

位置を調整すると、ミュート領域の長さを効率的に調整できます。

ドラッグされているオーディオの開始位置を示す線が、マーカー ラ
インにスナップされます。
3. マーカー ラインとドラッグラインが、互いに重なって表示されてい
ることを確認して、マウスボタンを離します。

ド ラッグ &ド ロップ の実行 時
に ドロップ ラ インをマー カー
に合わせると、オーディオはそ
こに挿入されます。

ループ
ルー プ マーカーは主 にサンプラー に送信するオー ディオ(サンプル)
に対し て設定しますが、ほかにも いくつか使用方法があ ります。サン
プラーに送信するサンプルに対するループの設定方法については、245
ページの『Sampling の使用とループの作成』をご参照ください。
• ループを設定して繰り返し再生しながら、ル ープ内のオーディオを
編集できます。
ループ再生に関する詳細については、61 ページの『ループ』をご参
照ください。
• 曲中またはオーディオ ファイル中で、ループに繰り返し再生回数を
指定することで、ある種のエフェクトとして使用できます。
• ループ内にさらにループを作成できます。

139
マーカー

14
自動分割の使用

はじめに
自動分割機能を使用するとオーディオ ファイルを、さまざまな方法で、
自動的に分割できます。自動分割ポイントは次の位置に設定できます。

オプション

説明

"ビート部分で分割

ビート部分を検出して、その部分でオー

(Split at beats)"

ディ オを 分割し ます。こ のオプ ショ ン

• マーカー位置

を選択した場合、次のページでビート検

• 無音部分

出の感度、ビートとしてみなす最小ビー

• 検知されたビート位置

ト レベ ル、分割領域の 最短時間を 指定

• 指定した時間間隔ごとの位置

できます。

自動分 割機能を使用すると、新規 ファイルを作成するこ とも、オリジ
• ダイアログの 2 番目のページは、選択した分割モードにより異なり

ナルのファイルを参照する新 規のモンタージュ クリップを作成するこ
とも できます。新規のファイル やクリップは自 動的に名前や番 号を付

ます。

けることができます。

それ以降のページは、全種類の自動分割で共通して使用されますが、
適用不可能なオプションはグレー アウトされ、使用できません。
• 3番目のページでは、自動分割により作成された領域に対して何を行

" 自動分割(Auto Split)" ダイアログ
自動 分割機能は、アクテ ィブなオーデ ィオ ウィンドウ を処理します。
このダイ アログを開くには、" ツール(Tools)" メニューから " 自動分

うのかを決定します。
作成さ れた領域 を個別 のファ イルと して保 存した り、新規のモ ン
タージュに対してクリップとして追加したりできます。

割 ...(Auto split...)" を選択するか、[Ctrl] + [T] キーを押します。

• 最後のページでは、自動分割機能によって作成され るファイルやク

このダ イアログでは、選択した自 動分割方法に応じて、複数 の連続す

リップにどのように名前を付けるかを設定します。

るページが表示されます。各ページを設定したら、" 次へ(Next)" ボタ

作成 される ファ イル に与 えら れる 名称 は、
「ソ ースの オー ディ オ

ンをクリックして、次のページに移動していきます。" 戻る(Back)" ボ

ファイル名+番号」もしくは「マーカー名」
(マーカーによって分割

タンを クリックして、前のページに 戻って設定をやり直す こともでき

する場合)のどちらかとなります。

ます。
⇒ 最初のページでは、実行する分割方法を定義します。
オプション

説明

"マーカーに従って分割

オー ディオ をマーカ ー部分 で分割 しま

(Split according to
markers)"

す。このオプ ションを選択 した場合は、
分割 を行う 際の基準 となる マーカ ーの
種類を次のページで指定できます。

"特定の間隔で分割
(Split at specific intervals)"

このオプションを選択した場合は、分割
を行 う際の 基準とな る時間 間隔を 次の
ページで指定できます。

"静寂部分で分割
(Split between silences)"

無音部分でファイルを分割し、それぞれ
の音 のある 部分が個 別の領 域に分 割さ
れま す。この オプ ション を選 択した 場
合、分割される領域の最小の長さ、無音
部分 の最 小の長 さ、オー ディ オが「無
音」として認識される際に基準となるレ
ベルを設定できます。

141
自動分割の使用

15
モンタージュ

はじめに

モンタージュ ウィンドウ

モンタージュ ウィンドウは、マルチ トラックのノンディストラクティ

この例 では、上側のペーンで編集ビューが
選択されています。

ブ(非破壊)編集ウィンドウで す。マルチ トラックによるオーディオ
クリッ プのアレンジ、編集、再生、録 音を行えます。トラッ ク単位と
クリップ単位のエフェク ト機能、ボリューム オートメーション、幅広
いフェード / クロスフェード機能、MIDI タイムコードへの同期機能が
用意されています。
モンタージュにより、音楽 CD のマスタリングやマルチメディア作品の
制作、ラジオ用の広告の制作などを非常に効率的に行えます。

基本的な用語
モンタージュは、最大 8 つのオーディオ トラック(ステレオまたはモ
ノラル)を 使用できます。モンタージ ュでのトラックは視覚 的に表現
されますが、仮想的なテープ トラックとして扱われるわけではありま
せん。
オー ディオ トラッ ク上には任意 の数の「クリップ」を 配置できます。

トラック

クリップ

トラック ビュー

「クリップ」はオーディオの入れ物のようなもので、ボリューム エンベ
ロープ、フェードなどのさまざまな機能や個別の設定を含みます。

2 つのペーンと表示内容

クリップには、ハードディス ク上にあるソース ファイル(オーディオ

モンタージュ ウィンドウは、2 つのペーンに分かれてい ます。ペーン

ファイ ル)の開始 / 終了地点といっ た参照情報が含まれ ます。これに
より クリップが ソース ファ イルの一部 のみを再生 できます。さらに、
複数のクリップが同じオーディオ ファイルを参照できます。

とはウ ィンドウ内の領 域を意味します。下のペー ンには常にトラ ック
とク リップが表 示され、上のペ ーンでは、次の ページに挙 げる 10 の
ビューのうちの 1 つが表示されます。

また、モン タージュではオーディオ トラックに加えてビデ オトラック

• 上下のペーンのサイズは、間にある分割線を上、また に下にドラッ

も作成できます(202 ページの『ビデオ トラックの使い方』参照)。

グして変更できます。
• メイン ウィンドウの " 表示(View)" メニューで " タブのみを表示
(Show tabs only)" また は " トラッ クのみ を表示(Show tracks
only)
" を選択すると、上のペーンのみ、またはトラック ビューのみ
を表示できます。
上下のペーンを両方表示するには、" 表示(View)" メ ニューで選択
したオプションを無効にします。
• モンタージュ ウィンドウの一番上でタブをクリックするか、キー コ
マンド(次ページ参照)を使用して上のペーンに表示 するビューを
切り替えられます。

143
モンタージュ

ビュー を変更すると、画面の表示 に加えて、メニューやアイ コンもそ

• モンタージ ュ ウィン ドウの幅が 狭すぎてす べてのタ ブを表示で き

れぞれ のビューに対応するもの に変化します。以下のビュ ーを表示で

ない場合、
ウィンドウの右上角に 2 つの矢印ボタンが表示されます。

きます。

矢印ボタンを使用するとタブの表示を切り替えられます。

ビュー

キー

説明

"編集

E

フェードや選択などの各種編集を行う場合に使 用

(Edit)"
"クリップ

します。
C

(Clips)"

モンタ ージ ュ内の 全ク リップ の一 覧を表 示し ま

ビュー内メニューの記載方法

す。このビューでは数値による編集や調整が可 能

ほとんどのビューには 1 つ以上のメニューがあります。マニュアルが、

です。詳細につい ては、168 ペー ジの『クリッ プ

どのビュー のどのメニューを指し示 しているのかを分かりや すくする

ビュー』をご参照ください。
"グループ

O

(Groups)
"

ため、次の書式を使用します。

クリップをグループ化して 1 つにまとめる際に使
用します。詳細については、194ページの『グルー
プ』をご参照ください。

"ファイル

L

(Files)
"

• "X ビュー:Y メニュー "
たとえば、" 編集(Edit)
:オプション(Option)" は、" 編集(Edit)" ビュー
の " オプション(Option)" メニューを意味します。

様々なオ ーディ オ ファ イル管理 用ツー ルがあ り
ます。オーディオ ファイルをモンタージュ内へ直

インフォメーションバー

接読み込め ます。詳 細について は、170 ページ の
『ファイル ビュー』をご参照ください。
"プラグイン R
(Plug-ins)"

モンタージュで使用しているすべてのプラグイ ン
エフェクトのオー バー ビューと管理 を行えます。
詳細については、190ページの『"プラグイン(Plugins)
"ビューにおけるエフェクトの管理』をご参照

インフォメーション バーは、トラック ビューの下にある灰色の領域で

ください。

す。ポインタが現在指しているものに応じて、そこでクリックする事に
より何が起こるかを示します。[Ctrl]、[Shift]、[Alt] などの修飾キーを併

"マーカー

M

(Markers)"

モンター ジュ ウ ィンド ウ内での マーカ ーの追 加
や管理などを行います。CDを書き出す際に使用す
るCDマーカーを取り扱うこともできます。詳細に
ついては、195 ページ の『モンタージュでのマ ー
カーの使用』をご参照ください。

"ビデオ

V

(Video)"

用すると、追加機能が使用できるかどうかも示されます。モンタージュ
での編集は、マウス ゾーンを基に行うの で、この機能が特に役立ちま
す。マウス ゾーンとは、クリップ上でクリ ックする場所に応じて、実
行されるコマンドが変化することを意味 します。マウス ゾーンの詳細
につ いては、158 ペー ジの『マウス ゾーン について(オ ーディオ ト

モンタージュの上側のペーンに、ビデオ トラック

ラックのみ)』をご参照ください。

の内容を表示します。詳 細については、202 ペ ー

また、インフォメーション バーには、ク リップの移動、コピー、サイ

ジの『ビデオ トラックの使い方』をご参照くださ

ズ変更などを実行する際にその位置や長さも表示されます。

い。
CD

D

CD書き込み準備を行います。詳細については、204
ページの『CD書き込み用モンタージュの準備』を

インフォメーション バーの表示と非表示
1. " 編集(Edit)" タブをクリックして、編集ビューを選択します。
2. " 編集(Edit):オプション(Options)" を選択します。" 情報ライン

ご参照ください。

を表示(Show info line)
" オプションで、インフ ォメーション バー
"編集履歴
(History)"

Y

実行したコマンドの履歴を一覧表示し、複数の「元
に戻す」や「やり直し」機能を、1 度で行えます。

の表示 / 非表示を切り替えます。

詳細については、197 ページの『編集履歴』を ご
参照ください。
"メモ

メモを残せます。

(Notes)"

144
モンタージュ

インフォメーション バーに表示される記号
イ ンフォメ ーショ ン バー には、以下 の記号が 表示さ れます。表 中の

説明

上の例では、マ ウスの右ボタンをクリ ックするとエンベロープ のコン
テキスト メニューが表示され、上 / 下にドラッ グするとエンベロープ
のレベルを 変更でき、ダブルクリック するとポイントを追加で きるこ
とを示しています。また、[Alt]、[Ctrl]、[Shift] キーを押すと、使用でき
る追加機能が示されます。

マウスの右ボタンをクリックすると、対応するコンテキス

ルーラー

[Shift]、[Ctrl]、[Alt] キーの指定は、使用言語によって異なる可能性があ
ります。
シンボル

ト メニュ ーを表示できるこ とを示します。"M" の後 ろに

モンタージュ ウィンドウのトラックビ ューの一番上には、オーディオ

メニューの名前が表示されます。

ウィン ドウのルーラー に似たルーラー があります。ルーラーの形 式を

クリックしたときに起こる動作を示します。

変更するに は、ルーラー内で右クリ ックし、表示されるコンテ キスト
メニューから形式を選択します。

ダブルクリックしたときに起こる動作を示します。

[Ctrl] キーを押しながらクリックす ると、追加機能がある
ことを示し ます。[Ctrl] キー を押してみると、より 具体的
な情報が表示されます。
[Shift] キーを押しながらクリックすると、追加機能がある
ことを示します。[Shift] キーを押してみると、より具体的
な情報が表示されます。
[Alt] キーを押 しながらクリッ クすると、追加機能が ある

ルーラーのコンテキスト メニューで表示形式を選択

ことを示します。[Alt] キーを押してみると、より具体的な

• このコンテキスト メニューで " タイム形式(Time format)" を選択

情報が表示されます。

すると、表示形式を詳細に設定できます。
修飾キーの

[Ctrl]、[Shift]、[Alt] キーを組み合わせて使用できることを

組み合わせ

意味しま す。たと えば、"CS" の場合、[Ctrl] キー と [Shift]

• " タイムオフセット(Time offset)" を選択すると、モンタージュの
実際の開始地点以外の場所をゼロに設定することも可能です。

キーを押しながらクリックすると、追加機能があることを

• クリップを移動、編集するときは、ルーラー上の位置 にスナップす

示しま す。該 当する修 飾キーの組 み合わせ を押して みる

るように設定することもできます。

と、より具体的な情報が表示されます。

この機能 の詳細に ついては、158 ページの『全 自動スナ ップ(" ス

上/下にドラッグした際に起こる内容を示します。

ナップの対象 (Magnetic bounds)
")
』をご参照ください。

タイム グリッド

左/右にドラッグした際に起こる内容を示します。

ルー ラー中 で印 がつい たすべ ての位 置に垂 直線を 表示で きま す。グ
リッドの表 示 / 非表示を切り替える には、ルーラー上で右クリ ックし
て、表示されたコンテキス ト メニューから " 区切りご とに縦線を表示

モンター ジュ内で任意 の方向にドラ ッグすると何が 起こ
るかを示します。

(Show Grid)" を有効または無効にします。

モンター ジュウィンド ウの外にドラ ッグすると何が 起こ
るかを示します。
クリップを移動したりサイズ変更したときや、エンベロー

タイム グリッドを有効にした例

プ値を変更したときなどに警告を表示します。

145
モンタージュ

• 自動分割機能を使用して、WAVE ファイルからモンタージュを作成

モンタージュの作成

する。
自動分割機能の 詳細については、141 ページの『" 自動分 割(Auto

新規モンタージュの作成

Split)
" ダイアログ』をご参照ください。

1. " ファイル(File)" メニューで、" 新規(New)" を選択します。

• オーディオ ファイルを開き、" 編集(Edit)" メニューから、" 波形か

2. 表示されるサブ メニューから、" モンタージュ(Audio Montage)"

らモンター ジュを作成(Create Audio Montage from Wave)" を選

を選択します。
" サンプリング レート(Sample rate)" ダイアログが表示されます。
3. モンタージュで使用するサンプリング レートを指定します。

択する。
" ファイル(File)" メニューの " 開く(Open)サブ メニューからオー
ディオ(Wave)" を選択して現れるダイアログにも、同じオプション

このモンタージュ ウィンドウで扱うオーディオ ファイルは、ここで

が用意されています。

指定するサンプリング レートを持っている必要があります。
モンタージュから CD を作成する場合は、サンプリング レートを

トラックの取り扱い

44.1 kHz に設定する必要があります。

新規トラックの作成やトラックの管理は、ト ラック ビューの左側にあ

4. "OK" ボタンをクリックします。

る「トラック コ ントロール領域」で行いま す。この領域に は、トラッ

ステレオ トラッ クを 1 つ含む新しいモ ンタージュ ウィン ドウが開

ク番号 が付いたボタン が配置されてい ます。この ボタンをクリッ クす

きます。

ると、トラック プルダウン メニューが表示されます。

モンタージュ テンプレートを保存している場合は(199 ページの
『モンタージュ テンプレートの保存』参照)、テンプレートのサン
プリング レートが使用されるため、このダイアログは表示されま
せん。このサン プリング レート を変更するには、" 編 集(Edit)"
メニ ューで " オーディオ属性 ...(Audio properties...)" を選択す
る必要があります。

その他の方法によるモンタージュの作成
新規のモンタージュを作成する方法が他にもいくつかあります。
• " キュ ーシー ト /C D イ メージ をモン タージ ュとし て読 み込む ...
(Import cue-sheet/ CDimage as Audio Montage...)"
" ファイル(File)" メニューで " 開 く(Open)" を選択して表示され
るサブ メ ニューで この項目 を選ぶと、キ ューシート を読み込 めま
す。キューシートとは、トラックが CD のどの部分 から始まるかを
定めるものです。読み込みが行 われると、キューシート のトラック
に対応する クリップが モンタージュ 上に配置さ れます。これらの、
クリッ プはす べて 同一の

CD

イメ ージフ ァイル を参照 します。

WaveLab Studio ではキューシートや CD イメージを作成できます。
詳細に ついて は、207 ペ ージの『CD イメ ージの レン ダリン グと
キューシートの作成』をご参照ください。
• オーディオ CD のトラックを直接モンタージュに読み込む 。
" ツール(Tools)" メニューで " オーディオ CD トラックの読み込み
(Import Audio CD tracks)" を選択します。表示されるダイアログで
" モン タージュに変換(Convert to Montage)" を選 択すると、新規
のモンター ジュを作成でき ます。この機能の 詳細については、222
ページの『" モンタージュに変換(Convert to Montage)"』をご参照
ください。

146
モンタージュ

トラックの追加

トラックの折りたたみ

モンタージ ュには、オーディオ、ビデオの 2 種類のト ラックタイプが

画面上の空 間を節約するため、表示す る必要のないトラックは 折りた

あります(202 ページの『ビデオ トラックの使い方』参照)。

ためます。トラック コントロール領域の各トラック ボタンの左上角に
ある下向き三角ボタンをクリックして行います。

1. 新規トラックを追加するトラックの隣(上 または下)のトラックの
番号ボタンをクリックします。
トラック プルダウン メニューが表示されます。
2. メニューの一番上にある "... を追加(Add ...)" から 1 つを選択しま
す。
挿入するトラック タイプを選択します。オーディオ トラックを追加
する場合は、" ステレオトラックを追加(Add stereo track )" まはた
" モノラルトラックを追加(Add mono track)" を選択してください。

このボタンをクリックします。

デフォルトでは、現在選択(表示)されている トラックの下側に新
しいトラックが追加されます。選択トラック の上側に追加したい場
合は、[Ctrl] キーを押しながらトラックの追加を行ってください。

すると、トラックが折りたたまれます。

トラックの移動

たたまれて いる間は同じボタンが 右側を向くので、今度は右向 きの三

トラッ クビューでトラックを上 下に移動するには、下記の 手順に従っ

角ボタンを クリックすると、折りたた まれたトラックが展開さ れて元

てください。

に戻ります。折 りたたまれたトラック 上でダブルクリックして も同様

1. 移動するトラックの番号ボタンをクリックします。

に展開できます。

トラック プルダウン メニューが表示されます。

トラックの高さを半分にする

2. " トラックを上に移動(Move track up)" または " トラックを下に移

表示スペースを省略する別の方法として、あ るトラックのトラック プ

動(Move track down)" を選択します。

ルダウ ン メニューか ら " 高さ を半分に(Half height)" を 選択します。

トラックの削除

トラックの高さが他のトラックに比べて半分になります。

以下の手順により、不要なトラックを削除できます。

モンタージュへのオーディオ クリップの追加

1. 削除するトラックの番号ボタンをクリックします。
トラック プルダウン メニューが表示されます。

以下に挙げる方法により、オーディオ ウィ ンドウで選択したオーディ

2. " ト ラックを削除( Delete track)" を選択します。

オを、モンタージュ ウィンドウにコピーしてクリップを作成できます。

選択したトラックにクリップが含まれて いる場合は、本当にそのト

モノラル クリップのステレオ トラックへの追加やステレオ ク

ラック を削除 する かどう か尋ね られま す。本当に 削除 する場 合は

リップのモノラル トラックへの追加は行えません。また、クリッ

"OK" ボタンをクリックします。

プの参照 先のオーディオ ファイル のサンプリング レート はモン

クリッ プを含むトラック を削除するとクリッ プも削除されます。
しかし、クリップ の参照先のファイルは削除されません。誤って
削除 してしまったクリ ップは、
「元 に戻す」機能を使用し て復元
できます。

147
モンタージュ

タージュのサンプリング レートと一致する必要があります。

3. モンタージュ ウィンドウをアクティブにし、クリップを置きたいト

オーディオ ウィンドウからのドラッグ&ドロップ

ラック内の位置をクリックします。

オー ディオ ウィンド ウでクリ ップの参 照先と なる選択 範囲を作 成し

トラック ビューでカ ーソル位置(垂直線で示 される)が決定され、

て、モ ンター ジュ ウィ ンド ウにド ラッグ します。 ポッ プアッ プ メ

クリックしたトラック コントロール領域がハイライト表示され、ト

ニューにいくつかの挿入オプションが表示されるので、そのうちの 1つ

ラックが選択されたことを示します。

を選 択します。この メニューのオ プションに ついては、149 ペ ージの

4. " 編集(Edit)" メニューで " 貼り付け(Paste)" を選択するか、[Ctrl]

『挿入オプション』をご参照ください。

+ [V] キーを押します。
クリップが作成され、元のオー ディオ ファイルに基づいて名前が付け

5. 挿入オプションの一覧を示すポップアップ

られ ます。ク リップ名は モンタージュ で変更できま す(169 ペ ージの

メニューが表示される

ので、そのうちの一つを選択します。

『リスト中の列について』参照)
。

これらのオプションの詳細については、149 ページの『挿入オプショ

• この方法を使って、ほかのモンタージュや同 じモンタージュのほか

ン』をご参照ください。

の部分から選択範囲をドラッグする こともできます(161 ページの

オーディオ ウィンドウからモンタージュ ウィンドウにクリップ

『選択範囲』参照)。

を追加 した後、オーデ ィオ ウィンド ウを閉じて も問題あり ませ

モンタージュ上でドロップされた選択範囲 は単独のクリップになり

ん。後で、クリップを右クリックして表示されるコンテキスト メ

ます。

ニューから、再びオ ーディオ ウィンドウを開けます。(170 ペー

• オーディオ ファイル全体をモンタージュにドラッグする場合には、

ジの『ソース ファイルの編集』参照)
。元のオーディオ ファイル

最初に範囲を選択する必要はありません

を編集すると、その結果が、ファイルを参照するすべてのクリッ

範囲を選択する代わりに、オーディオ ウィンドウの右上角にある赤

プに即座に反映されます。

色の丸が付いたドキュメント ボタンをクリックして、モンタージュ
にドラッグします。

ファイル ビューからドラッグする方法

• オー ディ オ フ ァイ ルは 、モ ン ター ジュ ウ ィン ド ウの クリ ップ

この方法を使用すると、オーディオ ウィン ドウを開かずにクリップを

ビューにドラッグすることもできます。

追加できます。

開いているオーディオ ウィンドウからの挿入

1. " ファイル(Files)" タブをクリックして、ファイル ビューを選択し
ます。

トラッ ク上の何もない領域でマ ウスを右クリックする と、コンテキス

2. 上のペーンの左側に縦に表示される " システム(System)" タブをク

ト メニューが表示され ます。このメニューで、開いているオーディオ

リックします。

ウィンドウのリストから挿入するものを選択できます。この際、ポップ

Windows エクスプローラに似たファイル ブラウザが表示されます。

ア ップ メニ ューが 表示さ れるの で、挿入方法 を指定 します。こ のメ

3. 左側のペーンで、読み込むオーディオ ファイルが含まれているフォ

ニュ ーのオプションに ついては、149 ページの『挿入オ プション』を

ルダを見つけて開きます。

ご参照ください。

フォルダの内容が右側のペーンに表示されます。

開いている複数のオーディオ ウィンドウを挿入する場合は、" 開いてい

4. 使用する オーディ オ ファイルをモ ンタージ ュのトラ ックにド ラッ

るオーディオ ファイルをすべて挿入(Insert all open waves)" を選択し

グします。

てください。" オーディオ ファイルの挿入(Insert audio files)" ダイア

1 つのファイル をドラッグした場合は、ポップアップ メニューが表

ログが 開きます。このダイアロ グで、ファイルの順番や、全 ファイル

示されるので、挿入オプ ションを選択します。複数のファイ ルをド

を 1 つのトラッ クに置くのか、分けて置くのかを指 定できます。詳細

ラッグすると、" オーディオ ファイルの挿入(Insert audio files)" ダ

については、150 ページの『複数のクリップ』をご参照ください。

イアログが 表示されま す。このダイア ログで、ファイル の順番や、
全ファイルを 1 つのトラックに置くのか、分けて置くのかを指定で

コピーと貼り付けによる方法

きます。詳細については、149 ページの『挿入オプシ ョン』をご参

1. オーディオ ウィンドウで、クリップに参照させたいオーディオの部

照ください。

分を選択します。
2. " 編集(Edit)" メニューで " コピー(Copy)" を選択するか、[Ctrl] +
[C] キーを押します。

148
モンタージュ

ファイルの読み込み

挿入オプション

1. トラック ビューで クリップを 置きたいト ラックの位 置をクリッ ク

単一のクリップ

します。
モンタージュ ウィンドウのカーソル位置が決定されます。また、ク

貼り付け、デ ィスクからの読み込 み、ドラッグなどにより、モ ンター

リックしたトラックのコントロール領域 がハイライト表示され、ト

ジュにクリップを 1 つ追加すると、ポップアップ メニューが表示され

ラックが選択されたことを示します。

ます。このポップアップ メニ ューでオプションを選択し て、クリップ
の挿入方法を指定します。

2. トラック上の何もない領域を右クリック し、表示されるコンテキス
ト メニューで " ファイルの挿入(Insert file ( s))" を選択しても、同
じことができます。
読み込むファイルを 選択するダイアログが 表示されます。このダイ
アログは、" ファイル(File)
:ファイル(File)" で " カーソル地点に
ファイルを追加 ... (Add file(s)at cursor...)" を選んで開くこともで
きます。
3. 読み込むファイルを選択して、" 開く " ボタンをクリックします。
1 つのファイルをドラッグした場合は、ポップアップ メニューが表
示されるので、挿入オ プションを選択します。複数のフ ァイルをド
ラッグすると、" オーディオファイルの挿入(Insert audio files)" ダ
イアログ が表示されま す。このダイア ログで、ファイ ルの順番や、
全ファイルを 1 つのトラックに置くのか、分けて置くのかを指定で
きます。詳細については、149 ページの『挿入オ プション』をご参
照ください。選択内容に応じて、新しいクリップが追加されます。

オプション

説明

"挿入/ミックス

挿入先 トラ ックに 既に存 在し ている ク

(Add/ Mix)"

リップ には 何も影 響を与 えず にクリ ッ
プを挿入します。挿入さ れるオーディオ

上の例で は、読み込まれた 2 つのクリップのうち、最初 のクリップが
カ ーソル 地点に 読み込 まれて います。最初の クリッ プと 2 つめ のク
リップの間には、デフォルトの空白時間が挿入されます 。

クリ ッ プ が 部 分 的 にで も ほ か の オ ー

ほかのモンタージュからクリップをコピー

す(181 ページの『クロスフェードの使

複数の モンタージュを開いてい る場合、モンタージュ間で クリップを

用』参照)
。

ディオ クリップと重なる場合は例外で、
その場 合は クロス フェー ドが 行われ ま

コピーできます。これは、トラック ビューまたはクリップ リストから

"挿入/ミックス & 後ろの

のドラッグ&ドロップ、またはコピーと貼り付けにより実行します。同

クリップを移動(トラック) リップ用のスペースを作るため、同一ト

様に、同じモンタージュ内でもクリップをコピーできます。

(Add/Mix & bind right clips

クリップを挿入するとき、挿入されるク
ラック 上で その右 側にあ るす べての ク

クリップをドラッグまたは選択する場合、適切なマウス ゾーンで

(track))"

リップが右方向に移動します。

クリックする必要があります。詳細については、158 ページの『マ

"挿入/ミックス&後ろの

クリップを挿入するとき、挿入されるク

ウス ゾーンについて(オーディオ トラックのみ)
』をご参照くだ

クリップを移動(全体)

リップ用のスペースを作るため、その右

さい。

(Add/Mix & bind right clips
(global))"

" クリップ(Clips)" ビューからクリップをドラッグする
" クリップ(Clips)
" ビューのクリップ リストからドラッグ & ドロップ
して、クリ ップを追加できます(その クリップがすでにモン タージュ
内で使用されている場合)。

149
モンタージュ

側にあ る全 トラッ クのす べて のクリ ッ
プが右方向に移動します。

オプション

説明

"挿入/分割

挿入ポイントが既存のクリップ内(オー

(Split/Insert)
"

ディオ トラックのみ)にある場合のみ、

オプション

説明

"カーソル以降を置換

挿入さ れた クリッ プがほ かの クリッ プ

(Overwrite from cursor)"

このオプションは使用可能です。クリッ

と重な る場 合、重な る範 囲は既 存の ク
リップから削除されます。

プが挿入されると、既存のクリップが分

"キャンセル(Cancel)"

割され、挿入されるクリップ用のスペー

クリップは追加されません。ポップアッ
プ メニュ ーの外側 をクリッ クして 挿入

スを作るために、右側のセクションは右

をキャンセルすることもできます。

方向に移動します。ほかのクリップには
影響しません。

複数のクリップ

"挿入/分割 & 後ろのクリッ

"挿入/分割(Split/Insert)
" と同様ですが、

プを移動(トラック)

同一 トラッ ク上で 右側 にある ほか のク

モンタージュにオーディオ クリップを複数追加する際は、" オーディオ

(Split/Insert & bind right

リップも移動します(オーディオトラッ

ファイルの挿入(Insert audio files)" ダイアログが表示されます。

clips(track))"

クのみ)
。

"挿入/分割 & 後ろの

"挿入/分割(Split/Insert)
" と同様ですが、

クリップを移動(全体)

すべ てのト ラック の右 側にあ るほ かの

(Split/Insert & bind right

クリ ップも 移動 しま す(オー ディオ ト

clips(global))"

ラックのみ)
。

"選択範囲を置換

挿入 先トラ ック上 で範 囲が選 択さ れて

(Replace selected range)"

いる場合のみ使用可能です。選択範囲の
あるクリップは、選択範囲の両端で分割
され、挿入されたクリップがその範囲と
置き 換わり ます。挿 入さ れた クリッ プ
と、選択範囲の長さの比率に応じて、選
択範 囲の右 側の部 分は 左また は右 に移
動します。そのため、挿入されたクリッ
プの後ろに隙間はできません。

このダイアログを使用して以下の事柄を実行できます。

"選択範囲を置換(選択範囲

挿入先トラック上で、挿入される選択範

• 挿入するファイルの選択 。

のサイズを保存)

囲よ りも短 い範囲 が選 択され てい る場

• 挿入順序の決定。これは、緑色の矢印ボタンを使 うか、リスト中で

(Replace selected range
(trim source accordingly))"

合のみ使用可能です。「挿入される選択

のファイルのドラッグ&ドロップにより行います。

範囲」により「挿入先の選択範囲」が上

• リストへのファイルの追加。これは、緑色の十字ボタ ンを使用して

書きされ ます。したが って、
「挿入 され

行います。

る選択範囲」は「挿入先の選択範囲」の

• リストからのファイルの削除。ファイルを選択して 赤い×字ボタン

長さに合わせてトリムされます。

をクリックするとリストから削除されます。
"選択範囲を置換 & 後ろの

" 選 択範 囲 を 置換(R ep lace sele cte d

• クリップの挿入方法の指定。

クリップを移動(トラック) range)" と同様で すが、同一トラック上
(Replace selected range

で右 側にあ るほか のク リップ もそ れに

& bind right clips(track))"

従って移動します。

"選択範囲を置換 & 後ろの

" 選 択範 囲 を 置換(R ep lace sele cte d

クリップを移動(全体)

range)" と同様で すが、すべてのトラッ

(Replace selected range &

クの 右側に あるほ かの クリッ プも それ

bind right clips(global))
"

に従って移動します。

150
モンタージュ

(Track auto-grouping)
" が有効になっ
• "トラック内を自動グループ化

このダイアログには以下のオプションがあります。

ている場合、挿入ポイントの右側にある、同一トラッ ク上のクリッ

オプション

説明

"現在のトラックに順に

最初のクリップ はモンタージュ カ ーソル

並べる

の位置に配置され、各クリップはデフォル

• " 全体を自動グループ化(Global auto-grouping)" が有効になってい

トのプリ ギャップ 時間を空 けて配置 され

る場合、挿入ポイントの右側にある、すべてのトラッ クのクリップ

ます。プリギャップ時間は "編集(Edit):

は同様に右に移動します。

(Line up on the current
track)"

プは、追加されるクリップ用のスペースを確保する ために右方向に
移動します。

オプション(Options)" で設定できます。

1 つのクリップを追加する場合は、自動グループ化オプションの

"各ファイルを別々のトラッ

以下の設定にしたがって、各クリップには

効果はありません。その代わり、挿入オプション ポップアップ メ

クに配置

それぞれ 別のトラ ックが割 り当てら れま

ニューで、後ろのクリップを移動するよう指定すると同じ結果が

す。

得られます。

(Place each file on a
different track)"
"選択トラックの下から

このチェック ボックスがオンの 場合、追

挿入開始

加さ れ るト ラ ッ クは 選 択さ れ てい る ト

(Start inserting below

ズームおよびナビゲート機能
水平ズームと垂直ズーム

ラックの下に挿入されます。

current track)"
"既存トラックがある場所

このチェック ボ ックスをオンにし ておく

も新規トラック作成

と、このダイアログを使って新規のファイ

(Always create new

ルを追加する際は、常に挿入されるクリッ

tracks)"

プごとに トラック が作成さ れるよう にな
ります。

"挿入先の既存クリップを

このチェックボックスがオンの場合、モン

右に移動

タージュ内の既存のクリップは、最初に挿

(Shift existing clips to the
right)"

入される ファイル の長さだ け右にず れる
ようになります。
オーディオ ウィンドウと同様に、モンタージュ ウィンドウの右上角と

オーディオ クリップを挿 入するときには、挿入するクリップの数にか

右下角にもズームレバーがあります。

かわらず、次のオプションも考慮に入れてください。

垂直ズームを変更しても、トラックの高さは変化しません。垂直ズーム
を変更す ると、各(オーディオ)クリップ 内の波形の垂直表示 倍率が

• 新規クリップにデフォルトのフェードを適用する(179 ページの『新

変化します。

規クリップへのデフォルト フェードの適用』参照)。

ルーラー内でのズーム操作

自動グループ化オプション

オーディオ ウィンドウと同様に、ルーラー内をクリックしてマウス ボ
タンを押し ながらポインタを上下 にドラッグすると、水平方向 のズー

トラック / 全体の自動グループ化オプション

ムを調整できます。表示倍率を下げる場合は上に、上げる場合は下にド
ラッグします。

クリッ プを挿入する際に使用で きる、自動グループ化のオ プションが

⇒ [Shift] キーを押しながらズームを行うと、モンタージュ内のカーソ

2 つ用意されています。" 編集(Edit)" ビューで自動グループ化オプショ

ル位置は変化しません。

ンのい ずれかを有効にした場合、挿 入するクリップのため の空きエリ
アを作 成するため、挿入ポイント よりも右側にある各ク リップが、ま
とめて右方向に移動します。
複数の クリップを同時に追加す る場合は、これらのオプシ ョンの適用
結果は以下のようになります。

151
モンタージュ

トラックの高さの変更
トラックの高さおよびモンタ ージュ ウィンドウに表示されるトラック
の数は、モンタージュ ウィ ンドウの右下角にある、虫眼鏡の形をした
アイコンで制御されます。

... すると、選択部分がトラックビューいっぱいに拡大されます。
• 大きい虫めがねアイコンをクリックする と、各トラックの高さが高

3. 範囲指定ズーム アイコンを再びクリックするか、トラック ビュー内

くなります。

の任意の位置をマウスの右ボタンでクリックす ると、この機能は無

その代わり、表示されるトラックが 1 つ減ります。トラックが 1 つ

効になります。

しか表示されていない場合、このアイコンはグレー アウトされ使え

• [Ctrl] キーを押したまま、トラック ビューの何もない領域または範

ません。

囲選択に 使用され るマウス ゾ ーンにポ インタを 置くと、範囲 指定

• 小さい虫めがねアイコンをクリックする と、トラックの高さが低く

ズーム機能を一時的に利用することもできます。

なります。

マウス ゾーンに関する詳細については、158 ページの『マウス ゾー

これにより、表示されるトラ ックが 1 つ増えます。す べてのトラッ

ンについて(オーディオ トラックのみ)』をご参照ください。

クが表示されている場合、このアイコンはグレー アウトされ使えま
せん。従っ て、モンタージュにトラックが 1 つしか含 まれていない

1 つのオーディオ クリップの拡大表示

場合、両方の虫めがねアイコンは使用できません。

特定のオーディオ クリップをトラックいっぱいに拡大表示できます。

• トラックの左にある番号ボタンをクリックして、トラック プルダウ

1. オーディオ クリップ上にポインタを置きます。

ン メニューから " ズーム(Zoom)" を選択 して、1 つのトラックを

この際ポインタは、エンベロープ ラインの上には置かないでくださ

ウィンドウいっぱいに表示させることもできます。

い。

範囲指定ズームの使用
1. トラック

2. マウスを右クリックします。
クリップに対応したコンテキスト メニューが表示されます。

ビューの左上角にある虫めがねアイコンをクリックしま

3. " ズーム(Zoom)" を選択し、表示されるサブ メニューから " クリッ

す。

プ全体を表示(Whole clip)" を選択します。

ポインタが虫めがねのついた 4 方向矢印の形に変わります。

クリップがトラック ビューいっぱいに表示されます。

2. トラック ビューで、四角形を描くようにドラッグして、拡大表示し
たい部分を指定します。
マウス ボタンを放すと、トラック ビューが拡大され、選択した部分

編集オーバー ビューでのズームおよびナビゲート

がトラ ック ビュ ーいっ ぱいに表 示され ます。拡大され たビュ ーに

編集ビュー が選択されている場 合、上のペーンには、クリップ を四角

は、一部だけ囲まれたトラックも含まれます。

形で表したモ ンタージュのオーバー ビュー が表示されます。このオー
バー ビューでトラック ビューの拡大 / 縮小表示を行えます。また、モ
ンタージュのほかの部分に表示を切り替え ることもできます。これは、
オーバー ビューで、トラック ビューの表示領域を示す四角い「枠」を
移動させるか、サイズを変更して行えます。

拡大する部分をドラッグで指定してマウスボタンを離します。
トラック ビュー表示枠

152
モンタージュ

• トランスポート バーの各ボタンは、オーディオ ウィンドウと同様に

• オーバー ビュー内のトラック ビュー表示枠では、トラック ビュー

動作します。

内で現在表示されている領域が表示されます。

" 早送り(Forward)" ボタンおよび " 巻 き戻し(Rewind)" ボタンを

• トラック ビュー表示枠のサイズを変更して、水平方向または垂直方

クリックするとカーソルが前後に移動します。また、" ファイル開始

向の表示倍率を変更できます。

地点へ(Start)" ボタンおよび " ファイル終了地点へ(End)" ボタン
をクリックすると、カーソルはモンタージュの開始 または終了地点
に移動します。
• コンピュータ キーボード上の左右矢印ボタンを使用して、カーソル
を少しずつ移動できます。
[Ctrl] キーを押しながら左矢印または右矢印ボタンを押すと、カーソ
ルは一 番近 いク リップ の開 始ま たは 終了地 点に ジャ ンプし ます。
[Page Up] ま たは [Page Down] キーを押すと、カー ソルが左右に移
[Shift] キーを押しなが らクリックすると、表示枠を水 平方向にサイ

動します。[Home] または [End] キーを押すと、カーソルがファイル

ズ変更することも できます。こ れにより、左または右の より近くに

の開始地点または終了地点に移動します。

あるほうの辺が、クリックした位置まで即座に移動します。

表示設定および位置変更の取り消し

• トラック ビュー表示枠をドラッグして移動すると、モンタージュの
ほかの部分を表示できます。

モンタージュでは、表示設定変更専用の編集履歴が記録されています。

• トラック ビュー表示枠の外側にあるクリップ ボックスの 1 つをク

これにより、以下の手順で 1 つまたは複数の変更を取り消せます。

リックすると、クリップの幅に合わせてトラック ビューの水平表示

• 最後に行った表示設定を元に戻すには、トラック ビューの左上角に

倍率が変化します。

ある緑色の左向き矢印をクリックします。また、キーボードで [7] を

ただし、表示されるトラックの数は変わりません。

押しても同様の効果が得られます。

• オーバー ビュー内のクリップ ボックスの 1 つをダブルクリックす

戻すべき動作がなくな ると緑色の矢印はグレー に変化します。この

ると、そのクリップがトラックビューいっぱいに表示されます。

編集履歴には、表示倍率、表示位置、およびカーソル 位置の変更が

• オーバー

ビュー内の任意の場所を右クリックすると、トラック

含まれます。

ビューがズーム アウトし、モンタージュ全体が表示されます。
[J] キーを押しても、同様のことが行えます。
• オーバー ビュー内のクリップを識別するには、ポインタをクリップ
ボックスの上に置きます。
すると、クリップ名が表示されます。
• 表示設定をやり直すには、隣にある黄色の右向き矢 印をクリックし

カーソルの移動

ます。また、キーボードで [8] を押しても同様の効果が得られます。

トラック ビューでカーソ ルを移動するには、希望の場所をクリックす
るか、トランスポート バー を使用するか、またはコンピュータのキー

モンタージュの幅の最大化

ボードを使用します。

トラ ック ビュ ーの左上 角にあ る双方向 矢印アイ コンをク リック する

• ルーラー上をクリックするとカーソルが 移動します。範囲を選択し

と、モンタージ ュ ウィンドウが WaveLab Studio ウィンドウ の水平方

ている場合は、この方法を使うと選択範囲を キャンセルせずにカー

向いっぱいに拡大されます。

ソルを移動できます。
モンタージュのトラック上でクリップが何 もない場所をクリックし
てもカーソルを移動できます。
クリップ上をクリックしてカーソルを移動する場合は、マウス ゾー
ンのクリップ上端、エンベロープ ライン以外をクリックしてくださ
い。
マウス ゾ ーンについ ては、158 ペ ージの『マウス ゾーンに ついて
(オーディオ トラックのみ)』で説明しています。

153
モンタージュ

再生

ミュートとソロ

モ ンター ジュ ウィン ドウ でもオ ーディ オ ウ ィンド ウと 同様に オー

トラック コントロール領域にあるひし形 のボタンと緑色のボタンを押

ディ オの再生を行え ます。モン タージュで再生 を行う際は以下 の点を

して、モンタージュ上のトラックをソロ / ミュートにできます。

覚えておいてください。

ソロ

⇒ 通常、オーディオ トラックはマスター セクションにルーティングさ

ミュート

れます。
すなわち、モンタージュに対するグローバル エフェクト、レンダリ
ング機能 を使用した オーディ オ ファイル へのミッ クスダウン 作成
(203 ページの『ミックスダウン - レンダリング機能について』参照)
• 丸い緑色のボタンをクリックしてトラックをミ ュートすると、ボタ

を行えます。

ンの色はグレーに変わります。

あるトラックからすぐ上にあるトラック に、オーディオ信号をルー

• ひし形のボタンをクリックしてトラックをソロ にすると、ボタンの

ティングすることもできま す(190 ページの『上の トラックへの出

色は水色に変わります。

力』参照)。これによりサイド チェーン コンプレッサーやダッカー
などのクリップエフェクトを特定のトラックに適用できます。

• ソロ トラックに指定できるのは、1 つのトラックだけです

ルーティングの指定は、トラック プルダウン メニューで行えます。

ただし、ほかのトラックのミュートを手動で解除して、ソロ トラッ
クとの組み合わせを確認できます。

クリップのミュート
クリップのミュートは以下の手順で行えます。
1. ミュートするクリップのエンベロープ以外の部分を 右クリックしま
⇒ トランスポート バーのループの設定が適用されます。

す。

" 選択範囲をループに設定(Loop selection)" を有効にすると、選択

クリップ用のコンテキスト メニューが表示されます。

範囲内でループ再生が行われます(161 ページの『選択範囲』参照)
。
この選択範囲はどのトラック上でも設定 可能です。空のトラック上

2. メニューから " クリップをミュート(Mute)" を選択します。
クリップがミュートされます。これは、次の事柄から確認できます。

でも選択範囲を作 成できます。ループ再生では、選択範 囲がどのト

• クリップの色が変わります。デフォルトでは、グレーになります。

ラックに置かれているかに関係なく、常に選 択範囲の長さ分の領域

• クリップのリスト ビューで "M" チェック ボックスがチェックされ

がループ再生されます。

ます( 169 ページの『リスト中の列について』参照)
。
• クリ ッ プ用 の コン テ キ スト メ ニ ュー で 、" ク リ ッ プを ミ ュー ト
(Mute)" オプションがチェックされています。
• クリップのミュートを解除するには、クリップ用のコンテキスト メ
ニューを再表示して、"クリップをミュート(Mute)" 項目のチェッ
クを解除します。
• 選択したクリップすべてをミュート、またはミュート解除するには、
" 編集(Edit):選択(Select)" で " す べての選択クリップを ミュー
ト/ミ ュート 解除(Mute/Unmute all selected clips)" を 選択し ま
す。
クリップ内で選択範囲をミュートするに は、ボリューム エンベロープ
を使用します。詳細については、175 ページの『クリップの選択範囲の
ミュート』をご参照ください。

154
モンタージュ

トラック アクティビティ インジケーター

クリップ / 選択範囲の個別再生
クリップ用のコンテキスト メニューを 使って、個々のクリップや選択
範囲を試聴できます。
1. クリップ上のエンベロープ ライン以外の部分を右クリックします。
クリップ用のコンテキスト メニューが表示されます。

トラック アビリティー
インジケーター

トラック アクティビティ インジケーターは、トラック コントロール領
域の右側にあります。ここではオーディオ トラックのボリューム レベ
ルを示 します。正確なレベル表示 が目的ではなく、現在トラ ックが再
生しているオーディオの概況と、大体のレベルを示します。

トラック ゲイン フェーダーについて

トラック ゲ イン フェーダーは、トラック アクティビ ティ インジケー
ターの左側にあります。その オーディオ トラック上に存在する、すべ
てのクリップ レベルを調整します。
• トラック ゲインは、ボリューム エンベロープ、クリップ ゲインと
は別に動作します。
• トラック ゲインは、最小 -48dB、最大 6dB コントロールできます。
レベルを変更する場合は、フェーダーをド ラッグします。0dB 設定
から離れると、フェーダーのハンドルが グレーから赤 / 青に変化し

クリップのコンテキスト メニュー

ます。フェーダーをマウスでポイントする と、現在のゲイン設定が
2. 再生に関する項目から 1 つ選択します。

示されます。

" クリップを再生(Play clip)" を選択すると、クリップが単独で再生

• オーディオ チェインにおいて、トラック ゲインは各トラックエフェ

されます。

クトの後(ポスト レベル)、またマスター セクションの前で適用さ

" クリップ内の選択範囲を再生(Play clip selection)" を選択すると、

れます。

クリップ内の選択範囲だけが再生されます。これ は、クリップ内で

• トラック ゲイン設定は、トラック アクティビティ インジケーター

範囲を選択した場合のみ使用可能です(161 ページの『選択範囲』)
。

や波形には反映されません。
• [Shift] キーを押しながら左右フェーダー

" 少し前から 再生(Play (with Pre-roll))" 選択すると、クリ ップの少

ハンドルをドラッグする

し前から再生されます。どの位前から再生するか(プリ ロール タイ

と、ステレオ トラックの左右チャンネル個別にレベル設定を行えま

ム)の設定は、CD ビュ ーの " 機能(Functions)" メ ニューに ある

す。

"トラック境界の再生時間設定(Edit playback times)" で行います。

[Ctrl] キーを押しながらフェーダーをクリックすると、0dB 設定に戻
ります。

155
モンタージュ

2. 再生ヘッド線の左または右でマウス ボタンをクリックし、押したま

選択範囲内の全トラックを再生

まにします。

選択範囲を作成している場合は(161 ページの『選択範囲』参照)、そ

再生ヘッド線の左をクリックすると、オーディオが 逆回転して再生

の範囲 のみを再生できます。モンタ ージュの短いセクショ ンをすばや

され、右をクリックすると通常の方向に再生されます。再生速度は、

く試聴できます。

再生ヘッド線とポインタの距離で決まります。ポイ ンタを線から離

1. モンタージュ内でマウスをドラッグして選択範囲を作成します。

せば離すほど再生速度は速くなります。

2. ルーラー上で右クリックします。

⇒ インフォメーション バーに、再生速度が示されます。

ルーラーのコンテキスト メニューが表示されます。

通常の再生速度は、「1.00」になります。負の値は、逆再生 であるこ
とを示します。
3. マウス ボタンを離すと、再生が停止します。
シャトル機能を解除するには、トランスポート バーの " ジョグ
モードのオン / オフ(Mode Jog & Shuttle)" ボタンを再びクリッ
クして無効にしてください(トランスポート バーの停止ボタンを
クリックするか、[F10] キーを押して解除することもできます)
。

ジョグ機能の使用
ジョグ機能 とは、オーディオを再生地 点をまたいでドラッグす るよう
な機能です。アナログのテープ レコーダ ーで、再生ヘッドがテープに
触れ た状態で 早送りや 巻き戻し をするの と似てい ます(64 ペー ジの
『ジョグ / シャトル機能の使用』参照)
。モンタージュ ウィンドウでは、
これはオーディオ ウィンドウとは違った方法で行われます。
3. コンテキスト メニューから " 選択範囲を再生(Play selection)
" を選

1. トランスポート バーの " ジョグモードのオン / オフ(Mode Jog &

択するか、または [F6] キーを押します。

Shuttle)" ボタンをクリックするか、[F10] キーを押します。

選択範囲内のミュートされていないすべて のオーディオが再生され

モンタージュ ウィンドウの中央に垂直線が表示されます。これが再

ます。

生ヘッド線です。この際、ルーラーの上の領域が紫色になります。

この再生方法を使用する場合、トランスポート バーのループ設定

2. ルーラーの上の紫色の領域にポインタを置きます。

は無 視されます。選択部分を ループ再生 するには、[Shift] + [F6]
キー を押します。

シャトル機能の使用
シ ャトル 機能を 使うと、テ ープ の速度 と再生 方向を 連続的 にコ ント
ロール しながら再生するような 効果が得られます。シャト ル機能の詳
細については、64 ページの『ジョグ / シャトル機能の使用』をご参照
3. クリッ クして左 または 右にド ラッグ して、再生 ヘッド 線を越え て

ください。この機能は、モンタージュ ウィンドウでもオーディオ ウィ

オーディオをドラッグします。

ンドウと同様に動作します。

ドラッグする速度に合わせて、前方(オーディオを左 にドラッグし

1. トランスポート バーで " ジョグ モードのオン / オフ(Mode Jog &

た場合)
、または後方(右にドラッグした場合)にオーディオが再生

Shuttle)" ボタンを有効にするか、[F10] キーを押します。

されます。

モンター ジュ ウィ ンドウの中 央に再生ヘ ッドに相 当する垂直 線が

ジ ョグ 機能 を解 除す るには 、トラ ンス ポー ト バー の " ジ ョグ

表示され、ポインタがスピーカーの形に変わります。

モ ード のオ ン / オフ(Mode Jog & Shuttle)" ボタンを再びクリッ
クして無効にしてください(トランスポート バーの停止ボタンを
クリックするか、[F10] キーを押して解除することもできます)
。

156
モンタージュ

4. 録音を開始します。

ルーラーから再生する

録音を開始したときにカーソルがあった位置にクリ ップが挿入され

ルーラ ーを使用すると、素早く位置 を決めてそこから再生 を開始でき

ます。一時停止モードにしてから録音を有効にすると、" 休止後の先

ます。

行録音時間(Pause memory)" の 値に応じて、録音を再開す る直前

• ルーラー内をダブルクリックすると、その位 置から再生が開始しま

のオーディオも含めて録音できます。

す。
停止ボタンを押すか再生カーソルがモンタ ージュの最後に到達する

録音ボタンを使用する方法

まで、再生が続きます。

1. クリックして、録音するトラックを選択します。

• ルーラー内をダブルクリックして、マウス ボタンを押したままにす

2. 必要な場合は、再生を開始します。

ると、再生はその位置から開始し、マウス ボタンを離したときに再

3. トランスポ ート バー で録音ボタ ンをクリッ クするか 、またはテ ン

生が終了します。

キーで [*] キーを押します。

停止後、カーソルは クリックした位置に 戻ります。こ の方法は、モ

" 録音(Record)" ダイアログが表示されます。

ンタージュ内で特定部分を試聴する際に便利です。

4. " 選択されたモンタージュ トラックに自動追加(Add to selected

• 再生中 にルー ラーで シング ルクリッ クする と、再生は その位 置に

track of montage)" チェック ボックス がオン になって いること を

ジャンプします。

確認します。

別のドキュメント ウィンドウ間でジャンプすることもできます。

5. オーディオ

ウィンドウに録音するときと同様の手順で録音を行い

ます。

録音

録音が完了すると、クリ ップがカーソル位置に 作成されます。再生

モンタ ージュは、オーディオを録 音して、モンタージュ内に クリップ

が有効の場合は、録音を開始したときにカーソルが あった位置にク

としてそのまま表示できます。これには、次にあげるいくつかの方法が

リップが挿入されます。

あります。

注意事項
トラック プルダウン メニューを使用する方法

⇒ ステレオ録音を行う場合はステレオ トラックを、モノラル録音を行
う場合はモノラル トラックを選択してください。

1. 録音を開始する位置にカーソルを移動します。
2. 録音するトラックの番号ボタンをクリックして、トラック プルダウ

⇒ 録音するときに作成ファイルを一時ファイルに していると、作成さ

ン メニューから、" カーソル地点から録音(Record at cursor)
" を選

れるクリップは、名前の付いていない未保存のファ イルを参照しま

択します。

す。

" 録音(Record)" ダイアログが表示されます。" 選択されたモンター

一時ファイルを参照するモンタージュを保存す ると、一時ファイル

ジュ トラックに自動追加(Add to selected track of montage)" オプ

に名前 を付けて 保存す るよう に促す メッセ ージが 表示され、オ ー

ションが自動的に有効になり、選択したトラ ックに応じてステレオ

ディオ ウィンドウが開きます。このウィンドウで一時ファイルに名

またはモノラルが自動的に選択されます。

前を付けて保存してください。

3. オーディオ

ウィンドウに録音するときと同様の手順で録音を行い

録音時の再生について

ます。

複数のトラ ックがあるモンタージ ュで録音を行う場合、録音時 に既存

録音が完了すると、クリップがカーソル位置に作成されます。

のトラックを再生して、オーバーダブを実行できます。これをモンター

再生中にトラック プルダウン メニューを使用する方法

ジュにおいて行うために、以下の必要条件があります :

1. 再生を開始します。

• 使用しているオーディオ デバイスが、フルデュプレックスをサポー
トしている(MME/WMA ドライバのみ)。

2. 録音する トラックの 番号ボタン をクリッ クして、ト ラック ポッ プ
アップ メニューから、" カーソル地点から録音(Record at cursor)"

つまり、録音と再生を同時にできるオーディオ デバイスを使用して

を選択します。

いる必要があります。これを確認する には、オーディオ デバイスの

" 録音(Record)" ダイアログが表示されます。

取扱説明書をご覧ください。ASIO ドライバは常に同時録音 / 再生を
許容します。

3. オーディオ ウィンドウで録音する際と同様に、設定を行います。

157
モンタージュ

(Record settings)" ダイアログで " 録音時とレベル
• " 録音の詳細設定
メーター表示時 には再生を停止(Stop playback when metering or
recording)" のオプションが有効になっていると、録音を開始する前
にそのオプションをオフにするかどうか尋ねられます。

マウス ゾーン

説明

クリップ上部

範囲を選択(161ページの『選択範囲』参照)

クリップ下部

録音信号のモニター

クリ ップの選択。ドラッグによるクリップの移動

および

(159 ページの『クリップの選択』、162 ページの

クリップ下端

『クリップの移動』参照)

WaveLab Studio では、録音中のモニタリング機能は提供されていませ
クリップ側辺下部 / 端 をドラッグし てクリップの サイズを変更(164

ん。つまり、入力された信号はそのまま出力されません。録音している

側辺上部

内容を聴くには、次の 2 つの方法があります。

ページの『クリップ サイズの変更』参照)

• 外部ミキサーを使用する。
オーディオ入力ソースをミキサーの入力 端子に接続し、ミキサーの

⇒ ポインタをマウス ゾーンに移動すると、そのマウス ゾーンで可能な

出力部からモ ニター システ ムとオーディオ デバイスの入力 端子に

オプションがインフォメーション バーに表示されます。

信号を送ります。また、WaveLab Studio の再生をミキサーに入力し

修飾キーを押すと、追加機能を実行できるのかどう かもここに表示

てモニター システムに出力することで、録音内容にバックの再生が

されます(145 ページの『インフォメーション バーに表示される記

含まれることを防げます。

号』参照)
。

• オーディオ デバイス付属のミキサー アプリケーションを使用する 。
オーディオ デバイスによっては、入力信号を WaveLab Studio 対し
てルーティングするだけでなく、出力部分へ も同時に直接ルーティ
ングできます。詳細につい ては、サオーディオ デバイスの取扱説明
書をご覧ください。

全自動スナップ(" スナップの対象 (Magnetic
bounds)")

クリップの再配置

全自動スナ ップを利用すると、クリッ プが引き寄せられる位置 を指定
できます。クリ ップをモンタージュ 内の重要な位置に移動 したり、ほ

マウス ゾーンについて(オーディオ トラックのみ)

かのクリップに隣接して配置する際に便利な機能です。

モンタージュでのクリップの再配置は、通常ドラッグにより行います。
ただし、ク リップ内のどこをクリ ックしたかによって、ドラ ッグの結
果 は変わ ります。 ク リップ 内での マウス のクリ ック 位置を、マ ウス

こ れは“編 集(Edit)
:オ プシ ョ ン(Options)
”の“ス ナッ プ の対 象
(Magnetic bounds)
”サブ メニューを使用して行います。

ゾーンと呼びます。

クリップ上端

クリップ上部

クリップ
左側辺上部

クリップ
右側辺上部

クリップ
左側辺下部

クリップ
右側辺下部

クリップ下端

クリップ下部

マウス ゾーンは次のような基本機能を備えています。
マウス ゾーン

説明

クリップ上端

ドラッグしてクリップをコピー(163ページの『ク
リップの複製』参照)

158
モンタージュ

オプション

説明

"モンタージュの開始地点

モンタージュの開始地点

全自動スナップを有効にすると、クリップの移動やサイズ変更の際に、
クリップの 端やキューポイントが設 定されているスナップの 対象地点
に近づくと以下の事柄が起こります。

(Start of Audio Montage)"

• クリップがスナップの対象地点にスナップします。
• クリップがスナップしているものがラベルとして表示されます。

"クリップのキューポイント ク リップ のコン テキス ト メ ニュー を使
(Clip's cue-point )"

用して設定す るクリップ内の特定の位置
(167 ページの『キ ューポイントの使用』
参照)。

"クリップの開始地点

クリップの開始地点

(Clip's head)"
"クリップの終了地点

クリップの終了地点

(Clip's tail)"
"時間の単位(Time units)"

ルーラー上の時間単位。タイム グリッド
が有効な場合、グリッド線と一致します。

スナップの 対象を無効にするには、再 び同じアイコンをクリッ クする

この単位の 細かさは、水平方向の拡大比

か、[N] キーを押します。

率に より決まります。ルーラー とグリッ
ドの詳細については、145ページの『ルー
ラー』をご参照ください。

クリップの選択

モ ンター ジュ ウ ィンド ウ内 のマー カー

コピーや削 除などを行うためにク リップを選択するには、クリ ップの

(Audio Montage markers)" (195 ペ ージ の『モンタ ージュ での マー

下部領域(クリップの選択 / 移動がアサイン されたマウス ゾーン)を

"モンタージュ マーカー

クリックしてください。

カーの使用』参照)
"オーディオファイル内

元 のオー ディオ ファイ ルに 含まれ てい

マーカー

るマーカー(195ページの『モンタージュ

(Markers in audio sources)
" でのマーカーの使用』参照)
"選択範囲の両端
(Selection range's

モンタージュ 内で選択した範囲の開始地
点と終了地点

left/right edges)"
"カーソル(Cursor)"

モンタージュ内のカーソル位置

スナップの有効化
使用するスナップの対象を設定したら、" 編集(Edit)" ビューの " 境界

選択したクリップは違った色で表示されます。この色は変更できます
(262 ページの『カスタム カラーの定義』参照)
。

に スナッ プ(Enable snapping)" アイコ ンをク リッ クする か、コン

• [Ctrl] キーを押しながらクリックすると、複数のクリップを選択でき

ピュータのキーボードで [N] キーを押して、全自動スナップを有効にし

ます。

ます。

Windows 用のプログラムで、複数のオブジェクトを選択する一般的
な方法です。
• [Shift] キーを押しながらクリックすると、同一トラック上で連続す
る複数のクリップを選択できます。
これも、同様に Windows アプリケーションでは一般的な方法です。

159
モンタージュ

• [Ctrl] キーと [Shift] キーを押しながらドラッグして範囲を指定する
と、複数のトラック上の複数クリップを選択できます。
選択枠に一部でも接しているクリップはすべて選択されます。

オプション

説明

"カーソル左のクリップを

すべてのトラック上で、カーソルより左

すべて選択(全トラック)

側に 終了地 点があ るす べての クリッ プ

(Select all clips at left of

を選択します。

cursor (all tracks))"
"カーソル右のクリップを

選択したトラック上で、カーソルより右

すべて選択(選択トラック) 側に 開始地 点があ るす べての クリッ プ

[Ctrl] + [Shift] キーを押すとカーソルの形が変化して、範囲を指定して
クリップを選択できることが示されます。

(Select all clips at right of

選択メニューの使用
" 編集(Edit): 選択(Select)" メニューには、クリップの選択に関する
機能が用意されています。

を選択します。

cursor (selected track))"
"カーソル右のクリップを

すべてのトラック上で、カーソルより右

すべて選択(全トラック)

側に 開始地 点があ るす べての クリッ プ

(Select all clips at right of

を選択します。

cursor (all tracks))"
"選択を反転
(Inverse selection)"

現在 選択さ れてい るす べての クリッ プ
を選択解除して、モンタージュ内のそれ
以外のクリップをすべて選択します。

"クリップの選択を解除
(Deselect clips)"

現在 選択さ れてい るク リップ を選択 解
除します。

"すべての選択クリップを

選 択 され て い る す べ ての ク リ ッ プ を

ロック/ロック解除

ロックします。または、既にロックされ

(Lock/Unlock all selected
clips)"

ている場合は、ロックを解除します。ク
リップのロック / ロック解除に関する詳
細については、167 ページの『クリップ
のロック解除』をご参照ください。

オプション

説明

"すべてのクリップを選択

モン ター ジュ内 のすべ てのク リッ プを

(Select all clips)"

"すべての選択クリップを

選 択 され て い る す べ ての ク リ ッ プ を

ミュート/ミュート解除

ミュートします。または、既にミュート

(Mute/Unmute all selected
clips)"

選択 され ている トラッ ク上の すべ ての

選択(Select clips of

クリップを選択します。選択されている

selected track)"

トラ ックはトラ ック コン トロール 領域
の色が変わります。

選択範囲内のクリップを

すべてのトラックを対象に、選択範囲に

すべて選択(全トラック)

含ま れる すべて のクリ ップを 選択 しま
す。

the selection (in all tracks))
"カーソル左のクリップを

選択したトラック上で、カーソルより左

すべて選択(選択トラック) 側に 終了 地点が あるす べての クリ ップ
(Select all clips at left of

す(154ページの『クリップのミュート』
参照)
。

選択します。

"選択トラックのクリップを

(Select all clips included in

されている場合は、ミュートを解除しま

を選択します。

cursor (selected track))"

160
モンタージュ

次の手順により、選択範囲を作成できます。

選択されたクリップとフォーカスされたクリップ

• トラック上の何もない領域に選択範囲を作成す るには、オーディオ

「選択された」クリッ プと、
「フォー カスされた」クリップは 区別され

ウィンドウでオーディオを選択する際と同様にクリ ックしてドラッ

ます。

グします。

• 選択されたクリップとは、これまでに説明し たいずれかの手順を使

• 同じ方法を使ってクリップ内でも選択範囲を作成できますが、まず、

用して選択したクリップのことです。

マウス ポインタをクリップの上部の領域(選択範囲機能がアサイン

同時に複数のクリップを選択できます。

されたマウス ゾーン)に置く必要があります。

• フォーカスされたクリップとは、最後 に選択(またはクリック、編
集)したクリップのことです。
フォーカスされるのは一度 に 1 つ のクリップだけです。デフォルト
の設定では、フォーカスされたクリップは名 前ラベルが強調表示さ
れて区別されます。

ポインタが選択領域マウス ゾーン内にあると、ポインタが "I" の形に
なります。
• マウスをドラッグして選択範囲を作成すると、範 囲の開始地点、終
了地点、および長さがインフォメーション バーに表示されます。

右側の選択されたクリップをクリックすると、それがフォーカスされ
たクリップに変化します。

• 同じマウス ゾーンでダブルクリックすると、クリップ全体または最
も近いマーカー間が自動的に選択範囲になります。

選択範囲

マーカー間が指定された場合、トリプルクリック(3 回続けてクリッ

選択範囲とは、トラック上で 選択された領域のことです。選択範囲は、

してからマウスボタンを押したままにしてドラ ッグすると、選択範

ク)すると選択範囲はク リップ全体に広がりま す。ダブルク リック

完全にク リップ内に入っている場 合も一部がクリップ内に 含まれる場

囲を左または右に拡張できます。

合もあ ります。また、トラック内の何 もない部分に作成する ことも可

• 選択範囲の端をドラッグすると選択範囲の幅を変更できます。

能です。選択範囲を使用すると以下の事柄を行えます。

• [ESC] キーを押すと、直前に作成した選択範囲を呼び出せます。

• 選択範囲を使用してクリップを編集できます。これには、切り取り、
削除、またはトリミングなどの編集作 業が含まれます(165 ページ

• 範囲の選択を解除するには、モンタージュ内の任意 の位置をクリッ
クします。

の『トリミングによるサイズ変更』参照)
。
• 選択範囲を別のトラックにドラッグして、新 規のクリップを作成で
きます。
• 選択範囲を WaveLab Studio ウィンドウの空の領域にドラッグする
と、元のオーディオ ファイルを開くことができます。この際ウィン
ドウには選択範囲が表示されます。
• 選択した範囲のみを再生できます。この際選 択範囲分の長さのモン
タージュを聴 くことも、クリップ のみを聴くこと もできます(155
ページの『クリップ / 選択範囲の個別再生』参照)
。
• トランスポート バーの " 再生終了位置 /ループモード(Playback end
position/loop mode)" ボタンをクリックし て、" 選 択範囲をループ
に設定(Loop selection)" を有 効にした状態で、ループを 有効にし
て再生すると、選択範囲をループ再生できます。

161
モンタージュ

クリップの移動

自動グループ化機能を使用した移動

次の手順により、クリップを移動できます。

" 編集(Edit): オプション(Options)" に 2 つのオプションがあります。
" トラック内を自動グループ化(Track auto-grouping)" 、" 全体を自動

1. 移動するクリップを選択します。 複数のクリップをまとめて移動す

グループ化(Global auto-grouping)" のいずれかを有効にした場合、ク

る場合は、それらクリップを選択します。

リッ プを水 平方向 に移動 した際 の結果 が変化 します。" 編集(Edit)"

2. マウス ポインタをクリップの下部領域(クリップの選択 / 移動がア

ビューのツール バー上にも、これらのオプ ションに対応するアイコン

サインされたマウス ゾーン)に置いてください。

が用意されています。

ポインタが 4 方向を向いた矢印の形に変わります。

" ト ラック内 を自動グル ープ化 "全体を自動グループ化
(Track auto-grouping)"
(Global auto-grouping)" アイコン
アイコン
• クリップを横方 向に移動する場 合、" トラック 内を自動グループ 化
(Track autogroup ing)" が有効 になっ ている と、トラッ ク上で ク

3. クリップをクリックして、移動先にドラッグします。

リップの右側にあるすべてのクリップが同様に移動します。

クリップを移動すると、インフォメーション バーにはドラッグして

• " 全体を自動グループ化
(Global auto-grouping)
" が有効になってい

いるクリップのその時点での開始地点が表示されます。

ると、モンタージュ全体でクリップの右側にあるす べてのクリップ

• 全自動スナップが有効な場合、クリップは設 定されている位置にス

も一緒に移動します。

ナップしま す(158 ページの『全自動 スナップ(" スナップ の対象
(Magnetic bounds)")
』参照)。
• クリップを横方向に移動する場合は、次のペ ージで説明されている
ように自動グループ化設定の影響を受けます。
クリップをほかのトラックに移動すると、マウス ボタンを放すまで
一時的に自動グループ化機能が無効になります。
• クリップ上をクリックし、マウス ボタンを押したままにして [Shift]
キーを押すと、移動は垂直方向だけに制限されます。
これは、クリップの水平方向の位置を変更 することなく、ほかのト
ラックに移動したいときに便利です。
• モノラル クリップのステレオ トラックへの移動やステレオ クリッ

" 全体を自動グループ化(Global auto-grouping)" を有効にしてク
リップを横方向に移動すると ...

プのモノラル トラックへの移動は行えません。

... そのクリップの後にあるすべてのクリップがまとめて移動します。

162
モンタージュ

• モノラル クリップのステレオ トラックへのコピーやステレオ ク

クリップのオーバー ラップについて

リップのモノラル トラックへのコピーは行えません。

必要があれば、同じトラック 上で、クリップが互いにオーバー ラップ
するように配置できます。その場合は、次の点に注意してください。

複製時の自動グループ化機能の使用

• 各トラックで、複数のオーバー ラップするクリップを同時に再生で

同時に複数のクリップをコピーする場合、" 編集(Edit)" ビューの自動

きます。

グループ 化の設定(162 ページの『自動グル ープ化機能を使用 した移

クリップ のオーバ ー ラップ は透過的 に表示され、そ の下にあ るク

動』参照)によって、コピー後の結果が変わります。

リップとその波形が見られます。

• 複数の クリッ プを複 製する ときに " ト ラック 内を自 動グル ープ化

• オーバー ラップされている下側のクリップを選択するには、クリッ

(Trackauto-group-ing)
" が有効になっていると、コピー先のトラッ

プの下部領域(クリップの選択 / 移動がアサイ ンされたマウスゾー

クで挿入地点の右側にあるすべてのクリップは、挿 入されるクリッ

ン)をダブルクリックしてください。

プ用のスペースを作るために右方向に移動します。

• 自動クロスフェード オプションが有効になっていると、クリップを

• 複数のクリップを複製するときに " 全体を自動グループ化(Global

オーバーラップした際に自動的にクロスフェードが作成されます。

auto-grouping)
" が有効にな っていると、挿入されるクリ ップの右

クロスフェード オプションの詳細については、181 ページの『クロ

側にあるモンタージュ内のすべてのクリップが、挿 入されたクリッ

スフェードの使用』をご参照ください。

プの幅に合わせて右方向に移動します。

クリップの複製

クリップの連続コピー

以下の方法により、クリップのコピーを作成できます。

1. 必要なコピーの正確な数は分からないものの、同じ トラックに並べ

1. コピー するク リップ を選択 します。複数 のクリ ップを まとめ てコ

て貼り付けた コピーの最後 の位置がだい たいわかって いる場合は、

ピーする場合は、それらクリップを選択します。

その位置にカーソルを移動します。

2. マウスポインタをクリップの最も上の領域(クリップのドラッグ /

2. クリップ上 で右クリッ クして、 コンテキス ト メニュ ーを表示し ま

コピーがアサインされたマウスゾーン)を置いてください。

す。
3. " クリップの連続コピー作成(Repeat clip)" を選択します。
" クリッ プの連続コピー作成(Repeat clip)" ダイアログが表 示され
ます。

3. クリップをクリックして、コピー先にドラッグします。
クリップをドラッグしている間は、点線が 現れて、最初にコピーし
たクリップが挿入さ れる位置を示します。この位置はイ ンフォメー
ション バーにも 示され ます(144 ページ の『インフォ メーシ ョン
バー』参照)
。
4. マウス ボタンを離します。
1 つのクリップをドラッグした場合、ポップアップ メニューが表示
されるので、挿入オプション を選択します(149 ページの『挿入オ
プション』参照)。複数のクリップをドラッグした場合は、クリップ
の複製が挿入され、下に示すような自動グル ープ化設定が適用され

4. " 作成コピー数(Count)" でコピーする数を指定するか、" カーソル

ます。

まで並べる(Repeat until cursor)" オプションを選択します。

• 全自動スナップが有効な場合、クリップは設 定されている位置にス
ナップしま す(158 ページの『全自動 スナップ(" スナップ の対象
(Magnetic bounds)")
』参照)。

163
モンタージュ

3. 選択部分を新しいクリップを作成する位置までドラッグします。

5. " 配置方法(Placement)" の中から 1 つ選択します。

ドラッグすると、ポインタの位置がインフォメーション バーに表示

オプション

説明

"クリップをそのまま並べる

クリップの後に、" クリップの間隔(Gap

(Place clips one after the

されます。全自動スナップが有効 な場合は、クリップを複製 する場

between clips)" で設定した間隔でコピー

other)"

を整列させます。

"一定時間ごとに配置

配置される 各コピーの先 頭部分同士 の間

(Place every)"

合も適用されます。
4. マウス ボタンを離します。
ポップアップ メニューが表示されるので、挿入オプションを選択し
ます(149 ページの『挿入オプション』参照)
。

隔を指定します。この時間は、クリップの

選択範囲をコピーするときには、エンベロープおよびエフェクト

長さより短くできません。したがって、配

は含まれません。

置するクリップ同士をオーバー ラップで
きません。

クリップ サイズの変更

"選択トラックのクリップ

このオプ ションを選 択すると、選択 され

ここでは、クリップ サイズの変更を、クリッ プの開始地点および終了

に揃える

ているトラ ック上のクリ ップ配置に 従っ

地点を移動 するという意味で使 用します。これにより、元のオ ーディ

てコピー が配置され ます。選択され てい

オ ファイルの使用される領域の長さが変化します。クリップ サイズを

るトラックは、トラック コント ロール領

変更する際は、オーディオ ソー スの状態を「静的」または「動的」の

域が違 う色で示 されま す。オ フセット 値

どちらかに設定できます。この 2 つの方法の違いについては、以下に説

を設定すると、コピーされたクリップは、

明します。

(Align with clips of
focused track)"

選択された トラック上の クリップの 開始
位置にオフ セット値を加 えた位置に 配置
されます。

ほかのクリップ操作と同様、マウス ゾーン により使用できる機能が定
義され、ポイン タの位置に応じて、使用 可能な機能を示すよう にポイ
ンタの形が変わります。

6. "OK" ボタンをクリックします。
コピーが作成されます。" カーソルまで並べる(Repeat until cursor)"

クリップのサイズ変更ポインタ。左が「静的」で右が「動的」な状態
のオーディオ ソース。

オプションを選択した場合、最後のクリップ はカーソルの左から始
まります。

オーディオ ソースが静的状態でクリップのサイズ変更

選択範囲のドラッグによる新規クリップの作成

クリップの サイズを変更する通常 の方法で、開始地点または終 了地点

以下の 手順により、クリップ内で 選択範囲を作成し、それを コピーし

を左右に移動します。

て新規クリップを作成できます。

1. クリップの左端 / 右端にポインタを置きます。
端の上半分または下半分のどちらをクリックしても同じです。

1. トラック上をドラッグして選択範囲を作成します(161 ページの『選

2. 左または右にドラッグします。

択範囲』参照)
。

ドラッグ中は、開始地点、終了地点、およびクリップ の長さがイン

選択範囲が複数のクリップに渡っている場合、フォーカスされて

フォメーション バーに表示されます。

いるクリップに属する選択範囲だけがコピーされます。
2. マウスポインタを選択部分の上、クリップ の上部の領域(選択範囲
機能がアサインされたマウス ゾーン)に置いてください。

• 参照してい るオーディ オ ファイ ルの開始地 点または 終了地点を 超
えてクリップの端をドラッグできません。
• 全自動スナップが有効な場合、ドラッグしているク リップの端は設
定されている位置にスナップします(158 ページ の『全自動スナッ
プ(" スナップの対象 (Magnetic bounds)")
』参照)
。

164
モンタージュ

• この方法でクリップの右端をドラッグする場合は、" 編集(Edit): オ

3. " 選択範囲外を消去(Trim to selection)
" を選択します。

プション(Options)" の自動グループ化設定が適用されます。

クリップのサイズが変更され、
選択したオーディオだけが残ります。

" トラッ ク内を 自動グ ループ 化(Track auto-grouping)" が有 効に

クリップ内でのオーディオのスライド

なっていると、ドラッグしているクリップの 右端にある同じトラッ
ク上のすべてのクリップは、クリップのサイ ズ変更をする際に一緒

オー ディオ フ ァイル中 のクリ ップが参 照する位 置を調整 したい 場合

に移動します。したがって、クリップの右 端と、その隣のクリップ

は、オーディオをクリップ内でスライドできます。

との間 隔は変 わり ません。" 全 体を自 動グル ープ化(Global auto-

1. マウス ポインタをクリップの下部領域(クリップの選択 / 移動がア

grouping)" が有効に 設定され ている場 合は、ドラッ グしてい るク

サインされたマウス ゾーン)に置いてください。

リップの端の右側にあるモンタージュ内の クリップがすべて一緒に

2. [Ctrl] + [Alt] キーを押します。

移動します。

ポインタが、左右両方向を向いた矢印の形に変わります。

オーディオ ソースが動的な状態でクリップのサイズ変更

3. 左または右にドラッグして、クリップをドラッグします。

こ の方法で クリッ プのサイ ズを変更 すると、オ ーディオ ソース はク
リップの端に「連動して」移動 します。つまり、下の図に示すように、
波形がクリップのもう一方の端でスクロールします。
1. クリップの左端または右端にポインタを置いて、[Ctrl] キーを押しま
す。
2. 左または右にドラッグします。
ドラッグ中は、開始地点、終了地点、およびク リップの長さがイン
フォメーション バーに表示されます。

ソース オーディオを固定してクリップを移動
この例では、クリップの右端が右にドラッグされています。サイズ変更
後のクリップの開始位置に は、オーディオ ファイルのより手前の部分
が表示されます。

これは、オ ーディオのス ライドと逆の 方法です。この機能で は、モン
タージュ内でクリップを移動しますがソー ス オーディオの位置は変わ
りません。

• オーディオ ソースが静的な状態と同様、全自動スナップおよび自動

1. マウスポインタをクリップの下部領域(クリップの選択 / 移動がア

グループ化機能が適用されます。

サインされたマウスゾーン)に置いてください。
2. [Shift] キーと [Alt] キーを押します。

選択したすべてのクリップのサイズを変更する
• [Alt] キー を押しな がらサイズ を変更する と、選択し たすべての ク

ポインタが、左右に三角印がついた四角い形に変わります。

リップが同じサイズに変更されます。

3. 左または右にドラッグして、クリップを移動すると、ソース

複数の クリッ プを 選択し てオー ディオ ソ ースが 動的 な状態 でク

ディオのほかの部分がクリップに表示されます。

リップのサイズ変更を行う 場合は、[Alt]+[Ctrl] キー を押しながら行
います。

トリミングによるサイズ変更
トリミ ングを使用すると、クリップ の開始部分および終了 部分にある
不要な部分を素早く削除できます。
1. 選択範囲をクリップ内に残したいオーディ オ部分に合わせて作成し
ます(161 ページの『選択範囲』参照)。
2. 右クリックしてコンテキスト メニューを開きます。

165
モンタージュ

オー

クリップの分割
以下の手順により、クリップを 2 つに分割できます。
1. トラック ビューで、クリップを分割したい位置にカーソルを置きま
す。
2. マウス ポインタをカーソル ラインの最も上の部分(ダブルクリック
によるクリップ分割の機能がアサインさ れたマウスゾーン)に置き
ます。
ポインタがはさみの形に変わります。
3. ダブルクリックします。
クリップが 2 つに分割 されます。2 つ のクリップは同じ名 前と同じ
設定を持って います。エ ンベロープとフ ェード(172 ページの『ボ
• 自動クロスフェードモードを選択している場合、
または " 編集(Edit)

リューム エンベロープ』参照)が、2 つのクリップが以前と同じよ

: フェード(Fade)" で " 新規クリップに既定フェードを作成(Create

うに再生されるように変換されます。

default fades in new Clips)" オプシ ョンが 有効に なってい る場合、

• " 編集(Edit): フェード(Fade)" で " 新規クリップに既定フェードを

分割されたクリップ間にクロスフェードが作成 されるので、両者の

作成(Create default fades in new clips)" オプションが有効になっ

間が自然につながります。

ている場合は、分割された左右のクリップ間 でフェードが自動的に

• 自動グループ化設定が適用されます。

作成されます。
• クリップのコンテキスト メニューから " カーソル地点で分割(Split
at cursor)" を選択すると、カー ソル地点でクリッ プを分割します。
また、[S] キーを押すと、フォーカスされているクリップがカーソル
地点で分割されます。

自動グループ化設定が有効になっていると、設定 内容に応じて、後
に続く同一または全トラック上のクリップが、一緒 に左に移動しま
す。

消去

クリップの部分的な切り取りおよび消去

ク リ ッ プ の コ ン テキ ス ト メ ニ ュ ー で " 選 択範 囲 を 消 去 (E rase

クリッ プ内の選択範囲の切り取 りおよび消去を行うに は、クリップの

白になってクリップが分割されます。

コンテ キスト メニュー にある " 選 択範囲を切り取 り(Cut selection)"

• " 編集(Edit): フェード(Fade)" で " 新規クリップに既定フェードを

selection)" を選択すると、選択された範囲が消去され、そ の部分が空

ま たは " 選択 範囲を 消去(Erase selection)" を 選択し ます。また、
WaveLab Studio のメ イン メニュー バーの " 編集(Edit)" メニ ューで

作成(Create default fades in new clips)" オプショ ンが有効になっ
ている場合は、左のクリップにフェード アウトが、右のクリップに

"切り取り(Cut)" または " 選択範囲を消去(Erase selected range)" を

フェード インが作成されます。

選択しても同様のことが行えます。

クリップの削除

切り取り

クリップを削除するには、主に 2 つの方法があります。

切り取 りを行うと、選択した範囲 が削除され、クリップの右 の領域が

• クリップを右クリックして、コンテキスト メニューから " クリップ

切り取られた長さ分左側に移動して、左の領域とつながります。

を削除(Delete clip)" を選択します。
• クリップを選択して、[Backspace] または [Delete] キーを押します。
また、メイン ウィンドウのメニュー バーの " 編集(Edit)" メニュー
で " 削除(Delete)" を選ぶこともできます。
削除する前に、選択範囲が作成されていないことを確認してくだ
さい。作成されている場合は、クリップの代わりに選択範囲が削
除さ れてし まいま す。選 択範囲 を一時 的に解 除する には、[Esc]
キーを押し ます。クリップを削除し た後で [Esc] キーをも う一度
押すと、選択範囲を再び呼び出せます。

166
モンタージュ

クリ ップを 移動 すると、そ のキュ ーポイ ントは、" スナッ プの対 象

クリップのロック

(Magnetic bounds)" で設定さ れている位置に引き寄せられます(158

誤って クリップの移動、編集、削除 などを行わないよう に、クリップ

ページの『全自動スナップ(" スナップの対象 (Magnetic bounds)")
』

をロックできます。クリップをロックするには、クリップのコンテキス

参照)。以下に、キューポイントの使用例を挙げます。

ト メニューで、" クリップをロック(Lock)" を選択します。

• キューポイントをオーディオ中のアタック部などの 適切な位置に設
定して、クリップをほかのクリップと整列できます。
• クリップの開始地点より前に設定したキューポ イントを、クリップ
間隔の基準にできます。
キューポイントがほかのクリップの終了地点にスナ ップするように
クリップを移動させると、事前に定義した間隔で配置されます。
• キューポイントをクリップのフェード イン ポイントまたはフェー

クリップがロックされている状態。クリップ上にマウスを移動すると、
マウス ポインタが鍵の形に表示されます。ロックされたクリップの色
はデフォルトでは緑に設定されていますが、変更することもできます
(263 ページの『色の要素』参照)
。

ド アウト ポイン トに設定す ると、クロスフェ ード時に、定義 した
フェードの長さを保つことが容易になり ます(181 ページの『クロ
スフェードの使用』参照)
。

クリップのロック解除

クリップの キューポイントを設定 するには、次の手順に従って くださ

ロックさ れたクリップのロックを解除する には、次の 3 つの方法があ

い。

ります。

1. キューポイントを任意の位置に設定したい場合 は、カーソルをその

• クリップ上でクリックして、
ロックを解除するか尋ねられたら " はい

位置に移動します。

(Yes)" をクリックする。

これはクリップの内部でも外部でも構いません。

• クリップ ビューで、鍵のマークで示されるロック列のチェック ボッ

2. クリップ上で右クリックして、コンテキスト

クスをオフにする(169 ページの『リスト中の列について』参照)。

メニューを表示しま

す。

• クリップのコンテキストメニューで " クリップをロック(Lock)
"を

3. " キューポイント(Cue point)" を選択してサブ メニューを開きま

無効にする。

す。

• 一度に複数のクリップをロックまたはロ ック解除するには、クリッ
プを選択して、" 編集(Edit): 選択(Select)" で " すべ ての選択ク
リップをロック / ロック解除(Lock/Unlock all selected clips)" を選
択します。
ロックされたクリップを選択するには、[Ctrl] + [Shift] キーを押しな
がら、ドラッグして選択する範囲を設定します。

キューポイントの使用

4. サブ メニューで、キューポイントの設定位置を選択します。

キューポイントとは、クリップに属する位置マーカーです。これは、ク

オプション

説明

"カーソル地点にセット

キューポイントを、現在のカーソルの位置

リップ の中に位置することも外 に位置することもあり ます。キューポ
イントは縦の点線で示されます。

(Set at cursor)"

に設定します。

"フェード イン終了地点

キューポイントを、クリップのフェード イ

に追従

ン ポ イント(ボリュー ム エンベロー プ内

(Follows fade-in end
point)"

の左の四 角いツマミ)に設定します。この
ツマミを動かすと、キューポイントも一緒
に移動します。フェード イン / アウトの詳
細については、178 ページの『フェードの

キューポイント

編集』をご参照ください。

167
モンタージュ

1. " クリップ(Clips)" タブをクリックして、クリップ ビューを選択し

オプション

説明

"フェード アウト開始地

キューポイントを、クリップのフェード ア

点に追従

ウ ト ポイント(ボリ ューム エンベ ロープ

(Follows fade-out start

ます。
上のペーンと 下のペーンの 分割線が適正 な位置に設定 されていて、
クリップリストが正しく表示されていることを確認してください。

内の右の四角いツマミ)に設定します。

2. クリップ数の上にある矢印をクリックすると、列のプルダウン

point)"

メ

ニューが開きます。

"プリギャップ既定値の

"編集(Edit):オプション(Options)
" の"プ

プルダウン メニューが現れ、使用可能な列の種類がすべて表示され

位置にセット

リギャップ既定値の設定(Edit default pre-

ます。現在表示されている列の種類に は、チェック マークがついて

(Set at default pregap
position)"

います。

gap)" で設定したデフォルトのプリギャッ
プ既定値にしたがって、クリップの開始地

3. 列を非表示にするには、リスト内において、対応する 列の種類の選

点 より 前に、キ ューポ イン トを 設定し ま

択を解除します。

す。

その列がクリ ップ リストか ら消え、プルダウン メニューが閉 じま
す。
4. 非表示にした列を表示するには、プルダウン メニューを開き、その

1 つのクリップに対して設定できるキューポイントは 1 つだけで

列の種類を選択します。

す。したが って、サブ メ ニューで ほかの オプショ ンを選択 する

プルダウン メニューが閉じて、今度はクリップ リストにその列が表

と、キューポイントは新しい位置に移動します。

示されます。

クリップ ビュー

列の移動
• 列見出しをドラッグして、列の順序を並べ替えられます。
クリック してドラッ クすると、ク リップ リ スト中に 垂直の線 が現
れ、
マウスボタンを離した際にその列が挿入される位置を示します。

列幅の変更
列の幅を変更するには、見出し部分の幅の端にポイントを配置して、ド
ラッグします。
クリップ ビューを選択を すると、上のペーンに使用されているすべて

列幅の最適化

のクリッ プのリストが表示されます。クリップ リス トには、トラック

• プルダウン メニューで " 表示列の幅をリセット(Optimize column

ビュー 内のすべてのクリップが 表示されます。各クリップ はクリップ

widths)
" を選択するか、列の見出し部分をクリックすると、列の内

リストからモンタージュへドラッグすることも可能です。

容に合わせてすべての列の幅を最適化できます。

このリ ストを使用して、クリッ プ(ビデオを含む)をいろい ろな方法

WaveLab Studio では、ビューを開いた り、トラック ビュー との分

で 編集で きます。トラ ック ビ ューで 使用可 能なほ とんど すべて のク

割線を移動したりすると、自動的に列の幅が最適 化されるので、通

リップ編集機能は、クリップ リストでも使用できます。クリップ リス

常、このオプションを使用する必要はあまりありません。

ト上の各数値は、キーボードから直接入力したり、マウスでスライダー

選択したクリップのみ表示

をドラッグして、細かく編集できます。

" クリッ プ(Clips)
:機能(Functions)" で " 選 択クリッ プのみを 表示

クリップ ビューのカスタマイズ

(Only show selected clips)" が 有効な場合、トラ ック ビューで選 択し
たクリップだ けが一覧表示されます。トラック ビューでクリ ップを選

列の表示 / 非表示

択解除すると、自動的にクリップ リストからも消えます。

クリ ップ リスト ビューは、最大 で 10 列 まで分割で きます。各列は、
リスト中のクリップに関して、個別のデータを表示します。

クリップの並び替え

列を表示 / 非表示するには、次の手順に従ってください。

リスト内 のクリップは、アルファ ベット、長さ、開始位置など を基に
並び替えられます。これは 標準的な Windows での操作方法と同様に、
列の見 出しをクリック して行います。同じ見出し を再びクリック する
と、並び順が逆になります。

168
モンタージュ

これらの詳細については、26 ページの『設定値』をご参照ください。

クリップ ビューのナビゲーション

クリップ リストでは次のパラメータを編集できます。

リ ストに 非常に 多くの クリ ップが 存在す る場合、右 側のス クロ ール
バーを 利用してリストを上下に スクロールする方法、クリ ップ名の最

列

説明

行の見出し

ク リッ プの 左側 にあ る番 号の つ いた ボタ ンを ク

初の文 字をキーボードで入力し、そ の文字が含まれるクリ ップにジャ
ンプして選択する方法があります。

(番号)

リックすると、ト ラック ビューでクリップ が自動
的に選択され、ト ラック ビューがスクロー ルして

ドラッグ&ドロップによるクリップの順序変更

そのクリップが表示されます。

これは、クリップ ビューで のみ実行可能な機能で、これにより、モン
タージュ内のクリップを並べ替えられます。WaveLab Studio フォルダ

スピーカー アイ

このアイコンをクリックすると、クリップを試聴で

に含まれて いる「Welcome.wav」の編集を例に説明します。このファ

コン

きます。

"ファイル名

クリップの名前をダブルクリックすると、新しい名

イル をモンタ ージュに 読み込 んで、
「Welcome」、
「to Steinberg's」、
「WaveLab」という単語で分割し、3 つのクリッ プを作成します。以下

(Name)
"

前を入力できます。

の手順により、これらクリップの順序を変更します。
1. " クリップ(Clips)
:機能(Functions)" の最初のオプション " ドラッ
グでトラック順序を変更(Allow reordering by drag and drop)" に

"トラック
(Track)"

トラッ ク番号をク リックする と、ポップアッ プメ
ニューが開き、クリップを入れる新規のトラックを
選択できま す。ただし、ステレオ クリップ のモノ

チェックが付いていることを確認します。

ラル トラックへの移動やモノラル クリップのステ

2. クリップ リストで、スピーカー アイコンの左にある "Welcome" の

レオ トラックへの移動は行えません。

クリップ番号 "1" をクリックして、リスト内の "WaveLab" クリップ
"プリギャップ

の下までドラッグしてマウスボタンを離します。

(Pregap)"

ドラッグ中、ポインタが波形の形に変わります。
クリップの間隔は、" 編集(Edit): オプション(Options)" の " プリ

"開始(Start)"

ギャップ既定値の設定(Edit default pre-gap)
" に従って設定されま

クリッ プの前の無 音時間、あるい はクリップ 間の
オーバーラップ時間を示します。
クリッ プの開始時間 がルーラー と同じ形式で 表示
されます。

す。

"終了(End)"

3. クリップの順番が、
「to Steinberg's」、
「WaveLab」、「Welcome」の

クリッ プの終了時間 がルーラー と同じ形式で 表示
されます。

順に変わります。
"長さ(Length)"

クリッ プの長さがル ーラーと同 じ形式で表示 され
ます。

ロック状態

この 列の チェ ック ボック スが オン になっ てい る
と、トラック ビュ ーで対応するクリップが タイム
ロックされています。ロックされているクリップに
対しての編集は行えません。

"ゲイン(Gain)"

クリップのゲインを ±24dBの範囲で押し上げたり
カットしたりできます。このゲイン調整は、エンベ
ロープ、エフェクト、パンが適用された後のクリッ
プチェーンの 最後部で適用されます。この設定は、

クリップの順番を変更した状態

メ タノ ーマ ライ ザー を使 用す る と調 整さ れま す

リスト中の列について

(192ページの『メタ ノーマライザー』参照)
。

クリップ リストでは、とても細かい調整を行えます。クリップ リスト
で、値を編集する基本的な方法は次の 3 つです。

"M"
(ミュート状態)

• 値を入力する。

この列のチェ ック ボックスがオンの場 合、対応す
るクリップがミュートされています(154ページの
『クリップのミュート』参照)
。

• スライダーまたはポップアップを使用する。

"備考

• スピン コントロール(入力欄の右側に表示される上下の矢印)を使

(Comment)
"

用する。

169
モンタージュ

クリップに関するコメントを入力できます。

• ファイル ビューのナ ビゲーショ ン方法とし て、右側 のスクロー ル

プリギャップ列のオプション

バーを利用してリストを上下にスクロールする 方法、ファイル名の

" 機能(Functions)" メニ ューに ある 3 つ のオプ ショ ンによ り、プリ

最初の文字をキーボードで入力し、その文字が含ま れるファイルに

ギャップ列に表示される内容を定義できます。

ジャンプして選択する方法があります。

• " 全体のプリギャップを表示(Show global pre-gaps)"
クリップとその直前のクリップの間のプリ ギャップの長さが表示さ
れます。2 つのクリップが別々のトラック上にあっても、同じトラッ

ソース ファイルの編集

ク上にある場合と同様にクリップ間のギャップを表示します。

モンタージ ュを編集する際に、クリッ プが参照する実際のオー ディオ

• " 各トラックのプリギャップを表示(Show pre-gaps by track)"

ファイルの処理や編集が必要になる場合があります。これは、次の方法

上記と同様ですが、同じトラック上にあるク リップ間のギャップの

で行えます。

みを表示します。

1. クリップ上 で右クリッ クして、 コンテキス ト メニュ ーを表示し ま

• " 重複部分の時間を表示(赤)(Show overlap times (in red))"

す。

このオプションが有効になっていて、あるク リップが前のクリップ

2. " オーディオ ファイル(Source)" を選択して、サブ メニューから

に一部重なっている場合、プリギャップ列に は重複している部分の

"オリジナル ファイルを編集(Edit)" を選択します。

長さが 赤色で 表示 されま す。" 全体の プリギ ャップ を表示(Show
global pre-gaps)" および " 各トラックのプリギャップを表示(Show
pre-gaps by track)" オプションは、重複時間にも適用されます。

クリップとソース ファイルの管理
WaveLab Studio では、クリッ プとソース オーディオ ファ イルとの関
係を調査し、管理するための機能がいくつか用意されています。
オーディ オ ウィン ドウが開い て、クリップ の参照先 のオーデ ィオ

ファイル ビュー

ファイルが表示されます。
3. ファイルを編集して保存し、モンタージュ ウィンドウに戻ります。
ソース ファイルを編集するのに次の方法を使用することもできます。
• クリップを WaveLab Studio ウィンドウの空の領域までドラッグす
る。

フ ァイル ビ ューに は、モンタ ージュ とシ ステム という 2 つの サブ

• マウスポインタをクリップの最も上の領域(クリップのドラッグ/コ

ビューがあります。これらの サブ ビューを切り替えるには、対応する

ピーがアサインされたマウスゾーン)に置いてダブルクリックする。

縦のタブを上のペーンで選択します。" システム
(System)" サブ ビュー

• 選択範囲を WaveLab Studio ウィンドウの空の領域までドラッグす

には、ハー ドディスク上のファイ ルとフォルダが表示さ れ、オーディ

る。

オ ファイルをモンタージュ にドラッグ&ドロップして読み込む際に使

この場合、オーディオ ウィンドウには、ソース ファイル全体ではな

用します(148 ページの『ファイル ビューか らドラッグする方法』参

く、その選択範囲が表示されます。

照)。" モンタ ージュ(Audio Montage)" サ ブ メニ ュー はクリ ップ
ビューに似ていますが、すべてのソース オーディオ ファイルとそのク

この機能を実行する際は、次の点にご注意ください。

リップを一覧表示します。どの オーディオ ファイルがどのクリップで

⇒ オーディオ ファイルを編集すると、そのオーディオ ファイルを参照

使用されているかを確認する時に役立ちます。

するすべてのクリップに影響します。また、編集されたファイルは、

• 左のリストでオーディオ ファイルを選択すると、そのファイルを参

ほかのモンタージュ内のクリップで使用されている 可能性がありま

照しているクリップのリストが右側に表示されます。

す。

右側の 表では クリ ップ ビ ューと 同様の 機能が 提供さ れます(168

編 集 前 に " オ リ ジ ナ ル の 複 製 を 作 成 し て 置 換 ( Cl o n e a n d

ページの『クリップ ビュー』参照)
。デフォルトでは、このリストに

substitute)" 機能を使用すると、この問題を避けられます。この機能

は一部の列しか表示されませんが、クリップ ビューと同様にカスタ

については、以降で説明します。

マイズできます。

170
モンタージュ

⇒ オーディオ ウィンドウで行ったすべての変更に対して、
「元に戻す」
または「やり直し」を実行できます。その変 更は、開いているすべ
てのモンタージュにすぐに反映されます。
⇒ ソース オーディオ ファイルの長さを減らし、クリップの終了地点よ
り前に終了するように変更すると、クリップ 上で削除される部分が
ほかの色で表示されます。
⇒ " 名前を付けて保存(Save as)" を使用してソース オーディオ ファ
イルを別名で保存すると、モンタージュは代 わりにその新しいファ
イルを参照するようになります。
これは、そのファイルを参照する、開いているすべてのモンタージュ
に適用されます。

ソース ファイルを複製して置換
" オーディオ ファイル(Source)" を選択して、サブ メニューから " オ
リ ジナル の複製 を作成 して置 換(Clone and substitute)" を選択 する
と、同じオーディオ ファイル を参照するほかのクリップに影響を与え
ずに、選択したクリップのオーディオのみを編集できます。この機能を
使用すると、オーディオのソース ファイルのコピーが作成され、クリッ

モンタージュ編集用フォルダは、WaveLab Studio がファイルをディス

プはその新規ファイルを参照します。その結果、ほかのクリップや元の

クに保存する必要がある場合に使用されます。" フォルダ(Folder)
"ダ
イアログの " 一時ファイル用フォルダ(Temporary folders)" での設定

オーディオ ファイルに影響を与えることなく、ソース ファイルを編集

(258 ペ ージの『フ ォルダ の編集』参 照)に似て います が、このモ ン

できます。

タージュ編集用フォルダに保存されたファイルは、WaveLab Studio を

• クローンのオーディオ ファイルは、元のオーディオ ファイルと同じ
名前が つけら れます が、ファイル 名の最 後に「_#X」がつ きます。

終了し た後も削除され ずに残ります。これは 次に起動した際 に、モン
タージュがファイルを参照する必要があるためです。

"X" には番号が入ります。
たとえば、元のファイル名が「Piano.wav」の場合、最初に作成した

" 可 能 な場 合は オリ ジナ ル フ ァイ ルの フォ ル ダを 使用 (U se

クローンは、
「Piano_#1.wav」という名前になります。この手順を繰

existing folders when possible)" を有効にすると、クローンで作

り返して「Piano.wav」を参照するクリップをもう 1 つ作成すると、

成されたオーディオ ファイルは、元のファイルと同じフォルダに

次のクローンは「Piano_#2.wav」という名前になります。

保存されます。ただし、元のファイルがすでに保存されている必

" モンタージュ編集用
• クローンで作成されたオーディオ ファイルは、

要が ありま す。2 つ以 上の ハード ディス クを使 用して いる場 合

フォルダ(Implicit folder)" ダイアログで指定したフォルダに保存さ

は、通常のオーディオ ファイルとは別のハードディスク上にモン

れます。このダイアログを表 示するには、" 編集(Edit):オプショ

タージュ編集用フォルダを作ったほうが、より効率よく作業でき

ン
(Options)" で " モンタージュ編集用フォルダの設定(Edit implicit

る場合があります。こうすると、ファイルの複製が速くなるので、

folder)" を選択します。

大きなファイルを 扱っている場合は有効です。ただし、すべての
ソース ファイルを同じフォルダ内に作成したほうが、ファイルの
管理やバックアップが容易になります。

171
モンタージュ

ソース オーディオ ファイルの置き換え

ボリューム エンベロープ

ソース オーディオ ファイルを置き換える方法は 2 つあります。

モン タージ ュ内の各 クリップ で、それぞ れ個別の ボリュ ーム エン ベ
ロー プ ライン を作成 できます。これ らのエ ンベロー プ ライン は、ボ

" 他のオーディオ ファイルに置換(Substitute for existing
wave)"

リュームの 自動調整、フェードやク ロスフェードの作成、クリ ップの
一部のミュートなどに使用できます。

クリップのコンテキスト メニュー内 " オーディオ ファイル(Source)"
サ ブ メニ ューの " 他 のオー ディオ ファイ ルに置 換(Substitute for

エンベロープの表示形式

existing wave)" を選択すると、ファイル ダイアログが開き、他のオー

デフォルトでは、すべてのクリップがボリュ ーム エンベロープを表示

ディオ ファイルをクリッ プの参照先として指定できます。異なるテイ

します。ボリューム エンベロープは、フェード イン部分、サステイン

クを比較したい場合などに便利な機能です。

部分、フ ェード アウト 部分の 3 つの部 分から 構成さ れます。エン ベ

• クリップの設定はすべて保持されます。

ロープの左右にある四角いつまみがサステ イン部分とフェード インま

• クリップの長さよりも短いオーディオ ファイルは選べません。

たはフェード アウト部分の結合ポイントになります。

クリップの開始 / 終了ポイントの範囲をカバ ーする長さのオーディ
オ ファイルが必要となります。
• ステレオ ファイルはモノラル ファイルに置き換えられません(逆の
場合も同様です)
。
(Substitute)" 機能 を
• ビデオ トラッ クで も " 代理のビデオファイル
使用できます。

フェード イン / フェード アウト時間がゼロのボリュームエンベロー
プ

" ファイルの変更(Change file)"
" ファイル(File): ファイ ルの変更(Change File)" に用意され ていま

ここでは、サス テイン部分に関する 説明を行い、フェード部分 に関し

す。これを 選択するとダイアログ が開き、既存のファイルを 別のファ

ては、178 ページの『モンタージュ内でのフェード / クロスフェードの

イルに置き換えられます。

使用』で説明します。

⇒ " 他のオーディオ ファイルに置換(Substitute for existing wave)"
とは異なり
(この場合は現在のクリップのみを対象にします)、
" ファ

エンベロープ ラインのグラフィック表示

イルの変更(Change file)" では、すべてのクリップで参照元のファ

エンベロープ ラインでは、設定さ れているポイントやフェード イン /

イルを新しいファイルに変更します。

アウトを一目 で確認できます。デフォルトの設定では、ボリ ューム エ

[Ctrl] キーを押しなが らファイル リ ストをダブル クリックする とでも

ンベロープの変更は、波形そのものの表示にも反映されます。この機能

このダイアログが開けます。

を無効にしたい場合は、" 編集(Edit):オプション(Options)
" で"ボ
リュームを波形表 示に反映(Map waveforms to volume)" オプション

ファイル名とクリップ名の変更

を無効にしてください。

元のオーディオ ファイル 名を変更した場合には、その時に開いている
すべてのモンタージュにおけ るオーディオ ファイルの参照情報も自動
更新されます。モンタージュ内のクリップの名前も自由に変更でき、現
在のモンタージュはこれにしたがって更新を行います。
" 名前の 変更(Rename)" ダイ アログ(55 ペー ジの『" 名前の 変更

" ボリュームを波形表示に反映(Map waveforms to volume)" が有効
な場合の表示

(Rename)
"』参照)
。

172
モンタージュ

ボリューム エンベロープのマウス ゾーン

一度に 1 つのエンベロープだけを表示

クリップにエンベロープ ポイントが設定されていない場合でも、以下

パンの設定(183 ページの『パン エンベロープ』参 照)やエフェクト

の手順により、クリップ全体のボリュームを変更できます。

のセンド レベル(190 ページの『エフェクト エンベロープの使用(ク
リップ エフェクトのみ)』参照)も同様に、エンベロープ ラインを使

1. エンベロープ ライン上にマウス ポインタを置きます。

用して自 動的に処理でき るので、1 つのクリッ プ内に数多くのエ ンベ

マウス ポインタが上下双方向に矢印のついた円の形に変わり、エン

ロープを設定できます。その結果、表示したいエンベロープをすばやく

ベロープ マウス ゾー ンにポイン タが置か れたことを 示します。ク

見つけられなくなる可能性もあります。これを解決するには、クリップ

リップのボリュ ームを dB 単位で 表示するラベルが表 示され、イン

のコンテキ スト メニューで " エンベロープを 表示(Show envelope)"

フォメーション バーには実行可能な操作が表示されます。

を選択して、サブ メニューから "1 つのエンベロープだけを表示(Only
show one envelope at a time)" オプション を有効にします。これによ
り、選択されている 1 種類のエンベロープしか表示されません。
クリ ップ中に すでに複 数のエン ベロープ が表示さ れている とき
に、"1 つの エンベロー プだけを表 示(Only show one envelope
at a time)
" オプションを選択しても、何も起こりません。
1. クリップのコンテキストメニュー内 " エンベロープを表示(Show

ボリューム エンベロープのマウス ゾーン

envelope)
" サ ブメニ ューか ら、" 1つの エンベ ロープ だけを表 示

エンベロープ マウスゾーンは、常にエンベロープ ラインの位置

(Only show one envelope at a time)" のオ プショ ンを有 効にし ま

と一致します。

す。

2. エンベロープを上下にドラッグして、クリッ プのボリュームを変更

2. エン ベロ ープ を 非表 示に する には 、クリ ップ の コン テキ スト メ

し、マウスボタンを離します。

ニューを開き、" エンベロープを 表示(Show envelope)" を選択し

クリップの新 しいボリュー ム レベルがイン フォメーション バーに

て、サブ メニューで表示しない項目を無効にします。

表示されます。

3. 目的のエンベロープだけが表示された状態にな るまで、この手順を
繰り返します。

エンベロープの表示 / 非表示

4. サブ メニューで別の種類のエンベロープを選択した場合、新しいエ

デフォルトでは、すべてのクリ ップがボリューム エンベロープを表示

ンベロープが前のエンベロープに置き換わり、一度に 1 つのエンベ

します。クリップのエンベロープを非表示にするには、
次の 2 つの方法

ロープのみが表示さるようになります。

があります。
方法 1:

モノラル / ステレオ エンベロープ

• クリップのコンテキスト メニューで、" エンベロープを表示(Show

ステレオ クリップに対して、2 つのボリューム エンベロープを設定で

envelope)
" を選択して、サブメニューで " フェード/レベル(Fade/

きるので、左チ ャンネルと右チャンネ ルで個別にボリュームを 制御で

Level)" オプションを無効にします。

きます。以下の手順により、この機能を使用します。

ボリューム エンベロープは非表示になりますが、機能はします。ボ

1. エンベロープ ライン上を右クリックすると、エンベロープのコンテ

リューム エンベロープを表示するには、同じオプションを再び有効

キスト メニューが開きます。

にします。

2. メニューから " ステレオ エンベロープに変換(Convert to stereo

方法 2:

envelope)
" を選択します。

• クリップ内のエンベロープ ラインの上を右クリックして、コンテキ

すると、クリップに、2 つのボリューム エンベロープラインが表示

スト メニューを呼び出し、" エンベロープを表示しない(Hide)
"を

されます。

選択します。

3. モノラルのエンベロープに戻すには、コンテキスト

ボリューム エンベロープは非表示になりますが、機能はします。エ

メニューから

"モノラル エンベロープに変換(Convert to mono envelope)
" を選

ンベロープを再表示するには、クリップのコンテキスト メニュー内

択します。

" エンベロープを表示
(Show Envelope)" サブ メニューから " フェー

パン エンベロープは、ステレオ エンベロープに変換できません。

ド/レベル(Fade/Level)" を有効にします。

173
モンタージュ

エンベロープの編集

ポイントの選択解除

ショートカット キーの利用

選択したポ イントを再びクリック するか、エンベロープのコン テキス
ト メニューから "E ポイント選択をすべて解除(Deselect all points)" を

エ ンベロー プのコ ンテキス ト メニ ューを開 くと、ほとん どの機 能に

選択して、ポイントの選択を解除できます。1 つのポイントだけを選択

ショート カット キーが割り当てられて いることを確認できます。これ

解除するには、[Ctrl] キーを押しながら、選択解除したいポイントをク

らの ショート カ ット キーを フォーカス されている エンベロー プに対

リックします。

して使用できます。

ボリューム エンベロープ ポイントのドラッグ

⇒ フォーカスされたエンベロープは、エンベロ ープのポイントのつま

• ポイントを移動するには、ポイント上でドラッグします。

みが黄色で示されます。

この方法では、フェード部分との接合ポイントは水 平方向にしか移
動しま せん。接合 ポイ ントを 垂直方 向に動 かした い場合 は、[Ctrl]
キーを押しながらドラックします。

フォーカスされて
いるエンベロープ

• 選択した複数のポイントを移動するには、選択した ポイントの中の
どれか 1 つをクリックして、ドラッグすると、選択されているすべ
てのポイントが動きます。
• 選択した 2 つのポイント間のエンベロープ ライン部分をクリック
すると、
現在選択しているポイントすべてが垂直方向に移動します。
• 選択した 2 つのポイント間のエンベロープ ライン部分をクリック

エンベロープをフォーカスするには、その上でクリックします。

し、[Shift] キーを押すと、現在選択しているポイント すべてが水平
方向に移動します。

ボリューム エンベロープへのポイントの追加

• エンベロープ ライン上を [Ctrl] キーを押しながらクリックして、上

ボリューム エンベロープ ポイントを使うと、クリップ内でポイントを

下にドラッグすると、左側と右側のもっとも近い位置にある 2 つの

ドラ ッグしてボ リューム ラ インが描け ます。ポイントを 加えるには、

ポイントを選択して、上下に動かせます。

エンベロープ ライン上で ダブルクリックするか、エンベロープのコン

この方法は、エンベロープ ラインの一部分のレベルを素早く調整す

テキスト メニューから "E ポイントを作成
(New point)" を選択します。

る際に役立ちます。
• エンベロー プライン上を [Shift] キーを押しながらクリックして、左

ポイントの数に制限はありません。

右にドラッグすると、左側と右側のもっとも近い位置にある 2 つの

エンベロープ ポイントの選択

ポイントを選択して、左右に動かせます。

次の説明は、ボリューム ポイントとフェード エンベロープ ポイ

この方法は、ダッキングの位置をすばやく調整できるので、" 他のト

ントの両方に 適用します。つまり、サステイン 部分のポイントも

ラック に従って ダッキ ング(Duck according to other track)" 機 能

フェード部分のポイントも両方同時に選択したり、選択を解除し

(176 ページの『他のトラックに従ってダッキング』参照)を有効に

たり、移動したりできます。

しているときに便利です。
• エンベロープ ライン上をクリックして上下にドラッグすると、すべ

エンベロープ ポイント をクリックすると、ポイントが選択され、赤色
に変わり ます。以下の手 順により、複数のエンベロープ ポイントを選

てのポイントが選択されて、上下に移動します。

択できます。

この方法を使用しても、最小値に設定されているポ イントは動きま
せん(175 ページの『クリップの選択範囲のミュート』参照)
。

• [Shift] キーを押しながらポイントをクリックすると、選択されてい

• [Alt] キーを押しながらエンベロープ ラインを上下にドラッグする

るポイントとクリックしたポイントとの間 のすべてのポイントが選

と、選択されているすべてのクリップ内の該当する エンベロープを

択されます。

調整できます。

• [Ctrl] キーを押しながらクリックすると、連続していない複数のポイ

これは、複数のクリップのレベルやパンを一度に調 整する際に便利

ントを選択できます。

です。また、ステレオエンベロープを両方同時に調整 することもで

• [Alt] キーを押しながらマウスをドラックして範囲を選択すると、四

きます。

角形で囲まれた領域内のポイントがすべて選択されます。

174
モンタージュ

ボリューム エンベロープ ポイントの削除

クリップの選択範囲のミュート

エン ベロープ のサステ イン部分 とフェー ド部分と の接合ポ イン

以下の手順により、ボリューム エンベロ ープを使用して、クリップを

トを削除できません。

部分的にミュートできます。

エンベロープ ポイントを削除するには、次の 3 つの方法があります。

1. 時間領域の選択が割り当てられたマウスゾーン(デ フォルトではク

• ポイント上でダブルクリックする。

リップ上部)を使用して、ミュートしたいクリップの 範囲を指定し

• ポイントをポインタで指し、エンベロープのコンテキスト メニュー

ます。

から "E ポイントを削除(Delete point)
" を選択する。
• 複数のポイントを選択して、エンベロープのコンテキスト メニュー
から " 選択された E ポイントを削除(Delete selected points)
" を選
択する。

ポイントとエンベロープのリセット
エンベロープをリセットする方法を以下に示します。

2. クリップ上で右クリックして、クリップのコンテキスト メニューを

• ポイントを 0 dB にリセットするには、ポイント上で右ボタンをク

開き、 " 選 択範 囲を ミュ ー ト(エ ンベ ロー プ)(Mu te s election

リック して、コン テキ スト メニ ューか ら "E ポイ ント をリセ ット

(envelope))" を選択します。

(Reset point)" を選択します。

選択された範囲をミュートするために、ポイントが 追加されて選択
範囲のボリュームが -144dB に下がります。その際のボリュームの

• エンベロープ ライン全体をデフォルトにリセットするには、エンベ

上昇 / 下降時間は 20ms です。

ロープラインを右クリックし、コンテキスト メニューから " すべて
をリセット(Reset all)" を選択します。
• ボリューム

エンベロープのサステイン部分だけをリセットするに

は、エンベロープのコンテキスト メニューから " フェード以外をす
べて 0 dB にリセット(Reset sustain to 0 dB)" を選択します。
すべてのボリューム エンベロープ ポイントが削除されますが、あら
かじめ設定してあるフェードはそのまま残ります。これは、ボリュー
ム エンベロープだけに適用されます。

• 最小値(-144dB)に設定されたポイントは、エンベロープ全体を上
下にドラッグした際に影響を受けることはありません。

エンベロープのコピー

従って、ミュートされた領域に影響を与える ことなく、エンベロー

次の手 順により、エンベロープをコ ピーしてほかのクリッ プ上に貼り

プの全体レベルを調整できます。

付けられます。

クリップ全体 またはトラッ ク全体をミュ ートする方 法については、

1. コピーしたいエンベロープ上で、エンベロープのコンテキスト

154 ページの『ミュートとソロ』をご参照ください。

メ

ニューを開いて、"クリップボード(Clipboard)" を選択して、サブ

プリセットの作成

メニューを表示します。

エンベロー プ用のプリセットを保 存して、ほかのクリップに適 用でき

2. " エンベロープをコピー(Copy envelope)" を選択します。
エンベロープがクリップボードにコピー され、メニューが閉まりま

ます。以下の手順により、この機能を使用します。

す。

1. プリセットとして保存したいエンベロープ

ラインを持つクリップ

で、エンベロープのコンテキスト メニューを開きます。

3. エンベロープを割り当てたいクリップでエ ンベロープのコンテキス
ト メニューを開き、同じサブ メニューから " エンベロープを貼り付

2. メニューから " エンベロープ プリセット(Envelope presets)" を選

け(Paste envelope)
" を選択します。

択します。

コピーしたエンベロープが貼り付け先のクリップに適用されます。

3. サブ メニューから " 設定(Edit)" を選択します。
" エンベロープ プリセットの設定
(Envelope presets)" ダイアログが
開きます。

175
モンタージュ

4. エンベロープのプリセット名を入力し、ダイアログで " 追加(Add)"

エンベロープのロック

ボタンをクリックします。

エンベロープのコンテキスト メニューで、" エンベロープの相対位置を

すると、エンベロープ ラインがプリセットとして保存されます。

ロック(Envelope edit-lock)" がチェックされていると、エンベロープ

• サステイン部分とフェード部分には、別々の プリセットが設定され

ポイントは 非表示になり、マウスを使 って編集できないように なりま

ます。

す。しかし、エンベロープ全体を上下にドラッグすることはできます。

エンベロープ全体のロック

エンベロープの曲線化
エンベロープの コンテキスト メニューで、" エ ンベロープ カーブを滑
らかに(Envelope smoothing)" がチェックされていると、エンベロー
プのポイント同士を繋ぐ線がスムーズな曲線になります。これは、エン
ベロー プラインを新規に 描く際に使用することも、既存のエンベロー
プに対して適用することもできます。

" マウスでのエンベロープ変更を禁止(Globa envelope lock)" アイコ
ン
" マウスでのエンベロープ変更を禁止(Global envelop lock)" アイコン
が有効の場 合、すべてのエンベロー プがロックされ、マウスを 使った
編集が できなくなりま す。エンベ ロープとそのポ イントは表示さ れ続
けますが、選択や編集はできません。
• [Shift]+[V] キーを押すと、エンベロープ全体のロックのオン / オフを
切り替えられます。

"エンベロープ カーブを滑らかに
(Envelope smoothing)" がオフの場合

他のトラックに従ってダッキング
この機能によ り、隣り合う 2 つのトラック上のクリップ 間で、ダッキ
ングを行えます。通常、ダッキングとは、ダッキングを起こす原因とな
るトラック でオーディオ信号が発 生した際に、ダッキングが適 用され
るトラック のオーディオレベルを 自動的に下げることを指 します。こ
れは、190 ページの『上のトラックへの出力』で説明されている、ダッ
カー プ ラグインを使 用して実行 できます。しかし、" 他のトラッ クに
従っ てダッ キン グ(Duck according to other track)" が有効 のとき、
ダッキングを発生させる原因となるのは、ほかのトラックの「オーディ

"エンベロープ カーブを滑らかに(Envelope
smoothing)" がオンの場合

オ信号」ではなく、隣のトラックにある「クリップ」です。
この 機能の 使用例と して、バック グラウ ンド ミュ ージッ クとナレ ー

エンベロープ プリセットの適用

ターの声のミキシングが挙げられます。ナレーションが始まると、音楽

エンベロープ プリセットを適用するには、次の手順に従ってください。

のレベルは 自動的に下がり、ナレー ションが終了すると、音楽 のレベ
ルは元のレベ ルに戻ります。この効果は、ボリューム エンベ ロープを

1. エンベロ ープ プリセッ トを適用し たいクリ ップから エンベロ ープ

自動編集して作成できます。方法は以下の手順をご参照ください。

のコンテキスト メニューを開きます。

ダッキングを起こす原因となるクリップは、ダッキングが適用さ

2. メニューから " エンベロープ プリセット(Envelope presets)" を選

れる クリップ の時間範 囲内に完 全に収ま っている 必要があ りま

択します。

す。

3. サブ メニューのリストからプリセットを選択します。

ダッ キングを 起こす原 因となる クリップ が無音の 節を含ん でい

エンベロープ プリセットが適用されます。
ボリューム エンベロープのプリセットは、ボリューム

ると、ダッキングは適切に動作しません。そのようなクリップは、

エンベ

各フ レーズご とに分割 して、それ ぞれのク リップが 無音部 分を

ロー プだけに 適用され ます。パンやエ フェクト の エンベロ ープ

まったく含まない ように編集する必要があります。これは、ダッ

のプリセットは、ボリューム エンベロープ以外のものに対しては

キングを発生させる原因が、シグナル レベルではなく、クリップ

適用可能ですが、ボリュームエンベロープに対してだけは適用で

自身にあるからです。

きません。

176
モンタージュ

" 他のトラックに従ってダッキング(Duck according to other

3. " 基準とするクリップ(Clips to follow)" で " 前のトラック
(Previous

track)" 機能は、各クリップごとに適用 されます。この例の場合、

track)" または " 次のトラック(Next track)" のどちらか適切な方を

音楽トラックが複数のクリップから構成されている場合、その内

クリックします。モンタージュ上で、ナレーションの トラックが音

の 1 つだけがナレーションによってダッキングさ れます。この問

楽のトラックより上にある場合は " 前のトラック(Previous track)"

題を解決するには、各クリップごとにこの機能を繰り返し実行す

を選択します。

るか、マスター セクションでレンダリング(203 ページの『ミッ

ここでは、他の設定についてはダイアログのデフォ ルトのオプショ

クスダウン - レンダリング機能について』参照)を実行して、個

ン設定を使用します。

別のクリップから単一のファイルを作成して、モンタージュ内に

4. "OK" ボタンをクリックします。

新規クリップとして再び読み込みます。

下の図で示すように、音楽レベルが自動的にナレーション クリップ
より低くなるようなエンベロープ ラインが作成されます。

1. 音楽とナレーションを含むクリップを、それ ぞれ隣り合うトラック
上に置きます。
ナレーションのクリップが、音楽クリップの 時間範囲内に収まって
いることを確認します。

" 他のトラックに従ってダッキング(Duck according to other track)"
を適用した後の状態
" クリップ ダッキングの詳細設定(Ducking options)" ダイアログでは、

上のトラックにある 3 つのナレーションクリップを、下のトラックの
音楽クリップの時間範囲内に配置します。

以下のパラメータが使用可能です。

2. 音楽を持つクリップでエンベロープのコンテキスト

パラメーター

説明

"減衰時間

ダッキングを開始したときに、設定した減

メニューを開

き、" 他のトラ ックに従っ てダッキン グ(Duck according to other
track)" を選択します。
" クリップ ダッキングの詳細設定(Ducking options)" ダイアログが

(Duration)"
"増幅時間

開きます。

(Duration)"
"減衰域と基準クリップ
(Gap before clip)"
"基準クリップと増幅減
(Gap before clip)"

" クリップ ダッキングの詳細設定(Ducking options)" ダイアログ

衰レベルに達する時間
ダッキングが終了したときに、元のレベル
に戻るまでの時間
レベルが下がっている範囲の終了地点と、
基準クリップの開始地点との間の時間
基準 ク リ ップ の 終了 地 点と レ ベル が 上
がっている範囲の開始地点との間の時間

"基準クリップのフェード

これがチェックされている と、"レベル減

インに対応

衰域(Fall region)" 部分でのほかの設定内

(Blanace clip fade-in)"

容は無視されます。基準クリップのフェー
ド イン ラインに従って、ダッキングが行
われます。

"基準クリップのフェード

これがチェックされている と、"レベル増

アウトに対応

幅域
(Rise region)" 部分でのほかの設定内

(Blanace clip fade-out)"

容は無視されます。基準クリップのフェー
ド アウト ラインに従って、ダッキングが
行われます。

177
モンタージュ

フェードの編集

パラメーター

説明

"減衰レベル

ダッキングの量を設定します。ダッキング

(Damp factor)"

フェードを作成、編集するときの操作手順 は、ボリューム エンベロー
プでの手順と基本的に同じです。ただし、フェード インとフェード ア

される クリップ から減らさ れるレベ ルの

ウトのコンテキスト ニューには、フェード 部分に関するオプションし

量です。
"基準とするクリップ
(Clips to follow)"

か含まれていません。

この領域で、ダッキングの際の基準となる

• クリップの コンテキス ト メニュ ーにはフェ ード部分 を拡大表示 す

トラックが、ダッキングされるトラックの

るオプションがあります。これらのオプションを利用すると、フェー

上にあるか下にあ るかを設定します。" 選

ドの編集をより簡単に行えます。

択 され た クリ ッ プの み(O nly s elected

フ ェー ドと サ ステ イン 部分 の 結合 ポイ ント を動 か すと、そ の

clips)" がチェック されている と、指定し

フェ ード部分 に含まれ るすべて のポイン トが同じ 間隔の比 率を

たトラ ック上で 選択されて いるクリ ップ

維持して動きます。

だけがダッキングを引き起こします。

フェード用オプション

モンタージュ内でのフェード / クロスフェードの
使用

" フェード イン / アウト カーブを滑らかに(Fade-in/out
smoothing)"

ここで は、フェードやクロスフェー ドを作成する際に使用 するさまざ

フェードのコンテキスト メニューで、" フェード イン / アウト カーブ

まなオプションについて説明します。

を滑らか に(Fade-in/Fade-out smoothing)" を有効にすると、対 応す
るフ ェード が直 線から 曲線に 変化し ます。 これ により、よ り自然 な

フェードの作成

フェードの作 成が可能です。この機能は、フェード ラインを 新たに描

デフォル トではすべてのクリップ にフェードインとフェー ドアウトの

くときに使 用することも、既存のフェ ードラインに適用するこ とも可

接合 ポイントが作成 されます。このポイントを 水平方向にドラ ッグす

能です。

ると、フェード インまたはフェード アウトを作成できます。ボリュー
ム エンベロープの場合と同様に、フェードにエンベロープ ポイントを

" フェード イン / アウト プリセット(Fade-in/out presets)"

追加できます。フェードを作成するには、次の手順に従ってください。

フェードの プリセットを作成する と、後から自由に呼び出して 適用で

1. クリップの先頭でフェード イン ポイントをクリックして、右方向に

きます。これは、ボリューム エンベロープと同じ手順で行います(175
ページの『プリセットの作成』参照)。

ドラッグします。
その結果、フェード イン(デフォルトでは直線)がクリップ内に表

" フェード イン / アウトの相対位置をロック(Fade-in/out
edit-lock)"

示され ます。また、フ ェー ドは波 形にも 反映さ れます。 マウ スを
フェード イン ポイ ント上に置くと、フェード イン時間(秒 / ミリ

エンベロープのコンテキスト メニューで このオプションが有効になっ

秒単位)とボリューム(dB 単位)が表示されます。

ている場合、対応するフェード ポイントが 非表示になって編集できな
くなります。

選択したすべてのクリップのフェードを編集する
[Alt] キーを 押しながらフェー ド イン / アウトポイン トを変更すると、
すべてのクリップを対象に適用されます。

直線形のフェードイン
2. 同様の手順で、フェード アウトを作成します。ただし、クリップの
終了地点でフェード アウト ポイントをドラッグする方向は左です。
• デフォ ルトでは、フ ェード ポイント は水平 方向にの み移動で きま
す。上下に動かす場合は、[Ctrl] キーを押しながらドラッグします。

178
モンタージュ

以下の手順により、デフォルトで定義されて いるフェード インの時間

" 既定フェード イン / アウト(Default Fade-in/out)"

と形の両方を適用します。

デフォル トでは直線のフェード インお よびアウトが作成されます。こ

1. デフォルト で設定され ているフ ェード イン の時間と 形の両方を 適

の設定は、フェード インとフェード アウトで別々に変更できます。デ

用するクリップでエン ベロープのコンテキス ト メニューを開いて、

フォルトのフェード イン設 定を定義するには以下の手順で行ってくだ

" 既定フェード イン(Default Fade-in)" を選択します。

さい。フェード アウト設定 の定義方法も同じ手順ですが、この場合は
コンテキスト メニューから " 既定フェード アウト(Default Fade-out)"

2. サブ メニュー から " 既定のフ ェード イン ライン とフェード イ ン
タイムを適 用(Apply default shape and time)
" を選択します。

を選択します。
フェー ドのデフォルト設 定はモンタージュご とに保存されます。

すると、フェード インの時間と形がデフォルトで定義されているも

すべて のモンタージュで 同じデフォルト設定 を使用する場合は、

のに変化します。

モン タージュ テ ンプレー トファイル(199 ページの『モン ター

新規クリップへのデフォルト フェードの適用

ジュ テンプレートの保存』参照)を更新する必要があります。
1. デフォルトとして設定したいフェード イン部分を持つクリップで、
エンベロープのコンテキスト メニューを開きます。
2. メニューから " 既定フェードイン
(Default Fade-in)" を選択します。
3. " 現在のフェード イン ラインを既定値として設定(Define current
shape as default)" をサブ メニューから選択します。

" 編集(Edit)
:フェード(Fade)" で " 新規クリップに既定フ ェードを
作成(Create default fades in new clips)" が選択されていると、デフォ
ルトで定義さ れているフェード イン / フェー ド アウトの長さと形が、
新規に読み 込まれたクリップや録音 されたクリップすべてに 対して適
用されます。また、既存のクリップを分割した際も、同様に適用されま
す。

新しいフェード インに対して、設定されたフェードの形が適用され
るようになります。

フェードのコピー

4. フェード インのデフォルトの長さを定義する場合は、サブ メニュー

以下の方法により、フェード インまたはフェード アウトをコピーして

から " 現在の フェー ド イ ン タイ ムを 既定値 として 設定(Define

ほかのクリップ上にペーストできます。

current Fade-in time as default)" を選択します。
1. コピーしたいフェード上で右クリックします。表示 されるコンテキ

これにより、フェード インの形と長さの両方が定義されます。

スト メニューで、" クリップボード(Clipboard)" を選択します。
以下の手順により、これらのデ フォルトのフェード イン時間を適用し

2. サブ メニューから " フェード インをコピー(Copy fade-in)
" を選択

ます。

します。フェード アウトの場合は " フェード アウトをコピー(Copy

1. デフォルトのフェード イン タイムを適用したいクリップからエン

fade-out)" を選択します(以下同様)
。

ベロープ のコン テキスト メ ニューを 開いて、" 既 定フェー ド イン

フェードがクリップボードにコピーされ、メニューが閉まります。

(Default Fade-in)" を選択します。

3. フェード を割り 当てた いクリッ プでエ ンベロー プのコ ンテキス ト
メニューを開き、同じサブ メニューから " フェード インを貼り付け

2. サブ メ ニューか ら " 既定 のフェード イン タイムを 適用(Ap ply

(Paste fade-in)" を選択します。

default Fade time)" を選択します。

フェードが貼り付け先のクリップに適用されます。

すると、フェード イン タイムがデフォルトの時間に変化します。
以下の手順により、これらのデ フォルトで設定されているフェード イ

エフェクトを適用した後にフェード / レベル エンベロープを
適用(Set fade/level envelope after effects)

ンの形を適用します。
1. デフ ォルト で設 定さ れてい るフ ェード イ ンの 形を適 用し たいク

クリップ エフェクト セクションの前ではなく後でフェード / レベルエ

リップからエンベロープのコンテ キスト メニューを開いて、" 既定

ンベロープ を適用するオプション があります(デフォルトでは エフェ

フェード イン(Default Fade-in)" を選択します。

クトの前に適用します)。クリップのレベルを変更するダイナミック プ

2. サブ メ ニューか ら " 既定 のフェード イン ラインを 適用(Ap ply

ロセッサなどを使用する場合に便利です。

default shape)" を選択します。

これを行うには、レベル エンベロープを 右クリックして、エンベロー

既存のフェード インがないクリップで新たにフェード インを作

プのコンテキスト メニューを開き、" エフェクトを適用した後にフェー

成すると、デフォルトで定義されている形が自動的に適用されま

ド / レベル エンベロープを適用
(Set fade/level envelope after effects)"

す。

を選択します。

179
モンタージュ

フェード イン / フェード アウトのプリセットについて
フェード イン / フェード アウトのプリセットの作成および適用方法に
ついて は、ボリュームエンベロープ のプリセットと同様の 方法で行い
ます。詳 細については、175 ページの『プ リセットの作成』を ご参照

フェードイン ラインの種類

説明印鑑

"正弦関数 2

開始 部分と 終了部 分付近 が緩や か

(Sinusoid)
"

になる S 字型のカーブを描きます。

"対数関数

開始地点付近で急激に上昇して、す

ください。

フェード イン / フェード アウトのデフォルト プリセットの
利用
" フェード イン / アウト ライン(Fade-in/out ROM presets)" をエンベ

(Logarithmic)"

ぐに 緩やか な上昇 に変化 する曲 線
を描きます。

ロープのコンテキスト メニューから選択すると、サブ メニューが表示
されます。このサブ メニュ ーを使って、デフォルトで用意されている
曲線の選択などが行えます。
フェードの設定が 0 の場合は、フェード イン / フェード アウトの

"指数関数 1

デフォルト プリセットは選択できません。

(Exponential)
"

以 下に選 択可能 なフェー ド イン ライン のオプ ション を紹介 します。

開始部分では ゆっくりと上昇して、
徐々 に激し く上昇 するタ イプの 曲
線です。

フェード アウトの場合も同様のオプションが利用可能です。
フェードイン ラインの種類

説明印鑑

"直線(1次)

2 つのポイントを結ぶ直線です。こ

(Linear)"

"正弦関数 1
(Sinus)"

"指数関数 2
(Exponential

れがデフォルトの設定です。

+)"

フェ ード インの 開始直後は 急に上
昇して、終了地点に近づくにつれ緩
や かに 上昇 する 曲線で す。エネ ル
ギ ーが均 一なク ロスフ ェード を作
成 する際 に使用 される カーブ のタ
イプです。詳細については、
182ペー
ジの『"パワーを一定に保持(Power
compensation)"』をご参 照く ださ
い。

"平方根
(Square-root)"

上の正弦関数 1 に似ていますが、よ
り 手前で 上昇ス ピード が緩や かに
変 化し ます。エ ネル ギーが 均一 な
ク ロスフ ェード を作成 する際 に使
用されるカーブのタイプです。
詳 細 につ いて は、 18 2 ペ ー ジ の
『" パ ワ ーを 一 定に 保 持 (P o we r
compensation)"』をご参 照く ださ
い。

180
モンタージュ

上の 指数関 数 1 をより 極端にし た
カーブを描きます。

フェードの自動変更を有効 / 無効にする

クロスフェードの使用
ク ロスフ ェード とは、2 つ のクリ ップの 端が重 なる 箇所で、一 方が

" 自動フェード:オフ
(No Automatic crossfading)" 機能はモンタージュ

フェ ード イン、も う一方がフ ェード アウ トするよう な処理をさ しま

上の すべ てのク リップ に適用 されま すが、個 々のク リップ に対す る

す。モンタ ージュでは、クリップの 端が重なった場合、自動 的にこの

フェー ドの自動変更機 能を無効にする こともできます。基本的に は全

クロ スフェードが作 成されます。自動的にクロ スフェードを作 成する

クリ ップ で自動 クロス フェー ド機能 を使 いたい ものの、あ る特定 の

には、次の手順に従ってください。

フェー ドに関しては変 更したくない場 合などに使用し ます。以下 の手
順により、この機能を使用します。

自動クロスフェード機能を動作させるには、クロスフェードを適
用した いエンベロープの コンテキスト メニュ ーの " フェード イ

1. フェードの自動変更を無効にしたいクリップでエン ベロープのコン

ン 設定を 自動補 正(Enable automatic fade-in changes)" と

テキスト メニューを開きます。

" フェー ド アウト 設定 を自動 補正(Enable automatic fade-out

2. 変更したくないフェードがフェード インの場合は、" フェードイン

changes)" を有効にする必要があります。こ れらのオプションの

設定を自 動補正(Enable automatic fade-in changes)" を無効 にし

詳細につ いては、181 ページの『フェード の自動変更を有効 / 無

ます。フェード アウトの場合は、"フェード アウト設 定を自動補正

効にする』ご参照ください。

(Enable automatic fade-out changes)
" を無効にします。

1. " 編集(Edit)" タブをクリックして、" フェード(Fade)" メニュー

クロスフェード ラインの補正オプション

を開きます。

" フェード イン / アウト ライン(Fade-in/out ROM presets)" サ ブ メ

2. " 自動フェード:重複部の長さ 自由(Automatic crossfading ‐ free
overlaps)" を選択します。

ニューには、" 純粋な数式ラインを 使用(Pure shape)"、" 振幅を一定

自動クロ スフェード アイコン をクリック して選択 することも でき

に保持(Amplitude compensation)"、" 振幅とパワーを補正(Medium

ます。

compensation)"、" パワーを一定に保持(Power compensation)" とい
う 4 つの項目があります。

自動クロスフェード アイコン
3. ほかのクリップの端にオーバーラップす るように、クリップを移動
します。

メニュー項目

説明

"純粋な数式ラインを

補正は行われず、計算によって求められる

使用

純粋 なラ イン が使用 され ます。これ がデ

(Pure shape)"

重複部分で自動的にクロスフェードが作 成されます。デフォルトで

"振幅を一定に保持

は、同じ長さのフェード ア ウトとフェード イン ライ ンが直線で作

(Amplitude

成されます。これは、他のクリップ とオーバーラップす るような位

compensation)"

置にクリップを貼り付けた場合に行われます。

フォルトの設定です。
こ の オプ シ ョ ンが ク ロ スフ ェ ー ド 中の
フェード イン / アウト カ ーブで選択され
ている場合、フェー ド インとフェード ア
ウト 両方の それぞれ で振幅 の合計 が等し
くなるように補正が行われます。このオプ
ションは、短いクロスフェードでの使用が
想定されます。

クロスフェードのオプション
" 編集(Edit):フェー ド(Fade)" にある 以下のク ロスフ ェード オプ
ション により、モンタージュ内での 自動クロスフェードの 作成方法を
定義します。
• " 自動フェード:重複部の長さ 自由(Automatic crossfading ‐ free
overlaps)"
クリップが同じトラック上のほかのクリ ップの端に重なると、自動
クロスフェードが作成されます。重複部の長 さによりクロスフェー
ドの長さが決定されます。

181
モンタージュ

メニュー項目

説明

"パワーを一定に保持

クロスフェード内のフェード イン/アウト
ライ ンで この項 目を選 択する と、クロス

(Power

フェードのエネルギーは、クロスフェード

compensation)"

領域全体を通して一定になります。まった
く 異 なる 種 類 のオ ー デ ィ オ間 の ク ロス
フェードは、時として、クロスフェード部
分でお互いの音を打ち消し合い、その結果

クロスフェード時間の変更(左)クロスフェード範囲のスライド移動
(右)

ボリュームが落ちる場合があります。この

⇒ これら 2 つの機能を利用する際、マウス ポインタをクロスフェード

問題を防ぐために、一定エネルギーが与え

範囲内のエン ベロープ カーブ ポ イントに配置 しないようにし てく

られ るよう にクロ スフェ ードが補 正され

ださい。

ます。フェード部分に対して、"正弦関数 1

エンベロープポイント上にマスタ ポインタを置いた場合は、このポ

(Sinus)" または "平方根(Square-root)" の

イントが優先して編集されることになり、クロスフ ェード時間やク

ラインを使用すると、この項目を選択しな

ロスフェード範囲を変更できません。

くても、一定のエネルギーのクロスフェー

• クリ ップ を ほか のク リ ップ に重 な るよ う に移 動す る と、クロ ス

ドが適用されます。
"振幅とパワーを補正
(Medium
compensation)"

フェードが作成され、フェード ラインに対しても個別の定義がなさ

このオプションを選択すると、振幅の補正

れていない場合は、デフォルトのクロスフェードが作成されます。

とエ ネルギ ーの補 正の中 間的な補 正が行

• 定義されたフェード ラインを持つクリップを、隣り合うほかの定義

われます。このオプションは、これ らの 2

されたフェ ード ライン のないク リップの 端に重なる ように移 動す

つの オプシ ョンが 良い結 果をもた らなさ

ると、下側のクリップのフェード ラインが、選択されている補正オ

なかった場合に試してみてください。

プションに応じて、自動的に上側のクリップのフェード ラインに対
応する形に変わります。

クロ スフェー ドではな い単独の フェード に対して いずれか のク
ロスフェード ライン オプショ ンを選択すると、フェード ライン
の形が変わりますが、補正が実際に行われるのはフェードがクロ
スフェードの一部になったときです。

クロスフェードの編集
出荷時 のデフォルト設定では、自 動クロスフェードは直 線で、フェー
ド インとフェード アウトともに同じ形と時間が使用されます。たいて

右側のクリップを、左側のクリップに重なるようにドラッグします。

いの場 合は、直線または正弦関数の クロスフェードで良好 な結果が得
られま すが、ユーザーが独自のフェ ード部分を自分で作成 することも
可能です。その際は、次の規則が適用されます。
• フェードとまったく同じ方法で、クロスフェード内のフェード イン
/ フェード アウト ラインを編集できます。
• クロスフェードの幅を左右対称に変更するには、[Shift] キーを押し
ながら左右に移動します。

... すると、右側のクリップのフェード ラインに対応するクロスフェー
ドが作成されます。

• [Ctrl] キーを押しながら左右に移動すると、クロスフェード範囲を維
持しながら「スライド移動」します。

これは、下になるクリップのフェードの長さがゼロに設定されて
いる場合のみ適用されます。

182
モンタージュ

• 両方のフェード部分で、別々のフェード ライン定義されていた場合

• フェード アウト ラインで、" 正弦関数 1(Sinus)" または " 平方根

は、それぞれの定義内容に基づいて非対称の クロスフェードが作成

(Square-root)" が " 純 粋な数 式ライ ンを使 用(Pure shape)" オ プ
ションが有効な状態で選択されている場合、フェード イン ラインで

されます。

もまったく同じ設定が使用されます。
この設定の場合、" パワーを一定に保持(Power compensation)" オ
プションが実際には使用されるため、同オプションがグレー アウト
されて選択できなくなります。これは、" 正弦関数 1(Sinus)" と " 平
方根(Square-root)" 曲線そのものが、数学的にエネルギーが一定の
クロスフェードを提供するものだからです。

パン エンベロープ

右側のクリップ を、左側のクリップに
重なるようにドラッグします。

パン エ ンベロープ ラインを使 用して自動 的なパンの 変化をクリ ップ
上で設定でき ます。方法はボリューム エンベ ロープと同じです。モノ
ラル ク リップの場合、パン はステレオ内 の左右の位置を 制御します。
ステレオ クリップの場合、パンは、左右の音量を設定します。パン エ
ンベロープの作成と編集における一般的 な操作手順は、ボリューム エ
ンベロープと同様です。ここでは、特にパン エンベロープ特有のオプ
ションについてのみ扱います。

それぞれのフェード ライン定義に基づ
いてクロスフェードが作成されます。

パン エンベロープの表示

クロスフェード作成時のほかの定義事項

1. クリップ上のエンベロープ以外の位置を右クリ ックして、クリップ

パン エンベロープを表示するには、次の手順に従ってください。

のコンテキスト メニューを開きます。

これま で説明したいろいろな組 み合わせのほかに、クロス フェード作

2. " エンベロープを表示(Show Envelope)
" サブ メニューで、" パン

成時にその結果を制御するいろいろな要因があります。ここでは、事前

(Pan)" を選択します。

に定義されたフェード アウトと、事前に定義されていないフェード イ

パン

ンの例を 使います。クロス フェードの実行時に作成され るフェード イ
ンは、使用さ れる定義済みのフェード ア ウト ラインの種類に応じて、

エンベ ロープ が表示 され ます。 " 編集(Edit)
:オ プショ ン

(Options)" で " ボ リュー ムを波 形表示に 反映(Map waveforms to
volume)
" オプションが有効の 場合、ボリューム エンベロー プと同

次のような結果になります。

様に波形はパン エンベロープに従って再描画されます。

• フェード アウト ラインのオプションで、" 純粋な数式ラインを使用

• エンベロープ ラインの表示 / 非表示の選択に関する一般的な手順に

(Pure shape)" が選択されている場合、作成されるフェード インに

ついては、173 ページの『エンベロープの表示 / 非表示』をご参照く

はフェード アウト ラインと同じラインが使用され、振幅を一定に保

ださい。

持するように補正が行われます。ただし、" 正弦関数 1(Sinus)" ま
たは " 平方根(Square-root)" が選択されている場合は、振幅の補正
は行われません。
• フェード アウト ラインで、" 純粋な数式ラインを使用(Pure shape)"
以外のオプションが選択されている場合は、フェード イン ラインで
は、" 純粋な数式ラインを使用(Pure shape)" オ プションが有効な
状態で同じフェード ラインが使用されます。これにより、補正オプ
ションが有効に作用するようになります(フェード アウト ラインが
補正される)
。

183
モンタージュ

パン モード

クリップの変換

レベル補正を設定していない場合は、4 つのパン モードすべてで、オー
ディオ 信号が左または右いっぱ いに振られると、同じオー ディオがセ
ン ターに 定位し た場合 と比 べて、両チ ャンネ ルのレ ベルの 合計 が約
3dB 落ちます。最適な設定を行うには、それぞれの状況に応じて、すべ
てのモー ドで試してみてください。以下の手順により、パ ン モードを
設定します。
1. パン エンベロープ ラインを右クリックして、パン エンベロープの
コンテキスト メニューを開きます。

ク リ ッ プの コ ン テ キ スト メ ニ ュ ーで 、 " ピ ッ チ / タ イ ムの 変 更
(Transform)
" を選択する と、" カー ソル地点まで の長さにタイム スト

2. " パンニング モード(Pan mode)" を選択して、サブ メニューを表

レッチ(Time-stretch to cursor)" と "ピッチ シフト(Pitch shift)" とい

示します。

う 2 つのオプションを含むサブ メニューが表示されます。これらのど

次の 4 つのモードから 1 つを選択します。

ちらかの機能を使用すると、元のオーディ オ ファイルが、クリップで

このモードでは、レベル補正は一切行われま

使用されて いる範囲がちょうど含 まれるように、自動的に複製 されま

(0 dB / ミュート)

せん。オー ディオを左または右い っぱいに振

す。選択された処理は複製ファイルに適用され、クリップは代わりにこ

(Channel damp (0dB/

ると、両チャンネルの合計レベルが 3dB落ち

の複製ファイ ルを参照します。これにより、元のオーディオ ファイル

mute))"

ます。

に影響を与えない、クリップの非破壊編集ができます。

"パワー 一定

これがデフォルトの モードです。パンの位置

"チャンネル ダンプ

(+3 dB / ミュート)

に関わらず、両チャンネルの合計レベルーが

(Constant-power

一定になります。

• 複製されたオーディオ ファイルは、元のオーディオファイルと同じ
名前がつけられますが、ファイル名の最後に「_#X」がつきます。"X"
には通し番号が入ります。
• 複製されたオーディオ ファイルは、" モンタージュ編集用フォルダ

(+3dB/ mute))"

(Implicit folder)" ダイアログで 指定されたフォルダに保存 されます
"チャンネル ブースト

このモードを選択して、オーディオの定位を

(+4.5 dB / ミュート)

左または右方向いっぱいに振ると、両チャン

(Channel boost

ネルの合計レベルは、センターにパンされる

(+4.5dB/ mute)"

シグナルよりも実際には大きくなります。

"チャンネル ブースト
(+6 dB / ミュート)

(171 ページ参照)。
複製されたオーディオ ファイルには、クリップが使用するオー
ディオの範囲のみが含まれているので、サイズ変更してクリップ
の長さを伸ばすことはできません。

前のオプションと同じですが、レベルの増加
量がさらに大きくなります。

カーソル位置へのタイム ストレッチ

(Channel boost

" カ ーソ ル地 点ま での 長 さに タイ ム ス トレ ッチ (T ime-stre ch to

(+6dB/ mute))"

cursor)" 機能を使 用すると、クリップが開 始位置からカーソル 地点ま
での長さになるようにタイム ストレッチが行われます。
1. クリップの終了地点にしたい位置までカーソルを移動します。
音質の低下を避けるには、タイム ストレッチはできるだけ短くしま
す。つまり、カーソルを、クリップの終了地点からで きるだけ離れ
ない位置に置いたほ うが音質は良くなりま す。また、すでに タイム
ストレッチを行ったオーディオに対しては、タイム ストレッチを繰
り返さないでください。言い換えれば、結果に満足できない場合は、
操作を繰り返すのではなく操作を取り消して、やり 直したほうが良
い結果につながります。

184
モンタージュ

5. "OK" ボタンをクリックします。
クリップが正確にカーソル地点で終了するよう に、クリップが延長
または短縮されます。

この例 では、下のクリップの長さ を、上のクリップの長さと 一致させ
ることを目的としています。全自動スナップ機能(158 ページの『全自
動スナップ(" スナップの対象 (Magnetic bounds)")』参照)を使用
すると、簡 単にカーソルを上のクリ ップの終了地点に正確 に位置づけ
られます

ピッチ シフト

2. クリッ プ上で右 クリッ クして、コンテ キスト メ ニュー を表示し ま
す。

この機能を 使ってクリップごとに ピッチを変更するには、次の 手順に

3. " ピッチ / タイムの変更(Transform)" サブ メニューから " カーソル

従ってください。

地点までの長さにタイム ストレッチ(Time-stretch to cursor)
" を選
1. クリップ 上で右 クリック して、コンテキ スト メ ニューを 表示しま

択します。

す。

" タイム ストレッチ(Time Streching)" ダイアログが現れます。これ
は、
" 処理(Process)" メニューの " タイム ストレッチ(Time stretch)"

2. " ピッチ / タイムの変更
(Transform)" サブ メニューから " ピッチ シ

と同じダイアログですが、設定部分の多くは カーソル位置ですでに

フト(Pitch shift)" を選択します。

定義されているため、グレー アウトされて、使用できません。

" ピッチ シフト(Pitch Correction)" ダイアログが表示されます。

4. ダイアログ下部の領域で、音質などいくつかの項目を設定できます。
詳 細 に つい て は 、 89 ペ ージ の『タ イム

ストレ ッチ ...(Time

Stretch...)
』をご参照ください。

3. " 変更幅(Amount of Shift)" でピッチの変更幅を指定します。
タイム ストレッチと同様に、変更幅は小さいほうが音質の劣化を起
こさずに済みます。
4. " 長さの補正(Length Compensation)" でピッチ シフト後のクリッ
プの長さを指定します。
このパラメータを 100 に設定すると、クリップの長さは変わりませ
ん。値が小 さいほど補正が行われ なくなるため、ピッチを上 げた場
合はクリップが短くなり、下げた場合は長くなります。

185
モンタージュ

5. " 音質(Quality)"、" 時間精度優先(Audio Quantize)"、" フォルマ

クリップ エフェクト スロットの追加

ント を 保持 (Pres erve Fo rman ts)"、" リ ズム の精 度( Rhythm

クリップにエフェクトを追加するには、次の手順に従ってください。

Accuracy)" の各項目をそれぞれ設定します。

1. クリップ上で右クリックして、クリップのコンテキスト メニューを

6. "OK" ボタンをクリックします。

開きます。

クリップのピッチが変更されます。

2. メニューで " エフェクト スロットの追加(Add effect slot)" を選択

トラックとクリップへのエフェクトの追加

します。

モンタージュ では、VST エフェクト プラグイ ンをクリップ毎、トラッ

イアログが開きます。

スロットが作成され、スロットに関するいろいろな 設定を行えるダ

ク毎に適用できます。クリップとトラックの場合における主な違いは。
• クリップに対するエフェクトは、クリップごとに適用されます。

トラック エフェクト スロットの追加

• トラックに対するエフェクトは、トラック上 のすべてのクリップに

トラックにエフェクトを追加するには、次の手順に従ってください。

適用されます。

1. トラック コントロール領域において、" エフェクト スロットの追加

WaveLab Studio 標準のプラグイン、および DirectX プラグインは、モ
ンタ ージュのクリッ プ / トラック エフ ェクトとして 使用できません。
ただし、WaveLab Studio 標準の VST バージョンは、Cubase 標準の VST
プ ラグイン と同様 に使用で きます。モン タージ ュの各オ ーディ オ ト

(Add effect slot)
" ボタンをクリックします。
現在エフェクトが読み込まれていない場合は、ボタンには "FX なし
(no fx)" と示されます。

ラック、あるいは各クリップにつき、最大 2 の VST エフェクト プラグ
インを 適用できます。エフェク トは、インサートとして、完 全なサウ
ンドとして処理する場合と、センド エフェクトとして、
「ドライ音」と
「エフェクト音」のバランスをとって処理する場合(" スプリット モー
ド(Split mode)")があります。後者 の場合、エフェクト エ ンベロー
プ カープを利用してエフェクト センド レベルを調整、あるいはコント
ロールできます(クリップ エフェクトの場合のみ)。
クリップに対するエフェクトは、現時点の再生ポジションにおい

2. メニューから " エフェクト スロットの追加(Add effect slot)" を選

てのみ CPU パワーを消費します。トラック エフ ェクトの場合は

択します。

異 なり、トラッ ク上の クリップ の有無 に関わら ず、再生時 には

スロットが追加され、スロットに関係する設定項目 を含んだダイア

CPU パワーを消費とします。

ログが開きます。ここでは、ダイアログを開いたままにします。

Waves 社の DirectX プラグインは、Waveshell VST を使用するこ
とでモンタージュで利用できます。

エフェクトの選択

モンタージュを最初に開く場合や、複製処理してから初めてモン

以下の事項は、クリップ / トラック エフェクトの両方に適用されます。

タージュを再生する場合は、すべてのエフェクトをメモリー内に

1. " エフェクト(Effects)" ボタンをクリックします。

読み込みます。たくさんのエフェクトを使 用していると、再生が

プルダウン メニューにイ ンストール されている すべての VST プラ

開始する前に、短い無音時間ができる場合があります。

グインが表示されます。
2. メニューから使用するエフェクトを選択します。
選択したエフェクトのパラメータが、ダイアログの 左側に表示され
ます。
3. 設定が完了したら " 閉じる(Close)" をクリックしてダイアログを閉
じます。
エフェクト ダイアログを開いたままほかの作業を続けられます。ま
た、複数のエフェクト ダイアログを開くこともできます。

186
モンタージュ

クリッ プ エフェクトを追加する と、クリップ名の前に [1] と表示され

エフェクトの種類(インサート / センド)

ます。これは、そのクリップに対して、エフェクト スロットを 1 つ使

クリップとトラックのエフェクトは、インサ ート エフェクトまたはセ

用していること(もしくは 使用している数)を示します。トラック エ

ンド エフェ クトのどちらかとして設定で きます。これは、エ フェクト

フェクトの場合は、" エフェクト スロットの追加(Add effect slot)" ボ

ダイアログの " スプリット モード(Split mode)" で 設定します(188

タンに、使用しているエフェクト スロットの数を示します。

ページの『エフェクト ダイアログ』の図を参照)
。

再生中にもエフェクトを追加できます。遅延時間(レイテンシー)
が長いエフェクトを追加する場合は、一度再生を停止してから再

• " スプリットモード(Split mode)" が無効の場合、インサート エフェ
クトとして扱われます。

び再生してください。遅延時間はエフェクト ダイアログの右上に

つまり、クリップのオーディオ信号すべてがエフェ クトを通過しま

表示されます(188 ページの『" 遅延(Latency)"』参照)
。また、
VST プラグインの中には、パラメータ設定によって遅延時間が変

す。コンプ レッサー、オートパン、デ ィストーションな どは、通常
インサート エフェクトとして使用されます。

更されるもの もあります。このような場合、遅 延時間が変更され

• スプリット モードが有効の場合は、センド エフェクトとして扱われ

た後で、必ず再生を停止してからまた開始してください。

ます。
このモー ドでは、エフェ クトに対 するセン ド レベル を調整で きま

スロットからのエフェクトの削除

す。スプリット モードは、従来型のセンド エフェクト システムとは

スロット内のエフェクトは 削除できますが、エフェクト スロットは削

異なり、エフェク ト シグナルは オーディオ パス に直接ミック スさ

除できません。以下の手順により、エフェクトをスロットから削除しま

れ、エフェクト リターンには出力されません。スプリット モードが

す。

有効な場合、センド レベルは、エフェクト エンベロープ ライン(ク
リップ エフェクトのみ)を使用して自動化できます。

1. クリップのコンテキスト メニューを開き、スロットから削除したい

リバーブ、コーラス、ディレイなどは、通常センド エフェクトとし

クリップ エフェクトを選択します。

て使用します。

トラック エフェクトからスロットを除去するには、" エフェクト ス
ロットの追加(Add effect slot)"(トラック コントロール領域内)を

エフェクトによっては、つねにインサートまたはセンド エフェク

クリックして、現れるメニューで、スロットか ら除去したいエフェ

トとし て使用する ものがありま す。この ようなエフ ェクトでは、

クトを選択します。

スプリット モード設定はグレー アウトされ、変更できません。

エフェクトのウィンドウが開きます。

プラグ イン オプションのリセット

2. " エフェクト(Effects)" ボタンをクリックして、
プルダウン メニュー
から " 削除(Remove)" を選択します。

" 編集(Edit): オプ ション(Options)" メニュ ーには、プ ラグイン エ

エフェク トがスロ ットから削 除されま す。そ のスロット に対して、

フェクトに関するオプションが 2 つあります。

新規のエフェクトを選択することも、使用し ないでそのままにして

• " 再生開始時にプラグインをリセット(Reset plugins when starting

おくこともできます。

playback)"

• " プラグイン(Plug-ins)
" ビューにおいてスロットからエフェクトを

このオプションを有効にして再生を開始すると、プラグイン メモリ

除去することも可能です。190 ページの『" プラグイン(Plug-ins)"

内のサンプルを開放 してから、再生が行われま す。リバーブ やディ

ビューにおけるエフェクトの管理』をご参照ください。

レイなどを使用している際に、クリップの開始地点 でノイズなどが

次にモンタージュを開いた際に使用されないスロットは、自動的

発生する場合は、このオ プションを有効にして ください。こ のオプ

に削除されます。また、使用していないエフェクトは CPU パワー

ションを有効にしておくと、数多くのプラグインが 使用されている

を消費しないので、空白のままにしておいて問題ありません。

際に、再生を開始するときの反応が鈍くなること があるので、必要
ない場合は無効にしておいてください
• " レン ダリ ン グ実 行前 にプ ラ グイ ンを リセ ット( Re se t p lu g in s
before rendering)"
前述のオプションを有効にした際に作成される、VST リセット コマ
ンドに 反応し ないも のもあ ります。そ れらの、プ ラグイ ンはモ ン
タージュを開いたときや、エフェクト スロットに追加されたときの
み、正しく初期化されています。" 再生開始時にプラグインをリセッ
ト(Reset plugins when starting playback)" オプ ションを有効 にし
ても、まだ再生中にノイズなどが発生してしまう 場合は、レンダリ

187
モンタージュ

ダイアログには次のような共通要素があります。

ング前にこ のオプショ ンを有効にし てください。詳 細については、
203 ペー ジの『ミックスダウン - レンダリング機能 について』をご
参照ください。
このオプションを有効にすると、すべてのプ ラグインがレンダリン
グの実行前にすべ て再ロードされます。この機能を 使用すると、モ

ダイアログの項目

説明

"センド レベル

選択し たエフェク ト用のセン ド レベルを 制御

(Send level)"

する スライダ ーです。スプ リット モードを 有
効にすると使用できます。

ンタージュが実際には 2 回開くので、2 倍のメモリが消費されます。
"遅延(Latency)"

エフェクト ダイアログ

オー ディオ を処理す る前に 分析を 行う必要 が
あるいくつかのエフェクトでは、遅延時間が生
じます。WaveLab Studio では、ほかのトラック
に合わせて、自動的にこの遅延時間を補正しま
す。ただし、エフェクト ノブなどのリアルタイ
ム操作は、検出された中で最も長い遅延時間を
持つ クリッ プの遅延 時間に 応じて 遅れて再 生
されます。遅延のあるプラグインは、スプリッ
ト モードでは使用できません。

"クリップ後の

リバーブや ディレイといった エフェクトでは、

許容幅(Tail)"

クリップ サウンドが終了した後でも、エフェク
トサウンドが鳴り続けます(反響音、残響音)
。
たとえば、"クリップ後の許容幅(Tail)" の値を
指定しないでディレイを追加した場合、クリッ
プが 終了す ると即座 に反響 音をミ ュートし て
しまいます。この項目により、エフェクトが自
然に小さくなって消えるように、クリップ後に
エフェクト 音が持続する長さ を指定できます。
空間系のエフェクトを 2 つ使用する場合は注意
が必要です。2 つ目のエフェクトが持つ反響音
(残 響音)の持続時間 が、最初のエフェク トで
設定した"クリップ後の許容幅(Tail)" の時間よ

エフェクト ダイアログ

りも長い場合は、2 つ目のエフェクトの"クリッ

エフェクトを選択すると、エ フェクト ダイアログの左側には、エフェ

プ後の許容幅(Tail)" を長めに設定してくださ

クトのパラメーターが表示されます。ダイアログの右側には、共通のオ

い。"クリップ後の許容幅(Tail)" の設定の最長

プショ ンや機能がいくつか表 示されます。この際、エフェク トの種類

値は30秒です。

によっては、使用できない設定がいくつかある場合もあります。

"スプリットモード
(Split mode)"

" スプリッ トモード(Split mode)" が 有効な場
合、エフェクトのセンド レベルをスライダーを
使って調整できます。プラグインの中にはこの
設定を変更できないものもあります。

"バイパス(Bypass)"

このオプションを有効にすると、エフェクトは
バイパスされます。

188
モンタージュ

• " プラグイン(Plug-ins)" ビューでもエフェクトのコピー / 貼り付け

ダイアログの項目

説明

"エフェクト

このボタンを押すと、エフェクト メニューが開

詳細については、190 ページの『" プラグイン(Plug-ins)" ビューに

きます。このメニューで、スロット中のエフェ

おけるエフェクトの管理』をご参照ください。

(Effects)"

が行えます。

クト の削除 や新規 に追加す るエフ ェクト の選

ステレオ プラグインの設定を、モノラル クリップに貼り付けて

択が行えます。このメニューを使用してエフェ

適用でき ません(モノラル プラグイ ン設定をステレオ ク リップ

クトを変更すると、それまで選択されていたエ

に適用することもできません)。

フェ クトに 関する 未保存の 変更は すべて 消去
されます。
"プリセット
(Presets)"

エフェクト設定の変更を元に戻す

このボタンを押すと、プリセット メニューが開

エフェクト設定の変更に対しても、" 元に戻す(Undo)" を実行できま

きます。このメニューで、バンクやエフェクト

す。エフェクト ダイアログが アクティブでなくなったと きに、変更さ

の読み込みや保存を行えます。このメニューに

れた設 定が登録されま す。エフェ クト設定の変更 を元に戻したい 場合

は、" 既定値 バンク の読み 込み(Load Default

は、次の手順に従ってください。

Bank)" と " 既定値バンクの保存(Save Default

1. 別のウィンドウをクリックして、アクティブなウィ ンドウを変更し

Bank)" とい う項目が ありま す。こ れらの オプ

ます。

ショ ンを使 って設 定をデフ ォルト のバン クと

新しいエフェクト設定が登録されます。

して保存す ると、プラグインの dll ファイルと
同じフォルダにエフェクト設定が保存され、プ

2. " 元に戻す(Undo)" を選択します。

ラグインをロードするたびに、バンクが自動的

3. 必要に応じて、エフェクト ダイアログに戻って作業を続けます。

にロードされます。名前の付いたタブの上をダ

スロット内のエフェクトの順序変更

ブル クリックして、エフェクトのプログラム名
を入力できます。
"機能
(Functions)
"

" 機能(Function)" メニューの " 上に移動(Move up)" および " 下に移

このボタンをクリックすると、メニューが開き

動(Move down)" オプションを使用して、エフェクト スロットの順序

ます。このメニューで、クリップ間でのエフェ

を再編成できます。並んでいるエフェクトの順序により、適用している

クト 設定のコピ ーやエフェ クト スロッ トの順

エフ ェクト 全体 の効果 が変化 します。た とえば、コ ンプレ ッサー エ

序の変更、アクティブなエフェクト ダイアログ

フェクトとリバーブ エフェクトを使用 する場合、エフェクトの順番に

の切り替えなどが行えます。

より、コンプレッサーがクリップ シグナルだけに作用するのか、クリッ
プ シグ ナルとリバ ーブ シグナ ルの両方に 作用するの かが定義さ れま
す。後から続くエ フェクトにより 先に掛けられて いるエフェクト の出

ほかのクリップ、トラックへのエフェクト設定のコピー

力も処 理されます。以下の手順 により、エフェク トの順番を変更 しま

以下の 手順により、エフェクトの 種類とその設定をコピ ーし、別のク

す。

リップ / トラックに貼り付けられます。

1. アクティブなエフェクト スロットが 2 つある列で、先頭のエフェク

1. 設定をコピーしたい元のエフェクトを選択します。

トのエフェクト ダイアログを開きます。

2. エフェクト ダイアログの " 機能(Functions)" メニューで " コピー

2. " 機能(Function)" メニューで " 下に移動(Move down)" を選択し

(Copy)" を選択します。

ます。
エフェクト ダイアログは開いたままで、前のエフェクト 1 がエフェ

3. 貼り付け先のクリップを右クリック、あるいはトラックの " エフェ
クトスロ ットの追加(Add effect slot)" ボタ ンをクリッ クし、" エ

クト 2 に変化します。

フェクトスロットの追加(Add effect slot)" を選択します。また、既

3. 今度は " 上に移動(Move up)" を選択すると、両方のエフェクトス

存のエ フェクト と置き 換えた い場合は そのエ フェクト を選択 しま

ロットが元の位置に戻ります。

す。

最後のエフェクトでは " 下に移動(Move down)" を、先頭のエフェ

4. " 機能(Functions)" メニューで " 貼り付け(Paste)" を選択します。
コピーされたエフェクトがその設定とと もに、新規のスロットに追

クトでは " 上に移動(Move up)" を選択できません。
⇒ " プラグイン(Plug-ins)" ビューでもエフェクトの順序が変更できま

加されます( または、既存の エフェクトを置 き換えます)。

す。
詳細については、190 ページの『" プラグイン(Plug-ins)" ビューに
おけるエフェクトの管理』をご参照ください。

189
モンタージュ

4. 再生します。

エフェクト エンベロープの使用(クリップ エフェクト
のみ)

ナレーション用 クリップのシグナ ルが、"Ducker" の "Threshold" で
設定したレベルを超えると、"Damping" で設定した量に応じて、音

エフェクト エンベロープ ラインを使用すると、スプリット モードが選

楽用クリップのレベルが下がります。

択さ れているエ フェクトの エフェクト センド レベ ルを自動的 に操作
できます。以下の手順により、エフェクト エンベロープを使用します。

5. ダッカー エフェクト パラメータを調整します。
⇒ " 他のト ラックに 従って ダッキン グ(D uck accord ing to oth er

1. センド エフェクトがアクティブになっているクリップで、クリップ

track)" 機能(176 ページの『他のトラックに従ってダッキング』参

のコンテキスト メニューを開きます。

照)を使用して、同じよう な効果を得ることも できます。両 者の違

2. クリップのコンテキスト メニューで " エンベロープを表示(Show

いは、ダッカー エフェク トでは、
「ダッ キング」を引き起こ す原因

envelope)
" を選択します。

が実際のシグナル レベルであるのに対し、" 他のトラ ックに従って

サブ メニューが開き、クリップのセンド エフェクト名が表示されま

ダッキング(Duck according to other track)" 機能の場合は、クリッ

す。

プの存在そのものだという点です。

3. エフェクト エンベロープを追加したいエフェクトを選択します。

通常、ダッキングを「引き起こす」トラックに無音時 間を含む長い

クリップ内にエフェクト エンベロープが現れます。

クリップが存在する場合は "Ducker" の使用をお勧めいたします。

4. ボリューム エンベロープと同じ方法で、エフェクト エンベロープを

無音時間を含まない短いクリップの場合には、" 他のトラックに従っ

編集します。

てダッキング(Duck according to other Track)" 機能がお勧めです。

上のトラックへの出力

" プラグイン(Plug-ins)" ビューにおけるエフェ
クトの管理

トラ ック プル ダウン メ ニューには、" マス ター セク ションと上 のト
ラックに送 る(Route to Master Section and upper track)" と " 上のト
ラックのみに送る(Route to upper track only)" の 2 つのオプションが
あります。これらの項目は、あるトラックのオーディオをほかのトラッ
クのオーディオ(クリップ エフェクトのみ)に合わせて変化させるプ
ラグインを使用する際に使 います。この機能をプラグインの例として、
「Ducker」が挙げられます。このプラグインを使うと、別のシグナルが
存在するときに、Ducker が適用されているオーディオのレベルが下げ
られます。Ducker の典型的な使用例として、ナレ ーションやスピーチ
の BGM になる音楽トラックです。ナレーションの声が聞こえてくると
必ず、音楽トラックの音量が一定の量だけ下がります。

プラグイン ビューでは、モンタージュで使用するプラグイン エフェク

この機能の使用例を以下に紹介します。

トのオーバー ビューと管理を行えます。ビューは 2 つのペーンに分け
られます。

1. ナレーションのトラックを BGM になる音楽トラックのすぐ下のト
ラックに配置してください。
2. ナレーション トラックで番号が付いたボタンを押して、トラック プ
ルダウン メニ ューを開い て " マ スター セクシ ョンと上のト ラック
に送る(Route to Master Section and upper track)" を選択します。
これにより、ナ レーション ク リップのサ ウンドは、マスタ ー セク
ションと上のトラッ クの両方にルーティン グされます。上のトラッ
クの変化 を引き起 こす下の トラック(こ の場合はナ レーショ ン ト
ラック)がまった く聴こえないよ うに設定した い場合は、" 上のト
ラックのみに送る(Route to upper track only)" を選択します。
3. 音楽用クリップに新規のクリップ エフェクト スロットを追加して、
"Ducker" プラグインを選択します。

190
モンタージュ

右側のペーン

左側のペーン

• 右側のペーンには、現在選択しているトラ ック、あるいはクリップ

• 左側のペーンには、利用可能なすべてのプラグイン がツリー状にリ

で使用しているすべてのプラグイン スロットが示されます。

ストされます。

表示内容は、"C" ボタン(選択クリップ)と "T" ボタン(選択トラッ

使用中のプラグインには名前の横に "+" 印が付されます。"+" 印をク

ク)をクリックして選択するか、" オプション(Options)" メニュー

リックすると、対応するエフェクトが現在使用され ているクリップ

から各項目を選択します。

/ トラック、また各エフェクトが使用されているスロットが示されま
す。クリップ エフェクトの場合は、カッコ内にクリップの開始時間
も示されます。

• "プラグイン チェイン
(Plug-in chain)" と "プリセット(Preset)" の 2
つの列があります。
" プラグイ ン チェイン(Plug-in chain)" 列には、クリップ / トラッ
クで使用しているすべてのプラグインに ついて、各スロットにおけ
るチェイン状況を示します。" プリセット(Preset)" 列には、現在使
用しているプリセットの名前が示されます
• エフェクトをダブルクリックすると編集を行えるようになります。
プラグイン名を右クリックするとコンテ キスト メニューが開き、以下

" プラグイン チ ェイン(Plug-in chain)" 列のエフェクトを右 クリック

のオプションが表示されます。

するとコンテキスト メニ ューが開き、以下のオプションが用意されま
す:
オプション

説明

プラグイン ツリーを検索 こ の オプ ショ ンを 選択 し た場 合、左側 の
(Find in plug-in tree)

ペー ンにそのエフェクトを使用 しているク

対 応す るエフ ェクト のエ フェク ト ダ イア

貼り付け(Paste)

エフェクトとその設定をコピーします。

果、スロットは "未使用のスロット(Unused

インスタンスをすべて除去します。

クリップボード上のク

あらかじめ クリップボードにブラグ イン情

リップと使用トラックと

報をコピ ーした場合、選択したプラ グイン

置き換え

と置き換えます(すべてのクリップ /トラッ
り、プラグイ ン設定を別の設定に更 新した

use it)

い場合に便利です。

選択したクリップに追加

現在選択し ているすべてのクリップ に対し

(Add to selected clips)

て、あるプラグインを一度に追加します。

slot)"と示されます。新しくエフェクトを選
択す るか、スロットを未使用の ままにして
おくことも可能です。
上に移動 /下に移動

ク)。プラグイ ンを他のものに置き 換えた

in all clips and tracks that

コピ ーしたエフェクトを他のス ロットに貼

スロ ットからエフェクトを 削除します。結

モンター ジュにおける、そのプラグ インの

トラックから除去

(Replace with clipboard

り付けます。
削除(Remove)

すべてのクリップと使用

and tracks that use it)

ログを開きます。
コピー(Copy)

説明

(Remove from all clips

リップ /トラックを表示します。
設定(Setting )

オプション

プラグイン チェインの順番を変更します。

(Move up/down)

191
モンタージュ

ツリー 内のクリップ名 / トラック名 を右クリックするとコ ンテキスト

メタ ノーマライザー

メニューが開き、以下のオプションが表示されます。

" 編集(Edit)
:機能(Special)" にあるメタ ノーマライザーは、WaveLab

オプション

説明

プラグインチェインを

プラグインがプラグイン チェインのどこで

表示

使用さ れているかを、右側のペ ーンで示し

(Show plugin chain)
設定(Setting )

このトラックを表示

Studio に標準 装備さ れている 自動一 括処理 プロセ ッサー のモンタ ー
ジュ バージ ョンです。基本的 な機能は同じですが、一括処理 を行う対
象がファイルではなく、クリップになります。処理は非破壊で行われる
ため、ソース オーディオ ファイルには影響しません。

ます。

最初にモンタージュ内のすべてのクリップのピーク レベルまたは RMS

対応するエフェクトのエフェクト ダイアロ

レベルを解析 します。それから 解析されたクリップ内の最高 ピーク レ

グを開きます。

ベルに従って、すべてのクリッ プが等しいピーク値または等しい RMS
レベルを持つ ように処理されます。この際に、クリップ リス ト内でク

そ のプ ラグ イン を使 用し てい るモ ンタ ー
ジュの部分(クリップ /トラック)を表示し

リップのゲイン設定が自動的に調整されます。クリップのゲインは、増

Make this track visible)

ます。

えることもあれば減ることもあります。メタ ノーマライザーは、CD を

コピー(Copy)

エフェクトとその設定をコピーします。

ジュ をクリ ップ させず にミッ クスダ ウンを 行う際 に便利 です。メ タ

貼り付け(Paste)

コピー したエフェクトを他のス ロットに貼

ノーマライ ザーでは、クリッピングを 引き起こすことなくレベ ルを確

り付けます。

実に最適化するためのオプションがたくさん用意されています。

(Zoom on this clip/

作る とき などに すべて のクリ ップで 音量 を等し くした り、モンタ ー

削除(Remove)

WaveLab Studio では、32 ビット浮動小数点処理が使用されてい

スロッ トからエフェクトを 削除します。結

ます。そのため、0dB 以上のレベルを使用しても、デジタル シグ

果、スロットは "未使用のスロット(Unused
slot)"と示されます。新しくエフェクトを選

ナルが クリッピング する危険は ありません。WaveLab Studio 内

択する か、スロットを未使用の ままにして

でクリップを引き起こす唯一の部分は、マスター セクションの出

おくことも可能です。

力部です。メタ ノーマライザーを使用することで、この部分での
クリップを抑えられます。

選択したクリップに追加

現在選 択しているすべてのクリ ップに対し

(Add to selected clips)

て、あるプラグインを一度に追加します。

メタ ノーマライザー ダイアログ

• プラグインを左側のペーンから右側のペー ンのスロットにドラッグ
& ドロップすることも可能です。
あるプラグイン、またはクリップ / トラックの プラグインのインス
タンス(現在のプラグインとプリセッ ト)をドラッグできます。こ
の方法により、スロットの置き換えや、空のス ロットに挿入できま
す。

" メタ ノーマライザー(Meta Normalizer)" ダイアログ
" 編集(Edit)
:機能(special)" から " メタ ノーマライザー(複数ファ
イルのレベル統一)
(Meta normalizer)" を選択すると、処理のオプショ
ンを定義するダイアログが開きます。ダイアログは、" 設定(Setting)"
と " 詳細設定(Schedule)" という 2 つのウ ィンドウに分 かれており、

192
モンタージュ

ダイアログの一番上にあるタブをクリックして、2 つのウィンドウを切

項目

り替えられます。" 設定(Setting)" タブでは、クリップの処理方法を指

"解像度(Resolution)"

定し、" 詳細設定(Schedule)" タブでは特に バックグラウン ドで行わ

説明
" ラ ウド ネ ス(RM S)を統 一(Eq ualiz e
loudness (RMS))
" オプションを選択して、

れる処理の実行方法に関連するオプションを設定できます。

"クリップ全体(Global)" オプションが無

" 設定(Setting)" タブのオプションについては、以下で説明します。

効の場合のみ、このオプションを使用でき

• メタ ノーマライザーの詳細設定は、一括処理ダイアログの詳細設定

ます。音量 を計算 すると きに解 析され る

と似ています(129 ページの『詳細設定』参照)。

オーディオ の長(0-10 秒)さを設定 する
のに使 用され ます。検査 された 中で一 番

• メタ ノ ーマ ラ イザ ー ダイ ア ログ の設 定を 完了 し たら 、" 実行

音量の 大きい 部分が 使用さ れま す。こ の

(Process)" ボタンをクリックして処理を有効にします。
処理は、バックグラウンドで行われます。処理中も WaveLab Studio

値を小さくするほど、ピーク値からの影響

での作業を続けられます。ただし、処理が行われているモンタージュ

が大きくなります。

内での作業はできません。

"ミックス(マスター セク

このオプ ション を選択す ると、モンタ ー

ダイアログの " 設定(Setting)" タブで使用できるオプションは、次の

ション入力信号)をノー

ジュ ミックス全体が、マスター セクショ

とおりです。

マライズ

ンの 入 力レ ベ ルに 設 定 され て いる 値 に

(Normalize Mix (Master
項目

説明

"クリップ レベルの統一

このオ プション を選択 すると、モン ター

(Equalize Clip Volume)"

ジュ内の すべての クリップ が等しい レベ

Section Input))"

ノーマライズされます。24dB から 0dB ま
での値を指 定できま す。32 ビット浮 動小
数点処理 ではクリ ッピング の心配は ない
ので、通常はこの機能をオフにして構いま
せん。

ルになります。クリップは、最も高いレベ
ルまたは ラウドネ スを持つ クリップ を基

"マスター セクション出力

このオプ ション を選択す ると、マスタ ー

準に処理されます。

信号をノーマライズ

セクショ ンの出力 レベルが 設定され た値

"ピーク レベルを統一

" クリ ッ プ レ ベ ル の統 一(Equalize Clip

(Equalize peak level)"

Volume)" オプショ ンを実行す るときに、

(Normalize Master

にな る よう に、マ スタ ー セク ショ ン の

Section Output)"

フェ ー ダー が 調 節さ れ ます。24dB か ら
0dB まで の値を 指定 できま す。この機 能

ピーク レベル を基準にしたい 場合は、こ

は、ミックス ダウンを行う前、またはCD

のオプションを選択します。

を作成 する前 に役立 ちます。こ の機能 は

"ラウドネス(RMS)を

" クリ ッ プ レ ベ ル の統 一(Equalize Clip

マスター セクシ ョンの内部では なく、出

統一

Volume)" を実行するときに、RMS(Root

力部分に影響します。

(Equalize loudness
(RMS))"

Mean Square)レベルを基準にしたい場合
は、このオプションを選択します。RMS は
通常、ピーク レベ ルを使用する場 合より

"エフェクトを除く

このオプション を選択すると、メタ ノー

(Exclude effects)"

マライザ ーで処理 する場合 にエフェ クト
は適用されません。

も自然な結果を作り出します。こちらの方
が、音の実際に知覚される音量の検出には
向いています。
"クリップ全体(Global)"

"選択されたクリップのみ
(Only selected clips)
"

このオプションを選択すると、選択された
クリップだけが、メ タ ノーマライザ ーで
処理されます。

このオプシ ョンを選択 すると、RMS 値は
クリップ全体で計算されます。つまり、ク
リップ全体の音量が、音量を計算する基準
として使用されます。

193
モンタージュ

グループ

既存のグループへのクリップの追加

グループ ビューでは、複数のクリップを 1 つ のグループとしてまとめ

すでに存在 しているグループにク リップを追加したい場合 は、次の手

て取り扱うための機能が用意されています。

順に従ってください。

グループ ビューで選択されているグループ

1. 追加したいクリップを選択します。
2. " グルー プ( Group s)" で " 選 択クリ ップ をグ ループ 化( Group
selected clips)" を 選択する か、対応す るアイコ ンをク リックし ま
す。
3. ダイアログが表示されるので、クリップを追加した いグループを選
択します。
4. "OK" ボタンをクリックします。
クリップがグループに追加されます。
• この方法を使用して、複数のクリップを 1 つずつ追加して新規のグ
ループ を作成 したい 場合は、最 初に " グル ープ(Groups)
:編 集
(Grouping)" で " 空白グループを追加(Add empty group)" を選択
します。
リストには空のグループが作成されるので、後から クリップを追加

選択さ れているグループに属 するクリップは、
トラック ビューでも自動的に選択されます。

できます。
• グループをほかのグループに追加して、階層構造の グループを作成
できます。

クリップのグループ化

これにより、次に説明するように、あるサブ グループのグループ化

1. グループにまとめたいクリップを選択します。

のみを 無効に できま す。下の階 層のグ ループ のクリ ップに は、ク

2. " グループ(Groups)" タブをクリックして、グループ ビューを表示

リップ名の前に、コロン(:)で区切られて、すべての 親グループ

します。

の名前が付きます。

3. " グループ(Groups)":" 編集(Grouping)" で " 選択クリップをグ
ループ化 ... (Group selected clips...)" を選択するか、対応するアイ
コンをクリックします。

グループの階層構造

4. 表示されたダイアログにグループ名を入力して、"OK"

ボタンをク

リックします。
グルー プ

リスト に新規 のグル ープが 表示さ れま す。 トラ ック

ビュー内のグループに含まれているすべ てのクリップは、クリップ
名の前にグループの名前が付きます。

サブグループに属するクリップ
• 1 つのクリップは、複数のグループに属することはできません。
クリッ プをほか のグル ープに 追加す ると、それ まで属 していた グ
ループからは自動的に削除されます。

「Introduction」という名前のグループに属するクリップ

194
モンタージュ

グループ オプション

モンタージュでのマーカーの使用

グループ ビューには、グルー プの処理方法に影響するいくつかのオプ

モンタージュでは、専用のマーカーが用意 されています。マーカーは、

ションが用意されています。

オーディオ ウ ィンドウの場合と同様に使用 します。マーカー の種類お

• リスト内のグループの左にあるチェック ボックスをオフにすると、

よび基本的な機能の詳細については、
『マーカー』の章 をご参照くださ
い。

グループ化を一時的に無効にできます。
この方法でグループが無効になっている 場合、グループ内のクリッ
プを、グループ化されていない状態と同様に、個別に移動できます。
:オプション(Options)" で " マウス クリック
• " グループ(Groups)

クリ ップの コンテキ スト メ ニューで " オ リジナル のルー ラーとマ ー
カーを表示(Show source's ruler and markers)" オプションを有効にす
ると、クリップのソース ファイルのマーカーを参照できます。

でグループを選択(A mouse click selects a group)" オプションが有
効の場合、トラック ビューでクリップを選択すると、同じグループ

マーカーの作成

内のすべてのクリップが自動的に選択されます。
このオプションが無効の場合、グループ全体を選択するには、グルー

マーカーを 素早く作成するには、ルー ラーの上の領域でマウス の右ボ

プ ビューでグループ名をクリックする必要があります。これは、グ

タンをクリックし、表示されるコンテキスト メニューからマーカーの

ループ内のそれぞれのクリップの位置関 係を、修正したい場合に役

形式 を選択し ます。既存の マーカー 以外の 位置を右 クリック すると、

立ちます。

カーソルの 位置が自動的にクリッ クした位置に移動して、マー カーを
挿入できます。
右クリック でマーカーを作成する 場合は、選択されているビュ ーに関
係なくマーカーを作成できます。

このアイコンをクリックして、" マウス クリックでグループを選択(A
mouse click selects a group)" オプションをオンまたはオフにすること
もできます。

グループの色分け
それぞれのグループに特定 の色を付けると、トラック ビューで識別し

マーカー ビュー

やすくなります。

" マーカー(Markers)" タブをクリックして、マーカー ビューを選択す

1. グループ ビューのリスト内で、名前をクリックしてグループを選択

ると、次の方法 を使用して、カーソルの 位置にマーカーを作成 できる

します。

ようになります。

2. " グループ(Groups)
:編集(Grouping)" の " 選択グループをカラー
表示(Color selected group)" サブ メニュー から、必要なカラーを

• "マーカー
(M arkers)
: 編集
(Insert)" でマーカーの種類を選択します。

選択します。

• マーカー アイコンのいずれかをクリックします。

モンタージュの色の詳細に ついては、262 ペー ジの『スタイル設定

• [Insert] キーを押します(標準マーカーのみ)
。

− モンタージュ ウィンドウ』をご参照ください。

上のいずれかの方法を使用して、再生中にマーカーを作成するこ

ク リップご とに色を 選択する と、グルー プの色よ り優先さ れま

ともできます。

す。

グループの削除
1. グループ ビューのリスト内で、名前をクリックしてグループを選択
します。
2. " グループ(Groups):編集(Grouping)" で、" 選択グループを削除
(Remove selected group)" を選択します。
選択したグループが削除されます。ただし、こ れによりクリップの
内容が影響を受けることはありません。

195
モンタージュ

マーカーの読み込み
" 編集(Edit)" メニューの " 波形からモンタージュを作成(Create Audio
Montage from Wave)" を実行する際に、ファイル中の既存のマーカー

オプション

説明

"マーカー名

マーカー の名前を 表示します。フィ ールド部分 を

(Marker name)"

も一緒に読み込めます。

ダブルクリ ックすると、新規の 名前を入力でき ま
す。ルーラーの上の領域で、該当するマーカーの右

これは、" 波形をモンタージュに変換(Wave to Audio Montage)" ダイ

側をダブルクリックしても、同じことができます。

アログで、" マーカーを参照(Translate markers)" を有効にすると行わ

この際、ポイン タがマーカー名 の入力用の領域 に

れます。

入ると、ポインタの形が変わります。
"位置(Position)"

マーカー の時間軸 上の位置を 表示します。編集 す
るには、ダブルクリックします。

ロック
(鍵のアイコン)
"参照クリップ
(Clip reference)"
このダイアログには、新しいモ ンタージュにオーディオ ファイルを挿

チェック マークが付いていると、マーカー の先頭
をドラッグしても移動できなくなります。
"機能(Functions)" メニューの "主選択クリップの
開始地 点に選択 マーカー をロック(Make current
marker relative to start of focused clip)" 、"主選択

入 する際 の、いく つかの オプシ ョン が用意 され ていま す。トラ ック

ク リ ップ の 終 了 地 点 に 選 択マ ー カ ー を ロ ッ ク

ビューでのマーカーの移動

(Make curren t marker relative to end of fo cused
clip)" または "選択マーカーを主選択クリップの元

トラック ビューでマーカ ーを移動するには、マーカー上でクリックし

ファイルにロック(Make current marker relative to

て、任意の方向にドラッグします。この際、" 編集(Edit): オプション

audio of focused clip)" の いず れ かを 選 択し て、

(Options)" で設定した、全自動スナップが適用されます。

マーカーの位 置をクリップの 左端または右端に 連
結できます。この列には、マーカーがロックされて

マーカーの削除

いるクリップの名前が表示されます。

モンター ジュ内でマーカーを削除するには、次 の 3 つ の方法がありま

"オフセット

す。

(Offset)"

• マー カーの 頭の 部分 を右ク リッ クして 、メニ ューか ら " マ ーカー

この列には、" 機能(Functions)
" で選択してい る
オプション に応じて、クリップ とマーカー位置 と
の時間差が表示されます。

を削 除(D elete marker)" を選択する。
• 1 つまたは複数のマーカーを選択して、" マーカー(Markers)
:機能

マーカー位置のクリップへのロック

(Functions)" で " 選択マーカーを削除(Delete selected markers)"
を選択する。

" 機能
(Functions)" メニューの " 主選択クリップの開始地点に選択マー

• マーカーを上方向にドラッグして、上のペーンにドロップする。

カー をロッ ク(Make current marker relative to start of focused clip)
"
また は " 主選択ク リップ の終了地 点に選 択マー カーをロ ック(Make

マーカー ビューでの編集

current marker relative to end of focused clip)
" のいずれかを選択する

" マーカー(Marker)" タブをクリックすると、モンタージュの上のペー

と、クリップにマーカーを連結できます。いずれかのオプションを選択

ンにマー カー ビューが開きます。デフォルトでは、この リストには現

していると、ク リップの移動または サイズ変更を行った際 も、クリッ

在モ ンタージュ内に あるすべてのマ ーカーが表示さ れます。タ ブの下

プの開始、終了またはオーディオの位置 に 従ってマーカーが一緒に動

には、マーカー アイコンが並び、その左には、" 編集(Insert)" および

きます。

" 機能(Functions)
" メニューがあります。マーカー リストの列は、以

" 機能(Functions)" メニューで " クリップに対するマーカー ロックを

下のマーカー データの編集および表示を行う際に使用します。

解除(Detach current marker from its relative clip)
" を選択すると、マー
カー位置のクリップの端の位置に対するロックが解除されます。

オプション

説明

マーカー タイプ

該当 するマ ーカ ー タイ プの アイコ ンを 表示し ま
す。ア イコ ンを ク リッ クす る とポ ップ ア ップ メ
ニューが開き、マーカーの種類を変更できます。

196
モンタージュ

リストは、次のように働きます。

マーカーのクリップへの連結
" 機能(Functions)" メニューには、クリップへの マーカーの連結方法

元に戻された操作は黄色い三角印で表示

を定義 するオプションが 2 つあ ります。マ ーカーがクリップ に連結さ

実行された/元に戻された操作の種類

れていると、クリップが移動された際や、サイズ変更された際も、マー

操作の内容

操作を実行、または元に戻した時間

カーはクリップに対する相対的な位置関係を維持します。
" 新規マーカーを最適クリップに自動ロック
(Attach automatically new
markers to the most suitable clip)" オプショ ンは以下 のように機 能し
ます。
• フォー カスし たクリ ップ内 にマーカ ーを挿 入した 場合は、そ のク

最後に実行された操作は緑色の三角印で表示

リップに連結されます。

元に戻せる操作の数はマイナス、やり直しできる
操作の数はプラスの数字で表示

• フォーカスしたクリップの外にマーカー を挿入した場合、その挿入
地点にあるほかのクリップに連結されます。

上の図で、「元に戻す」を選択すると、緑色の三角印が付いた " クリッ

⇒ 挿入するマーカーが CD トラックの開始または終了マーカーの場合、
クリッ プの端か ら 2 秒以上離 れた位 置で連結 させる こともで きま

プのサイズを変更(Resize clip)" という操作が取り消されます。この操

す。

作は、今度 は黄色の三角印 で表示され、緑色 の三角印はリス ト内で 1

その他のタイプのマーカーはクリップの端から 2 秒以内の範囲に挿

行下に移動します。

入する必要があります。

• 列のプルダウン メニューを使用すると、"編集履歴(History)
" ビュー
で特定の列を非表示にできます。

" マーカーをクリップ操作の対象に含める(Full clip attachment)" オプ

このメニューは、左上にある下向き矢印ボタンをク リックすると表

ションを有効にすると、マーカーはクリップに完全に連結されます。こ

示されます。

れによ り、たとえば、コピーを行った 際もマーカーが一緒に コピーさ
れま す。この 際、クリップを削除 するとマーカ ーも一緒に削除 されま

編集履歴ビューの機能

す。

" 編集履歴(History)
:編集(Histor)" メ ニューには、次のよう なオプ

編集履歴

ションがあります。

モンタージュは、オーディオ ウィンドウとは別の独自の編集リストを

オプション

備えています。複数のモンタージュで作業する場合は、それぞれのウィ
ンドウごとに別々の編集履歴が保存されます。

説明

"最後の操作を取り消し

"編集
(Edit)" メニューの "元に戻す(Undo)"

(Undo last operation)"

コマンドと同じです。リストの上の列、また

モンタージュでも " 元に戻す(Undo)" や " やり直し(Redo)" 機能は、

は WaveLab Studio のメイン ウィンド ウの

オーディオ ウィンドウと 同じように動作します。これらの機能を実行

ツー ル バ ー上 の緑 色の矢 印ア イコ ンを ク

するに は、" 編集(Edit)" メニューを使 用するか、
「元に 戻す」の場合

リックしても、最後の操作を取り消せます。

は [Ctrl] + [Z] キー または [F3] キー、
「やり直し」の場合は [Shift] + [Ctrl]
+ [Z] キーか [F4] キー を押しま す。モ ンタージ ュには編 集履歴専 用の
ビューがあり、編集履歴をリストに表示し、1 度に複数の操作を元に戻
したり、やり直したりできます。
"選択された操作までを

履歴リスト で操作を選 択した場合 のみ、こ

取り消し(Undo until

の機能 を使用で きます。この機 能を選 択す

selected operation)"

ると、選択され た操作まで のすべての 操作
を取り消します。これにより、1 度に複数の
操作を簡単に取り消せます。

編集履歴ビュー
" 編集履歴(History)" ビューには、実行し たすべての操作が リスト表
示されます。また、いくつかの操作を元に戻した直後は、それらもリス
ト表示されるので、一度にやり直しを行うこともできます。ただし、ほ
かの操作を実行すると、「元に戻す」は編集履歴リストから消えます。

197
モンタージュ

編集履歴ビューにはモンタージュ バッ クアップ機能もあります。これ

オプション

説明

"前回の保存時以降の

これは、"ファイル(File)
" メニューの "保存

全操作を取り消し

時の状 態に戻す(Revert to saved)" に 似て

(Undo all operations
since last saving)"

については、201 ページの『モンタージュのバックアップ』で説明しま
す。

いますが、異なる点がいくつかあります。こ

モンタージュでのファイル操作

の機能で は、ビュー設定 やズーム設 定は元
に戻し ません。また、履歴 リストをク リア

モンタージュの保存

することもありません。
"すべての操作を取り消し
(Undo all operations)"

モン タージ ュを保 存する には、" ファイ ル(File)" メ ニュー で " 保 存

保存する 前に行われ た操作も含 めて、リス

(Save)" または "名前を付けて保存(Save as)" コマンドを使用します。

ト内のすべての操作を取り消します。

モンタージュのファイルには、拡張子「.mon」が付きます。

"前回取り消した操作を

"編集(Edit)" メニューの "やり直し(Redo)"

その際は、以下の点にご注意ください。

やり直し

コマンドと同じです。リストの上の列、また

⇒ モンタージュ ファイル自体には、オーディオ データは 1 つも含まれ

(Redo last undone
operation)"

は メイ ン ウィン ドウのツー ル バー上 の黄

ません。

色の矢印 アイコンを クリックし ても、最後

その代わり、オーディオ ファイルへの参照情報が含まれます。つま

に元に戻した操作をやり直せます。

り、モンタージュが参照しているオーディオ ファイルは、決して削
除したり、移動したり、または名前を変更しないでください。
⇒ " 名前の変更(Rename)" ダイアログを使用して、オーディオ ファ
イルの名前の変更(あるいは移動)、クリップの参照情報の自動更新

"取り消した操作を

リスト内 にある、黄色で 表示されて いる取

すべてやり直し

り消した操作をすべてやり直しできます。

も行えます(55 ページの『" 名前の変更(Rename)"』参照)
。
⇒ モンタージュに、名前が付いていないオーディオ ファイルを参照し

(Redo all undone

ているクリップが含まれている場合、モンタージュを保存する前に、

operation)"
"操作履歴データを消去
(Clear history)"

そのオーディオ ファイルに名前を付けて保存する必要があります。
編集履歴 リストからす べての操作を 削除し

⇒ WaveLab Studio では、モンタージュを自動的に保存する機能が付い

ます。この機能を使用すると、以前の操作を

ています。

元に戻すことはできません。

詳細については、201 ページの『モンタージュのバッ クアップ』を

"ファイル保存のたびに

このオプ ションを有 効にすると、モ ンター

編集履歴を消去

ジュを保 存するたび に、履歴リスト がクリ

(Clear history after

ご参照ください。
⇒ また、" 編集(Edit):機能(Special)
" で " 現在のマスター セクショ
ン設定を記録(Store current Master Section's configuration)" を選

アされます。

択して、マスター セクションの設定をモンタージュに含めて保存す

each saving)"

ることもできます。保存されているマス ター セ クションの設定を呼

"似かよった操作を

このオプ ションを有 効にした状 態で、複数

グループ化

の似 たよう な操 作を繰 り返し 実行 すると、

(Group similar
operations)"

1つの操作履歴としてまとめられます。

び出すには、" マスター セクション設定を呼び出す(Restore Master
Section's configuration)" を選択します。

たとえ ば、クリップを、適 正な位置が 見つ

モンタージュにおけるマスター セクション プリセットの保存 / 呼び出

かる まで数 回に 分けて 移動す ると します。

し方法が、他に 2 通りあります。

移動を 行っている 間は、通常どお り、各移

• タイトル バーの "M" ボタンを [Ctrl] + クリックします。

動を取り消せます。ただし、いったんほかの

ボタンが 緑で点灯し、現 在のマス ター セク ション構 成がモン ター

種類の操 作を実行す ると、それ以前 に行わ

ジュに保存されていることを示します。保存したマスター セクショ

れた同じような操作(この場合は移動)は、
編集履 歴で 1 つの項 目と見なさ れます。こ

ン構成を復元するには緑色の "M" ボタンを押してマスター セクショ
ンプリセットを読み込んでください。

れにより 編集履歴用に 消費されるメ モリを
節約で きます。また、クリ ップを元の 位置
に戻すのに、手 順を 1 つずつ元に戻 す必要
がないので、作業効率も上がります。

198
モンタージュ

• マスター セクションの "Presets" ボタンを右クリックし、" オーディ

⇒ モンタージュにオーディオ ファイルを録音しても、それを保存せず

オウィンドウに保存
(Save in audio window)" を選択して、プリセッ

にモンタージュを閉じると、録音されたファイルは 自動的に消去さ

トを保存します。

れます。

このプ リセッ トを後 ほど呼び 出す場 合は、"Presets" ボ タンを 右ク
リックして、" オーディオウィンドウから復帰(Restore from audio

モンタージュの複製

window)" を選択します。

モンター ジュの複製を作成 するには 2 つの方法が あります。「簡易複
製」では、新規 のクリップが 元のオーディ オ ファイルを 参照します。

モンタージュ テンプレートの保存

「完全複製」では、実際のオーディオ ファイルも複製処理され、まった

モン タージュ ウィン ドウの設定をテ ンプレートとし て保存できます。

く新しいモンタージュが作成されます。

テンプレート ファイルに は、モンタージュのすべての設定およびオプ
ションを含められますが、クリップ情報は含められません。次に新規の

簡易複製

モ ンタージ ュを作 成すると、そ のテンプ レート ファイル が新規 モン

この方法は、モ ンタージュの複数のバ ージョンを作成したい場 合に便

タージ ュの基本設定として使用 されます。新規のモンター ジュを作成

利です。たとえば、いろいろな変化をつけて実験したい場合です。ただ

す る には 、" ファ イ ル(F ile )" メニ ュ ーで " モ ンタ ー ジュ( Au d io

し、両方のバー ジョンはすべてのフ ァイル参照を共用する ので、実際

Montage)" を選択します。" テンプレート(Templates)" ダイアログが

のオーディオ ファイルに対して適用し た処理または編集はすべて、両

表示さ れ、ここで新規モンタージュ のベースとなるテンプ レートを選

方のモンタージュに反映されます。

択でき ます。特定のトラック構成や 他の設定をいくつかの テンプレー

1. " 編集(Edit)" タブをクリックして、編集ビューを選択します。

トとして保存しておくと便利です。

2. " 編集(Edit): 機能(Special)" で " 簡易複製(既存オーディオ ファ

テンプレートを保存するには、" ファイル(File)" メニューの " 他の方

イルを利用)
(Quick cloning (reuse audio files))" を選択します。

法 で保存(モン タージュ)(Save special (motage))
" サブ メニュ ーで

モンタージュの複製が作成され、名前の付いていな い新しいウィン

"テンプレートとして保存(Save as template)" を選択します。

ドウが表示されます。

⇒ 保存したテンプレートを基にして新規のモ ンタージュが作成される

• モンタ ージュ ウ ィンド ウのド キュ メント ボ タンを クリッ クして

と、新規モンタージュでは、自動的にテンプレ ートに保存されてい

WaveLab Studio ウィンドウの何もない領域にドラッグしても、同様

たサンプリング レートが使用されます。

に簡易複製を実行できます。

これを変 更するには、" 編集(Edit)" メニュ ーで " オーディオ 属性
(Audio properties)" を選択し、表示されたダイアログでほかのサン
プリング レートを選択する必要があります。

モンタージュ ファイルを開く
保存したモンタージュ ファイル(.mon)を開くには、" ファイル(File)
"
メ ニュー の "開く(Open)" サブ メニ ューで " モ ンタ ージュ(Audio
Montage)" を選択します。

完全複製

モン タージ ュ内で参 照してい るオーデ ィオ フ ァイルが 見つから ない

完全複製には、いくつかの使用方法があります。

と、その場所を手動で指定するよう求められます。その際ダイアログで

• 複製されたモンタージュは、それ自身のオーディオ ファイルを持つ

は、見つか らないファイルの代わり にほかのファイルを指 定すること

ので、ほかのモンタージュに影響を与えることなく それらのファイ

もできます。

ルの編集や処理を行えます。
• モンタージュをパッケージ化して、それに含まれて いない未使用の

モンタージュを閉じる

オーディオ セクションをすべて削除できます。

モンタージュ ウィンドウを閉じるには、
ウィンドウ右上の " 閉じる " ボ

• モンタ ージュの コピー が必要 ない場 合でも、こ の機能 を使用し て

タ ンをク リック するか、" フ ァイル(File)" メ ニュー から " 閉 じる

オーディオ ファイルを分割し、個別の名前を付けられます。これは、

(Close)" を選択します。未保存の変更がある場合は、モンタージュを閉

"1 つのクリップに対して 1 つのオーディオを作成 - ファイル重複可

じる前に、保存するかどうか尋ねるダイアログが表示されます。

(Create exactly one file per clip)" オプションを使用して行います。

199
モンタージュ

完全複 製を行っても、エフェクトが 適用されてファイルが 保存される

オプション

わけではありません。同じソー ス ファイルが対応するエフェクトの設

説明

"すべてのオーディオを1つ

モ ンタ ージュ で使 用され てい るすべ て

のオーディオ ファイルにま

の オ ー ディ オ フ ァ イル が 1 つ の オー

とめる(Combine

ディオ ファイルに結合されます。複製モ

optionally all audio files into

ン タ ー ジ ュ 内 の ク リッ プ は そ の オ ー

イルを作成)
(Full cloning (recreate audio files))" を選択します。

as few audio files as

デ ィオ ファイ ルを 参照し ます。ファ イ

ダイアログが表示されます。

possible)"

定とともに複製されます。
以下の手順により、完全複製を実行します。
1. " 編集(Edit)
:機能(Special)
" で、" 完全複製(新規オーディオ ファ

ル には モンタ ージ ュの複 製と 同じ名 前
が付きます。
注 意:モ ンタージ ュにモノ ラル ク リッ
プ とステ レオ クリ ップの両 方が含 まれ
る場合は、それぞれ別々の結合ファイル
が 作成されます。この場 合、ファイル名
の最後に、それぞれ「S」
(ステレオ)お
よび「M」(モノラル)が付きます。
また、異なるトラック上のクリップが同
じ オーデ ィオ ファ イルを同 時に再 生す
る場合、このオプションはお勧めできま
せん。

"オーディオ ファイル数は

同 じ数の オーディ オ ファイ ルが作 成さ

そのままで不要領域を削除

れますが、ファイル中の未使用の範囲は

(Keep same number of

2. モンタージュの複製先のパスとファイル名を指定します。
存在しないフォルダ名を指定すると、そのフ ォルダが自動的に作成

files but remove unused

されます。複製されたオー ディオ ファイルは、モンタージュの複製

ranges)"

と同じフォルダ内に保存されます。
3. 以下に挙げる " オーディオ ファイル複製の詳細(How to recreate
audio files)" オプションから 1 つ選択します。
説明

"同一のオーディオ

複製されたオーディオ ファイルは、元の

ファイルを作成

ファイルそ のままのコピ ーになります。

(Recreate exact audio files)" 未使用の範囲は削除されません。

"不要領域を削除し、各オー

フ ァイ ル内の 未使 用の範 囲は 削除さ れ

ディオ ファイルは分割

ますが、使用領域は結合されずに、分割

(Split files to remove

オプション

削除されます。

さ れて それぞ れ別 のファ イル になり ま

unused ranges)"

す。

"1 つのクリップに対して

複 製し たモン ター ジュ内 のす べての ク

1つのオーディオを作成 -

リップは、それぞれ個別のファイルを持

ファイル重複可

ち それを参照します。クリ ップ名に基づ

(Create exactly one file
per Clip)"

い てフ ァイ ル名 が付 けられ、複 数の ク
リ ップ が同じ 名前 を持つ 場合 には番 号
が追加されます。

"1つのクリップに対して1つ

上のオプションと似ていますが、複数の

のオーディオを作成-重複を

ク リッ プがま った く同じ オー ディオ 範

避ける

囲 を使 用し てい る場 合は、それ らの ク

(Create one file per clip,
avoid duplicates)"

200
モンタージュ

リ ップ に対し て共 通のフ ァイ ルが作 成
されます。

4. 作成されたモンタージュ内で、後からクリッ プの長さを伸ばしたい

つまり、バックアップ ファイル名の数字は、バックアップ ファ

場合は、" クリップ余白(Clip margins)" にゼロより大きい値を指定

イルの古さには関 係ありません。したがって、どの バックアップ

する必要があります。

が一番新しいか判断するためには、ファイル名ではなくファイル

" クリップ余白(Clip margins)" では、作成されたクリップの開始地

の日付を調べる必要があります。

点と終了地点の前後に追加する余白を秒数で指定できます。

• 未保存のモンタージュもバックアップされます。

これ は、" 同一 のオーディ オ ファイル を作成(R ecreate exact

未保存のモンタ ージュのバックア ップ ファイルは、Windows のテ

audio files)" オプションを選択しているときは指定できません。

ンポラリ フォルダに保存されます。モ ンタージュを保存したら、一
時バックアップ ファイルは消去してもかまいません。

5. 複製さ れたモ ンター ジュ内 のクリッ プに、それ ぞれの オーデ ィオ
ファイ ルの名 前を付 けたい 場合は、" オ ーディ オ ファ イル名 をク

設定

リップ名に引用(Reset clip names from file names)" オプションを

バックアップに関する設定は編集履歴ビューで行います。

有効にします。

1. " 編集履歴(History)" タブをクリックして編集履歴ビューを選択し

6. 元のオーディオ ファイルのマーカーを、複製されたファイルにも含
めたい場合は、"オーディオ ファイルのマーカー情 報も複製(Copy

ます。
2. " 編集履歴(History)
:バックアップ(Backup)" で " 詳細設定
(Backup

audio file markers)" オプションを有効にします。

options)" を選択します。

7. より詳細な設定を行うには、" 詳細設定(Schedule)" タブをクリッ
クします。
この タ ブ のオ プ ショ ン に つい て は、1 09 ペー ジ の『" 詳細 設定
(Schedule)" タブの設定』をご参照ください。処理はバックグラウン
ドで行われるので、WaveLab Studio での作業を継続できます。ただ
し、複製されているモンタージュでは作業を継続できません。
8. " 複製(Clone)" ボタンをクリックします。
オーディオ ファイルとモン タージュが複 製されます。完了すると、
複製され たモンター ジュが新 規モンター ジュ ウィ ンドウに表 示さ
れます。

3. 保存 した い前 の ファ イル の数( 0 ∼ 10 00 )を " 作成 フ ァイ ル数

モンタージュのバックアップ

(Number of backups)" で指定します。
この値を 0 に設定すると、モンタージュのバックアップ オプション

モンタ ージュには特殊なバック アップ機能があり、以前に 保存したモ

をオフにするのと同じことになります。

ンター ジュを保持しながら、作業中 のモンタージュを自動 的に保存で

4. WaveLab Studio がモンタージュを自動的に保存するよう設定した

きます。これは、次のように動作します。

い場合は、" 一定時間ごとに自動保存(Auto save)" チェック ボック

• モ ン タ ージ ュ を 保 存 す る た び に、前 に 保 存し た バ ー ジ ョ ン が

スをオンにします。

「Backup.mon」という名前のサブ フォルダにコピーされます。この

自動保存の実行頻度を下の欄で、5 分から 120 分 の間の時間で指定

フォルダは、モンタージュ ファイルと同じフォルダにあります。

します。

このバック アップ フォ ルダは、WaveLab Studio によって自 動的に

5. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

作成されます。バックアッ プ ファイルには「モンタージュのファイ
ル名 _#X」という名前が付きます。「X」は通し番号になります。

前のバージョンを開く

• 前のバージョンをいくつまで保存するか指定できます。
バックアップ できるファイルの数は最大で 1000 個です。モンター

" 編集履歴(History): バックアップ(Backup)
" で " 前のバージョンを

ジュ ファイル にはオーディ オ データが含ま れずサイズが小 さいの

開く(Open previous version)" を選択しま す。これは、次の手順で動

で、多くの数のバック アップを作成できます。指定した 数のバック

作します。

アップが作られると、それ以後モンタージュ がバックアップされる

• モンタージュに未保存の変更がない場合は、一番最 後に保存された
バックアップ ファイルが開きます。

たびに、一番古いファイルから順に上書きされます。

開いたバックアップ ファイルから同じ機能を選択すると、もう 1 つ
前のバックアップ ファイルが開きます。

201
モンタージュ

• モンタ ージュ に未保 存の変 更が残っ ている 場合、保存 された モン

ビデオ クリップの再生

タージュ ファイルが新規のウィンドウに開きます。

ビデオ クリップは、フィルム フレーム状のサムネールとして、ビデオ

これは、" ファイル(File)" メニューの " 保存時の状態に戻す(Revert

トラック上に表れます。再生を開始すると、ビ デオはビデオ トラック

to saved)" とは異 なりま す。 " 保 存時 の状態 に戻す(Revert to

のトラック ビューで再生されます。

saved)" は現 在の(未保存の)モンター ジュを閉じてから 最後に保
存されたバージョンが開くので、現在のモン タージュが置き換わり
ます。" 前 のバージョンを開く(Open previous version)
" は、新規
のウィンドウに保存されたバージョンを 開き、現在の未保存のバー
ジョンは閉じません。

ビデオ トラックの使い方
ビデ オ トラック を使用す るには、D irectX 9 が必要 です。
モ ンタージ ュのビ デオ トラ ックに ビデオを 配置し、これ に同期 して
オーディオを編集できます。ビデオ トラックはオーディオ トラックと
同様、トラック プルダウン メニューを使って作成します。

ビデオ ビューでビデオ クリップを見る

ビデオ トラックへのビデオ クリップの追加

ビデ オ ビュ ーを選択 した状 態になっ ていると、上 側のモ ンタージ ュ

ビデオ クリップを追加する方法はいくつかあります :

ペーンでビ デオを確認できます。いく つかのオプションが用意 されて
います。

• ビデ オ トラ ック の 空に なっ てい る部 分 を右 クリ ック し 、" ファ

• フルスクリーン モードでビデオを見るには、[Shift]+[A] キーを押し

イル の挿 入 (I ns ert file (s))
" を選択する。

ます。

挿入したいビ デオ クリップ を指定するファ イル ダイアログ が開き

このコマンド キーを再度押すと、ビューが元に戻ります。

ます。そして 現在のカ ーソル ポ ジション にクリップ が挿入さ れま

• ビデオ クリップが配置されている時間内でオーディオ クリップの

す。

選択範囲を設定すると、
上側のペーンにおいて、3 つのビデオ イメー

• ファイル ビューからドラッグする(148 ページの『ファイル ビュー

ジが表示されるようになります。

からドラッグする方法』参照)
。

中央には現在のビデオが、左右のディスプレイに は、現在設定して

• 他のモンタージュからビデオ クリップをコピーする(149 ページの

いるオーデ ィオ範囲 の両端位置 にあるビ デオ イメー ジが表示 され

『ほかのモンタージュからクリップをコピー』参照)。

ます。[Esc] キーを押すと、オーディオ選択範囲の表示 / 非表示が切
り替わります。

202
モンタージュ

ミ ュート され てい ない オー ディオ のみ がレ ンダ リング ファイ

ビデオ ビューのオプション メニュー

ルに含まれます !

ビデオ ビューの " オプション(Options)" メニューに、2 つの項目が用

5. マスター セクションの "Render" ボタンをクリックします。

意されています。

" レンダリン グの設定(Rendering preferences)" ダイアロ グが開き

(Play video in track (at
• " トラック上でビデオを再生(カーソル位置)

ます。

cursor))"
これが有効の場合、トラック ビューにおいて、カーソル位置でビデ
オ フレームを再生します。オフの場合は、サムネール イメージとし
て静止フレームのみ並びます。
• " ビデオタブ表示時にはトラックのビデオ再生停止(No video playback in track when this tab is open)"
上記 2 つを有効にした場合、ビデオ ビューを選択した際に、トラッ
ク上にはサムネールの静止フレームのみ が並びますが、他のビュー
を選択した場合は、カーソル位置でビデオ フレームを再生します。

モンタージュでのビデオ クリップの編集
ビデオ クリップに対して、たとえば、タイム ライン上におけるクリッ
プの移 動、クリップ位置のロッ ク、カーソル位置での分 割、コピーと

6. " ソース(Source)" で、作成するファイルに含めたい範囲を選択し

貼り付けなど、基本的な編集機能を使用できます。すべての機能は、ビ

ます。

デオ クリップのコンテキスト メニューに用意されています。

" 時 間選 択され た範囲(Time selection)"、" 選択 された クリッ プ
(Selected clips)" を 選択すると、現在の 選択範囲、あるいは選 択し
たクリップが対象となります(上記ステップ 2、3)
。

ミックスダウン - レンダリング機能について

7. 必要なオプションを有効にします :

マスター セクションの レンダリング機能で、モンタージュ全体(ある
いは一部)の「ミックス ダウン」を行えます。これにより、1 つのオー
ディオ ファイルが作成されます。
レンダリング機能には、様々な用途があります :
• 完全に CPU 依存型のモンタージュからオーディオ CD に書き込む場

オプション

説明

"長さを保持

これを有効にすると、マスター セクションの

(No Tail)"

エ フェク ト(エコー、リ バーブ の「テイル」
= 余韻部分)はカットされ ます。ただし、こ

合に便利です。あらかじめすべてのトラ ック / クリップエフェクト

の設定はクリップ エフェクトの " クリップ後

処理をレンダリングした状態にしてから、CD に書き込めます(207

の許容幅(Tail)"設定には影響を与えません。

ページの『CD 作成方法』参照)
。

モ ン タ ー ジ ュの 長 さ を 管 理 する も の で す

• レンダリング機能を利用して、CPU 依存型のモンタージュにおける

(18 8 ペ ー ジの『" ク リ ップ 後 の

終」レンダリングを行う前に、さらにエフェク トを追加するなどの
処理を行えます。
1. モンタ ージュ の開始 から終 了までレ ンダリ ングし たい場 合は、ス

許容幅

(Tail)
"』
)。

一連のエフェクト処理を一旦レンダリ ングして、書き込み前の「最
"マーカー データを

こ れを 有効 にす ると、モン ター ジュ のマ ー

コピー

カ ーが 作成さ れる ファイ ルに コピ ーされ ま

(Copy markers)
"

テップ 4 に進みます。
2. いくつかのクリップのみをレンダリング したい場合は、そのクリッ
プを選択します。
3. モンタージュの一部のみをレンダリング したい場合は、範囲を設定
します。
選択範囲は「時間軸」のみが考慮されま す。すなわち、選択範囲内
のすべてのトラックにおけるオーディオが含まれます。
4. 必要に応じて、トラック、またはクリップのミュート / ミュート解
除を行ってください。

203
モンタージュ

す。

11." 詳細 設定( Sch ed u le)" タ ブ をク リッ クし て、" 処 理 の優 先度

オプション

説明

"CDイメージとキュー

これを有効にすると(ただし、"モンタージュ

シートを作成

全体(Whole montage)
"、"作成するファイル

(P r io ri ty)" 、 " 処 理実 行 前( O n Sta rt)" 、 " 処 理実 行 後( O n
Completion)" の各設 定を行 います(109 ペー ジの『" 詳細設 定
(Schedule)" タブの設定』参照)
。

(Create CD image

を指定(Create specific file)"が選択され、CD

and cue-sheet)"

ト ラック マーカーが追 加されている場合)、
モン タージュを CD イメージとし て書き出せ

12."OK" ボタンをクリックすると、ファイルの作成を開始します。

ます。また、付 属してキューシートも作成さ

CD 書き込み用モンタージュの準備

れます(イメージ ファイル中の CD トラック

ここでは、CD の書き込みの準備について説明します。

について記されています)。キューシートとイ

CD はモンタージュから直接書き込めます。

メージ ファイルを、この機能に対応する他の

1. CD に含めたい内容がモンタージュに正確に含められているように

CD レコーディング アプリケー ションで読み

してください。

込み、CDに書き込めます。

⇒ CD の 1 トラックは最低 4 秒必要です。
"その後、新規モンター "CD イメージ とキューシートの 作成(Create
ジュとして開く
(Open as new
Audio Montage)"

CD image and cue-sheet)" を選 択 し た場 合

2. "CD" タブをクリックして、CD ビューを表示します。
CD ビューには CD トラックのリストが含まれています。ただし、CD

に、このオ プションを利用できます。この場

トラック マーカー が挿入され ていない 場合は、何も 表示され ませ

合、作成したCDイメージは、新しいモンター

ん。

ジュで開かれます。この機能は、CPU 依存型

3. "CD:機能(Functions)" で " 詳細設定(CDWizard)" を選択するか、

のモンタージュから CDを書き込む際に、レン
ダリ ングと CD 書き込みを別個に 行う場合に

または杖の形をしたアイコンをクリックします。

利用でき、こ れによりモンタージュ機能を失

"CD の詳細設定(CD Wizard)" ダイアログが表示されます。このダイ

わずに続行できます(207ページの『CD作成

アログには、CD 作成に必要 な設定を自動的に 定義してくれる オプ

方法』参照)。

ションが含まれています。

この機能 を利用することで、モンタージュの
エフェクトを「プリント」し、さらなるエフェ
クトを追加する、などが可能になります。

8. 作成するファイルを指定するかしないか、を選択します。
" 作成するファイルを指定(Create named file)" を有効にした場合
は、ファイルの名前と保存場所を指定する 必要があります。このオ
プションを有 効にしない場合 は、" ユーザ ー設定(Preferences)" "ファイル(File)" タブで設定されているビット数による一時ファイ
ルが作成されます。
9. " 作成するファイルを指定(Create named file)" を選択した場合、ダ
イアログ下部の矢印をクリックして、" オーディオ ファイル フォー
マット(Audio File Format)" を開くことができます。
ここで、レンダリングするファイルのオーデ ィオ属性を設定できま
す。いくつかの圧縮フォ ーマットを選択した場合 には(mp3/mp2/
WMA/Ogg Vorbis)、" エンコード(Encode)" プルダウン メニュー
で、エンコードの設定を行えます。
10.設定を終えたら " オーディオ ファイル フォーマット(Audio File
Format)" を閉じます。

204
モンタージュ

8. CD ビューのツール バーにある、左または右を向いた矢印のボタン

4. "CD トラックマーカーの作成(Generate CD Track Markers)" チェッ

をクリックすると、CD の各トラックの内容を確認できます。また、

ク ボックスをオンにして、以下に挙げるオプションの中から任意の

" 機能(Functions)" メニューから同様のオプションを選択すること

ものを選択します。

もできます。

オプション

説明

"クリップ境界にマーカー

重複部 分のない クリッ プの最初 に CD ト

の全トラックの 開始部分またはト ラック同士がつな がる部分(206

を作成

ラック開始マーカー、終わりにCDトラッ

ページの『トラック間のつながりの確認』参照)の内 容を確認でき

ク終了 マーカー を追加 します。大抵 の場

ます。" 機能(Functions)" メニューからこれと同様の機能を選択す

(Create markers at clip

9. 右向き矢印に「ALL」の文字が刻まれたボタンをクリックすると、CD

boundaries)"

合、このオプションを有効にします。

"クロスフェード地点に

このオプ ションを有 効にすると、す べて

10.必要に応じて、トラック ビューで CD トラック マーカーの位置を手

マーカーを作成

ることもできます。

のクロスフェード地点にCDトラック境界

動で調整できます。また、マーカー ビューで CD トラック マーカー

(Create markers at

マーカ ーを作成 します。互い に重複 する

を挿入する必要がある場合もあります。

crossfade points)"

クリップがあり、それらをCD上では異な

マーカーを手動で追加する必要がある例として は、ライブ録音など

るト ラ ッ クに し た い場 合 は、この オ プ

で作成された 1 つの長いクリップを、別々の CD トラックに分割し

ションを有効にします。

たい場合などがあり ます。このよ うな場合は、クリップの境 界もク
ロスフェード ポイントも含まれないので、クリップ全体の開始地点

"ロックされた CDトラック 通常、モンタ ージュ上で すでに作成 され
マーカーを保持
(Keep locked CD track
markers)"

と終了地点以外には マーカーが挿入されま せん。そのた め、手動で

ているCDトラックのマーカーは削除され

トラック境界のマーカーを追加する必要が生じます。他にも、トラッ

ますが、この オプション を有効にし てい

ク イ ンデ ックス を設 定で きます (213 ペー ジの『オーディオ CD

ると、ロックされたCDトラックマーカー
(196ページの『マーカー ビューでの編集』

における 3 種類 のイベント』 参照) 。し かし なが ら、 " 詳細 設定
(CDWizard)" はほとんどの場合に良い結果をもたらしますので、必

参照)は保持されます。

要なとき以外は生成されたマーカーを編集しないこ とをお勧めしま
す。
• "CD トラックの最小サイズを保証する(Ensure minimum required

11."CD:機能(Functions)
" で " 点検(Check)" を選択するか、めがね

size for CD tracks)" はデフォルトでは有効になっています。

の形をしたアイコンをクリックします。

クリップが 4 秒以下の場合は CDの終了マーカーは右側に移動し、ト

CD リス トに問題がある かどうか検査され ます。これと同様の 検査
が、モンタージュから CD を書き込む直前にも行われます。

ラックの最低限の長さである 4 秒に設定します(Red Book 準拠)。

12.検査の結果、警告メッセージが表示された場合、リストに問題がな

5. 必要があ れば、" 各 トラック前 の休止時間 (Adju st p ause before
tracks)" オプションを有効にします。

くなるまで、手動で調整して検査手順を繰り返します。

このとき、各トラックの前の休止部分が自 動的に調整されます。固

警告メッ セージ が表示 される理 由とし て以下の ものが 考えられ ま
す。

定値(右側で設定した値)、またはモンタージ ュで現在設定してい
る、各休止位置に近い秒に値を整理します。

• CD トラックが、4 秒より短い。

トラック間の休止時間は調節したいもの の、モンタージュの一番最

• 最初の CD トラックの前の休止時間が 2 秒よりも短い。

初のトラックの開始時間は変更したくない場合は、" 最初の休止時間

• CD トラックの外側にクリップまたはクリップの一部がある。

を変更しない(Don't change first pause)" チェック ボックスをオン

• クリップ内に CD トラック開始 / 終了マーカーがある(クリップ内で

にします。

新しい CD トラックを開始したい場合は、CD トラック境界マーカー

• CD オーディオの規格であるレッドブックでは、最初のトラックの前

を使用する必要があります)
。

に 2 秒以上の休止時間を挿入することが定められています。

• CD が長すぎる。CD 全体の長さはタブの上部にあるツールバーに表

6. 必要に応じて、ほかの設定値を調整します。

示されます。

7. " 適用(Apply)" ボタンをクリックします。

CD ビューのアイコン バーで "" トラック間オーディオ " モード

ダイアログが閉じます。ここで、CD トラック マーカーが生成され、

(Mode "Audio in pauses")" が有効 になっている場合 は、クリッ

ユーザーの設定に応じて一時 休止が調整されます。CD ビューには、

プが トラック の外に存 在しても 警告メッ セージは 表示され ませ

CD トラック マーカーで定義されたとおり、CD トラックのリストが

ん(以下参照)。

表示されます。

205
モンタージュ

休止部分へのオーディオの挿入

CD ビュー リストの編集

CD を作成する際、通常は CD マーカーの間のみが書き込まれ、トラッ

以上で説明したように CD トラック リストが準備 できたら、基本的に

ク間の休止部分は無音領域に置き換えられます。しかし、"" トラック間

は CD の書き込みを行えます。

オーディオ " モード(Mode"Audio in pauses")" が有効になっていると、

CD ビューリストで行える追加の設定がいくつかあります。

トラッ ク間のオーディオを 含めてそのままモン タージュが CD に書き

• ビューの左上の下向き矢印ボタンをクリックす ると、列のプルダウ

込まれます。

ン メニューが表示 されます。このメニューで、CD トラック リスト
のそれぞれの列の表示 / 非表示を設定できます。

この機能はすべての CD ドライブでサポートされているわけでは

また、列をドラッグしてサイズ変更することもできます。

ありません。この機能がサポートされているか確認するにはテス

• リスト内で、" 長さ(Length)" を除くすべての設定を数値で調整で

トを実行する必要があります。

きます。

この機能の利用方法を以下に紹介します。

ただし、トラックの開始位置および終了位置の変更 の仕方によって
は、
検査を行った際に警告メッセージが表示されることがあります。

CD トラックマーカーを移動してトラック間のオーディオ部
を作成

• CD ビュー リストの中でトラックをドラッグして順序を変更できま

曲間 に拍手を含むラ イブ録音のモン タージュがある とします。トラッ

す。

ク マーカーを曲の開始部 分と終了部分に設定すると、頭だしすると拍

1 つだけ制限があります。CD ラック開始 / 終了マーカーの間にある

手の部分は再生されず、通して聴くと再生される CD が作成できます。

トラックのみドラッグできます。CD トラック境界マーカーのトラッ
クはドラッグできません。CD トラック境界マーカーで分割されたト

以下の手順で実行します。

ラックは、全て一緒に移動します。

1. 曲の終わりに CD トラック終了マーカーを設定します。これは、拍
手の前に入れます。

トラック間のつながりの確認

2. 次の曲の始まりに CD トラック開始マーカーを設定します。これは、
拍手の後に入れます。

トラック間のつながりを数秒間試聴できます。試聴する場合は、" 機能
(Functions)
" メ ニュー 内の " 各ト ラック の始め を順に 再生(Play all

3. CD ビュ ーのア イコン バー で、"" トラ ック間 オーデ ィオ " モー ド

track starts)" を選択するか、またはツールバーで「ALL」の文字が刻ま

(Mode "Audio in pauses")
" を有効にします。

れた右向きボタンをクリックします。試聴時間などの詳細設定は、"CD:
機能(Functions)" の " トラック境界の再生時間設定 ...(Edit playback

CD トラックの開始前にオーディオを記録

times...)" でダイアログを表示して行います。

以下の方法により、CD トラック 1 の開始前に、オーディオを記録でき
たとえば、トラ ックの終了部分と開始 部分を数秒間ずつ聴いて トラッ

ます。

ク間のつながり具合を確かめたい場合は、次のように操作します。
1. モンタージュで、CD トラック マーカーが付属しないクリップを、最
1. "CD 機能(Functions)" で、" トラック境界の再生時間設定 ...(Edit

初のトラックの開始位置より前に置きます。

playback times...)" を選択して、
" トラック境界の再生時間設定
(Edit

• この隠しトラックは、モンタージュの開始 直後には配置せず、若干

playback times)
" ダイアログを表示します。

の間隔を作っておくことをお勧めします。

2. " プリロール幅(Pre-Roll time)" にプリロールの長さを、" テスト再

2. CD ビューのアイコン バーで対応アイコンをクリックし、"" トラッ

生幅(Test time)
" に試聴時 間の長さを入力し て、"OK" ボタ ンをク

ク間オーディオ " モード(Mode "Audio in p auses")" を有 効にしま

リックします。

す。

"1 秒間の休止後にプリロールを開始
(Pre-roll starts with one second

ここで CD の " 点検(Check)" を実行すると、特に警告メッセージは

of silence)" を有効にすると、1 秒間の無音の後再生されます。

表示されず、CD トラック リストは「適切」と判断 されます(モン

3. "CD: 機能(Functions)" で " プリロール モード(Pre-Roll mode)" を

タージュの他の部分において問題が無い場合)
。

選択します。

3. CD の書き込み作業へ進むか、あるいは、その前に必要な準備を続行

このオプションを有効にすると、" 機能(Functions)
" メニューの各

します。

再生オプションを使用する際に、設定にしたがって トラックの開始

この隠しトラックをディスクの作成後に聴くには、トラック 1 の開

地点より前から再生が始まります。

始地点からさらに巻き戻して再生します。

206
モンタージュ

4. " 機能(Functions)" メニューで " 各トラックの始めを順に再生(Play
all track starts)" を選択するか、ツールバーで "ALL" の文字が刻まれ

CD イメージのレンダリングとキューシートの作成
1. マスター セクションを開いて、"Render" ボタンをクリックします。

た右向きボタンをクリックします。

レンダリング内容の設定を行うダイアログが表示されます。

各トラ ックの 開始部 分と終 了部分が、ダ イアロ グでの 設定内 容に

2. " ソース (So urce)" セ クショ ンで " モ ンター ジュ 全体( Whol e

従って再生されます。

montag e)" オ プシ ョン を選 択して 、" 作成 する ファイ ルを 指定
(Create named file)
" オプションを有効にします。

CD テキストの編集

3. 通常の保存操作と同様に、ファイル名と位置を指定します。 ビット
解像度は 16 ビットに設定してください。

"CD:機能(Functions)" で "CD-Text データの編集(Edit CD-Text)" を
選択す ると、トラックのタイトルや アーティスト名などの 情報を入力

4. " その他(Options)" 部分で

"CD イメージとキューシートを作成

するダイアログが表示されます。ここで入力した情報は CD テキストと

(Create CD image and cue-sheet)" オプションを有効にして、
" その

して CD に書き込まれます。CD プレーヤーが CD テキストをサポート

後、新規モンタージュとして開く(Open as new Audio Montage)"

している場合は、これらの情報が再生中に表示されます。

チェック ボックスをオンにします。
5. "OK" ボタンをクリックします。

選択した CD トラックのレンダリング

これで、モンタージュ全体が、対応する キューシートを持つ CD イ

選択した CD トラックをオーディオ ファイル としてレンダリングでき

メージ ファイルとしてレンダリングされます。新しいモンタージュ

ます。レンダリングしたファイルは、CD トラックを構成する既存のク

が作成されて開きます。これを再生すると元のモン タージュと同様

リップ と置き換えたり、空のトラッ クや新規トラックに配 置すること

に再生されます。しかし、参照先のファ イルは CD 書き込 み用のイ

も可能です。

メージ ファイルになります。
ここから先の、CD の書き込 み方法につい ては以降の『オーデ ィオ
CD の作成』の章で説明します。

CD 作成方法
モンタージュでは、2 つの方法で CD を作成できます。

オーディオ CD レポートの作成

• モンタージュ内の CD ビューから直接作成する。
時間が短縮されますが、コンピュータに対す る負荷が大きくなりま

基本概念

す。モンタージュを問題なく再生できる場 合でも、書き込み速度を
等速よりも 速い速度に 設定すると CPU に対する 負荷がより 高くな

オーディオ CD レポートを使うと、モンタージュの内容のレポートが、

るのでご注意ください。"CD の書き込み(CD Write)" ダイアログに

印刷用のファイル フォーマットで出力されます。

ある、" 書き込み前に一時ファイルを作成(Render to temporary file

このレポー トは、レポートを構成する 各部分ごとに数多くのリ ッチテ

before burning)" オプションを有効にすると、CPU に対する負荷が

キスト(RTF)フォーマットで出力されます。これらのファイルはワー

軽減されます(211 ページの『CD 作成前に一時ファイルにレンダリ

ドパッドなどの、リッチテキスト フォーマ ットをサポートするすべて

ング』参照)
。

のアプリケーションで編集できます。
このリッチテキスト ドキュメントには、テ キスト変数の参照情報が含

• マスター セクションのレンダリング機能を使って、CD イメージを

まれ、これらの変数によりトラック名や時間などの情報が示されます。

ディスク上に保存してから、そのイメージを CD に書き込む。

レポートを 作成する際に変数によ って提供される情報は、リッ チテキ

モンター ジュにたく さんのク リップ エフ ェクトが 含まれてい る場

スト ドキュメントのスタイルに合わせて表示されます。

合など、CPU パワーを大量に消費する場合、この方法をお勧めしま

変数には、デフ ォルトで設定されて いるものと、ユーザーが編 集でき

す。この方法では、CD 作成プロセスとオーディオ フ ァイルのレン

るものの 2 種類があります。

ダリング プロセスが分離されるため、負荷が軽減されます。複数の

• デフォルト変数は、トラックの数やトラックの名 前などの、実際の

CD のコピーを作成したい場合も、この方法が適しています。レンダ

プロジェクトの内容に基づいた情報を提供します。

リング処理とオプションに ついては、203 ペー ジの『ミックスダウ

• ユーザー変数には、会社名や著作権情報などの、個々 のユーザーが

ン - レンダリング機能について』をご参照ください。
どちらの場合も、すべてのクリップとトラック エフェクトが使用され、
マスター セクションでディ ザリングなどの処理やエフェクトの適用な

定義する情報が含まれます。
これらの変数 に加えて、オーディオ CD レポートでは、"CD-Text の編

どが行われてから、オーディオは出力されます。

集(CD-Text Editor)" ダイアログ(207 ページの『CD テキストの編集』
参照)で定義した CD テキストを出力できます。

207
モンタージュ

オーディオ CD レポートの作成

オーディオ CD レポートの編集

オーディオ CD レポートは、モンタージュが完成して CD 作成の準備が

ユーザー定義変数の編集

整った段階、またはすでに CD を作成した段階で作成します。オーディ

"CD:機能(Functions)
" で " テキスト変数の編集(Edit text variables)"

オ CD レポート テンプレートのプレビュ ーを作成するには、以下の手

を選択して、ダ イアログ上でレポート に表示される項目を編集 できま

順に従ってください。

す。この方法については、229 ページの『ユーザー変数の定義』で説明

1. レポートを作成するモンタージュを開きます。

します。

2. "CD:機能(Functions)" で "CDレポートを作成 / 印刷(Generate/
Print Aundio CD report)" を選択します。

CD テキストの編集

ダイアログが表示されます。

CD テキストは CDに記録され、これをサポートしている CD プレーヤー

プルダウン メニューから、
3 つのオーディオ CD レポートのテンプレー

により表示されます。これは、オーディオ CD レポートで表示すること

ト(あるいはプリセット)の 1 つを選択します。2 つは CD 開始からの

もできま す。これにより、曲名や、アーテ ィスト名などの情報 を確認

「絶対時間」で表示されます(最初の休止から開始)
。3 つ目は最初のト

できます。詳細については、207 ページの『CD テキストの編集』をご
参照ください。

ラ ッ ク か ら の「相 対 時 間」で 表 示 さ れ ま す。ト ラ ッ ク 内 の 時 間
(Duration)は休止部分を除きます。
最初の 2 つのタイプは、業務用途の標準的なトラック時間表示で、CD

オーディオ CD レポートの項目の編集

複製 / プレスなどで 使用されま す。3 つ目のタイ プは、通常の CD カ

ユーザーは、オーディオ CD レポートに表示する内容を自由に定義でき

バーにリストされている内容と同じような情報となります。

ます。これは、以下の手順により実行します。

3. "OK" ボタンをクリックして、レポートのプレビュー イメージを作成

1. "CD:機能(Functions)" で "CDレポートを作成 / 印刷(Generate/

します。

Print Aundio CD report)" を選択します。

これらは、関連する情報をすべて表記するように設定された、デフォ

2. ダイアログで、" 編集(Edit)" ボタンをクリックします。

ルトのテンプレートです。

" オーディオ CD レポートの設定(Audio CD report)" の編集用ダイ
アログが開きます。

こ のデフ ォルト のレポ ート の上の 部分に ロゴ、続い て会社 や個 人の
デ ータな どとプ ロジェ クトに 関する 一般的 な情報 などが 表示さ れま
す。そして、最後に各 CD トラックに関する情報が表示されます。

このダイアログの主要部分は、この CD レポートを構成する要素である
リッチテキスト ファイルで占められます。

4. この状態で、" 機能(Functions)" メニューから、" 印刷(Print)" を

対応する RTF ファイルへの参照パスで成り立っています。
• 各要素は、

選択すると、このレポートを印刷できます。

唯一の例外はロゴで、ここには、イメージ ファイルの位置情報が表

続いて、このレポートの編集方法を説明します。

示されます。イメージは最終的に RTF ファイルに埋め込まれます。

208
モンタージュ

これは、CD レポート テンプレートのプレビューでロゴの下に表示され

• 異なる RTF ファイルを使用する場合は、フォルダ アイコンを開いて
代わりのファイルを指定します。

る情報です。各項目は、" テキスト変数の設定(Edit Text Variables)" ダ

たとえば、用途に応じて、さまざまな種類の RTF ファイルを用意で

イアログ で定義されたとおり に表示されます。変数名 は「%」で囲ま

きます。また、顧客が持ち込んだ RTF ファイルを使用することも可

れて表示されます。

能です。

⇒「%」で囲まれている部分を除いた、RTF ドキュメント中のすべての

• オーディオ CD レポートから特定の要素を取り除くには、参照先の

テキストがレポートで表示されます。

RTF ファイルへのパスを削除してください。
• ダイアログの下の部分には、印刷用のオプションがあります。また、
" 書式の設定(Formats)" ボタンを押すと、データ書式設定用のダイ

この内容を 編集することで、たとえ ば、自社のホームページの アドレ
スを加えたり、電話番号を非表示にしたりできます。また、フォントや
スタイルなども自由に変更できます。

アログが表示され ます。また設定 したレポートをプリセ ットとして

" テキスト変数の設定(Edit Text Variables)" ダイアログで新規の変数を

保存することもできます。

追加した場合や、RTF ファイル上に表示されていない変数を定義した場

これは、ダイアログの一番下にあるドロップダウン リストで " 名前

合は、その変数をこの RTF ドキュメント上で「%」
で囲って記入します。

を付けて保存(Save as)" を選択して行います。

また、変数を使用せずに、オーディオ CD レポートを作成するたびに、
RTF ファ イルに直接すべての情報を記入することも可 能です。しかし、

リッチテキスト ファイルの編集

自分のオーディオ CD レポート用のフォーマットを最初に決定して、後

既存のテンプレート RTF ファイルを基に、また新規に RTF ファイルを

は同じものを流用して、変数と CD テキストのみを編集したほうが合理

作成して、レポートをカスタマイズできます。この際は、オリジナルの

的です。

RTF ファイルをバックアップしておくことをお勧めします。
RTF ドキュメントを編集する際は、Microsoft

Word ではなく、

Windows 付属のワードパッドを使用してください。Word を使用
すると、WaveLab Studio が適正に読むことので きない、追加情
報が作成されることがあります。
編集するために RTF ファイルを開くには、次の手順に従ってください。
1. " オーディオ CD レポートの設定(Audio CD report)" の編集ダイア
ログで、編集する要素のフォルダ アイコンの右側にある下向き矢印
アイコンをクリックします。
2. 表示されるプルダウン メニューで " 選択ファイルのフォルダを開く
(Open containing folder)" を選択します。
RTF ファイルを含むフォルダが別ウィンドウで表示されます。
3. RTF ファイルをドラッグするか、任意の RTF エディタにドラッグし
ます。
この例では、"Header1.rtf" が開かれています。

209
モンタージュ

RTFドキュ メントは、変数値を記入するためでは なく、レポート
の体裁を整えるために編集したほうが良いでしょう。

16
オーディオCDの作成

はじめに

書き込み前の点検

この章では、オーディオ CD 作成の基本的な方法と、CD フォーマット

2 通りの方法によって、実際に書き込む前の点検を行えます。

に関する一般的な情報が説明されています。
モン タージュ ウィン ドウでの編集方 法についての説 明はありません。

リスト内容の点検

必要な 設定を完了して実際 に CD を作成 する準備が整ってか ら参照し

モンタ ージュ ウィン ドウの CD タブを開き、" 機能(Functions)" メ

てください。

ニューの " リスト内容の点検(Check)" 機能を使用すると、CD プログ

説明を読む前に、必ず『モンタージュ』の章で CD に関する編集方法を

ラムの内容を一通り点検して、設定が全て CD の標準規格に合うかどう

確認してください。

かを 確かめ られ ます。 モンタ ージュ の場合 は、"CD" タブ の " 機 能
(Functions)
" メニューに同じ機能があります。この機能では CDに実際

CD-R ドライブの選択

に書き込むことなく、リスト内の設定が CD 作成に関する規則に対応し

書き込みを開始する前に、WaveLab Studio で CD-R を指定する必要が

ているかどうかだけを点検します。

あります。一度に複数の CD-R ドライブを接続して、WaveLab Studio 内

CD を実際に作成する際は、この点検が自動的に実行されます。

で CD-R ドライブを切り換えて使用することもできます。
1. モンタージュ ウィンドウの CD タブを選択して、" 機能(Functions)"
メニューから "CD の書き込み(Write CD)" を選択します。

書き込みのシミュレート方法
"CD の書き込み(Write CD)" ダイアログにあ る " 最初のトラ ックの書
き込みをテスト(Test writing of first track)" ま たは "CD 全体の書き込
みをテスト(Test writing of the whole CD)" オプションを使用して、書
き込み前のテスト方法を設定できます。このオプションでは、書き込み
速度などのすべての設定が反映されます。
• テストが失敗した場合は書き込み速度を下げて再び 試してみてくだ
さい。
• 全トラックの書き込みテストが無事に終了した 場合には、実際の書
き込み操作で問題が生じることはありません。

CD 作成前に一時ファイルにレンダリング
2. "CD-R ドライブ(Device)" プルダウン リストで、使用する CD-R ド

モンタージュから CD を作成する場合、" 書き込み前に一時ファイルを

ライブを選択します。

作成(Render to temporary file before burning)" オプションを 有効に

3. "CD-R ドライブ(Device)" 欄の隣に表示されている "i" ボタンをク

すると、実際 に CD を作 成する前に、レンダリ ングが実行され て一時

リックします。

ファイルが 先に作成されます。これ により、コンピュータに対 する負

指定した CD-R デバイスに関する詳細な情報が表示されます。

荷を低減して、より安定した CD の書き込みができます。
• このオプシ ョンが有効 になって いると、テ スト ライ ティングの 際
に、一時ファイルへのレンダリングが実行されます。
したがって、このオプションがテストの際にオンに なっていた場合
は、実際の書き出しの際にもオンにしておく必要があります。
• このオプションが無効になっていて、CD 全体の書き込みテストで何
も問題が発生しなかった場合は、実際の書き込みの 際に有効にする
必要はありません。
有効にする と、書き込み作業の時間 が長くなります。テストが 成功し
て安全な書 き込みができると分かっ た場合は有効にする意味 がありま
せん。

211
オーディオCDの作成

いくつかの CD ドライブでは、CD-Extra フォーマットの CD を認

CD への書き込み

識できな い場合がありま す。Plextor 社の ドライブがお奨 めでき

モンタージュの設定が完了したら、次の手順で CD を作成することをお
勧めします。これは、1 つの例であり、絶対的な手順ではありません。

ます。
CD-Extra フォ ーマットの CD を作成するには、以下の作業を 実行して

初 めて C D にデ ータを 書き込 む場合 には、その前 に『 トラブ ル

ください。

シ ューテ ィング 』の章をご参照ください。

1. "CD の書き込み(Write CD)" ダイアログで、"CD-Extra 対応(CD-

1. モンタージュ ウィンドウで、CD に書き込む内容を最初から最後ま

Extra compatible)" チェック ボックスをオンにします。

で通して聴き、全てのトラックの開始 / 終了地点 およびトラック間

これにより、オーディオ部分を書き込んだ後に、デー タ部分を追加

の移行が適切かどうかを確認します。

できます。

2. C D タ ブ " 機 能( Fu n ct io ns )" メニ ュー の " リ ス ト内 容の 点検

2. 前頁で説明したように、オーディオ部分を書き込みます。

(Check)" を選択して、すべての設定がレッドブック規格に対応して

3. CD に追加するデータを含むデータ CD /DVD を作成します。

いるかどうかチェックします。

データ CD/DVD の作成方法については、216 ページの『新規のデー

この操作は CD 作成前に自動的に実行されます が、この時点でこの

タ CD/DVD プロジェクトの作成』をご参照ください。

操作を実行しておいたほうが効率的です。

4. 作成時に表示されるダイアログ (218 ページの『データ CD/DVD へ

3. 未使用の CD-R ディスクをドライブに挿入します。

の書き込 み』を参照 ) で、" 書 き込み方 法(Write Method)" - " ト

4. "CD の書き込み(Write CD...)" を選択します。

ラック アット ワンス(Track At Once)"、" 閉じ る方法(Closing

5. " 書き込み速度(Write Speed)" のプルダウン リストで、CD 作成時

Method)" - " ディスク を閉じる( Close CD)" とそれぞれ設定して

の書き込み速度を指定します。

ください。

6. ダイアログの " 操作(Operation)" 欄の "CD 全体の書き込みをテス

5. " 書き込み(Write)" ボタンをクリックします。

ト(Test writing of)" チェック ボックスをオンにして、その速度で

この操作により、データ部分がオーディオ部分の後に追加されます。

実際に CD にデータを書き込めるかどうかチェックします。

CD-Extra フォーマットの作成は完了し、これ以上の追加書き込みは

7. CD-Extra フォーマットの CD を作成する場合は、"CD-Extra 対応
(CD-

行えないようになります。

Extra compatible)" チェック ボックスをオンにします(次ページ参
照)
。
8. テストが 終了したら 、再 度ダイアロ グを開き ます。" 操作(Operation)" 欄の "CD にデータを書き込む(WRITE)" チェック ボックスを
オンにして、"OK" ボタンをクリックします。
テスト時に問題が生じた場合には、
『トラブルシューティング』の章
をご参照ください。
• CD への書き 込みが実行され ている間は進捗 状況を示すダイア ログ
が表示されます。このダイアログのオプシ ョンを使用して、書き込
み終了時に CD を自動的に排出するかどうかを設定できます。

CD-Extra
WaveLab Studio で は、CD-Extra フ ォーマッ トによ る CD の作成 がサ
ポート されています。CD-Extra は、オーディオとデー タの両方を 1 枚
の CD に収録するという点で、ミックスモード CD に似ています。CDExtra と ミック スモード CD の違いは、CD-Extra では、オーデ ィオト
ラックが最初に記録されます。つまり、CD-Extra の場合は、CD を通常
のオーディオ CD プレーヤーに挿入すると、最初のトラックをスキップ
すること なく、すぐにオーディオを再生でき ます。また、CD-Extra を
作成す る際に、モンタージュで提供 されている全機能を使 用すること
も可能です。

212
オーディオCD の作成

オーディオ CD のフォーマットについて

フレーム、ポジション、小フレーム、ビットについて

ここでは、オリジナル CD ディスクを作成する手助けとなるように、CD

オーディ オ CD 上のデ ータはフレームと呼 ばれるブロックに分 割され

のフ ォーマットにつ いての基礎的な 情報をご紹介し ます。これ は大き

ます。1 つのフレームには、588 個のステレオ サンプルが含まれます。

なテーマなので、ここではその一部しか説明できません。さらに詳細な

1 秒は、75 フレームになります。なぜなら ば、75 × 588 = 44100 と

情報に関しては専門書などをご参照ください。

なり、オーディオ CD のサンプリング レートである 44100Hz(44.1kHz)
と一致するためです。サンプリング レートは 1 秒間に再生 / 録音され

基本的な CD フォーマット

るデジタル データの数を 表します。WaveLab Studio を使って、CD 中

CD にデータ を記録する にはいくつか の異なるフォ ーマットが ありま

の位置を指定する際は、「mm:ss:ff」という形式を使用します。mm は

す。一般的なオーディオ CD はよく知られていますが、その他にも例え

分、ss は秒、ff はフレームをそれぞれ表します。1 秒間に 75 のフレー

ば CD-ROM や CD-I など があります。オー ディオ CD に関する 規定は

ムがあるため、フレームの値は 0-74 になります。

レッドブックと呼ばれています。WaveLab Studio はこの規格に従って

CD ではフレームよりも小さな単位でのデータ操作ができません。この

います。

ため、トラック 全体の長さがフレーム の倍数にちょうど合わな い場合
はそのトラ ックの最後に空白のデー タを付け足して長さを調 節しなく

レッドブック準拠の CD はファイル保存用のフォーマットで
はありません。

てはなりません。また、フレームより小さい単位でデータの位置を指定
できないた め、特定のフレームの途中 から音楽を再生したい場 合でも

すべ てのオ ーディオ は、CD 上 にひとつ の塊とし て記録さ れます。各

そのフレーム全体を最初から読みとらなくてはなりません。これは、バ

ファイルが別々に保存されるハードディスクとは異なります。

イト単位で、オ ーディオ中の位置を指 定できるハードディスク とは異

すべてのオ ーディオが実は 1 つの連続した長いデー タだと言うことを

なります。

理解す ることにより、このフォーマ ットの制約についても 理解を深め

しかし、CD 上には、フレームよりも小さな単位も存在します。これら

られるかもしれません。

は、小フレームと呼ばれます。小フレームには、588 ビットが含まれま
す。そして、98 個の小フレー ムが集まると 1 つのフレームが形成され

オーディオ CD における 3 種類のイベント

ます。各フレームには、6 ステレオサンプルしか含まれません。これは、

CD にあるオーディオデータの区域を特定するには、次に挙げる 3 種類

実際のオー ディオの外にデータ用の 領域が残っていることを 意味しま

のイベントがあります。
イベント
トラック開始

す。エンコーディング、レーザー同期、エラー修正および PQ データに
関する情報がここに含まれます。PQ データとは、
「P」と「Q」の各ビッ

説明
一枚の CD には最高で 99 のトラックが作成可能です。
各トラックは開始地点によってのみ識別されます。

トにデータが保存されるためにこう呼ばれます。オリジナルの CD を作
成する際は、この PQ データが重要になるので、詳細について次頁で説
明します。

トラックサブ

高性能 CDプレイヤーでは、各トラックが複数のサブイ

インデックス

ン デック スに分 割され ること があり ます。サブ イン

PQ コード

デックスは、単にインデックスとだけ呼ばれる場合も

PQ コードは、トラックの開始位置、サブインデックス、休止などの情

ありま す。こうしたサブイ ンデックスを使用して、ト

報を伝える働きがあります。また、タイミング(分、秒、フレーム)に

ラック内 の重要な位置を定義できます。各トラックに

関する情報も含まれます。これらのデータをすべて収めるため、ひとま

指定 できるサブ インデックス の数は 98 個です。ただ

とまりの PQ データは 98 の小フレームに分割されます。

し、CDプレイヤーによってはサブインデックスに対応
PQ コ ードの設定方法は、複雑で はありません。しかし、CD を 作成す

していないものもあります。

る際には考慮すべき点がいくつかあります。これには例えば、各トラッ
休止

休止は、ト ラックの開始前に作成されます。この時間

クの 前に はいく つか無 音のフ レーム がな ければ ならな い、サブイ ン

は、自由に定義できます。多くのCDプレイヤーではト

デックスはやや早めにセットされなければならない、CD 全体の最初と

ラック間の休止時間がディスプレイに表示されます。

最後には休止時間がなければならない、などといった点があります。

213
オーディオCDの作成

• ディスクア ットワンス モードで はトラック 間の休止 時間をより 柔

モンタージュから CD を作成する場合は、これらのルールは、"CD の詳

軟に設定できます。

細設定(CD Wizard)" ダイアログで設定します。このダイアログの設定
内容を変更しない限り、CD 作成時には常に適切な初期設定値が適用さ

• ディスクア ットワンス モード以 外の方式で はサブイ ンデックス が

れるようになっています。このダイアログは、特に調整が必要な場合に

使用できません。

ご使 用ください。それぞれの設 定内容について 十分理解してい ない場

オンザフライと CD イメージ

合は、デフォルトの設定のままご使用することをお勧めします。

WaveLab Studio では CD ディスクに書き込む前にそのイメージファイ

ISRC コード

ルを作成 しない、一般に「オンザフラ イ」と呼ばれる書き込み 方法が

PQ コードのほかにも、
「International Standard Recording Code(国際

通常使用されます。このため、CD ディスクの書き込みがより早くなり、

標準レコーディング コード)」と呼ばれる商業用の CD のみで使用され

必要に なるハードディ スクのスペース も比較的少なく すみます。しか

るコードがあります。WaveLab Studio では、このコードを各トラック

し、必要に応じて、CD に書き込まれるすべてのファイルが統合された

に設定できます。

CD のイメージ ファイルを作成することもできます。

ISRC コードは以下のような構成になっています。
• 国コード(ASCII キャラクター 2 文字)
• 所有者コード(ASCII キャラクター 3 文字)
• 録音年(ASCII キャラクター 2 文字)
• シリアル番号(ASCII キャラクター 5 文字)

UPC/EAN コード
UPC は「Universal Product Code(万国製品コード)」の略で、
「EAN」
とも呼ばれます。これは 13 桁の数字で CD のカタログナンバーを示す
もので、CD-R/DVD-R ドライブによって、このコードを設定できるもの
とできないものがあります。

プリエンファシス
プリエンファシスとは、高周波域を CD の作成時に強調して、再生時に
強調した領域をカットすることを意味します。これは、高周波域のノイ
ズを除去する目的で使用されます。

ディスクアットワンス
WaveLab Studio では、オーディオ CD 用データの書き込みにはディス
クアットワンス モードのみが使用されます。
これには以下の 3 つの理由があります。正規のオーディオ CDを作るた
めの原型となるマスター CD-R ディスクを作成するには、ディスクアッ
トワンス モードで書き込まれていなく てはなりません。このモードで
は、記録用レーザ光線を止めることなく、1 回のパスでディスク全体に
データが書 き込まれます。CD にデ ータを記録するにはこのほかにも、
「トラックアットワンス」方式や「マルチセッション」方式と呼ばれる
もの があります。これらの方法 で書き込まれた フォーマットを 使用す
る場合、複数回にわたって書き込まれたそれぞれのデータをつなぐ「つ
なぎ目」の部分が、CD-R からマスターを作成しようとするときに「修
正不可 能なエラー」として認 識されてしまいま す。また、この「つな
ぎ目」のデータは、CD 再生時にノイズになることがあります。

214
オーディオCD の作成

17
データCD/DVDプロジェクト

ソース ウィンドウにはハードディスクな どのストレージメディアに保

はじめに

管され ている情報 が、Windows Explorer に似 た形式で表 示されます。

データ CD/DVD プロジェクトは、データ のみの CD/DVD-ROM やミッ

左側にはフ ォルダの階層ツリーが 表示され、右側には選択され ている

クスモード CD をコンパイルして書き込みます。

フォルダの内 容が表示されます。デスティネーション ウィン ドウには

• データディスクには、いくつかの種類の電子 ファイルのみが含まれ

作成される CD/DVD に含まれるデータがソース ウィンドウと同じレイ

ます。この方式で作 成された CD/DVD は通常のオーディオ CD プレ

アウトで表示されます。

イヤーで再生できません。

あるいはミックスモード CD のデータをコンパ
• CD-ROM/DVD-ROM、

• ミックスモード CD には、PC 環境で読み取れる電子ファイルと、CD

イルするのみであれば、上側のファイルやフォル ダを、下側のペー

プレイヤーで再生可能なオーディオデータの両方が収録されます。

ンにドラッグします。

• ミックスモード CD において、
電子ファイルはトラック 1 に収録され

必要なファイルの配置が完了すると、CD/DVD を 作成する準備は完

ます。そしてオーディオはトラック 2 以降となります。

了です。

CD-Extra フォーマットを使用して、データトラックとオーディオ

• デスティネーション ウィンドウではフォルダ名を変更したり、ファ

トラック が混在する CD を作成 することもできます。このフォー

イルを開いたり削除できます。

マットで CD を作成する場合は、最初にモンタージュを作成して

• WaveLab Studio の " ファイル(File)" メニューを使って開いている

オーディオ部 分を書き込んでからデータ部分を加えます。詳細に

データ CD /DVD プロジェクトを保存できます。

ついては、212 ページの『CD-Extra』をご参照ください。

データ CD/DVD プロジ ェクト ファイル の拡張 子は "cdp" になり ま
す。

新規のデータ CD/DVD プロジェクトの作成
DVD の場合、以下の手順で作成する新規のデータ CD/DVD プロ

ソース ウィンドウの設定

ジェクトは、データのみの DVD-ROM ディスクが作成されます。

データ CD/DVD プロジェクト ウィンドウ内の " ファイル(Source)" メ
ニューを使用して、ソース ウィンドウでの ファイルおよびフォルダの

データディスク、あるいはミックスモード CD 用の新規デー
タ CD/DVD プロジェクトの作成

表示方法を設定できます。
メニュー内の "1 つ上のフォ ルダへ(Up one level)" やアイコンのみで

新規の データ CD/DVD プロジェクトを作成するには、
" ファイル(File)
"

使用可能な " 最近使用したパス(Recent Paths)" などを使うと、効率的

メニューで "新規(New)" をクリックし て、表示されるサブ メニュー

なナビゲーションが可能になります。

から " データ CD/DVD プロジェクト(Data CD/DVD)" を選択します。

" 最近使用したパス(Recent Paths)" をクリックすると、最近使用した
パスの一覧 が表示されるので、過去に 使ったフォルダを再び使 う際に

ソースウィンドウ

便利で す。" ファイ ル(Source)" メニュー には以下の 項目が含ま れま
す。
コマンド
"内容を更新

アイコン

(Refresh)"

説明
このアイコンをクリックす るとウィ
ンドウの内 容が更新さ れます。スト
レージメディアの追加また は取り外
しを行った際などに特に便利です。

デスティネーションウィンドウ

" オー ディオ/ビデオ

この項目が選択されて いると、ペー

ファイルを表示

ンの 右 側に は オー デ ィ オ / ビ デ オ

(Show Audio Files)"

ファイルのみが表示されます。

データ CD/DVD プロジェクトは 2 つのペーン(領域)で構成されます。

" すべ てのファイルを

この項目が選択されて いると、ペー

上 のペーン をソー ス ウィン ドウ、下の ペーンを デスティ ネーシ ョン

表示

ンの右側にはすべてのファ イルが表

ウィンドウと呼びます。

(Show All Files)"

216
データCD/DVD プロジェクト

示されます。

CD/DVD メニュー

デスティネーション ウィンドウの設定

" CD/DVD" メニューには以下の項目が含まれます。

表示設定
ソース ウィンドウと同様に、デスティネーション ウィンドウにあるメ
ニューを使用して、ファイルとフォルダの表示方法を定義できます。

コマンド

説明

"ディスク ラベル...

選択すると、CD/DVD タイトル を入力する

(CD Label...)"

プロジェクト サイズの表示

"CD/DVD情報...
(CD/DVD Info... )"

データ CD/DVD プロジェクト ウィンドウの下側に、現在のプロジェク

ダイアログが表示されます。
作成される CD/DVDに含まれるファイル数
の合 計と総 ファイ ル サイ ズが表 示され ま
す。

ト サイズと プロジェクトの最大サイズをルーラー に表示します。"CD/
DVD" メニューで、ルーラーの表示を CD 容量 /DVD 容量に切り替えて
設定で きます。実際に使用するデ ィスティネーション メ ディア(CD/
DVD)の、利用 可能な空き容量 を定義すること も可能です(218 ペー

"画像表示プログラムを

こ のオ プシ ョン を選 択す ると、イ メー ジ

CD/DVD に収録...

ファイルを含む CD/DVDに画像表示プログ

(Add photo viewer to

ジの『" メディアサイズの定義 ... (Define media size...)"』参照)。ルー

CD/DVD...)"

ラ ムを 追加 で きま す。この プロ グ ラム の
フ ァイ ル 名は "ImageViewer.exe" で、CD/

ラー上にマウスを置くと、現在 のプロジェクト サイズをポップアップ

DVD のル ート ディ レクトリ に追加さ れま

表示します。ルーラー上の赤 い縦の点線は、ディスティネーション メ

す。これは、CD/DVD上の写真表示にのみ使

ディア の最大容量を示します。プロ ジェクトの使用容量と 空き容量を

用可能です。

ひと目で確認できます。

"CD/DVDの書き込み...

デスティ ネーション ウィンドウの " 編集(Edit)" メニューで " プロパ

(Write CD/DVD...)"

ティ(Properties)" を選択すると、ファイ ル数とファイル サ イズの合

CD/DVD 作成用のダイアログ が表示されま
す。このダイアログについ ては次のページ
で説明します。

計が表示されます。

"ISO イメージ ファイルと ISO イ メージには、データ CD/DVD の内容

CD/DVD 内容の編集

して保存...

CD/DVD内のフォルダやファイルはドラッグして自由に移動できます。

(ファイル/フォルダ)全体が収録されます。

(Save as ISO Image...)"
"レーベル セットを作成... レーベル エディタを使用して、CD レーベ

作 成する CD/DVD の 内容を 調整す るた めの機 能が " 編 集(Edit)" メ

(Create Label set...)"

ニュー内に含まれています。

ルの作成ができます。詳細については、223
ページの『レーベルの作 成』をご参照くだ

• 現在 選択 され て いる フォ ルダ に新 規 のフ ォル ダを 追加 する 場 合

さい。

は、" 新 規フォ ルダ(New Folder)" を選択します。
" オーディオ トラック フォルダの追加(Add Audio Track Folder)" 機

"テキスト変数の編集...

CDレーベル作成で使用された、テキスト変

能の詳細については、218 ページの『ミックスモード CD の作成』を

(Edit Text variables...)"

数の編集および作成を行 えるダイアログが

ご参照ください。

開きます(229 ページの『ユーザー 変数の
定義』参照)。

• 選択されているフォルダ名を変更するには、
" 名前を変更
(Rename)"
を選択して、新しい名前を入力します。

"テキスト変数を

この機能を使うと現在の テキスト変数をタ

ファイルに書き出し...

ブ区 切り形 式のテ キスト ファイ ルとし て

(Export text variables

保存します。これは Microsoft Excel などの

• データ C D/DVD プ ロジェクト から選択さ れているフ ォルダを取 り
除くには 、" 削除(Remove)" を選択してください。
これを実行 してもファイル は データ CD/DVD プロジェクト から削

in ASCII...)"

表計算ソフトで編集する際に便利です。

"CD容量 /DVD容量

データCD/DVD プロジェクト ウィンドウ下

除されるだけで、ハードディスクからは削除されません。
• 選択されているファイルまたはフォルダを開くには " 開く(Open)"
を選択します。

(CD Scale/DVD Scale)"

側に表示される ルーラーを、CD/DVD で使
用 できる 最大 容量 を切 り替 えて表 示し ま

"WaveLab Studio の波 形ウ ィン ド ウで 開く( Open in WaveLab
Studio)" を選択すると、オーディオファイルなどを WaveLab Studio
で開くことができます。

す。たとえば、DVD はCDよりもはるかに多
くのデータを収録でき ます。コンパイルし
た内容が適切に収録でき るメディアを参照
して、選択できます。

217
データCD/DVD プロジェクト

データ CD/DVD への書き込み

コマンド

説明

"メディアサイズの定義...

デ ィステ ィネー ション メディ アの最 大容

(Define media size...)"

デステ ィネーション ウ ィンドウの "CD/DVD" メニ ューで "CD/DVD の

量を設定する ダイアログが開きます。たと

書き込み(Write CD/DVD)" を選択すると、最初に 作成する CD、また

えば DVDディスクを使用する際に、ディス

は DVD の名前を尋ねるダイアログが表示されます。名前を入力すると

クが標準の 4.7GB(4,700MB)以上を収録で

" 仮想ディスクを書き込む(Write virtual Disc)" ダイアログが表示され

きるような場 合に、そのディスクの最大容

ます。このダイアログで CD または DVD の書き込みに必要な設定をす

量を 設定します。DVD の準 備を行う際に、

べて行えます。

視覚的に正確に 最大容量を参照できるよう
になります。

ミックスモード CD の作成
オーディオとデータの両方を含むミックスモード CD を作成するには、
以下の手順に従ってください。
1. CD のルート部分をデスティネーション ウィンドウで選択します。
2. デスティネーション ウィンドウの " 編集(Edit)" メニューから " オー
ディオ トラック フォルダの追加(Add Audio Track Folder)" を選択
します。
オーディオ トラック フ ォルダがデスティネーション ウィンドウに
表示されます。
3. オーディオ トラックとして含めたいファイルをソース ウィンドウ
からオーディオ トラック フォルダにドラッグします。
項目

説明

"書き込み(Write)" CD/DVDの書き込みが始まります。
"閉じる(Close)"

ダイアログを閉じます。

"設定(Settings)"

選択すると、CD-R/DVD-R ドライブの設定を行う
ダイ アログ が表示 されま す。ダ イアロ グに表 示
される内容は、CD-R/DVD-R ドライブによって異
なります。

"ディスク情報
(Disk Info)"

ディスクがドライブに挿入されている場合は、こ
のボタ ンをクリ ックして 使用可能 な領域の 情報
などを表示できます。

"書き込み速度

使用中 のレコー ダーでサ ポートさ れている 書き

(Write speed)"

込み速 度の一覧 のなかか ら任意の 速度を選 択で
きます。

"書き込み方法
(Write method)"

CD-R ドラ イブでサポートされている書 き込み方
法の中から任意のものを選択できます。CD-Extra
CDにデータを追加する際は、"トラックアットワ
ンス(Track At Once)" を選択する必要が ありま
す(212ページの『CD-Extra』参照)
。DVD の場合
は、書き込み方法を選択できません。

218
データCD/DVD プロジェクト

項目

説明

"閉じる方法

閉じる方法を 選択します。CD-Extra CD にデータ

(Closing method)" を追加する際は、"ディスクを閉じる(Close CD)"
を選択する必要が あります(212 ページの『CDExtra』参照)。
"シミュレーション
(Simulation)"

実際の 書き込み の前に行 うシミュ レーショ ン方
法を定義します。これにより、書き込みを正常に
行えるのか事前に調べられます。

"最初にハードディ

この チェッ ク ボッ クスが オンの 場合、CD のイ

スクに書き込む

メージ フ ァイルが最初に ハードディスク に書き

(Write to hard disk
first)"

込まれます。この際は、ハードディスクにファイ
ルを保 存するた めの十分 な空き容 量が必要 にな
ります。イメージ ファイルは作成時に CDへの書
き込み用のフォー マットに変換されているため、
実際の 書き込み 時に変換 作業を行 う必要が あり
ません。したがって、実際の書き込みスピードや
書き込みの信頼性の向上につながります。

"書き込み後に

これをオンにした場合、書き込みプロセスが終了

メディアを照合

すると、WaveLab Studio により、直ち にデータ

(Verify destination
medium after

が正しく転送されたかどうかを、自動的にチェッ
クします。

write)"
"デフォルト
(Default)
"

この ボタン をク リッ クす ると 現在 の設 定が デ
フォルトとして保存され、次にダイアログを開い
た際に 保存した 設定が自 動的に読 み込まれ るよ
うになります。

"詳細(Advanced)" このボタンをクリックすると、ダイアログの下の
部分が 延びてよ り詳細な 設定を行う ための 5 つ
のタブが表示されます。これにより、書き込み時
の設定をより詳細に定義できます。

DVD の書き込みプロセスが終了してから、クローズのブロセスが
終了するまでに、約 15 分を要します。

219
データCD/DVD プロジェクト

18
オーディオCDトラックの読み込み

オーディオ CD のトラックを WaveLab Studio に
読み込む
WaveLab Studio は、オーディオ CD のオーディオ トラックを読み取る
機能があります。
これ は、CD か ら直接オー ディオのデ ジタルコピ ーを作成し、ハ ード
ディスクにオーディオファイルとして保存するものです。
⇒ WaveLab Studio は多くの CD ドライブをサポートしますが、いくつ
か制限もあります。
CD-ROM/CD-R ドラ イブにおいて、オー ディオ取り込みの プロトコ
ルが完全には標準化されていないため、ドラ イブ間に差異もありま
す。WaveLab Studio では、読み取りの方法に対し、できる限り幅広
くサポートするように努めていますが、どの ドライブでも適切に動
作するという保証はありません。実際、あるブ ランドのドライブを

" オーディオ CD トラックの読み込み(Import Audio CD Tracks)" ダイ
アログ

使用した場合に、同様の読み取り方法を採 用しても、わずかに異な
る諸問題を生じるかもしれない、という報告もあります。

6. ダイアログ下側にあるフォルダ ボタンをクリックして、ファイルを

⇒ CD に関する著作権は必ず遵守・尊重して、CD トラックの読み込み

保存するフォルダを選択します。

を行ってください !

各ファイルは、トラック リストに表示されている名前で保存されま
CD トラックを読み込む手順は以下のとおりです。

す。ファイル 名を変更 する場合 は、トラック リスト内 でダブ ルク

1. CD-ROM/CD-R ドライブに CD を挿入します。

リックして、名前を入力します。

2. " ツール(Tools)" メニューから、" オーディオ CD トラックの読み

すべてのトラックを読み込む場合は、各トラックに固有の名前を

込み(Import Audio CD tracks)" を選択します。

付けてください。2 つ以上のファイルで同じ名前が あると、2 つ

3. ダイアログ上側にあるプルダウン メニューから、読み込みに使用す

目のファイルを読み込む際に警告ダイアログが現れます。このと

るドライブを選択します。

き、先に保存したファイルを上書きするか、作業をキャンセルす
るか、選択できます。

4. 隣のプルダウン メニューから、読み取り速度を選択します。
5. 必要に応じて、" リストを更新(Refresh)" をクリックして、トラッ

7. 読み込んだオーディオを WAVE 以外のフォーマットにしたい場合

クリストを更新します。

は、ダイアログ下側のファイル フォーマット ボタンをクリックして

ウィンドウには、CD のトラックと各トラックの情報がリスト表示さ

表示 さ れる " オー デ ィ オ フ ァ イル フ ォ ーマ ッ ト(Au d io Fil e

れます。コピー プロテクションとプリエンファシスの欄は情報表示

Format)" ダイアログで必要なフォーマットを選択します。

のみで、設定の変更はできません。

利用可能なファイル フォーマットについては、50 ページの『サポー

• デフォルトでは、
各トラックは " トラック XX
(Track XX)" と名前が付

トされているファイル フォーマット』をご参照ください。

されます。"XX" の番号は "01" から開始します。リスト内を右クリッ

8. 必要ならば、
1 つのファイルを選択して、
" 再生
(Play)"を再生します。

クして現れるコンテキスト メニューから、オプションを選択するこ

トラックの冒頭から再生を開始します。これによ り、内容のチェッ

とによって、番号の自動追加方法を調整できます。

クを行えます。

このコンテキスト メニューには、各トラックをファイルに保存する

⇒ 場合によっては、トラック冒頭の短い部分で「カ ットアウト」が生

際の追加的な機能(現在のモンタージュに 追加するなど)も用意さ

じることがあります。その場合は、トラック冒頭に対 するプリロー

れています。

ル値を設定できます。
これを行うには、" オプション(Options)" メニューから " トラック
前後の 読み取 り時間(Define reading of audio before and after CD
track)" を選択します。現れるダイアログにおいて必要なプリロール
値を入力します。また、トラックの終端部分を確実に 読み込むため
に、ポストロール値を指定することもできます。この 背景にある技
術的理由は、CD 上の 1 ブロックのデータを選択 / 指定することはで
きず、1 フレーム単位でのみ 取り扱う、というものです。フ レーム

221
オーディオCDトラックの読み込み

の中間にデータがある場合は、プリ / ポスト ロールを設定して、フ

これらのフォーマットを選択した場合は、" エンコード(Encoding)" 欄

レームのすべてを読み取るようにする必 要があります。詳細につい

をクリックして 現れるプルダウン メニューから " 編集(Edit)" を選択

ては、213 ペ ージの『フレーム、ポジション、小フ レーム、ビット

すると、対応 するエンコードのダ イアログが現れます。こ こでは、作

について』をご参照ください。

成するファイルのビットレートや他の属性を設定できます。

9. リストから必要なトラックをすべて選択します。

"CD 読み込み方法(CD reading method)"

[Ctrl] キーと [Shift] キーを使用して、または " すべてを選択(Select
All)" ボタンを使用して、複数のトラックを選択できます。

まれなケースとして、ドライブからオーディ オ サンプルを読み取る際
のデフォル トの方法が、適切に動作 しない場合があります。こ のよう

• CD トラックを、WaveLab Studio のデスクトップやモンタージュに

な場合に、" オプション(Options)
" プルダウン メニューの "CD 読み込

「ドラッグ & ドロップ」することも可能です。
モンタージュのクリップ リスト、あるいはトラック ペーンに直接ド

み方法(CD reading method)" ダイ アログにおいて、読み取り 方法を

ロップできます。この方法を利用するには、" オプション(Options)
"

変更できま す。このダイアログには、い くつかのオーディオ読 み取り

プルダウン メニューの " モンタージュへのドラッグ & ドロップを許

方法が用意されています。

可(Enable Drag and Drop towards Audio Montages)" を有効にする

⇒ 問題を生じない 限り、設定の変 更は行わないで ください !

必要があります。

" 多重確認モード(Ultra-Safe Mode)" について

10.1 つのファイルのみを選択する場合に、開始 / 終了の長さを調整し
て、トラックの一部のみを読み込めます。

時々、CD トラックでわずかなビットが適切に読み取られない場合があ

実際に読み込まれるトラック範囲は、バー グラフで示されます。

ります(これはご使用の CD ドライブのクオリティによります)。結果、
不快なクリック / ポップノイズを生じます。これを解決するために、"オ

11." 読み込み(保存)(Save)" ボタンをクリックします。

プション(Options)" プルダウン メニューの " 多重確認モード(Ultra-

トラックが読み取られます。各トラックを各 ウィンドウで開くこと

Safe Mode)" を有効に します。有効にした 場合、正確に同じ結果 が得

も可能です。これは、読み取りを行う間の処理 状況表示ダイアログ

られるまで(チェックサムを使用)、各 CD トラックを繰り返して読み

で設定できます。

込みます。

"Freedb" 機能について

" モンタージュに変換(Convert to Montage)"

"Freedb" の機能を利 用するには、適切なインターネット 接続が必要で

CD 内容をモンタージュに変換できます。一度モンタージュに変換する

す。

と、トラック 順序の変更、トラックの 除去、新規トラックの追 加を行

"Freedb" ボタン をクリックするとプルダ ウン メニューが開き、CD の
情報を取得する "Freedb" 提供の機能を利用できます。"Freedb" は、CD

えます。この機能を使用し て、たとえば CD のコンピレ ーション ミッ
クスを作成できます。

情報の世界的なデータ ベースを保全しているものです。
• オーディオ CD を挿入すると、その CD のトラック名などをデータ

注意事項 :

ベースに問い合わせます。

オーディオ セクターを検
• オーディオCDトラックの読み込み機能は、

• データ ベースにその CDの情報がない場合、CD情報をデータ ベース

出することが難しいことに起因し、CD-ROM やハードディスクから

に登録できます。詳細は www.freedb.org(英語)をご参照ください。

のデータ読み取りよりも技術的に複雑です。CD によっては、CD 規
格に完全には一致していない、という問題が生じる 可能性もありま

ファイル フォーマット - CD トラックを他のフォーマットに変換

す。

読み取ったオーディオ ファイルは、デフォルトでは WAVE フォーマッ

• " オプション(Options)" プルダウン メニューに、他の機能も用意さ

ト(.wav)で保 存されます。しかしな がら、ダイアログ下側 にあるボ

れています。

タンをクリッ クして開く " オー ディオ ファイル フォーマット(Audio

• エンファシスを含む CD トラックを読み込み、これを CD で使用する

File Format)" ダイアログで、他のフォーマット でファイルを保存でき

場合は、モンタージュ、あるいはオーデ ィオ CD プログラ ムにおい

ます。もしくは、タイプ メニューから必要なファイル フォーマットを

ても、エンファシスを有効にしてください。

選択します。
利用可能なフォーマットの中には、MP3、MP2、WMA、Ogg Vorbis の
圧縮フォーマットも含まれます。

222
オーディオ CDトラックの読み込み

19
レーベルの作成

はじめに
レーベル エディタを使用すると、オリジナルの CD または DVD レーベ
ルを作成して印刷できます。これにより、ジャケットの表面、内面、裏
面、ディスク レーベルを個別にデザイン できます。テキ ストの入力に
加え、イメージ ファイルの 読み込みもサポートされています。これら
は、自由に編集できます。

変数とテンプレート
データ CD/DVD プロジェクト、モンタージュおよびオーディオ CD ト
ラック の読み込みでは、短いコード 文字列とそれに対応す る値からな
るデフォルトの変数セットが用意されています。変数によって、トラッ
ク名、個人情報などのプロジェクトに関する情報が提供されます。変数
には 2 種類あり、デフォルトで設定されているデフォルト変数と、ユー
ザーが編集できるユーザー変数があります。
デフォル ト変数はプロジェクトの 内容に応じて自動的に作 成される変

ダイアログの右側には、使用可能なテンプレートの リストが表示さ

数で、ユーザー変数はユーザーが自由にカスタマイズできる変数です。

れます。こ の領域 の上に あるタ ブをク リッ クして、" オ ーディ オ

変数はオーディオ CD レポート機能(207 ページの『オーディオ CD レ

(Audio)"、" データ(Data)"、" オーディオ&データ(Audio + Data)
"

ポートの作成』参照)でも、使用されます。

を切り替えられます。ダイアログ の左側には、ディスクレー ベルの

• テンプレートは、既成のレイアウトです。

前、後ろ、およびレーベル面のイメージ プレビューが表示されます。

• テンプレート レイアウトは、レーベル エディタを使用して、自由に

4. テンプレートを選択して、"OK" ボタンをクリックします。
CD ケースの前面が表示された形で、レーベル エディタが開きます。

カスタマイズでき ます。新しい イメージやオブジェ クトの追加、存
のものを削除、編集できます。

• テンプレートを使用しない場合は、
ダイアログで " 空白テンプレート
(Void)" を選択します。

テンプレートの選択

レーベル エディタが空白状態で開かれます。まったく何もない状態
から、レーベルを作成したい場合はこれを選択してください。

レーベル エディタを開く前に、最初にテ ンプレートを選択します。テ

• ユーザー テンプレートを作成して、保存もできます。

ンプレ ートでは、現在のプロジェ クトに関する情報が、既成 のレイア

この方法については、228 ページの『レーベル セットをユーザー テ

ウト上に提供されます。

ンプレートとして保存』で説明します。

1. レーベルを作成する対象となるプロジェクトを開きます。
これは、データ CD/DVD プロジェクト、モンタージュ、オーディオ
CD トラックの読み込みのいずれかになります。
2. プロジェクトのメニューから " レーベル セット(Create Label set)"
を選択します。
このメニュー項目がある場所は、開いている ドキュメントの種類に
よって異なります。
モンタージュでは "CD" タブの "機能(Functions)
"
メニュー、デ ータ CD/DVD では "CD/DVD " メニ ュー、オーデ ィオ
CD トラックの読み込みの場合は " オプション(Options)" メニュー
にあります。
3. ダイアログが表示されます。

224
レーベルの作成

レーベル エディタでのオブジェクトの取り扱い

レーベル エディタ

レーベル エディタ ツール

オーバー ビュー

テキスト ボックス挿入

レーベル エディタでは、前面、背面、ディスク面の 3 つあるビューの

ライン挿入

サークル挿入

うちの 1 つ が常に表示されます。これらの ビューはウィンド ウ上部の

イメージ挿入

タブを使って切り替えられます。レイアウトは、ページごとに独立して
います。
⇒ ジャケット表面は、片面のみの作成や、裏側も 含めて両面の作成も

トラック リスト挿入

できます。

オブジェクト ズーム

" プリンタ(Printing)" メニューで " ページ設定(Page layout)" を選

選択ツール

ズーム イン /アウト

レーベルの印刷

択して、表示されるダイアログ上で設定できます。
レーベル エディタ ウィンドウには、選択されているレーベル面のレイ
アウト フレームが表示されます。レイアウトは、イメ ージ、テキスト

ツールを選択するには、3 通りの方法があります。

ボックス、線、円などにより構 成され、これらは編集できます。また、

• " 編集ツール(Tools)" メニューを使用する

レイアウト全体の背景イメージまたは色を指定することもできます。

水平/垂直ルーラー

• ツール バー上で対応するアイコンをクリックする。
• オブジェクトがない背景の領域を右クリックして現 れるコンテキス

表示面切り替えタブ

ト メニューから選択する。
以下のツールが用意されています :
ツール

説明

"選択(Select)"

オブジェクトの選択、サイズ変更、移動
などに使用します。

ツールバー
"ズーム(Zoom)"

オ ブジェクト ズームは、選択し たオブ
ジ ェク トのズ ーム に使用 しま す。ズー
ムイン / アウトはレイアウト全体の表示
倍 率の変更に使用し ます。" オ プション
(Options)" メニューの "表示倍率 100%
(Zoom 100%)" を選択すると、標準の倍

オブジェク ト
(円)

率に戻ります。

オブジェクト
(テキストボックス)

"オーディオCDトラック

このコマンドを使用すると、プロジェク

リスト

ト のトラック リ ストが自動的に 作成さ

(Insert Audio-CD Track List)" れて挿入されます。
"テキストボックス

テキスト ボックスを挿入します。

(Insert box with text)"
"サークル(Insert Circle)"

円 または 楕円のオ ブジェ クトを挿 入し
ます。

"ライン(Insert Line)"

線のオブジェクトを挿入します。

"画像(Insert Image)
"

イメージ オブジェクトを挿入します。

"背景色の設定

レイアウトの背景色を設定します。これ

(Set background color)
"

225
レーベルの作成

は、メニューから選択できます。

新規オブジェクトの挿入

ツール

説明

"背景画像の設定

レイアウトの背景画像を設定します。

(Set background image)
"

新規のオブジェクトを挿入するには、対応するツールを選択してから、
レイ アウト 上で任 意の方 向へド ラッグ します。マウ ス ボタ ンを離 す

これは、メニューから選択できます。

と、挿入するオ ブジェクトのプロパテ ィを設定するためのダイ アログ
が表示され ます。ただし、イメ ージ ファイルの場合は、標準 的なファ

範囲の選択

イル選択ダイアログが表示されます。

選択ツールを選択して、オブジェクトをクリックします。

⇒ オブ ジ ェク ト の属 性 を 定義 す るダ イ アロ グ は 、" オブ ジ ェク ト
(Objects)" メニューまたは、オブジェクトを右クリックすると表示

• 選択されたオブジェクトの輪郭が点線で 表示され、サイズの変更に

されるコンテキスト メニューから選択できます。

使用する四角いツマミが表示されます。
• 複数のオブジェクトを一度に選択するには、[Ctrl] キーまたは [Shift]
キーを押しながらクリックします。選択したオブジェクトは、[Shift]

このダイアログで利用可能なオプ ションについては、227 ページの
『オブジェクト属性の設定』をご参照ください。

キーを押しながらクリックすると選択を解除できます。
• 複数のオブジェクトが選択されている場 合でも、フォーカスされて
いるオブジェクトはその内 の 1 つ だけです。フォー カスされている
オブジェクトのツマミは赤色になります。[Ctrl] キーを押しながらク
リックすると、フォーカスされているオブジ ェクトが切り替わりま

テキスト ボックスの挿入

す。

オブジェクトの削除
オ ブジ ェク トを 削除 する には、削 除す るオ ブジ ェク トを 選択 して、
[Delete] キーを押します。

オブジェクトのコピー / 移動
右クリック を押しながら、オブジェク トをドラッグしてマウス ボタン
を離すと、ポップアップ メニューが表示 されます。このメニューでオ
ブジェクト をドロップした場所に コピーするのか、移動するの かを選
択できます。移 動の場合は、単にオブジ ェクトをドラッグして 移動す
ることも可能です。

2 つのオブジェクトが選択されていて、上のオブジェクトがフォーカ
スされている例

オブジェクト サイズの変更
選択し たオブジェクトのツマミ の上にポインタを置く と、ポインタの
形が 2 方向を向いた矢印 に変化します。テキスト ボックスのサイズを
変更し てもテキストのサイズは 変化しませんが、サークル や画像の場
合はそれらの大きさそのものが変化します。
⇒ オブジェ クトを右ク リックして 表示され るコンテキ スト メニュ ー
から " 位置とサイズの設定(Edit position and size)" を選択できま
す。
ダイアログが表示されます。このダイアロ グでは、サイズや位置を
数値で指定できます。

226
レーベルの作成

オブジェクトの種類によって、ダイアログの内容は変化します。

オブジェクトの配置
レイアウ ト内でオブジェクトの位 置を調整するにはいくつ かの方法が
あります。

" オブジェクト(Objects)" メニュー

• 選択ツールを使用して、手動でドラッグする。

このメニューは、ウィンドウのメニュー バーから、またはオブジェク

• フレー ム中の 特定位 置に自 動的に配 置する。オ ブジェ クトを 右ク

トを右 クリックして呼 び出します。オブジェクト が選択されてい ない

リックして、対応するオプションを選択す ると、オブジェクトを縦

場合は、メニュ ー上のオプションは使 用できないためグレーア ウトさ

または横の中央に配置できます。

れます。
1 つのオブ ジェクトが選択 されている場合 は、次の機能が使用で きま

(228ページ参照)。
• ほかのオブジェクトに合わせて自動的に配置する

す。

• 数値を使用してオブジェクトの位置を設定する。数値の設定は、" オ
ブジェクト(Objects)" メニューまたはオブジェクトのコンテキスト
メニューから " 位 置とサイズの設定(Edit positions and size)" を選
択して表示されるダイアログ上で行い ます。これは、フォーカスさ

項目

説明

"属性の設定

こ の機能の詳細 については、227 ペ ー

(Edit properties)"

れているオブジェクトの位置調整に使用します。

ジ の『オブジェクト属性の設 定』をご
参照ください。

"位置とサイズの設定
(Edit position and size)"

こ の機能の詳細 については、227 ペ ー
ジ の『オブジェクトの配置』をご 参照
ください。

"表示条件の設定
(Edit display condition)"

オブジェクトの位置と大きさをセンチメートル単位で指定します。"
適用(Apply)" ボタンをクリックして、ダイアログを閉じることなく
設定を反映できます。

指 定された変数が空の場合、オブ ジェ
ク トが表示されないように設定で きま
す。

"前面に出す
(Bring to front)"

グリッド、ルーラー、全自動スナップ オプション

さ っているオブジェクトを前面に 出す
ことができます。

"オプション(Options)"メニューには、"ルーラーを表示
(Show Rulers)
"
"背面に送る

と " 座標グリッドを表示(Show Grid)" という項目があります。これら

(Send to back)"

が有効 になっていると、レイアウ トの背景には、グリッドが 点で示さ

ほ か のオ ブジ ェク トが 上に 覆 いか ぶ

ほ かのオブジェクトに覆いかぶさ って
い るオブジェクトを背面に送るこ とが
できます。

れ、水平および垂直のルーラー にマウス ポインタの現在位置が表示さ
れます。これらのオプションは、オブジェクトの適正な位置を決定する

"水平中央揃え

際に便利です。グリッドの間隔を設定するダイアログを表示するには、

(Center horizontally)"

選 択したオブジェクトをレイアウ ト内
の横の中央に配置します。

" オプション(Options)" メニューの " ユーザー設定(Preferences)" を
"垂直中央揃え

選択してください。
全自動スナップを利用して、オブジェクトが自動的に、グリッド位置、

(Center vertically)"

ほかの オブジェクト、フレームの端 に対して引き寄せられ るように設
定できます。

"位置をロック
(Lock movement)"
"すべてを選択

オブジェクト属性の設定

選 択したオブジェクトをレイアウ ト内
の縦の中央に配置します。
選 択したオブジェクトの位置を固 定し
ます。
すべてのオブジェクトを選択します。

(Select all)"

オブジェ クト属性の設定を行うダイアログ は、以下の 3 通りの方法で

"同じサイズのオブジェクトを 選 択したオブジェクトと同じ大き さの

開きます。
• オブジェクトを選択して、" オブジェクト(Objects)" メニューから
" 属性の設定(Edit properties)" を選択する。

すべて選択
(Select all with same size)"

• オブジェクトを右クリッ クして表示されるコンテキス ト メ
ニュ ーか ら " 属 性の 設 定( Ed it properties)" を選択する。
• オブジェクトをダブルクリックする。

227
レーベルの作成

オブジェクトをすべて選択します。

メニューを開いた際に、複数のオブジェクトが選択されている場合は、
次の機能も使用できます。

項目

説明

"グループ化(Group)"

すべての選 択されてい るオブジェ クト

項目

説明

を 1 つのグルー プにまとめま す。これ

"主選択オブジェクトと同じ

フォーカ スされてい るオブジェ クトの

に より、グ ル ー プ内 の す べて の オ ブ

属性を適用

属性が、選 択されてい る同じ種類 のオ

ジェクトを 同じ位置関 係を維持し たま

(Apply same properties as

ま一 度に 動か せま す。" グ ルー プ解 除

ブジェクトに適用されます。

(Ungroup)" を 選択 する とグル ープ 化

focused object)
"

を解除できます。
"水平に均等配置
(Space evenly horizontally)"

選択さ れているオ ブジェクト を、上側
中央の つまみを基 準に、水平に並 べ替

レーベル セット

えます。これにより、選択されているオ
ブジェク トの上側中 央にあるつ まみが

1 つのプロジェクト に対して、レーベル セットを好きな数 だけ保存で

水平方向に均等に並びます。
"垂直に均等配置
(Space evenly vertically)"

きます。レーベル エディタで レイアウトを編集して保存する ことなく

選択さ れているオ ブジェクト を、横側

ウィンドウ を閉じると、保存するかど うかを訪ねるダイアログ が表示

の中央 のつまみを 基準に、垂直に 並べ

されます。保存しない場合、変更情報はすべて失われます。

替えます。これにより、選択されている

⇒ レーベル エディタで 行った作業 はプロジェ クトの一 部としては 保

オブジェ クトの左右 中央にある つまみ

存されません。レーベル セットはそれぞれ独立したファイルとして

が垂直方向に均等に並びます。
"垂直位置の重複排除
(Place under each other)"

保存されます。

選択され ているすべ てのオブジ ェクト

⇒ 保存されたレーベル セット ファイル(*.lab)には、レーベル エディ

を、オブジ ェクトの下 に次のオブ ジェ

タ上でのすべての設定が保存されます。

クトが来るように並べ替えます。

ただし、CD/DVD プロジェクトやモンタージュ などを、後から変更

"主選択オブジェクトの

こ れら 項 目 は、選 択さ れ て いる オ ブ

xxx に揃える

ジェクト をフォーカ スされたオ ブジェ

しても、その変更点はレーベル セットには反映されません。

レーベル セットの保存

(Align with xxx of focused

クトの一 部に合わせ て揃えるの に使用

object)"(xxx の部分は

します。フ ォーカ スされた オブジ ェク

レーベル セットを保存するには、レーベル エディタ ウィンドウがアク

メニュー項目により異なる)

トの任 意の辺、または 横辺または 縦辺

ティブな状態で、" ファイル(File)" メニューから " 保存(Save)" また

の中央 部分に、選択さ れているほ かの

は " 名前を付けて保存(Save as)" を選択します。

オ ブジ ェ クト の 位置 を 合わ せ られ ま

レーベル セットを開く

す。

保存し たレーベ ル セットを 開くには、" ファイ ル(File)
" メニュ ーの

"主選択オブジェクトのサイズ

選択され ているすべ てのオブジ ェクト

に合わせる

のサイズ をフォーカ スされてい るオブ

"開く(Open)" サブ メニューで、" レーベル セット(Label set)" を選

ジェ クト に合わ せま す。" 主 選択オ ブ

択します。

(Resize as focused object)"

ジ ェク ト の幅 に 合わ せ る(Res ize as

レーベル セットをユーザー テンプレートとして保存

width of focused object)" または "主選
択オブ ジェクトの 高さに合わ せる

" レーベル テンプレートの選択(Select a Label template)" ダイアログ

(Resiz e as height of focused object)"

では 保存し たレ ーベル セッ トをテ ンプレ ートと して 呼び出 せます。

を選択 して、幅または 高さのみを 合わ

レーベル テ ンプレートとは、単に WaveLab Studio のフォル ダ中の特

せることもできます。

定 の サ ブ フ ォ ル ダ に 保 存 さ れ た レ ー ベ ル セッ ト を 意 味 し ま す。
WaveLab Studio フォ ルダ から こ のサ ブ フォ ル ダへ 至る パス は、
「 Pre sets /Lab el /Temp la tes/ 」にな り ます 。ここ に ある "Audio "、
"AudioData"、"Data"、"Images" の各フォルダは、ダイアログ上の各タ
ブに対応しています。これらフォルダの内ど れかにレーベル セットを
保存すると、" レーベル テンプレートの選択(Select a Label template)"
ダイアログでテンプレートとして選択でます。

228
レーベルの作成

新規変数の作成

ユーザー変数の定義
CD レー ベル セッ トの ユーザ ー変 数に 関する 説明 は、モンタ ー

新しい変数を作成して、数値を定義できます。新しい変数は選択されて

ジュの CD レポートにも当てはまります。

いるフォルダに自動的に追加されます。以下の手順により、新規変数を
作成します。

メディア情報、データ、時間などの自動的に作成される情報に加えて、

1. " 新規フォルダ(New folder)" ボタンをクリックして新しいフォル

ユー ザーが独自に変 数を定義できま す。定義し たユーザー変数 はプロ

ダを作成するか、
新規変数を追加する既存のフォルダを選択します。

ジェ クトと一緒に保 存されます。次の手順によ りユーザー変数 を定義

2. " 新規テキスト変数(New variable)" ボタンをクリックします。

できます。

選択したフォルダに編集可能な新規の変数が追加されます。

1. ユーザー定義を追加するプロジェクトを開きます。

3. たとえば、「プロデュー サー」などのよ うに変数の 内容を示す 名前

これは、データ CD/DVD プロジェクト、モンタージュ、オーディオ

を、"項目(Description)" 欄をダブルクリックして入力します。

CD トラックの読み込みのいずれかになります。

4. " テキスト(現在の設定)(Current value)" 欄をダブルクリックし

2. " テキスト変数の編集(Edit text variables)
" を選択します。

て、新規変数に関連する適切な情報を入力し ます。変数名を「プロ

このメニュー項目がある場所は、プロジェクトによって異なります。

デューサー」にした場合は、その名前を入力します。

モンタージュでは "CD" タブの " 機能(Functions)
" メニュー、デー

5. 変数をレーベル エディタで参照するコードを作成するには、" コー

タ CD/DVD プロジェクトでは "CD/DVD " メニューにあります。この
項目を選択すると、Windows のエクスプローラーに似た構造のフォ

ド(Code)" 欄にある適切なコード名をつけて「%」で囲みます。

ル ダリストが現れます。

変数名を「プロデューサー」に指定した場合は、「%Producer%」と
指定します。
6. 設定が完了したら、"OK" ボタンをクリックします。
新規の変数 を登録したら、テキスト変 数ファイルをプリセット として
保存できます。
" 既定変数を読み込む(オプションメニュー)
(Import default variables
(from the Options menu)" ボタンをクリックすると、デフォルトの状態
のテキスト変数セットを読み込めます。

変数セットをプリセットとして保存
ダイ アログ 左下のド ロップ ダウン リ ストに ある " 名前を 付けて保 存
(Save as)" を選択すると、プリセットに名前を付けて保存できます。複
数の変数セ ットをプリセットとし て保存すると、このドロップ ダウン
リストを使用して複数のプリセットを切り替えられます。
プリセット の利用法としては、定期的 に仕事を受注しているク ライア
ントごとに 異なったプリセットを 保存しておいて、プロジェク トごと

• 開いているフォルダ内の変数を編集できます。これらの変数は、" 種

に使い分けることなどが考えられます。

類(Type)" 列に " 編集可能(Editable)" と表示されます。
編集可能な変数はプロジェクトの種類により変化します。

テキスト変数のテキスト ファイルへの書き出し

3. 個人情報などのデフォルト変数の値を定義するには、" テキスト(現
在の設定)
(Current value)" 欄をダブルクリックします。

" テキスト変数をファイルに書き出し(Export text variables in ASCII)"

表示されるテキスト ボックスで、関連情報を入力します。

機能を使うと現在のテキスト変数をタブ区 切り形式のテキスト ファイ

4. 設定が完了したら、"OK" ボタンをクリックします。

ルとして保存します。これは Microsoft Excel な どの表計算ソフトで編
集する際に便利です。このメニュー項目がある場所は、プロジェクトに
よって異なります。モンタージュでは "CD" タブの " 機能(Functions)
"
メニュー、データ CD/DVD プロジェクトでは "CD/DVD " メニューにあ
ります

229
レーベルの作成

4. " プリンタ(Printing)
" メニューで、" 印刷(Print)" を選択します。

レーベルの印刷

" レーベルの印刷(Print label)" ダイアログが表示されます。このダ

レーベルはレーベル エデ ィタから直接印刷できます。通常紙への印刷

イアログで、プリンタの設定や印刷結果のプレビュー、印刷するレー

やメディア レーベル専用紙への印刷もできます。

ベルの部数などを指定できます。
5. " 印刷(Print)" ボタンをクリックします。

プリンタの設定

6. 対応するタブをクリックして、次に印刷するレーベルを選択します。

レーベ ル専用紙に印刷する場合 は、プログラム上のレーベ ルの寸法と

ステップ 3 に戻って同様の手 順を行います。これをすべてのレーベ

実際の紙が完全に一致していることが重要です。これは、通常の紙に印

ル面の印刷が終わるまで繰り返します。

刷する場合は、印字結果が紙の特定位置に印刷される必要がないので、
それほど重要にはなりません。
プリンタ の設定を行うには、レーベル エディタ の " プリンタ
(Printing)
" メニューで "プリンタの設定(Calibrate printer)" を選択し
て、" プリンタの設定(Calibrate printer)" ダイアログを開きます。
同じプリンタを使い続ける限り、この設定は最初に一度だけ設定
すればその後の設定は必要ありません。

ページ レイアウトの設定
" ページ設定(Page layout)" ダイアログでは、ページ レイアウトの印
刷 方法 を設 定す るため のさ まざ まな オプ ショ ンが 含ま れてい ます。
ページ レイアウト は、レーベルの各面(表、裏、ディスク)に対して
個別に設定します。また、レーベルの各面は、それぞれ別々に印刷され
ます。
レーベル専用紙を使用している場合は、通常、レーベルの位置と
サイズが正確 に記載されたシートが付属します。最初にレーベル
を印刷する場合は、これを使用して適切に印刷されるかどうかを
事前に確認してください。
ページ レイアウトを設定 するには、レイアウトを設定したいレーベル
のタブ をクリックし " プリンタ (Printing)" メニューよ り " ペ ージ設定
(Page layout)" をクリックしてください。3 つのレーベル タイプにより
それぞれ設定が異なります。

印刷
印刷はそれぞれのレーベル面ごとに別々に行います。しかし、次の操作
は各レーベルの印刷で共通です。
1. " オプション(Options)" メニューで " ユーザー設定(Preferences)"
を選択します。
" ユーザー設定(Label editor preferences)" ダイアログが表示されま
す。
2. " 印刷(Printing)
" 部分でレーベルのフレームや切り取り線を印刷す
るかどうかを設定します。
3. 任意のレーベル タブをクリックして、印刷するレーベル面を選択し
ます。

230
レーベルの作成

20
解析

全般情報の検出
はじめに
" 全般情報の検出(Global Analysis)" ダイアログの働き
このダ イアログを使用すると、選択 領域に対して高度な分 析を実行し
て、オーディオ中の特定の属 性を持つ領域を検出できます。グリッチ、
歪みな どが発生している領域を 見つけたり、サウンドのピ ッチを調べ
たりできます。

使用方法
オーディオ ファイルの 選択範囲を解析、検査して、情報をダイアログ
に表示します。
また、解析 中に特定の特徴を持った オーディオ部分を見つ け出すこと
もでき ます。たとえば、特に大きなレ ベルや小さなレベルを 持つ領域

" 全般情報の検出(Global analysis)" ダイアログ

の位置な どを特定できます。これらの領域は、オーディオ ウィンドウ

解析内容の決定

上でブ ラウズ(切り替え表示)し たり、マーカーを設定 したり、拡大
表示できます。

解析に はいくつか種類 があります。解析内容によ っては時間が掛 かる
場合もあり ます。実際に解析を行う際 に使用するタイプのみを 選択す

各タブの内容

るようにしましょう。

• " ピーク(Peaks)" タブはレベルのピーク ポイントを検出するのに使

有効なオプションの数が多いと、処理速度が落ちます。特に、ピッチ解

用します。

析は処理が複雑なため処理時間が大幅に増大します。

• " ラウドネス(Loudness)" タブでは、ラウドネス(RMS)の高いセ

解析する選 択範囲が短い場合は、オプ ションをすべて有効にし てもそ

クションを見つけるのに使用します。

れほど問題はありません。

• " ピッチ(Pitch)" タブは、サウンドの正確なピッチを検出するのに

• オーディオ中のピーク部分を検出するには、"ピーク(Peak)"タブを

使用します。

クリックして、"ピーク(peak)" チェック ボックスをオンにします。

• "その他
(Extra)" タブは DC オフセットやファイルの実質的なビット

• ラウドネスを検出するには、" ラウドネス(Loudness)" タブをクリッ

分解能を検出します。

クして、"RMS パワー(RMS Power)" チェック ボックスをオンにし

• " エラー(Errors)" タブは、グリッチやクリッピングが発生している

ます。

箇所を特定するのに使用します。

"タブをクリックして、
• 平均ピッチを検出するには、"ピッチ(Pitch)
"平均ピッチ(Average Pitch)" チェック ボックスをオンにします。

一般的な操作

• グリッチやクリッピングを検出するには、" エラー(Errors)" タブを
クリックして、" グリッチ(Glitches)" チェック ボックスや " クリッ

" 全般情報の検出(Global Analysis)" ダイアログを開く

ピング(Clipping)" チェック ボックスをオンにします。

1. 解析する選択範囲をオーディオ ファイル上で作成します。
任意の選択範囲の長さやチャン ネル(左、右、または両方)を選択

パラメーターの設定および解析の実行

できます。ファ イル全体を解析したい場合は [Ctrl] + [A] キーを押し
て、ファイル全 体を選択します。" ユーザ ー設定(Preferences)" -

1. パラメーターを設定します。

"編集(Wave edit)" タブの " 範囲 が選択されていない場合はファイ

ほとんどの タブに、解析の実行方法に 関する設定オプションが ありま

ル全体に処理(Process whole file if no selection exists)" が有効で、

す。たとえば、"ピーク(Peak)
" タブには、次の 2 つのパラメータがあ

選択範囲を設定していない場合は、ファイル 全体を対象に処理を行

ります。

います。

• " 検出ポイントの上限
(Maximum number of peak points to report)"

2. " 検査(Analysis)" メニューから " 全般情報の検出(Global analysis)"

により、レポートされ るピーク数(大きい順)を 設定します。たと

を選択します。

えば、この値を「10」に設定する と、レベルの大き い順に 10 個の
ピークがレポートされます。

232
解析

• " 検出ポイントの最小間隔(Minimum time between 2 points)" は、

4. 現在その値を表示しているボタンをクリックします。

検出され た 2 つのピーク 間の最小の 間隔を設定 します。たとえば、

表示されている値は、最大値または最小値をもった ホットポイント

この値を「5 s」に設定すると、報告されるピークの間に 少なくとも

の値です。この例では、右下の数値が 表示されたボタンをク リック

5 秒の間隔が開くということになります。

します。
5. ダイアログの最下部の " 検出されたポイントの数(Number of hot

この 2 つの設定に より、報告されるすべてのピークが 同じ領域に集中

Points)" でホットポイントの数を確認します。

することを避けられます。

ここには、検出されたホ ットポイントの数が表 示されます。この例

2. 必要に応じて、カーソルの位置を変更します。

では、指定した値以下のレベルの領域が、右チャンネ ルでどれだけ

" ピ ーク(Peak)
" タブおよび " ラウドネ ス(Loudness)
" タブでは、

あったかを示しています。

カーソル位置の値も報告されるので、これら のタブで特定位置の情
報を表示させたい場合は、適正な位置にカー ソルを配置しておく必
要があります。
3. " 検出(Analyse)" ボタンをクリックします。

結果確認
ここ に検 出さ れた ホッ トポ
イントの数が表示されます。

" ピッチ(Pitch)
" タブおよび " その他(Extra)" タブでは、解析された
オーディオに対して、1 つの値だけが返されるため、結果を確認するの
は簡単です。タブをクリックして、ダイアログ中の値を読み取るだけで

6. 検出されたポイントの数の下にあるスクロール バーを使用して、発

す(各値の詳細については、この章の後半をご参照ください)。

見された位置の間を移動します。

ほかの タブについては、拡張オプ ションが用意されてい るため、若干

カーソルは、解 析で発見さ れた位置の 間を移動し、必要 に応じて、

取り 扱いが複雑にな ります。これは、ほかのタ ブで解析を行っ た場合

画面表示がスクロールします。

は、ピーク、グ リッチなどの「ホット ポイント」と呼ばれる ファイル

7. ほかの値の詳細情報を確認したい場合は、必要に応 じてほかのタブ

中のイベント位置を切り替えて表示できるためです。

をクリックし、表示されている値ボタンをクリックします。

以下の 方法により、これらのホット ポイントの間を効率的 に移動でき

たとえば、左チャンネルの最大 / 最小レベルを調 べたい場合は、そ

ます。

のボタ ンをク リック します。

ピー ク値を 調べ るには、" ピー ク

(Peak)" タブをクリックしてから、" ピーク(Peak)" タブにある値ボ

1. 確認したい結果が表示されているタブをクリックします。

タンの 1 つをクリックします。

たとえば、" ラウドネス(Loudness)" タブをクリックします。
2. 解析された選択範囲内の最大値 / 最小値の表示を確認します。

解析の結果は、ダイアログを閉じるか、または " 検出(Analyse)" ボタ

" ラウドネス(Loudness)" タブでは、これらの値は、
(ステレオ ファ

ンを再びクリックするまで保持されます。

イルの場合)左右チャンネルのそれぞれでの 最大レベルおよび最小

マーカーの作成

レベルを表します。
3. 詳細を確認する値を決定します。

必要に応じ、ホットポイントにマーカーを追加することもできます。

ここでは、右チャンネルの最小レベルの詳細 を確認することにしま

1. ホットポイントの切り替えに使用するスクロール バーを使用して、

す。

マーカーを追加したい位置を選択します。
最小値や最大値などのマーカーを追加する際の基準 になる値を選択
すると、同じ状態の位置にマーカーを挿入できます。
ステレオ ファイルでは、常にどちらか片方のチャンネルの分析結
果に基づいてホットポイント間を移動します。そのため、片方の
チャ ンネルの 検出位置 に対して マーカー を設定す ることに なり
ます。

右チャン ネルの最 小レベル の詳細情 報を
確認するにはここをクリックします。

2. " 検出地点にマーカーを作成(Create markers at hot points)" ボタ
ンをクリックします。
ホットポイントには一時マーカー(134 ページの『マーカーの種類』
参照)が追加されます。

233
解析

「ホットポイントの順番(チャンネル)」という形式で、マーカーに名

解析結果

前が付けられます。たとえば、右チャンネルにある、8 番目のホットポ

解析結果は " ピーク(Peaks)
" 部分に、以下の項目により表示されます。

イントのマーカー名は「8(R)」となります。

フォーカス
特定のホットポイントに表示をフォーカスできます。

説明

"最大

解析データ内の最大レベル値

(Maximum)"

1. スクロール バーを使用して、カーソルをフォーカスしたい位置に移
動します。

オプション

"カーソル地点

解析実行時のカーソル地点のレベルの値

(At Cursor)"

2. " 表示(Focus)" ボタンをクリックします。
• 選択したホットポイントの周辺がオーディオ

ウィンドウに拡大表

示されます。

" ラウドネス(Loudness)" タブ

• ホットポイントがフォーカスされると、ダイ アログが折り畳まれた
状態になります。

" ピーク(Peaks)" タブ

このタブを使用すると、" ピーク(Peaks)
" タブよりも実際の感覚に近
い形で音の強弱が示されます。これは、どこかにレベルが大きいサンプ
ルが 1 つだけあったと しても、必ずしもその部分の音量が大 きいと認
識されるとは限らないためです。
" ピーク(Peaks)" タブはレベルのピーク ポイントを検出するのに使用

耳で聴いた 時に目立つ部分を見つ けるには、オーディオをより 長い単

します。

位で認識する必要があります。これは、一定時間の平均レベルを算出し

パラメータ

う計算方法を使用して、平均レベルを算出します。

て判断できます。WaveLab Studio では、RMS (Root Mean Square)とい
2 つのレポート パラメーターが存在します。

パラメータ

• " 検出ポイント数の上限(Maximum number of peak points to
report)" では、レポートする ホットポイントの 数を制限します。例

" ラウドネス(Loudness)" タブの パラメーターは、" ピーク(Peaks)
"

えば、
「1」にセットすると選択されたデ ータの中で一番レベルの高

タブのパラメーターに比べて少し複雑です。

い地点が報告されます。同じレベルの地点 が複数ある場合には、そ

• " 検出解像度(Resolution)" では、レベルの平均を算出する際の長さ
が定義されます。この値を低くす ると、短い時間のレベルの 突出や

のうちの 1 つだけが報告されます。

低下などを検出でき ます。この値 を高くすると、平均値はよ り長い

• " 検出ポイントの最小間隔(Minimum time between 2 points)" で

オーディオ部分から算出されます。

は、検出するピークポイント間の最も短い 間隔を設定します。これ
により、狭い範囲にポ イントが集中してしま うのを防げます。これ

• " 閾値(平均値用)(Threshold)" は、正確な平均値を算出するため

を「1s」に設定すると、報告するポイント同士の間が少なくとも 1

に、一時休止のある録音で使用されます。長い休止時間が入ると、ラ

秒以上離れます。

ウドネスの値が不正 確になります。この値を設定すると、設 定値よ
り低いすべてのオーディオは無音とみなされ、平均 値の計算から除
外されます。

234
解析

• アルゴリズムでは、解析された領域のピッチは一定 であると仮定さ

• " ラウドネス検出ポイント数の上限(Maximum number of loudness

れます。

points to report)" と "検 出ポ イント の最小 間隔(Minimum time
between 2 points)" 欄に関しては、"ピ ーク(Peak)
" タブの 場合と

• 解析するデータは、他のサウンドから完全に分離し ているほうが望

同様です。

ましい結果につながります。
• サウンドのアタック部分よりも、サステイン部分を 解析する方が良

解析結果

い結果につながりま す。通常ピッ チは、アタック部分では安 定して

解析結 果は "RMS パワー(RMS Power)
" 部分に、以下の項 目により表

いません。

示されます。

• 合成により作成された音に対しては、アルゴリズム が正常に機能し
ないことがあります。

オプション

説明

"最大(Maximum)"と

解 析さ れたデ ータ内 のラウ ドネス の最大 値

"最小(Minimum)"

と最小値

"平均(Average)"

解析されたデータ全体のラウドネス値

"カーソルの周囲

解析時のカーソル位置のラウドネス値

" その他(Extra)" タブ

(Around Cursor)"

" ピッチ(Pitch)" タブ

このタブでは、次の事柄が示されます。
• 選択範囲の DC オフセットの平均が表示されます。
DC オフセットの詳細については、89 ページの『DC オフセットの除
去 ...(Eliminate DC offset...)』をご参照ください。
• " 実際の量子化ビット数(Apparent Bit Resolution)"
オーディオの選択範囲内で実際に使用されているビ ット数が表示さ
れます。これ は、16 ビッ トファイルが本当に 16 ビットを使 用して
いるのかどうかを確かめる場合などに便利です。

" ピッチ(Pitch)" タブには、正 確なピッチ検出アルゴリズ ムによる解
析結果が表示されます。このタブの結果を基に、ピッチシフトを行い、

ビット メーターを代わりに使用することもできます。さらに正確
な結果を得られます(76 ページの『ビット メーター(Bit Meter)
』

あるサウンドをほかの音と調和できます。

参照)。
ここ ではパラメータ ーを設定する必 要はありません。ピッチ分 析の結
果は左右のチャンネルごとに「ヘルツ(Hz)」および「音階 + セント
(100 セント=1半音)
」単位で表示されます。
この表 示には、選択範囲の分析値 のみが表示されるため、ダ イアログ
の下部 にあるホットポイントの コントロール機能は、この タブでは使
用されません。

使用上の留意点
• 解析結果は、選択範囲全体の平均値です。
• 単音に対してのみ正常に動作します(コード またはハーモニーでは
正常に動作しません)
。

235
解析

パラメータ

" エラー(Errors)" タブ

• " 検出ポイント数の上限(Maximum number of error points to
report)" と "検 出ポイ ントの 最小間 隔(Minimum time between 2
points)
" に関しては、"ピ ーク(Peak)
" タブの 場合と同様に設 定し
ます。

" グリッチ(Glitches)" 部分の設定
" は、レベルがどのくらいの段差で変化した場合
• " 閾値(Threashold)
にグリッチとみなすか を設定する値です。値が大きいほど感 度が下
がることになります。
• " 検出感度(Sensitivity)" は、" 閾値(Threashold)" 値をどれだけの時
間超えたらグリッチと 判断するかを定義します。値が小さい ほど感
度が下がることになります。
この アルゴリ ズムによ って検出 されたポ イントが 本当のグ リッ
このタブでは、次の事柄に関するレポートが表示されます。

チではない場合もあります。必要に応じて、表示倍率を拡大して

• " グリッチ(Glitches)"

再生し、検出されたポイントに本当に問題があるのか確認してく

オーディオ中の分断部分です。デジタル転送 がうまくいかなかった

ださい。

場合や、雑なオーディオ編集を行った際に発生します。これは、
「ク

" クリッピング(Clipping)"

リック音」または「ポップ音」としてオーディオ中に現れます。

ある 一定 数以上 のフル レベル で連続 する サンプ ルを検 出する と、ク

• " クリッピング(Clipping)"
デジタル システム では、適切に 表示可能 なレベルの 上限があ りま

リッピン グが発生したとみなさ れます。" 閾値(Threshold)" は、フル

す。大き いレベルで録音した 場合、または、オーディオが 処理可能

レベルのサ ンプルがどれだけ連続 して発生したら、クリッピン グと判

なレベルの限界を超えて処理された場合 に、クリッピングが発生し

断するかの基準を設定します。

ます。クリッピングが発生すると音が歪んで聴こえます。

解析結果
" 検出結果(Result)" 欄には検出されたグリッチとクリッピングの数が
表示されます。

プリセットの利用
ダイ アログ 中の全 設定の プリセ ットを 作成し てすば やく呼 び出せ ま
す。プリセットの詳細については、28 ページの『プリ セット』をご参
照ください。

クリッピング発生前の正弦曲線

クリッピング発生後

236
解析

6. " 検査(Analysis)" メニューの "3D 周波数解析(3D Frequency

3D 周波数解析

analysis)" を選択します。

この機 能を使用すると、時間軸を 基にした表示ではなく、周 波数に基

選択範囲が解析され、グラフが新規ウィンドウに表示されます。

づいた表示を行えます。時間軸に基づいた波形表示を使用すると、サウ
ンドの 開始 / 終了位置がわかりま すが、ファイルに含まれ ている音色

同じオーデ ィオ上の異なる選択 範囲で、周波数解析を実行 すると、周

などに関する情報は得られません。このような情報は、周波数グラフを

波数の 分布の移り変わ りを確認できま す。グラフ 中の高い盛り上 がり

使用すると得られます。

は、その周波数帯域のレベルが目立って大きいことを意味します。

WaveLab Studio では、FFT(Fast Fourier Transform − 高速フーリエ・
コサイン・サイン変換)という方式が使用されて、グラフが作成されま

グラフ表示の調整
" 周波数解析(Frequency analysis)" ダイアログには、グ ラフの表示方

す。

法を定義するオプションがいくつか用意されています。

グラフの作成

1. " 検 査( An a l ys i s )" メ ニ ュ ー で " 周 波数 解 析 の 詳 細設 定( 3 D
Frequency analysis options)" を選択するか、グラフを直接ダブルク

1. ファイル中の解析する部分を選択します。

リックします。

ステレオ ファイルで選択範囲を作成する場合、2 つのチャンネルの
ミックスが解析されます。
選択範囲の長さは、解析の正確さに影響します。選択範囲が短い
と、結果はより 詳細になります。通常、選択 範囲が長いと、結果
はあまり正確になりません。これは、計算の基準となる調和性が、
解析範囲内で 変動するためです。アタック部 分ではもっとも変動
が激しくなるため、この部分を除いて解析したほうが正確な結果
が得られることがあります。
2. " 検 査( An al ys is )" メ ニ ュー の " 周波 数 解析 の 詳細 設 定( 3D
Frequency analysis options)" を選択し、" 周波数(Frequency)" タ
ブをクリックします。必要に応じて、設定を調整します。
このタブの場合は、グラフが表示されている状態で設定を変更して、
再描画を行っても、変更はグラフに反映されません。

2. " 表示色(Style)" タブの " 表示方法(Color style)" で、グラフの表
示色を " カラー(Color)"、" グレースケール(Gray scale)"、" 白黒
(Black and White)" の中から選択します。
3. " 表示色区分の基準(Colorize)" で " 振幅値(Amplitude)" または
"周波数(Frequency)" のどちらをグラフで表示するか設定します。
4. " 背景(Background)" 欄で、背景色を黒と白のどちらにするか選択
します。
5. 変更の結果を見るには、" 再描画(Redraw)" ボタンをクリックしま
す。

3. 特定 の 周 波数 範 囲を 参 照し た い 場合 は 、" 帯 域幅( F req u e n cy
Range)" 欄 で " 下 限(From)" と " 上限(To)" の値を設定します。
周波数帯域は、少なくとも 3 オクターブ以上必要です。
4. グラフの周波数軸の尺度を "1 次(リニア)
(Linear)" にするか " 対
数(ロガリズム)
(Logarithmic)" にするか設定します。
" 対数(ロガリズム)
(Logarithmic)" を選択すると、各オクターブの
間隔が等距離に表示されるため、より自然な表示になります。
5. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

237
解析

6. " 描画角度(Perspective)" タブをクリックします。

7. " 視点(Point of View)" 部分で、グラフをどの方向から見るかを設
定します。
8. " 振幅の尺度(Amplitude Scale)" 部分で、グラフの高さの表示方法
を "1 次( リ ニア )
(Li n ear)" また は " 対 数( ロガ リ ズム )
(Logarithmic)" から選択します。
オーディオ ウ ィンドウのレ ベル ルーラでは リニアが使用さ れてい
るので、最初は、"1 次(リニア)(Linear)" を選択することをお勧め
します。
9. 変更点を反映するには、" 再描画(Redraw)" をクリックします。

複数のグラフ ウィンドウを使用した作業
同じグ ラフを複数のウィンドウ で開いて、それぞれ別の表 示方法や視
点の 設定ができます。これに より、解析結果を より的確に判断 できま
す。
• 2 つ目のグラフを開くには、"表示
(View)" メニューで "同じ波形ウィ
ンドウをもう 1 つ開く(Duplicate view)" を選択 するか、ドキュメ
ントアイコンを空白部分にドラッグして同 じオーディオのウィンド
ウを作成します(22 ページの『複数のウィンドウの操作』参照)。
• それぞれのウインドウで、" 周波数解析(Frequency analysis)" ダイ
アログを開いて設定を行います。

グラフの使用例
次にグラフの主な使用例を挙げます。
• ミックス中の周波数帯域分布を確認する。
• EQ を適用する際に、どの周波数を増減すべきかを確認する。
• バックグランドノイズが占める周波数帯 域を確認する(確認後フィ
ルタ等で除去する)
。
• 教育目的に使用する。このグラフにより、音色 などの差異がどのよ
うにして生まれるかを、グラフィカルに確認できます。

238
解析

21
オーディオ信号の作成

5. " ファイル(Source)" タブ、" 周波数(Frequency)" タブ、および

オーディオ信号の作成

"レベル(Level)" タブで、それぞれ必要な設定を行います。
ファイルの長さは " レベル(Level)" タブで設定します。
6. 必要に応じて、3 から 5 の手順を繰り返します。
7. すべての設定が完了したら、ファイル形式とレイヤ ーの合計レベル
をダイアログの下側の右の部分で設定します。
8. " 作成(Generate)" ボタンをクリックします。
ファイルが生成され、新規ウィンドウに表示されます。
この機能ではファイル作成の速度よりも、作成されるファイルの
精度に重点が置かれ ています。複雑な計算を必要と するレイヤー
設定 や長いフ ァイルを 作成す る場合、特に 処理速度 の低い コン
ピュータでは、ファイルが作成されるまでにかなりの時間がかか
る場合があるのでご注意ください。
この機 能を使うと、シンセサイズに よりオーディオ信号を 何もない状

DTMF 信号の作成

態から作成できます。作成した信号は、以下のような目的に使用できま
す。
• オーディオ機器の性能テスト
• テープ レコーダーのカリブレーションなどを含む各種測定
• 信号処理テスト
• 教育
オーディオ信号を作成する目的は、音楽用のサウンドの作成では
ありません。
この機 能を使用すると、正弦 波、鋸波、パルス波、各種ノイ ズなどの
さまざまな基本的な波形を生成できます。
シ グ ナ ル ジ ェ ネレ ー タ に は 、" フ ァ イ ル(S o u rc e)"、" 周 波 数
(Frequency)"、" レベル(Level)"、" プ リセット(Presets)" の 4 つの
タブがあります。
これらを最大 64 個の波形をレイヤーしたり、左右それぞれのチャネル
に別々の設定を与えられます。
すべての設定が完了したら、設 定内容に従ってオーディオ ファイルが
計算されて生成されます。
これは、次の手順により行います。
1. " ツール(Tools)" メニューで、" オーディオ信号の作成(Audio Signal
Generator)" を選択します。
2. 使 用 した い レ イ ヤ ー の 数 を ダ イア ロ グ 下 部 の " レ イ ヤ ー 総 数
(Number of layers)" で指定します。

DTMF(Dual Tone Multi Frequency)は、2 つの異なる周波数を持つ正

この値は後から変更することもできます。

弦波の組み 合わせによる信号作成 方法で、プッシュホンなどで 使用さ

3. 設定したいレイヤーを " 現在のレイヤー(Edit layer)" で選択しま

れます。押したボタンの種類に応じて、異なる周波数の正弦波が生成さ

す。

れます。これら の信号は電話局で解 析され、押された番号が認 識され
ます。

4. " 設定チャンネル(Edit channel(s))
" ドロップダウンリストを使用し
て、このレイヤーで両方のチャンネルを変更するか、いずれかのチャ

DTMF ジェネレータを使用すると、プッシュホンを押した際に聞こえる

ンネルを変更するかを定義します。

音を生成できます。

240
オーディオ信号の作成

次の手順により、この機能を使用します。
1. " ツール
(Tools)" メニューで "DTMF 信号の作成(DTMF Generator)"
を選択します。
"DTMF 信号の作成(DTMF Generator)" ダイアログが開きます。
2. 電話番号(実際の番号でなくても可)をダイア ログ最上部に入力し
ます。
ここに入力可能な値は、
「0123456789ABCD*#」です。ただし、" 形
式(Standard)" で "MF" を選択した場合は、
「D」は使用できません。
その他の文字を入力しても信号は生成されません。
3. 作成する信号が準じる規格として、DTMF または MF を選択できま
す。
4. ダイアログの " 長さ(Durations)" と " 振幅値(Amplitude)
" 部分で
それぞれ設定を行います。
5. 生成されるオーディオ ファイルのサンプリング レートとビット分
解能を指定します。
ダイアログ下部のボタンをクリックすると、
" オーディオ属性
(Audio
Properties)
" ダイアログ(57 ページの『ファイル属性の変更』参照)
が表示されるので、このダイアログでオーディオ ファイルの属性を
設定してください。
6. 必要に応じて設定内容をプリセットとして、保存できます。
プリセットを作成しておくと、特定の設定を素早く呼び出せます。
7. 設定が完了したら、" 作成(Generate)" ボタンをクリックします。
ファイルが生成され新規ウィンドウに表示されます。

241
オーディオ信号の作成

22
WaveLab Studioと外部機器の同期

はじめに

設定

WaveLab Studio は、MIDI タイムコード(MTC)を受信して同期できま

1. 同期させ るモンタ ージュま たはオー ディオ ウィンド ウがアク ティ

す。

ブになっていることを確認します。

⇒ MTC を使用した同期を行うには、適正にインストールされた MIDI

各モンタージュおよびオーディオ ファイルは、それぞれ個別の同期
設定を備えています。

インターフェースが必要です。

2. " オプション(Options)" メニューで " ユーザー設定(Preferences)"
を選択します。

MTC 同期機能

" ユーザー設定(Preferences)" が表示されます。

MIDI タイムコー ド(MTC)は、MIDI によ るタイムコード フ ォーマッ

3. " 同期(Sync)" タブをクリックします。

トです。これにより録音機器や MIDI シーケンサなどのマスター デバイ
スと WaveLab Studio(スレ ーブ)が同期して再 生できます。しかし、
WaveLab Studio が正 確な位置でオ ーディオ ファ イルの再生を 開始し
たとし ても、再生が始まった後に タイミングのずれが生 じた場合、そ
のタイミングのずれを修正できません。WaveLab Studio は一度再生が
始まると、コンピュータのオー ディオ デバイスのクロックに基づいて
再生されます。
たとえば、WaveLab Studio を、MTC を出力可能なテープ レコーダー
と同期さ せるとします。コ ンピュータのオーディオ デバ イスのクロッ
クとマスター(この場合は、テ ープ レコーダー)の内部クロックは同
期していないので、WaveLab Studio が再生するオーディオとテープの
トラックは、ある程度の時間を過ぎるとずれます。
これを解決するためには、WaveLab Studio だけでなくオーディオ デバ
イスのク ロックもマスター デバイスと 同期させる必要があります。こ
れには、次のものが必要になります。

4. "MIDI 入力ポート(MIDI Input)" ドロップダウン リストで、マスター

• MTC および ワードクロックの両方を送信可能なマスター デバイス

デバイスが接続されている MIDI 入力ポートを選択します。

• 入力され るワードク ロックを読 み取って 同期できる オーディオ デ
マスタ ー デバイス の再生がゼ ロ以外のタ イム ポジシ ョンで開始 する

バイス

場合、"SMPTE オフセット(SMPTE Offset)" でオフセット値を指定して
こ の条 件 を満 た すシ ステ ム の場 合、マ スタ ー デバ イス か らMTC が

補正する必要があります。

WaveLab Studio に送信され、オーディオ再生が正確なタイムポジショ

5. "SMPTE オフセット(SMPTE Offset)" が正の値の場合、"SMPTE オ

ンで開始されます。その一方 で、ワードクロックをオーディオ デバイ

フセッ ト(SMPTE Offset)" の隣 にある "+" ボタン をクリ ックし ま

スに送信して、オーディオ再生 がマスター デバイスの再生からずれな

す。負の値の場合は、"-" ボタンをクリックします。

いようにできます。

6. "SMPTE オフセット(SMPTE Offset)" の値を、再生を開始するタイ

ワードクロックを基本としたシステムを使用しなくても、あまり

ム ポジションに設定します。

長くない時間ならば 、WaveLab Studio はほかのデバイスと同期

両方のデバイスの開始位置を同じにするために、こ の値はマスター

できます。ワードクロックなしで同期可能 な長さは、システム全

デバイスのオフセット 値に基づいて設定します。オフセット 値は入

体の 安定性や、WaveLab Studio が再生する オーディオフ ァイル

力されるタイムコードから減算(オフセット値が正の場合)、または

の長さなどにより異なります。

加算(オフセット値が 負の場合)されます。通常、オフセッ トには

たとえば、マスターとして ADAT や単体シーケンサーを使用する

正の値が使用されま す。この値の 変更を再生するには、一度 停止し

と、アナログのテープマシンを使用するより安定性が高いシステ

てから再び再生します。

ムを構築でき ます。また、プロジェクトのマス ターとして異なる

各モンタージュにはそれぞれ個別の SMPTE オフセットを保存で

種類の複数の機器を使用すると、同期が不安定になることがあり

きます。" ユーザー設定(Preferences)" でオフセット値を編集す

ます。ワードクロックを使わずに同期する 場合は、安定したタイ

ると、アクティブなオーディオドキュメントのオフセット値が変

ムコードの提供を行える機器をマスターにして、プロジェクトを

更されます。

通して、一貫した設定を使用することをお勧めします。

243
WaveLab Studioと外部機器の同期

7. " タイム補正(Time correction)" は「0」のままにしておきます。

" タイム補正(Timecorrection)" は、マスターとスレーブ間のタイミン

この値は後から調整が必要な場合があります。

グのオフセットを調整します。ワードクロックのないセットアップで、
同期のドリフト補正を行うための機能ではありません。

8. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

また、最大で± 5000 サンプルという細かな 範囲での調整となっ
ていることもご注意ください。

MTC 同期機能を有効にする

3. 同期モードを解除するには、ポップアップ メニューでほかのプレイ

同期機能を有効にするには、次の手順に従ってください。

バック開始 位置オプ ションを 選択するか、[Shift]+[F9 ] キーを 押し

1. トランスポート バーの一番左にある " 再生開始位置(Playback start

ます。また、トランスポート バーの停止ボタンなどを押して再生を

position)" ボタンをクリックします。

停止すると、同期モードは解除されます。

ポップアップ メニューが表示されます。
2. " 再生を MIDI タイムコードに同期(Sync from MIDI Time Code)" を

受信タイムコードの検査

選択します。
ボタンの形が MIDI 端子の形に変わり、WaveLab Studio が同期モー

入力されている MIDI タイムコードを、次の方法で検査できます。

ドになったことが示されます。

1. 前述の手順に従って、同期モードを有効にします。
2. " 表示( Vi ew)" メニュ ーの " 操作情 報ウィ ンドウ (Sp ecializ ed
Windows)
" サブ メニューから " 処理モニター(Monitor)
" ウィンド
ウを開きます。
3. モニター ウィンドウの一番下にある " タイムコード(Timecode)"
タブをクリックします。
入力されて いるタイ ムコードが モニター ウィンドウ に表示さ れま
す。表示される形式は「時間 : 分 : 秒 , フレーム数」です。

同期 モードが選 択され
ている状態

• コンピュータのキーボードで [Shift]+[F9] キーを押して、同期モード
を有効にすることもできます。
WaveLab Studio は MIDI タイムコードを受信するのを 待っている状態
に な り ま す。この 状 態 で、マ ス ター デ バ イ ス で再 生 が 始 ま ると、
WaveLab Studio も同期して再生されます。マスター デバイスが停止す
ると、WaveLab Studio の再生も停止しますが、同期モードは維持され
たま まになり ます。逆 に、マスター デバイスで 再生を開 始してから、
[Shift]+[F9] キーを押して WaveLab Studio を同期モードにできます。
⇒ マスターとスレーブの間にたとえわずかな 時間でもずれが認められ
たら、" タイム補正(Time correction)" を調節して修正する必要が
あります。これは、再生を停止して " ユーザー設定(Preferences)"
を開いて設定します。
このよう なオフセ ットの原 因は、オーデ ィオ デバイ スのレイ テン
シーや、MIDI デバイスの処理の遅さ、MTC シグナルの精度の低さな
どが考えられます。

244
WaveLab Studioと外部機器の同期

23
Sampling の使用とループの作成

5. ほかのファイルで新規に選択範囲を作成して、[Ctrl] + [Shift] +[C]

はじめに

キーをもう一度押します。

この章では、サンプラー用のル ープ 編集に関する機能を説明していま

新しい選択範囲のファイル参照情報と位置情報がク リップボードに

す。

コピーされます。この際、既にコピーされている情報 が失われるこ
とはありません。

ここでいうループとは、サン プル サウンドのサステイン部分(サンプ
ル音が 最大レベルから下がって 同じレベルで落ち着く 部分)を繰り返

6. 同様の手順を必要なだけ繰り返します。

して再 生することです。これによ り、元の波形よりも長く再 生できま

7. 必要な部分のコピー作業が完了したら、HALion の "Keyzone" ペー

す。

ジに移動して、[Ctrl] + [V] キーを押します。

WaveLab Studio では、自然なループを作成する際に有用な機能がいく

HALion の "Keyzone" ページで、コピーされた部分がそれぞれ個別の

つか用意されています。WaveLab Studio でオーディオ ファイルと呼ん

サンプルとして表示されます。ここで、サンプルの元のルート キー

でいるものは、通常、サンプラーではサンプルと呼ばれます。この章で

に合わせてキー ノートへの割り当てを行います。

は、サンプラーに保存されているオーディオをサンプルと呼びます。

⇒ HALion を Cubase 上で使用し、WaveLab Studio を外部波形編集ソ
フトとして指定した場合、HALion で " Edit in External Editor" を選

HALion と WaveLab Studio の併用

択すれば直接サンプルを WaveLab Studio で開くこと ができるよう

Steinberg 社のソフトウェア サンプラーである HALion を使用している

になります。

場合、WaveLab Studio をサンプル エディタとして利用できます。オー

サンプルデータ属性の編集

ディオ ファ イルを WaveLab Studio から HALlion の "Keyzone" ページ
にドラッグして追加できます。また、以下の方法により複数のサンプル
を一度に WaveLab Studio から HALlion に転送できます。
1. WaveLab Studio でオーディオ ファイルを開いて、必要な設定を行
います。
たとえばここで、" サンプルデータの属性(Sample attributes)" ダイ
アログ(246 ページの『サンプルデータ属性 の編集』参照)を使用
してルート キーを設定しておくと、オーディオが適正なピッチで再
生されます。
2. WaveLab Studio で編集を行った場合は、必ず保存してください。
HALion は、ディスク上のファイルに直接アクセスするので、必ず事

" サンプルデータの属性(Sample attributes)" ダイアログ

前に保存してください。
⇒ オーディ オを編集せ ずにループ マーカー の設定やサ ンプル属性 の

" サン プラー(Sampling)" メニ ューで

" サン プル属 性の編 集(Edit

設定などを行った場合は、" 名前を付けて保存(Save as)
" でファイ

attributes)" を選択すると、
" サンプルデータの属性(Sample attributes)"

ルを保存してください。

ダイア ログでサンプル データの属性を 編集できます。このデータ を編

これらの設定はファイルのヘッダ部分に 保存されるため、この作業

集してもサ ンプル自体を加工する わけではありません。ここで 設定さ

が必要に なります。オー ディオが実 際に編集 されていな い場合は、

れる情報はご使用のサンプラーによって、利用されることもあれば、利

通常の " 保存(Save)" 機能は使えません。したがって、代わりに "名

用されないこともあります。

前を付けて保存(Save as)" 機能を利用する必要があります。
3. 任意のファイルの中でサンプルとして使用 する選択範囲を設定しま
す。

設定

説明

"名前(Name)"

指定したサンプ ル名がサンプラーで使用さ

4. [Ctrl] + [Shift] +[C] キーを同時に押します。

れます。すでにサ ンプル名の付いたファイ

この機能では、オーディオ自体はコピーされず、オーディオ ファイ

ルを扱ってい る場合は、その名前が表示さ

ルの参照情報と選択範囲の位置がコピーされます。

れます。必要な らば変更できます。すべて
のサンプラー が、すべての文字列に対応し
ているわけ ではありません。また、名前が
長すぎる場合 は、サンプラーにより省略さ
れる事もあります。

246
Samplingの使用とループの作成

設定

説明

"名前からキーを設定

サ ンプル名にそのルート音が示されている

(Parse name into key)"

場合に(たとえば"Bass C0" - キー C0 のベー

設定

説明

"キー範囲

サンプルが、マル チサンプルのキーマップ

(Key range)"

の一部である 場合、サンプルの演奏可能な
キー範囲を設定できます。

ス音のサンプル)、このボタンをクリックす
る と、ファイル名のルート音情報を取り出
し、キ ー欄(以下参照)に適用します。同
様の方法で、MIDIノートナンバー情報から

"ベロシティ範囲

そのサンプルが、ベロシティ スイッチを利

(Velocity range)"

用したマルチサ ンプルのキーマップの一部
であ る場合、サンプルの最大 / 最 小ベロシ

適用できます(以下参照)。

ティ値を設定できます。

"末尾グループの数値から 右 側 の "MIDI ノー トナ ンバ ー(MIDI note
分析
(Parse last group of
digits)"

number)"ボタン(以下参照)を選択した場

基本的なループ処理

合に使用できます。そして、"名前からキー
を設定(Parse name into key)"もあわせて

サンプ ラーで音を作る 際は、ループ処理 が多用されます。サウン ドを

利用すると便利です。"Piano_01_112" とい

ループ処理 すれば、サンプルのサス テイン部分(サンプル音が 最大レ

う ように、サンプル名に複数の数値グルー

ベルから下 がって同じレベルで落 ち着く部分)を無制限に繰り 返して

プ が含まれている場合、このオプションを

音を伸ばせます。ループ処理を施した音の例として、オルガンなどが挙

オンにして、最も右側(末尾)の数値グルー

げられます。ループ処理がされていないと、サンプルの元の長さ分まで

プ から 情報を 取り出 し、MIDI ノ ート ナン

の音符しか再生できません。ループが設定されていれば、音符を好きな

バーに適用します。

長さまで伸ばせます。

"キー(Key)"

サンプルの元々のピッチを指定します。

"ピッチ微調整

サ ンプ ルを、元 々の ピッ チと 若干 異な る

(Detune)"

適切なループ ポイントを探し出すには、若干の慣れが必要になります。
ここでは、ループを作成する際のアドバイスをいくつか挙げます。
• 通常、ループには長いものと短いものの 2 種類しかありません。中

ピ ッチで再生する際に使用する値を指定し

途半端な長さのループがよい結果を生むことは余りありません。

ます。その範囲は上下に 4 分の 1 音、つま
り半音の± 50% です。

• 長いループでは、最も自然な効果が得られるので、可 能な場合はで

"選択範囲から検出

こ の ボタ ンを クリ ッ クす ると、WaveLab

(Detect from audio

Studio により選択されている範囲が分析さ

selection)"

れ、" キ ー(K ey )"

と

きるだけ長いループ を使用してください。ただし、サンプル 中のサ
ステイン部分が安定していない場合、長いループを 設定するのが難

" ピ ッ チ微 調 整

(Detune)" 欄に分析値が自動的に挿入され

ルの場合は、サステイン部分が安定しているためル ープを作成する

能 を使 用し ても 適正な 結果 は得 られま せ

のが簡単です。

ん。明 確なピッチを持った単音のサンプル

• 数サイク ルしか ない非 常に短い ループ はほぼ必 ず見つ けられま す

でご使用ください。
"音名(+ オクターブ)/

ダ イアロ グでキー の表示を 音名(ピッチ)

MIDIノートナンバー

と MIDI ノートナンバーのどちらで行うか、

MIDI note number)"

プの開始地点の音量が終了地点の音量より大き くなります。そのた
め、長いループを設定す るのが難しくなります。フルートの サンプ

ま す。ドラムループやコードなどにこの機

(Musical notation/

しくなります。たとえば、ピアノの音は連続的に減衰するので、ルー

これらのボタンで選択します。"音名(+オク
ターブ )(Musical notation)"を選択すると、

が、やや不自然なサウンドになってしまう傾向があります。
• ループの開始位置は、通常、ディケイ部分(一旦最大 になった音が
サステイン レベルにまで下がる部分)の直後のサウンドが同じレベ
ルで安定しだした部分に設定します。

キーはそのピッチに対応します(C3 = 第 3

• 長いループを設定しようとする場合は、ループの終 了地点をできる

オクターブの C音)
。各キーはMIDIノートナ

限り遅くしてください。ただし、サウンドが無音状態 まで減衰する

ン バー(0-127)に対応します。たとえば、

場合には、その減衰が開始される前にループが終わ るようにする必
要があります。

"C3" のキーはMIDIノートナンバー "48"とな
り ます。MIDI ノー トナン バーを 利用 する

• 短いループを使用する場合、サウンド内でループを 設定する場所を

と、サ ンプラーにおいて、サンプルが自動

正確に突き止めるのは長いループより難しく なります。通常は、サ

的に正しいキーに割り当てられます。

ンプルの終わり近くに配置します。

247
Samplingの使用とループの作成

一般的 なループ処理、およびサン プラーの機能の詳細に ついては、サ

ループ

ンプラーの取扱説明書をご覧ください。この先は、WaveLab Studio で

は、すこし時間がかかります。この時間は、ファイルのビット数、

ポイントを変更してから、それが再生時に反映されるに

提供されているループ設定用の機能について説明します。

サンプ リング レート およびコンピ ュータの処 理能力等によ り異
なります(61 ペー ジの『ループ ポイントの更新および 短いルー
プ』参照)。

ループ マーカー
ループ マーカーはほかの タイプのマーカーと同様に、自由に追加や移

マーカー位 置を調節するだけでは適 切なループを設定するの が難しい

動などを行えます。マーカーの詳細については、134 ページの『はじめ

ことがありま す。多くの場合、ル ープ ポイントでクリック音 や音色の

に』をご参照ください。

急激な変化 が発生します。マーカーを ドラッグするだけでこの 問題を

ループ マーカーを使用する際は、ペア マーカーの使用に関する

解決するのは困難です。

注意点を 134 ページの『ペア マーカー』でご確認ください。

この方法は、ループの基本的な長さを設定するためだけに使用し、ルー
プ処理の仕 上げには、これ以降のペー ジで説明されているルー プのク

基本的なループの作成方法を説明します。

ロスフェードとループ音の均質化の各機能を使用してください。

1. ループの範囲を選択します。
トランスポート バーの " 再生終了位置 / ループモード(Playback end

ループのクロスフェード(Crossfade Looper)

position/loop mode)" ボタンをクリックします。表示されるプルダ
ウン メニューから " 選択範囲をループに設定(Loop selection)" を

" ループのクロスフェード(Crossfade Looper)" につ
いて

有効にして再生します。これにより選択範囲 をループ再生しながら
調節できます。

この機能に より継ぎ目のないなめ らかなループを作成でき ます。ルー

2. マーカー バーが表示されていない場合は、" 表示(View)
" メニュー
の " ツール バー(Control bars)" で、" マーカー(Marker Toolbar)"
を有効にします。

プ ポイントの調整はループの開始地点と 終了地点の結合部分を視覚的
に確認しながら行えます。
ループに指 定している領域から自動 的にループポイントを探 し出す機

3. マーカー バーの " ループを作成(Create Loop)" ボタンをクリック

能もあります。ループ ポイン トを探し出す際の精度はパラメ ータで指

します。

定できます。

選択範囲がループ マーカーで囲まれます。

手動でループ ポイントをうまく見つけ られない場合は、この機能を使

4. トランス ポート バ ーの " 再生終了 位置 / ル ープモー ド(Playb ack

用する ことでよりなめ らかなループが 設定できます。クロスフェ ード

end position/lo op mode)" ボタンを クリックします。表 示される

処理はループの開始地点と終了地点近くで行われます。

メニューで " ループ マーカー間をループに設定(Loop as marked)"
がオンになっているか確認します。

" ループのクロスフェード(Crossfade Looper)" の使
用

5. ループ ポ イントを 変更するに は、ループ 部分を再生 しながらマ ー
カーをドラッグします。

この機能を 利用する前に、上記で説明 した基本的なループ部分 を設定
してください。使用方法は以下の通りです。
1. 複数の ループが ある場 合は、作業 するル ープの マーカ ーの間を ク
リックして、カーソルをループの内側に置きます。
2. " サンプラー(Sampling)" メニューで " ループのクロスフェード
(Crossfade Looper)" を選択します。
3. " ループ ポイント(Loop Points)" タブをクリックします。
まず最初に、このタブでループ ポイントを調節します。
⇒ 次のセクションでは " ループのクロスフェード(Crossfade Looper)"
機能の一般的な手順について説明します。

マーカーを使用した基本的なループ設定

248
Samplingの使用とループの作成

• 波形でドラッグした方が、大きな移動を素早く行えます。

" ループのクロスフェード(Crossfad looper)" ダイア
ログについて

• 微調整ボタンは、1 ピクセルずつ動かせるので、細かい調節を行う

このダイアログではノンモーダル方式(29 ページの『WaveLab Studio

ときに 便利で す。1:1 の表 示倍率 モード で微調 整ボ タンを 押すと、
ループ ポイントは 1 サンプルずつ移動します。

でのダ イログの表示』参照)が採用 されているため、ダイア ログが画
面に表示されている間もトラ ンスポート バーやほかのウィンドウなど

いろいろな移動オプション

を使用で きます。ただし、作 業中のオーディオ ウィンド ウには編集の

• 波形表示部分の左側で、ループ終了ポイントを左に 動かすとポイン

制限があります。ループ マ ーカーの移動や追加は行えますが、それ以

トが後方にずれ、右に動かすと前方にずれます。

外の編集はほとんど行えません。

• 波形表示部分の右側で、ループ開始ポイントを左に 動かすとポイン

さらに、" 実行(Apply)" ボタンを押すたびに、このダイアログを開い

トが後方にずれ、右に動かすと前方にずれます。

たときと同じ状態にオーデ ィオ データを戻して処理を適用します。し

• " 連結(Link)" チェック ボックスをオンにすると、開始地点と終了地

たがって、" 取り消し(Undo)" を実行しなくても、様々なタイプのク

点が同時に移動しま す。つまり、ル ープの長さは変わら ずに、ルー

ロスフェードを試せます。このダイアログが開いている間は、" 取り消

プ全体が移動します。

し(Undo)" 機能を使うとダイアログを開く直前の状態に戻ります。ま

• オーディオ ウィンドウに戻って、マーカーを調節できます。

た、" やり直し(Redo)" は実行できません。

ループ ポイント自動検索機能

ループ ポイントを手動で移動

適切なループ ポイントを自動的に検出で きます。実行内 容自体は、自

気に入った基本ループを設定 してループ ポイントでグリッチやクリッ

分でループ ポ イントを調節するのと同じこ とです。この機能 を利用す

クなどが発生した場合、" ループ ポイント(Loop points)" タブの機能

るには、まずル ープ開始マーカーと終 了マーカーの位置を大ま かに設

を使用して、ループ ポイント を手動で移動してグリッチなどを除去で

定して基本的なループを作成します。

きます。

続いて、自動ループ ポイント検索ボタン をクリックすると、クリック

これは、技術的にはオーディオ ウィンドウでのループ ポイントの移動

したボタン の種類に応じて現在の 開始 / 終了ポイントから一番 近いポ

と同じです。ただし、" ループのクロスフェード(Crossfade Looper)"

イントに自動的に移動します。

機能を 使用すると、作業の工程を 視覚的に確認しやすい ので、適切な

ループ ポイントを検出する際の検索精 度は、自由にカスタマイズでき

ループ ポイントを簡単に検 出できます。トランスポート バーの " 再生

ます。

終了位置 / ループ モード(Playback end position/loop mode)" ボタン
をクリックして 表示されるメニューで " ルー プ マーカー間をループに

パラメータの設定

設定(Loop as marked)
" を有効にして再生すると、作業内容を耳で確
認しながら作業できます。

ループ ポイントの移動方法
2 つの方法により、ループ ポイントを移動できます。1 つは、実際の波
形上でドラッグする方法で、もう 1 つは、ボタンを使用する方法です。

波形の両側でドラッグによりループポイントを移動できます。

ループ ポイント自動検索パラメータ
ループ ポイント自動検索出機能には、" 希望値(Desired)" と " 検索精
度(Search accuracy)" という 2 つのパラメータがあります。
• " 検索精度(Search accuracy)" は、解析するサンプル数を定義する
パラメータです。値を大きくする と精度が上がりますが、処 理の時
間がかかります。
• " 希望値(Desired)" では、比較対照の部分と「類似」していると判断
する際の基準となります。比較は、
「位相マッチング」と「ジョイン
マッチング」とい う 2 つのアルゴリズ ムを使用して 行われるため、
単純にゼロクロッシングの検出のみを行う他のソフ トよりもより適
確な検索が可能で す。「位相マッ チング」方式では、クロス フェー

微調整ボタンを使用することもできます。

249
Samplingの使用とループの作成

ドの後でも倍音が 失われることはありま せん。最初 に「位相マッチ

保存しておいたループ ポイント候補を呼び出すには、" 設定候補を呼び

ング」が行われ、さらに細かく調節するために、
「ジョインマッチン

出す(Restore candidate)" サブ メニューから番号を選択します。ここ

グ」が行われます。希望値に 1000 を指定すると、類似しているとみ

でループ ポイントの候補が呼び出され、波形上のループ ポイントが保

なす際の条件が厳しすぎるため、通常うまくいきません。

存されていた位置に移動します。
⇒ いくつかの候補を比較する際には、ループを再生し たままにしなが

検索

ら候補を 1 つずつ選択してみて、違いを聴き比べます。

1. ループ ポイント自動検索用のパラメータを " 相似の度合い(Correspondence)" 部分で設定します。

採用する候補 を選択したら "OK" ボタンをクリ ックしてこのウ ィン
ドウを終了するか、必要に応じてクロスフェードを実行します。

2. 黄色いアスタリスク(*)が付いているボタンの中の 1 つを、動かす
ポイントとその方向に応じて選んでクリックします。

ループ ポイントの候補に関する注意事項

クリックするたびに、プログラムが現在のポ イントからクリックし

• 選択できるのは、オーディオ ウィンドウ 1 つにつき 1 セットの候補
だけで す。ファイ ル中に いくつ ものル ープ セ ット がある 場合は、

たボタンの方向を分析し、一致するポイント を探し出して移動しま

誤ったセットを呼び出さないようにご注意ください。

す。検索 を停止したい場合は、マ ウスを右クリックす るか、ステー
タス バーに表示される "STOP" をクリックします。また、[Esc] キー

• それぞれの候補ごとに異なるクロスフェードを設定 することはでき

を押して検索を停止 することもできます。検索を停止す るとそれま

ません。クロスフェードを適用する前に、使用する候 補を決定する

でに調べた中で、最も適切なポイントに移動します。

必要があります。

3. 再生してループをチェックします。

クロスフェードの作成

4. 前後にもっとよいポイントがあるのでは と思う場合は、再度ボタン
をクリックすれば、そのポイントから先に向 かって再び検出が行わ

クロスフェードについて

れます。

グリッチなどが発生しない最適なループ ポイントを見つけられない場
必要があれば、いつでもオーディオ ウィンドウに戻り、手動でマーカー

合があります。特にステレオ データの場合、片方のチャンネ ルだけな

を調節できます。

らば完全な 候補を見つけることも 難しくありませんが、両方同 時に見
つけることは困難です。

ループ ポイント候補の利用

クロス フェードを使用 することで、この 問題を解決でき ます。ク ロス

WaveLab Studio では、ループを決定する前にいくつかの候補を試せま

フェードと はループ終了地点の前に ループ開始地点の前のデ ータを混

す。これは、ループ ポイン トの設定情報を保存してお いて、後から呼

ぜることにより、ループ ポイントでの繋が りを自然にするテクニック

び出して行います。

です。
この技術の唯一の問題点は、波形が変化する ため 音が変化してしまう

ループ ポイント候補を 保存するには、ループを設定した後、下向き三

ことです。しかし、この問題は設定方法を工夫することである程度避け

角ボタンをク リックして " 設定 候補を記録(Save candidate)" サブ メ

られます。

ニューを表示します。サブ メニュー内の 5 つのメモリの中から保存す
る番号を選択します。

設定
1. " ループのクロスフェード(Crossfade Looper)" ダイアログの " ルー
プ ポイント(Loop points)" タブで、できるだけ希望する ものに近
いループを作成します。
2. " クロスフェード(Crossfade)" タブをクリックします。
3. " クロスフェード(Crossfade)" チェック ボックスがオンになってい
ることを確認します。
" ループ後フェード(Post-Crossfade)" タブにも同じチェック ボック
スがあ ります。 これら のチェ ック ボック スによ り、後で " 実 行
(Apply)" ボタンをクリックした際に、通常のクロスフェードまたは
ループ後フェードのどちらを実行するか選択できます。

250
Samplingの使用とループの作成

クロスフェードの適用とチェック
" 実行(Apply)" ボタンをクリックすると、クロスフェードが実行され
ます。ループ部分を繰り返し再生している場合、すぐに処理の効果を聴
いて確かめられます。
⇒ " ループ ポイント(Loop points)" タブに移動し、下向き三角ボタン
をクリックして表 示されるメニュ ーで " 実行後の波形を表 示(Display processed signal)" が有効になっていると、実行 されたクロス
フェードを視覚的に確認できます。
無効になっている場合は、クロスフェードを実行し た後も波形は元
のままの状態で表示 されます。こ のオプションのオン / オフ を切り
替えることで、処理前と処理後の波形の違いを比較できます。
⇒ " 編集(Edit)" メニューの " 元に戻す(Undo)" を選択すると、クロ
スフェードを取り消せます。
⇒ "OK" ボタンをクリックすると、ダイアログが閉じてクロスフェード

" クロスフェード(Crossfade)" タブでクロスフェードを有効にした状
態

が適用されます。
" キャンセ ル(Cancel)" ボタン をクリックすると、ダイアロ グが閉

4. 画面中 で上の ほう の四角 いつま みをド ラッグ するか 、ダ イアロ グ

じ、波形はクロスフェードを実行する前の状態に戻ります。

下側 にある " 長 さ(Length)" の値を調節してクロス フェードの長
さを決定します。

波形はループ ポイントの位置に合わせて処理されているので、ク

" 長さ(Length)" は処理されるオーディオ ファイルの量を調節しま

ロスフ ェードを実 行した後にル ープ ポイント を移動しない でく

す。この領域は常にループの終了地点の直前に置かれますが、" 長さ

ださい。

(Length)" の値はクロ スフェード領域をループの開始 地点まで広げ
た場合の値を 100とするパーセントで表示されます。上図のように、
ループ領域とおなじ 大きさのループ前の領 域が表示されます。この

ループ後フェードの作成
ループ後 フェードを実行す るには、" ル ープ後フェード(Post-Fade)"

領域の情報はクロスフェードで利用され ますが、この領域自体が処

タブをクリックします。

理されることはありません。
通常、クロ スフェードはできるだけ 短くしたほうがよい結 果につなが
ります。
• 長いクロスフェードを使用すると、より確実 にループがなめらかに
ります。ただし、より多くの波形 が処理されるため、音の 特徴が変
わってしまいます。
• クロスフェードの長さが短いほど音の性質 に対する影響が少なくて
澄みます。しかし、クロスフェード が短すぎるとあまり スムーズに
繋がらないこともあります。
5. 黄色の線と緑の線が交差しているところに あるつまみをドラッグす
るか、または " カーブ(Shape)" の値を 調節してクロスフェードの
形を決定します。
この値が 0% の場合はレベルがクロスフェードの 中間点で等しくな
り、100% の場合 はエネルギーがクロ スフェードの中間点 で等しく
なることを意味します。クロスフェードに関 するより詳細について
は、87 ページの『クロスフェード ...(Crossfade...)
』をご参照くださ

これは通常 のクロスフェードと同 じですが、ループ後の領域に 適用さ

い。単純 なサウンドには低い値 を、複雑なサウンドには 高い値を使

れます。これは、ループが終わった後も再生が続く場合に、ループの終

用してください。

了部分とそ れ以降の部分のつなぎ目 でグリッチなどが発生し ないよう
にするために使用します。

251
Samplingの使用とループの作成

• " 音色スムージング(Chorus smoothing)"

サン プラーで ループ後 の領域を 再生せず にサウン ドを使用 する
場合は、この機能 について考える必要はありません。サンプラー

この機能を使うと、「フェーズ ボコ ーディング」と呼ばれる 方法を

によってはル ープ後の領域を再生できないものもあります。ただ

使用して倍音成分をフ ィルタリングします。この方法は合唱 や合奏

し、ループ後の領域を使用したい場合は、ループ後フェードの利

のような サンプ ルをル ープさせ る際に 使用する ことを お勧めし ま
す。

用が大変重要になります。

これら 2 つの方法を同 時に使用できますが、通常は片方だけ を使用し

ループ 後クロスフェードは、ループ 開始直後の波形データ を参照しな

ます。また、これらの処理により元のループの長さが変化することはあ

がらループ終了直後の領域を処理します。

りません。

その 他の点に ついては、通 常のクロ スフェー ドと同様 です。
『ク ロス

ループ音の 均質化機能にはクロス フェード機能も備わって おり、再生

フェードの作成』をご参照ください。

地点がルー プの開始地点に近づく につれて、元の音がループの 終了部
の音と混ぜ合わされていきます。

プリセットの利用

以下の手順により、ループ音の均質化を行います。

プリセットを作成しておくと、特定の設定を素早く呼び出せます。プリ

1. 適切にループされていなくてもかまわないので、希 望するループの

セットの詳 細については、28 ページの『プリセッ ト』をご参照くださ
い。これは、マルチサンプルを作成するなど、似たようなファイルをた

長さを設定します。

くさん 処理する場合に特に便利 です。マルチサンプルとは 同じ楽器の

単に、ループ ポイントの指定だけで、適正なループを作成できる場
合はこの機能を使う必要はありません。

異なる音 程や音色をキーボード上 の各キーやベロシティご とに割り当
てることを指します。

2. " サンプラー(Sampling)" メニューで " ループ音の均質化(Loop
tone Equalizer)" を選択して表示されるウインドウで、" ループ音の
均質化(Loop tone Equalizer)" タブをクリックします。

ループ音の均質化

3. " スライス ミックス(Slice mixing)" または " 音色スムージング
(Chorus smoothing)" のどちらかを有効にして、好みに応じて設定
を行います。
スライス ミックスを行う際は、作成するスライスの数を指定する必
要があります。最適なスライスの数 はいろいろと試してみな いと把
握するのが難しいのですが、通常はスライスが多い ほどサウンドが
自然になる傾向があ ります。し かし、スライスの短さに は 20ms と
いう限度があるため、数には制限があります。
" 音色スムージング(Chorus smoothing)" では、以下のよう に設定を
行います。
オプション

説明

"均質度(Timbre)"

サンプルの音色を均一にする際の度合いを決
定します。この 値が大きいほど効果が大 きく

ループ 音の均質化機能は、常に減衰 していくサンプルや音 色自体が常

なります。

に変化し ていくサンプルなどルー プ処理を行うのが難しい サンプルに
"コーラス

使用します。
ループ音の 均質化機能では以下に挙げる 2 つの方法の うちのどちらか

(Chorusing)"

"暖かみ増強

• " スライス ミックス(Slice mixing)"

(Enhance Warmth)"

このチェック ボックスをオンにすると、より
スムーズで暖かみのある音色変化が起こりま
す。

スライスを指定するとループは長さが等しい 8 つのセクションに切
断されます。これらのセクションは、混ぜ合わ されて 1 つのサウン
ドにな って 8 回 繰り返 されま す。この新 しいオ ーディ オによ って

パラメータによりコーラス効果のスピードと
幅が決定されます。

を使用して、ループ中のレベルや音色を均一にできます。
ここで設定した数だけループ領域が分割されます。たとえば、8 つの

周期的に変化するディレイタイムです。この

"ステレオ 音像の拡がり ステレオ サンプルの場合、このチェック ボッ
(Stereo Expansion)"

ループ範囲内のすべてのオーディオが 置換されます。この際、倍音

クスをオンにすると、より広がりのあるサウ
ンドになります。

が失われてしまうことはありません。

252
Samplingの使用とループの作成

4. " ループ前フェード(Pre-Crossfade)" タブでクロスフェードを設定
します。
ループ音の均質化機能では、ループ中の音質 とレベルを均一化する
のでこの機能を使 用する必要があります。つまり、クロ スフェード
を適用しない限 り、自然なループが行え ません。通常、こ こでの操
作は、" ループのクロスフェード(Crossfade Looper)" ダイアログで
クロスフェードを実 行する場合と同じです。違いはクロ スフェード
を行う場所がループ開始地点直前か、ループ 終了地点直前かという
ことです。" ル ープ前フェー ド(Pre-Crossfade)
" タブで は、クロス
フェードのループが始まる前に作成されます。
5. " 実行(Apply)" ボタンをクリックすると、ループ音の均質化が実行
されます。
ループ部分を繰り返し再生している場合、す ぐに処理の効果を聴い
て確かめられます。
⇒ " 編集(Edit)" メニューの " 元に戻す(Undo)" を選択すると、クロ
スフェードを取り消せます。
⇒ "OK" ボタン をクリックするとダイアログが閉じて、ループ音の均質
化が実行されます。
" キャ ンセル(Cancel)" ボタン をクリックするとダイア ログが閉じ
て、波形はこの機能を実行する前の状態に戻ります。
波 形はル ープ ポイン トの位 置に合 わせて 処理さ れてい るので、
ルー プ音の均質化 を実行した 後にループ ポイ ントを移動 しない
でください。

ループ後フェードについて
ループ 音の均質化機能を実行す ると、ループの終了地点と それ以降の
繋がりが不自然になることがあります。このような際は、以下の手順を
実行してください。
1. " ループのクロスフェード(Crossfade looper)
" ダイアログを開きま
す。
2. " クロスフェード(Crossfade)" タブをクリックして、" クロスフェー
ド(Crossfade)" チェック ボックスをオフにします
3. " ループ後フェード(Post-XFade)" タブをクリックして、" クロス
フェード(Crossfade)" チェック ボックスをオンにします。
4. こ のタ ブ で ルー プ 後 フェ ー ド の パラ メ ー タを 設 定 して 、" 実 行
(Apply)" ボタンをクリックします。

プリセットの利用
" ループ音の均質化(Loop tone equalizer)" でプリセットを作成して、
特定の 設定を素早く呼 び出せます。プリセットの詳 細については、28
ページの『プリセット』をご参照ください。

253
Samplingの使用とループの作成

24
動作環境

必要条件

メモリ

WaveLab Studio を使用するには、以下の動作環境が必要です。

WaveLab Studio はハー ドディスク上 のオーディオ データを直接 取り
扱うため、メモリの量によって操作できるオ ーディオ ファイルのサイ

⇒ Windows 2000 または XP がインストールされているコンピュータ

ズが制 限されることは ありません。それほど大き なメモリを持た ない

USB の空きポートも 1 つ必要です。コンピュータの必要条件の詳細

コンピュータでも、多くのファイルを同時に開いて操作できます。

については、以下をご参照ください。
⇒ Windows MME 対応の 16 ビット以上のオーディオ デバイス

CPU

オーディ オ デバイ スとは、コン ピュータ のハードデ ィスクを オー

高速 な CPU を 搭載し たコン ピュー タと低 速な CPU を搭載 したコ ン

ディオのスト レージメディアと して利用して、オーデ ィオの録音 /

ピュータの間には、WaveLab Studio を使用する上で明らかな違いが生

再生を行えるデ バイスを指します。詳細につ いては、256 ページの

じます。

『オーディオ デバイスについて』をご参照ください。

• リアルタイム処理

WaveLab Studio の機能を最大限に活用するには、以下の環境が必要で

高速なコンピ ュータほど、使用 できるリアルタ イム プラグイ ン エ

す。

フェクトの数が多くなります。

⇒ WaveLab Studio の CD 作成機能を使用するには、CD ライターが必

• ファイル処理と分析処理の速度

要です。

コンピュータに強い負荷をかける複雑なプロセ スの中には、高速な

CD ライター は、ディスクアットワンス モードに対 応している必要

コンピュータの方がより迅速に実行できるものがあります。

があります。

• 画面表示

⇒ DirectX 9 をインストールしておく必要があります。

画面上でのオブジェクトのスクロールや編集な どの操作は、高速な
コンピュータの方が速くなります。

コンピュータの必要条件

ハードディスク

以下に、コンピ ュータの必要最低条件および推奨条件 に加え、CPU や

オー ディオ フ ァイルは 通常の ファイル よりもサ イズが大 きくな りま

メモ リなどのコン ピュータの各 パーツが WaveLab Studio のオ ペレー

す。サンプリング レートが 44.1 kHz の 16 ビ ット ステレオ フ ァイル

ションに与える影響について説明します。

の場合、1 分ごとに約 10.6 MB のディスク スペースを使用します。24

必要条件

ビット /48 kHz 以上のオーディオの場合は、ファイルのサイズがさらに

• CPU:Pentium III 800MHz / Athlon 1GHz 以上(Pentium4 2.8GHz/

大きくなり ます。したがって、できるだ け大きな容量のハード ディス
クを使用してください。ハードディスクの速度は、特に大きいオーディ

Athlon 64 2800+ 以上推奨)
• RAM:512MB 以上(1024MB 以上推奨)

オ ファイルを使用する場合の処理操作に影響をおよぼします。

• OS:Windows 2000 Professional / Home Edition、Windows XP

また、CD-R や DVD への 書き込みを行う際は、高速なハード ディスク
が必ず必要 になります。ハードディ スクの速度が遅い場合、最 高の速

Professional / XP Home Edition

度で書き込みを行えない場合があります。

(Windows Vista への対応状況につきましては、

オーデ ィオ ファイルを保 管するハー ドディスク は絶対に圧 縮し

http://www.steinberg.net/home_japan.html をご参照ください。)

ないでください。

• オーディオ デバイス:Windows MME または ASIO 対応デバイスを強
く推奨
• ディスプレイ:1024 x 768 - フルカラー以上の解像度(1280 x 1024
- フルカラー推奨)
• CD/DVD-ROM ドライブ - インストール時に使用(CD/DVD ライター
を推奨)
• Steinberg Key 用 USB ポート(コピー防止用デバイス)
• Steinberg Key の最新ドライバをダウンロードするためのインター
ネット接続環境
• ビデオやいくつかの書き出し機能を使用す るにはバージョン9以降
の DirectX が必要です。

255
動作環境

オーディオ デバイスについて
Windows MME 対 応のオー ディオ デ バイスが あれば WaveLab Studio
を使用できます。ただしオー ディオの音質は、使用するオーディオ デ
バイスによって大きく異なります。
WaveLab Studio を本格的に利用する場合は、できる限り高性能なオー
ディオ デバイスを使用してください。安いオーディオ デバイスを使用
した場合でも、他のハード ウェア(たとえば、専用のオーディオ コン
バータを使ったハードディ スク レコーダー)で録音したファイルを編
集する 状況においては、再生する際 の音質に影響を与える のみでオー
ディオファイル自体の品質は変化しません。
プロレベルのマスタリング作業を行う場合は、24 ビットの再生に対応
しているオーディオ デバイスの使用をお勧めします。

システム情報表示機能
WaveLab Studio をインストールして起動し、
" ヘルプ(Help)" メニュー
の " システム情報(System Information)" をクリックすると、ご使用の
コンピュータ システムが解析され、OS、CPU、メモリ、ハードディス
クな どに関する詳細 な情報のリスト が表示されます。この機能 を使う
とご使 用のコンピュータの情報 を正確に把握できるた め、テクニカル
サポートに連絡する際に特に有用です。

256
動作環境

25
カスタマイズ

カスタマイズとは

フォルダの編集

カスタ マイズとは、プログラムの 動作方法と表示方法を、ユ ーザーが
自分の好みに合わせて調整することを意味します。

ユーザー設定

ファイル ダイアログの右側でフォルダの ナビゲートを行うと時間が掛
かる 場合もあ ります が、WaveLab Studio の各操 作を最適 化するオ プ
ションも用意されています。
" オプション(Options)" メニューから " フォルダ ...(Folders...)" を選
択するとダイアログ が開き、WaveLab Studio の各種フォルダを開く /
保存する際の初期フォルダを設定できます。
ダイアログ左側では、" ワークフォルダ(Work folders)"、" ドキュメン
" ユーザー設定(Preferences)" には、プ ログラムの表示方法 と動作方

トフォルダ(Document folders)" の 2 つのルート フォルダをツリー状

法を定義するための設定が多数あります。

にリストします。ワーク フォルダは一時ファイルで使用するフォルダ、

設定は、タブごとにまとめられています。

またドキュメント フォルダは WaveLab Studio 専用のファイル / ドキュ
メント(WAV ファイル、モンタージュなど)で使用するフォルダです。

ユーザー設定情報の保存

" ワークフォルダ(Work folders)"

ユーザー設定内容を設定後も継続して使用するには、" 全般(General)"
タブで " 終了時にユーザー設定情報を保存(Save preferences on exit)"

ワーク フォルダは通常、WaveLab Studio のインストール後に設定しま

チェ ック ボック スをオンに します。このオプ ションを有 効にすると、

す。WaveLab Studio 全体のパフォーマンスを担う上で重要となる、一

WaveLab Studio を終了する際に、すべてのユーザー設定やメニュー オ

時ファイル を保管する場所となり ます。フォルダの設定方法の 詳細に

プションが自動的に保存されるようになります。

ついては、13 ページの『一時ファイル』をご参照ください。

起動時ユーザー設定の作成

" ドキュメントフォルダ(Document folders)"

プログ ラムをいつも同じユーザ ー設定で起動させるに は、次の手順に

WaveLab Studio の各ドキュメントを、開く / 保存するフォルダのパス

従ってください。

を設定できます(ドキュメントを保存できる場所です)。

1. " ユー ザー 設定 (Pre fe rences )" ダ イアロ グを 設定 して、 " 全般

以下の方法で行います。

(G eneral )" タ ブで " 終 了時 に ユー ザ ー 設定 情 報を 保 存( Save

1. ツリー リストにおいてドキュメント タイプの "+" 印をクリックしま

preferences on exit)" にチェックが入っていることを確認します。

す。

2. プログラムを終了します。

すべてのドキュメント タイプには " 開く(Open)"/" 保存(Save)" の

3. 再び プログ ラム を起 動して 、" 終了時 にユ ーザ ー設定 情報 を保存

サブ項目が含まれます。

(Save preferences on exit)" のチェックを外します。

2. " 開く(Open)" あるいは " 保存(Save)" を選択します。

これにより、起動するたびにユーザー設定 を変更しても、起動時の

現在選択しているドキュメントを開く / 保存する 際に、指定したパ

ユーザー設定が変化しなくなります。

スのフォルダが自動選択されます。

258
カスタマイズ

各フォルダごとに、以下の設定を行えます :

スタイル設定 − オーディオ ウィンドウ

項目

説明

波形表示色、背景、カーソル ラインの色の 変更や、ルーラーの表示方

現在のフォルダ

選択したタイプのドキュメントを開く / 保

(Current folder)

存する 際に 使用す るフォ ルダの パスを 設

法の変更などを行って、オーディオ ウィン ドウのスタイルを自由に設
定できます。これには、2 つの方法があります。
• デフォルト設定を変更する。

定します。

デフォルト設定は、オーディオ ファイルを 開いた際などに利用する汎
最後に使用したフォルダ

選択し たタ イプの ドキュ メント を最後 に

を表示

開いた/保存したフォルダを、次回に開く/

(Keep last used)

保存する際にもそのまま使用します。

用的な設定です。
• 設定した条件に従って、各オーディオに対して個別 のスタイルを割
り当てる。

保存時 /開く際にフォルダ

開いた後に保存する際、フォルダを再設定

特定のファイルの種類や、特定の名前を持つファイルなどに対して、共

変更した場合は変更

したい場合に使用します。"開く(open)"/

通のスタイルを設定できます。

(Change when save/open

"保存
(save)"の両オプションを設定した場

folder changes)

合は、共に同じフォルダを使用します。

WaveLab Studio起動時に

WaveLab Studio 起動した際に必ず、指定パ

このフォルダを選択

スのフ ォル ダを使 用する ように リセッ ト

(When opening WaveLab

以下のページで、こ れら 2 種類のスタイルの設定方法につい て説明し
ます。

します。

デフォルト設定の変更
1. オーディオ ウィンドウのスタイルを設定します。

Studio set this folder)

この設定にはルーラーの形式も含まれます(26 ページの『時間およ
びレベルの表示形式』参照)
。
2. " 表示(View)" メニューで " 波形 ウィンドウ スタイル ...(Audio

ウィンドウ レイアウトの保存

window styles...)" を選択します。

" ユーザー設定(Preferences)" ダイアログの " 全般(General)" タブで

3. ダイアログが表示されるので、" 既定スタイル(Default style)" が選

" 起動 時に前 回の ウィン ドウ レイ アウト を再現(Open last window

択されているのを確認して、" 保存(Save)" ボタンをクリックしま

layout on startup)" がオンになっていると、プログラムは最後に終了し

す。

た ときと まった く同じウ ィンド ウ レイ アウト で開き ます。スナ ップ

4. " 閉じる(Close)" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

ショット、およびドキュメン ト ウィンドウとそのレイアウトが、再び

これによ り、設定したウ ィンドウ スタイル がすべて のオーデ ィオ

自動的に開かれます。

ウィンドウに対して適用されます。ただし、固有の設 定が定義され

この機能を利用すると、WaveLab Studio を起動する際に常に使用され

ているウィンドウは、個別に設定されているスタイ ルが適用されま

るレイアウトを定義できます。

す。

1. すべてのウィンドウを設定します。
2. " ユーザー設定(Preferences)" ダイアログの " 全般(General)" タ
ブで " 起 動時に 前回 のウィ ンドウ レイア ウト を再現(Open last
window layout on startup)" が オンにな ってい ることを 確認して、
プログラムを終了します。
3. 再度プログラ ムを起動し、" 起動時に前回の ウィンドウレイア ウト
を再現(O pen last window layout on startup)" をオフにします。
それ以降は、起動時に 1 の手順で設定したウィンドウ レイアウトが
自動的に読み込まれます。
⇒ [Ctrl] キーを押しながらプログラムを終了すると、" 起動時に前回の
ウィ ンド ウ レイ アウ トを 再 現(Open last win dow layout on
startup)" の効果は 逆になり ます。有効に設 定されて いる場合 は無
効に、無効に設定されている場合は有効になります。
⇒ [Ctrl] キー を押しながらプログラムを起動すると、ウィンドウのレ
イアウトは読み込まれません。

259
カスタマイズ

このダイアログでは、以下の設定を行えます。

スタイル コンディションの設定

設定

説明

"拡張子が以下のいずれか 「mp3」や「wav」な どの拡 張子 を入力 し
に該当
(File extension is any of)"

て、特定のフ ァイル タイプを 指定でき ま
す。複数の拡張子を入力 する場合は、それ
ぞれの 拡張子 の間を コンマ(,)または ス
ペースで区切ります。

"ファイル名が以下のキー

ファイ ル名の 中のキ ーワ ードを 指定で き

ワードのいずれかを含む

ます。たとえば、
「bass」というキーワード

(Name contains any of
these keywords)"

を入力すると、ファイル名に「bass」とい
う文字 列が含 まれる すべ てのフ ァイル に
対して、同じスタイルが適用されます。複
数の拡張子を入力する場合は、それぞれの
拡張子の間をコンマ(,)またはスペースで
区切ります。

"サンプリング レートが

このオプションが有効な場合、指定された

以下の範囲内

サンプ リング 周波数 範囲 内のオ ーディ オ

(Sample rate is included
" 波形ウィ ンドウ スタイ ル(Audio window styles)" ダ イアログには、
追加 スタイル定義 用のスタイル スロットが 15 個あり ます。こ れらの
各スタイル スロットごとに、スタイルが適用される際の条件(コンディ
ション)を設定できます。

適用されます。

"量子化ビット数が以下の

このオプションが有効な場合、指定された

範囲内

ビット範 囲内のオ ーディオ ファイル に対

(Bit Resolution is

1. " 表示(View)
" メニューで " 波形ウィンドウ スタイル ...(Audio
window styles...)" を選択します。
2. スタイル スロットの中から任意の 1 つを選択します。

ファイルに対して、個別のスタイル設定が

in range)"

して、個別 のス タイル 設定 が適 用され ま

included in range)"

す。

"チャンネル数

スタイ ルが適 用され るフ ァイル のチャ ン

(Number of channels is)"

スタイル スロット にはデフォ ルトですで にコンデ ィションが 設定

ネル数(モノラルまたはステレオ)を設定
します。

されているものや、場合によっては、ユーザー によってすでに定義
されているものがあります。
• 適正 なスタ イル が選 択され てい るかど うか 確認 するに は、" 適用

5. 設定が完了したら、"OK" ボタンをクリックして、" 表示条件の設定

(Apply to current window)" ボタンをクリックして、アクティブな

(Style condition)" ダイアログを閉じます。

オーディ オ ウィンド ウに一時 的スタイル を適用し てみること もで

続いて " 波形ウィンドウ スタイル(Audio Window Styles)" ダイアログ

きます。

も同様に閉じ ます。これによ り、スタイル スロットで設定し た条件と

これは、スタイル スロットに定義されているスタイルを確認するた

一致するオーディオ ファイルを開い たり、録音して作成すると、設定

めに使用します。

されたスタイルに基づいて表示されます。

3. " 条件の設定(Condition...)
" ボタンをクリックして、" 表示条件の

コンディションはスタイル スロットに保存されているスタイル

設定(Style condition)" ダイアログを呼び出します。

設定を適用する際の条件であって、スロットに実際に保存されて

4. ダイアログ上の各オプションを操作して、スタイル スロット用のコ

いるスタイル設定 とは異なります。つまり、最初に コンディショ

ンディションを設定します。

ンを設定してから、スロットに割り当てられているスタイルの設
定を変更できます。

260
カスタマイズ

ユーザー定義スタイルの保存
スタイル スロットに定義 した設定は、デフォルト設定を変更した場合
と同様に 操作して保存できます。これは、オーディオ ウ ィンドウのス
タ イルを 設定し た後で 行いま す。方法は "波形ウ ィンド ウ スタ イル
(Audio Window Styles)" ダイアログでスタイル スロットを選択して、"

項目

説明

"カーソルラインを細く/

これ ら 3 つの項 目は、カーソルラインの

中太に/ 太く

太さの設定に使用します。

(Thin/Medium/Fat
Cursor)"

保存(Save)" ボタンをクリックします。またスタイル スロットの名前
は、上書きして変更できます。

"ゼロレベルラインを実線 /

これ ら 2 つの項 目は、レベルゼロ地点を

点線で表示

示 す線の定義 に使用します。両方と も無

(Solid/Dotted zero level

スタイルの表示項目

効 の場合、ゼロレベルの軸は表 示されま

axis)"

せん。

す(259 ページの『デフォルト設定の変更』 参照)
。

"ハーフレベル ラインを

上 の項目と似ていますが、これ らのオプ

スタイル設定を保存しなかった場合は、オーディオ ウィンドウ上で

実線/ 点線で表示

ションでは、最大レベルの 50% 地点を示

⇒ スタイル設定 を変更した場合 は、その設定を 保存する必要があ りま

編集作業を行った際に、自動的にデフォルト のスタイル設定が呼び

(Solid/Dotted half level

出されます。

"ファイル終了ライン

波形の表示項目

す線の表示方法を定義します。

axis)"

(End of file indicator)"

フ ァイルの終了地 点を示す線の表示 / 非
表示を定義します。

波形 表示の要 素を変更 するには 、オーデ ィオ ウ ィンドウ の波形上 で
右 ク リッ ク して 表 示さ れる コ ンテ キ スト メニ ュ ーで 、" 表示 項 目

色の設定

(Elements)
" をサブフォルダで任意の項目を選択します。
メイン ビューとオーバー ビュー、ステレオ ファイルの場合は左

色の設定を行うには、オーディオ ウィンドウで右クリックして、" 色の

右それぞれの チャンネルに対して、個別の設定ができます。ウィ

設定(Colors)" を選択して、サブ フォルダか ら色を変更したい表示項

ンドウのどの部分のスタイルを設定するかは、クリックした位置

目を選択します。Windows 標準の色の設定用のダイ アログが表示され

により決定されます。

るので、色を選択して "OK" ボタンをクリックします。
⇒ 背景色は、上から下へのグラデーションと、下から上 へのグラデー

項目

説明

"タイム ルーラー

タイム ルー ラーを 表示 するか どう かの

(Time ruler)"
"レベル ルーラー
(Level ruler)"

ションの 2 つのパターンを使用して設定します。
グラ デーション を無効にす る場合は、 " ユーザ ー設定(Preference)"

設定に使用します。

の " 表示(Environment)" タブで、" 背景の色にグラデーションを使用

メインビュー でのみ使用 できます。レベ

しない(Do not use gradient backgrounds)" オ プションを有効にしま

ルを示すルーラーを表示す るかどうかの

す。グラデーシ ョンは無効にしてお いたほうが、コンピュータ に対す

設定に使用します。

る負荷が低くなります。その際は、背景色がグラデーションを有効にし
た場合の上の部分と下の部分のちょうど中間の色になります。

"マーカーを実線/

これら 2 つの項目は、マーカー ラインの

点線で表示

スタイルの設 定に使用し ます。両 方とも

メイン ビューとオーバー ビュー、ステレオ ファイルの場合は左

無効の場合、マーカー ラインは表示され

右それぞれのチャンネルに対して、個別の設定を行えます。ウィ

ません。

ンドウのどの部分のスタイルを設定するかは、クリックした位置

(Solid/Dotted Makers)"

"表示範囲指示線を上に/

表示範囲指示線は、メイン ビューで表示

下に

され てい る 波形 の位 置 をオ ーバ ー

(Range indicator at top/
bottom)"

により決定されます。

ビューで示す 線です。これらの項 目を使
用して、この線がオーバー ビューの上ま
たは下のどちらかに表示す るのかを決定
します。

261
カスタマイズ

• クリップのロックおよびミュートを示す色の設 定は、上記すべての

ルーラーのスタイル
ルー ラーの表 示方法を 変更するに は、ルーラー 上を右クリ ックして、
"表示スタイル(Style)" サブメニューから任意の項目を選択します。

色設定より優先します。
クリップがロックされ、さらにミュートされてい る場合は、ミュー
トの色設定が優先されます。

オプション

説明

"標準(3D)"、

この 2 つの項目で、ルーラー専用表示の形式を使

的に クリップ ごとに 異なる色 を適用で きます。この 方法につ いては、

"波形背景と同じ色

用するか、背景にあるメイン ビューの色と同じに

263 ページの『自動色付−コンディションの設定』で説明します。

(Mingled)"
"フォントの設定
(Font...)"

クリップの名前や参照先のオーディオ ファイルの属性に応じて、自動

するかを設定できます。
この項目を選 択すると、ルーラー上のテキストや

カスタム カラーの定義

数字のフォント を設定するために使用するダイア

モンタージ ュのほかのさまざまな要 素に割り当てられた色を 再定義し

ログ が開きます。フォントやスタイルなど を指定

たり、" カラー(Color)" プルダウン メニューで選択可能な色を定義で

して、"OK" ボタンをクリックします。

きま す。これ は、" モ ンタージ ュの色設定(Audio Montage colors...)"
で、次の手順に従って行います。

"目盛の色設定

この項目を選択すると、Windows 標準の色設定用

(Tick color...)
"

のダイアログが表示されます。このダイアログで、

モンタージュ内には、さまざまな異なる色で表示されるたくさん

目 盛りの色を 設定して "OK" ボタ ンをクリッ クし

の項目があります。色を再定義する場合は、どれ かの要素が「消

ます。

えて」しま う色を選択しない よう注意してく ださい(たとえば、
背景色が黒の場合の黒いマーカーラインなど)。
1. " 表 示(View)" メニュー で、" モンター ジュの色設 定 ...(Audio

スタイル設定 − モンタージュ ウィンドウ

Montage colors...)" を選択します。
" モンター ジュの表示色(Audio Montage Colors)" ダイア ログが表

カスタム カラーの使用

示されます。メニュー項目を使用する には、モンタージュ ウィンド
ウがアクティブなウィンドウでなくてはなりません。

モンタ ージュでの作業をより 効率的にするために、クリ ップ、トラッ

2. " 項目(Items)" リストを使用して、色を編集したい要素を選択しま

ク、またはグループごとに、別々の色を割り当てられます。

す。

• トラックに色を割り当てるには、トラック メニューを開いて、" カ
ラー(Color)" サブ メニューから色を選択します。

リストの左側に 表示されるプ ラス(+)記号をクリックす ると、そ

選択した色は、トラック上に現在あるすべてのクリップだけでなく、

の項目のサブエレメ ント(要素)を表示できます。使用可能 な各要
素の詳細については、263 ページの『色の要素』をご参照ください。

その後追加される クリップすべてに使用 されます。ただし、グルー
プとクリップに対する色の指定の方が、トラ ックに対する指定より

3. 3 つのスライダー(赤、緑、および青色)を使用して、選択した要
素の色を調整します。

も優先されます。

現在の色が、右側に表示されます。編集しながら、モンタージュ ウィ

• グループに色を割り当てるには、" グループ(Groups)" ビューの " 編

ンドウで変更の様子を確かめられます。

集(Grouping)" メニュ ーで、" 選択グル ープをカラ ー表示(Color
selected Group)" オプションを選択します(195 ページの『グルー
プの色分け』参照)
。
デフォルト色以外のグループの色設定はト ラックの色設定より優先
しますが、個々のクリップに選択された色 設定の方が、さらに優先
されます。
• 個々のクリップに色を割り当てるには、クリ ップ上を右クリックし
てコンテキスト メニューを開き、" 色の設定(Color)" サブ メニュー
から色を選択します。
デフォルト色以外のクリップの色設定は、ト ラックおよびグループ
の色設定より優先されます。

262
カスタマイズ

" モ ンタ ージ ュの 表示 色(Au dio M on tag e Colors)" ダイ アロ グの

• クリップの色要素を編集する場合、ステレオ クリップの左側と右側

" 項目 (Items)" リ スト でカ ス タム 配 色を 選 択し て、 " 条件 の 設定

で、異なる色を設定できます。
左側と右側に同じ色を設定する場合は、" 左 / 右 同一設定(Edit Left/

(Conditions...)" ボ タンをクリ ックしま す。すると、" 表示条件の 設定

Right)" チェック ボックスをオンに設定します。

(Style condition)" ダイアログが表示され ます。このダイ アログで、ク
リッ プへの自動 配色が実施 される際 のコンディ ションを設 定します。
この際の手続きと使用されるオプシ ョンは、オーディオ ウィンドウに
対するスタイル コンディ ションを設定する際と同じです(260 ページ

このチェック ボックスがオンの場合、クリップの左右のトラックに同
じ設定が適用されます。

の『スタイル コンディションの設定』参照)
。ただし、ここでは、名前
は実際のオーディオ ファイル名ではなくクリップ名を意味します。

• " スライダーを連結(Link sliders)" チェック ボックスを有効にする

ダイアログ を閉じると、定義した配 色設定は、コンディション の用件

と、どれか 1 つのスライダーを動かすと 3 つのスライダーすべてが

を満たすクリップすべてに適用されます。

同じ間隔を保って移動します。
これは、色相を変えずに輝度だけ調整したい場合に便利です。

色の要素

• " 表示しない(Hide)" チェック ボックスを有効にすると、いくつか
の要素を非表示にします。

クリップの色

これが有効の場合、その要素はモンタージュ 上に表示されなくなる

リストの一番上にある " クリップの色(Clip Colors)" では、次のクリッ

ので、色調整は行えません。

プ中の要素に対して適用する色を選択できます。

• " 色を選択(Select)" ボタンをクリックすると、Windows 標準の色
設定ダイアログが開くので、そこで色を選択できます。
4. " 元に戻す(Undo)" ボタンをクリックすると、最後に行った調整を
取り消せます。

オプション

説明

"クロスフェード範囲

2 つのクリップが重なり合っている部分(クロ

(Crossfade Region)"

スフェード部分)の背景色を設定します。

ダイアログを開いてから行ったすべての変更を取り消すには、" すべ
"通常(Default)"

て元に戻す(Undo All)" をクリックします。

特定 の色を 定義して いない クリッ プに対し て
使用されるデフォルトの色です。

5. 複数の要素に同じ色を適用したい場合は、" コピー(Copy)" ボタン
と " 貼り付け(Paste)" ボタンを使用できます。

"ロック(Locked)"

色を設定して、" コピー(Copy)" ボタンをクリックし、次の要素を

ロッ クされ たクリッ プすべ てに対 して適用 す
る色です。

選択して " 貼り付け(Paste)" ボタンをクリックすると、同じ色設定

"ミュート(Muted)"

が適用されます。

ミュ ートさ れたクリ ップす べてに 対して適 用
する色です。

• " 項目(Items)" リスト内でドラッグ&ドロップを行うと、すべての
"Custom"

配色設定をコピーできます。これによ り、たとえば、あるカスタム

これらのオプションは、トラック メニュー、ク
リッ プのコンテ キスト メニ ュー、および モン

配色のすべての設定をデフォルト配色にコピーできます。

タ ー ジュ の グル ー プ

6. 色定義(トラック、グループ、およびクリップ の色の設定メニュー

ビ ュ ーの

" 編集

(Grouping)
" メニューにある "カラー(Color)
"

に表示される項目)を編集する場合、" 項目(Items)
" リストで名前

サブ メニュー(またはそれと類似した名前のサ

をクリックして、新規の名前を入力できます。

ブ メニュー)の項目に相当します。これらの項

" 項目(Items)" リストでは、名前を変更できる色定義を青色で表示

目名は変更できます。また、これらがいつ自動

しています。

的に 適用さ れるかを 定義す るコン ディショ ン

7. 完了したら、" 閉じる(Close)" ボタンをクリックしてウィンドウを

を設定することもできます(前ページ参照)。

閉じます。

自動色付−コンディションの設定

各項目別に、個々のクリップ要素に対して色を定義できます。ステレオ

カスタム配色を定義すると、設定したコンディションに一致した場合、

クリップの 左右の各チャンネルに 対して個別の設定を行え ますが、デ

モンター ジュに追加するファイル に定義した色を自動的に 付けられま

フォルトで は、片方のチャンネルを設 定するともう片方のチャ ンネル

す。

に対し ても自動的 に同じ設定 が適用され るようにな っています(263

263
カスタマイズ

ページの『クリップの色要素 を編集する場合、ステレオ クリップの左
側と右側で、異なる色を設定できます。』参照)。モノラル クリップに
は、左チャンネルの設定が使用されます。

オプション

説明

"主選択クリップの名前

フォーカスされたクリップの名 前の色を定

(Focused Clip name)"

以下の色の要素を利用できます。

義できます(161 ページの『選択され たク
リッ プと フォ ーカ スさ れ たク リッ プ』参

オプション

説明

"選択範囲の背景

照)
。

クリップの背景色 を、通常時、選択時、お

"主選択クリップの名前

フォーカスされたクリップの名 前ラベルの

(上部/下部)

よび選択範囲に対して設 定できます。背景

の背景

背景の色を定義できます。

(Background top/

色は 上か ら下 また は下 から 上にグ ラデ ー

bottom (selected/

ション 表示さ れます。グ ラデーシ ョンは、

selected range))"

"ユーザー設定(Preference)" ダイアログの

(Focused Clip name
background)"

"表示(Display)" タブで無効にできます。
"選択された/選択範囲

通常時、選択時のクリップ の波形の色、お

の波形

よびクリップ内の選択範囲 の色をそれぞれ

(Waveform (selected/

" クロスフェード範囲(Crossfade region)" で表示色を設定可能
な要 素は、" 背 景(上部 / 下部)(Background top/bottom)" と
"選 択範囲 の背 景(上部 / 下部)(Background (selected. Range,

定義できます。

top/bottom))" だけです。

selected range))"
"選択された/選択範囲

通常時、選択時のクリップの 波形の輪郭の

その他の色

の輪郭線

色、および選択範囲内の波形 の輪郭の色を

ダイアログ中の " 項目(Items)" リストには、トラック ビュー内のその

それぞれ定義できます。

他の要素に関する色設定も含まれています。

(Waveform outline
(selected/ selected
range))"
"側辺(Edge)"

クリップの左端と右端部分 の色を定義でき

"側辺(選択クリップ)

選択されているクリップの 左端と右端部分

(Edge(selected))"

の色を定義できます。

"側辺(選択範囲)

説明

"背景(上部/下部)

トラック ビューの背景色を定義します。

(Background (top/

ます。

(Edge (selected range))"

オプション

bottom))"
"選択範囲の背景

選択範囲内にクリップの左 端または右端が
ある場合のそれらの部分の 表示色を定義で

(Background (selected
range, top/bottom))"

きます。
"水平ライン(ゼロレ

クリップの中央にある、レベ ルゼロ地点を

ベル)

示す水平線の色を定義できます。

"カーソル(反転色)
(Cursor (inverse video))"

"水平ライン(ハーフ

上下に 2 つある、最大レベルの半分の地点

レベル)

を示す水平線の色を定義できます。

"マーカー(Maker)"

"キュー ポイント
ステレオクリップの左右の チャンネルを分

(stereo clip))"
"クリップ名

(Cue-Point)"
"マーカー

割する線の色を定義できます。

(Channel separator

カーソル は点滅す るので、選択 した色は、

モンタ ージュ内 のマー カー ラ インの色 を
定義します。

(Axis (half level))"

(ステレオクリップ)

モンタージュ カーソ ルの色を定義します。
モンタージュ内で反転色で表示されます。

(Axis (level zero))"

"チャンネル分割線

選択した範囲の背景色を定義します。

(上部/下部)

垂直方 向の点線 のキュ ーポイ ント ライ ン
の色を定義します。
元のオ ーディオ ウィン ドウか ら継承さ れ

(元ファイル)

ているマーカー ライ ンの色を定義します。

(Marker (source))"

これは、クリップのコンテキスト メニュー
で " オリジナルのルーラーとマ ーカーを表

クリップの名前の色を定義できます。

示(Show source's ruler and markers)" オプ

(Clip name)"

ションが有効な場合に表示されます。

264
カスタマイズ

制御キーの使用

オプション

説明

"タイム ルーラー

元のルー ラーの色 を定義し ます。これは、

(元ファイル)

クリップのコンテキスト メニューで "オリ

(Time Ruler

ジナルのルーラーとマーカーを表示
(Show

(source))"

source's ruler and markers)" オプ ションが

制御キーを使用して、スクリーン レイアウトを呼び出せます(266 ペー
ジの『キー コマンドのカスタマイズ』参照)。これにより、より素早く
スクリーン レイアウトの制御を行えます。たとえば、1 つのドキュメン
ト ウィンドウを開き、最大化して、スクリーン レイアウトを保存して、
それに制御キーを割り当てます。割り当てた後は、この制御キーを使用

有効な場合に表示されます。

して、アクティブなウィンドウを最大化できます。
"区切りごとの縦線
(時間軸)
(Time Grid)"

タイ ム グ リッ ド の色 を 定義 し ます(145
ページの『タイム グリッド』参照)。

デフォルトのウィンドウのサイズと位置の設定
前ページで説明したように、スクリーン レ イアウトはウィンドウのサ

スクリーン レイアウトの操作

イズと位置の保存だけでなく、ダイアログ ボックスの設定の保存にも
使用できます。ドキュメント ウィンドウのサイズと位置の設 定だけを

異なる状況でのいろいろな 作業ごとに、個別のスクリーン レイアウト

行いたい 場合は、" 表 示(View)" メニュ ーの "現在のウィンド ウ レイ

を作成す るとより効率的に作業を行えま す。スクリーン レイアウトに

アウ トを既 定値 として 設定(Remember active window's layout as

は、次の項目が保存されます。

opening setting)" を代わりに使用できま す。これにより、作 業レイア

• ドキュメント ウィンドウのサイズ、配置、最小化 / 最大化属性。これ

ウトの設定を素早く行えます。

には、ウィンドウのフレームそのものの属 性だけが含まれ、ウィン

ドキ ュメント ウィンド ウのデ フォルト のサイズ と位置を 設定す るに

ドウの中味は含まれません。

は、次の手順に従ってください。

• オフラインプロセッサなどのようなノンモ ーダル形式のダイアログ

1. 設定を適用したい種類のドキュメント ウィンドウを開く、または作

ボックスの配置。ダイアログだ けでなく、同様のウィン ドウを開く

成します。

ことも含まれます。

2. 大きさと位置を調整します。

• エフェクト プラグイン パネルの位置。

3. " 表示(Vie w)" メ ニュ ーで 、" 現 在の ウィ ンドウ レイ アウ トを既

ウィンドウ レイアウトを呼び出しても、すでに開いているウィン

定値 と し て 設定 (Remember active window's layout as opening

ドウが閉じることはありません。

setting)" を選択します。

ウィ ンドウ レイア ウトを設定 するには、" 表示(View)" メニューで、
"ウィンドウ レイアウト(Window layouts...)" を選択して、" ウィンド

設定内容を デフォル ト レイアウ トとして 保存するか どうかを 尋ね
るダイアログが表示されます。

ウ レイアウト(Window Layouts)" ダイアログを表示して行います。作

4. " はい(Yes)" ボタンをクリックします。

業手順 は通常のプリセットを取 り扱うときと同様です。詳 細について

これにより、同 じ種類のウィンドウを 開くと設定したサイズと 位置が

は、28 ページの『プリセット』をご参照ください。

適用されます。

• 新しいスクリーン レイアウトを作成するには、画面の設定を行って

⇒ 前ページ で説明さ れている 手順によ りスクリー ン レイアウト を呼

から、" ウィンドウ レ イアウト(Window Layouts)" ダイア ログで

び出すと、この設定は上書きされます。

名前を入力して、" 追加(Add)" ボ タンをクリックしてレ イアウト
設定を追加します。
• 既存のスクリーン

レイアウトを変更するには画面の設定を行って

から、ダイアログ上で更新するレイアウト設 定を左側のリストから
選択して、" 更新(Update)" ボタンをクリックします。
• 既存のスクリーン レイアウトを読み込むには、読み込むレイアウト
設定をリスト上で選択して、" 適用(Load)" ボタンをクリックしま
す。

265
カスタマイズ

" を選択すると、すべてのコマ
• " 表示(Sort)" 欄で " キー順(by key)

マイ メニューの作成

ンドをフォルダを使用せずに一覧表示し、制御キー のリストをアル

" ファイル(File)
" メニューにある " マイ メニュー(Favorite)" を使用

ファベット順に表示します。

すると、頻繁に使用するファイルのリストを作成できます。
• リストにファイルを加えるには、そのファイ ルのウィンドウがアク

これにより、特 定のキーに割り当てら れたコマンドを簡単に見 つけら

ティブになっていることを確認して、" マイ メニュー(Favorite)" の

れます。どちら のモードを選択 しても、実際に使 用できる操作は 同じ

" 機 能(Functions)
" サブ メニュー で " 現 在のドキュ メントを 追加

で、変わるのは表示方法だけです。

(Add current document)
" を選択します。
リスト中のファイルを選択します。
• リストからファイルを開くには、

リスト内項目の変化
操作リストの項目数は、プログラムのほかの設定に応じて変化します。

• リスト全体をクリアするには、" 機能(Fuctions)" サブ メニューで

たとえば、プラグイン マネージャで、キーボード ショートカットをプ

"リストの内容を消去(Clear list)" を選択します。

ラグインに 割り当てている場合、その ショートカットもリスト に表示

• ハードディスク上に実際に存在するファイ ルだけを含むようにリス

されます。

トを更新するには、" 機能(Fuctions)" サブ メニューで 、" 登録ファ
イルを確認(Validate list)" を選択します。

リスト中の列について
• " 項目(Description)" 列には、制御キーを割り当てられる操作が一覧

キー コマンドのカスタマイズ

表示されます。

デフォルトで定義されているキーボード ショートカット(キー コマン

• その隣の列では、制御キーがいつ使用可能で、いつ使 用不可能かを

ド)以外にも、さまざまな操作に 対して独自のキー コマンドを割り当

定義する 3 つ のモードを選択できます。これについては、次ページ
で説明します。

てられます。

• 一番右の " キー(Key)" 列では、操作用に定義されている制御キーが

ある操作 に対し、1 つのキー、もしくは 2 つか 3 つ の制御キー(その

示されています。

順番でキーを一緒に押さえる必要があります)を割り当てます。
キー設 定は、" オプ ション(Options)" - " キーボー ド(Keyboard)
"ダ

制御キーの定義

イアログで表示 / 管理します。

1. 制御キーを割り当てる操作を選択します。
2. " 制御キーの設定(Key sequence...)" ボタンをクリックします。
3. すでに設定 されている 制御キー を無効にし たい場合は 、" リセッ ト
(Clear)" ボタンをクリックします。
4. " キー認識(Catch mode)" がオン(押されている状態)であること
を確認します。
5. 使用する最初のキーの組み合わせを押します。
必要に応じて、[Shift]、[Ctrl]、[Alt] などの修飾キーも使用できます。
スペース バ ーの両側に ある 2 つの同じ 修飾キーを 区別するよ うに
設定することも可能です。
6. 続くキーを押します。
7. " キー認識(Catch mode)" をオフにします。
これは、誤って不要なキーを押して現在の制御キー を変更しないよ

オペレーション リスト

うにするために実行します。

このダ イアログは、制御キーを使っ て呼び出せる操作がリ スト表示さ

8. "OK" ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

れています。" 表示(Sort)" 部分を使用して、このリストの表示方法を

2

設定できます。

つの操作に同じ制御キーを定義してもかまいません。 その場

合、どちらか一方が呼 び出されます。どちらが呼び 出されるか確

" 欄で " コマンド順(by command)" を選択すると、プ
• " 表示(Sort)

認す るには、設 定ダ イアロ グの " 表 示(Sort)" 欄 で " キー 順

ログラム中での操作体系に応じてグループ 分けされたフォルダが表

(bykey)" を選択して、項目をリストに表示します。ここで、一番

示されます。

上に表示される項目が使用されます。

266
カスタマイズ

使用条件設定オプション

制御キーの使用

制御キ ーを定義した後で、その操作 をいつ使用できるかを 設定できま

制御キー を使用するには、ダイア ログで定義した順 番にキー / ボタン

す。これは、真ん中の列で表 示されるポップアップ メニ ューから選択

を押します。

して行います。

制御キーは、" キー コマンドの設定(Key Commands)" ダイアロ
グを閉じた後に利用可能となります。

特殊なキー コマンド
いくつかの特殊なキー コマンドについて、以下に説明します。
オプション

説明

"常に使用可(Enable all time)" この制御キーは常に有効です。
"現在のウィンドウが "対象外"

この 制 御 キ ーは 、 次ペ ー ジ で 説明

リストにない場合に使用可

する "対 象 外ウ ィン ドウ( Exclu d e

(Enabled if active window is

windows)" リストに 登録されて いる

コマンド

説明

"現在のキー コマンド

この コマ ンドは、特 定の グル ープに 対し、

セットをアクティブに

キー コマンドを再使用可能に するために使

設定

用します。

(Set focus on this key

たとえば、[Ctrl] + [F10]キーを、マスター セ

command group)"

クションをフォーカスするキー コマンドに

not in the "exclude" list)"

ウィンドウ以外で使用できます。

"該当するウィンドウが

この制御キーは、適用されるウィンド

マンドをマスター セクション の項目に割り

アクティブの場合に使用可

ウがフ ォーカス されて いる場合 のみ

当てます。たとえば、"適用(Apply)" 操作

(Enabled if involved window

設定したと します。その後、簡単なキ ー コ

に[A]キーを、"すべてのプラグインをはずす

使用できます。

(Remove all plug-ins)"に[R] キーを割り当て

has the focus)
"

ます。これら のキーが、プロ グラム中 のほ
かの操作のキー コマンドとし て使用されて

対象外ウィンドウ(キー コマンド)

いてもかまいません。
この場合、[Ctrl]+[F10] キーを押し た後であ

これは主 に、プラグイン ウィンドウに使 用します。いく つかのプラグ

れば、1 つの キーに よるコ マンド を使用 し

イン、特に他社製のプラグインには独自のキー コマンド セットを備え

て、マスター セクションのほと んどの部分

ているため、それらのウィンドウに対しては WaveLab Studio のキー コ

をコントロールできます。

マンドを無効にしたほうが良い場合があります。
例えば、マスター セクションの " 適用(Apply)" 操作に割り当てたキー

"設定したすべてのキー

これらの オプションは、イ ンストール 済み

コマン ドが、既にプラグインで使 用されていたとします。こ の状況で

コマンド オフ

の他社製のプラグインが、独自 のキー コマ

プラグインをフォーカスしてキー コマンドを使用すると、マスター セ

(Bypass all defined

ンド セットを持っている場合 に使用可能に

クションの操作が行われます。

key commands)"、

なります。一時的に WaveLab Studio のキー

対象外ウィンドウの設定により、このような問題を避けられます。

"すべてのキー コマンド

コマンド すべてを無効 にして、プラグ イン

オン

独自のキー コマンドを使用できます。

1. " 対象外ウィンドウ ...(Exclude windows...)
" ボタンをクリックしま
す。

(Enable all key
commands)"

2. リストに操作の対象から外すウィンドウの名前を記入します。
この際、ワイルド カードを使用できます。たとえば、Waves 社の製
品をすべて除外するには「Waves*」と入力します。
3. "OK" ボタンをクリックして、ウィンドウを閉じます。

"常にオン" に設定した

上の項目と同様ですが、使用条件が "常に使

以外の全キー コマンド

用化(Enabled all time)" に設定されていな

オフ

いす べて のキ ー コ マンド が無 効に なり ま

(Bypass all defined
key commands except
those set to "Enabled
all time")
"

267
カスタマイズ

す。

プラグイン リスト上には、WaveLab Studio で使用可能なプラグインが

コマンド

説明

"スロットの選択

マス タ ー セ クシ ョン で、エフ ェク トを ス

スター セクション スロット(101 ページの『エフェクトペーン』参照)

(Slot selection)"、

ロットに割り当てる場合、2 つの制御キーが

に追加し たり、自動一括処理 で使用できます(122 ページの『処 理内

"スロットの制御

必要 にな りま す。スロ ット の選 択は、" ス

容の設定』参照)。

(Slot Commands)"

表示されま す。これらのプ ロセッサー、プラグイン エフ ェクトは、マ

ロットの 選択(Slot selection)" で設 定され
る制御キ ーによって 行われ、プラグ インの

グループ

選択は、
"スロットの制御(Slot Commands)"

リスト内の " マスター セクション(Master Section)" フォルダには、プ

で 設定 され る制 御 キー によ っ て行 われ ま

ラグインのグループを示すサブ フォルダが含まれています。

す。

プラグイン をフォルダを使用して 体系化することによって、メ ニュー
の表示方法を定義します。エフェクトは好みに応じて分類できます。デ

プラグインの管理

フォ ルトで は、プラ グイン の技術 的なフ ォーマ ット(VST、DirectX、

はじめに

の詳細に ついては、101 ページの『エフェ クトペーン』をご参照 くだ

WaveLab Studio専用)に 従って分類されています。プラグインの種類
さい。

多数の プラグインを使用してい る場合、目的のプラグイン を探すのが

VST および DirectX プラグイ ンは、いず れかのグ ループに入 れ

困難になる場合があります。また、コンピュータに Cubase などをイン

る必 要がありま すが、WaveLab Studio 専用プラグインはグルー

ストールしている場合、WaveLab Studio でまったく使用することのな

プに入れなくてもかまいません。

いプラグインがリストに表示されることもあります。
メニュー に表示されるプラグインの 管理は、" オプシ ョン(Options)
"
メニューで " プラグイン管理(Organize Master Section Plug-ins...)" を
選 択する と表示 される " プ ラグイ ン管理(Organize Master Section
plug-ins)" ダイアログで行います。

各コラムについて
• " プラグイン(Plug-in)" 列には、使用可能なすべてのプラグイン名が
表示されます。
• "FX" 列では、プラグインを使用するかどうかを設定します。

ここでは、モンタージュでクリップ エフェクトとして使用する

• プラグインの PM(=Post Master)コラムにチェックを入れると、その

VST エフェクトではなく、マスター セクションのメニューで表示

プラグインがマ スター セクシ ョンのディザリ ング ペーンに含 まれ

されるプラグインを管理します。また、いくつかの VST プラグイ

ます(マスターフェーダーの後に使用するプラグインとなります)。

ンをリスト上から完全に消すことも可能です(269 ページの『VST

別途用意したディザリング プラグインをここで使用できます。詳細

プラグインの取り扱い』参照)。

については、106 ペ ージの『ディザリングペーンへのほか のプラグ
インの追加』をご参照ください。

プラグインリスト

• " キー(Key)" 列では、プラグインに対して定義されている制御キー
が表示されます。
• " ファイル名(Module)" 列では、プラグインのファイル名が表示さ
れます。

プラグインおよびグループの有効 / 無効化
"FX" 列のチェックボッ クスをオン / オフすることにより、個 々のプラ
グインまた はプラグインのグループ 全体を有効化または無効 化できま
す。WaveLab Studio で使用する必要のないプラグインがインストール
されている 場合、この機能を使用し て、そのプラグインをメニ ューか
ら除外できます。プラグインをメニューから除外しても、ほかのプログ
ラムから使 用する場合は、これらのプ ラグインは以前と同じよ うに使
用できます。
たとえば、DirectX プラグインの中には、オーディオにまったく関係の

" プラグイン管理(Organize Master Section plug-ins)" ダイアログ

ない ものも あり ます。これ らのプ ラグイ ンを無 効にす れば WaveLab
Studio で実際に使用するプラグインを見つけるのが簡単になります。

268
カスタマイズ

VST プラグインそのものを除外できます。269 ページの『VST プ

この 設定は "WaveLab Studio/Presets/plugins/PlugInPrefAE.set"

ラグインの取り扱い』をご参照ください。

およ び "WaveLab Studio /system/plugins/PlugIns.set" に保存さ
れています。プラグインをアンインストールし た場合は、これら

グループの使用

のフ ァイル を削除 します。す ると、次に 起動する ときに、再 ス
キャンが行われ、新し いプラグインリストが構築されます。これ

マスター セクションのプ ラグインは、グループ別に分けて管理できま

は、" ユーザー設定 - VST(Preferences - VST)" ダイアログで、" 次

す。グループ分けは "マスター セクション(Master Section)" フォルダ

回起 動時に プラ グイン 検出を 実行(Force plugin dectection at

にサブ フォルダを追加して行います。サブ フォルダは " 新規グループ

next launch)" をクリックすると実行されます。(以下参照)

を作成(New Group)" ボタンで追加します。追加したサブ フォルダに
プラグイン アイコンをドラッグしてグループ分けします。
設定後に、プラグイン メニ ューを開くと、ここで作成したグループ構

VST プラグインの取り扱い

造がメニューに反映されます。

コンピューター上に、WaveLab Studio では使用しない VST プラグイン
をインスト ールしている場合、プロ グラムに対して、これらの プラグ
イン を起動 しな いよう に指示 できま す。この設 定は " ユー ザー設 定
(Preferences)" - "VST" ダイアログで行います。1 つの VST プラグイン、
フォルダ / サブ フォルダ内に含まれる VST プラグイン、共有 VST プラ
グイン フォルダ(システム内に存在す る場合)を除外できます。各方
法については下記に説明します。
" プラグインの管理(Organize Master Section plug-ins)" におい
て、マスター セ クションのプラグイ ン メニューからプラ グイン

こ れ は、"Dynamics"
と い う名 前 のグ ルー
プ を 作成 し た場 合の
例です。

を除外する手順とは異なり(268 ページの『プラグインおよびグ
ループの有効 / 無効化』参照)
、モンタージュも含むプログラム全
体から VST プラグインを無効化します。
WaveLab Studio で使用する VST プラグインの設定方法は以下のとおり
です。

• グループを作成するには、" 新規グループを作成(New group)" ボ

• "オプション(Options)" メニューから" ユーザー設定(Preferences)"

タンをクリックします。新規グループは名前 が入力可能な状態で作

を開き、"VST" タブを選択します。

成されますので、名前を入力して [Enter] キーを押します。

以下の各項目が含まれます。

グループはアルファベット順に表示され るため、作成直後のグルー
プ(Untitled)は下のほうに表示されます。

項目

説明

共有VSTプラグインフォル

こ のチェ ック ボック スを 有効 にする と

ダを使用

"Program Files" > "Steinberg" > "Vst-

• グル ープを 削除 する には、グ ルー プを選 択し て " グル ープ を削除
(Delete group)" ボタンをクリックします。
グループにプラグインが含まれている場 合は、プラグインは削除さ

(Use VST plugin shared

れません。そのかわり、プラグイン はほかのいずれのグ ループにも

folder)

属さず、" マスター セクション(Master Section)" フォルダの直下に

ラグイン エフェクトを、
WaveLab Studio
でも利用できます。この項目にチェック

表示されます。

を 入れ た後 設定 を 反映 には、WaveLab

• グループ間のプラグインの移動は、Windows のエクスプローラで

Studio を再起動する必要があります。

ファイルをドラッグする場合と同様に、ドラ ッグ&ドロップで行い
ます。
• 最初にダイ アログを開い たときの状態 にリストを戻 したい場合は、
"変更を取り消し(Undo Changes)" ボタンをクリックします。工場
出荷時の設定に戻したい場合は、"既定の設定に戻す(Set default)"

Plugins" にインストールしている VST プ

特別にVSTプラグインフォ

専用の VSTプラグイン フォルダのパスを

ルダを指定(WaveLab

設定します。多くのCubase プラグインは

Studio 専用)

WaveLab Studio では 使用に 適さない た

(Optional extra VST plugin

ボタンをクリックします。

め、専 用 の フ ォ ル ダ を 作 成 し て、

folder (WaveLab Studio

WaveLab Studio で使用したいVSTプラグ

specific))

インのみを含められます。

269
カスタマイズ

項目

説明

以下のサブフォルダに含ま

このテキスト欄に、除外したい VST プラ

れるプラグインを無視

グインを含むフォルダ / サブ フォルダ名

(Ignore plugins located in
the following folders)

を入力します。
複数のフォルダを除外したい場合は、セ
ミ コ ロン(; )で区 切 り なが ら すべ て の
フォルダ名を併記します。

読み込まないプラグイン

リ スト 内にプ ラグ イン名 を個 別に 追加

(Do not load the following

することで、個別に除外できます。一般

plugins)

的な VSTインストゥルメント プラグイン
(WaveLab Studio で使 用で きない)は、
すでにリストに入っています。

この場合は、"Old effects" フォルダ内の "Delay" サブフォルダが除外さ
れ、"New effects" フォルダ内の "Delay" サブフォルダは含まれます。

再描画をなるべく速く(コ

メ ータ ーなど の表 示系プ ラグ イン で使

• WaveLab Studio を終了し、プログラムを再度起動します。

ンピューターのパワーが多

用 しま す。これ の変 更を 有効 にする に

く必要)(Faster graphics

は、VST プラ グインウィンドウを開きな

refreshing (consumes more

おしてください。

エフェクト メニューをチェックすると、設定したフォルダのプラグ
インが除去されているでしょう。
• 除外したプラグインを後から使用する場合は、上記 の各ステップを

computer power))

繰り返し、テキスト欄に入力したフォルダ名を除去します。

次回起動時にプラグイン検

こ のボ タン をク リッ クす ると、次回 に

出を実行

WaveLab Studioを起動する際に、すべて

すべてのプラグインを無視する

のプラグイン検出を実行し、プラグイン

すべて のプラグイン を WaveLab Studio において使 用しないよう に設

のリストを新しく作成します。

定することも可能です。

(Force plugin detection at
next launch)

• [Ctrl]+[Shift] キーを押しながら、WaveLab Studio を起動します。
マスターセクションが無効となり、またプラグイン を一切読み込ま

以下お読みください。

ない状態となります。これは、トラブル シューティングの目的で利

• 除外したいVSTプラグインが1 つ、
あるいは複数のサブ フォルダ内に

用できます。すなわち、どのプラグインで問題を 生じているか、検

あっても、すべてのサブ フォルダを指定する必要はありません。メ

証できます。

イン フォルダを除外すると、自動的にそれらのサブフォルダも除外

• プラグインを再び使用する場合は、単にマスター セクションの再表

されます。

示を行います。

• 除外したい フォルダパス 全体を入力す る必要もあり ません
("C:¥plug-ins¥reverb" など)
。"reverb" とだけ入力すれば、WaveLab
Studio は起動時にドライブ C やパーティションにおけるフォルダ /
サブフォルダを検索します。そして "reverb" の名前が付いたフォル
ダを検出し、これを除外します。
• 一方、メインフォルダに複数のサブフォルダを含み、このうちの 1 つ
のフォルダからプラグインを除外し、また他 の同じ名前のフォルダ
/ サブフォルダも除外したい、という場合は、サブフォルダのパスを
入力しておく必要があります("C:¥plug-ins¥delay" など)
。

270
カスタマイズ

26
プラグインプロセッサのリファレンス

WaveLab Studio プラグインについて

パラメーター

説明

WaveLab Studio プ ラグ インは、WaveLab Studio 独 自の プラグ イン

Out Left、

移動する 音像の左 右のバラ ンスがく ずれてい ると

フォー マットを採用しており、その 他のアプリケーション では使用で

Out Right

感じられ る場合 には、この値 を設定し て調整 しま

きません。

(-96 ∼6dB)

す。-96dB に設定すると、該当するチャンネル("Out

• 一般的に、WaveLab Studio 専用プラグインは、(モンタージュのト

Left"の場合は左チャンネル、"Out Right"の場合は右

ラックまたはクリップ エフェクトではなく)マスター セクションで

チャンネル)の音が出力されなくなります。正の値

のみ使用できます。

に設定すると、そのチャンネルの出力レベルが上が

ただし、WaveLab Studio には、VST プラグインも付属していますの

ります。0dBの場合は、出力レベルに何の変化もあ
りません。

で、モンタージュのトラックまたはクリップ エフェクトとして使用

上記の欄を-96dB に設定すると、サウンドが出力さ

できます。

れない上、信号が 後続するエフ ェクト スロッ トや

• WaveLab Studio は専用プラグインを、自動一括処理でも使用できま

マスター フェ ーダーに送られ なくなるのでご 注意

す。

ください。

• " オプション(Option)" メニューの " プラグインの管理(Organize
Master Section plug-ins)" で、マスター セクションで使用するプラ
グインを設定できます。

Chorus(コーラス)

この機 能を使っ て、ディザリ ング ペー ン(ポストマ スターフ ェー

スイープ ディレイをベースとしたステレオ コーラスです(マスターセ

ダー)で使用するプラグインを設定することもできます。

クションで使用可能)。

• WaveLab Studio プラグインのプリセットは、WaveLab Studio のそ
の他のプリセ ットと同様に扱 えます(プロセ ッシング機能な ど)
。

パラメーター

説明

Delay

元のサウ ンドに対 する基本 的なディ レイタイ ムを

(0.1∼60ms)

Auto Panner(パンナー)

ります。値が小さいと(7ms 程度まで)フランジャー

ステレオ音像の定位(パンポット位置)を移動する際に使用します(マ

のような効果が現れます。
一般的なコーラス エフェ

スター セクションで使用可能)。

クトには 25ms 程度までの値を設定しますが、特殊
な効果を 得たい場 合にはそ れ以上の 値を設定 しま

パラメーター

説明

LFO Freq

パンポット位置の移動速度を設定します。値が大き

(0.1∼50Hz)
Width
(0∼100%)

設定します。値が大きいほど、効果がより顕著にな

す。

いほど、ステレオ音像が速く移動します。

Frequency

モジュレーション速度を設定します。値が大きいほ

(0.01∼ 25Hz)

ど、速度が速くなります。意図的に特殊な効果を出

音像の移動幅を決定します。値が 0% の場合は、モ

す場合を除いて、7Hzを越える値を使用することは

ノラルのサウンドが生成されます。値を 100% に設

あまりありません。

定する と、音像が左 チャンネ ルから 右チャン ネル

Width

(またはその逆)に大きく振り切る形で移動します。

(0∼100%)

ディレイ タイ ムの許容範囲 を設定します。こ の設
定具合に よって典 型的なコ ーラス効 果が出る かど

どのよ うな波形 を使って信 号を左右 チャンネ ルへ

うかが決まります。0 に設定すると位相の問題が生

(Sine、

送るかを指定します。サイン波(Sine)を選択する

じる恐れがあります。

Pulse)

と音像が 滑らかに移 動し、パルス波(Pulse)では

Waveform

Feedback

ジャンプするように音が移動します。

(0∼100%)

出力 信 号が コ ー ラス

エフ ェ ク トに ど れぐ ら い

フィードバックされるのかを示します。数値が大き
いほどエフェ クトが顕著に なります。ディレ イ タ
イムの値が小さいと、フィードバックすることでフ
ランジャーの ような効果が 出ます。ディレイ タイ
ムが長く設定されていると、ハリのある音が繰り返
されたような効果が得られます。フィードバックさ
れる信 号はクリ ッピン グ(音の歪 み)を避ける た
め、逆位相になっています。

272
プラグインプロセッサのリファレンス

Echo(エコー)

パラメーター

説明

Fb Balance

ミック ス全体に 対するフィ ードバッ ク信号の レベ

2 つの独立したデ ィレイを備えたステレオ エコーです(マ スターセク

ル を設 定 しま す。こ の値 が 1 00 %

ションで使用可能)。

(0∼100%)

で、前 述 の

"Feedback"が 65%から100% の間に設定されている
と、セルフオシレーターのような効果になります。
Glimmer 、

コーラ ス信号が ステレオ音 像内で移 動する範 囲を

Glimmer 2

設定し ます。基本的 にオート パンナ ーと同じ です

(0∼100%)

が、こ れ は コー ラ ス 機 能 の み に 適 用 さ れま す。

パラメーター

説明

Delay 1

Delay 1 の入力信号に対するディレイタ イムを設定

(0.5∼

いる印象を与えるのでご注意ください。

"Glimmer 1"は右チャンネルの信号、"Glimmer 2" は

Feedback 1

Delay 1 にフィードバックされるディレ イ信号のレ

左右チ ャンネル のコンビネ ーション を処理し ます

(0∼100%)

ベルを設定し ます。反復信号を作 り出します。0%

(実際の左チャンネル信号は常に 0に保たれます)
。
Stereo

ステレ オ音像内 でコーラス 信号の占 める範囲 を設

Spread

定します。0% の場合、左右 チャンネルがミックス

(0∼100%)

Mix
(0∼100%)

します。最小値0.5ms に設定すると、位相がずれて

1000ms)

の場合に はフィー ドバック ループが 1回だけ にな
り、100%の場合には無限に反復されます。
Link 1-2

されるのでモノラルの印象を与え、コーラスの音が

(Off、

"Delay 1" の出力信号を "Delay 2" に送りたい場合に
は"Linked"に設定し、"Delay 1"と "Delay 2" を別々に

大きくなります。

Linked)

使用するには"Off" にします。

元の信 号とディ レイの信号 のレベル 比率を設 定し

Delay 2、

設定内容は "Delay 1"、"Feedback 1" と同様ですが、

ます。0%の場合は元信号のみが聞こえ、100% の場

Feedback 2

2番目のディレイブロックに適用されます。

Del. Balance

ステレオ音像内で "Delay 1" と "Delay 2" の配置を設

(0∼100%)

定します。100%の場合、"Delay 1"は左チャンネル、

合には両者の比率が50/50になります。
Output Lev

レベルを調整するアッテネーター(減衰器)として

(-48∼0dB)

使用します。クリッピングインジケーターが頻繁に

"Delay 2" は右チャンネルに割り当てられ、0% では

点灯する場合には、この値を下げてください。

両者が左右のチャンネルに均等にかかります。

Crystal Resampler(クリスタルリサンプラー)

Vol Left、

ディレイ の設定に よって左 右のレベ ルがアン バラ

Vol Right

ンスになった場合、この値を調整します("Vol Left"

(-96∼0dB)

Crystal Resampler は(マスターセクションでのみ利用可能)、サンプリ

この設定値は エコー エフェク ト信号のみに適 用さ

ング レート変換を行い ます。周波数成分の損失を抑え、並外れた透明

れ、元の信号は影響を受けません。

感を提供します。
パラメーター

説明

サンプリング レート 出力サンプリング レートを設定します。入力サン
(6∼192 kHz)

プリング レート はアクティブな WAV ファイルや
モンタージュから考慮されます。

音質

実際 に使 用する アル ゴリズ ムの 品質を 設定 しま

(処理速度 - 速い、 す。" 処 理速度‐ 速い(Preview (fast) )" モー ドの
標準、高)

は左チャンネル用、"Vol Right"は右チャンネル用)
。

CPU 負荷は、"高(High)"モードに比べるとずっと
低くなりますが、結果得られ る音質も低くなりま
す。

273
プラグインプロセッサのリファレンス

EQ-1(イコライザー)

Leveler(レベラー)

WaveLab Studio プラグイン、VST プラグインの両方が用意されていま

WaveLab Studio プラグイン、VST プラグインの両方が用意されていま

す。モンタージュのトラックまたはクリップ エフェクト、マスター セ

す。モンタージュのトラックまたはクリップ エフェクト、マスター セ

クションのグローバル エフェクトで使用できます。

クションのグローバル エフェクトで使用できます。

EQ-1 は、ハイ / ロー シェルビン グ フィルター、フル パラメトリック

Leveler は、シグナル レベルを減衰 / 増幅します。エフェクト間のレベ

ミッド フリケンシー バンドを搭載した 3 バンドイコライザーです。各

ル調節に便 利です。イコライザー プラグ インの後に Leveler を使用す

バンドのオン / オフを別々に切り替えられるので、EQ を使用した場合

ると 良いでし ょう。パラ メーター は、"Volume Left"、"Volume Right"

とそう でない場合のシグナルを 簡単に比較できます。パラ メーターは

(左右チ ャンネ ルのボ リュー ム設定)、"Stereo Link"(オンにする と

以下の通りです。

"Volume Left" パラメーターで左右両チャンネルのレベルをコントロー
ルします)を用意しています。"Mix to mono" は、受信したステレオ シ

パラメーター

説明

High Gain

ハ イシェ ルビ ング フ ィルタ ーの ブース ト / カ ッ

グナルを モノラルにミッ クスします(マスタ ー セクションの "Mono"
ボタンと同様)。

ト(dB)を設定します。
High

ハ イシェ ルビング フィル ターの 周波数 を設定 し

Noise Gate(ノイズゲート)

Frequency

ます。ここで 設定した数値以上の周波数 帯域のレ

WaveLab Studio プラグイン、VST プラグインの両方が用意されていま

ベルを、High Gainの設定によって増減します。

す。モンタージュのトラックまたはクリップ エフェクト、マスター セ

ミッドバンド EQ のブースト /カット(dB)を設定

クションのグローバル エフェクトで使用できます。

します。

設定し たスレッショル ド レベル以下の 信号をすべてミ ュートします。

ミッドバンド EQ のセンター周波数を設定します。

これにより、手動でサウンドを編集したりサ ウンド ファイルをミュー

こ こで 設定 した 数値 の周 辺の 周波 数帯 域に Mid

トせずに、オーディオ素材の不要なノイズを取り除けます。また、Noise

Gain が適用されます。

Gate を使用してリバーブ テイルにゲートをかけたり、パーカッション

Mid Gain

Mid Frequency

Mid Q

トラックの音を引き締めることもできます。

ミッドバンドの幅を設定します。具体的には、"Mid
Frequency" 値周辺のどれだけの帯域にミッドバン
ド EQを適用させるか設定します。数値が高くなる
ほど、ミッドバンドの幅が狭くなります。

Low Gain

ト(dB)を設定します。
ロー シェルビ ング フィル ターの周 波数を設 定し

Frequency

ます。ここで 設定した数値以下の周波数 帯域のレ

説明

Threshold

ノイズゲートをオンにするレベルを設定します。設

(-144∼

ロー シェル ビング フ ィルタ ーのブー スト / カ ッ

Low

パラメーター

定したス レッショ ルド以下 の信号は すべてミ ュー

12dB)

トされます。

Rel Time

スレッシ ョルド以 下の信号 が検出さ れてから ゲー

(1∼

トがオンになっている時間を設定します。

5000ms)

ベルを、"Low Gain"の設定によって増減します。

Rel Sens
(1∼100)

スレッショル ド レベルに近い 信号が検出され た場
合に、意図に反してゲートがオン / オフされるのを
防ぎます。

⇒ WaveLab Studio には、2 基のフル パラメトリック EQ バンドと追加
機能を備えたイコライザープラグイン "Q" も用意されています。

Attack Sens

状況に応じて適したイコライザーを選択してください。

(1∼100)

ゲートが開くまでの時間を設定します。設定値を低
くすると、素早いレスポンスが得られます。設定値
を高くすると、ゲ ートのトリガ ー サウンドの 始め
の部分をミュート、または柔らかくする効果が得ら
れます。

274
プラグインプロセッサのリファレンス

Peak Master(ピークマスター)

Input Gain
(-12∼24dB)

WaveLab Studio プラグイン、VST プラグインの両方が用意されていま

入力レベルを設定しま す。入力レベルを上げると、
クリッピ ングが生 じる可能 性がある のでご注 意く

す。モン タージュ のクリップ エフェク ト、マスター セクション のグ

ださい。こ こで値を 上げな ければ、パ ンチャー に

ローバル エフェクトで 使用できます。歪みを起こすことなく、効果的

よってクリッピングが生じることはありません。

にオーディオ素材の「ラウドネス」を増強します。ラウドネスとは、音
の感覚 的な大きさです。ピークマ スターは、耳につくサウン ドを押さ

Resizer(リサイザー)

えると 同時に全体のレベルを上 げるため、ピーク地点を歪 ませること

Resizer は(" 一括処理セット(Batch Processor)" でのみ利用可能)
、す

なく聴覚上の音量を上げられます。

べてのファ イルを一括して特定の 長さに設定する、シンプルな がら便
利なプラグインです。

パラメーター

説明

Input Gain

ピークマスターへの入力レベルを調節します。特に

(-12∼24dB)

"Duration" のスライダーを使用して、時間を設定するのみです。

ラウドネス を増強する場合 に使用します。ただ し、
値をあ まりに も大きく すると 歪みが 発生する 可能

"Add silence" を有効にした場合は、設定した "Duration" よりも短いファ
イルに対して、設定時間になるように無音部分を追加します。

性があるのでご注意ください。
Out Ceiling

StereoExpander(ステレオ エキスパンダー)

ピークマスター出力の最大レベルを設定します。

既存のステレオ信号の広がりを縮小また は拡大します(マスター セク

(-18∼0dB)
Softness

ピークマスターのかかり方を設定します。大きな値

(-5∼ 5)

を設定すると、ラウドネス効果が上がりますが、サ

ションで使用可能)。パラメーターは "Width" のみです。
0% に設定すると、元のステレオ音像は失われて両チャンネルの出力が
同じになります。1% から 49% までの場合は音像の幅が狭くなり、50%

ウンドが多少粗っぽく聞こえることがあります。音

だと元の信号と同じに なります。51% 以上の値を 設定すると、ステレ

質とラ ウドネ ス効果の バラン スが最 適になる よう

オ音像の幅は拡張されます。

にこの欄を設定してください。

Silence(サイレンス)
Puncher(パンチャー)

Silence は、ファイルの最初または最後に無音を追加します(マスター

WaveLab Studio プラグイン、VST プラグインの両方が用意されていま

セクション で使用可能)。ファイルの終 わり部分でエフェクト の音を

す。モンタージュのトラックまたはクリップ エフェクト、マスター セ

ミュートす るので、リバーブやディレ イなどオーディオの残響 音を作

クションのグローバル エフェクトで使用できます。

りだすエフェクトと一緒に使用すると効 果的です。マスター セクショ

オーデ ィオ素材に含まれる倍音 をさらに追加します。特に このエフェ

ンで他のエフェクトの前に Silence を配置し、必要な無音部分の長さを

クトを 打楽器の素材に適用する と、ダイナミックでよりパ ンチのきい

設 定し てく ださ い。これ によ りエ フェ クト 音は 自然 に減 衰し ます。

たサウンドを得られます。同じプラグインの「ピークマスター」とは、

Silence は 2 つのパラメーターで構成されており、ファイルの最初と最

ほとん ど反対の役割を果たし ます。パンチャーは、低く聞こ えるサウ

後の無音部分の長さを設定できます。

ンドは そのままの状態で残して おき、大きな音はクリッピ ングを起こ
すこと なくさらに強調します。こ のプラグインは、ピーク信 号のレベ
ルが 10 dB から 0dB の場合に最適です。0dB に近づくほど、よい効果
が得られます。
パラメーター

説明

Density

3 つの項目では、追加 する倍音の数 が異なります。

(Soft、

オーデ ィオ素材 や希望する エフェク トの度合 いに

Medium、

よって、使用する設定は異なってきます。

Hard)
Effect
(0∼100%)

エフェ クトのか けられた信 号と元の 信号の比 率を
設定します。

275
プラグインプロセッサのリファレンス

Choirus2(コーラス2)

VST プラグイン

Choirus2 は、より「暖かみのある」サウンドの作成などに使用するコー

VST プラグインについて

ラス エフェクトです。
パラメーターは以下の通りです。

VST プラグインは、Steinberg 社が開発したプラグイン フォーマットで
す。一般的に VST プラグインはすべての VST 対応アプリケーションで

パラメーター

使用で きます。ただし、プラグインに よっては使用可能なア プリケー

Time

ションが限られる場合もあります。

説明
「ドライ」シグナルに対するコーラス シグナルの基
本的なディレ イ タイムを設 定します。数値が 高く

⇒ VST プラグインは、マスター セクション、モンタージュのトラック

なるほどエフェクト効果も高くなります。数値を低

エフェクトまたはクリップ エフェクトのいずれかで使用できます。

く設定するとフランジャーのような効果、中間に設

※ "Ducker" エフェクト はクリップ エフェ クトとしてしか 使用でき

定すると標準のコーラス エフェクトが得られます。

ません。

高い数値は特別なエフェクト効果に使用します。

⇒ WaveLab Studio プラグインと同様に、" オプション(Oputions)" メ
Width

ニューの " プラグインの管理(Orga-nize Master Section Plug-ins)"

このパラメーターを使用して、モジュレーションに
よって変化するディレイ タイムの量を設定します。

機能を使用して、マスター セクションで使用する VST プラグインを

このディレイタイムの変化量によって、スイープエ

設定できます。

フェクトを作成します。0% に設 定するとフェーズ

この機能を使用して、"Dithering Pane"(ポストマスターフェーダー)

に問 題があ るよ うな サウン ドが 作成 される ため、

で使用するプラグインを設定することもできます。

0%には設定しないようにしてください。

⇒ VST プラグインを完全に WaveLab Studio から削除することもでき

Lfo Freq

ます。その場合、VST プラグインはクリップとトラック エフェク ト

スイープ(モジュレーション)のスピードを設定す
るFrequencyパラメーターです。数値が高くなるほ

リストからも削除されます。

ど、モジュレーション スピードが速くなります。特

⇒ VST プラグインのプリセット操作は、プラグインによって異なりま

別なエフェクト効果が必要な場合以外は、7Hz以上

す。

に設定しないでください。

このタイプのエフェクトの "Preset" ボタ ンをクリックすると、ポッ

Feedback

プアップ メ ニューが表示 され、エフェク ト プログラム(プ リセッ

エフェク ト効果の インプッ トへのフ ィードバ ック
量を設定しま す(フィードバッ ク シグナルは 位相

ト)
、または複数のプログラムを含むバンクの保存 / 読込みを行えま

が反転されています)
。数値が高くなるほど、エフェ

す。

クト効果が高くなります。ディレイタイムを短く設
定している場合、フランジャーに似たエフェクト効

Autopan(オートパン)

果を作成します。設定を上げるとスラップバックの
繰り返しのようなサウンドを作成します。

ステレオ音像の定位(パンポット位置)を移動する際に使用します。パ
ラメーターは以下の通りです。

Feed Bal

フィードバ ック シグナル(上 記参照)のボリ ュー
ムを設定します。100% に設定して、"Feedback" を

パラメーター

説明

LFO Freq

パン スピードを設定します。数値が高くなるほど、

(0.1Hz ∼

シグナルの移動速度が速くなります。

65%∼100%に設定すると、セルフ オシレーション
を開始します。

10Hz)

Glimmer 1,

"Glimmer 1"、"Glimmer 2" の 2 つのパラメーターを

Glimmer 2

使用して、ステレ オ イメージ内 を移動するコ ーラ

Width

パンスピードの「幅」を設定します。最大値に設定

ス シグナル量を設定します。Auto Pannerと同様に

(0∼ 100%)

すると、シグナルは右端 または左端に移動します。

動作しますが、コ ーラ スシグナ ルにのみ適用 され

最小値に設 定すると、パン エ フェクトは無 効にな

ます。"Glimmer 1"は右チャンネルを、"Glimmer 2"

ります。

は、左右チャンネルの組み合わせをコントロールし

パン カーブの形を設定しま す。"Sine"、"Triangle"、

ます(実際の左チャンネルは常に0になります)。

Waveform

"Sawtooth"、"Pulse"から選択できます。
Out Levl

Out Levl

エフェクトのステレオ アウトプット レベルを設定
します。

エフェクトのステレオ アウトプ ット レベルを設定
します。

276
プラグインプロセッサのリファレンス

• 除去 - クリック除去アルゴリズムをオーディオに適用し、クリック

CleanComp(クリーンコンプ)

を除去します。

オーディオ素材の全体のラ ウドネスを上げながら、ピーク レベルにリ

多くの場合、クリックの下に隠れているオリジナル のオーディオ素

ミットをかけられるシンプルなコンプレッサーです。

材も一緒に除去されます。そのため、クリックを 除去すると、そこ
にギャップが生じます。DeClicker は、自動的にこのギャップ部分の

パラメーター

説明

Ceiling

CleanCompの最大出力レベルを設定します。

波形を再描画できます。この機能を使用して、データ のドロップア
ウトを最大 60 サンプル(44.1kHz で1ミリセカンド強)まで取り除

(0∼-24dB)
Out Gain
(0∼+24dB)

Softness
(-5∼ +5)

けます。
CleanComp からの出力レベルを調節します。通常、
オーデ ィオ信 号のラウ ドネス を増加 させる場 合に

ノイズ除 去処理は、DeClicker の "Input"、"Output" ディスプレ イでモ

使用します。設定を高くしすぎるとディストーショ

ニターできます(受信したオーディオと、処理したオーディオを表示)
。

ンがかかる場合がありますのでご注意ください。

これらのデ ィスプレイを確認して パラメーターを調整でき ます。さら
に、"Audition" ボタンをオン にすると、クリック ノイズを除 去された

CleanCompのエフェクト効果を調節します。設定値
を高めにす ると、ラウドネスを 最大にできます が、

素材のみが再生されます("Output" ディスプレイに表示されます)。

サウンドが少しきつくなる場合があります。サウン

DeClicker を適用する前にオーディオ素材にローパス フィルター

ド クオリ ティとエフ ェクト効果 のバランス を調節

を適用すると、クリックを正しく検出できない場合があるのでご

してください。

注意ください。

DeClicker(ディクリッカー)

パラメーター

説明

Auditionボタン

オンにすると、クリック除去された素材のみが再生

DeClicker は、レコーディングの クリック ノイズやポップ ノイズの除

されます。"Output"ディスプレイには、クリック除

去のために特別にデザイン されたプラグインです。ビニール レコード

去された素材の波形が表示されます。

か らのレ コーデ ィング のノ イズ除 去に便 利です 。また、マ イクの ス

Classic

オンにすると、DeClicker は、視聴可能なクリ ック

イッ チのポップ ノイズ 、酸化コネク ター ノイズ(o xidized connector

とクラックルの両方を 除去します。オフにすると、

noises)、素材をデジタル転送する際の同期の問題から発生するクリッ

単発のクリックは除去されますが、クラックル(ク

クの除去にも使用できます。

リックの連続)は無視されます。いずれのモードを

⇒ DeClicker は、クラックル ノイズ(短いクリックの連続)の除去に

使用するかは、使用する素 材によって異なります。
Classicモードの場合、CPU負荷は軽くなります。

は最適化されていません。
ただし、クリックとクラックルは非常に似ているため、Declicker を使っ

Threshold

クリック を検出す るために 必要なア ンプリチ ュー

てレコーディングのクオリティを上げられます。

ド(レ ベ ル)を 設 定 し ま す。た い て い の 場 合、

⇒ レコーディングにバックグラウンド ノイズ(ヒスノイズ)が含まれ

DeClicker の検出アル ゴリズムは、人間の聴 覚で確
認不可能なクリックまで検出します。視聴不可能な

ている場合、DeClicker と DeNoiser を組み合わせて使用してくださ

クリックの除去 に CPU パワ ーを浪費しなく てすむ

い。

ように、このパラメーターをいったん高い数値にし

DeClicker の仕組み

て、削除したいノイズが含まれるように数値を下げ

Declicker は、以下の2つの作業を行います。

ながら調節してくださ い。設定値が低くなるほど、
検出されるクリック数も多くなりますが、必要な素

• 分析 - オーディオ シグナルが DeClicker を通過すると、選択した分析

材が 削 除 さ れ てし ま う リ ス クも 高 く な りま す。

アルゴリ ズムがレ コーディン グに含ま れるクリッ ク ノイズを 検出
します。"Mode"、"Threshold"、"DePlop" パラメーターを選択して、
分析パラメーターの設定を行います。

"Audition" モー ドをオ ンし て、削除 される 素材 を
チェックし、必要な情報が削除されないように確認
できます。

277
プラグインプロセッサのリファレンス

パラメーター
DePlop

Quality

説明

DeNoiser(ディノイザー)

150Hz 以 下のシグ ナルに適 用される 特別なハ イパ

DeNoiser は、サウンドク オリティを維持したままノイズを抑えるプラ

ス フィルタ ーをコントロ ールします。これ によっ

グインです。専門的に言うと、DeNoiser は、任意のオーディオ素材か

て、クリック 除去の後に発 生する「プロッ プ ノイ

らスペクトルの「足跡」を残さずに、広帯域の ノイズを取り除きます。

ズ」を削除できます。スライダーは、フィルターの

DeNoiser のアルゴリズムは、バックグラウンド ノイズのバリエーショ

周波数(off∼ 150 Hz)を調節します。

ンを追跡して、処理できます。そのため、サイ ド エフェクトを追加す

注意 : この機能は、周波数の範囲の狭い昔のレコー

ることなく ノイズを軽減でき、オリジ ナルの空間イメージを持 った生

ディング素材に最適です。この機能を最新のレコー

き生きとしたサウンドを維持します。DeNoiser には、数年間の開発期

ディングに適用すると、必要なシグナルまで除去し

間を経て完成した優れた方式が採用されています。

てしまう恐れがあるのでご注意ください。

DeNoiser の主な用途は、古いテープやビニールレコード、ノイズを多

クリッ ク除去と オーディオ 再生のク オリティ を設

く含むライブ レコーディングのノイズ除去です。

定します。"4" に設定すると、最高のク オリティを
実現します。高いクオリティに設定すると、CPU の

DeNoiser の仕組み

負荷も高くなりますのでご注意ください。

DeNoiser は、スペクトル減算を基本としています。周波数スペクトル

また、場合によっては、低い数値を使用したほうが

の各セクシ ョンを、スペクトルエク スパンダーで処理しま す。その結

効率的な場合もあります。例えば、2 つのクリック

果、ノイズ フロア以下のアンプリチュー ドを含んでいたとしても、シ

が連続して発生する場合や、レベルの低い部分にク

グナルのフェイズには影響を与えずにノイズを除去できます。

リックを含み、その後レ ベルが上がる場合などは、

シグナルフローは以下の通りです。

低い数値に設定したほうが効果的です。
Mode

ノイズ リダクション

どのモードを選択するかは、使用する素材によって
異なります。"Standard"モードは、広範囲な素材に

アンビエンス

レベル

適しています。まずはこのオプションを試してくだ
さい。"Vintage"モードは、アンティークな(高周波
数帯域が制限されているレコーディング)素材の復

ノイズ
フロア

元に適してい ます。"Modern" モード は、周波数範

アンビ エ
ンス分析

囲の 広 い最 新の レ コー ディ ン グに 適し て いま す

トラン
ジェント
分析

(オ ーデ ィオ素 材の その 他の強 いイ ンパ ルスと ク
リックの区別に重点を置いています)
。
Bypass

エフェクト効果をバイパスし、クリック除去した素

入力

ノイ ズリダ
クション

出力

材とオリジナルの素材を比較できます。

実線は実際のオーディオ シグナル、点線はコントロール シグナルを
示します。

ヒント
• "Vintage" モードで "Threshold"、"DePlop" の設定を極端に行うと、
シャープなアタックを含む素材(パーカッ ションやブラスなど)を

チェーン内の第 1 モジュールは、継続的にシグナルを 分析し、ノイズ
フロ アの計算 を行いま す。これは、ノイ ズのレベ ルが一定 の場合や、

ソフトにするエフェクト効果が得られます。

ゆっくりとノイズが生成される場合に効 果的です。ノイズ レベルが急

• デジタル ディストーション(クリッピング)を含む素材を使用する

速に変化す る場合、アンビエンス / トラ ンジェント分析を行う ことに

場合、DeClicker を使 用してくだ さい。完璧には 取り除けな いです

より、ノイズ除 去ユニットのレスポ ンスを調節し、トランジェ ントの

が、ディストーションによる全体的な音の硬さを軽減できます。

強い素材の臨場感や自然なアンビエンスを維持できます。
⇒ DeNoiser でオーディオ プロセッシングを行う場合、素材の分析と内
部パラメーターの設定に多少の時間(1 秒以下)が必要です。
この短い「スタ ートアップ 作業」が最終結 果に含まれな いように、
初めにオーディ オ素材を数秒間 プレイバックし て DeNoiser に ノイ
ズ フロアを認識させてください。その後、プロセッシングを行って
ください。DeNoizer は、計算した設定を記憶できます。

278
プラグインプロセッサのリファレンス

NOISEFLOOR ディスプレイ
DeNoiser の左側のディスプレイで主な設定を行います。以下の 3 つの
セクションを使用します。

パラメーター

説明

Classic

オンにすると、CPU 負荷の少ないアルゴリズムを使
用します。CPU パワーの少ないコンピュータを使用

• 深緑のスペクトルグラフ

している場合は、"Classic"モードを使用してくださ

現在 プレイバ ックされて いるオーデ ィオのスペ クトルを 表示します。

い。ただし、最適なノイズ除去を行うためには、こ

横軸は 周波数(直線スケール)を 示します。低周波数帯 域は左、高周

のモードはオフにしておくことをお勧めします。

波帯域 は右に表示されます。縦軸 はシグナルのアンプリ チュード(レ

Bypass

ベル)を示します(対数 dB スケール)
。

オンにすると、シグナルはプラグインを通過します
が、プロセッシング結果は出力されません。これを

• 黄色の線

利用して、プロセッシングを行ったシグナルとオリ

ノイズ フロアのスペクトル計算 です。この数値の平均値が ディスプレ

ジナルのシグナルを比較できます。注意:Bypass ス

イの下に表示されます。

イッチのオン / オフに関わりなく、分析作業は常に

• 明るい緑色の線

行われます。そのため、スペクトルディスプレイで

オフセット パラメーターのグラフィック表示です。

ノイズフロア、スペクトル、レベルを常に確認でき

明るい緑色のオフセット ラインは、黄色のノイズフロア グラフの設定

ます。

値よりも少し上になるよう に調節してください。深緑のスペクトル プ
ロット を使ってオフセットを行 い、シグナルでなくノイズ のみが除去

A/B 設定の使用

されるように調節します(明る い緑色の線が黄色の線とスペクトル プ

"A" / "B"ボタンを使用することで、2 つのDeNoiser設定を簡単に切り替

ロットの中間になるように設定するのが理想的です)。

えられます。こ れにより異なる設定 を即座に試して比較で きます。次

パラメーター

説明

の手順に従ってください。

Freeze

オンにすると、ノイズフロア検出作業を「凍結」し

1. 1 セットアップ A の設定を行います。

ます。再度ノイズフロア検出を開始するまで黄色の

2. "Store" ボタン、"A" ボタンの順番でクリックします。

ノイズ フロ アグラフには現 在の数値が表示 されま

3. セットアップ B の設定を行います。

す(ノイズフロアの数値表示も同様)。これによっ

4. "Store" をボタン、"B" ボタンの順番でクリックします。

Reduction

て、ノイズ分析作業を詳細に確認できます。

これで 2 つの設定が保存され、"A"、"B" ボタンを クリックするだけ

ノイズ除去量を設定します。このフェーダーの下に

で、これらの設定を切り替えられます。

あるディスプ レイに、ノイズレベルの 減少量が dB
単位で表示されます。最終結果は "Ambience" パラ
メーター、オリジナル素材の自動アンビエンス / ト
ランジェント分析の状況によって異なります。
Ambience

ノイズ 減少と元 々のアンビ エンスの バランス を調
節します。設定を低くすると、サウンドの臨場感が
失われ、イ ンパクト のないサ ウンド が作成さ れま
す。一方、設定を高くすると、サウンドのアンビエ
ンスをより多く維持しますが、ノイズの除去量は少
なくなります。

Offset

このパラメーターはス レッショルドとして動作し、
ノイズ除去の全体のレベルを調節します。オリジナ
ルのサ ウンドを 維持したま ま最大限 にノイズ を除
去するには、こ のパラメータ ーをノイズフ ロア レ
ベルより少し高い数値に設定してください。ノイズ
フロア ディ スプレイに明る い緑の線で表示 される
オフセット値、黄色の線で表示されるノイズフロア
値を参考にしてください。

A/B/Store

下記参照

279
プラグインプロセッサのリファレンス

Ducker(ダッカー)

Mix Mode

オンにすると、
Ducker は2つのトラックのミックス

Ducker は、モンタージュのクリップ エフェクトとしてのみ使用可能な

を出力しま す。これは、モジュレ ーション ト ラッ

VST プラグインです。

クに " 上の ト ラッ ク のみ に送 る(Route to upper

" 上のトラック に送る(Route to Upper Track)" 機能(トラ ック プル

track only)"モードを設定している場合に便利です。
この場合、
「上のトラック」にDucker の後に別のプ

ダウン メニュー)と共に使用します。Ducker は、トラック上に配置し

ラグインをアサインしている場合に、複数のクリッ

たクリッ プのボリュームをその直 下のトラックに配置した クリップの

プを同じプラ グイン チェーン 内でプロセッシ ング

シグナ ルでコントロール(モ ジュレート)できます。例 えば、音楽を

できます。ミックスされたアウトプットは「上のト

含んだ クリップにナレーション のクリップを追加した い場合、まず初

ラック」によってコントロールされます。クリップ

めに音楽のクリップをトラック1に配置し、Ducker をこのクリップに

を再生しない場合、両方のトラックは無音状態(サ

追加します。次にナレーションのクリップをトラック2に配置します。

イレント)になります。

(トラック2の)トラック プルダウン メニューで、" マスター セクショ
ンと 上のトラッ クに送る(Route to Master Section and upper track)
"
ションに送られ、トラック 1 の Ducker にも送られます。トラック 1 の

MultiBand Compressor(マルチバンド コンプレッ
サー)

クリップ ボリュームは、トラック 2 にシグナル(この場合ナレーショ

MultiBnad Compressor は、マスタリングに適したハイ クオリティのマ

ン)が存在する場合、常に Ducker によって自動的に減少され、シグナ

ルチバンド コンプレッサーです。受信した シグナルを5つの周波数バ

ルが停 止すると自動的にまたレ ベルが増加します。モジュ レーション

ンドに分割 し、各バンドにそれぞれ別 々のコンプレッサー設定 を適用

トラック(この場合トラック 2)と「上のトラック」(この場合トラッ

できます。

ク 1)の両方にステレオとモノラルの両方のトラックを使用できます。

MultiBand Compressor ウィンドウは、"FREQUENCY BANDS" エディタ、

を選択します。これでトラック 2 のシグナルは通常通りマスター セク

"Charasteristic" ディスプレイの2つのメイン セクション で構成されて

パラメーター

説明

Threshold

Ducker をトリガーするラウドネス スレッショルド

います。レベル、バンドウィズ、コンプレッ サー キャラクターを、各
バンドに個々に設定できます。

を設定します。

Damping

スレ ッ ショ ルド 値 より ラウ ド ネス の高 い モジ ュ

FREQUENCY BANDS エディタ

レーション トラック上のクリップは、「上のトラッ

"FREQUENCY BANDS" エディタは、コンプレッション前のレベルと周波

ク」のクリップのレベルに影響します。

数バンドの幅を設定できます。"FREQUENCY BANDS" ディスプレイの下
の横軸は、現在のサンプリング レートの半 分に対応する最大値を持っ

「上のト ラック」のクリップに適用する レベル減少

た周 波数を表示 します。縦軸は、各 周波数バ ンドのレベ ル設定(dB)

の量を設定します。
Fall Time

を表示します。

レベルが 0dB から設定したダンピング レベルにな

• 下の部分にあるひし形のハンドルをドラックす ることによって、各

るまでの時間を設定します。
Hold Time

バンドの周波数レンジを調節できます。

モジュレー ション シグナル がスレッショル ド値以

新しいバ ンドを追加する(最大5 バンド)には、左端または右 端の周

下になった場合に、レベル減少を継続する時間を設

波数ハンドルをディスプレイの中心にドラッグします。同様に、最大 /

定します。
Rise Time

最小の周波 数バンドを取り除く には、上 / 下の周波数ハンドル をディ

モジュレー ション シグナル がスレッショル ド値以

スプレイの端までドラッグします。

下になった場合に、
("Hold time"の後に)減少した

[Shift] キーを押しながら周波数ハンドルをクリックすると、すべてのバ

レベル を通常の レベルに戻 すのにか かる時間 をコ

ンドが同 じバンドウィズ(オクタ ーブ単位)に設定されま す。正確な

ントロールします。

バンドウィズは、現在使用しているバンド数によって異なります。
• 各周波数バンドの上にあるひし形のハンドルをドラ ックすることに
よって、インプット ゲインをコンプレッションの前に± 12dB の範
囲でカット / ブーストできます。
レベル ハンドルを 0dB にリセットするには、[Shift] キーを押しながら
ハンドルをクリックします。
いずれのタイプのハンドルも、[Ctrl] キーを押しながらドラックするこ
とで、詳細設定が行えます。

280
プラグインプロセッサのリファレンス

Characteristic ディスプレイ

Output

"Output"ダイアルは、MultiCompressorがWaveLab

ブ レイク ポ イント を追加し てカー ブを描く ことによ り、コンプ レッ

Studio に送る合 計のアウ トプットを コントロ ール

サーの キャラクターを設 定できます。"Characteristic" ディス プレイを

します。± 12dB の範囲で設定 が可能です。"SOFT

使用す る前に、プロセッシングを行 う周波数バンドを選択 しておく必

CLIP" 機能をオンにして いる場合、"Output" ダイア

要が あります。"FREQUENCY BANDS" エディタの周 波数バンド 内をク

ルは、ソフトクリップの量をコントロールします。

リックして選択できます。

SOFT CLIP

"SOFT CLIP" 機 能は、内部 シグ ナルパ スの一 番後、

選 択したバ ンドは、"FREQUENCY BANDS" エディ タと "Characteristic"

"Output"ダイアルの後に配置されます。オンにする

ディス プレイの両方でハイライ ト表示されます。別の周波 数バンドを

と、WaveLab Studioへのアウトプットの合計が 0dB

選 択 す る と、直 前 に 編 集 し て い た バ ン ド の キ ャ ラ ク タ ー は

を超えな いよう 調節しま す。シグナル をソフ トに

"Characteristic" ディ スプレイに表示さ れますが、ハイライト 表示はさ

カットし、ハーモニクスを 追加することによって、

れませ ん。このバンドを編集する には、再度選択しなおす必 要があり

温かみのある チューブ サウン ド効果をシグナ ルに

ます。

与えます。

選 択 さ れ た 周 波 数 バ ン ド の キ ャ ラ ク タ ー を 編 集 す る に は、
"Characteristic" ディスプレイでコンプ レッション カーブにブレークポ

NaturalVerb(ナチュラルバーブ)

イントを追加して調整してください。

NaturalVerb は、基本 的にはサウン ドにアンビエ ンスやルーム ク オリ

• ライン上をクリックすると、ブレイク ポイントを追加します。

ティを追加するリバーブ エフェクトですが、
ローパース / ハイパスフィ

• ブレイク ポイントを削除するには、[Shift] キーを押しながらブレイ

ルターやゲ ート機能も搭載してい るため、リバーブ以外のエフ ェクト

ク ポイントをクリックします。
• ラインが斜線からずれる最初のブレイク

効果も作成できます。
ポイントがスレッショル

各パラメー ターは、スライダーを上 下にドラッグするか、スラ イダー

ド ポイントになります。

エリ ア内をクリ ックするこ とによって 設定値を 変更できま す。[Shift]

• 斜線のインプット / アウトプット ラインより下のエリアにカーブを

キーを押し ながらスライダーをドラ ッグするとより細かく数 値の調節

作成する と、コンプレッシ ョンを行い ます。コンプレ ッションは、

を行えます。[Ctrl] キーを押しながらスライダー部分をクリックすると、

インプット レベルに応じてアウトプット レベルを減少します。

デフォルト設定にリセットされます。

• 斜線のインプット / アウトプット ラインより上のエリアにカーブを

NaturalVerb のロゴマークをクリックすると、シグナル チェーンの図が

作成する と、エクスパンシ ョンを行い ます。エクスパ ンションは、

表示されま すので、このエフェクトの 構造についてより詳細に 確認で

インプット レベルに応じてアウトプット レベルを増加します。

きます。

その他のパラメーター
パラメーター

説明

SOLOスイッチ

このスイッチは、"FREQUENCY BANDS" ディスプレ

パラメーター

説明

Pre-Delay

リバーブの初期反射(シミュレーションしている部

(0∼100ms)

す。設定値が低いほど初期反射が速くなります。

イの上 にありま す。このスイ ッチを 使用する こと

HPF

で、各周波数バンドを別 々にモニターができます。

には影響を与えません。ハイパスフィルターは、高

のキャラクタ ー設定に便利です。"SOLO" スイッチ

周波数帯域の信号を通過させ、低周波数帯域の信号

をオンにした状態で別のバンドを選択するには、モ

をカットします。この "HPF" スライダーで設定した

ニターする周波数バンドの(暗い)部分をクリック

周波数以上の信号が通過されます。

してください。
"Classic"モードは固定したアタック、リリース パラ

タイプ

メータ ーを搭載 した標準の コンプレ ッサーと 同様

NaturalVerb の リバーブ信号にのみ適用さ れるハイ
パスフィルターです。オリジナルのオーディオ信号

この機能は、バンドウィズの設定やコンプレッサー

COMPRESSOR

屋の壁にサウンドが跳ね返る時間)の設定を行いま

LPF

NaturalVerb の リバーブ信号にのみ適用さ れるロー
パスフィルターです。オリジナルのオーディオ信号
には影響は与えません。ローパスフィルターは、低

に動作します。"Complex"モードはプログラム適応

周波数帯域の信号を通過させ、高周波数帯域の信号

回路を 使用した 新しいコン プレッシ ョンを行 いま

をカットします。この "LPF" スライダーで設定した

す。プログラム適応回路は、オーディオ素材によっ

周波数以下の信号が通過されます。

て自動的にパラメーターを最適化します。

281
プラグインプロセッサのリファレンス

Room Size
(1∼30)

Fade-Out

シミュ レーショ ンする部 屋の大 きさを設 定し、リ

(0∼200ms)

バーブの拡がりを決定します。設定値が高くなるほ

ます。設定値が高くなると、ゲートを通過する信号
の部分が多くなり、よりスムーズなカットオフが得

ど、部屋のサイズは大きくなります。
Decay

ゲートが 開いた後 再び閉じ るまでの 時間を設 定し

られます。この設定を有効にするには、"Gate"ボタ

リバーブの長さを設定します。

ンをオンにしておく必要があります。

(26ms∼
11.63s)
リバーブの高周波数帯域を抑えて、ソフトで暖かみ

Q(キュー)

のあるサウンドを作成します。設定値が高くなるほ

Q は、2 つのフルパラメトリック ミッドレンジ バンドを搭載したハイ

ど、より多くの高周波数帯域が抑えられます。

クオ リティの 4 バ ンド パラ メトリッ ク ステレオ イコライ ザーです。

Stereo Mix

左右チ ャンネル に送られる リバーブ 信号のバ ラン

ロー / ハイバンド は、標準のフィルター、ま たはゲインを固定 したハ

(0∼100%)

スを調節します。"0" に設定すると、リ バーブ信号

イ / ローカットフィルターのいずれかとして使用できます。

Damping

は、左右チャンネルに個々に送られます(デフォル
ト設定)。"100" に設定すると、左チ ャンネルと右

設定

チャン ネルのリ バーブ信号 が半分ず つミック スさ

1. EQ カーブディスプレイの下の各 "On" ボタンをクリックし "Low",

れて、両チャンネルに送られます。"1"∼"99"に設定

Wet/Dry

"Mid 1", "Mid 2", "High" イコライザー バンドをオンにします。

すると、設 定した値 に応じて 別のチ ャンネル のリ

バンドをオンにすると、それに対応する EQ ポイントが EQ カーブ ディ

バーブ信号がミックスされます。

スプレイに表示されます。

エフェク ト サウンド(ウェ ット)と加工さ れてい

2. オンにした EQ バンドのパラメーターを設定します。

ないオリ ジナル サウン ド(ドライ)のバラ ンスを

設定の方法は以下の 3 通りです。

設定します。スライダーを中央の位置(デフォルト

• ノブを使用する。

設定)に設 定する と、両方の サウンド は半分 ずつ

• 数値欄をクリックして、数値を入力する。

ミック スされて 出力され ます。設定 値が高く なる

• マウスで EQ カーブ ディスプレイ ウィンドウのポイントをドラッグ

と、オリジナル サウンドの占める割合が高くなり、

する。

低くなると エフェクト サウ ンドの占める割 合が高

この方法 を使用すること で、"Gain" と "Frequency" の両方のパ ラメー

くなります。
Gateボタン

ターを同時 にコントロールでき ます。ポイントをドラッグ すると、そ

ゲー ト セク ショ ンのオ ン / オ フを切 り替 えます。

れに対応してノブも 動きます。さらに、"Mid 1", "Mid 2" をオンにして

ゲート は、設定した スレッシ ョルド 以下の信 号を

いる場 合、"Gain" / "Frequency" ポイントの 各サイドに、"Width"(Q)

カットします。つまり、ゲートは、設定したスレッ

パラメーターをコントロールする2つのポイントが追加されます。

ショルド以上の信号を 通過させるために開きます。
"Gate" ボ タン の 上の 3 つの 設 定("Sens itivity"、
"Threshold"、"Fade-Out")は、ゲート エフェクトの
効果を設定するもので、"Gate"ボタンがオンになっ
ている場合にのみ有効です。また、ゲートはリバー

ゲート を開いて トリガー信 号を通過 させる速 さを
設定します。この設定を有効にするには、"Gate"ボ

説明

Low Freq

Low バンドの周波数を設定します。

Low Gain

には影響を与えませんのでご注意ください。
Sensitivity

パラメーター

(20∼ 2000Hz)

ブ信号にのみ有効で、オリジナルのオーディオ信号

(1∼100)

[Shift] キーを押しながらドラッグすると詳細設定を行えます。

Low Cut

このボタンを Low バンドでオンにする と、Low
カットフィルターとして動作します。"Gain"パラ

タンをオンにしておく必要があります。
Threshold

Low バンドのカット/ブースト量を設定します。

( ±20dB)

メーターは固定されます。

ゲートのリフェレンス信号を設定します(dB)。こ
こで設 定したス レッショル ド以上の レベルの 信号

Mid 1 Freq

は、ゲートを開いて通過させますが、それ以下のレ

(20∼ 20000Hz)

ベルの信号はゲートを閉じてカットします。この設

Mid 1 Gain

"Mid 1" バンドのカット / ブースト量を設定しま

定を有効にするには、"Gate"ボタンをオンにしてお

( ±20dB)

す。

く必要があります。

282
プラグインプロセッサのリファレンス

"Mid 1"バンドのセンター周波数を設定します。

Mid 1 Width

"Mid 1"バンドの幅をオクターブ単位で設定しま

Spectralizer(スペクトラライザー)

(0.05 ∼5.00

す。数 値が低くなるほ ど、バンド幅が狭 くなり

Spectralizer は、オーディオのエンハンサー、またはエキサイターのよ

Octaves)

ます。

うなものです。様々な用途に使用できます。

Mid 2 Freq

"Mid 2"バンドのセンター周波数を設定します。

• レコーディングで失われたハーモニクスの回復

(20∼ 20000Hz)

• より透明でクリアなレコーディングの作成

Mid 2 Gain

"Mid 2" バンドのカット / ブースト量を設定しま

( ±20dB)

す。

Mid 2 Width

"Mid 2" バンドの幅をオクターブ単位で設定しま

(0.05 ∼5.00

す。数 値が低くなるほ ど、バンド幅が狭 くなり

Octaves)

ます。

High Freq

High バンドのセンター周波数を設定します。

• レコーディングに「暖かみ」を追加

Spectralizer の仕組み
ほとんどのオーディオ機器は、オーディオ シグナルに多少のローパス
フィルターを適用します。そのため、レコーデ ィング サウンドの高音
部分や透明 度が失われます。高周波 帯域が失われると、ノイズ フロア
に近いレベルが追加される場合があります。つまり、EQ を使用して高

(200∼20000Hz)
High Gain

周波帯域を ブーストしただけではシ グナルと同様にノイズも 増幅され
てしまうため、期待した効果が得られません。

High バンドのカット/ブースト量を設定します。

( ±20dB)
High Cut

Spectralizer はオーディオ素材の低周波帯域を元に、失われたハーモニ
クスを再合成します。EQ を使用するよりもよりアコースティックで快

このボタンを High バンドでオンにすると、ハイ
カットフィルターとして動作します。"Gain"パラ

適な結果を得られます。

メーターは固定されます。

Spectralizer は基本的に第 2、
第 3 のハーモニクス、またはオーバートー

Output ( ±20dB)

全体のアウトプット レベルを調節します。

Left/Stereo/

対応 するボタンをク リックすること で、ステレ

Right/

オ シグナル の左右チャンネルに別々のカーブを

Monoモード

設定できます。"Stereo" モードをオンにすると、

ンを生成します。
• 第 2 ハーモニクスは基本周波数(基音)の 2 倍上(1 オクターブ)の
周波数です。
(1 オクターブと 5 度上)の周波数
• 第 3 ハーモニクスは、基音の 3 倍上
です。

両チャンネルに同様のカーブが適用されます。

高周波帯域 は必要以上に高く聴こ え、また高周波のアンプリチ ュード

各 チャン ネルに 個々の カーブを 設定し た場合、

は通常基音に自然に溶け込まないため、Spectralizer は上記の 2 種類の

左 / 右チャンネ ルのカーブ はそれぞれ緑 と赤に

周波数のみを使用します。

色分 けされます。現在選 択していないチ ャンネ

• Frequency パラメーターとそれによって生成されるハーモニクスの

ルは 点線で表示され ます。個々のカーブ を設定

関係に注意してください。

した後に "Stereo"モードをオンにすると、現在有
効なカーブが両チャンネルに適用されます。

Frequency パラメーターを 4000 に設定すると、第 2 ハーモニクスジェ

"Mono"モードは、モノシグナルを使用する場合

ネレーターは 8000Hz 以上の周波数を作成し、
第 3 ハーモニクスジェネ

に自 動的にオンにな ります。その他の場 合はオ

レーターは 12000Hz 以上の周波数を作成します。

ンにできません。

次に、追加したハーモニクスに適切なアンプ リチュード カーブを与え
ます。ハ ーモ ニクス のア ンプリ チュ ードは、既 存の素 材の アンプ リ
チュードを基本に決定しますが、"Density"、"Kick" パラメーターを使用
してある程度コントロールできます。詳細については、以下のパラメー
ターの説明をご参照ください。

283
プラグインプロセッサのリファレンス

追加し たハーモニクスは、通常非常 に低いアンプリチュー ドを持って
います。Spectralizer の効果は、人間の耳では確認できない場合があり
ます。実際にシグナルに追加された効果を確認するには、"Solo" ボタン

パラメーター

説明

メーター

"Input"、"Gain" コ ント ロー ル の調 節 を確 認 して、
Spectralizer を適用した後にシグナル レ ベルが急激

を使用してください。

に変化しないようにできます。

パラメーター

説明

Solo

オンにすると、追加したハーモニクスのみを出力し

Stereo Echo(ステレオ エコー)

ます。オリジナルのシグナルは出力されません。

Stereo Echo は、左右チャンネルに別々の設定が行えるディレイ エフェ

このモードは、現在の設定がシグナルに追加する効

クトです。また、シ ングル モノラル ディレイと しても使用できます。

果を確認するために使用します。
Kick

この場合、最大ディレイ タイムは 2 倍になります。

オンにすると、シグナルにトランジェント(アタッ

パラメーターは以下の通りです。

ク)が発生した場合より多くのハーモニクスを追加

Frequency

します。

パラメーター

説明

インプ ットの次に 配置されるハ イパス フィ ルター

Delay 1

左チャンネルのディレイ タイムを設定します。最大

の周波数を調節します。この設定以下の周波数をも

ディレイ タイムは1486 ms です。ただし、モノラル

つシグナルは処理されません。つまり、フィルター

とし て両チャ ンネル をリン クして いる場合、最 大
ディレ イタイム は 2972 ms にな ります。以下 参照

を通 過するの に十分 でない低 周波数 帯域には ハー

(1000ms = 1 second)

モニクスは追加されません。
Density

Input

Gain

Feedback 1

追加されるハーモニクスのアンプリチュード「エン

"Delay 1" ブ ロッ クに返 して リピ ート を作成 する、

ベロープ」をコントロールします。数値が高くなる

ディレイ シグナルの量を設定します。数値が高くな

ほど、エフェクト効果が高くなります。

るほど、エコーのリピート数が多くなります。

プロセッサーへのインプット全体を調節します。こ

Link 1-2

"Delay 1" と "Delay 2" を別 々のブロックとして使用

れは、シグナルレベルの最大化と内部クリッピング

(Off, Linked)

する場合には、"Off"に設定してください。"LINKED"

の防止の両方に使用できます。メーターと "Int. Clip"

に設定すると、"Delay 1"のアウトプットを"Delay 2"

イン ジケータ ーを使 ってレベ ルをチ ェックし てく

のインプットに接続します。

ださい。

Delay 2、

"Delay 1"、"Feedback 1" と同様ですが、第 2 ブロッ

シグナ ルがハーモ ニクス ジェネ レーターに 到達す

Feedback 2

クに適用されます。

る前のシグナル レベルを調節します。

Del2 Bal

右チャ ンネル のインプ ットに 送信する 左チャン ネ

この数値を上げた場合、クリッピングを避けるため

ルのアウ トプットの量を 設定します。"0.0"(左端)

に"Input"設定を下げてください。

に設 定すると、左 チャン ネルの アウト プットは 右
チャ ンネル のイン プット に送信 されま せん。"1.0"

2nd

(右 端)に設定すると、右チ ャンネルのインプ ット

ミッ クスの第 2 ハー モニクス のレベ ルを設定 しま

は、通常のソースと左チャンネルのすべてのアウト

す。
3rd

プットを受信します。

ミッ クスの第 3 ハー モニクス のレベ ルを設定 しま
Volume L

す。
Mix

定します。

オリ ジナルの シグナ ルと追加 したハ ーモニク スの
Volume R

バランスを調整します。
Int. clip

左チャン ネルディレ イのアウトプ ット レベル を設

右チャン ネルディレ イのアウトプ ット レベル を設
定します。

シグナルの レベルが Spectralizer の許容 範囲を超え
ると点灯します。その場合、不快なディストーショ
ンが発生するので、レベルが許容範囲を超えないよ
う注意する必要があります。"Int. Clip"が点灯した場
合、"Input"または "Gain"の数値を下げてレベルを調
節してください。

284
プラグインプロセッサのリファレンス

• "Notch Filter" ボタンがオンになっている場合、"Low" / "High" パラ

StereoExpander(ステレオエキスパンダー)

メーターで 設定した周 波数帯域内 の信号に対し、ノ ッチ(バンド)

StereoExpander は、既存のステレオシグナルのステレオ幅を増減する

フィルターを適用します。これはステレオ素材、モノ ラル素材のど

プラグインです。水平方向のステレオ エフェクト スライダーで設定し

ちらにも使用できます。

ます。この スライダーを "-100"% の位置に設定すると、2 つの平等な

• "Gain" パラメーターは、Voice Attenuator の出力レベルを調節しま

アウ トプット チャンネル が作成され ます(オリジナ ルのステレ オ イ

す。

メージは失われます)。"-99" ∼ "-1" の位置に設定すると、ステレオ イ
メージの幅が狭くなります。0 の位置に設定すると、オリジナルシグナ
ルのステレオ イメージを再現し、"1" ∼ "100" の位置に設定すると、ス

VST Dynamics プラグイン

テレオ イメージの幅が広がります。

VST Dynamics プラグインは、さまざまなダイナミクス プロセッシング
機 能を 提供 する 5 種 類の プロ セ ッサ ー "Auto Ga te"、"Co mp res s"、

Tools One(ツールスワン)

"AutoLevel"、
"Limit"、"SoftClip" で構成されています。VST Dynamics ウィ
ンドウには、5 つのセクションがあり、各プロセッサーのコントロール

Tools One は様々な用途に使用できます。

やメーターを搭載しています。右下の "On" ボタンをクリックすること

レベル フェーダーを使用 して、左右各チャンネルのレベルを調整しま

で、VST Dynamics パネル をオンにできます。VST Dynamics を オンに

す。[Shift] + トラッグを行って、詳細に設定することも可能です。また

すると、各プロセッサーのラベルをクリックすることで、プロセッサー

フェーダーを [Ctrl] + クリックすると、"0dB" にリセットされます。
(レ

のオン / オフ を切り替えられます。オン になっているプロセッ サーの

ベル 調整なしの状態)通常は片 方のフェーダー を移動すると他 方も同

ラベルは、ハイライト表示されます。

じく移動しますが、片方を [Alt] + ドラッグすると、そのチャンネルの

プロセッサ ーはいくつでもオンに できますが、すべてのプロセ ッサー

みを個別に調整できます。

が他のプロ セッサーと組み合わさっ て使用するようにデザイ ンされて

2 つの "Phase" スイッチで、左右チャンネルの位相の反転を行います。

いないのでご注意ください。例えば、"Limit" と "SoftClip" は、いずれも

"Al gorith m" で は 、ス テ レ オ素 材 の 取 り扱 い 方 法 を設 定 し ま す。

アウトプットが 0dB を超えない ようにするプロセッサーですが、それ

"Algorithm" の設定を行わないと、ステレオ サウンドのイメージはその

ぞれ異なっ たプロセッシングを行 います。両方のプロセッサー をオン

まま維持 されます。以下の 2 つの場合に、"MS Process" モードを使用

にする必要はありません。内部シグナルフローは、VST Dynamics パネ

できます。

ルの右下の部分に表示されます。

• 受信した「普通の」ステレオ信号 を、M-S(middle/side)方式でレ

以下のプロセッサーを VST Dynamics パネルで使用できます。

コーディングされたような信号に変換する場 合。M-S 方式は放送局

• 286 ページの『Auto Gate(オートゲート)
』

などで使用される技術で、1 本のマイクを使ってダイレクト信号(通

• 286 ページの『AutoLevel(オートレベル)』

常は音声)をレコーディングし、90 度の角度に配置されたもう 1 本

• 287 ページの『Compress(コンプレッサー)
』

のマイクでアンビエンスをレコーディングする際に使用されます。

• 287 ページの『SoftClip(ソフトクリップ)』

• 受信した M-S シグナルを普通のステレオ信号に変換する場合。
(いず

• 287 ページの『Limit(リミッター)
』

れのマイクも音源 に対して正面には配置 しない XY レコ ーディング
をシミュレートする)
"Channel Swap" は、左チャンネルを右チャンネルに、右チャンネルを
左チャンネルに配置します。

Voice Attenuator(ボイスアテニュエイター)
リード ボーカル部分を抑えて、カ ラオケを作成できます。通 常ボーカ
ルはステレオ フィールド の中央にミックスされており、人間の声の音
域は限 られているという性質 を利用します。ただし、ボーカ ルは完全
に取り除けないのでご注意ください。
• "Remove Mono" ボタンがオンになっている場合、左右チャンネルを
合算して、"Low" / "High" パラメー ターで設定した周波数 帯域内に
収めます。これはステレオ素材にのみ有効です。

285
プラグインプロセッサのリファレンス

右のハンド ルを左にドラッグする と、周波数スペクトルの最高 部から

Auto Gate(オートゲート)

周波数を徐々にカットします。

ゲート(ノイズゲート)は、設定したスレッショルド レベル以下のオー

3. 周波数範囲の設定完了後、レバーを "On" に設定します。

ディオ信号を消音するダイ ナミック プロセッシングです。信号レベル
がス レッショ ルドを超 えると、信号を 通過させ るゲートが 開きます。
"Auto Gate" は、標準のノイズゲートの機能の他、スレッショルド設定

"Auto Gate" は、選択した周波数範囲をトリガー インプットとして使用
します。
4. "Trigger Frequency Range" 機能をオフにするには、レバーを "Off"

の自動キャリブレーション、先行検出機能、周波数選択可能なトリガー

に設定します。

機能な ど、便利な機能を搭載し ています。パラメーター は、下記の通

"Auto Gate" は、フィルターのかからないオーディオ信号をトリガー イ

りです。

ンプットとして使用します。
パラメーター

説明

Threshold

ゲートをオンにするレベルを設定します。設定した

"Calibrate" 機能
この機能は、"Threshold" ノブの下にある "Calibrate" ボタンを使ってオ

スレ ッショル ドより レベルの 高い信 号はゲー トを

ンに します。自動 的にスレ ッショル ドレベル を設定し ます。これは、

開き、レベルの低い信号はゲートを閉じます。
Attack

テープのヒスノイズなどのようなバックグ ランド ノイズが継続的に存

トリ ガーされ てから ゲートが 開くま での時間 を設

在する素材 に特に便利です。これらの ノイズはオーディオ素材 によっ

定します。"Predict" ボタンがオ ンになっていると、

て隠されま すが、音の静かなパートで はノイズが聴こえやすく なって

スレ ッショル ドより もレベル の高い 信号がプ レイ

しまいます。次の手順に従ってください。

バッ クされ ると確 実にゲー トが開 くよう に、オー

1. ある程度の長さのバックグランド

ディオ素材を先行して検索し、ゲートを通過させる

Hold

バックグラウンド ノイズだけの短いセク ションしか見つからない場合

信号が スレッショ ルド レベルよ りも低いレ ベルに

は、その部分をループしてみましょう。

下が ったとき にゲー トが開い ている 時間を設 定し

2. プレイバックを開始し、"Calibrate" ボタンをクリックします。

ます
Release

ノイズだけが聞こえるオーディ

オ素材を探します。

信号を先行して検出します。

ボタンが数 秒間点灯し、その他の信号 が存在しないパッセージ でノイ

(設定した "Hold" タイムの後)ゲートが閉じるまで

ズが消音(ゲー ト)されるように自動的 にスレッショルドを設 定しま

の時間を設定します。"Auto" ボタンがオンになって

す。2 つのハンドルの間の周波数範囲が、ゲートのトリガーに使用され

いると、オーディオ プログラム素材に応じて最適な

ます。

リリース設定を検出します。

AutoLevel(オートレベル)
"Trigger Frequency Range" 機能

"AutoLevel" は、オーディオ素材のレベルの差を取り除きます。低レベ

"Auto Gate" は、指定した周波数範囲内の信号でゲートをトリガーでき

ルをブース トし、高レベルのオーデ ィオ信号を減衰します。設 定した

ます。これ によって、不要にトリガー を行なう信号のパート をカット

スレッショ ルドよりも高いレベル のみをプロセッシングす るため、低

す るといっ た詳細 なコン トロー ルが行 なえます。"Trigger Frequency

レベルノイズはブーストされません。インプット レベルが 0dB を超え

Range" 機能は、"Auto Gate" パネルの上部にあるコントロールとその下

ると、"AutoLevel" はそれに素早く反応します。これはオーディオ素材

のレバーを使って設定します。

の高レベル 信号を前もって検索し、そ の信号の前でレベルを減 衰する

"Trigger Frequency Range" 機能は下記の通りです。

ためです。これによりシグナル クリッピングのリスクを軽減できます。

1. オーディオのプレイバック中にレバーを "Listen" に設定します。

パラメーターは、下記の通りです。

オーディオ信号をモニターし、ゲートをバイパスできます。
2. オーディオ信号を聴きながら、"Trigger Frequency Range" ウィンド
ウで 2 つのハンドルをドラッグしてゲートのトリガーに使用する周

パラメーター

説明

Threshold

ここで 設定し たスレッ ショル ドよりも 高いレベ ル
の信号のみが影響されます。

波数範囲を設定します。
ハンド ルを移動すると、オーディオ にフィルターが適用さ れた結果を

反応時間

"AutoLevel" がゲイ ンの調節に使 用する時間を 設定

確認できます。

します。プログラム レベルが急激に変化するか、時

左のハ ンドルを右にドラッグす ると、周波数スペクトルの 最低部から

間かけて変化するかによって設定してください。

周波数を徐々にカットします。

286
プラグインプロセッサのリファレンス

黄色 _ オレンジ _ 赤の エリアは、ソフトクリップのレベルを表示しま

Compress(コンプレッサー)

す。緑色のエリア(-6dB 以下)のレベルは影響は受けません。右の濃

"Compress" は、オーディオのダイナミック レンジを減衰させ、ソフト

い赤色のエリアは、インプット レベルが 0dB よりも高いことを示しま

なサウ ンドをより大きく、大きな サウンドをソフトにで きます。一般

す。

的なコ ンプレッサーと同 様、スレッショルド、レシ オ、アタック、リ

⇒ "SoftClip"に高いレベルの信号を送ると、アウトプット レベルは 0dB

リー ス、マイ クアップ ゲイン パラメー ターをそ れぞれコ ントロー ル

を超えませんが、ディストーションが起こる可能性 がありますので

で きま す。"Charactaristic" ディ スプ レイ では、"Thresho ld","Ratio ",

避けてください。

"MakeUp Gain" の設定に応じたコ ンプレッサー カーブをグラフィカル
に表示します。その他、ゲインリダクションの量を dB 単位で表示する
"Gain Reduction"メーターと "Release" パラメーター用の "Auto" 機能が

Limit(リミッター)

あります。

"Limit" はアウトプット レベルを抑え、その後のオーディオ デバイスで

パラメーターは下記の通りです。

のクリッピ ングを防ぎます。一般的 なリミッターの場合、アウ トプッ
ト レベ ルが設定し たスレッシ ョルド レベ ルを確実に 超えないよ うに

パラメーター

説明

Threshold

コンプレ ッサーをオンにする レベルを設定します。

必要があります。"Limit" はオーディオ素材に応じてこ れらのパラメー

設定 したスレ ッショ ルドより レベル の高い信 号が

ターを自動的に最適な値に調節します。また "Release" パラメーターを

影響され、レベルの低い信号は影響されません。

手動でも調節できます。パラメーターは、下記の通りです。

Ratio

するために は、アタックとリリースの パラメーターを厳密に設 定する

設定 したスレ ッショ ルド以上 の信号 に適用さ れる
ゲインリ ダクションの量を設定 します。3:1 に設定
すると、3dB 単位でインプット レベルが増加し、ア

パラメーター

説明

Threshold

最大のアプトプウト レベルを設定します。設定した

ウトプット レベルは1dB単位で増加します。
Attack

スレッショル ドよりレベルの高い 信号が影響され、
レベルの低い信号は影響されません。

"Compress" がスレ ッショルドよ りもレベル の高い
信号に反応するスピードを設定し ます。"Attack" タ

Release

Release

合、ゲインがオリジナルのレベルに戻るまでの時間

するアタック信号の冒頭部分が多くなります。

を設定します。"Auto" ボタンがオンになっている場
合、"Limit"は各オーディオ信号に最適なリリース設

信号 がスレッ ショル ド以下の レベル に下がっ た場

定を自動的に検出します。

合に ゲインが オリジ ナルのレ ベルに 戻るまで の時
間を設定します。"Auto" ボタンがオンになっている
場合、オーディオ プログラム素材によって異なる最
適なリリース設定を自動的に検出します。
MakeUp Gain

信号が スレッ ショルド 以下の レベルに 下がった 場

イムが長くなるほど、プロセッシングされずに通過

コンプ レッション によって生じ るアウトプ ット ゲ
インの損失を補填します。

SoftClip(ソフトクリップ)
"SoftClip" はリミッターと同様に、ア ウトプット レベルが 0dB を超え
ないよ うに作用しますが、一般的な リミッターとは少し違 った動作を
します。信号レベルが -6dB を超えると、"SoftClip" はその信号のリミッ
ト(クリッ プ)を「少しずつ」開始し、同時 に真空管サウン ドのよう
な暖かみをオーディオ素材に追加します。"SoftClip" は、コントロール
パラメ ーターを搭載していな いため、使用方法はシンプ ルです。メー
ターには、インプット レベル(ソフトクリップの量)が表示されます。

287
プラグインプロセッサのリファレンス

27
トラブルシューティング

• " 起動時に前回のウィンドウ レイアウトを再現(Open last window

一般的な問題

layout on startup)"(上記参照)を活用し て、すべての設定を 残し

一時ファイルを作成できない

たままプログラムを閉じます。

• 一時ファイルの保存先をどのドライブに 設定しているか、ご確認く
ださい(" ユーザー設定(Preferences)")
。CD-ROM ディスクドライ

ファイルを開くときの問題

ブや書き込みプロテクトの掛かっている ドライブには、一時ファイ
ルを作成できません。

" 開く " ダイアログにファイルが見当たらない
• その ファ イル は 正し い拡 張子 にな っ てい るで しょ うか ? " 開く

• ドライブの空き容量は足りていますか ? 充分な空き容量があるドラ

(Open)" ダイアログの " すべて(All files)
(*.*)" を試してみてくだ

イブを選択してご使用ください。

さい。

ドライブ / パーティションが見当たらない

• ドライブ がファ イルを 確実にア クセス できる状 態にな っていま す

• そのボリュームがリムーバブルドライブや CD-ROM の場合、ディス

か? リムーバブル ハードディスクや CD-ROM 上のファイルをご使用

クがあらかじめドライブに準備されていますか ?

の場合、そのディスクがあらかじめドライブに準備 されている必要

• 最近使用したプログラムでボリューム名を変更していませんか ?

があります。

ファイルの削除や名前の変更ができない

ファイルを開けない

• ファイル、あるいはボリュームに書き込みプ ロテクトが掛かってい

• 対応しているファイル タイプでしょうか ?

ませんか ? これを無効にしてください。

• そのファイ ル タイプ に対応する 他のプログ ラムで開 くことがで き

• ファイルが CD-ROM 上にある場合、CD-ROM からファイルを削除で

ますか ? できない場合は、おそらくファイルが壊れています。

きません。

• Windows Media Player でそのファイルを開いてみましょう。開けな
かった場合は、おそらくファイルが壊れています。WaveLab Studio

プログラム起動時に同じファイルが開かない
• これは不具合ではなく、ひとつの機能です。プログラムの起動時に、
前回使用したファイルを開くかどうか 設定できます。これは " ユー

はファイルのヘッダ情報を充分に注意して点検 します。フォーマッ
トの不都合が見つかった場合、WaveLab Studio は安全のために、そ
のファイルを開きません。このことは、民生用ソフト ウェアで作成

ザー設定(Preferences)" で、" 起動時に前回のウィンドウレイアウ

されたファイルにおいて、ごくまれに生じます。

トを再現(Open last window layout on startup)" を有効 / 無効にす
ることで設定 します。" ユーザー設定(Preferences)" については、
『カスタマイズ』の章をご参照ください。

• ドライブ がファ イルを 確実にア クセス できる状 態にな っていま す
か? リムーバブル ハードディスクや CD-ROM 上のファイルをご使用
の場合、そのディスクがあらかじめドライブに準備 されている必要
があります。

スナップショットがない
スナップショットを残しておく方法が 2 つりあります。

デュアルモノ仕様のファイルを開けない

• " ユーザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" で、" 関連ファ

• " ユーザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" で、" デュアル

イルの表示設定を保存(Save view settings in companion file)" を有

モノフ ァイル の読み 込みに 対応(Allow opening of dual mono

効にしてください。オーディオ ファイルに関連するスナップショッ

files)" を有効にしてください。

トが自動保存されるようになります。
• " 起動時に前回のウィンドウレイアウトを再現(Open last window
layout on startup)"(上記参照)を活用 して、すべての設定 を残し
たままプログラムを閉じます。

最後に波形を開いたときと同じ表示状態になりません
ウィンドウ スタイルを保存する方法が 3 つあります。
• " ユーザー設定(Preferences)" - " 編集(Wave edit)" で、" 関連ファ
イルの表示 設定を保存(Save view settings in companion file)" を
有効 にし てく ださ い。オ ーデ ィオ ファ イル に関 連す るス ナッ プ
ショットが自動保存されるようになります。

289
トラブルシューティング

• WaveLab Studio からの録音入力とレベルが適切でないと思う場合

ファイルを保存するときの問題

は、オーディオ デバイスに同梱されているミキサー アプリケーショ

保存できない

ンを 使用 し てお 試 しく だ さい 。デバ イ ス ドラ イ バに よっ て は、

• 保存しようとしているドライブに書き込み プロテクトが掛かってい

WaveLab Studio によって伝えられる標準的な Windows コマンドに

ませんか ? たとえば、CD-ROM 上に保存できません。

適切に反応しない場合があります。

• ドライブの空き容量は充分でしょうか ?

• 機器間のケーブル接続もご確認ください。オーディオ デバイスに送

• ドライ ブがファ イルを 確実に アクセス できる 状態にな ってい ます

出する適切なオーディ オシグナルが存在していますか ?

か ? リムーバブ ル ハードディス クや CD-RO M 上のファイル をご使

• 録音ソースの録音モードを適切に選択しましたか ? 外部オーディオ

用の場合、そのディスクがあらかじめドライ ブに準備されている必

シグナルを ご使用の オーディ オ デバイス の有効な入 力を介し て録

要があります。

音する場合、" 録音(Record)" ダイアログで、" オーディオ カード

• 現在のファイルを、他のファイルと同じ名前 で保存しようとしてい

からの入力信 号(Audio input (hardware))
" モ ードを選択して くだ

る場合に、他のファイルに書き込みプロテク トが掛かっていません

さい。

か ? この場合は上書きできません。他の 名前で保存するか、書き込

録音内容にノイズが多く含まれている

みプロテクトを解除してください。

• 録音レベルを適切に調整しましたか ?

• 現在のファイルを、別のファイルと同じ名前 で保存しようとしてい
る場合に、その「別の」ファイルが開かれていま せんか ? ファイル

• 録音ソースを適切に入力へ接続していますか ?

を一旦閉じて、やり直してください。

• 録音時のビット解像度に 8 ビットを選択しましたか ? 16 ビットで再
度お試しください。

他のディスク / フォルダに保存
• 上記の問題を一時的に避ける場合は、

• オーディオ デバイスに同梱のマイクロホンは非常に低品質です。

を行ってみてください。

ミキサーが現れない

録音時の問題

• " ユー ザー設 定
( Preferen ce s)" でご 使用の オーディオ デバイスを

録音できない

選択し まし たか ? "MME-WDM Microsoft サウンド マッパー " を選

• ご使用のオーディオ デバイスで対応していないサンプリング レー

択した場合は、ミキサーは現れません。

ト / ビット解像度で録音を行おうとしていませんか ? オーディオ デ

• オーディオ デバイスの適切な最新ドライバがありますか ? カードド

バイスのマニュアルで、対応するフォーマットをご確認ください。

ライバ(バージョン)によっては、ミキサーが現れな いというバグ

• オーディオ デバイスは適切にインストールされていますか ?

が存在する可能性があります。

オー

ディオ デバイスに同梱されているアプリケーションを使用して、適

プレイバック時の問題

切に動作するかお試しください。Windows のサウンドレコーダーも
あわせてお試しください。

何もプレイバックされない

• オーディオ デバイスの最新ドライバをお持ちですか ? ドライバの提

• オーディオ デバイスが適切にインストールされているでしょうか ?

供元にお問い合わせください。

オーディオ デバイスに 同梱され ているア プリケーシ ョンを使 用し

• 一時ファイルの保存場所を適切に設定し、ド ライブに充分な空き容

て、適切に動作するかお試しください。Windows Media Player もあ

量があるでしょうか ?

わせてお試しください。動作が行われない場合は、オーディオ デバ
イスの不良、あるいはインストールの不良が考えられます。

録音した内容を聞くことができない
• 録音中にメーターは動作しますか ? ウィンドウ上に波形が現れます

プレイバックが途切れる

か ? この場合、録音は問題ありません。再生 の設定に問題がありま

• 圧縮したハードドライブを使用していませんか? WaveLab Studio で

す。

はこのようなドライブを使用すると、CPU パワーを非常に多く必要

• ミキサーをご確認ください。録音の入力が 適切に有効になり、レベ

とします。

ル設定が適切になっていますか ?

• CD-ROM から従来品質(16bit/44.1kHz など)の波形を読み込んで再
生する場合は、CD-ROM リーダーの読 み取りスピー ドを、
「x2」以
上に設定してください。

290
トラブルシューティング

ファイルを再生できない

考えられる不具合と解決方法

• ファイルのフォーマット(サンプリング レート、ビット解像度、モ
ノラル / ステレオ設定)が、ご使用のオーディオ デバイスに対応し

一般的な事項

ているでしょうか ? ファイルのフォーマットは、WaveLab Studio の

以下は CD 書き込み に関する不具合に ついて説明していま すが、DVD

ステータスバー上に表示されます。

の場合も同様に当てはまります。
• 不具合が生じた場合は、まずはご使用のハードウェ アとソフトウェ

再生を聞くことができない

アで、各種設定の点検を行いましょう。不具合を 確かめるため、他

• オーディオ デバイス専用アプリケーションにおいて、再生ボリュー

の C D 書き込みソフトウェアを使用してみましょう(たとえば CD-R

ムの調整が行えるでしょうか ? また、ボリ ューム等の設定は適切で

ユニット同梱のプログラムなど)
。この場合も適切に動作しない場合

しょうか ?

は、WaveLab Studio の不具合ではなく、システム コンポ ーネント

• また、ケーブルや他のオーディオ機器のチェックも行ってください。

の不具合と考えられます。
• CD-R ドライブにディスクを挿入した際は、使用を開始するまで充分

編集時の問題

にお待ちください。数秒必要となります。フロントパネルの LED を
ご確認ください。ドライブが使用可能な状態になると、LED が点灯

編集部分でクリック / ポップ ノイズを生じる

するでしょう(詳細はご使用のユニットのマニュアルを参照)
。

• オーディオの途中で「スプライシング」(部分を切り取り、詰める)
を行いま すか ? これを 行う場合に は、振幅ゼロ地 点(ゼロクロス)
で切り取りを行うことをお勧めします。これにより、クリック / ポッ

• CD-R ドライブが反応しない場合は、まずは一旦ディスクを取り出
し、再度挿入します。このとき、CD-R ドライブが初期化されます。
• それでも動作しない場合は、PC 電源をオンにしたまま、CD-R ドライ

プノイズを防げます。

ブの電源を一旦オフにし てみましょう。3 秒以上経過 してから、再

クロスフェード部分で歪んでしまう

度電源をオンにします。PC の再起動だけでは充分ではない場合もあ

• クロスフェード部分で2 つのセクションをフルレベルで再生すると、

ります。

クリッ ピング が生じ る可能 性があり ます。この 場合は 一旦ク ロス
フェー ドを取 り消し て、両セク ショ ンのゲ インを 減じ(たと えば
3dB、6dB)、再度クロスフェードを作成します。この問題は " フェー
ドインの反 転形(Inverse of Fade In)"、" フェ ードアウトの 反転形
(Inverse of Fade Out)" オプションを有効にした場合は生じません。

トラブルシューティングと注意事項
以下の セクションでは、CD/DVD 書き込みに関する問題、ハ ードウェ
ア デバイス、CD 書き込みの際のトラブルについて、そしてハードウェ
アと設定について述べてまいります。
Steinberg は、ご自身による記録されたオーディオ CD の正当性
に関しては保証しかねますので何卒ご了承ください。

291
トラブルシューティング

Q &A

CD 書き込みの不具合を避けるために

• Phillips CDD-2000 のユニットを使用していますが、不具合を生じま

もっとも覚えておきたい事項として ...

す。

CD 書き込みの処理は、CD の表面にレーザー で穴をリアルタイムに刻

A.Phillips の純正ドライブ、あるいは Phillips のメ カニズムを使用し

み込むもの です。これは減速したり中 断したりできないスピー ドで行

たドライブを使用している場合は、ファーム ウェアのバージョンを

われます。いかなる中断も致命的となり、まったく使えないような CD-

1.25 以上にし てください。ファ ームウェア アップデー タは http://

R ディスクが出来上がってしまいます。このような理由から、CD-R 書

www.philips.com/sv/pcaddon にあります。

き込みの進 行中に、システムの中断が 生じないようにしておく 必要が
あります。以下の事項をご確認ください。

不具合を
• CD書き込みとオーディオ CDのトラック読み込みにおいて、

• CD-R ドライブが揺れたりしないよう、安全な位置でご使用くださ

生じます。

い。突然の振動などは書き込み中断の原因となります。

実際、多くの理由が考えられます。
『CD 書き込みの不具合を避ける

• CD 上のファイルを直接読み取らずに、一旦(高速な)ハードディス

ために』のトピックをご覧ください。また、以下 2 つのことをお試

クにコピーしてからご使用ください。

しください。

• ネットワーク を介してファ イルの読み込 みを行わない でください。

Windows の「コントロールパネル」の「システム」をダブルクリッ

CD-R 書き込み処理において、ネットワークを使用すると非常に遅く

クします。
「デバイス マネージャ」タブを選択し、リストから CD-R

なります。

を選択します(存在する場合)。そして「プロ パティ」ボタンをク
リックして、
「設定」を選択します。この中の「自動挿入通知」を無

• 少なくとも、ファイルを読み込むハードディスクの ネットワークは

効にします。これで、書き込み処理中に Windows が CD-R の読み取

切断してください。書き込み中にそのドライブに他 からのアクセス
が行われると、CD-R 動作の中断の原因となります。

りを行うことを防げます。
スピードが速すぎるために不具合を生じ る場合は、スピードを遅く

• 1GB 以下のハードディスク パーティションにファイルを保存する

設定します。ご使用のシ ステムで、8 倍速で適切に書き 込みを行え

と、最も良好です。
(この場合セクターは 32kB ではなく、16kB とな
ります。
)

る場合も、安全のために書き込み時はこれよ りも遅いスピードに設

• ボリューム圧縮が行われているハードディスクから ファイルを読み

定します。

込まないでください。

• ISRCと EAN/UPSコードを設定して CD書き込みを行うと、不具合を生

• ハードディ スクのデフ ラグ(最適化)を定 期的に行って ください。

じます(他の部分は適切に動作します)
。

この機能は Windows に含まれています。

ISR C と EAN /U PS コ ード を記 入す る 際に 、次の よ うな 場合 には

• ご使用のシステムに複数のハードドライブがあ る場合は、オーディ

WaveLab Studio はエラーを返します。

オフ ァ イル は 最も 速 いド ラ イブ に 保存 し てく だ さい。WaveLab

a)CD レコーダーがこの機能に対応していない場合(ファームウェ

Studio の「一時ファイル」も同じく速いドライブで使用しましょう。

アバージョンや機種によって異なります)

• スクリーン セーバー、ウィルス検出、スケジューラ、アニメーショ

b)正しくない フォーマットのコー ドが記入されている 場合 - UPC/

ン アイコン、リマインダプログラムなどは無効にしてください。CD

EAN:13 桁の数値 ISRC:5 文字の英数字と 7 桁の数値

書き込み処理の中断の原因となります。

• 作成した CD を、自分の CD プレイヤーで適切に再生できません。

• バックグラウンド処理を行うFAX、e-メールソフトも無効にしてくだ

「標準の」CD と CD-R の反射率は異なります(CD-R の方が反射が少

さい。

なくなります)
。CD プレイヤーのレンズが汚れていると、適切に再
生できなくなります。また一 般的に、旧い CD プ レイヤーでは、録

• システム エージェントを使用している場合は、CD書き込み時におい

音 CD をレ ーザーで適切に検出できません。ディス クのブランドと

て、予定する動作が無い状態にしてください。システム エージェン
トにおいて「待機時」のオプションは利用しないでください。

CD レコーダーの相性が悪い、という場合もあります。

• システム モニタリングのプログラムは使用しないでください。

• トラックのサブインデックスが書き込まれません。

• CD-R ドライブを CD-ROM リーダーとして使用している場合は、書き

CD レコーダーによっては書き込みを行えない場合があります。さら
に、1 トラックに 50 のサブインデ ックスを書き込める場合 や、CD
上に 100 までの サブイン デックス を作成で きる場合 などもあ りま

込みを行う前に、Windows のエクスプローラーと「マイコンピュー
タ」のウィンドウを閉じてください。
• 書き込みを行う前に、WaveLab Studio のオーディオ再生を停止して

す。これは、CD-R のファームウェアによって異なります。

ください。

292
トラブルシューティング

CD-R ディスクについて

ハードウェアとセットアップの問題

ご使用の CD-Rドライブ
• 多くのブランドのCD-Rディスクがあります。

CD-R ドライバ

の開発元によるテスト済みの、推薦する製品を選ん でお使いくださ
い。

• すでに CD-R ソフトウェア製品をインストールしている場合に、ドラ
イバの競合(コンフリクト)が生じる場合 があります。通常はイン

• CD-R ディスクは、実際の CD ほど「頑丈」ではありません。充分取り

ストールされている他のドライバを無視して、WaveLab Studio の専

扱いにご注意ください。ディスクを長時間にわたっ て直射日光にさ

用ドライバを必要に応じて利用するため、こ のような問題は生じま

らさないようにしてください。また、高温多湿の環境 も避けてくだ
さい。

せん。しかしながら、CD-R の書き込み時に問題が生じた場合、次の

• CD-R ディスクのレーベル面(表面)も傷付きやすくなっています。

事項をご確認ください。
ご使用の CD-R ユニット用のいかなるドライ
• 特に必要が無い場合は、

油性ペンでディスク上に記入しないでください。また、CD-R 専用で

バもインストールしないようにしてください
(たとえば CD-R を CD-

はないラベル などを貼り 付けないでく ださい。(ラベルの接着 剤が

ROM ドライブで使用するためのドライバなど)。こういったドライ

ディスク面を腐食する可能性があります。
)

バにより、
書き込みの際に Windows がドライブにアクセスしようと
します。この時、システムの中断が生じる場合があります。

CD-R に関する話題が掲載されているサイト

• ご使用の SCSI ホスタアダプタの BIOS設定において、通常は以下の項

• 一般的な CD-R に関する話題が掲載されている、興味深いサイトをご

目を無効にします。

紹介します(英語版):

- Plug and Play SCAM Support

http://www.osta.org/technology/cdqa.htm

- upport Removable Disks Under BIOS as Fixed Disks
- BIOS Support for Bootable CD-ROM
- BIOS Support for Int 13 Extensions

ネットワークカード
ネット ワークカードのハードウ ェア割り込みにより、結果 すべてのソ
フトウ ェアが中断されてしまう 場合があります。これによ りあらゆる
問題を生じます。CD 書き込みを行う場合において、ネットワーク環境
のある PC に比べて、ネットワークを持たない PC 環境の方が安定しま
す。
CD書き込みの際
• PCをネットワークに接続したまま利用する場合は、
にネットワークドライバを読み込まないよ うにすることをお試しく
ださい。

ハードディスクについて
•「AV 仕様」ハードドライブの使用をお勧めします。
「AV 仕様」ハード
ドライブはディスクが使用されていない時 にサーマルキャリブレー
ションを行ます(「AV」ハードディスクでなくてもこの特徴を持っ
たハードディスクもあります)。通常、多くのハードディスクでは、
ディスクが使用されていても定期的に「サー マルキャリブレーショ
ン」が自動的に行われます。

293
トラブルシューティング

28
キーコマンド

ファイルの操作

ビュー
以下のコマ ンドを使用して、カーソル を移動せずにウィンドウ のスク

キーコマンド

機能

[Ctrl]-[O]

オーディオを開く

[Alt]-[Enter]

オーディオ情報ウィンドウを開く

[Ctrl]-[F2]

モンタージュを開く

[Ctrl]-[S]

現在のドキュメントを保存

[Shift]-[S]

現在のドキュ メントを新規の名称、また 新規の保存

ロールを行えます :
キーコマンド

機能

[Ctrl]-[Home]

オーディオ/モンタージュの開始位置へ

[Ctrl]-[End]

オーディオ/モンタージュの終了位置へ

[.](テンキー

カーソル位置へ

パッド)

場所に保存
[Ctrl]-[Shift]-[S]

現在開かれているすべてのドキュメントを保存

[Ctrl]-[N]

新規オーディオを作成

[Ctrl]-[W]

現在のド キュメントを 閉じる ( 関連するウィ ンドウ

キーコマンド

機能

も閉じる)

[Ctrl]-[J]

横方向をズームアウト - オーディオ /モンタージュ全

[Ctrl]-[E]

波形全体表示

体を表示

オーディオを MP3に変換 (" 他の方法で保存 - MP3 に
変換")

[Ctrl]-[Shift]-[E]

オーディオを MP2に変換 (" 他の方法で保存 - MP2 に

ズーム

変換")
[Shift]-[E]

メインビュー

選択したオーデ ィオ範囲を新規オーディ オファイル
として保存

波形ディスプレイモード

キーコマンド

機能

[G]

横方向にズームイン

[ ↑]

横方向にズームイン (Cubase 互換キーコマ ンドの場
合はズームアウト)

以 下はキ ーボー ドの英 数字部 分を使 用す るキー コマン ドです ( テン
キーパッドではありません ):
キーコマンド

機能

[1]

波形ディスプレイ

[3]

スペクトラムディスプレイ

[4]

スペクトラムオプションダイアログを開く

[0]

上下ビューの同期

[H]

横方向にズームアウト

[ ↓]

横方向にズームアウト (Cubase 互換キーコ マンドの
場合はズームイン)

[Ctrl]-[↑]

横方向をズームイン - 最大ズーム率で表示

[Ctrl]-[↓] / [J]

横方向をズームアウト - オーディオ /モンタージュ全
体を表示

[Shift]-[G] /

縦方向にズームイン (Cubase 互換キーコマ ンドの場

[Shift]-[↑]

合はズームアウト)

[Shift]-[H] /

縦方向にズームアウト (Cubase 互換キーコ マンドの

[Shift]-[↓]

場合はズームイン)

[Shift]-[J]

レベル表示のズームイン/アウト(最適化表示)

[K]

選択範囲をズーム

295
キーコマンド

キーコマンド

機能

キーコマンド

機能

[Ctrl]-[L]

( モンタージュ ) 縦方向にズームイン - 表示トラック

[5]

次のマーカー位置にカーソルを移動

[.]

(完全停止 ) カーソル位置にスクロール

[/]

ループ再生 オン /オフ (現在のオーディオのみ)

[F]

再生中の自動スクロール オン /オフ

数を減らす
[Ctrl]-[Shift]-[L]

( モンタージュ ) 縦方向にズームアウト - 表示トラッ
ク数を増やす

処理
ファンクションキー
キーコマンド

機能

[N]

レベルノーマライザー

[Shift]+[M]

ラウドネスノーマライザー

[Ctrl]-[G]

ゲインの変更

[D]

ダイナミックスの調整

[V]

レベルエンベロープ

[Ctrl]-[D]

簡易フェード

[Ctrl]-[F]

フェード イン/アウト

[X]

クロスフェード

[Ctrl]-[R]

前後反転

[R]

波形の修復

[T]

タイムストレッチ

[P]

ピッチ シフト

[Ctrl]-[Q]

EQ

[B]

ピッチベンド

キーコマンド

機能

[Space]

再生/停止

[F8]

再生( 現在位置から)

[F7]

停止/選択範囲の開始位置に移動 /開始位置に移動

[F6]

選択範囲を再生

[Shift]+F9]

MTC同期 オン/オフ

[F10]

ジョグ/シャトルモード オン

カーソルキー
キーコマンド

機能

[ ←]

カーソルを1ピクセル左に移動

[ →]

カーソルを1ピクセル右に移動

[Ctrl]-[→]

カー ソ ル をウ ィ ンド ウ 幅の 1/ 1 0 だ け 右に 移 動
(Cubase互換キーコマンドの場合は左 )

[Ctrl]-[←]

カー ソ ル をウ ィ ンド ウ 幅の 1/ 1 0 だ け 左に 移 動
(Cubase互換キーコマンドの場合は右 )

再生、カーソル位置

[Ctrl]-[Page Up]

カー ソル をウ ィン ドウ 幅分 左に 移動 (Cubase 互 換
キーコマンドの場合は右)

テンキーパッド
[Ctrl]-[Page

カー ソル をウ ィン ドウ 幅分 右に 移動 (Cubase 互 換

キーコマンド

機能

Down]

キーコマンドの場合は左)

[Enter]

再生( 現在位置から)

[Home]

開始位置に移動

[0]

停止/選択範囲の開始位置に移動 /開始位置に移動

[End]

終了位置に移動

[1]

選択範囲の開始位置にカーソルを移動

[Tab]

カーソル位置を左 / 右 / 両チャンネルに切り換え(ス

[2]

選択範囲の終了位置にカーソルを移動

[4]

前のマーカー位置にカーソルを移動

テレオオーディオのみ)

296
キーコマンド

テンキーパッド

選択

以下のコマンドを使用して、再生しながら選択範囲を作成できます(テ

キーコマンド

機能

[Esc]

選択 オン/オフ

[Tab]

カーソル位置を左/右 /両チャンネルに切り換え( ステ

ンキーパッドを使用します)。

レオオーディオのみ)

選択範囲の作成と拡大

キーコマンド

機能

[Shift]-[1]

選択範囲の開始を設定

[Shift]-[2]

選択範囲の終了を設定

[+]

押し続けて選択範 囲の開始を設定し、放すと 終了を
設定します。

以下のコマンドを使用して、選択範囲の作成と拡大を行えます :
キーコマンド

機能

[Shift]-[← ]

1ピクセル左へ

[Shift]-[→ ]

1ピクセル右へ

[Ctrl]+[Shift]-

20ピクセル左へ

編集 / 録音
一般

[ ←]
[Ctrl]+[Shift]-

20ピクセル右へ

[ →]

キーコマンド

機能

[Shift]-[A]

ファイルの詳細情報ダイアログを開く

[Ctrl]-[U]

オーディオ属性ダイアログを開く

[Shift]-[Page

20 ピクセル左へ (Cubase 互換キーコマンドの場合は

Up]

右)

切り取り / 貼り付け

[Shift]-[Page

20 ピクセル右へ (Cubase 互換キーコマンドの場合は

キーコマンド

機能

Down]

左)
[Ctrl]-[X]

切り取り

[Ctrl]+[Shift]-

ウィンドウ幅分左 へ (Cubase 互換キー コマンドの場

[Page Up]

合は右)

[Ctrl]-[C]

コピー

[Ctrl]+[Shift]-

ウィンドウ幅分右 へ (Cubase 互換キー コマンドの場

[Ctrl]-[V]

貼り付け

[Page Down]

合は左)

[Ctrl]+[Shift]-[V]

後に貼り付け

選択範囲の作成

削除 / 無音化

以下のコマンドを使用して、選択範囲の作成を行えます :

キーコマンド

機能
現在の選択範囲を削除

キーコマンド

機能

[Backspace]/

[Shift]-[Home]

カーソル位置から開始位置まで

[Del]

[Shift]-[End]

カーソル位置から終了位置まで

[Ctrl]-[Space]

現在の選択範囲を無音化

[Ctrl]-[A]

すべて選択

[Ctrl]+[Shift]-

無音データを挿入

[Space]
[Ctrl][Backspace]

297
キーコマンド

選択範囲外を削除

キーコマンド

機能

マーカー

[Ctrl]+[Del]

削除 (フェード適用)

キーコマンド

機能

[Ctrl]-[M]

マーカー一覧を開く

[Insert]

新規マーカーをカーソル位置に作成( 再生中など)

[Ctrl]-[Insert]

マーカーを作成

録音
キーコマンド

機能

[*](テンキー

録音ダイアログを開く

パッド )

その他

録音ダイアログ上

キーコマンド

機能

[F2]

名前の変更ダイアログを開く

[Alt]-[Ctrl]-[M]

オーディオ / モンタージュを ウィンドウ最大 幅で表

キーコマンド

機能

[Ctrl]-[M]

標準マーカーを作成

[Ctrl]-[L]

区画開始マーカーを作成

[W]

ウィンドウレイアウトを表示

[Ctrl]-[R]

区画終了マーカーを作成

[Ctrl]-[F9]

マスターセクションの表示/非表示

[Ctrl]-[P]

休止

[Ctrl]-[F10]

処理モニターウィンドウの表示/非表示

[Ctrl]-[Enter]

録音

[Ctrl]-[P]

ユーザー設定ダイアログを開く

[Ctrl]-[0](テン

録音停止

[M]

境界にスナップ オン /オフ

[Z]

振幅ゼロ地点へのスナップ オン /オフ

[7]( テンキー

(モンタージュ )ズーム /表示/位置の変更を元に戻す

示

キーパッド )
[Ctrl]-[Y]

メーターをリセット
バッド)

元に戻す / やり直し
キーコマンド

機能

[Ctrl]-[Z]

元に戻す

[F3]

元に戻す

[Ctrl]+[Shift]-[Z]

やり直し

[F4]

やり直し

[8]( テンキー

(モンタージュ )ズーム /表示/位置の変更をやり直す

バッド)
[Shift]+[F5]

" アクティブウィンドウの画像を保存 " ダイアログを
開く

298
キーコマンド

索引

数字

L

10進法(レベル単位)26

Level envelope 86
Loudness Normalizer 81

A
ACM 57
ASIO ドライバ 11

M

Audio Rangeダイアログ 63

Mix(オプション)47
MME/WDMドライバ 12

MIDIタイムコード 243

C

MP3ファイル
自動一括エンコード 132

CD/DVD プロジェクト 216
CD-Extra 212
CD-Rドライブ
設置 14
選択 211
ディスクアットワンス 214
CDイメージ
キューシート 207
モンタージュとして読み込み 146

MRKファイル 134
MTC 243

CDトラックマーカー
モンタージュ 134
CDの詳細設定ダイアログ 204
CDフォーマットの仕様 213

Oscilloscope 77
OSQファイル
自動一括エンコード 132
保存 54

CDへの書き込み 212
CDレーベルの印刷 230

P

Crystal Resampler(プラグイン)273

PQ コード 213

D

R

dB(レベル単位)26

RAM 255

DCオフセット 89
DCオフセットの除去 89

Resizer 275

N
Normalize 81

O
Open last window layout on startup 259

S

DIRACプロセッサ
タイムストレッチ 91

ShuttlePro 64
Substitute for existing wave 172

DirectXプラグイン 101
DTMF信号の作成 240

U

Ducker 190

Undo/Redo 20

E
EQ (Processing) 95

UPC/EANコード 214
UV22 106

F

V

FFT

VST プラグイン 101
プリセット 103

3D周波数解析 237
スペクトルアナライザ 74
FFTメーター 74

VSTプラグインの取り扱い 269

W

Freedb 222

Waveform Scope 78

I

WAVEファイル
オーディオCDからの読み込み 221
オフライン処理 79
カーソル位置の設定 40
基本的な編集操作 44
ズーム 35

ISRCコード 214

K
Key sequences 266

300
索引

ドラッグ&ドロップ 32
開く 31
録音 65

スプリット モード 187
エンコード形式 57
書き出し 57
自動一括エンコード 132
エンコード(ACM)57

Z
Zip アーカイブ
自動一括処理 128

鉛筆ツール 50
エンベロープ 172
曲線化 176
コピー 175
削除 187
表示 173
プリセット 175
編集 174
リセット 175
ロック 176

あ
値(設定)26
圧縮フォーマット 57
アンドゥとリドゥ 20

い
位相スコープ 73

エンベロープ全体のロック 176

位相を反転 89
一時ファイル 13

お

一時マーカー 134
色
オーディオウィンドウ 261
カスタマイズ 262
コンディション(モンタージュ)263
色(システム)10

オーディオ デバイス
システム情報 256
設定 11
チェック 10
オーディオCDトラックの読み込み 221
オーディオCDフォーマット 213
オーディオCDレポート 207

インストール 10
インデックス マーカー 134
インフォメーションバー 144

オーディオ信号の作成 240
オーディオ属性 57

う

オーディオの選択範囲 40
移動 46
コピー 44
削除 47
連続コピー 47
オーディオ範囲ダイアログ 63

ウィンドウ
切り替え 21
最小化 21
閉じる 21
幅を最大化 34
複数 22
複製 22
ペーン 21
レイアウトの保存 259

オーディオファイルの挿入 32
オーディオファイルの分割(自動分割)141
オーバー ビューの自動ズーム 37
オシロスコープ 77

ウィンドウを既定レイアウトに設定 265
上のトラックに送る 190

オンラインヘルプ 20

か

上書き 47

カーソル
位置設定 40
移動 38
ステータスバー 34
表示形式 261

え
エフェクト 101
インストール 104
削除 101
順序変更 101
選択 101
プリセット 103
ミュート 102

マーカー
マーカーへ移動 138
カーソル位置までタイム ストレッチ 184
カーソルの移動 40

エフェクト(モンタージュ)
設定のコピー 189
エフェクトダイアログ 188
エンベロープ 190

外部機器と同期 243
隠しCDトラック
作成 206

301
索引

画像表示プログラム 217

グループ(モンタージュ)194

簡易フェード 87
簡易複製 199

クロスフェード 87
クロスフェード(モンタージュ)181
オプション 181
パワー /振幅 182
編集 182

完全複製 199

き
キーコマンド 29
カスタマイズ 266
キーボードショートカット 29

け

起動時に前回のウィンドウレイアウトを再現 259
休止部分へのオーディオ挿入 206

こ

ゲインの変更 81

コーラス 94
小幅反復再生機能 63

キューポイント 167
切り取り 46

コピー 45
コンテキスト メニュー 25

く

コンプレッサー 83

クリスタルリサンプラー(プラグイン)273
クリッピング 81

さ

クリッピング時のみ補正 124
クリップ 143
移動 162
オーディオのスライド 165
オーバーラップ 163
クリップ リストでの順序変更 169
クリップ リストでの編集 169
グループ化 194
削除 166
選択 159
選択範囲 161
ソース ファイル 170
タイム ストレッチ 184
追加 147
ピッチ シフト 185
複製 163
プリギャップ列オプション 170
分割 166
マウス ゾーン 158
サイズ変更 164
連続コピー 163
ロック 167

最近使用したオーディオファイル 33
サイズルーラー(CDプロジェクト)217
再生
開始地点の設定 40
クリップ 155
再生スピードの設定 62
再生ツール 62
ステレオファイルの片方 62
選択部分 63
特定部分のスキップ 61
モンタージュ 154
再生位置表示 112
再生開始マーカー 134
再生時間の設定 206
再生中の自動スクロール 65
再生内容のモニター 71
再生(トランスポート バー)60
サウンドカードの解放 60
削除 (フェード適用)48
サブインデックス マーカー 134
左右チャンネルを別名で保存 54

クリップエフェクト
クリップ後の許容幅 188
遅延(レイテンシー)188
追加 186

サンプラー
サンプルデータ属性の編集 246
サンプリング レート
競合 45
変換 95
モンタージュ 146

クリップサイズの変更 164
クリップの自動グループ化
すべてのトラック 162
クリップの分割 166

サンプル(単位)26

クリップの変換 184
クリップビュー 168
カスタマイズ 168
順序変更 169
編集 169
グループ(プラグイン)269

し
時間の基準をカーソル地点に 39
時間の単位にスナップ 43
時間表示形式 26
シグナル ジェネレータ 240

302
索引

システム情報 256

スナップショット
オーディオ ウィンドウ 38
スナップの対象 158

WMA ファイル
自動一括エンコード 132
自動一括処理 117
ZIPアーカイブの作成 128
ウルトラ パス プロセッサ 124
オフライン処理 123
詳細設定 129
処理タスクの一覧 122
ファイル ステータス アイコン 121
ファイル リスト 119
ファイルの設定 126
ファイルの追加 119
プラグイン 123
プリセット 130

スナップの有効化 159
スナップ(モンタージュ)159
スピン コントロール 26
スプリット モード
エフェクト(モンタージュ)187
スペクトラム オプション 114
スペクトラム メーター 74
スペクトルアナライザー 74
すべて保存 54
スライダー 27

せ

自動一括ファイル変換 132
自動分割 141

制御キーの設定 266
ゼロクロッシング 42

シャトル
オーディオ ウィンドウ 64
モンタージュ ウィンドウ 156
周波数解析 3D 237

,

ゼロクロッシングへのスナップ 42 43
ゼロレベル軸 261
前後反転 89
全自動スナップ
オーディオ選択範囲 44
カーソル 40
スナップ 45
マーカーへ移動 138
マーカーへのオーディオのドロップ 139
選択
エフェクト 101
クリップ 159
ショートカット 41
ステレオ ファイル 41
ゼロクロッシングに合わせて選択 42
選択メニュー 42
チャンネル間の切り替え 41
ドラッグによる選択 40
レベル選択 44
選択範囲 161
移動 46
繰り返し 47
削除 47
新規ドキュメントに変換 48

ジョグ
オーディオ ウィンドウ 64
モンタージュ ウィンドウ 156
処理の優先度
自動一括処理 130
マスターセクション 110
モニター ウィンドウ 111
処理を一時停止 111
処理を再開 111
新規ウィンドウにコピー 48
新規ドキュメントの作成 31

す
ズーム 35
オーバー ビューの自動ズーム 37
キーボードを使用したズーム 37
マウス ズーム 36
虫めがねツール 35
モンタージュ 151
ズーム メニュー 37
ズーム レバー 35
スキップ 61

選択範囲の移動 46
選択範囲の繰り返し 47

スクリーン レイアウト 265
スタイル 259

選択範囲のコピー 44
選択範囲の削除 47

スタイル コンディション
オーディオ ウィンドウ 260
モンタージュ ウィンドウ 263
ステータス バー 25
オーディオ ウィンドウ 34
ステータス バーを使ったナビゲーション 38

選択範囲を無音化 48
選択部分を再生 63
選択メニュー 42
全般情報の検出 232
エラー 236
操作 232
その他 235

ステレオファイルの 1チャンネルの再生 62
ステレオをモノラルに変換 48 49

,

303
索引

ピーク 234
ピッチ 235
ラウドネス 234

トラック(モンタージュ)143
操作 146
ルーティング 190

そ

ドラッグ&ドロップ 32
トランスポート バー 60

操作データの消去 20
ソース オーディオ ファイル(モンタージュ)170

トリム 47
トレーサー 14

ソース ファイルを複製して置換 171
ソロ(モンタージュ)154

ドロップアウト 100

な

た

ナッジツール
オーディオ ウィンドウ 47
ナビゲーション
クリック 38
ステータス バーを使用 38
表示位置を移動メニュー 38
名前の変更 55

ダイナミックス 83
タイム ストレッチ 89
タイムコード 26
タイムコードの表示 112
ダッカー プラグイン 190
他のオーディオ ファイルに置換 172
他のトラックに従ってダッキング 176

の

ち

ノイズゲート 83
ノーマライズ 81 124

,

チャンネルの入れ替え 49

ノンモーダル ダイアログ 80

つ

は

ツール バー 23
移動 24
形状 24
結合 23
表示 /非表示 24
分離 24
ポイント時にヒントを表示 24
ボタンの機能 24

パーセント(レベルの単位)26
ハードディスク 255
ハーモナイズ 94
バイパス (マスターセクション エフェクト) 102
ハイファイコーラス 94
倍率変更‐「ズーム」を参照
波形スコープ 78
波形の修復 89
波形の表示項目 261

て
ディザリング 104
UV22 106
内部 105
停止ボタン 60

バックアップ
オーディオ ファイル 52
モンタージュ 201
幅を最大化 34

ディスク空き容量 68
ディスクアットワンス 214

貼り付け
上書き 47
ファイルの後に 47
ファイルの前に 47
ミックス 47
選択範囲の移動 46
選択範囲のコピー 45
パン エンベロープ
パン モード 184
表示 183

データ CD/DVD
書き込み 218
作成 216
デュアル モノ ファイル 32
テンプレート(レーベル エディタ)224
テンポ 39

と
同期(ユーザー設定)243
トラック アクティビティー インジケーター 155

パン メーター 72

トラック エフェクト追加 186
トラック ゲイン フェーダー 155

304
索引

プリロール 206

ひ

プリンタの設定 230
フレーム(CD)213

ピーク部分まで拡張 44
ピッチ シフト 91
ピッチ シフト(モンタージュ)185

へ

ピッチベンド 93
ビット メーター 76

ページ レイアウト(レーベル)230
ペーン 21

必要メモリ 255
ビデオ トラック (モンタージュ ) 202

ヘルプ 20
編集オーバー ビュー(モンタージュ)152

表示位置を移動メニュー 38
表示設定の保存 56

編集ツール バー 24
再生ツール 62
虫めがねツール 35
編集履歴 197

,

表示範囲指示線 37 261
標準マーカー 134
表示(ポップアップ ヒント)24

変数 224
編集 229

ふ
ファイル サイズ(単位)26

ほ

ファイル ビュー 170
ファイル フォーマット 50

ホイール マウス 27
保存時の状態に戻す 55

ファイルとドキュメントの削除 56
ファイルの後に 47
ファイルの前に 47
ファイル名とドキュメント名の変更 55

保存と名前を付けて保存 52
ポップアップメニュー
値 27
ウィンドウから表示 25

フェーダー(マスターセクション)99
オフセット 100
リンクモード 100
フェード イン/アウト 87

ボリューム エンベロープ 172
表示/ 非表示 173
編集 174
モノラル/ ステレオ 173

フェード(モンタージュ)
コピー 179
作成 178
デフォルト 179
デフォルトプリセット 180 181
プリセット 178
編集 178
フォーマット変換
自動一括エンコード 132
名前を付けて保存 53

ま
マーカー 134
移動 137
オーディオの追加 139
削除 137
作成 135
種類 134
追加 135
範囲の選択 138
表示/ 非表示 136
表示形式 261
編集 137
マーカーへ移動 138
モンタージュ 195
読み込みと保存 134
録音中の追加 68
マーカー バー 135

,

フォルダの編集 258
複製ファイルを作成 54
プラグイン 101
インストール 104
管理 268
プリセット 103
プリエンファシス 214
プリセット 28 107
削除 28
作成 28
自動一括処理 130
変更 28
マスターセクション 106
ロード 28

,

マーカー リスト 136
マイメニュー 33 266

,

マウス ズーム 36
マウス ゾーン 158
マスターセクション 98
ウィンドウ操作 99
エフェクトペーン 101
オフ 98

プリセットグループ 107

305
索引

ディザリングペーン 104
マスターレベルペーン 99
モンタージュに含めて設定を保存 198
レンダリング 108
マスターセクション設定の保存 198

モンタージュ 143
新規作成 146
バックアップ 201
複製 199
ペーン 143
保存 198
モンタージュを開く 199
録音 157
モンタージュのCDビュー 204

マスターセクション設定の呼び出し 198
マスターセクションを使用 98
マルチタスク 130

み

モンタージュ編集用フォルダ 171

ミックスモード CD 216
作成 218
ミュート
エフェクト 102
クリップとトラック 154
クリップの選択範囲 175
ミュート マーカー 134

や
やり直し 80
やり直し(モンタージュ)197

ゆ
ユーザー設定 258
起動時 258
保存 258

ミュート領域のスキップ 139

む

よ

無音部分の挿入 48

読み込み
CDイメージをモンタージュとして読み込み 146
オーディオ ファイル 31
オーディオCDトラック 221
キューシート 146
マーカー 134

虫めがねツール 35

め
メーター 71
位相 73
スペクトラム 74
パン 72
ビット 76
マスターセクション 100
メーター ウィンドウ 71
レベル 71
録音ダイアログ 67

ら
ラウドネス ノーマライザー 81

り
リージョン マーカー 134
録音中のマーカー挿入 68
リサイザー 275

メーターの表示単位 26
メタ ノーマライザー(モンタージュ)192

リミッター 83

も

る

元に戻す
処理 80
制限 20
操作データの消去 20

,

,

ループ 61 139 247

,

,

ループ マーカー 134 139 248
ループ音の均質化 252
ループのクロスフェード 248
ルーラー
オーディオウィンドウ 33
開始位置 39
単位の選択 26
テンポ表示 39
表示/ 非表示 261
表示形式 262
モンタージュ 145

元に戻す(モンタージュ)
表示設定変更 153
編集履歴ビュー 197
モニター ウィンドウ
進捗状況の表示 110
タイムコードの表示 244
パフォーマンス表示 111
モノラル
Monoボタン(マスター セクション)100

306
索引

れ
レイアウト
スクリーン レイアウト 265
保存 259
レーベル エディタ
オブジェクト メニュー 227
オブジェクト属性の設定 227
オブジェクトの編集 226
グリッド 227
ツール 225
レーベル セット
印刷 230
テンプレート 224
開く 228
保存 228
ユーザー テンプレートとして保存 228
レベル エンベロープ 86
レベル /パン メーター 71
レベル処理(ダイナミックス)83
レベル選択 44
レンダリング
オーディオ ウィンドウ 108
モンタージュ ウィンドウ 203

ろ
録音 65
ディスクの空き容量 68
ファイル フォーマット 66
マーカーの挿入 68
ミキサーの設定 67
モンタージュでの録音 157
レベル 67
ロック
エンベロープ 176
クリップ 167

わ
ワードクロック 243

307
索引



Source Exif Data:
File Type                       : PDF
File Type Extension             : pdf
MIME Type                       : application/pdf
PDF Version                     : 1.4
Linearized                      : No
Subject                         : オペレーションマニュアル
Modify Date                     : 2007:06:05 14:16:26+09:00
Create Date                     : 2007:06:05 13:45:28Z
Page Count                      : 307
Creation Date                   : 2007:06:05 13:45:28Z
Mod Date                        : 2007:06:05 14:16:26+09:00
Producer                        : Acrobat Distiller 5.0.5 for Macintosh
Author                          : Steinberg Media Technologies GmbH
Metadata Date                   : 2007:06:05 14:16:26+09:00
Creator                         : Steinberg Media Technologies GmbH
Title                           : WaveLab Studio 6 日本語マニュアル
Description                     : オペレーションマニュアル
Page Mode                       : UseOutlines
Page Layout                     : SinglePage
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